JP3071091B2 - 電界発光素子 - Google Patents

電界発光素子

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JP3071091B2
JP3071091B2 JP6074277A JP7427794A JP3071091B2 JP 3071091 B2 JP3071091 B2 JP 3071091B2 JP 6074277 A JP6074277 A JP 6074277A JP 7427794 A JP7427794 A JP 7427794A JP 3071091 B2 JP3071091 B2 JP 3071091B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホール注入電極と電子
注入電極との間に少なくとも有機発光層を含む有機薄膜
層を有する電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の多様化に伴って、CR
Tより低消費電力で空間占有容積が少ない平面表示素子
のニーズが高まっている。このような平面表示素子とし
ては液晶、プラズマディスプレイ等があるが、特に、最
近は自己発光型で、表示が鮮明な電界発光素子が注目さ
れている。ここで、上記電界発光素子は構成する材料に
より無機電界発光素子と有機電界発光素子とに大別する
ことができ、無機電界発光素子は既に実用化されてい
る。
【0003】しかしながら、上記無機電界発光素子の駆
動電圧は高電界の印加によって、加速された電子が発光
中心を衝突して発光させるという、所謂、「衝突型励起
発光」であるため、高電圧で駆動させる必要がある。こ
のため、周辺機器の高コスト化を招来するという課題を
有していた。これに対し、上記有機電界発光素子は、電
極から注入された電荷(ホール、及び、電子)が発光体
中で再結合して発光するという、所謂、「注入型発光」
であるため、低電圧で駆動することができる。しかも、
有機化合物の分子構造を変更することによって任意の発
光色を得ることができるといった利点もある。従って、
有機電界発光素子はこれからの表示素子として非常に有
望である。
【0004】ここで、有機電界発光素子は一般に、2層
構造〔ホール注入電極と電子注入電極との間に、ホール
輸送層と発光層とが形成された構造(SH−A構造)、
または、ホール注入電極と電子注入電極との間に発光層
と電子輸送層とが形成された構造(SH−B構造)〕、
或いは3層構造〔ホール注入電極と電子注入電極との間
に、ホール輸送層と発光層と電子輸送層とが形成された
構造〕のような素子構造を有している。上記ホール注入
電極としては、金やITO(インジウム−スズ酸化物)
のような仕事関数の大きな電極材料を用い、上記電子注
入電極としては、Mgのような仕事関数の小さな電極材
料を用いる。また上記ホール輸送層、発光層、電子輸送
層には、有機材料が用いられ、ホール輸送層はp型半導
体の性質、電子輸送層は、n型半導体の性質を有する材
料が用いられる。上記発光層は、上記SH−A構造では
n型半導体の性質、SH−B構造ではp型半導体の性
質、DH構造では中性に近い性質を有する材料が用いら
れる。いずれにしてもホール注入電極から注入されたホ
ールと電子注入電極から注入された電子が、発光層とホ
ール(または電子)輸送層の界面、および、発光層内で
再結合して発光するという原理である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、有機電界発
光素子にとって、現在最も重要な課題は、その発光の高
輝度化、高効率化である。これは以下のような理由によ
るものである。 高輝度化の理由 有機電界発光素子を実際に用いる用途としては、例え
ば、自己発光型でない液晶表示素子等のバックライトに
用いる例や、或いは、フラットテレビの表示素子として
用いる例などをあげることができる。
【0006】自己発光型でない表示素子のバックライト
に用いる場合は、1000cd/m2 以上の高い輝度が
要求される。またフラットテレビ等に有機電界発光素子
自体を表示素子として用いる場合、表示が美しく、見や
すいという点でも高輝度である必要がある。 高効率化の理由 より低電圧、低電流密度で発光させることができると、
発光時の素子に対する負担が軽減し、素子の耐久性の向
上を図ることができる。
【0007】また実用面から考えると、消費電力の軽減
ができ、さらに低消費電力による機器の軽量化、コンパ
クト化を図ることができる。現在存在する高輝度、高効
率の発光を呈する電界発光素子としては、素子の材料と
して8−ヒドロキシキノリン−アルミニウム錯体を用い
たものがある。しかし、この素子よりさらに高輝度、高
効率の発光を呈する素子が嘱望されている。
【0008】そこで、本発明は、上記現状に鑑み、高輝
度、高効率の発光を呈する有機電界発光素子を提供する
ことを目的とする。
【0009】上記目的を達成するために、請求項1の発
明は、ホール注入電極と電子注入電極の間に、少なくと
も有機発光層を含む有機薄膜層を有する電界発光素子に
おいて、上記有機薄膜層に上記化1又は化2に示す10
−ヒドリキシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体の何れか
が用いられていることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、上
記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体が用
いられているのが有機発光層であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、上記有機
発光層がドーパントと母材とからなり、上記10−ヒドロ
キシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体がドーパントの材
料として用いられていることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、上記有機発光層がドーパントと母材とからなり、上
記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体が母
材の材料として用いられていることを特徴とする。請求
項5の発明は、請求項1の発明において、上記有機薄膜
層が少なくとも有機発光層と電子輸送層を有し、上記10
−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体が電子輸
送層に用いられていることを特徴とする。
【0012】
【0013】
【作用】前記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−
金属錯体は固体状態において、強いケイ光を持つ化合物
であり、有機発光層の発光材料として用いることができ
る。この10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン金属錯
体は螢光収率が高いので、有機発光層の発光材料として
用いた有機電界発光素子は高輝度、高効率な発光を示
す。
【0014】また、10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノ
リン−金属錯体は電子輸送性があり、有機電子輸送層の
材料、或いは有機発光層の母材として、用いることがで
きる。この10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−金
属錯体の電子輸送性は高く、有機電子輸送層の材料、或
いは有機発光層の母材として用いた有機電界発光素子は
高輝度、高効率の発光を示す
【0015】
【実施例】本発明の電界発光素子について、以下図面を
用いて説明を行う。 (実施例1)図1は本発明の実施例1に係る電界発光素
子の断面図であり、ガラス基板1上には、ホール注入電
極2と、有機ホール輸送層3(500Å)と、有機発光
層4(500Å)と、電子注入電極5(2000Å)と
が順に形成されている。
【0016】ホール注入電極2の材料としてインジウム
−スズ酸化物が、有機ホール輸送層3の材料としてジア
ミン誘導体(TPD 下記化3に示す)が、有機発光層
4の材料として10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン
−ベリリウム錯体(Bebq2 下記化4に示す)が、
電子注入電極5の材料としてMgIn合金(10対1)
が、それぞれ用いられている。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】ここで、上記構造の電界発光素子を以下の
ようにして作成した。先ず、ガラス基板1上にインジウ
ム−スズ酸化物(ITO)が形成された基板を中性洗剤
により洗浄した後、アセトン中で20分間、エタノール
中で20分間超音波洗浄を行なった。この後、上記IT
Oからなるホール注入電極2上にTPDを真空蒸着し
て、有機ホール輸送層3を形成した。続いて、この有機
ホール輸送層3上にBebq2 を真空蒸着して有機発光
層4を形成し、さらにその上にMgIn合金からなる陰
極5を真空蒸着により形成した。
【0020】尚、これらの蒸着は何れも真空度1×10
-6Torr、基板温度20℃、有機層の蒸着速度2Å/
secという条件で行なった。上記有機発光層の材料と
して用いた10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−ベ
リリウム錯体は、以下のようにして合成を行なった。 (錯体の合成)先ず、10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キ
ノリン1.53g(7.84mmol)をフラスコに入
れ、このフラスコ中にメタノールとエタノールの混合溶
液(1対1)40mlを注ぎ、加温しながら溶解させ
た。
【0021】BeSO4 ・4H2 Oを0.69g(3.
92mmol)を別のフラスコにいれ、純水100ml
に溶解させた。ベリリウム水溶液に10−ヒドロキシベ
ンゾ〔h〕キノリンのアルコール溶液を攪拌しながら、
注ぎ込むと青緑色の強い螢光を持った沈澱が析出した。
1NのNaOH水溶液でpHを中性から弱アルカリに調
整し、沈澱を完全に析出させた。沈澱物は吸引ろ過を行
い、80℃で2時間の加熱乾燥を行なった。この沈澱物
をトレインサブリメーション法を用いた昇華精製装置
(H. J. Wagner, R. O. Loutfy, and C. K. Hsiao, J.
Mater. Sci., 17, 2781 (1982)の論文による) を用いて
精製をおこなった。
【0022】得られた微結晶には青緑色の強いケイ光
(ピーク波長510nm)が確認された。このように作
製した電界発光素子を、以下(A1 )素子と称する。 (比較例1)有機発光層の材料として8−ヒドロキシキ
ノリン−アルミニウム錯体(Alq3 下記化5に示
す)を用いた以外は、上記実施例1と同様に素子を作成
した。
【0023】
【化5】
【0024】このように作製した電界発光素子を、以下
(X1 )素子と称する。 (実験1)本発明の(A1 )素子と、比較例の(X1
素子とを用いて、素子を発光させた際の発光のピーク波
長、最高輝度、及び、発光色を測定したので、その結果
を発光させた際の電圧、電流密度とあわせて表1に示
す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、(X1 )素子の
最高輝度は14000cd/cm2と大変高輝度である
が、(A1 )素子の最高輝度は18620cd/m2
さらに高輝度であった。また、両者の駆動電圧、電流を
比較すると(A1 )素子の方が低いにも関わらず、高輝
度であり、高効率な発光であることも明らかである。 (実施例2)発光層の材料として、母材にBebq2
用い、ドーパントに橙色ケイ光色素であるフタロペリノ
ン(下記化6に示す)を用いて、発光層を形成した以外
は、上記実施例1と同様に素子を作製した。
【0027】
【化6】
【0028】このように作製した電界発光素子を、以下
(A2 )と称する。 (実施例3)発光材料として母材にBebq2 を用い、
ドーパントに下記化7に示すキナクリドン(母材に対し
て0.3wt%添加)を用いて、発光層を形成した以外
は、上記実施例2と同様に素子を作製した。
【0029】
【化7】
【0030】このように作製した電界発光素子を、以下
(A3 )素子と称する。 (実施例4)発光材料として母材にBebq2 を用い、
ドーパントに下記化8に示すルブレン(母材に対して
1.15wt%添加)を用いて、発光層を形成した以外
は、上記実施例2と同様に素子を作製した。
【0031】
【化8】
【0032】このように作製した電界発光素子を、以下
(A4 )素子と称する。 (実施例5)発光材料として母材にBebq2 を用い、
ドーパントに下記化9に示す4−(ジシアノメチレン)
−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−
4H−ピラン(母材に対して1.15wt%添加)を用
いて、発光層を形成した以外は、上記実施例2と同様に
素子を作製した。
【0033】
【化9】
【0034】このように作製した電界発光素子を、以下
(A5 )素子と称する。 (比較例2)発光層の母材としてAlq3 を用いた以外
は上記実施例2と同様に素子を作製した。このように作
製した素子を以下(X2 )素子と称する。 (実験2)本発明の(A2 )〜(A5 )素子と比較例の
(X2 )素子とを用いて、ホール注入電極をプラス電子
注入電極をマイナスにバイアスすることにより、電圧の
印加を行ない、素子の発光特性について調べたのでその
結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】先ず、表2にしめされた(A2 )〜
(A5 )素子の発光ピーク波長は、母材であるBebq
2 のピーク波長(515nm付近)とは異なっており、
素子の発光がドーパントによって起こっていることがわ
かる。したがって、Bebq2 は有機発光層における母
材になりうることが確認できた。また、比較例の(X
2 )素子と比較して、(A2 )〜(A5 )素子の発光輝
度はいずれも高かった。
【0037】さらに、最高発光効率についても、(X
2 )素子の値と比較して、(A2 )〜(A5 )素子の値
はいずれも高かった。さらに、発光開始電圧(1cd/
2 の輝度が得られる電圧)を見ると、(A2 )〜(A
5 )素子、特に、(A3 )〜(A5 )素子は、低い電圧
から発光が見られ、発光効率が高いことがわかる。
【0038】以上のような結果からBebq2 を発光材
料の母材に用いることにより、高輝度、高効率の発光を
得ることのできる有機電界発光素子を作製することがで
きることが明らかになった。 (実施例6)電界発光素子の構造を、ガラス基板上にホ
ール注入電極と、ホール輸送層(500Å)と、発光層
(100Å)と、電子輸送層(400Å)と電子注入電
極とが順に形成された3層構造とし、発光層の材料とし
てフタロペリノン(上記化6に示す)を用い、電子輸送
層の材料としてはBebq2 を用いた以外は上記実施例
1と同様に素子を作製した。
【0039】このように作製した素子を以下(A6 )と
称する。 (比較例3)電子輸送層の材料として8−ヒドロキシキ
ノリン−マグネシウム錯体(Mgq2 下記化10に示
す)を用いる以外は、上記実施例3と同様に素子を作製
した。
【0040】
【化10】
【0041】このように作製した素子を以下(X3 )素
子と称する。 (実験3)実施例の(A6 )素子と比較例の(X3 )素
子とを用いてホール注入電極をプラス、電子注入電極を
マイナスにバイアスし、電圧を印加し、素子を発光さ
せ、素子の発光特性を調べたので、その結果を表3に示
す。
【0042】
【表3】
【0043】表3から明らかなように、比較例の(X
3 )素子と比べて、実施例の(A6 )素子は、高輝度、
高効率で発光することがわかった。 (実施例7)電界発光素子の構造を、図2に示すよう
に、ガラス基板1上に、ホール注入電極2と、第一有機
ホール輸送層(400Å)3aと、第二有機ホール輸送
層(140Å)3bと、有機発光層(500Å)4と、
電子注入電極(2000Å)5とが順に形成された構造
とし、第一ホール輸送層3aの材料としては下記化11
にしめす4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル
フェニル−アミノ)トリフェニルアミン(以下MTDA
TAと称する)を用い、第二ホール輸送層3bの材料と
してはTPDが用いられる以外は、上記実施例3と同様
に素子を作製した。
【0044】
【化11】
【0045】このように作製した素子を以下、(A7
素子と称する。 (実験4)実施例の(A7 )素子を用いてホール注入電
極をプラス、電子注入電極をマイナスにバイアスし、電
圧を印加し、素子を発光させ、素子の発光特性を調べた
ので、その結果を表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4から明らかなように、(A7 )素子
は、大変高い輝度と発光効率を有した素子であり、同じ
発光層の材料を有する(A3 )素子よりさらに発光輝度
や発光効率が向上している。これは、母材としてBeb
2 を用いていることと同時に、以下のような理由から
起こるものと考えられる。
【0048】ホール注入電極から注入されたホールは、
ホール注入電極、有機ホール輸送層間のホール注入障壁
を乗り越えて有機ホール輸送層側に移動し、さらに有機
ホール輸送層、有機発光層間のホール注入障壁を乗り越
えて発光層に移動し発光に寄与する。このホール注入障
壁が大きいとホールの移動が困難になり、発光効率の低
下や輝度の低下が起こる。
【0049】本実施例では、有機ホール輸送層を2層と
することで、ホール注入電極、有機ホール輸送層間のホ
ール注入障壁が分割され、ホールの移動がスムーズにお
こり発光効率や輝度が向上したものと考えられる。尚、
このホール注入障壁は各層の材料の価電子帯準位(イオ
ン化ポテンシャル)の差で表される。従って有機ホール
輸送層を2層にする場合には、ホール注入電極側の第一
有機ホール輸送層の価電子帯準位(イオン化ポテンシャ
ル)はホール注入電極より大きく、第二有機ホール輸送
層より小さくなければならない。
【0050】本実施例のホール注入電極、第一有機ホー
ル輸送層、第二有機ホール輸送層に用られた材料の価電
子帯準位(イオン化ポテンシャル)を、以下に示す。 ホール注入電極 : ITO 4.7
eV 第一有機ホール輸送層 : MTDATA 5.0
eV 第二有機ホール輸送層 : TPD 5.4
eV (その他の事項) 上記した以外にも、有機発光層において10−ヒド
ロキシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体をドーパントと
して用いることができる。 また10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−金属
錯体として、中心金属がベリリウムであるものを用いた
が、これ以外にも周期率表の第2族、第3族の金属を用
いることはできる。 上記実施例においては、上記化1に示すような配位
子と金属が2対1の10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノ
リン−金属錯体が用いられたが、上記化2に示すような
配位子と金属が3対1の10−ヒドロキシベンゾ〔h〕
キノリン−金属錯体を用いることもできる。 有機発光層の材料として10−ヒドロキシベンゾ
〔h〕キノリン−金属錯体を用いる場合、上記素子の構
造が実施例に示したSH−A以外にも、SH−B、及
び、DH構造の場合でも用いることで同様の効果を得る
ことができる。 有機電子輸送層の材料として10−ヒドロキシベン
ゾ〔h〕キノリン−金属錯体をもちいる場合、上記素子
構造が上記実施例に示したDH構造以外にも、SH−B
構造の場合でも用いることで同様の効果をえることがで
きる。 母材としてBebq2 を用いる場合、ドーパントと
して上記化6に示したフタロペリノン以外にも、フタロ
ペリノン骨格を持つフタロペリノン誘導体を用いること
ができる。 母材としてBebq2 を用いる場合、ドーパントと
して上記化7に示したキナクリドン以外にも、キナクリ
ドン骨格を持つキナクリドン誘導体を用いることができ
る。 母材としてBebq2 を用いる場合、ドーパントと
して上記化8に示したルブレン以外にも、ルブレン骨格
を持つルブレン誘導体を用いることができる。 母材としてBebq2 を用いる場合、ドーパントと
して上記化9に示したDCM以外にも、DCM骨格を持
つDCM誘導体を用いることができる。 母材としてBebq2 を用いる場合、上記以外に
も、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導
体、アントラセン誘導体、カーボスチリル誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、ブタジエン誘導体、ジスチリルベンゼン
誘導体、コロネン誘導体、オキサゾール誘導体、シクロ
ペンタジエン誘導体、キノリノール系金属錯体、テトラ
セン誘導体、ユーロビウム錯体誘導体、ビススチリルア
ントラセン誘導体、ローダミン誘導体、スチリル誘導
体、ナフタセン誘導体、スクアリリウム誘導体をドーパ
ントとして用いることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電界発光
素子によれば、10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−
金属錯体を有機発光層の材料、或いは、電子輸送層の材
料に用いることにより、従来のものより、高輝度、高効
率の発光を呈する有機電界発光素子を提供することがで
きるという効果を奏した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例にかかる電界発光素子の断面図で
ある。
【図2】本発明の一例にかかる電界発光素子の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ホール注入電極 3 有機ホール輸送層 4 有機発光層 5 電子注入電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 祐次 守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電 機株式会社内 (72)発明者 西尾 佳高 守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電 機株式会社内 (72)発明者 柴田 賢一 守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電 機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−133281(JP,A) 特開 平7−97568(JP,A) HAMADA Y.,et.al., Chem.Lett.,1993,No. 5,p905−906 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホール注入電極と電子注入電極の間に、
    少なくとも有機発光層を含む有機薄膜層を有する電界発
    光素子において、 上記有機薄膜層に下記化1又は化2に示す10−ヒドロ
    キシベンゾ〔h〕キノリン−金属錯体の何れかが用いら
    れていることを特徴とする電界発光素子。 【化1】 【化2】 [なお、Mは、周期律表2族、3族の金属の中から選択
    された何れか一種の金属である。]
  2. 【請求項2】 上記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノ
    リン−金属錯体が用いられているのが有機発光層である
    ことを特徴とする請求項1記載の有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】 上記有機発光層がドーパントと母材とか
    らなり、上記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−
    金属錯体がドーパントの材料として用いられていること
    を特徴とする請求項2記載の有機電界発光素子。
  4. 【請求項4】 上記有機発光層がドーパントと母材とか
    らなり、上記10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン−
    金属錯体が母材の材料として用いられていることを特徴
    とする請求項2記載の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】 上記有機薄膜層が少なくとも有機発光層
    と電子輸送層を有し、上記10−ヒドロキシベンゾ
    〔h〕キノリン−金属錯体が電子輸送層に用いられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の有機電界発光素子。
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