JP3072358B2 - ウエットスーツ - Google Patents

ウエットスーツ

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JP3072358B2
JP3072358B2 JP5127853A JP12785393A JP3072358B2 JP 3072358 B2 JP3072358 B2 JP 3072358B2 JP 5127853 A JP5127853 A JP 5127853A JP 12785393 A JP12785393 A JP 12785393A JP 3072358 B2 JP3072358 B2 JP 3072358B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はウエットスーツに係
り、その目的は、通気性が良好で真夏の炎天下の競技に
おいて着用しても着用者に不快感を与えることがないと
ともに、良好な断熱・保温性を発現し、また浸水によっ
て内部に浸潤した水を空気とともに瞬時に外部に排出さ
せることができ、カヌー、ウインドサーフィン、マリン
バイク等のマリンスポーツはもとより、トライアスロン
の水泳競技においても、その競技者の運動性を損なうこ
となく好適に着用することができ、しかも着用者の激し
い運動によっても生地が破損することがないウエットス
ーツの提供にある。
【0002】
【従来の技術】ダイビング、ヨット、ウインドサーフィ
ン等のマリンスポーツにおいて着用されているウエット
スーツは、一般に、ネオプレン(商品名)等の発泡ゴム
が単独で、あるいは発泡ゴムの表面に収縮自在な生地を
貼り合わせた素材によって、身体の全面を被覆するよう
に構成されている。このウエットスーツは、非常に高い
伸縮性を有する発泡ゴム材料を主要構成素材として使用
しているため、非常に軽量で、着用者の身体に密着して
良好なフィット感を与えるとともに、発泡ゴム材料によ
って良好な断熱・保温効果と保護効果を着用者に与え
る。同時に、発泡ゴムの有する水中浮力によって、マリ
ンスポーツを楽しむ競技者が誤って水中に転落した際に
救命用の浮力体として機能し、マリンスポーツ競技者の
安全を確保せんとするものであった。すなわち、このよ
うなウエットスーツを着用して入水すると、水が身体と
ウエットスーツとの間の内部に浸潤され、浸潤された水
が体温によって保温される。一方、保温された水は、発
泡ゴム材料の断熱性によって、その温度が逸散されるこ
とがないため、ウエットスーツを着用して入水し、その
後、地上へ上がっても、着用者に急激な温度変化を与え
ることがない。
【0003】このように、優れた保温性や安全性を備え
たウエットスーツは、ダイビング、ヨット、ウインドサ
ーフィン、カヌー等のマリンスポーツにおいての着用が
主流であったが、近年では、トライアスロンの競技にお
いても着用されることが多くなってきている。トライア
スロンは、同一個人が水泳、自転車、ランニングの3種
目を連続的にこなし、その総タイムを競い合う競技であ
る。日本でトライアスロンが注目を集め始めた頃は、全
身を包むダイビング用のウエットスーツをトライアスロ
ン用に流用することが殆どであったが、ウエットスーツ
の有する浮力が競技者のタイムアップにつながることか
ら、近年では、ノースリーブのロング・ジョンタイプの
ウエットスーツや、長袖のフルタイプ、或いは半袖のシ
ーガルタイプ等種々のタイプのウエットスーツがトライ
アスロン競技に着用されるようになってきた。
【0004】一方、本発明の出願前の開示技術としては
以下のようなものが挙げられる。先ず、実開平2−61
921号においては、レオタード・水着・バイスクルウ
ェア・トライアスロンウェアなどのスポーツウェア用の
生地として、柔軟伸縮性を有する独立発泡体の内層シー
トの内外面に伸縮通気性を有する繊維布の内外層シート
が一体的に貼装され、この内層シートの面方向に所定の
間隔でその厚さ方向へ貫通する通気孔が列設されてなる
生地が開示されている。また、実公平5−7204号に
おいては、ウエットスーツの股間に位置する所に通水性
の部分を部分的に設ける技術が開示されており、実開昭
60−176997号では、肘部、膝部、股部などの屈
曲部位に少なくとも屈曲方向に沿う面に屈曲に伴う収縮
を吸収できる凹溝などを形成した収縮吸収部材を装着し
たウエットスーツが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような発泡ゴム材料が単独で或いは発泡ゴム材料の表
面に収縮自在な生地を貼り合わせた素材によって構成さ
れた従来のウエットスーツでは、このウエットスーツを
着用したまま、真夏の炎天下でマリンスポーツを行なう
際に、或いはトライアスロンの競技において、競技者が
心地よく着用して、その競技を不快感なく行うことので
きるウエットスーツではないという課題が存在した。す
なわち、このようなウエットスーツでは、真夏の炎天下
において、ウエットスーツを着用したまま潜水等を行な
わず、ヨット等の船上や陸上で休息等を行う場合に、着
用者に対して非常に不快な暑苦しさやむさ苦しさを与え
てしまうという課題が存在した。
【0006】またトライアスロン競技においては、第1
種目の水泳の際にウエットスーツを着用するが、水泳中
において浸水によりウエットスーツ内部に水が溜まると
その分水の抵抗が大きくなってしまうことからスピード
が落ちてしまいタイムの向上が望まれにくくなるという
課題が存在した。特に、ウエットスーツの腕の部分に水
が溜まることによって、着用者は自らの腕の重量に加え
て溜まった水の重量を抱えた状態で水をかく動作を行わ
なければならず、このことが体力の著しい消耗を引き起
こし、タイムの大幅な低下につながっていた。トライア
スロン競技においては水泳が第1種目であるため、水泳
で余分な体力を消耗してタイムロスしてしまうと、後の
種目のタイムにも悪影響を及ぼしてしまい、結果として
総合タイムが大きく低下してしまう。従って、如何に第
1種目の水泳において体力の消耗を抑えるかがトライア
スロン競技者にとって大きな課題であり、この課題の解
決に貢献することができるウエットスーツの創出が望ま
れていた。
【0007】一方、前記した実開平2−61921号に
おいて開示されているスポーツウェア用生地は単に孔を
有する生地の技術であって、ウエットスーツを着用して
行う競技に応じた考慮は何らされていないため、単にこ
のような生地によりウエットスーツを製造するだけでは
様々な種類のマリンスポーツの競技者にとって最適なウ
エットスーツを得ることはできなかった。また、実公平
5−7204号においては、ウエットスーツの股間に位
置する所に通水性の部分を部分的に設ける技術が開示さ
れているが、この開示技術における通水部はウエットス
ーツの股間部のゴム材料をカットし、そこに厚みの大き
く異なるジャージを縫い合わせることにより構成されて
いるため、着用者の激しい動きに伴って接ぎ合わせ部分
が裂けてしまう恐れがあり、しかも着用者はゴム材料と
ジャージとの縫着部分に違和感を感じるため着心地が悪
いという欠点もあった。さらに、実開昭60−1769
97号に開示されたウエットスーツは、着用者の屈曲動
作を容易にすることはできるものの、通水性や排水性が
全く考慮されていないため、着用者の暑苦しさ等の不快
感を解消することはできなかった。
【0008】そこで、上記したような実情に鑑みて、潜
水やヨット等のマリンスポーツを楽しむ際に着用者に対
して浮力体となるなどの安全性を有するウエットスーツ
において、真夏の炎天下でのスポーツ時に着用しても、
通気性が良好で着用者に暑苦しさやむさ苦しさ等の不快
感を与えることがなく、しかも良好な断熱・保温性を発
現することができ、また、水中から地上に移行した際
に、浸水によってウエットスーツ内部に浸潤された水
が、空気とともに瞬時に外部に排出され、マリンスポー
ツはもとより、トライアスロン競技においても、着用者
の運動性を阻害することがなく、好適に着用でき、競技
者のタイムアップに貢献することができ、さらには着用
者の激しい運動によっても生地が破損することのないウ
エットスーツの創出が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に係る
発明は、全体が発泡性ゴム材料又はその表裏の少なくと
も一面に伸縮性を有する織編物が貼着された生地材料か
らなり、浸水によって該生地材料と着用者の身体との間
隙に水が湿潤されてなるマリンスポーツ用のウエットス
ーツであって、前記ウエットスーツ全体を構成する発泡
性ゴム材料においてその袖から脇下部にかけての少なく
とも一部に無数の孔部が穿設されてなることを特徴とす
るウエットスーツに関する。
【0010】請求項2に係る発明は、上衣体及び下衣体
から構成され、該上衣体及び下衣体は全体が発泡性ゴム
材料又はその表裏の少なくとも一面に伸縮性を有する織
編物が貼着された生地材料からなり、浸水によって該生
地材料と着用者の身体との間隙に水が湿潤されてなるマ
リンスポーツ用のウエットスーツであって、前記ウエッ
トスーツ全体を構成する発泡性ゴム材料において下衣体
の胴体部分全面と腰から下肢体の側部及び股間部、膝裏
部並びに上衣体の袖から脇下の一部分に、無数の孔部が
穿設されてなることを特徴とするウエットスーツに関す
る。
【0011】請求項3に係る発明は、全体が発泡性ゴム
材料又はその表裏の少なくとも一面に伸縮性を有する織
編物が貼着された生地材料からなり、浸水によって該生
地材料と着用者の身体との間隙に水が湿潤されてなるマ
リンスポーツ用の上下一体型ウエットスーツであって、
前記ウエットスーツ全体を構成する発泡性ゴム材料にお
いて脇下から腰にかけての側部の少なくとも一部、股間
部、及び膝裏部に、無数の孔部が穿設されてなることを
特徴とするウエットスーツに関する。
【0012】
【発明の構成】以下、この構成に係るウエットスーツの
構成を図面に基づいて説明する。図1は、一般的なウエ
ットスーツ(1)を示す図であり、図2はウエットスー
ツ(1)を構成する生地材料(2)の一部の一実施例を
示す断面図であり、図3は図2に示した実施例でのA−
A' 線断面図である。図2乃至図3に示すように、この
発明においては、ウエットスーツ(1)を構成する生地
材料(2)として、独立気泡を有する発泡性ゴム材料
(2a)又はその表裏の少なくとも一面に伸縮性を有す
る織編物(2b)が貼着されて構成された生地材料
(2)が使用される。
【0013】この発明に係るウェットスーツの発泡性ゴ
ム材料(2a)としては、天然又は合成の発泡されたゴ
ム材料が特に限定されることなく好適に使用され、具体
的にはネオプレン(商品名)或いはクロロスルホン化ポ
リエチレン等の独立気泡を有し、しかも伸縮性を有する
ゴム材料がいずれのものでも好適に使用することができ
る。また、発泡性ゴム材料(2a)の表裏の少なくとも
一面に貼着される伸縮性を有する織編物(2b)として
は、特に限定はされず、ナイロンジャージ、ポリエステ
ルジャージなど、公知の伸縮性を有し、且つ通気性の良
好な織編物がいずれのものも好適に使用できる。このよ
うな伸縮性を有する織編物(2b)は、適宜任意の接着
剤により、発泡性ゴム材料(2a)の表裏の少なくとも
一面に貼着される。但し、織編物(2b)が貼着されな
い発泡性ゴム材料(2a)を使用することもできる。
【0014】さらに、この発明においては、ウエットス
ーツ(1)全体を構成する発泡性ゴム材料(2a)にお
いて、その一部分に孔部(21)が設けられている。孔
部(21)の孔径としては、ウエットスーツ(1)の着
用目的等に応じて異なるが、通常、0.5〜3.0mm
の範囲とされるのが望ましい。この理由は、孔部(2
1)の孔径が0.5mm未満であると、この発明の目的
とする良好な通気性と適度な放熱効果が得られず、一
方、孔径が3.0mmを超えると、ウエットスーツの有
する保温性が、孔部によって阻害されてしまうため、い
ずれの場合も好ましくないからである。また、この孔部
(21)の開口比としても、特に限定はされず、ウエッ
トスーツの着用目的等に応じて適宜任意に設定すればよ
い。孔部(21)の穿設方法としても特に限定はされ
ず、先端が鋭利な尖状物を用いて穿設する方法や、或い
は集光したレーザー光や電子線、ガンマー線などのエネ
ルギーを照射して穿設する方法等適宜任意の方法が好適
に採用できる。
【0015】この発明において、前記したような孔部
(21)は、発泡性ゴム材料(2a)の一部分に穿設さ
れる。穿設される孔部(21)の孔径及び開口比の組合
せについて、この発明では特に限定はされず、ウエット
スーツの着用目的、着用時の種目、季節、潜水度合い等
により、バランスのよい組合せを任意に採用することが
でき、孔径が比較的大きく(約1.0〜3.0mm程
度)、且つ孔部(21)の穿設が少ない構成を採用して
も、或いは孔径が比較的小さく(約0.5〜1.5mm
程度)、且つ孔部(21)の穿設も少ない構成等、任意
の構成が限定されることなく採用できる。また、この発
明では、前記図1に示したような長袖のフルタイプのウ
エットスーツ以外に、上半身だけのベストタイプのウエ
ットスーツやノースリーブのロング・ジョンタイプ、或
いは半袖のシーガルタイプ等、種々のタイプのウエット
スーツを全て包含する。
【0016】
【実施例】以下、この発明に係るウエットスーツ(1)
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。但し、この
発明は、以下の実施例により、何ら限定されるものでは
ない。
【0017】図4乃至図7は、この発明に係るマリンス
ポーツ用ウエットスーツ(1)の一実施例を示し、図4
は上衣体(10)の正面図、図5は図4の背面図、図6
は下衣体(11)の正面図、図7は図6の背面図であ
る。図示したマリンスポーツ用ウエットスーツ(1)に
おいては、上衣体(10)の袖(10a)から脇腹部分
(10b)の一部分、及び下衣体(11)の胴部分(1
1a)全面及び腰側部から下肢体部の側部(11b)及
び股間部分(11c)、膝裏部分(11d)において、
前記したように孔部(21)が穿設された発泡性ゴム材
料(2a)が使用される。以上のようにマリンスポーツ
用ウエットスーツ(1)を構成することにより、上半身
の通気性が良好なものとなり、着用者に適度な涼しさを
与えることができるので、水上において過ごす時間が多
いマリンスポーツにおいて着用した場合でも、着用者に
暑苦しさ等の不快感を与えることがない。また、マリン
スポーツにおいて比較的激しい動作が強いられる肘や膝
部分に、無数の孔部(21)が穿設された発泡性ゴム材
料(2a)を使用することにより、ウエットスーツ
(1)を着用したまま入水しても、ウエットスーツ
(1)に浸潤された水が無数の孔部(21)を通じて空
気とともに瞬時に外部に排出されてしまい、しかもウエ
ットスーツの屈曲性に優れるために、マリンスポーツ競
技において着用者の動作が良好になる。更に、孔部が穿
設されていない部分により断熱・保温性も維持される。
【0018】上記したように、この実施例に係るマリン
スポーツ用ウエットスーツ(1)は水上において過ごす
時間が多いマリンスポーツ用として好適に使用されるも
のであるが、マリンバイク用ウエットスーツとして使用
した場合にその優れた効果が最も発揮されるものであ
る。すなわち、水上を高速で走行するマリンバイクの運
転者は走行中に正面から非常に強い向かい風を受ける
が、このウエットスーツ(1)では孔部(21)が全面
に穿設された下衣体(11)の胴部分(11a)は上衣
体(10)の着用によって覆われるために正面から吹き
付ける風が胴体部分からウエットスーツ内に入り込むこ
とがない。従って、マリンバイク運転者の身体はウエッ
トスーツ(1)により適度に保温されて体温の大幅な低
下が生じることがなく、マリンバイクの運転を長時間に
わたって続けることが可能となる。そして、マリンバイ
クの運転を中断して水上でそのまま休憩する際には、下
衣体(11)の胴部分(11a)全面に穿設された孔部
(21)から適度な量の空気が取り入れられるため、ウ
エットスーツ着用による暑苦しさを感じることがない。
また、マリンバイクを運転する際には膝を曲げて上体を
やや前方に傾斜させた姿勢をとるが、この実施例のウエ
ットスーツ(1)では、上衣体(10)の袖(10a)
から脇腹部分(10b)の一部分、及び下衣体(11)
の腰側部から下肢体部の側部(11b)及び膝裏部分
(11d)において孔部(21)が穿設されていること
によって、ウエットスーツに適度な屈曲性が付与され
る。従って、マリンバイクを運転する際の前傾姿勢を無
理なくとることができ、着用者の運動性を確保すること
ができ、運転を円滑に行うことが可能となる。しかも、
マリンバイク運転中の転倒等によって入水した場合で
も、ウエットスーツ(1)に浸潤された水は、無数の孔
部(21)を通じて空気とともに瞬時に外部に排出され
るため、入水した後でも直ちに引き続いてマリンバイク
の運転を円滑に行うことができる。
【0019】また図示していないが、上記実施例に係る
ウエットスーツを上下一体型とすることも可能であり、
この場合、ウエットスーツ全体を構成する発泡性ゴム材
料において、脇下から腰にかけての側部の少なくとも一
部、股間部、及び膝裏部に、無数の孔部が穿設される構
成となる。そして、この構成に係るウエットスーツもマ
リンバイク用ウエットスーツとして最も好適に使用され
る。すなわち、このウエットスーツ(1)では、孔部
(21)が脇下から腰にかけての側部の少なくとも一
部、股間部、及び膝裏部に穿設される構成であって胴部
分に穿設されていないために、マリンバイクの運転者が
走行中に受ける正面からの風がウエットスーツ内に入り
込んで運転者の身体を過度に冷やすことがなく、マリン
バイクの運転を長時間にわたって続けることが可能とな
る。また、孔部(21)が脇下から腰にかけての側部の
少なくとも一部、股間部、及び膝裏部に穿設されている
ことによって、優れた屈曲性が得られ、マリンバイクを
運転する際の前傾姿勢を無理なくとることができ、マリ
ンバイクの運転を円滑に行うことが可能となる。しか
も、マリンバイク運転中の転倒等によって入水した場合
でも、ウエットスーツに浸潤された水は、無数の孔部を
通じて空気とともに瞬時に外部に排出されるため、入水
した後でも直ちに引き続いてマリンバイクの運転を円滑
に行うことができる。
【0020】図8は、この発明に係るマリンスポーツ用
ウエットスーツ(1)の一実施例を示す外観図である。
この実施例のマリンスポーツ用ウエットスーツ(1)
は、袖(10a)から脇下部分(10b)の少なくとも
一部分に、無数の孔部(21)が穿設された発泡性ゴム
材料(2a)が使用される。尚、図示例では半袖のシー
ガルタイプとされているが長袖のフルタイプであっても
よい。このように比較的激しい動作が強いられる脇下部
分(10b)に孔部(21)が穿設された発泡性ゴム材
料(2a)を使用することにより、入水によってウエッ
トスーツ内部に浸潤した水が空気とともに素早く外部に
排出されるので、マリンスポーツを遂行する着用者の動
きが良好になる。しかも、このとき孔部(21)から完
全に水が排出される訳ではなく、ウェットスーツ(1)
と身体との間隙にはある程度の水が湿潤されているので
ウェットスーツ(1)の脇下部分(10b)は適度な水
を含んだ状態となっている。従って、着用者が腕を回動
させて水をかく際に、脇下部分(10b)に水が溜まっ
て水の抵抗が大きくなることがなく、且つ、水が完全に
排出されて脇下部分(10b)の伸縮性が悪くなること
もなく適度な伸縮性が得られるので、着用者は運動性を
阻害されずに効率よく水をかくことができ、大きな推進
力が得られる。また孔部(21)が穿設されていない部
分により断熱・保温性も維持される。このようなマリン
スポーツ用ウエットスーツ(1)は、ウインドサーフィ
ン、カヌー、ボードセーリングなどの種々のマリンスポ
ーツに使用可能である。
【0021】なお上記したような、ウエットスーツ全体
を構成する発泡性ゴム材料(2a)の袖(10a)から
脇下部分(10b)の少なくとも一部分に無数の孔部
(21)が穿設されたウエットスーツ(1)は、水泳動
作の際にその効果を最も発揮することができる。これ
は、入水によってウエットスーツ内部に浸潤した水が、
袖(10a)から脇下部分(10b)に穿設された孔部
(21)から外部に排出されることによって、ウエット
スーツの腕の部分に多量の水が溜まることがなくなり、
着用者は余分な水の重量の負担を受けることなく腕を回
動させて水をかく動作を行うことが可能となるためであ
る。従って、このようなウエットスーツをトライアスロ
ン競技に使用すると、第1種目の水泳において水の重量
負担による余分な体力の消耗やタイムロスを生じること
がない。そのため、水泳に引き続いて行われる第2種目
以降のタイムも向上させることができ、結果として総合
タイムを大きく向上させることが可能となる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に係る発明
は、全体が発泡性ゴム材料又はその表裏の少なくとも一
面に伸縮性を有する織編物が貼着された生地材料からな
り、浸水によって該生地材料と着用者の身体との間隙に
水が湿潤されてなるマリンスポーツ用のウエットスーツ
であって、前記ウエットスーツ全体を構成する発泡性ゴ
ム材料においてその袖から脇下部にかけての少なくとも
一部に無数の孔部が穿設されてなることを特徴とするウ
エットスーツに関するものであるから、以下に述べるよ
うな効果を奏する。すなわち、入水によってウェットス
ーツ内部に浸潤した水が、比較的激しい動作が強いられ
る脇下部分から、空気とともに素早く外部に排出される
ので、断熱・保温性を維持しつつ、マリンスポーツを遂
行する着用者の動きを良好なものとすることができる。
しかも、孔部から完全に水が排出される訳ではなく、ウ
ェットスーツと身体との間隙にはある程度の水が湿潤さ
れているのでウェットスーツの脇下部分は適度な水を含
んだ状態となっている。従って、ウェットスーツの脇下
部分は適度な伸縮性を有することとなり、着用者が腕を
回動させて水をかく際に、運動性を阻害されることなく
効率よく水をかくことができ、大きな推進力が得られ、
しかも着用者の激しい動きによっても生地が破損するこ
とがないという効果を奏する。さらに、水泳動作の際に
は、ウエットスーツ内部に浸潤した水が袖から脇下部分
に穿設された孔部から外部に排出されるために、ウエッ
トスーツの腕の部分に多量の水が溜まることがなくな
り、着用者は余分な水の重量の負担を受けることなく腕
を回動させて水をかく動作を行うことが可能となる。従
って、トライアスロン競技において着用すると、第1種
目の水泳において余分な体力の消耗やタイムロスを生じ
ることがなくなり、このことが後の種目のタイムにも好
影響を及ぼして、結果として総合タイムを大きく向上さ
せることが可能となる。
【0023】請求項2に係る発明は、上衣体及び下衣体
から構成され、該上衣体及び下衣体は全体が発泡性ゴム
材料又はその表裏の少なくとも一面に伸縮性を有する織
編物が貼着された生地材料からなり、浸水によって該生
地材料と着用者の身体との間隙に水が湿潤されてなるマ
リンスポーツ用のウエットスーツであって、前記ウエッ
トスーツ全体を構成する発泡性材料において下衣体の胴
体部分全面と腰から下肢体の側部及び股間部、膝裏部並
びに上衣体の袖から脇下の一部分に、無数の孔部が穿設
されてなることを特徴とするウエットスーツに関するも
のであるから、以下に述べる効果を奏する。すなわち、
上半身の通気性が良好なものとなり、着用者に適度な涼
しさを与えることができるので、様々なマリンスポーツ
を行う際に着用者に暑苦しさ等の不快感を与えることが
ない。また、ウェットスーツを着用したまま入水して
も、ウェットスーツに浸潤された水が、比較的激しい動
作が強いられる肘や膝部分から無数の孔部を通じて空気
とともに瞬時に外部に排出されてしまうため、断熱・保
温性を維持しつつ、マリンスポーツを行うことができ
る。また、このウエットスーツでは孔部が穿設された下
衣体の胴部分は上衣体の着用によって覆われるために、
正面から強い向かい風を受けるマリンバイク運転者が着
用した場合でも正面から受ける風によって運転者の体温
が大きく奪われることがなく、マリンバイクの運転を長
時間にわたって続けることが可能となる。更に、孔部が
穿設されていることによって優れた屈曲性が得られるた
め、マリンバイクを運転する際の前傾姿勢を無理なくと
ることができ、マリンバイクの運転を円滑に行うことが
可能となる。
【0024】請求項3に係る発明は、全体が発泡性ゴム
材料又はその表裏の少なくとも一面に伸縮性を有する織
編物が貼着された生地材料からなり、浸水によって該生
地材料と着用者の身体との間隙に水が湿潤されてなるマ
リンスポーツ用の上下一体型ウエットスーツであって、
前記ウエットスーツ全体を構成する発泡性ゴム材料にお
いて脇下から腰にかけての側部の少なくとも一部、股間
部、及び膝裏部に、無数の孔部が穿設されてなることを
特徴とするウエットスーツであるから、以下に述べる効
果を奏する。すなわち、孔部が脇下から腰にかけての側
部の少なくとも一部、股間部、及び膝裏部に穿設される
構成であって胴部分に穿設されていないために、マリン
バイクの運転者が走行中に受ける正面からの風がウエッ
トスーツ内に入り込んで運転者の身体を過度に冷やすこ
とがなく、マリンバイクの運転を長時間にわたって続け
ることが可能となる。しかも、孔部が脇下から腰にかけ
ての側部の少なくとも一部、股間部、及び膝裏部に穿設
されていることによって、優れた屈曲性が得られ、マリ
ンバイクを運転する際の前傾姿勢を無理なくとることが
でき、マリンバイクの運転を円滑に行うことが可能とな
る。また、マリンバイク運転中の転倒等によって入水し
た場合でも、ウエットスーツに浸潤された水は、無数の
孔部を通じて空気とともに瞬時に外部に排出されるた
め、入水した後でも直ちに引き続いてマリンバイクの運
転を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なウエットスーツを示す図である。
【図2】ウエットスーツの一部の構成素材を示す断面図
である。
【図3】図2に示した実施例でのA−A' 線断面図であ
る。
【図4】この発明の一実施例に係るマリンスポーツ用ウ
エットスーツの上衣体の正面図である。
【図5】図4に示したマリンスポーツ用ウエットスーツ
の上衣体の背面図である。
【図6】この発明の一実施例に係るマリンスポーツ用ウ
エットスーツの下衣体の正面図である。
【図7】図6に示した下衣体の背面図である。
【図8】この発明の一実施例に係るマリンスポーツ用ウ
エットスーツの外観図である。
【符号の説明】
1 ウエットスーツ 2 生地材料 2a 発泡性ゴム材料 21 孔部 2b 伸縮性を有する織編物

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体が発泡性ゴム材料又はその表裏の少
    なくとも一面に伸縮性を有する織編物が貼着された生地
    材料からなり、浸水によって該生地材料と着用者の身体
    との間隙に水が湿潤されてなるマリンスポーツ用のウエ
    ットスーツであって、前記ウエットスーツ全体を構成す
    る発泡性ゴム材料においてその袖から脇下部にかけての
    少なくとも一部に無数の孔部が穿設されてなることを特
    徴とするウエットスーツ。
  2. 【請求項2】 上衣体及び下衣体から構成され、該上衣
    体及び下衣体は全体が発泡性ゴム材料又はその表裏の少
    なくとも一面に伸縮性を有する織編物が貼着された生地
    材料からなり、浸水によって該生地材料と着用者の身体
    との間隙に水が湿潤されてなるマリンスポーツ用のウエ
    ットスーツであって、前記ウエットスーツ全体を構成す
    る発泡性ゴム材料において下衣体の胴体部分全面と腰か
    ら下肢体の側部及び股間部、膝裏部並びに上衣体の袖か
    ら脇下の一部分に、無数の孔部が穿設されてなることを
    特徴とするウエットスーツ。
  3. 【請求項3】 全体が発泡性ゴム材料又はその表裏の少
    なくとも一面に伸縮性を有する織編物が貼着された生地
    材料からなり、浸水によって該生地材料と着用者の身体
    との間隙に水が湿潤されてなるマリンスポーツ用の上下
    一体型ウエットスーツであって、前記ウエットスーツ全
    体を構成する発泡性ゴム材料において脇下から腰にかけ
    ての側部の少なくとも一部、股間部、及び膝裏部に、無
    数の孔部が穿設されてなることを特徴とするウエットス
    ーツ。
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