JP3070988U - カード作製用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】角隅部の切り離しが容易で、しかも綺麗に切り
離すことができ、業務用または個人用の各種カードを作
製するための用紙として好適なカード作製用紙の提供。 【解決手段】交差して刻設された切り離し用ミシン目に
よって複数のカード体が切り離し可能に画成されたカー
ド作製用紙であって、各カード体の角隅部が円弧状の切
り込みで形成され、かつ切り離し用ミシン目の交差部に
おいて、一方の切り離し用ミシン目が、他方の切り離し
用ミシン目との交差点を跨いで欠切していることを特徴
とするカード作製用紙。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、カード作製用紙に関し、特に、各カード体の角隅部の切り離しが容 易で、しかも綺麗に切り離すことができるカード作製用紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】

名刺、挨拶状、商品のＰＲ用紙、ＰＯＰカレンダー、診察券、会員証あるいは 案内状、招待状、年賀状、暑中見舞い状、バースデーカード等の、表面に文字、 絵柄、着色等を施した各種のカードが業務用または個人用に用いられている。こ れらのカードは、多数枚を必要とする場合には、印刷で作製することが通例であ るが、小数枚の場合には印刷すると却って割高となるため、手書き等の手段で作 製されることもある。また、使用目的に合わせて、多彩なデザインを施したオリ ジナルのカードを少数枚だけ作製することも行なわれている。

【０００３】 近年、パソコンやワープロの発達によって、多彩な書体、模様、図形、記号ま たは色彩、あるいは写真を用いてデザインされた画像を作製し、これを熱転写プ リンタ、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ、インパクトドットプリン タ、昇華型プリンタ等のプリンタ機器によって直接カードに印刷して、所望のデ ザインが施されたカードを必要枚数だけ作製することが行なわれるようになって きた。そこで、パソコンやワープロのソフトにおける印刷書式に合わせて、予め 所定の寸法でミシン目を縦横に刻設して、所定の大きさに切り離し可能なように 画成されたカード体を配列させたカード作製用紙がある。例えば、名刺サイズに ミシン目で型抜きされた名刺カード体が所定の間隔で複数個配列され、各名刺カ ード体にプリンタで印刷を施した後、切り離して使用できるようにした名刺作製 用紙が市販されている。この名刺作製用紙を用いれば、パソコンやワープロおよ びプリンタ等を用いて、必要に応じて、簡単、迅速、かつ安価に所要枚数の名刺 を作製することができるため、利便性が高い。さらに、名刺に限らず、各種のカ ードを作製するためのカード作製用紙が市販されている。

【０００４】 ところで、これらの業務用または個人用のカードとして、四隅の角隅を丸く縁 取りしたカードが用いられることがある。例えば、婦人用の名刺、挨拶状、案内 状、招待状等においては、角隅を丸く縁取りしたものが用いられることがある。

【０００５】 しかし、従来、ミシン目で角隅を丸く縁取りしたものは、角隅におけるミシン 目の切り離しが容易でなく、しかも切り離した部分に破れや歪みを生じたり、甚 だしいときは、角隅部からカード体の本体が破れてしまうことがあった。ミシン 目、特に角隅部が綺麗に切り離すことができないと、名刺、案内状等として利用 するのに体裁が悪く、不適である。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、各カード体の角隅の切り離しが容易で、しかも綺麗に切り 離すことができるカード作製用紙を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、交差して刻設された切り離し用ミシン目によって複数のカード体が 切り離し可能に画成されたカード作製用紙であって、各カード体の角隅部が円弧 状の切り込みで形成され、かつ切り離し用ミシン目の交差部において、一方の切 り離し用ミシン目が、他方の切り離し用ミシン目との交差点を跨いで欠切してい ることを特徴とするカード作製用紙（以下、「本考案の用紙」という）を提供す るものである。

【０００８】 本考案の用紙は、パソコンで使用するワープロソフト、あるいはワープロ等に おける印刷書式（印字ピッチ、行ピッチ）などに応じて、所定の位置に複数のカ ード体が縦または横に配置されたものである。 各カード体は、交差して刻設された切り離し用ミシン目によって、切り離し可 能に画成され、切り離し用ミシン目を切り離したときに、名刺、葉書、挨拶状等 のカード体の用途等に応じて、所定の寸法になるように形成されている。例えば 、名刺作製用紙では、各カード体、すなわち、名刺カードは、縦４９〜５５ｍｍ および横８５〜９１ｍｍの寸法で用紙に配置される。例えば、Ａ４判の用紙サイ ズでは、縦４９ｍｍおよび横８５ｍｍの名刺カード体が、用紙の縦方向に５枚、 横方向に２枚の配列で刻設される。

【０００９】 各カード体は、隣り合うカード体の間に１本の切り離し用ミシン目のみが刻設 されて２つのカード体が画成されていてもよいし、縦および横に刻設置された切 り離し用ミシン目によってそれぞれ別個独立に画成され、例えば、後記の実施例 を示す図１のように、各カード体が間に刻設された２本の切り離し用ミシン目に よって、別個独立して切り離し可能なように画成されていてもよい。

【００１０】 切り離し用ミシン目は、各カード体の外形に応じて、正方形または長方形のカ ード体を画成するために、直角に交差して刻設されていてもよいし、菱形等の外 形のカード体を画成するために、斜めに交差して刻設されていてもよい。さらに 、切り離し用ミシン目は、直線状に形成されていてもよいし、曲線状の周縁を有 するカードを得るために、曲線状に形成されていてもよい。

【００１１】 本考案の用紙において、各カード体の角隅部は、円弧状の切り込みで形成され 、切り込みの端部が縦または横の切り離し用ミシン目と連絡するように形成され ている。この円弧状の切り込みによって、各カード体を切り離すと、角隅部の切 り離しが容易で、角隅が丸く縁取りされたカードを得ることができる。 円弧状の切り込み部の曲率半径は、カードの用途、寸法等に応じて適宜選択 され、通常、２〜７ｍｍ程度になるように形成される。

【００１２】 また、縦および横の切り離し用ミシン目の交差部において、一方の切り離し用 ミシン目は、他方の切り離し用ミシン目との交差点を跨いで欠切して刻設されて いる。すなわち、一方のミシン目は、交差点を連続して通過するように刻設され 、他方のミシン目は、その交差点で継ぎ部および切れ部がなく、その交差点で途 切れるように刻設されている。このように、交差する縦および横の切り離し用ミ シン目を形成することにより、各カード体を切り離すときに、余白部が散乱せず に、綺麗に切り離すことができる。

【００１３】 また、各切り離し用ミシン目は、継ぎ部と切れ部の和が０．３〜０．６ｍｍ、 好ましくは０．３５〜０．４ｍｍとなるように刻設される。本考案の用紙におい て、ミシン目の継ぎ部と切れ部の和が大きい、すなわち、継ぎ部と切れ部の和が ０．５ｍｍを超える場合には、切り離し用ミシン目を切り離したときに、切り口 に凹凸が形成され、得られるカードの見栄えを悪くする。また、ミシン目の継ぎ 部と切れ部の和が０．３５ｍｍ未満では、ミシン目を容易に切り離すことが困難 となるおそれがある。

【００１４】 この切り離し用ミシン目は、平抜き刃、ロータリー刃等を備えた公知の装置を 用いて、刻設する方法によって形成できる。

【００１５】 本考案の用紙において、用紙の紙質、厚さ、寸法等は、用途、カードの寸法、 外形等に応じて適宜選択される。例えば、名刺作製用紙においては、上質紙、光 沢紙、あるいはコート紙などを用いることができる。また、厚さは、通常、０． １８〜０．３ｍｍ程度、インクジェットプリンタで印刷する場合には、０．１９ ５〜０．２４ｍｍの範囲が好ましい。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施態様を図面を参照して説明する。図１は、本考案の用紙の 実施態様である名刺作製用紙を説明する図である。図１に示す名刺作製用紙１は 、縦および横に刻設された縦の切り離し用ミシン目２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄおよ び横の切り離し用ミシン目３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅ，３ｆ，３ｇ，３ｈ， ３ｉ，３ｊによって、名刺サイズに画成された１０個の名刺カード体４が画成さ れたものである。縦および横の切り離し用ミシン目は、外側の縦および横の外形 を画成する切り離し用ミシン目２ａおよび２ｄ、ならびに３ａおよび３ｊを除い て、内側の縦の切り離し用ミシン目２ｂと２ｃ、ならびに横の切り離し用ミシン 目３ｂと３ｃ、３ｄと３ｅ、３ｆと３ｇ、および３ｈと３ｉは、それぞれ切り離 し部５を間にして一対をなして刻設され、それぞれの切り離し用ミシン目によっ て、名刺カード体４が別個独立に切り離しできるように刻設されている。また、 各切り離し用ミシン目は、継ぎ部と切れ部の和が０．３５〜０．４ｍｍの範囲で ある。

【００１７】 名刺カード体４の４隅には、図１の右下円内に一部を拡大して示すように、四 半円弧状に切り込まれて形成された角隅部６を有する。この角隅部６の端部７ａ は、縦の切り離し用ミシン目２ｃと連絡し、角隅部６の端部７ｂは、切り離し用 ミシン目３ｉと連絡し、ミシン目の切り離しと同時に、切り離しできるように形 成される。他のカード体４の４隅の角隅部６も、同様に四半円弧状に切り込まれ て形成され、その端部は、対応する切り離し用ミシン目と連絡している。円弧状 に切り込まれた角隅部の曲率半径は、５．５ｍｍ程度である。

【００１８】 また、縦の切り離し用ミシン目と横の切り離し用ミシン目は、図１の右下円内 に一部を拡大して示すように、縦の切り離し用ミシン目（例えば、円内の切り離 し用ミシン目２ｃ）は、横の切り離し用ミシン目（例えば、円内の切り離し用ミ シン目３ｉ）との交差点（例えば、円内の交差点８_ci）を跨いで欠切した構造を 有する。すなわち、横の切り離し用ミシン目（例えば、円内の切り離し用ミシン 目３ｉ）が、交差点（例えば、円内の交差点８_ci）で途切れず、連続して刻設さ れているのに対して、縦の切り離し用ミシン目（円内の切り離し用ミシン目２ｃ ）は、交差点（円内の交差点８_ci）において、継ぎ部および切れ部が途切れた構 造を有する。

【００１９】 この名刺作製用紙１は、例えば、パソコン、ワープロ等に接続したレーザプリ ンタ、インクジェットプリンタ、ドットプリンタ等のプリンタにセットして、各 名刺カード体４に氏名、住所、電話番号等の必要事項を印刷した後、縦および横 の切り離し用ミシン目２ａ，２ｂ，２ｃおよび２ｄならびに３ａ，３ｂ，３ｃ， ３ｄ，３ｅ，３ｆ，３ｇ，３ｈ，３ｉおよび３ｊを切り離して、図２に示す名刺 カード９を得ることができる。このとき、各カード体４の角隅部６は、円弧状の 切り込みによって、各カード体４を切り離すと、角隅部６の切り離しが容易で、 角隅が丸く縁取りされたカード９を得ることができる。また、縦および横の切り 離し用ミシン目の交差部において、各カード体を切り離すときに、綺麗に切り離 すことができる。

【００２０】 この名刺作製用紙の製造は、平抜き刃、またはロータリー刃によって、原紙に ミシン目および切り込みを入れることによって行うことができる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案のカード作製用紙は、各カード体の角隅部の切り離しが容易で、しかも 綺麗に切り離すことができる。特に、本考案のカード作製用紙は、名刺、挨拶状 、商品のＰＲ用紙、ＰＯＰカレンダー、診察券、会員証、あるいは案内状、招待 状、年賀状、暑中見舞い状、バースデーカード、インデックスカード等の業務用 または個人用の各種カードを作製するための用紙として好適である。さらに、角 隅部を丸く縁取りしたカードは、柔らかな雰囲気をかもし出すことができる点で も有効である。特に、本考案のカード作製用紙は、名刺作製用紙として好適であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施態様である名刺作製用紙を説明
する図である。

【図２】 本考案の実施態様である名刺作製用紙から切
り離した名刺カードを示す図である。

【符号の説明】

１ 名刺作製用紙 ２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ 縦の切り離し用ミシン目 ３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅ，３ｆ，３ｇ，３ｈ，３
ｉ，３ｊ横の切り離し用ミシン目 ４ 名刺カード体 ５ 切り離し部 ６ 角隅部 ７ａ，７ｂ 角隅部６の端部 ８_ci 交差点 ９ カード

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】交差して刻設された切り離し用ミシン目に
   よって複数のカード体が切り離し可能に画成されたカー
   ド作製用紙であって、各カード体の角隅部が円弧状の切
   り込みで形成され、かつ切り離し用ミシン目の交差部に
   おいて、一方の切り離し用ミシン目が、他方の切り離し
   用ミシン目との交差点を跨いで欠切していることを特徴
   とするカード作製用紙。
2. 【請求項２】前記切り離し用ミシン目が、継ぎ部と切れ
   部との長さの和が０．３〜０．５ｍｍとなるように刻設
   されている請求項１に記載のカード作製用紙。
3. 【請求項３】請求項１または２に記載のカード作製用紙
   において、カード体が名刺型に形成された名刺用紙。