JP3071178B2 - ハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置 - Google Patents

ハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置

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JP3071178B2
JP3071178B2 JP10272207A JP27220798A JP3071178B2 JP 3071178 B2 JP3071178 B2 JP 3071178B2 JP 10272207 A JP10272207 A JP 10272207A JP 27220798 A JP27220798 A JP 27220798A JP 3071178 B2 JP3071178 B2 JP 3071178B2
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    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
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    • G11B21/22Supporting the heads; Supporting the sockets for plug-in heads while the head is out of operative position
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハードディスクドラ
イブの磁気ヘッド移送装置に係り、特に、磁気ヘッドを
パーキング領域にロッキングするための構造の改良され
たハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ハードディスクドライブに
は、図1に示すように、ベース10上に回転自在に設けら
れ、所定の情報が書込まれるハードディスク20と、情報
の記録及び読出しのために磁気ヘッド50を前記ハードデ
ィスク20上の所望のトラック位置に移送する磁気ヘッド
移送装置とが配されている。ここで、前記ハードディス
ク20は、情報の書込まれる記録領域22と、このハードデ
ィスク20の回転が止まる時に磁気ヘッド50が安着される
よう内側に設けられたパーキング領域21とに仕切られて
いる。そして、前記磁気ヘッド移送装置は、磁気ヘッド
50が装着され、前記ベース10上に設けられる回動軸部材
34を中心にして回動自在に設けられた回動子30と、前記
回動子30を電磁気力により回動するための固定子40と、
前記磁気ヘッド50がパーキング領域21に安着した後に前
記回動子30をロッキングするロッキング手段とを備えて
なる。まず、前記回動子30は、磁気ヘッド50を支持する
サスペンション部31と、前記回動軸部材34に対してピボ
ット軸34a を介して回動自在に設けられたスイングアー
ム32と、電磁気力を生じるためのコイル35が巻回される
ボビン部33とからなり、前記固定子40は、磁気場を形成
するマグネット41及びヨーク42を備えている。したがっ
て、前記マグネット41及びヨーク42により生じた磁気力
線と、前記コイル35を流れる電流との相互作用により電
磁気力が生じ、これによりフレミングの左手の法則によ
る方向に前記回動子30が回動することになる。次に、前
記ロッキング手段は、前記固定子40に設けられる磁石部
材43と、前記回動子30のボビン部33の末端に設けられる
突起部36に結合されるダンパー60と、前記ダンパー60の
一端部にボンディングされる磁性板61とからなる。これ
により、前記回動子30が回動され、前記サスペンション
部31に装着された磁気ヘッド50がハードディスク20のパ
ーキング領域21に入ると、図示のように、前記ボビン部
33側に結合された磁性板61は前記磁石部材43に固着す
る。したがって、前記回動子30を回動するための電磁気
力が再度作用するまで、この回動子30は前記磁性板61及
び磁石部材43の磁力結合によりロッキングされた状態を
保持する。
【0003】ところが、かかる従来のロッキング手段に
おいては、前記磁性板61及び磁石部材43が磁力結合され
る力に依存して回動子30をロッキングさせるため、ロッ
キングされた状態で該磁力よりも強力な衝撃が加わると
きは、ロッキングが解除されてしまうといった欠点があ
る。さらには、ロッキングされている回動子30を再度回
動するには、前述の如く、コイル35及びマグネット41に
より生じた電磁気力が前記磁性板61及び磁石部材43間の
磁力による結合力を上回り、回動子30が動き始まること
から、この磁性板61及び磁石部材43の磁力結合される力
をむやみに大きくするわけにもいかない。つまり、前記
磁性板61及び磁石部材43の磁力結合される力をあまりに
小さくすると、外部からの少しの衝撃にもロッキングが
解除されてしまい、逆に、大きくし過ぎた場合には電磁
気力を生じ、回動子を回動したとしてもロッキングが容
易に解除されなくなるなどの恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した事情
に鑑みて成されたものであり、パーキング後外部から伝
達される衝撃の強弱と無関係に磁気ヘッドのロッキング
が解除されることなく、ロッキングの解除を望む時には
容易にロッキングが解除できるよう該構造の改良された
ハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置を提供す
ることをその目的とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記目的を達成するた
めに本発明は、ベース上に設けられた回動軸部材につい
て回転自在に設けられ、一側に、ハードディスクに情報
を記録/再生するための磁気ヘッドが装着され、結合ス
ロットが形成された回動子と、前記磁気ヘッドが前記ハ
ードディスクに形成されたパーキング領域及び記録領域
に渡って移動するよう前記回動子を回転させるための固
定子と、前記回動軸部材の端部に設けられ、所定の電源
供給源より電流を印加され発熱することにより可逆的に
変形されつつ、前記結合スロットに結合または離脱する
バイメタル部材とを含み、前記バイメタル部材が前記結
合スロットに結合すると、前記回動子がロッキングされ
る構成となることを特徴とするハードディスクドライブ
の磁気ヘッド移送装置を提供する。
【0006】さらに本発明に係る他の側面によるハード
ディスクドライブの磁気ヘッド移送装置は、ベースに回
転自在に設けられ、一側に、ハードディスクに情報を記
録/再生するための磁気ヘッドが装着される回動子と、
前記磁気ヘッドが前記ハードディスクに形成されたパー
キング領域及び記録領域に渡って移動するよう前記回動
子を回転させるための固定子と、前記回動子の一側に設
けられる第1のフック部と、一側に、前記第1のフック
部と選択的に弾力結合することにより前記回動子の回転
を阻止する第2のフック部が設けられるリンク部材と、
前記リンク部材の他側に隣接して設けられ、所定熱源に
より加熱されると、該リンク部材の他側を押し出すよう
に変形されることで、前記第2のフック部が前記第1の
フック部との結合位置から離脱する方向に沿って前記リ
ンク部材を移動させるバイメタル部材と、前記第2のフ
ック部が前記第1のフック部と結合する方向に沿って移
動するよう前記リンク部材に弾性力を与える弾性部材と
を含むことを特徴とする。
【0007】さらに本発明に係る他の側面によるハード
ディスクドライブの磁気ヘッド移送装置は、ベースに回
転自在に設けられ、一側に、ハードディスクに情報を記
録/再生するための磁気ヘッドが装着される回動子と、
前記磁気ヘッドが、前記ハードディスクに形成されたパ
ーキング領域及び記録領域に渡って移動するよう前記回
動子を回転させるための固定子と、前記回動子の一側に
設けられる突起部と、前記ベースに回転自在に設けら
れ、前記磁気ヘッドがパーキング領域に位置されると、
前記突起部の一面と干渉されることにより、前記回動子
の回転を阻止する第1のレバー部材と、前記第1のレバ
ー部材と隣接して設けられ、所定熱源により加熱される
と、該第1のレバー部材の一側を付勢するように変形さ
れることにより、前記第1のレバー部材を、前記突起部
との干渉位置から離脱する方向に沿って回転させるバイ
メタル部材と、前記ベースに設けられた係止ピンと、前
記突起部の他面と接触可能に前記第1のレバー部材に結
合し、一側には、前記係止ピンと結合するための係止爪
が設けられ、前記第1のレバー部材が前記突起部との干
渉位置から離脱する方向に沿って回転すると、前記係止
爪が前記係止ピンに結合することにより該第1のレバー
部材を止め、前記磁気ヘッドがパーキング領域に位置さ
れるよう前記回動子が回転すると、前記突起部の他面と
接触され押出されることにより、前記第1のレバー部材
を止めた前記係止ピン及び係止爪の結合が解除される構
成となる第2のレバー部材と、前記第1のレバー部材を
前記突起部の一面と干渉される方向に従い付勢する付勢
部材とを含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】<実施例1>図2ないし図4は、
本発明の第1実施例によるハードディスクドライブの磁
気ヘッド移送装置を示す。まず、図2に示すように、本
発明に係る磁気ヘッド移送装置には、ハードディスク12
0 の設けられたベース110 上に固設された回動軸部材13
4 と、一側に磁気ヘッド150 の装着された回動子130
と、前記回動子130 を前記回動軸部材134 に対して相対
回転自在に支持するピボットベアリング134aと、前記磁
気ヘッド150が前記ハードディスク120 に形成されたパ
ーキング領域121 及び記録領域122 に渡って移動するよ
う前記回動子130 を回動させるための固定子140 とが配
されている。ここで、前記回動子130 は、磁気ヘッド15
0 を支持するサスペンション部131 と、ベース110 に設
けられたピボットベアリング134aに回転自在に結合され
たスイングアーム132 と、電磁気力を生じるためのコイ
ル135 が巻回されるボビン部133 とからなり、前記固定
子140 は磁気場を形成するマグネット141 及びヨーク14
2 から構成される。
【0009】さらに、前記磁気ヘッド150 が前記ハード
ディスク120 のパーキング領域121に位置される際に前
記回動子130 をロッキングするロッキング手段として、
前記回動軸部材134 の端部に設けられ、所定の電源供給
源から電流を印加され発熱することにより可逆的に変形
されるバイメタル部材160 と、前記バイメタル部材160
が変形されるに従い該バイメタル部材160 の一側が選択
的に係脱されるよう前記回動子130 のスイングアーム13
2 に形成される結合スロット136 とが配されている。図
3を参照するに、前記バイメタル部材160 において上方
に配置された金属160aは下方に配置されたもの160bに比
べ熱膨張係数が小さいものを使用する。これは、加熱が
進むにつれバイメタル部材160 の両端を上方に曲がらせ
るためである。図において、符号161 は前記バイメタル
部材160 を支持するホルダであり、符号170 は前記バイ
メタル部材160 に電流を供給するためのリード線を示
す。そして、前記バイメタル部材160 の電源供給源とし
ては、前記ハードディスク120 を駆動するための電源供
給源を共通に使用するのが好ましい。
【0010】前記構成において、電源がオンされている
時には前記リード線170 を介して前記バイメタル部材16
0 へ電流が供給されている。これにより、該電流による
抵抗熱が生じ、前記バイメタル部材160 が熱膨張するこ
とになる。このとき、前記バイメタル部材160 の上方に
熱膨張係数が相対的に小さい部材が位置されているた
め、図4(A)及び(B)に示すように、バイメタル部
材160 は上方に向って曲がることになる。これにより、
前記バイメタル部材160 の両端部が前記結合スロット13
6 から離脱され、前記スイングアーム132 を含む回動子
130 は回転可能な状態となる。そこで、この回動子130
に設けられる磁気ヘッド150 はハードディスク120 上の
任意の位置に円滑に移動することができる。
【0011】逆に、電源をオフする時の如き、ハードデ
ィスク120 の回転が止まる場合には、前記コイル135 及
び前記マグネット141 により電磁気力が生じ、前記磁気
ヘッド150 がパーキング領域121 内に入るよう前記回動
子130 が回動する。以降電源がオフされることにより前
記ハードディスク120 の回転が止るとともに磁気ヘッド
150 を押し上げる揚力も無くなり、この磁気ヘッド150
は前記パーキング領域121 に安着する。また、このとき
に前記バイメタル部材160 に供給されていた電流もオフ
され、前記バイメタル部材160 を発熱させる熱源が無く
なる。これにより、熱膨張されていたバイメタル部材16
0 は図3に示す如き収縮され、元の平らな形状に戻り、
このときに該両端部が前記回動子130 のスイングアーム
132 に設けられた結合スロット136(図4(B)参照)
に嵌合される。すなわち、前記ハードディスク120 は電
源がオフされた後にも慣性によって徐々に回転を続け、
前記結合スロットにバイメタル部材160 が嵌合すること
により制動され該回転を止める。この状態では前記バイ
メタル部材160 が前記スイングアーム132 の回転を完全
且つ強固にロッキングしているため、外部よりどんな強
力な衝撃が加わるにせよ、パーキング領域121 に安着し
た磁気ヘッド150 が記録領域122 へ押し出されることは
ない。このように、バイメタル部材160 を用い回動子13
0 の回転をロッキング及びアンロッキングすることによ
り、強力な衝撃にもロッキングが解除されないようにで
き、さらにはアンロッキング動作も電源をオンする動作
により簡単になされる。
【0012】<実施例2>次に、図5ないし図8は本発
明の第2実施例に係るハードディスクドライブの磁気ヘ
ッド移送装置を示す。図において前述の第1実施例と同
一の部材には同一の符号が付されている。本実施例では
前記磁気ヘッド150 が前記ハードディスク120 のパーキ
ング領域121 に位置される際に前記回動子130 をロッキ
ングするロッキング手段として、前記回動子130 の端部
に設けられる第1のフック部236 と、前記第1のフック
部236 と弾力結合する第2のフック部260aが設けられた
リンク部材260 と、前記第2のフック部260aが前記第1
のフック部236 と結合する方向に沿って回転するよう前
記リンク部材260 に付勢力を与える付勢部材、例えば引
張スプリング263 と、前記第2のフック部260aが前記第
1のフック部236 との結合位置から離脱する方向に前記
リンク部材260 を回転させるバイメタル部材262 とが配
されている。ここで、前記バイメタル部材262 は所定の
ケース270 内に納まっており、前記リンク部材260 は該
ケース270 の一側にヒンジ結合している。
【0013】さらに前記バイメタル部材262 は、電流の
供給によって発熱する発熱板261 により加熱され、この
加熱により図6に二点鎖線で示すように変形されつつ前
記リンク部材260 の一端部を押し出すことになる。この
ために、前記バイメタル部材262 の上方の金属部材262a
は下方の金属部材262bに比べ大の熱膨張係数を有する。
これは、温度の上昇に従いバイメタル部材262 の中央部
を盛り上がらせて変形するためである。図において符号
280 は前記発熱板261 に電流を供給するためのリード線
を表わし、符号290 は前記回動子130 の回転範囲を規制
するストッパを表わす。
【0014】前記構成において、電源がオンされると前
記リード線280 を介して前記発熱板261 へ電流が供給さ
れる。従って、該電流による抵抗熱が生じ、この熱が伝
達されるにつれて前記バイメタル部材262 が熱膨張し始
まる。このとき、前記バイメタル部材262 の上方の金属
部材262aの熱膨張係数が下方の金属部材262bに比べ大で
あるから、図7に示すようにバイメタル部材の中央部が
盛り上がる。これにより、前記バイメタル部材262 の盛
り上がった中央部が前記リンク部材260 の一端部を押し
出し、図における時計方向に沿って回転させ、これによ
り前記第2のフック部260aは第1のフック部236 から引
き出される。そこで、これからは前記回動子130 が回転
可能な状態となり、この回動子130 に設けられた磁気ヘ
ッド150はハードディスク120 上の任意の位置へ円滑に
移動できるようになる。そして、図7のように前記磁気
ヘッド150 がハードディスク120 の記録領域122 に移動
するよう回動子130 が回転された後には、前記発熱板26
1 に供給されていた電流を遮断する。その結果、前記バ
イメタル部材262 は元の形状を取り戻し、前記リンク部
材260 は前記引張スプリング263 により元の位置、すな
わち前記第1のフック部236 と干渉可能な位置に戻る。
【0015】逆に、電源をオフする際のようにハードデ
ィスク120 の回転が止まる場合には、前記コイル135 に
流れる電流と前記マグネット141 で生じる磁気力線との
相互作用により電磁気力が生じ、前記磁気ヘッド150 が
パーキング領域121 内に入るよう前記回動子130 が回転
することになる。これにより、前記第1のフック部236
は、前述の如き引張スプリング263 により元の位置へ戻
り、待機中にあった第2のフック部260aと弾力的に結合
することにより、回動子130 が再び回らないようにロッ
キングする。すなわち、図6の状態へ戻る。以降電源が
オフされるに従い前記ハードディスク120 の回転が止る
とともに磁気ヘッド150 を押し上げる揚力も無くなり、
この磁気ヘッド150 は前記パーキング領域121 に安着す
る。
【0016】以上述べたように、本実施例に係る磁気ヘ
ッド移送装置は、第1及び第2のフック部236 及び260a
を用い回動子130 の回転をロッキングすることから、強
力な衝撃にもロッキングが解除されることがなく、さら
にはロッキングの解除も前記バイメタル部材262 を変形
させ、前記第1及び第2のフック部236 及び260a間の干
渉を解除することにより簡単になされる。
【0017】一方、この第2実施例では前記バイメタル
部材262 の中央部に前記リンク部材260 の一端が直接接
触され、バイメタル部材262 の変形により押し出される
ような構成となっているが、図8に示すように前記バイ
メタル部材262 とリンク部材260'との間に圧縮スプリン
グ273 により弾性復元可能に支持されるロッド部材271
を介して、該ロッド部材271 の端部が前記リンク部材26
0'を押し出すように構成することも可能である。このと
きは前記ロッド部材271 の端部に衝撃及び摩耗を防止す
るためのラバー272 を設けるのが好ましい。
【0018】<実施例3>次に、図9ないし図12は本
発明の第3実施例に係る磁気ヘッド移送装置を示す。図
において前述の第1実施例と同一の一部材には同一の符
号が付してある。図を参照するに、本実施例では回動子
130 をロッキングするロッキング手段が以下のように構
成される。すなわち、前記回動子130 の一端に設けられ
る突起部370 と、前記ベース110 に設けられる回転軸36
4aを中心にして回転自在に設けられ、前記磁気ヘッド15
0 がパーキング領域121 に位置されると前記突起部370
の一面371 と接触することにより、前記回動子130 の回
転を阻止する第1のレバー部材364 と、電流の供給によ
り発熱する発熱板320 により加熱され、第1のレバー部
材364 の一端を付勢するように変形されるバイメタル部
材330 と、前記突起部370 の他面372 と接触自在に前記
第1のレバー部材364 に結合され、一側にはベース110
に設けられた係止ピン366 と結合する係止爪365aが設け
られる第2のレバー部材365 と、前記第1のレバー部材
364 を前記突起部370 の一面371 と干渉される方向に沿
って付勢する引張スプリング340 とが配されている。
【0019】ここで、前記第2のレバー部材365 は、前
記第1のレバー部材364 と共に回転しつつ、該第1のレ
バー部材364 が前記突起部370 との干渉位置から離脱す
る方向に向って回転すると、前記係止爪365aが前記係止
ピン366 に結合することにより第1のレバー部材364 を
それ以上回転しないようにロッキングする。そして、前
記磁気ヘッド150 がパーキング領域121 に位置されるよ
う前記回動子130 が回転すると、前記第2のレバー部材
365 は前記突起部370 の他面372 と接触され押出され、
第1のレバー部材364 の回転を止めていた係止ピン366
と係止爪365aとの結合が解除するような構成となってい
る。図において符号391 は前記回動子130 の回転範囲を
規制するストッパを表わし、符号310 は前記発熱板320
及びバイメタル部材330 が収納されるケースを、符号35
0 は前記発熱板320 に電流を供給するためのリード線を
それぞれ表わす。
【0020】前記構成において、電源がオンされると、
前記リード線350 を介して前記発熱板320 へ電流が供給
される。したがって、該電流による抵抗熱が生じ、この
熱が伝達されることにより前記バイメタル部材330 が熱
膨張し、図10に示すようにバイメタル部材の中央部が
盛り上がってくる。これにより、前記バイメタル部材33
0 の盛り上がった中央部が前記第1のレバー部材364 の
一側を押し出し、該第1のレバー部材364 を図における
時計方向に回転させる。これにより、前記第1のレバー
部材364 は前記突起部370 の一面371 と干渉される位置
から抜け出されることになる。したがって、これからは
前記回動子130 が回転可能な状態となり、この回動子13
0 に設けられた磁気ヘッド150 はハードディスク120 上
の任意の位置へ移動することができる。
【0021】また、このとき前記第2のレバー部材365
は前記第1のレバー部材364 の回転と共に時計方向に回
転し、前記係止爪365aが前記係止ピン366 に係止され
る。このように係止爪365aが前記係止ピン366 に係止す
ると、外力が加わるまでこの状態で前記第1及び第2の
レバー部材364 及び365 の回転は止まる。また、ロッキ
ングが解除されるに従い前記磁気ヘッド150 がハードデ
ィスク120 の記録領域122 へ移動するよう回動子130 が
回転してからは、前記発熱板320 へ供給されていた電流
を遮断する。これにより、前記バイメタル部材330 は元
の形状に戻る。ただし、前記第1及び第2のレバー部材
364 及び365 は前記係止爪365aと係止ピン366 との結合
により該位置に止った状態で待機することになる。
【0022】逆に、電源をオフするときのようにハード
ディスク120 の回転が止まる場合には、前記コイル135
に流れる電流と前記マグネット141 で生じる磁気力線と
の相互作用により電磁気力が生じ、前記磁気ヘッド150
がパーキング領域121 内に入るよう前記回動子130 が回
転する。このとき、前記突起部370 の他面372 が前記第
2のレバー部材365 と接触しながら、該第2のレバー部
材365 を図における反時計方向に押し出すようになる。
これにより、前記係止ピン366 に係止されていた係止爪
365aが引き出されるとともに前記引張スプリング340 の
弾性力が作用して前記第1のレバー部材364 を元の位置
に回転させることになる。
【0023】したがって、図11に示すように、前記第
1のレバー部材364 が前記突起部370 の一面371 と再度
接触する位置へ戻ることにより、前記回動子130 は再び
回転しないようロッキングされる。以降電源がオフされ
るに従い前記ハードディスク120 の回転が止まるととも
に、磁気ヘッド150 を押し上げる揚力も無くなり、磁気
ヘッド150 は前記パーキング領域121 に安着する。
【0024】一方、この第3実施例でも図12に示すよ
うに前記バイメタル部材330 と第1のレバー部材364'と
の間に圧縮スプリング376 により弾性復元可能なロッド
部材374 を介して、該ロッド部材374 の端部が前記第1
のレバー部材364'を押し出すように構成しても良い。こ
のときも、前記ロッド部材374 の端部に衝撃及び摩耗を
防止するためのラバー375 を設けることが好ましい。さ
らには、前記第1及び第2のレバー部材364 及び365 と
接触する前記突起部370 の一面371 及び他面372 にもラ
バーを設け、緩衝及び摩耗への防止効果を得ることがで
きる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るハード
ディスクドライブの磁気ヘッド移送装置は、電源のオン
/オフに従い作動するバイメタル部材を用いて回動子の
回転をロッキング及びアンロッキングしていることか
ら、外部衝撃の強弱によらず磁気ヘッドが非正常的に移
動する現象を食い止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のハードディスクドライブの磁気ヘッド移
送装置を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る磁気ヘッド移送装置
を示す平面図である。
【図3】図2のIII-III 線に沿った切断面図であり、磁
気ヘッド移送装置のロッキング状態を示す図である。
【図4】(A)は図2に示す磁気ヘッド移送装置のアン
ロッキング状態を示す図、(B)は(A)に示すアンロ
ッキング状態を側面から概略的に示す図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る磁気ヘッド移送装置
を示す平面図である。
【図6】図5に示す磁気ヘッド移送装置の主要動作を説
明するために示す図である。
【図7】図5に示す磁気ヘッド移送装置の主要動作を説
明するために示す図である。
【図8】図5に示す第2実施例の変形可能な例を示す図
である。
【図9】本発明の第3実施例に係る磁気ヘッド移送装置
を示す平面図である。
【図10】図9に示す磁気ヘッド移送装置の主要動作を
説明するために示す図である。
【図11】図9に示す磁気ヘッド移送装置の主要動作を
説明するために示す図である。
【図12】図9に示す第3実施例の変形可能な例を示す
図である。
【符号の説明】
110 ベース 120 ハードディスク 121 パーキング領域 122 記録領域 130 回動子 131 サスペンション部 132 スイングアーム 133 ボビン部 134 回動軸部材 134a ピボットベアリング 135 コイル 136 結合スロット 140 固定子 141 マグネット 142 ヨーク 150 磁気ヘッド 160 バイメタル部材

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース上に設けられた回動軸部材につい
    て回転自在に設けられたスイングアームと、該スイング
    アームの一側に設けてあり、ハードディスクに情報を記
    録/再生するための磁気ヘッドとを有し、該スイングア
    ームの回動中心の近傍に結合スロットが形成してある回
    動子と、 前記磁気ヘッドが前記ハードディスクに形成されたパー
    キング領域及び記録領域に亘って移動するよう前記回動
    子を回転させるための固定子と、 前記回動軸部材の端部に設けられ、所定の電源供給源よ
    り電流を印加され発熱することにより可逆的に変形され
    つつ、前記結合スロットに結合または離脱するバイメタ
    ル部材とを含み、 上記結合スロットと上記バイメタル部材とは、上記回動
    子が回動して上記磁気ヘッドが上記ハードディスクの記
    録領域を越えてパーキング領域に到った状態で、対向す
    る位置関係にあり、 前記バイメタル部材が前記結合スロットに結合すると、
    前記回動子がロッキングされる構成とされていることを
    特徴とするハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装
    置。
  2. 【請求項2】 ベースに回転自在に設けられ、一側に、
    ハードディスクに情報を記録/再生するための磁気ヘッ
    ドが装着される回動子と、 前記磁気ヘッドが前記ハードディスクに形成されたパー
    キング領域及び記録領域に亘って移動するよう前記回動
    子を回転させるための固定子と、 前記回動子の一側に設けられる第1のフック部と、 上記回動子が回動して上記磁気ヘッドが上記ハードディ
    スクのパーキング領域に到った場合に、上記第1のフッ
    ク部が当接するストッパと、 一側に、上記磁気ヘッドが上記ハードディスクのパーキ
    ング領域に到るまで上記回動子が回動された場合に、前
    記第1のフック部と選択的に弾力結合することにより前
    記回動子の回転を阻止する第2のフック部が設けられる
    リンク部材と、 前記リンク部材の他側に隣接して設けられ、所定熱源に
    より加熱されると、該リンク部材の他側を押し出すよう
    に変形されることで、前記第2のフック部が前記第1の
    フック部との結合位置から離脱する方向に沿って前記リ
    ンク部材を移動させるバイメタル部材と、 前記第2のフック部が前記第1のフック部と結合する方
    向に沿って移動するよう前記リンク部材に弾性力を与え
    る弾性部材とを含み、 前記バイメタル部材と前記リンク部材の他側との間に
    は、前記バイメタル部材の変形によって押出されつつ前
    記リンク部材の他側を押し出すロッド部材が挟まれてお
    り、 前記リンク部材の他側と接触される前記ロッド部材の端
    部には、緩衝のためのラバーが結合されることを 特徴と
    するハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置。
  3. 【請求項3】 ベースに回転自在に設けられ、一側に、
    ハードディスクに情報を記録/再生するための磁気ヘッ
    ドが装着される回動子と、 前記磁気ヘッドが、前記ハードディスクに形成されたパ
    ーキング領域及び記録領域に亘って移動するよう前記回
    動子を回転させるための固定子と、 前記回動子の一側に設けられる突起部と、 前記ベースに回転自在に設けられ、前記磁気ヘッドがパ
    ーキング領域に位置されると、前記突起部の一面と干渉
    されることにより、前記回動子の回転を阻止する第1の
    レバー部材と、 前記第1のレバー部材と隣接して設けられ、所定熱源に
    より加熱されると、該第1のレバー部材の一側を付勢す
    るように変形されることにより、前記第1のレバー部材
    を、前記突起部との干渉位置から離脱する方向に沿って
    回転させるバイメタル部材と、 前記ベースに設けられた係止ピンと、 前記突起部の他面と接触可能に前記第1のレバー部材に
    結合し、一側には、前記係止ピンと結合するための係止
    爪が設けられ、前記第1のレバー部材が前記突起部との
    干渉位置から離脱する方向に沿って回転すると、前記係
    止爪が前記係止ピンに結合することにより該第1のレバ
    ー部材を止め、前記磁気ヘッドがパーキング領域に位置
    されるよう前記回動子が回転すると、前記突起部の他面
    と接触され押出されることにより、前記第1のレバー部
    材を止めた前記係止ピン及び係止爪の結合が解除される
    構成となる第2のレバー部材と、 前記第1のレバー部材を前記突起部の一面と干渉される
    方向に従い付勢する付勢部材とを含むことを特徴とする
    ハードディスクドライブの磁気ヘッド移送装置。
  4. 【請求項4】 前記バイメタル部材と前記第1のレバー
    部材との間には、前記バイメタル部材の変形により押出
    されつつ前記第1のレバー部材を押し出すロッド部材が
    配されることを特徴とする請求項に記載のハードディ
    スクドライブの磁気ヘッド移送装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のレバー部材と接触される前記
    ロッド部材の端部には、緩衝のためのラバーが結合され
    ることを特徴とする請求項に記載のハードディスクド
    ライブの磁気ヘッド移送装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のレバー部材と接触さ
    れる前記突起部の一面及び他面にそれぞれ緩衝のための
    ラバーが取付けられることを特徴とする請求項3ないし
    5のうちいづれか一項に記載のハードディスクドライブ
    の磁気ヘッド移送装置。
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