JP3071036U - 泡立てネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 きめ細やかな泡を容易に作ることができる泡
立てネットを提供することにある。 【解決手段】 ネット部材と該ネット部材に固着した指
挿通部からなる泡立てネットであって、該ネット部材は
第一のネット部材と第二のネット部材からなり、該第一
のネット部材が該第二のネット部材を内包するように形
成されてなることを特徴とする泡立てネットとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は泡立てネットに関し、その目的は、きめ細やかな泡を容易に作ること ができる泡立てネットを提供することにある。

【０００２】

【従来の技術】

従来から洗顔する場合や化粧を落とす場合には洗顔用石鹸や洗顔フォーム、ま た身体の洗浄には石鹸やボディーソープ等の洗浄剤が用いられている。これらは 十分に泡立てて使用することで、肌を傷めることなく汚れを落とすことができる 。しかも泡のきめが細かい程、少ない使用量で汚れを落とすことができる。 しかしながら、通常はこれらの洗浄剤を手やスポンジを用いて簡単に泡立て、 又は直接体に塗り付け泡立てて使用する場合が多い。手やスポンジで擦りながら 泡立てる方法では、石鹸や洗顔フォームの泡立ちは不十分であり、そのために肌 を傷める場合があり、しかも汚れや化粧を完全に除去することはできなかった。 また、直接体に塗り付け泡立てる方法では、肌に対する刺激が強く肌を傷めてし まう場合があった。更には、十分に泡立てて使用しないと、石鹸等の洗浄剤の使 用量は多くなり、環境に対する悪影響も考えられる。

【０００３】 そこで、簡単に石鹸などの洗浄剤を泡立てることができる器具として特開平１ ０−２７６９２８号に洗顔用泡立てネットが開示されている。この洗顔用泡立て ネットは、縦横数ミリ程度の編み目を持つ筒状のネット部材に指挿通リングを取 り付けたものである。 しかしながらこの器具では、簡単に泡立てることはできるものの、きめ細やか な泡を作ることは不可能であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記したような実情に鑑み、よりきめ細やかな泡を簡単につくることができる 泡立てネットの創出が望まれていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

即ち、請求項１に係る考案は、ネット部材と該ネット部材に固着した指挿通部 からなる泡立てネットであって、該ネット部材は第一のネット部材と第二のネッ ト部材からなり、該第一のネット部材が該第二のネット部材を内包するように形 成されてなることを特徴とする泡立てネットに関し、請求項２に係る考案は、前 記ネット部材には凹陥部が形成されてなることを特徴とする請求項１に記載の泡 立てネットに関し、請求項３に係る考案は、前記ネット部材が、略球体状である ことを特徴とする請求項１に記載の泡立てネットに関し、請求項４に係る考案は 、前記ネット部材が、略円錐形状であることを特徴とする請求項１に記載の泡立 てネットに関し、請求項５に係る考案は、前記第一のネット部材の編み目は前記 第二のネット部材の編み目よりも大きいことを特徴とする請求項１乃至４に記載 の泡立てネットに関し、請求項６に係る考案は、前記指挿通部がリング状に形成 されてなることを特徴とする請求項１乃至５に記載の泡立てネットに関し、請求 項７に係る考案は、前記ネット部材の内部にスポンジが収納されてなることを特 徴とする請求項１乃至６に記載の泡立てネットに関する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案に係る泡立てネットを図面を用いて説明する。 図１は、本考案の第一実施形態に係る泡立てネットを示す斜視図である。図２ は、図１に示される泡立てネットのＡ−Ａ線断面図である。

【０００７】 本考案に係る泡立てネット（１）は、ネット部材（２）と指挿通部（３）から なる。 指挿通部（３）の形態は特に限定されず、第一実施形態においてはリング状に 形成されている。この他、紐体を用いて輪状に形成することもできる。指挿通部 （３）をリング状に形成する場合、その直径は、通常１〜３ｃｍ程度で十分であ る。また、輪状の紐を用いる場合、紐は指に巻き付けることにより自在に長さを 調節することができる。 指挿通部（３）の材質は特に限定されず、プラスチックなどの合成樹脂、或い は天然繊維や合成繊維などを用いることができる。 指挿通部（３）をネット部材（２）に固着する位置は特に限定されない。また 固着する手段も特に限定されず、糸を用いて固着したり、或いはネット部材（２ ）と絡めることにより、また熱融着により固着することもできる。 この指挿通部（３）が設けられていることにより、泡立てネット（１）は手に しっかりと固定されるために、泡立てる際に取扱が便利である。

【０００８】 ネット部材（２）は、第一のネット部材（２２）と、この第一のネット部材（ ２２）に内包される第二のネット部材（２１）からなり、ネット部材（２）は二 重に形成されている。 この第一のネット部材（２２）と第二のネット部材（２１）は、編み目の大き さが等しくなるように、或いは図２に示されるように、第一のネット部材（２２ ）の編み目が第二のネット部材（２１）の編み目よりも大きくなるように形成し ても良い。 このようにネット部材（２）を二重に形成することで、きめの細やかな泡を得 ることができる。また、第一のネット部材（２２）の編み目が第二のネット部材 （２１）の編み目よりも大きくなるように形成した場合は、泡立ちがよく、しか も、より泡のきめを細やかにすることができる。 用いるネット部材（２）の編み目の大きさは特に限定されない。 また、図には示してはいないが、ネット部材（２）内部にはスポンジを収納す ることもできる。こうすることで、泡立ちをより良くすることができる。

【０００９】 泡立てネット（１）の形態は特に限定されない。第一実施形態に係る泡立てネ ット（１）は、図１に示されるように略球状に成形されている。また図４に示す ように略円錐形状としても良い。また、その大きさも特に限定されないが、図１ に示されるような略球状の場合、その直径を５ｃｍ〜２０ｃｍ程度に設定すると 良い。用いられる素材も特には限定されないが、合成樹脂或いは天然繊維や合成 繊維等を例示することができる。

【００１０】 上記合成樹脂としては、フェノール樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、グア ナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、ポリウタン 樹脂などの熱可塑性樹脂やポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、メタ クリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビ ニルアセタール、塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリカー ボネート、ポリエーテル、ポリイミド樹脂、ニトロセルロース、アセチルセルロ ース、アセトブチルセルロース、プロピオン酸セルロース、メチルセルロース、 エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの熱硬化性樹脂、又はこれ らの二種以上を混練又はグラフト化したプラスチックアロイ、或いはＡＳ樹脂、 ＡＢＳ樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合プラスチック等の共重合プラスチッ クなどを例示することができる。

【００１１】 上記天然繊維としては、綿糸、生糸などを例示することができる。また、化学 繊維としては、混合架橋レーヨン，ビスコース・レーヨン，キュプラなどの再生 繊維、ナイロン，ポリエステル繊維，アクリル繊維などの合成繊維、アセチルセ ルロースなどの半合成繊維を例示することができる。

【００１２】 次に、第一実施形態に係る泡立てネットの使用方法について図を用いて説明す る。 図３は、第一実施形態に係る泡立てネットの好適な使用状態を示した図である 。 まず、石鹸或いはボディーソープ等の洗浄剤を手或いは泡立てネットに取る。 次にその洗浄剤と泡立てネットを図３に示されるように十分に擦り合わせること により、第一のネット部材により、素早く泡立てることができる上に、第一のネ ット部材により泡立てられた泡が、二重に形成されたネット部材の編み目を通過 することにより、泡のきめを細やかにすることができる。最後に泡を泡立てネッ トから取り、洗顔等に用いる。 しかも本考案に係る泡立てネットは、その本体がネット状に形成されているた めに、泡切れがよく使用後の泡立てネットの洗浄を容易に行うことができる。

【００１３】 次に、本考案に係る泡立てネットの第二実施形態について説明する。 図５は本考案の第二実施形態に係る泡立てネットを示す斜視図であり、図６は 図５に示される泡立てネットのＢ−Ｂ線断面図である。また、図７は図５に示さ れる泡立てネットのＣ−Ｃ線断面図である。

【００１４】 本考案の第二実施形態に係る泡立てネットが第一実施形態に係る泡立てネット と異なる点は、ネット部材（２）が、凹陥部（５）を有するように形成される点 にあり、このように形成されたネット部材（２）は略釣鐘状に形成される。 凹陥部（５）を形成する方法は特に限定はされない。第二実施形態においては 、固着具（４）を用いて形成している。また熱融着により形成することもできる 。 尚、第二実施形態においては、固着具（４）に指挿通部（３）が設けられてい る。

【００１５】 第二実施形態においても、第一のネット部材（２２）の編み目と第二のネット 部材（２１）の編み目の大きさは、略等しいように形成しても良く、また、第一 のネット部材（２２）の編み目が大きくなるように形成してもよい。第一のネッ ト部材（２２）の編み目を大きく形成すると、素早く泡立てることができる上に 、きめの細やかな泡にすることができる。

【００１６】 また、第二実施形態に係る泡立てネット（１）は、凹陥部（５）を有するよう に、略釣鐘状に形成されているために、石鹸を用いて泡立てる際に、図８に示す ように、この凹陥部（５）に石鹸（７）を入れて使用することができる。このよ うに凹陥部（５）に石鹸（７）を入れて使用することにより、石鹸（７）を泡立 てネット（１）に固定することができるために、泡立てる作業を行いやすくなる 。

【００１７】 次に、第二実施形態に係る泡立てネット（１）の使用方法について説明する。 第二実施形態に係る泡立てネット（１）の使用方法が第一実施形態に係る泡立て ネットの使用方法と略同様に用いることができるが、第二実施形態に係る泡立て ネット（１）はその凹陥部（５）に石鹸を挿入することができる。この状態で第 一実施形態の場合と同様に、手を擦り合わせることにより、きめの細やかな泡を 得ることができる。また、図８に示されるように石鹸（７）は泡立てネット（１ ）の凹陥部（５）内に挿入することもできるために、容易に泡立てることができ る。

【００１８】 本考案に係る泡立てネットは、きめ細やかな泡を作ることができるために、洗 顔用に用いると、顔の皮膚を傷付けることなく、少ない石鹸の使用量で汚れや化 粧をきれいに落とすことができる。また、ネット部材内部にスポンジなどの多孔 質体を収納して用いると、きめ細やかな泡を容易に作ることができる、しかも泡 立ちが良い上に、そのまま身体洗浄用のスポンジとして用いることができる。し かも編み目状のネット部材が適度に皮膚を刺激するために、皮膚の血行や新陳代 謝を促進することができる。また、この他にも食器洗浄用スポンジとしても用い ることができる。 本考案に係る泡立てネットにより得たきめ細やかな泡は、洗顔は勿論のこと、 シェービングフォームとしても用いることもできる。

【００１９】

【考案の効果】 以上詳述した如く、請求項１に係る考案は、ネット部材と該 ネット部材に固着した指挿通部からなる泡立てネットであって、該ネット部材は 第一のネット部材と第二のネット部材からなり、該第一のネット部材が該第二の ネット部材を内包するように形成されてなることを特徴とする泡立てネットに関 するものであるから、ネット部材が二重に形成されているために、きめ細やかな 泡を簡単につくることができ、十分に顔や身体の汚れを除去することができる。 しかも泡立ちが良いために石鹸の使用量を減少することができ、また水切れが良 いために簡単に片づけることもできる。

【００２０】 請求項２に係る考案は、前記ネット部材には凹陥部が形成されてなることを特 徴とする請求項１に記載の泡立てネットに関するものであるから、きめの細やか な泡を短時間で容易に作成することができるとともに、形成された凹陥部の内部 に石鹸等を入れて使用することができるために、泡立てる作業が行い易いという 優れた効果を奏することができる。

【００２１】 請求項３に係る考案は、前記ネット部材が、略球体状であることを特徴とする 請求項１に記載の泡立てネットに関し、請求項４に係る考案は、前記ネット部材 が、略円錐形状であることを特徴とする請求項１に記載の泡立てネットに関する ものであるから、取扱に優れた泡立てネットとすることができる。

【００２２】 請求項５に係る考案は、前記第一のネット部材の編み目は前記第二のネット部 材の編み目よりも大きいことを特徴とする請求項１乃至４に記載の泡立てネット に関するものであるから、きめの細やかな泡を短時間で容易に作成することがで きる。しかも泡立ちが良いために石鹸の使用量を減少することができ、また水切 れが良いために簡単に片づけることもできる。

【００２３】 請求項６に係る考案は、前記指挿通部がリング状に形成されてなることを特徴 とする請求項１乃至５に記載の泡立てネットに関するものであるから、泡立てネ ットをしっかりと指に固定することができる。

【００２４】 請求項７に係る考案は、前記ネット部材の内部にスポンジが収納されてなるこ とを特徴とする請求項１乃至６に記載の泡立てネットに関するものであるから、 非常に泡立ちがよく、しかもきめの細やかな泡を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施形態に係る泡立てネットの斜
視図である。

【図２】本考案の第一実施形態に係る泡立てネットのＡ
−Ａ線断面図である。

【図３】本考案の第一実施形態に係る泡立てネットの好
適な使用状態を示す図である。

【図４】本考案の別の実施形態に係る泡立てネットの斜
視図である。

【図５】本考案の第二実施形態に係る泡立てネットの斜
視図である。

【図６】本考案の第二実施形態に係る泡立てネットのＢ
−Ｂ線断面図である。

【図７】本考案の第二実施形態に係る泡立てネットのＣ
−Ｃ線断面図である。

【図８】本考案の第二実施形態に係る泡立てネットの好
適な使用状態を示す図である。

【符号の説明】

１・・・泡立てネット ２・・・ネット部材 ２１・・・第一のネット部材 ２２・・・第二のネット部材 ３・・・指挿通部 ５・・・凹陥部

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネット部材と該ネット部材に固着した指
   挿通部からなる泡立てネットであって、該ネット部材は
   第一のネット部材と第二のネット部材からなり、該第一
   のネット部材が該第二のネット部材を内包するように形
   成されてなることを特徴とする泡立てネット。
2. 【請求項２】 前記ネット部材には凹陥部が形成されて
   なることを特徴とする請求項１に記載の泡立てネット。
3. 【請求項３】 前記ネット部材が、略球体状であること
   を特徴とする請求項１に記載の泡立てネット。
4. 【請求項４】 前記ネット部材が、略円錐形状であるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の泡立てネット。
5. 【請求項５】 前記第一のネット部材の編み目は前記第
   二のネット部材の編み目よりも大きいことを特徴とする
   請求項１乃至４に記載の泡立てネット。
6. 【請求項６】 前記指挿通部がリング状に形成されてな
   ることを特徴とする請求項１乃至５に記載の泡立てネッ
   ト。
7. 【請求項７】 前記ネット部材の内部にスポンジが収納
   されてなることを特徴とする請求項１乃至６に記載の泡
   立てネット。