JP3158729U - 船上着 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業性を確保し、転落しても自動的に最低限の浮力が得られる船上着を提供する。【解決手段】船上作業者用の上着であって、所定幅の略U字状の生地(U字当200)を、上着左右の前身頃101L等の内側からヨーク内側にかけて両下端201のみ開放して取付け、生地同士で囲まれる部分が気密性を有するように構成したことを特徴とする船上着100である。平常時は二枚重ねに過ぎず作業性を損ねない生地構成であり、海水に転落した時には空気溜まりが形成され浮力を確保する。ここで、生地がU字状(馬蹄形状)であるため、自然に襟首部分に空気が集中し、例え意識を失っても首が海上に浮き上がるのを補助する。【選択図】図1
Description
本考案は、冬場の船上で作業する際に好適な船上着に関し、特に、海に転落した場合であっても最低限の浮力を確保し作業性を損ねない船上着に関する。
従来、漁師など船上で作業する者は、防水性や防寒性の高い素材を用いた作業着ないし合羽を着用していた。これにより、冬場で寒く、波しぶきがかかる船上でも、網をたぐったり魚を取り込んだりする、様々な屋外作業を長時間おこなうことができるようになっていた。
しかしながら、従来では以下の問題点があった。
従来の船上着は、主として、防水性や防寒性に着目したものであって、海に転落した場合には、用をなさないという問題点があった。
従来の船上着は、主として、防水性や防寒性に着目したものであって、海に転落した場合には、用をなさないという問題点があった。
また、作業着ないし合羽は、基本的に、服の上から着るものであるため、いわゆるぶかぶかした状体であって、この場合に海に転落すると、かえって水の抵抗が体力を消耗させてしまうという問題点があった。
また、船には、ライフジャケットなども備わっているが、作業性に劣るため、ライフジャケットを常時着用しての操業は敬遠される。
また、浮揚性を確保した作業着も存在するが、特許文献1に開示される技術では、空気を吹き込む必要があり、転落時に気を失ってしまうなど、吹き込む機会が確保できない状況では浮力が得られないという問題点があった。
また、特許文献2など、空気が予め密封されていたり、浮力材が固定されていたりするものも知られているが、結局のところ、作業性が損なわれてしまうという問題点があった。
すなわち、解決しようとする問題点は、作業性を確保し、転落しても自動的に最低限の浮力が得られる船上着を提供する点である。
請求項1に記載の船上着は、船上作業者用の上着であって、所定幅の略U字状の生地を、上着左右の前身頃内側からヨーク内側にかけて両下端のみ開放して取付け、生地同士で囲まれる部分が気密性を有するように構成したことを特徴とする。
すなわち、請求項1にかかる考案は、平常時は二枚重ねに過ぎず(嵩張ることなく)作業性を損ねない生地構成であるものの、転落時には空気溜まりが形成され浮力を確保する。ここで、生地がU字状(馬蹄形状)であるため、自然に襟首部分に空気が集中し、例え意識を失っても首が海上に浮き上がるのを補助する。
なお、船上着は必ずしも上着とズボンとが分離している必要はなく全身スーツ(ワンピース)タイプのものでよく、この意味において、上着とは、上着部分を意味する。また、気密性を有するとは、生地のみにより気密性が確保される態様の他、別途嵩張らないゴムチューブが内挿される態様であってもよい。所定幅の略U字状の生地の幅は、たとえば、前身頃の幅程度の大きさとすることができ、およそ15cm〜20cmとすることができる。また、両下端の位置は上着下端の上5cm〜みぞおち位置の任意の場所とすることができる。上着下端(腰回り)に近いと両下端開口部が塞ぎがちになり、また、上すぎると空気量が少なくなりまた体勢により空気が開口部から逃げやすくなるためである。
また、両下端のみ開放して取付け、とは、略U字状の生地の両先端部分はのり付けせず、その他の縁は上着生地に接着する態様を意味する。気密性を確保する観点から接着剤の使用が好ましい。また、この接着剤は両生地を接着した後も生地の伸縮に追従するものが好適である。
請求項2に記載の船上着は、請求項1に記載の船上着において、上着の素材自体および略U字状の生地の素材自体が気密性を有する素材であることを特徴とする。
すなわち、請求項2にかかる考案は、別途ゴムチューブなどを内挿させる必要がなく、生地自体で空気溜まりを形成できる。このような素材として、ウエットスーツやドライスーツに用いられる素材を挙げることができる。具体的には、(発泡)クロロプレンゴムを基調とした素材を挙げることができる。このような素材は素材自体に浮力があるため空気溜まりとの相乗効果により一層の浮力が確保される。
請求項3に記載の船上着は、請求項1または2に記載の船上着において、U字状の生地の幅を両下端にいくにつれて広げた形状としたことを特徴とする。
すなわち、請求項3にかかる考案は、空気の取り込み口を大きくして、効率的に空気溜まりを形成できる。
請求項4に記載の船上着は、請求項1、2または3に記載の船上着において、両下端の生地同士の間に所定厚みのスペーサを配したことを特徴とする。
すなわち、請求項4にかかる考案は、空気の取り込み量を多くすることができる。なお、スペーサはたとえば、厚み1cm×幅2cm×長さ5cmとして、片方の下端の左右端の計4ヶ所に取り付ける態様を挙げることができる。この程度の大きさであれば作業性に全く影響がない。
請求項5に記載の船上着は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の船上着において、腰回りを絞り込んで体に密着する形状としたことを特徴とする。
すなわち、請求項5にかかる考案は、服の内側に水が一気に侵入しないため船上着と体の間にある空気の取りこぼしを少なくできる。なお、密着する形状とは特に限定されず、素材の伸縮力だけで絞り込む態様でも良いし、蛇腹様のヒダにより密着する形態であっても良い。
請求項6に記載の船上着は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の船上着において、上着にウエットスーツまたはドライスーツを用いたことを特徴とする。
すなわち、請求項6にかかる考案は、防寒性、防水性に優れ、また、体にも密着するので作業性が確保され、特に冬場に好適な船上着を提供可能となる。
本考案によれば、作業性を確保し、転落しても自動的に最低限の浮力を確保する船上着を提供することができる。
以下、本考案の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案の船上着の外観図である。図2は、本考案の船上着のU字当の展開図である。
図1は、本考案の船上着の外観図である。図2は、本考案の船上着のU字当の展開図である。
船上着100は、厚みが約3.5mmの発泡クロロプレンゴムからなり、前身頃101(左前身頃101L、右前身頃101R)、後身頃102,袖103、フード104,U字当200,腰当て300を有する。
U字当200は、左右の前身頃101から後身頃102のヨーク位置にかけて、両下端201は開放されるようにして、その他の周囲が接着剤で貼り付けられた略U字状の生地である。U字当200はだぶつかないように貼り付けられており、着用感を損ねないようにしている。
U字当200は、両下端201に向けて幅を広くし、両下端201では、左右の前身頃101の幅程度の幅を有する。これにより、空気を取り込みやすくしている。また、両下端201は、みぞおちあたりに位置するようにしている。
U字当200は、下端が開放されその他が閉じているので、着用時には逆U字の空気道が形成され、海水に落下した際に、空気溜まりがヨーク部分に集中し浮力が確保される。生地がクロロプレンであるので水を通さず気密性も確保される。人間の体は肺があるために、海水に落下しても、上半身が上に向こうとし、かつ、U字当200も両下端201が鉛直下向きになるので、両下端201が開放されていてもヨーク部分(襟首から両肩にかけた部分)に空気が集中し、空気が抜けることなく、体の姿勢が鉛直上向き、すなわち、頭が水面上に位置するようになる。よって、特段の準備をしなくとも自然に浮き輪が形成される構成といえる。
また、空気溜まり中の空気量を極力多くするため、両下端201の左右それぞれには厚み約1cm、幅3cm、長さ8cmのスペーサ202を前身頃101側に貼り付けている。これにより、U字当200の両下端201が開口した形状となる。
また、船上着100はいわゆるだぶだぶした合羽とは異なり、ウエットスーツのように比較的体の線に沿ったタイトな形状としており、かつ、特に、腰回りは体に密着するように絞り込まれた形状としている。これにより、海水に落下したような場合でも、海水が腰の部分から直ちに入り込むことなく、かえって水圧により腰部分がしまり、同時に上に空気が移動する。換言すれば、船上着100が上部にふくらむ格好となり、開口部が肌から離れ速やかに開口部から空気が取り込まれ、効率よく空気溜まりが形成されるようになる。なお、袖103の先端の袖口131も絞り込まれた形状としてあり、水の流入を防止するようにしている。
腰当て300は、オプション装着する浮力材を差し込めるようにした構成部である。また、場合により、ゴムチューブを挿入し、適宜空気を吹き込み更に浮力を得るようにすることもできる。
着用に際しては、着用者が左右の袖103に手を通し、フード104をかぶる。次に、右前身頃101Rの上前立111裏のファスナ112を上げきる。フード104の前留141を面ファスナ142(図1では表には表れていない)に取り付けのど元を固定する。
実際このように着用して海水に飛び込んだところ、300cc〜1000cc程度の空気溜まりが形成され、素材自体の浮力も相まって、体が略鉛直向きとなり首から上は水面からでることを確認した。
この船上着100によれば、体にフィットして作業性を損ねず、また、防寒着として役割も果たすので、港湾工事作業者や海上救助隊など幅広く利用することができる。なお、必ずしも海だけでなく、川、湖などでも利用できるのはいうまでもない。
100 船上着
101 前身頃
101R 右前身頃
101L 左前身頃
102 後身頃
103 袖
104 フード
111 上前立
112 ファスナ
131 袖口
141 前留
142 面ファスナ
200 U字当
201 両下端
202 スペーサ
300 腰当て
101 前身頃
101R 右前身頃
101L 左前身頃
102 後身頃
103 袖
104 フード
111 上前立
112 ファスナ
131 袖口
141 前留
142 面ファスナ
200 U字当
201 両下端
202 スペーサ
300 腰当て
Claims (6)
- 船上作業者用の上着であって、所定幅の略U字状の生地を、上着左右の前身頃内側からヨーク内側にかけて両下端のみ開放して取付け、生地同士で囲まれる部分が気密性を有するように構成したことを特徴とする船上着。
- 上着の素材自体および略U字状の生地の素材自体が気密性を有する素材であることを特徴とする請求項1に記載の船上着。
- U字状の生地の幅を両下端にいくにつれて広げた形状としたことを特徴とする請求項1または2に記載の船上着。
- 両下端の生地同士の間に所定厚みのスペーサを配したことを特徴とする請求項1、2または3に記載の船上着。
- 腰回りを絞り込んで体に密着する形状としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の船上着。
- 上着にウエットスーツまたはドライスーツを用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の船上着。
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JP2010000630U JP3158729U (ja) | 2010-02-03 | 2010-02-03 | 船上着 |
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WO2015083607A1 (ja) * | 2013-12-02 | 2015-06-11 | 電気化学工業株式会社 | 防災頭巾 |
JP2018138177A (ja) * | 2013-12-02 | 2018-09-06 | デンカ株式会社 | 防災頭巾 |
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