JP3072328B2 - レーザービームマーキング用材料を含むエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
レーザービームマーキング用材料を含むエポキシ樹脂組成物Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームを
吸収してその色が黒色系から白色系の色調に熱変色する
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
吸収してその色が黒色系から白色系の色調に熱変色する
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物において、レーザー
ビームを吸収してその色が変化するレーザービームマー
キング用材料を含有させたものは種々知られている。ま
た、このようなエポキシ樹脂組成物のうち、レーザービ
ームを吸収して黒色系の色調から白色系の色調に変化す
るものとして、特開昭６２−２０９８４１号公報及び特
開平４−２２２８１８号公報に各記載のエポキシ樹脂組
成物が知られている。前者のエポキシ樹脂組成物は、
０．３〜０．８重量％のカーボンブラックと白色顔料を
含有するものである。一方、後者のエポキシ樹脂組成物
は、（Ａ）無機充填材、（Ｂ）エポキシ樹脂、（Ｃ）フ
ェノール樹脂、（Ｄ）硬化促進剤、（Ｅ）シリコーン化
合物、（Ｆ）酸化銅・酸化鉄・酸化マンガン系着色剤か
らなり、酸化銅・酸化鉄・酸化マンガン系着色剤を０．
１〜３．０重量％含有するものである。
ビームを吸収してその色が変化するレーザービームマー
キング用材料を含有させたものは種々知られている。ま
た、このようなエポキシ樹脂組成物のうち、レーザービ
ームを吸収して黒色系の色調から白色系の色調に変化す
るものとして、特開昭６２−２０９８４１号公報及び特
開平４−２２２８１８号公報に各記載のエポキシ樹脂組
成物が知られている。前者のエポキシ樹脂組成物は、
０．３〜０．８重量％のカーボンブラックと白色顔料を
含有するものである。一方、後者のエポキシ樹脂組成物
は、（Ａ）無機充填材、（Ｂ）エポキシ樹脂、（Ｃ）フ
ェノール樹脂、（Ｄ）硬化促進剤、（Ｅ）シリコーン化
合物、（Ｆ）酸化銅・酸化鉄・酸化マンガン系着色剤か
らなり、酸化銅・酸化鉄・酸化マンガン系着色剤を０．
１〜３．０重量％含有するものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新しいレー
ザービームマーキング用材料を含有させたもので、レー
ザービームの照射により、黒色系から白色系の色調に変
色するエポキシ樹脂組成物を提供することをその課題と
する。
ザービームマーキング用材料を含有させたもので、レー
ザービームの照射により、黒色系から白色系の色調に変
色するエポキシ樹脂組成物を提供することをその課題と
する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、硬化剤を含むエポキ
シ樹脂組成物において、レーザービームマーキング用材
料として、クロムと銅とマンガンを含む複合金属酸化物
を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物が提供
される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、硬化剤を含むエポキ
シ樹脂組成物において、レーザービームマーキング用材
料として、クロムと銅とマンガンを含む複合金属酸化物
を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物が提供
される。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明で用いるレーザービームマ
ーキング用材料は、クロムと銅とマンガンを含有する複
合金属酸化物（以下、単に複合金属酸化物とも言う）で
ある。この複合金属酸化物は、酸化第二クロム（Ｃｒ2
Ｏ3）と酸化第二銅（ＣｕＯ）と酸化第二マンガン（Ｍ
ｎ2Ｏ3）との固溶体である。本発明においては、複合金
属酸化物は微粉末状で用いられ、その平均粒径は、１０
μｍ以下、好ましくは０．０５〜５μｍである。
ーキング用材料は、クロムと銅とマンガンを含有する複
合金属酸化物（以下、単に複合金属酸化物とも言う）で
ある。この複合金属酸化物は、酸化第二クロム（Ｃｒ2
Ｏ3）と酸化第二銅（ＣｕＯ）と酸化第二マンガン（Ｍ
ｎ2Ｏ3）との固溶体である。本発明においては、複合金
属酸化物は微粉末状で用いられ、その平均粒径は、１０
μｍ以下、好ましくは０．０５〜５μｍである。
【０００６】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤と
ともに、前記複合金属酸化物を含有するものである。
ともに、前記複合金属酸化物を含有するものである。
【０００７】エポキシ樹脂としては、従来公知の各種の
ものが用いられる。このようなものとしては、例えば、
ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、ビスフェノールＦ型
エポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂；フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹
脂；グリシジルエステル型エポキシ樹脂；グリシジルア
ミン型エポキシ樹脂；線状脂肪族型エポキシ樹脂；複素
環型エポキシ樹脂；ハロゲン化エポキシ樹脂等があげら
れる。また、その硬化剤としては、カルボン酸又はその
無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノール樹脂等の
従来公知のものが用いられる。エポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じ、さらに、硬化促進剤、充填剤、着色
剤、難燃剤、離型剤等を配合することができる。硬化促
進剤としては、慣用のもの、例えば、イミダゾール化合
物、ジアザビシクロウンデセン及びそのフェノール塩、
トリフェニルホスフィン、三級アミン、アミンアダクト
潜在性硬化促進剤、ジシアンジアミド等が用いられる。
充填剤としては、アルミナ、シリカ、マグネシア、三酸
化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、マ
イカ、クレイなどが挙げられる。
ものが用いられる。このようなものとしては、例えば、
ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、ビスフェノールＦ型
エポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂；フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹
脂；グリシジルエステル型エポキシ樹脂；グリシジルア
ミン型エポキシ樹脂；線状脂肪族型エポキシ樹脂；複素
環型エポキシ樹脂；ハロゲン化エポキシ樹脂等があげら
れる。また、その硬化剤としては、カルボン酸又はその
無水物、ポリアミン、ノボラック型フェノール樹脂等の
従来公知のものが用いられる。エポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じ、さらに、硬化促進剤、充填剤、着色
剤、難燃剤、離型剤等を配合することができる。硬化促
進剤としては、慣用のもの、例えば、イミダゾール化合
物、ジアザビシクロウンデセン及びそのフェノール塩、
トリフェニルホスフィン、三級アミン、アミンアダクト
潜在性硬化促進剤、ジシアンジアミド等が用いられる。
充填剤としては、アルミナ、シリカ、マグネシア、三酸
化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、マ
イカ、クレイなどが挙げられる。
【０００８】エポキシ樹脂組成物に対する複合金属酸化
物の配合量は、全組成物中１．０〜３５重量％、好まし
くは１．５〜２０重量％である。複合金属酸化物の配合
量が前記範囲を超えるか又は前記範囲より少なくなる
と、鮮明な印字を与えなくなる。
物の配合量は、全組成物中１．０〜３５重量％、好まし
くは１．５〜２０重量％である。複合金属酸化物の配合
量が前記範囲を超えるか又は前記範囲より少なくなる
と、鮮明な印字を与えなくなる。
【０００９】本発明のエポキシ樹脂組成物は、固体状又
は液体状で、成形材料や塗装材料として使用される。成
形材料として用いる場合、その成形方法としては、トラ
ンスファー成形法、射出成形法、圧縮成形法、注型成形
法、ディッピング成形法等が挙げられる。また、塗装材
料として用いる場合、その塗装方法として、流動浸漬
法、静電スプレー法、はけ塗り法等が挙げられる。
は液体状で、成形材料や塗装材料として使用される。成
形材料として用いる場合、その成形方法としては、トラ
ンスファー成形法、射出成形法、圧縮成形法、注型成形
法、ディッピング成形法等が挙げられる。また、塗装材
料として用いる場合、その塗装方法として、流動浸漬
法、静電スプレー法、はけ塗り法等が挙げられる。
【００１０】本発明の複合金属酸化物を含むエポキシ樹
脂組成物から得られる成形物や塗装物に対しては、レー
ザービームにより、成形品表面や塗装物表面に、その表
面色とは異なった鮮明な白色系の色調の画像あるいはマ
ークを形成することができる。レーザーマーキング対象
となる物品の具体例としては、例えば、表面樹脂塗装さ
れたコンデンサー、抵抗、ダイオード、ＩＣ等の電子・
電気部品の他、封止用の樹脂ケーシング等の各種のもの
が挙げられる。レーザービームマーキング発生装置とし
ては、炭酸ガスレーザービームマーキング発生装置を初
めとし、ＹＡＧレーザー発生装置、ヘリウム−ネオンレ
ーザー発生装置、アルゴンレーザー発生装置、エキシマ
レーザー発生装置等の従来公知の各種のものが用いられ
る。
脂組成物から得られる成形物や塗装物に対しては、レー
ザービームにより、成形品表面や塗装物表面に、その表
面色とは異なった鮮明な白色系の色調の画像あるいはマ
ークを形成することができる。レーザーマーキング対象
となる物品の具体例としては、例えば、表面樹脂塗装さ
れたコンデンサー、抵抗、ダイオード、ＩＣ等の電子・
電気部品の他、封止用の樹脂ケーシング等の各種のもの
が挙げられる。レーザービームマーキング発生装置とし
ては、炭酸ガスレーザービームマーキング発生装置を初
めとし、ＹＡＧレーザー発生装置、ヘリウム−ネオンレ
ーザー発生装置、アルゴンレーザー発生装置、エキシマ
レーザー発生装置等の従来公知の各種のものが用いられ
る。
【００１１】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
する。
【００１２】実施例１ 表１に示すエポキシ樹脂組成物をアルミニウム金属片の
表面に厚さ２ｍｍに塗布し、８０℃で１８０分間加熱し
て硬化樹脂塗膜を形成した。次に、このようにして得ら
れた樹脂塗膜に、炭酸ガスレーザー発生装置（ウシオ電
機社製、ＴＥＡ ＣＯ２レーザー、ユニマーク４０２
（縦型））を用いて、レーザービームを１回照射し、線
幅０．２ｍｍの文字をマーキングした。前記のようにマ
ーキングされた文字の鮮明さを目視により以下の基準で
評価した。その結果を表１に示す。 （評価基準） ◎：非常に鮮明 ○：鮮明 △：やや不鮮明 ×：不鮮明
表面に厚さ２ｍｍに塗布し、８０℃で１８０分間加熱し
て硬化樹脂塗膜を形成した。次に、このようにして得ら
れた樹脂塗膜に、炭酸ガスレーザー発生装置（ウシオ電
機社製、ＴＥＡ ＣＯ２レーザー、ユニマーク４０２
（縦型））を用いて、レーザービームを１回照射し、線
幅０．２ｍｍの文字をマーキングした。前記のようにマ
ーキングされた文字の鮮明さを目視により以下の基準で
評価した。その結果を表１に示す。 （評価基準） ◎：非常に鮮明 ○：鮮明 △：やや不鮮明 ×：不鮮明
【００１３】表１に示した成分の具体的内容は次の通り
である。 エポキシ樹脂： エピコート８２８（液状） ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ
株式会社製 アミン系硬化剤 商品名：トーマイド２９２、富士化成工業株式会社製 黒色顔料（クロムと銅とマンガンを含む複合金属酸化
物） 商品名：Ｂｌａｃｋ Ｎｏ．３０３２，嵩密度：３．２
ｃｃ／ｇ、アサヒ化成工業株式会社製 カーボンブラック 商品名：カーボンブラック＃３０、三菱化成工業株式会
社製
である。 エポキシ樹脂： エピコート８２８（液状） ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ
株式会社製 アミン系硬化剤 商品名：トーマイド２９２、富士化成工業株式会社製 黒色顔料（クロムと銅とマンガンを含む複合金属酸化
物） 商品名：Ｂｌａｃｋ Ｎｏ．３０３２，嵩密度：３．２
ｃｃ／ｇ、アサヒ化成工業株式会社製 カーボンブラック 商品名：カーボンブラック＃３０、三菱化成工業株式会
社製
【００１４】
【表１】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 63/00 - 63/10 C08K 3/22 B41M 5/26
Claims (2)
- 【請求項１】 硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物におい
て、レーザービームマーキング用材料として、クロムと
銅とマンガンを含む複合金属酸化物を含有することを特
徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項２】 複合金属酸化物の含有量が、１．０〜３
５重量％である請求項１のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7350318A JP3072328B2 (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | レーザービームマーキング用材料を含むエポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33586394 | 1994-12-22 | ||
| JP6-335863 | 1994-12-22 | ||
| JP7350318A JP3072328B2 (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | レーザービームマーキング用材料を含むエポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08245859A JPH08245859A (ja) | 1996-09-24 |
| JP3072328B2 true JP3072328B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=26575291
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7350318A Expired - Fee Related JP3072328B2 (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | レーザービームマーキング用材料を含むエポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3072328B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200495112Y1 (ko) * | 2020-04-04 | 2022-03-08 | 이봉승 | 형상기억합금을 이용한 장신구 제작방법 |
| USD1005165S1 (en) | 2021-11-17 | 2023-11-21 | Amber Ratliff | Wire-wrapped heart-shaped pendant |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP7350318A patent/JP3072328B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200495112Y1 (ko) * | 2020-04-04 | 2022-03-08 | 이봉승 | 형상기억합금을 이용한 장신구 제작방법 |
| USD1005165S1 (en) | 2021-11-17 | 2023-11-21 | Amber Ratliff | Wire-wrapped heart-shaped pendant |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08245859A (ja) | 1996-09-24 |
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