JP3071823B2 - 多目的バインディングフィルム - Google Patents

多目的バインディングフィルム

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JP3071823B2 JP04502451A JP50245192A JP3071823B2 JP 3071823 B2 JP3071823 B2 JP 3071823B2 JP 04502451 A JP04502451 A JP 04502451A JP 50245192 A JP50245192 A JP 50245192A JP 3071823 B2 JP3071823 B2 JP 3071823B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、バインディングマトリックスに関する。本
発明のバインディングマトリックスは、保持材、および
これにアンカー部を介して吸着し、少なくとも一つのフ
リーの反応相手に対して結合能を有する、固相反応物質
を含有するが、それによって、この固相反応物質は保持
材の表面に希薄な単分子層を形成する。
分子認識反応は、共有結合の形成なしに生じる二分子
の安定かつ特異的な結合を伴う。実用上の目的のため
に、固体保持材と液体環境の境界面で進行する反応に、
特に関心がもたれている。このために、固体保持材の表
面を、固相反応物質を含有する固定化層で被覆する。そ
の後実際の認識反応は、この固定化層上で進行する。
このような固定化層の例としては、重合アルブミンに
結合したストレプトアビジンがあるが、さらにこのアル
ブミンは吸着によって容易にプラスチック表面に結合す
る。この固相物質は、ビオチンまたはビオチニル化した
反応物質と結合させることによって、多数の免疫学的検
査に利用できる。このようなストレプトアビジン/ポリ
アルブミンに基づくバインディングマトリックスは、
「大きな」プラスチック表面に非常によく適合する、し
かしながら、被覆面の面積が小さくなると、検査の精度
が低下する。新しい検査システム−−−例えば古典的な
ELISAや光学的または電気化学的センサーによる定量−
−−においては、小規模化の必要性が増大している。
ストレプトアビジン単分子層はBlankenburgら(Bioch
emistry 28(1989),8214)およびAhlersら(Thin Soli
d Films 180(1989)93−99)の論文に記載されている
が、これらはLangmuir−Blodgett(LB)フィルムを基礎
とする。このため、まず第一に、ビオチン脂質単分子膜
を複雑なフィルムバランス技法で作成し、続いてこれを
ストレプトアビジン溶液とともに約2時間インキュベー
トしなければならない。上記LBフィルムのもう一つの欠
点は、特に完全な乾燥に関して安定性に限界がある点で
ある。
保持材上に固定化層を調整するもう一つの方法は、い
わゆる「自己集合単分子層」(SAM)である。すなわ
ち、NuzzoおよびAllara(J.Am.Chem.Soc.105(1983),4
481−4483)は、高密度に詰まった単分子層をもたらす
金への有機ジスルフィドの吸着を記述している。このよ
うな単分子層が自然発生的に構成されること(従ってSA
Mと表現される)は、保持材と吸着物質との間の強固で
特異的な相互作用に基づく。BainおよびWhitesides(An
gew.Chem,01(1989),522−528)は、長鎖チオールの金
表面への吸着によって形成されるSAMを記述している。
このように高密度に詰まった単分子層は、下記の構造式
を有するチオールを希薄な有機溶媒溶液(例えば1mmol/
)として、これと金表面をインキュベートすることに
よって得られる。
R=アルキル、ビニル、ハロゲン、カルボン酸、エステ
ル、アミノ、ニトリル、OH、エーテル このような単分子層は、乾燥状態、水中、またはエタノ
ール中で、室温が数カ月間安定である。70℃以上の温度
に加熱すると、脱着が起こる。単分子層の安定性は、チ
オールの炭素鎖長に伴って増加する。またこのような単
分子層は希薄な酸(たとえば1N HCl)または希薄な塩
基(たとえば1N NaOH)に対しても、ある程度の期間
(1〜7日)耐性である。
EP−A 0 339 821は金属表面を被覆するポリマーを開
示する。このポリマーは、固体保持材への結合媒介とし
てチオール基を、またビオチンのような適当な固相反応
物質と結合し、さらにこれにストレプトアビジンを結合
させるためにアミノ基を、含有する。しかしながら、チ
オール基を含有するこのようなポリマーを用いる場合で
も、そのポリマーの性質によって厳密に均一な被覆を得
ることは不可能である。
Ebersoleらの論文(J.Am.Chem.Soc.122(1990),3239
−3241)は、アビジンおよびストレプトアビジンの金お
よび銀表面への直接吸着による、これらタンパク質の機
能的に活性な単分子層を開示する。この方法では、高密
度に詰まったバインディング層が形成されるが、このバ
インディング層をビオチニル化した結合相手とともに20
分という比較的長時間インキュベートしても、この結合
相手によって生じる被覆は非常に不完全である。
以上要約すると、先行技術に於て記述された単分子層
に基づくバインディング層は、フリーの反応物質との結
合が非常に遅いか、あるいは反応物質との結合による被
覆程度が非常に低いかのいずれかであることが確認され
た。したがって、本発明の目的は、先行技術の上記欠点
を少なくとも部分的に除去することである。とりわけ、
可能な限り顕微鏡的に均一であり、可能な限り短時間に
可能な限り大量のフリーの反応物質と結合できるよう
な、多用途に用いられる単分子層に基づくバインディン
グ層を提供することを意図するものである。
本発明の目的は、保持材、およびアンカー部を介して
この保持材に吸着され、少なくとも一つの反応相手に対
して結合能を有する固相反応物質を含有する、バインデ
ィングマトリックスによって達成される。ここにおい
て、固相反応物質は、希薄で、実質上横方向に均一なバ
インディング層を保持材の表面上に形成する。
望ましい実施態様に於て、上記単分子層は一種類の分
子で構成されるが、表面はそれによって完全には覆われ
ない。固相反応物質による被覆の程度は、単分子層の実
際の厚さを、ぎっしり詰まった場合の層の厚さの理論値
で割った商で表すことができる。
固相反応物質による単分子層被覆の程度は、100%未
満であるが、0.1〜90%が望ましく、0.5〜70%がさらに
望ましく、そして1〜40%が最も望ましい。
本発明のバインディングマトリックスにおいては、現
状の技術水準である高密度に詰まった層とは対照的に、
保持材表面上の個々の固相反応物質分子間に比較的広い
空間があり、それによって、疎らに分散した単分子層、
即ち、希薄な単分子層となる。本発明のバインディング
マトリックス表面の希薄な単分子層に基づくバインディ
ング層は、液相由来のフリーの反応相手とより速く結合
王することを可能にし、驚くべきことに、より高い結合
能力によって特徴付けられる。
本発明のバインディングマトリックスの保持材は、金
属、金属酸化物、またはガラス表面を有することができ
る。保持材は金属表面を有することが望ましく、貴金属
表面を有することがさらに望ましい。金表面を有する保
持材の作成は、例えば、結合媒介物質としてクロムをガ
ラス表面に蒸着させることによって行われる。これによ
って厚さ約0.1〜10nmの層が形成される。つぎに、この
クロム層を金で被覆して、本発明のバインディングマト
リックスのための保持材表面にあたる金層を形成する。
この金層の厚さが約10から100nmであることは、このバ
インディングマトリックスを表面プラズモン共鳴に用い
る場合に、好都合である。例えば電気化学的センサーの
ような他の応用に関しては、バインディングマトリック
スはもっと厚くてもよい。
固相反応物質の保持材表面への吸着は、アンカー部を
介して行われる。アンカー部の種類は、各々の保持材表
面に応じて決まる。金属表面を有する保持材に関して
は、チオール、ジスルフィド、またはフォスフィン基
が、アンカー部として適している。例えばチオールまた
はジスルフィド基は、金または銀表面に特に適してお
り、フォスフィン基はパラジウム表面に適している。保
持材が金属酸化物表面(例えばAl2O3)を有する場合、
カルボン酸またはスルホン酸がアンカー部として適して
いる。ガラス/ケイ素表面およびヒドロキシル化表面、
例えばSiについてはSiO2、AlについてはAl2O3、の場合
には、アンカー部として有機ケイ素化合物を用いる。ト
リクロロシランの使用が望ましい(Sagiv,J.Amer.Chem.
Soc.102(1980)82)。
固相への吸着に関して、アンカー部が固相反応物質に
直接付いているのではなくて、むしろスペーサー分子、
望ましくはフレキシブルスペーサー分子を介して固相反
応物質に結合することが望ましい。スペーサー分子は構
造式(CH2)nのアルキレンを含有することが特に望ま
しく、ここでnは1から30までの自然数を表すが、2か
ら30までが望ましく、2から15までがさらに望ましい。
スペーサー分子の一端は、保持材表面への吸着に適した
アンカー部(例えばチオール基やジスルフィド基)を含
有する。スペーサー分子は、保持材から離れた方を向い
ている他端には、固相反応物質またはその構成部分とス
ペーサー分子との結合の媒介となる結合部を1個または
数個含有する。このような結合部は、例えばアミノ基や
ヒドロキシル基であってよく、これらは例えば固相反応
物質のカルボキシル基と結合してエステルまたはアミド
を形成する。しかしながら、スペーサー分子は、結合部
としてカルボキシル基を含有してもよく、これがさらに
固相反応物質の反応性アミノ基またはヒドロキシル基と
結合する。
固相反応物質の希薄な単分子層を有する本発明のバイ
ンディングマトリックスを作成しうるいくつかの方法が
存在することを明らかにしなければならない。これらの
方法のいくつかを以下に述べるが、この文書によって本
発明の範囲は限定されないものとする。
しかしながらまず最初に、本発明によらない、固相反
応物質の高密度に詰まった単分子層について述べること
とする。ヒドロキシル基またはアミノ基を有する脂質を
BainおよびWhitesides(Angew.Chem.101(1989),522−
528)を論文に従って活性化ビオチン誘導体と反応させ
ると、このような層が得られる。これによって、11−ヒ
ドロキシ−ウンデカン−1−チオールを出発物質として
用いる場合には、以下の構造式を有するビオチニル化脂
質が形成される: 金表面を有する保持材に上記脂質を飽和するまで吸着さ
せると、ビオチンに関して100%被覆の密に詰まった単
分子層が形成されることが、厚さの測定によって、明ら
かになった。このようにして、堅いバインディングマト
リックスが得られるが、このようなマトリックスは本発
明に従っておらず、またフリーの反応相手(この場合ス
トレプトアビジン)に対して低い結合能しか持たない。
これに対して、本発明に従うバインディングマトリッ
クスは、同時に二分子またはそれ以上の固相反応物質
(二分子が望ましい)と結合するスペーサー分子を用い
ることによって作成することができる。このようなスペ
ーサー分子の例としては、アンカー部としてジスルフィ
ド基を含有し、結合部として二つのアミノ基を含有する
シスタミンがあり、これはしたがって、活性化されたビ
オチン二分子と結合することができる。これによって以
下のような構造式を有するビオチニル化脂質が形成され
る: 金表面への吸着に際しては、このビオチニル化脂質はビ
オチンについて被覆率30%の本発明にしたがったバイン
ディングマトリックスを形成し、高い親和性でフリーの
反応相手(ストレプトアビジン)と結合して、高密度の
フィルムを形成することができる。
本発明のバインディングマトリックスを作成するさら
に別の可能性としては、スペーサー分子と固相反応物質
との間への親水性リンカー部の組み込みがある。このリ
ンカーは特に、鎖長4から15原子の直鎖分子である。こ
の場合、一または数個の親水性エチレンオキシドユニッ
ト(1から5まで望ましい)を有するリンカー部が望ま
しい。親水性リンカー部は、アミノ末端またはヒドロキ
シ末端ポリエチレンオキシドから作られるのが望まし
い。
nが2から15までの自然数である構造式(CH2)nの
アルキレンおよび結合部を含んでなるさらに別のスペー
サー分子を、親水性リンカーと固相反応物質との間に組
み込むことができれば望ましい。
1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンが特に好適な
リンカーであることが判明した。したがって、C11−チ
オールスペーサー分子とビオチンの間に1,8−ジアミノ
−3,6−ジオキサオクタンを組み込むことにより、下記
の構造式を有するビオチニル化化合物が形成される: この化合物は、金表面に吸着させたとき、ビオチンに関
する被覆率19%の単分子層を形成し、高い親和性で、非
常に短時間にフリーの反応相手(ストレプトアビジン)
と反応することができるので、その結果高密度に詰まっ
たフィルムが得られる。したがって、親水性リンカー部
を介してスペーサー分子が固相反応物質に結合している
本発明のバインディングマトリックスは、本発明の範囲
の中でも特に望ましい。
望ましい実施態様に於て、本発明のバインディングマ
トリックスは、アンカー部を有するが固相反応物質とは
結合しない、さらに別のスペーサー分子を含有する。こ
のような化合物は以下のように希釈分子を意味する。例
えば、ビオチニル化および非ビオチニル化スペーサー分
子を1:10から1:2の割合で用いると、フリーの反応相手
と速い反応速度で高容量に結合することができる希釈さ
れたビオチ単分子層が得られる。
適当な希釈分子は、アンカー部およびスペーサー成
分、さらに必要ならばリンカー分子を含有し、それによ
ってスペーサー分子のCH2の個数は、固相反応物質と結
合状態で存在するスペーサー分子のCH2の数と比べて、
1−5以上、望ましくは1−2以上異なることはない。
さらに、希釈分子の最小鎖長は6原子(アンカー部と親
水性リンカー部なしで)が適当であることが判明した。
アンカー部から最も離れた希釈分子の末端に固相反応
物質の代わりに、例えば、ヒドロキシル基、カルボン
酸、カルボン酸エチルエステルまたはメチルエステル、
カルボン酸アミド、1または2個のメチルまたはエチル
基で置換されたカルボン酸アミド、スルホン酸またはス
ルホンアミドのような、親水性の原子団が存在すること
が望ましい。(上記で定義されたような)親水性リンカ
ーまたは親水性リンカーの一部が、アンカー部から最も
離れた希釈分子末端に結合していることも望ましい。結
論としては、望ましい希釈分子は、そのスペーサー成分
の一端に保持材と反応し得るアンカー部を含有し、他端
に親水性の末端部を含有する。
本発明の別の実施態様に於て、固相反応物質を有する
スペーサーと固相反応物質を持たないスペーサーを共有
結合によって結合させることができる。金または銀表面
を用いた場合、この結合はジスルフィド橋で行うことが
望ましい。
希釈分子(固相反応物質を含まないスペーサー分子)
および固相反応物質を有するスペーサー分子からなるこ
のような混合単分子層に於いては、固相反応物質を有す
るスペーサー分子の比率は約0.1−90モル%、望ましく
は0.5−50モル%、さらに望ましくは1−40モル%であ
る。
ここまでに述べてきたすべてのバインディングフィル
ムに於いて、固相反応物質は一成分から構成される。こ
の成分は、ビオチンまたは、ビオチンに類似した、デチ
オビオチン、イミノビオチン、またはHABA(4−ヒドロ
キシフェニルアゾ安息香酸)のような、やはりストレプ
トアビジンと反応する分子が望ましい。
適当な固相反応物質の別の例としては、抗体と結合す
ることができる抗原またはハプテンである。この場合、
固相反応物質は、分子量100から1200のハプテンである
ことが望ましい。ステロイド(例えば、ジゴキシン、ジ
ゴキシゲニン、コルチゾール、エストリオール、エスト
ラジオール、テオフィリン、ジフェニルヒダントイン、
テストステロール、胆汁酸、プロゲステロンおよびアル
ドステロンなど);短鎖ペプチド(例えば、アルギプレ
ッシン、オキシトシン、およびブラジキニンなど);フ
ルオレセインおよびその誘導体;T3、T4、アフラトキシ
ン、アトラジン、例えばジベレリンなどの植物ホルモ
ン;アルカロイド(例えば、レセルピンおよびアジマリ
シンなど)が、適したものの例である。
ビオチンおよびビオチン誘導体、ジゴキシン、ジゴキ
シゲニン、フルオレセイン、および誘導体、並びにテオ
フィリンが、ハプテンとしての使用に特に望ましい。
一方、固相反応物質は複数の成分からなってもよい。
このことは特に、固相反応物質の内部の成分がスペーサ
ー分子に共有結合し、固相反応物質の外側の成分とは非
共有結合すること意味すると考えられる。この場合、固
相反応物質の外側の成分はフリーの反応相手と結合する
能力を有する。内部成分は例えばビオチンであって、外
部成分がストレプトアビジンでもよい。このようなバイ
ンディングマトリックスは、他方では、溶液中のビオチ
ニル化された反応相手と結合することができるが、これ
はストレプトアビジンがビオチンに対して4個の結合部
位を有し、そのうち最低2個はなおフリーであるためで
ある。
二成分を含んでなる固相反応物質を含有する単分子層
は、その固相反応物質の外部成分、すなわちフリーの反
応相手と結合する能力を有する成分(特にこの場合、ス
トレプトアビジン)が、バインディングマトリックスの
表面に希釈された層を形成する場合には、本発明にした
がったバインディングマトリックスとなる。固相反応物
質の内部成分は、固相反応物質の外側成分がこれと結合
して希釈された層を形成することができるような、希釈
されない層をバインディングマトリックスの表面に形成
することが望ましい。
したがって、高密度に詰まった、被覆率100%のビオ
チン単分子層(それ自体は本発明のバインディングマト
リックスにあてはまらない)は、被覆密度27%でストレ
プトアビジンと結合する。その後、さらにこの希釈され
たストレプトアビジン層は、フリーの反応相手、例えば
ビオチニル化抗体と結合して高密度フィルムを形成する
ことができる、本発明に従ったバインディングマトリッ
クスに相当する。例えばスペーサーとリンカーを有する
固相反応物質を用いることによって作成され、フリーの
ストレプトアビジンと結合する本発明のバインディング
マトリックスにそれ自体当てはまる、希釈されたビオチ
ン単分子層(実施例8参照)は、ストレプトアビジンと
結合して被覆率100%の高密度フィルムを形成すること
ができる。しかしながら、このようにして形成される高
密度ストレプトアビジン層は、本発明のバインディング
マトリックスに相当せず(なぜならば、柔軟性がな
い)、反応相手(例えばビオチニル化した抗体)と結合
して、約10%被覆率のフィルムを形成するのみである。
希釈された結合可能な固相反応物質を用いた本発明の
このような技法を、ビオチン−ストレプトアビジン結合
以外に、例えば抗原−抗体などの他の結合ペアに適用拡
大することができる。
バインディングマトリックスの表面の固相反応物質に
よる被覆の程度は、単分子層の厚さを測定することによ
って定量することができる。この場合、測定された層の
厚さは、単分子層の被覆率の低下にともなって減少す
る。したがって、固相反応物質としてビオチンを有する
下記の単分子層は、厚さ0.7nmであるが、これより、こ
の厚さは分子長から計算された3.7nmより少ない。固相
反応物質としてストレプトアビジンを有する単分子層も
記載されているが、その厚さは0.5nmであり、ストレプ
トアビジン分子の直径よりもかなり少ない。
本発明は、また、本発明のバインディングマトリック
スを作成するための方法に関する。本発明のバインディ
ングマトリックスの性質が異なるため、その作成方法も
細部で異なる。このような作成方法のうち、望ましいい
くつかの変法が実施態様に記載される。概括すると、本
発明による方法は、本発明のバインディングマトリック
スの単分子層を形成する分子の存在する反応溶液と保持
材とをインキュベートすることを含んでなる。これらの
分子は、相反する側にアンカー部と固相反応物質を有す
る(それによって、本発明の一部の実施態様に於いて、
単分子層のすべての分子が固相反応物質と結合しなけれ
ばならないということはない)。固相反応物質はスペー
サー分子を介してアンカー部に結合されるのが望まし
い。本発明のバインディングマトリックスを形成する、
溶液から保持材へのアンカー部の結合は、自発的過程で
ある。
第一の単分子層を作成するための保持材と反応溶液と
のインキュベートは、保護的なガスのもとで行うことが
望ましく、できればH2OやO2のような妨害物質を含まな
い、不活性溶媒中で行うことが好適である。
もし必要ならば、特に固相反応物質が相互に非共有結
合するいくつかの成分からなる場合には、さらに別の物
質を、第二の反応溶液とともにインキュベートすること
によって第2段階にいれることができる。第二の、そし
て必要ならばさらに別の層を付けるための反応条件は厳
しくはなくて、保護的なガスを使用する必要はなく、溶
媒として水を用いることができる。
本発明の方法にしたがって作成された側面の単分子層
は顕微鏡的に均一で、例えば、表面プラズモン顕微鏡検
査法によって測定することができる(B.Rothenhausler
およびW.Knoll,Surface Plasmon Microscopy,Nature,Vo
l.332,No.6165,p.615−617(1988);W.Hickel,B.Rothen
hauslerおよびW.Knoll,"Surface Plasmon Microscopic
Characterisation of external surface",J.Appl.Phys.
(1989),P.4832−4836;W.Hickel,W.Knoll"Surface Pla
smon optical characterisation of lipid monolayers
at 5μm lateral resolution",J.Appl.Phys.67(199
0),P.3572 ff.)。5μmの分解能で、測定可能な厚さ
の相違は存在しない。
さらに本発明は、試料溶液中の分析対象物を、バイオ
アフィニティーを有する少なくとも二つの反応物質間の
特異的な結合反応によって定量する方法に関する。二つ
の反応物質の一方は、固相に結合して存在し、他方の一
または複数の反応相手はフリーであって、それによって
本発明のバインディングマトリックスの成分である固相
反応物質が利用される。
このような過程に於て、フリーの結合相手がマーカー
部を有することによって、このフリーの反応相手と固相
反応物質との結合を検出することが可能となる。標識化
には通常、酵素、または蛍光あるいは発光成分を用い
る。これによって、結合を間接的に光学的に観察するこ
とが可能になり、したがって正確な定量が可能となる。
基本的に、結合は、光学的、電気化学的に、また実熱
量測定や質量変化によっても、定量することができる。
電位差測定および電流測定は、"Biosensors",Turner,Ka
rube,Wilson(編)、Oxford Press,1987またはBergvel
d,Biosensors & Bioelectronics 6,55−72(1991)に
記載された技法のように、電気化学的技法として特に考
慮に値する。電気伝導度または静電容量の変化による定
量も、電気化学的技法として実行可能である。
しかしながら、結合の定量は光学的に、とりわけ光反
射技法によって行うことが望ましく、そのような方法に
よって、フリーの結合相手の結合によって引き起こされ
る、保持材結合反応物質のきわめて薄い層の厚さの増加
を観察することができる。このような技法に関する総説
は、Sadowski:"Review of optical methods in immunos
ensing,SPIE,Vol.954 Optical testing and Metrology
II(1988),413−419によって与えられる。
特に望ましい光反射法としては、表面プラズモン共鳴
による結合の検出がある。この方法に於て、分析成分
は、固相反応物質を担うきわめて薄い電導性金属層で覆
われた光透過性誘電物質から構成される。この分析成分
は、しばしば光学イムセンサーと称される。このような
光学イムノセンサーの例は、EP−A 0 112 721,EP−A 0
276 142,およびEP−A 0 254 575に記載される。しかし
ながら、実施例4で述べるイムノセンサーは、固相への
結合の定量的検出に、特に優れているとおもわれる。こ
のようなイムノセンサーの原理の詳細はDE 40 24 476に
示され、これに添えてこの開示に言及する。
第1から第3図とともに以下の実施例によって、本発
明をさらに説明することとする。
第1図は、固相へのフリーの反応相手の結合を測定す
るために使用することができる、測定装置の模式図であ
る。
第2図は、ある成分を固相反応物質および希釈分子と
組み合わせることによって作成されたバインディングマ
トリックスの厚さ、並びにこれに結合したストレプトア
ビジンの厚さを示す(実施例23および24): 曲線1:ビオチン層の厚さ 曲線2:ビオチンのモル分率Xに関する、ストレプトア
ビジンに起因する厚さ増加の依存関係 第3図は、本発明にしたがって作成されたビオチン化
合物およびビオチン誘導体の一覧を示す。
実施例1 ビス−ビオチノイルシスタミン(ビオチン化合物I)の
合成 ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル
を、ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した二塩化シ
スタミニウムおよびトリエチルアミンに添加した。この
反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応が完了した後、
形成された沈澱を濾別し、オイルポンプを用いて乾燥
し、アセトンで再結晶した。目的の化合物が、40%の収
率で得られた。
実施例2 ビオチン(11−メルカプト)ウンデカニルエステル(ビ
オチン化合物II)の合成 ブロモウンデカノール(Merck)を原料として、その
エタノール溶液を4時間還流し、チオ硫酸ナトリウムの
飽和水溶液をゆっくりと滴下して加えることによって、
対応するBunte塩を合成した。冷却によって、その塩を
溶液から結晶化し、エタノールで再結晶することによっ
て精製した。
このBunte塩を原料として、予め塩酸でpH1に調整した
チオウレア水溶液とともに沸騰させることにより、98%
の収率で対称ジスルフィドを調整した。次に、冷却によ
って反応混合物を結晶化する。
このジスルフィドを、ビオチンおよび10モル%4−ジ
メチルアミノ−ピリジン(DMAP)とともに、加温によっ
てDMFに溶解し、−15℃でDMFに溶解したジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(DCCI)を添加することにより、エス
テル化を開始した。5時間後、反応物を室温に戻し、さ
らに18時間攪拌した。反応が完了した後、オイル真空ポ
ンプで室温でDMFを除き、残留物をフラッシュクロマト
グラフィーで精製した。11,11′−ビス−ビチニルエス
テル−ウンデシル−1,1′−ジスルフィドが、13%の収
率で得られ、対応する一置換産物が23%の収率で得られ
た。
次に、このビオチニル化ジスルフィドを、アルゴン雰
囲気下、沸騰メタノール中で、ジチオスレイトール(DT
T)を用いて還元した。反応完了(24h)後、反応混合物
を蒸発乾固し、生成したジスルフィドスレイトール、並
びに過剰DTTを小量の水で抽出して除去した。次に、こ
の混合物をフラッシュクロマトグラフィーで分離し、目
的生成物を80%の収率で単離した。
実施例3 11−メルカプトウンデカン酸−(8−ビオチノイルアミ
ド−3,6−ジオキシオクチル)アミド(ビオチン化合物
3)の合成 11−ブロモウンデカン酸の活性エステルを、冷却下
で、過剰な1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンのDM
F溶液と反応させた。反応終了後、沈澱したN−ヒドロ
キシスクシンイミドを濾別し、過剰のアミンをDMFとと
もに、オイル真空ポンプで除去した。
次に、得られた中間体をビオチン活性エステルとDMF
中で再度反応させた。生成したアルキルブロミドを、反
応終了後フラッシュクロマトグラフィーで単離した(CH
Cl3/CH2OH:1/1)。
粗生成物をBunte塩に変換し(実施例2参照)、次に
アルゴン下で1N塩酸により加水分解した。生成した硫黄
を除去するために、この溶液を加熱濾過した。続いて、
濾液を蒸発乾固し、粗メルカプタンをクロロホルム/エ
タノールで抽出し、その抽出液を蒸発濃縮して、フラッ
シュクロマトグラフィーにより単離した(CHCl3/CH3OH:
1/1)。目的生成物が3%の収率で得られた。
実施例4 ビオチン化合物1からのビオチン単分子層1の生成 接着剤としてのクロム(1nm)と、金(41nm)を蒸着
させた高屈折率ガラスSF57製顕微鏡スライドガラスを、
固体保持材として用いた。ビオチニル化したジスルフィ
ド(実施例1より)をCHCl3/EtOH1:1の6x10-44mol/
(M)溶液として、使用した。この顕微鏡スライドガラ
スを2時間、アルゴン保護ガス雰囲気下に反応溶液中で
インキュベートし、次に溶媒のみで完全にすすぎ、アル
ゴン気流下で乾燥させる。被覆された試料を、改変クレ
ッチマン装置(第1図)に組み込むと、空気のみならず
水性媒体に対しても耐性の特性を与えることができる。
第1図は、固相へのフリーの反応相手の結合を光反射
法で定量するための測定装置の模式図である。
この光反射法測定装置は、レーザー10を含有する。そ
のレーザーによって発せられる一次光線11は、表面の法
線17に対して角度θで被験領域20に向けられている。反
射光の像は、焦点面に位置するダイオード13上に、集束
レンズ12によって形成される。
さらに、この測定装置は、クレッチマン構造の中にプ
リズム16を含有し、被験溶液の流入流出口15を有するフ
ローキュベット14を含有する。
被験領域20は、クレッチマン構造内のプリズム16、誘
電性、光透過性保持層22、および保持層22に蒸着した金
属薄層23a,23bからなる。屈折率液の薄層21がプリズム1
6と光透過性保持層22とを光の屈折なしにつないでいる
が、これは21の屈折率がこれら二つの部材の屈折率と同
じためである。この場合、23aは、上記のクロム層を表
し、23bは蒸着された金層を表す。25は、固相反応物質2
6のアンカー部を介した金表面への結合の連結役をする
スペーサー分子を表す。27は、固相反応物質と結合能を
有する、被験相28に存在するフリーの反応相手を表す。
フレネルの式を用いて、境界面での反射を計算し、PS
P分光法データに当てはめることができる。これによっ
て、各層の「光学的な厚さ」(=n2xd,ここでN=屈折
率、およびd=厚さ)の値が得られる。チオアルカンの
屈折率がn=1.45であると仮定すると、吸着されたジス
ルフィドの厚さは0.5nmということになる。約1.6nmとい
う理論値との比較により、表面の被覆が非常に不完全で
あることが示される。
したがって、約30%の表面被覆率の、「希釈された」
ビオチンフィルムが得られる。
実施例5 ビオチン単分子層1へのストレプトアビジンの結合/ス
トレプトアビジン単分子層1の作成 ビオチニル化された固定化層の反応性を調べるため
に、0.5MNaCl水溶液(対照として)を、〜5x10-4Mスト
レプトアビジン溶液に置き換える。
続いて、ストレプトアビジンによる分子認識反応は1
時間以内に厚さ3.0nm増加の飽和値に達する。これはタ
ンパク質の屈折率n=1.5に基づく。実際の光学上有効
な屈折率はこれより低いと思われるが、これは吸着され
たタンパク質分子の間の空間が水(n=1.33)で満たさ
れているためである。この事実を考慮にいれるならば、
観察された厚さの増加は、ストレプトアビジン微細結晶
に関するラジオグラフの値(d=〜4.5nm)とほとんど
同じ程度であった。
実施例6 ビオチン化合物2からのビオチン単分子層2の作成 調製は、ほとんど実施例4にしたがって行われた。相
違点は、チオールの固体保持体への吸着についてのみで
あった。したがって、この場合溶液の濃度は4x10-4mol/
であり、インキュベーションは6時間続いた。
空気に対して得られたチオール層の厚さは3.0nmであ
り、水性環境に対して得られた値は3.2nmであった。約
±0.2nmの測定誤差、および水相の屈折率の振れの可能
性を考慮すると、この厚さは、約〜2.8nmの理論値とき
わめてよく一致する。
この場合被覆率100%の、密に詰まったビオチンフィ
ルムが与えられる。
実施例7 ビオチン単分子層2へのストレプトアビジンの結合/ス
トレプトアビジン単分子層2の作成 ストレプトアビジンの結合は、共鳴カーブの(横方向
の)変位を通じてオンラインでモニターすることも可能
であり、速度論的データも利用できる。
吸着による厚さの増加について、単指数関数的時間経
過を想定した場合、時間に対する反射強度の依存関係に
ついて以下が与えられる。
時間定数τは、吸着が飽和値の1/eに近づく時間であ
るが、この実験では約13分である。
この結果ストレプトアビジン層は0.8nmであり、これ
はタンパク質によるきわめて不完全な被覆に相当する。
層の均一性はPSP顕微鏡検査によってモニターすること
ができ、その結果不均一は見いだされなかった。したが
って、このタンパク質は、非常に薄くはあるが、それに
も関わらず均一な層として蓄積する(横方向からの約5
μmの解像力に関して)。
この場合、被覆率約27%の「希釈された」ストレプト
アビジンフィルムが与えられる。
実施例8 ビオチン化合物3からのビオチン単分子層3の作成 実施例3の、スペーサーを有するビオチニル化チオー
ルを、1.25x10-4Mの溶液から吸着させた。それ以外の調
製条件は実施例4と同様である。
タンパク質吸着が完了し、水性環境に対する層システ
ムの特性を検討した後、0.5MNaCl溶液で試料を完全にす
すぎ、窒素気流下で乾燥した。空気に対してPSP分光法
を再び行った後、このようにして環境の変化やすすぎに
よって引き起こされる可能性のある変化を検出するため
に、試料を再び水性の環境にさらす。
得られたビオチニル化チオール層の厚さは、空気に対
しても、水性環境に対しても0.7nmであった。この値
は、理論値〜3.7nmとは比較にならず、実際、分子は疎
らに分散し、まったく不完全な層を形成している。
この場合、約19%被覆率の「希釈された」ビオチンフ
ィルムが、再び与えられる。
実施例9 ビオチン単分子層3へのストレプトアビジンの結合/ス
トレプトアビジン単分子層3の作成 この場合、ストレプトアビジンの吸着はきわめて迅速
である。厚さの増加について、同じ単指数関数的時間経
過を想定するならば、この場合わずか1分という時間定
数τが得られる。
ストレプトアビジン層は、全集が3.1nmに達し、PSP顕
微鏡検査下では、非特異的に吸着したタンパク質凝集体
で表面をおおわれているように見える。対応する相です
すぎを行い乾燥することは、層システムを損なうことに
はならず、厚さ(空気に対する)は、3.0nmとほとんど
一定のまま残存する。キュベットを、再び水相でみたし
た後では、フィルムは顕微鏡的に均一に見える。
実施例10 ビオチニル化抗体のストレプトアビジン単分子層2およ
び3への結合 ストレプトアビジンは、四量体タンパク質として、ビ
オチン/ビオチニル化分子に対して4個の結合部位を有
する。固定化層に結合した後、幾何学的な考察にしたが
って、さらに認識反応に利用可能な、水相に向けられた
二つの結合部位があるはずである。このことを、TSHに
対するビオチニル化抗体、対応する非修飾抗体(対照と
して)、および試料として対応する抗原TSHについて調
べた。EP− 0 344 578の実施例2に記載のように、
免疫定量反応を実施した。ビオチニル化抗体を1x10-6M
水溶液から様々な調製ストレプトアビジン層に吸着させ
た。この場合得られた結果は、ストレプトアビジン層の
各々の厚さ、すなわち充填密度ときわめて依存的関係に
あるとおもわれる。
このように、実施例9の、3.0nmの密に詰まったスト
レプトアビジン単分子層3にビオチニル化抗体を吸着さ
せると、0.5nmというわずかな厚さの増加しか得られな
い。この方法は、初期に厚さの減少をともなうが、これ
は十分しっかりとは結合していなかったストレプトアビ
ジンの脱着によって引き起こされると推定される。その
後に起きる厚さの増加は、時間定数τ〜3分で起こる。
しかしながら、ビオチニル化抗体を、実施例7の、0.
8nmのストレプトアビジン単分子層2に同様の条件下で
吸着させるならば、これは全体として5.1nmの厚さの増
加をともなう非常に強い効果に帰着する。反応速度論を
もっと詳しく調べると、初期にわずかな厚さの減少がみ
られ、その後非常に強い吸着が観察される。この場合、
反応速度論を、二指数関数によって特性解析する必要が
ある。最初の時間区分は、時間定数τ〜5分を与える。
高密度のストレプトアビジン単分子3層は、「希釈さ
れた」ストレプトアビジン単分子層2よりもゆっくりと
ビオチニル化抗体を結合する。さらに、「希釈された」
ストレプトアビジン単分子層2は、単位面積当りかなり
高い結合能力を有する。したがって、達成可能な時間当
りの測定効果は、「希釈された」ストレプトアビジンフ
ィルムの方が、大幅に大きい。
実施例11 ビス−ドデカン酸ジスルフィドの合成(合成は不活性ガ
ス(N2)下で行われる) a)12−メルカプト−ドデカン酸メチルエステル 2.3g(0.1mol)ナトリウムを200mlの脱気した無水メ
タノールに溶解する。得られた溶液を氷冷する。7.1ml
(0.1mol)チオ酢酸、そして次に14.4g(50mmol)ブロ
モドデカン酸をこれに加え、その溶液を5時間還流下で
沸騰させる。室温に冷却した後、15ml濃塩酸を加え、3
時間還流下で沸騰させる。続いて、冷却後、300mlエー
テルを加え、エーテル相を水で3回、飽和NaCl溶液で1
回(各回100ml)、振盪して抽出する。有機相を硫酸ナ
トリウム上で乾燥した後、溶媒を溜去する。
収量:12.2g TLC:Rf=0.86(シリカゲル;酢酸エチル/石油エーテル
19/1 + 1%酢酸) b)12−メルカプト−ドデカン酸 12.2gの11a)の産物を200mlの脱気した無数メタノー
ルに溶解し、100mlの1NNaOHを加えて、3時間関還流下
で沸騰させる。室温に冷却後、反応混合物を400mlの氷
水、20ml濃塩酸および600mlエーテルの入ったアイスバ
スに注ぐ。エーテル相を除去し、各回300mlの水で3
回、100ml飽和NaCl溶液で1回、振盪して抽出し、硫酸
ナトリウム上で乾燥させる。乾燥剤を濾別した後、溶媒
を溜去する。
収量:12.3g TLC:Rf=0.68(シリカゲル;酢酸エチル/石油エーテル
19/1 + 1%酢酸) c)ビス−ドデカン酸−ジスルフィド 12.0gの11b)の産物を170mlエタノールに懸濁し、激
しく攪拌しながら、6.3gヨウ素の200mlエタノール溶液
を滴下する。溶液が黄色になって、もはや退色しなくな
ったら、ただちに添加を終了する。次に、550mlエーテ
ルおよび350ml水を加え、水相を除去し、再びエーテル
で洗う。集めたエーテル相を飽和NaCl溶液とともに振盪
し、硫酸ナトリウム上で乾燥させる。乾燥剤を濾過し、
溶媒を溜去した後に残る残留物を、アセトンで再結晶す
る。
終了:10g(理論値の86%) TLC:Rf=0.57(シリカゲル;酢酸エチル/石油エーテル
19/1 + 1%酢酸) 実施例12 ビス−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル)−
ドテカン酸アミドジスルフィド(ビオチン化合物4)の
合成 1.38g(3mmol)の実施例11c)の産物および1.76g(7m
mol)2−エトキシ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジ
ヒドロキノリン(EEDQ)を、150mlTHFおよび150mlDMFの
混合物に溶解し、次に、2.25g(6mmol)ビオチノイル−
1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(ビオチン−DA
DOO)の40mlDMF溶液を滴下して加える。さらに、この反
応混合物を3時間50℃に加熱する。続いて、それを減圧
濃縮し、残留物を100mlクロロホルムにとり、各回100ml
の水で2回振盪して抽出する。硫酸ナトリウム上での乾
燥後、溶媒を溜去し、残留物をシリカゲルクロマトグラ
フィーにかける(フラッシュクロマトグラフィー、移動
溶媒:クロロホルム/メタノール 9/1)。
TLC:Rf=0.31(シリカゲル;クロロホルム/メタノール
8/1) MS:m/e=1175(pos.FAB) 実施例13 S−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル)−ド
デカン酸アミド−S′−ドデカン酸ジスルフィド(ビオ
チン化合物5)の合成 調製は、実施例12と同様である。
収量:300mg(理論値の9%) TLC:Rf=0.05(シリカゲル;クロロホルム/メタノール
8/1) MS:m/e=817(neg.FAB) 実施例14 ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル−12−メルカ
プトドデカン酸網アミド(ビオチン化合物6)の合成
(合成は不活性ガス下で行われる) 300mg(0.3mmol)の実施例12の産物および0.5g(3.3m
mol)ジチオスレイトール(DTT)を100mlの脱気した無
水メタノールに溶解し、不活性ガス雰囲気下で10時間攪
拌する。次に、反応混合物を蒸発乾固し、残留物を塩化
メチレンにとり、水とともに振盪する。有機相を硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、蒸発によって濃縮し、残留物をフ
ラッシュクロマトグラフィーで精製する(シリカゲル;
塩化メチレン/エタノール 1/1)。
TLC:Rf=0.27(シリカゲル;クロロホルム/メタノール
8/1) 実施例15 デスチオビオチン−N−ヒドロキシ−スクシンイミドエ
ステル 1.8g(15.5mmol)N−ヒドロキシスクシンイミドの40
mlジオキサン溶液を、激しく攪拌しながら、40mlDMFと4
0mlジオキサンの混合液中の3g(14mmol)デスチオビオ
チン(Sigma)および3.5g(17mmol)N,N′−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド溶液に添加した。20℃で4時間攪
拌し、それによって微細な白色沈澱が生じ、これを反応
完了後(TLCでモニターする))濾別した。濾液を真空
濃縮し、それを小量の酢酸エチル/DMF 4/1にとり、4
℃で16時間放置した。この過程でさらに沈澱が生じ、こ
れを濾別した。新たな沈澱がみられなくなるまで、この
段階を数回繰り返した。次に、濃縮された濾液を小量の
エタノールにとり、ジイソプロピルエーテルの添加によ
って、生成産物を沈澱させた。濾過後、濾液を16時間4
℃で放置し、その間にさらに生じた沈澱を濾別した。真
空下、50℃で乾燥した後、白色の微細結晶の生成物が得
られた。
収量:1.6g(37%) TLC(シリカゲル60):溶離液 酢酸エチル/メタノー
ル=6/4 RF=0.75 実施例16 D−デスチオビオチノイル−1,8−ジアミノ−3,6−ジオ
キサオクタン、デスチオビオチン−DADOO 1.6g(5mmol)デスチオビオチン−N−ヒドロキシス
クシンイミドエステルの溶液を、7.5ml(50mmol)1,8−
ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンの50mlジオキサン溶
液に、ゆっくり滴下しながら添加し、この反応混合物を
16時間攪拌した。反応が完全に終了した後、この混合物
をロータリーエバポレーターで濃縮して油状物を生じさ
せ、過剰なDADOO部分を酢酸エチル/エーテルで洗い流
し、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー
で精製した。
シリカゲル60、溶離液 酢酸エチル/メタノール=6/4
+ 10%NH3 TLC:同一溶離液、RF=0.3 収量:0.8g(50%) 実施例17 ビス−(デスチオビオチンアミド−3,6−ジオキサオク
チル−)ドデカン酸アミドジスルフィド デスチオビオチン化合物1 1.6g(5mmol)デスチオビオチン−DADOO(6)、2.3g
(0.5mmol)ビス−ドデカン酸−ジスルフィド(実施例1
1c)、0.74g(5.5mmol)1−ヒドロキシ−ベンゾトリア
ゾール、および1.14g(5.5mmol)N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミドを溶解した50mlジメチルホルムアミ
ド溶液を24時間20℃で攪拌する。反応終了後(TLCでモ
ニターする)、反応混合物を油状になるまでロータリー
エバポレーターで濃縮し、シリカゲルのフラッシュクロ
マトグラフィーで精製する(溶離液:クロロホルム/メ
タノール 9/1)。
TLC:シリカゲル60、溶離液 クロロホルム/メタノール
9/1 RF:0.4 収量:0.25g(5%) 実施例18 S−(デスチオビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチ
ル)−ドデカン酸−S′−ドデカン酸−ジスルフィド デスチオビオチン化合物2 この化合物は、実施例17の反応混合物のフラッシュク
ロマトグラフィーから、白色の非結晶粉末として得られ
る。
TLC:シリカゲル60、溶離液 クロロホルム/メタノール
9/1 RF:0.3 収量:0.8g(20%) 実施例19 12−メルカプト−(デスチオビオチンアミド−3,6−ジ
オキサオクチル)ドデカン酸−アミド デスチオビオチン化合物3 200mg(0.2mmol)の実施例17の化合物および2g(13mm
ol)ジチオスレイトールの50mlメタノール溶液を36時間
還流した。冷却後、溶媒をロータリーエバポレーターで
除去し、残留物をクロロホルムにとった。次に、TLCで
ジチオスレイトールがもはや検出されなくなるまで十分
に何回も水で振盪する。クロロホルム相を硫酸ナトリウ
ム上で乾燥させ、高度の真空下で濃縮する。シリカゲル
のフラッシュクロマトグラフィーによって精製した、溶
離液:クロロホルム/イソプロパノール 18/2。
TLC:シリカゲル60、溶離液:クロロホルム/メタノール
9/1 RF:0.35 収量:60mg(30%) 実施例20 ジフェニルヒダントイン−N−プロピオンアミド−3,6
−ジオキサオクチル−12−メルカプト−ドデカン酸−ア
ミド ジフェニルヒダントイン化合物 実施例16と同様に、ジフェニルヒダントイン−N−プ
ロピオニル−DADOOは、ジフェニルヒダントイン−N−
プロピオン酸(Cookら、Res.Communication in Chemica
l Pathology and Pharmacology 5,(1973),p.767)、
および1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンから得ら
れら。実施例13と同様に、対応する混合ジスルフィド
は、ジフェニルヒダントイン−N−プロピオニル−DADO
O、および実施例11c)によるビス−ドデカン酸−ジスル
フィドから得られる;DTTで開裂した後、ジフェニルヒダ
ントイン−N−プロピオンアミド−3,6−ジオキサオク
チル−12−メルカプト−ドデカン酸が得られる。
実施例21 ビス−(ヒドロキシフェニルアゾ−ベンゾイルアミド−
3,6−ジオキサオクチル)−ドデカン酸−ジスルフィド
[ビス−(HABA−DADOO)−ドデカンサン−アミド−ジ
スルフィド]の合成 実施例11cの産物1.4gおよび2.4g[2−(4−ヒドロ
キシフェニルアゾ)−ベンゾイル]−1,8−ジアミノ−
3,6−ジオキサオクタン(HABA−DADOO)を用いて、実施
例12と同様に合成を行う。
TLC:RF=0.65(シリカゲル;酢酸エチル/メタノール
4/1) HABA−DADOOの合成は、HABA−OSuおよびDADOO(ジア
ミノ−3,6−ジオキサオクタン)を原料として実施例16
と同様に行われる。
HABA−OSuは、HABAおよびN−ヒドロキシスクシンイ
ミドから、実施例15と同様に調製される。
TLC(HABA−DADOO):Rf=0.52(シリカゲル;ブタノー
ル/氷酢酸/水 10/3/5) TLC(HABA−OSu):Rf=0.89(シリカゲル;ブタノール
/氷酢酸/水 10/3/5) 実施例22 (ヒドロキシフェニルアゾ−ベンゾイルアミド−3,6−
ジオキサオクチル)−12−メルカプトドデカン酸−アミ
ドの合成 (合成は不活性ガス下で行われる) 合成は、実施例21の産物200mgを用いて、実施例14と
同様に行われる。
TLC:Rf=0.68(シリカゲル;酢酸エチル/メタノール
4/1) 実施例23 ビオチン化合物5およびビス(11−ヒドロキシウンデシ
ル)ジスルフィドからのビオチン単分子層の作成 実施例4にしたがって、被覆を行う。金(50nm)を蒸
着させた高屈折率ガラスLA SF N 9製の顕微鏡スライド
ガラスを固体保持材として用いる。
ビオチン分子を担う非対称ジスルフィドビオチン化合
物5(実施例13)およびビオチン分子を持たない対称ビ
ス(11−ヒドロキシウンデシル)ジスルフィド(実施例
2の中間段階)を用いた。両化合物はいずれも、それぞ
れ2個のスペーサー(CH211を有する。
各々の混合物中の成分の総濃度は、いずれの場合も、
エタノール溶液として5x104mol/である。
スライドガラスをアルゴンの保護的雰囲気下で、当該
溶液と6時間インキュベートし、続いて、それをエタノ
ールのみですすぎ、アルゴン気流中で乾燥させる。吸着
したビオチン含有単分子層の厚さを、実施例4と同様に
定量する。
屈折率を1.45とすると、その結果、吸着された単分子
層の厚さは第2図に示すとおりである。「混合物」1、
すなわちビオチン化合物5のみからなる単分子層につい
て、260nmの厚さが得られる。これを、ビオチンを保持
するジスルフィド部分に関する約360nm、およびビオチ
ンを保持しない部分に関する約130nmの割合から得られ
た理論値250nmと比較すると、その表面は高密度の単分
子層で覆われている。スペーサー分子の半分だけがビオ
チンに結合しているので、ビオチンに関する被覆率は50
%である。
「混合物」5について、ビオチンを持たないジスルフ
ィドの高密度の被覆が得られる;混合物2−4では厚さ
の減少がみられるが、これはインキュベーション溶液中
の混合比率に対応してビオチン化合物5の部分が存在す
ることを当然意味する。
実施例24 ビオチンを有する実施例12の単分子層へのストレプトア
ビジンの結合 実施例23で得られたビオチンを有する単分子層を実施
例5と同様にストレプトアビジンとともにインキュベー
トする。ストレプトアビジンの結合によって起こる厚さ
の増加の飽和値を第2図に示す。ビオチンのモル分率0.
1−0.5で、非常に高いストレプトアビジンとの結合能力
が観察される。その結果、被覆率67−100%の高密度ス
トレプトアビジンフィルムが得られる。結合速度論は非
常に速く、1−2分の半分である。
実施例25 1−t−ブチルオキシカルボニル−1,8−ジアミノ−ジ
オキサオクタン(モノ−BOC−DADOO)の合成 109g(0.5mol)ジ−t−ブチルジカルボネートを450m
lジオキサンに溶解した溶液を142g(1モル)1,8−ジア
ミノ−3,6−ジオキサオクタン(DADOO)の900mlジオキ
サン/水(1/1 v/v)溶液にゆっくりと添加する。添加
後、混合物を20℃でさらに1.5時間攪拌し、次に、溶媒
を溜去し、残留物を1Lの酢酸エチル/水(1/1 v/v)に
とる。水相を除いた後、有機相を各回100mlの0.1NHClで
2回抽出する。水相を集め、希水酸化ナトリウム溶液で
pHを9から10に調整し、その溶液を連続抽出器に於て液
−液抽出にかける。750ml酢酸エチルで8時間抽出した
後、溶媒を除去し、残留物を高真空で乾燥させる。
収量:32g(26%) TLC:シリカゲル60 溶離液:酢酸ブチル/水/水酸化アンモニウム=30/15/
5 RF=0.45 実施例26 1−(ビオチン−アミノカプロン酸)−(1,8−ジアミ
ノ−4,6−ジオキサオクタン)−アミド、(ビオチン−
X−DADOO)の合成 0.9g(2mmol/)D−ビオチニル−アミノカプロン酸
−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Boehringer
Mannheim,製品番号1003933)および0.5g(2mmol/)
モノ−BOC−DADOOを、10mlジオキサンおよび10mlの0.1m
ol/リン酸カリウムバッファーpH8.5に溶解した溶液
を、20℃で約2時間攪拌する。反応終了後(TLCでモニ
ターする:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノ
ール=3/7、RF=0.6)、溶媒を減圧濃縮によって除去
し、残留物に1mlのトリフルオロ酢酸を加える。BOC基が
完全に脱離するまで、約30分間攪拌する。次にトリフル
オロ酢酸を減圧濃縮によって除去し、5ml酢酸エチルを
残留物に加え、非溶解性物質を濾別し、濾液を蒸発乾固
させる。
収量:0.96g(98%) TLC:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノール=
2:8、RF=0.2 実施例27 S−アセチル−メルカプトプロピオン酸の合成 8.6g(110mmol)塩化アセチルを、20℃で、10.6g(10
0mmol)メルカプトプロピオン酸にゆっくりと滴下して
添加する。添加が完了した後、10分間100℃に熱する。
反応混合物を減圧蒸留にかけ、0.4バール、105℃で、生
成物が純粋な形で得られる。
収量:5.8g(36%) 1−H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=2.3(s,3H),2.7
(t,2H),3.1(t,2H) 実施例28 N−スクシンイミジル−S−アセチルチオプロピオネー
ト(SATP)の合成 16.2g(0.1mol)S−アセチル−メルカプトプロピオ
ン酸、12.7g(0.11mol)N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、および22.7g(0.11mol)ジシクロヘキシルカルボジ
イミドを、0.4L無水酢酸エチル中で、20℃で16時間、攪
拌した。生じた沈澱を濾別し、濾液を減圧濃縮する。油
状の残留物を小量の酢酸エチルにとり、冷却する。この
段階でさらに沈澱が生じるが、これを捨てる。この段階
を2回繰り返す。最後の濾液を濃縮した後、13g(50
%)SATPが得られる。
1H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=2.3(s,3H),2.8(s,4
H),2.9(m,2H),3.1(m,2H) 実施例29 ビオチン−アミノカプロン酸−アミドジオキサオクチル
−メルカプトプロピオン酸−アミド(ビオチン化合物
7)の合成 0.96g(2mmol)ビオチン−X−DADOO(実施例26よ
り)および0.5g(2mmol)SATP(実施例28より)を20ml
ジオキサンおよび20ml 0.1mol/リン酸カリウムバッ
ファーpH8.5に溶解した溶液を、20℃で2時間攪拌す
る。次に、その溶液を蒸発乾固し、残留物を2mlトリフ
ルオロ酢酸にとり、不活性ガス下、20℃で0.5時間攪拌
する。シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製を行う。
(溶離液:酢酸エチル/メタノール=3:7) 収量:150mg(13%) TLC:シリカゲル60、酢酸エチル/メタノール=3/7、 RF=0.35 実施例30 ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル−S−アセチ
ル−メルカプトプロピオン酸(ビオチン−DADOO−SAT
P)の合成 1.4g(5.35mmol)SATP(実施例28より)の40mlジオキ
サン溶液を、1g(2.7mmol)ビオチン−DADOOを40ml 0.
1mol/リン酸カリウムバッファーpH7.0に溶解した溶液
に、ゆっくりと添加する。添加の間、0.1mo/lリン酸
カリウムバッファーを用いて、pHの値をたえず7.0に調
整しなければならない。添加終了後、さらに10分間攪拌
し、次に蒸発乾固する。粗生成物を、精製無しでの次の
段階に用いることができる。
TLC:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノール=
3.5/7.5、RF=0.35 実施例31 ビス−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル)−
メルカプトプロピオン酸−アミド−ジスルフィド(ビオ
チン化合物8)の合成 1.6gの実施例30の粗生成物を100mlの窒素飽和0.5mol/
リン酸カリウムバッファーpH7.5に溶解し、5.4mlの1m
ol/メタノール性ヒドロキシルアミン溶液と混合す
る。それを20℃で2時間攪拌し、次に、減圧下で蒸発乾
固し、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製する(酢酸エチル/メタノール=3/7) 収量:150mg(6%) TLC:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノール=
3/7 RF=0.35 実施例32 ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル−S−アセチ
ルメルカプト酢酸−アミド(ビオチン−DADOO−SATA)
の合成 合成は、187mg(0.8mmol)N−スクシンイミジル−S
−アセチル−チオアセテート(SATA)(Boehringer Man
nheim,製品番号1081765(および300mg(0.8mmol)ビオ
チン−DADOOを原料として、実施例30と同様に行われ
る。
収量:109mg(49%) TLC:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノール=
6.5/3.5、RF=0.35 実施例33 ビス−(ビオチンアミド−3,6−ジオキサオクチル)−
メルカプト酢酸−アミド−ジスルフィド(ビオチン化合
物9)の合成 合成は、100mg(0.2mmol)ビオチン−DADOO−SATAお
よび0.25ml 1mol/メタノール性ヒドロキシルアミン
溶液を原料として、実施例31と同様に行われる。
収量:55mg(60%) TLC:シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/メタノール=
3/7、RF=0.35
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュミット,フランツ―ヨセフ ドイツ連邦共和国 D―5501 ライヴェ ン,マットティアスシュトラーセ 19 (72)発明者 クライン,クリスチャン ドイツ連邦共和国 D―8120 ヴァイル ハイム,ブリューテンシュトラーセ 16 (56)参考文献 特開 昭63−100355(JP,A) 特開 平2−161346(JP,A)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保持材と、該保持材上にアンカー部を有す
    るフレキシブルスペーサー分子を介して吸着された、少
    なくとも一つのフリーの反応相手と結合する能力を有す
    る固相反応物質とを含有するバインディングマトリック
    スであって、 前記フレキシブルスペーサー分子が2個または数個の前
    記固相反応物質と結合可能なものであり、前記固相反応
    物質が希薄な、横方向に均一な単分子層を前記保持材表
    面上に形成している前記バインディングマトリックス。
  2. 【請求項2】フレキシブルスペーサー分子がシスタミン
    から作られる、請求項1に記載のバインディングマトリ
    ックス。
  3. 【請求項3】保持材と、該保持材上にアンカー部を有す
    るフレキシブルスペーサー分子を介して吸着された、少
    なくとも一つのフリーの反応相手と結合する能力を有す
    る固相反応物質とを含有するバインディングマトリック
    スであって、 親水性リンカー部が前記フレキシブルスペーサー分子と
    固相反応物質の間に存在し、前記固相反応物質が希薄
    な、横方向に均一な単分子層を前記保持材表面上に形成
    している前記バインディングマトリックス。
  4. 【請求項4】親水性リンカー部が1個又は数個のオキシ
    エチレン基を含有する、請求項3に記載のバインディン
    グマトリックス。
  5. 【請求項5】親水性リンカー部がアミノ末端またはヒド
    ロキシ末端ポリエチレンオキシドによって構成される、
    請求項4に記載のバインディングマトリックス。
  6. 【請求項6】親水性リンカー部が1,8−ジアミノ−3、
    6−ジオキサオクタンから作られる、請求項5に記載の
    バインディングマトリックス。
  7. 【請求項7】保持材と、該保持材上にアンカー部を有す
    るフレキシブルスペーサー分子を介して吸着された、少
    なくとも一つのフリーの反応相手と結合する能力を有す
    る固相反応物質と、前記フレキシブルスペーサー分子と
    は別の、アンカー部を有するが固相反応物質とは結合し
    ていないフレキシブルスペーサー分子とを含有するバイ
    ンディングマトリックスであって、 前記固相反応物質が希薄な、横方向に均一な単分子層を
    前記保持材表面上に形成している前記バインディングマ
    トリックス。
  8. 【請求項8】固相反応物質が抗体と結合可能な抗原また
    はハプテンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載
    のバインディングマトリックス。
  9. 【請求項9】固相反応物質がビオチンである、請求項1
    〜7のいずれか1項に記載のバインディングマトリック
    ス。
  10. 【請求項10】保持材と、該保持材上にアンカー部を有
    するフレキシブルスペーサー分子を介して吸着された、
    少なくとも一つのフリーの反応相手と結合する能力を有
    する固相反応物質とを含有するバインディングマトリッ
    クスであって、 前記固相反応物質が内部成分、及び少なくとも1個のフ
    リーの反応相手と結合することができる外部成分を含ん
    でなり、前記内部成分は保持材表面に希釈されない層を
    形成し、前記外部成分はアフィニティー結合によって前
    記内部成分に結合して、希薄で横方向に均一な単分子層
    を前記保持材表面上に形成している前記バインディング
    マトリックス。
  11. 【請求項11】内部成分がビオチンであり、外部成分が
    ストレプトアビジンである、請求項10に記載のバインデ
    ィングマトリックス。
  12. 【請求項12】フレキシブルスペーサー分子が式(C
    H2(nは1から30までの自然数)を有するアルキレ
    ン基を少なくとも一個含有する、請求項1〜11のいずれ
    か1項に記載のバインディングマトリックス。
  13. 【請求項13】保持材表面の固相反応物質による被覆
    が、最大被覆の0.1から90%である、請求項1〜12のい
    ずれか1項記載のバインディングマトリックス。
  14. 【請求項14】保持材表面の固相反応物質による被覆
    が、最大被覆の0.5から70%である、請求項13に記載の
    バインディングマトリックス。
  15. 【請求項15】保持材表面の固相反応物質による被覆
    が、最大被覆の1%から40%である、請求項14に記載の
    バインディングマトリックス。
  16. 【請求項16】保持材が、金属、金属酸化物またはガラ
    ス表面を有する、特許請求の範囲第1〜15のいずれか1
    項に記載のバインディングマトリックス。
  17. 【請求項17】保持材が、金、銀、またはパラジウム表
    面を有し、アンカー部はチオール基、ジスルフィド基、
    またはフォスフィン基である、請求項16に記載のバイン
    ディングマトリックス。
  18. 【請求項18】バイオアフィニティーを有する少なくと
    も2個の反応物質のうちの、一方が固相に結合して存在
    し、他の1または2個以上の反応相手はフリーであるよ
    うな、そのような反応物質間の特異的結合反応によっ
    て、試料溶液中の分析対象物質を定量するための方法で
    あって、固相に結合して存在する前記反応物質が請求項
    1〜17のいずれか1項に記載されるバインディングマト
    リックスに組み込まれている状態の固相反応物質である
    前記方法。
  19. 【請求項19】特異的結合反応が、光学的に、電気的
    に、実熱量測定によって、または質量分析によって、定
    量される、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】特異的結合反応が、光反射法によって定
    量される、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】特異的結合反応が、プラズモン分光法に
    よって定量される、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】特異的結合反応が電位差測定または電流
    測定によって定量される、請求項18に記載の方法。
  23. 【請求項23】特異的結合反応が電気伝導度または静電
    容量の変化によって定量される、請求項18に記載の方
    法。
  24. 【請求項24】保持材に吸着して単分子層を形成する分
    子を含有する反応溶液とともに、保持材をインキュベー
    トする、請求項1〜17のいずれか1項に記載のバインデ
    ィングマトリックスの製造方法。
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