JP3070301U

JP3070301U - ハンガ―

Info

Publication number: JP3070301U
Application number: JP2000000097U
Authority: JP
Inventors: 由弘斉藤
Original assignee: 株式会社斉鏝
Priority date: 2000-01-14
Filing date: 2000-01-14
Publication date: 2000-07-28
Anticipated expiration: 2006-01-14

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は、背広・ズボンを掛けられるハンガ
ーにおいてズボンの取り外し（及び掛け方）が容易なハ
ンガーを提供する。【解決手段】左右方向に傾斜した肩部を形成したハン
ガーの、両肩部の下部からそれぞれ対向するように吊し
棒（基部棒７，ばね板８，可動棒９）５を略水平に突出
させ、対向する各可動棒９の先端間に間隔を形成した。
ハンガー１の吊し棒５の各可動棒９において、その先端
間の隙間から二つ折りにしたズボンを掛けることができ
る。また、吊り下げたズボンを下方に引く力により、ば
ね板８を下方に曲げ、各可動棒９間の隙間を広げてズボ
ンをそのまま下方に引いて外すことができる。また、ズ
ボンが吊り下げられているときは各基部棒７が協働して
ズボンを保持するので信頼性がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

洋服を折りたたまずに保管するにはハンガーが利用されている。本考案は、背広上下服、特にズボンを保持するのに便利なハンガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、背広を保持するハンガーは人体の肩を模倣した弥次郎兵衛タイプのものが知られている。このハンガーは平板を凸形に繰り抜いて製作したもの、プラスチックを肩の丸みをつけて成形したもの等がある。

【０００３】図５に示すハンガー１は合成樹脂により、中央の首部２から左右方向に傾斜させた肩部３に丸みを持たせるように成形し、首部２に鉄製フック４を貫入して製作したもので、両方の肩部３の下部に渡って吊し棒５が取付けられている。吊し棒５は摩擦抵抗の大きな材質で製作され、表面に複数の凸条６が軸方向に形成されている。これによって、ズボンを吊し棒５に保持することで背広とズボンの二つを一つのハンガー１に掛けることができ、フック４を梁渡したパイプ等に係着させて衣服を保管する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ズボンを二つ折りにして吊し棒５に掛けるときは、背広がハンガー１に掛かっていない状態の方が楽にできる。また、ズボンを吊し棒５から外すときも同様である。しかしながら、ズボンを吊し棒５から外すときに、吊し棒５の摩擦抵抗によって、吊し棒５に接して引っ張り出すことは簡単には行かない。（簡単に行く場合は逆にズボンの保持が緩いことが多い。）したがって、ズボンの保持が確実で、取り外し易い構造のものの製品化が望まれている。また、背広・ズボンをハンガー１に掛けるときは比較的、時間的余裕がある時の方が多いのでどちらから先に掛けても構わないが、ハンガー１から背広・ズボンを外すときは、当然、外しながら着装する場合がある。したがって、背広の掛かっているハンガー１からズボンを先に外すことが多いが、面倒な動作を強いられる。

【０００５】本考案は、背広・ズボンを掛けられるハンガーにおいてズボンの取り外し（及び掛け方）が容易なハンガーを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、請求項１の考案は、首部にフックを設け、左右に傾斜した肩部を形成したハンガーにおいて、両肩部の下部からそれぞれハンガーの内側に弾性の吊し棒を略水平に対向して突出させ、対向する各吊し棒の先端間に間隔を形成させたことを特徴とする。このように構成した吊し棒にズボンを吊り下げるときは、対向する各吊し棒の先端間の隙間から、二つ折りにしたズボンの折り部を差し入れることができ、また、ズボンを二つ折りにしたまま取り外すことができる。

【０００７】請求項２の考案は、請求項１記載の考案において、対向する各吊し棒が上下方向に弾力性を有することを特徴とする。これにより、吊り下げたズボンを二つ折りにしたまま下方に引くと吊し棒が撓み、対向する各吊し棒の先端間の隙間が広くなってズボンが引き出せる。

【０００８】請求項３の考案は、請求項１または請求項２に記載の考案において、吊し棒を肩部下部に固着した基部棒と、ばね板を介して連結した可動棒とから構成し、前記ばね板は上下方向に撓むように固定されていることを特徴とする。この構成では、吊り下げたズボンを二つ折りにしたまま下方に引いた場合、ばね板の箇所が曲がり易くなり、間隔も広がり易くなる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図１に示すように、フック４を首部２に取付けたハンガー１は、ここでは合成樹脂で成形され、傾斜した肩部３には丸み、厚みを形成させているが、類似の形状であれば、実施の形態における一対の吊し棒５を構成することが可能である。

【００１０】図１、図２に示す吊し棒５は肩部３下部から互いに対向するように突出させており、吊し棒５はそれぞれ、肩部３下部に固着した基部棒７と、平板状のばね板８を介して連結した可動棒９から構成されている。そして、対向した可動棒９, ９の先端間には隙間が形成されている。基部棒７及び可動棒９は摩擦抵抗の大きな材質で製作され、表面に複数の凸条６を軸方向に形成したものであり、ズボンを吊り下げたとき、ズボンがずれ落ちないようにされている。ばね板８は略水平に組み込まれ、可動棒９が上下方向に円弧状に動くことが可能なように規制されている。次に、本考案の実施の形態に掛かるハンガー１の使用法を説明する。図３に示すように、ズボンＡを取り外すには、特に、背広・ズボンが掛けられているときにはそのまま下方に引くだけで良い。ズボンＡを下方に引くとばね板８が円弧状に曲がって可動棒９が下方に傾くようになると共に、対向する各可動棒９間の間隔が広くなってズボンＡがこの隙間から容易に取り外せるようになる。また、ズボンＡを掛けるときは各可動棒９，９間の隙間から二つに折ったズボンＡの折り部を入れて吊し棒に掛けられるので簡単である。

【００１１】次に本考案による他の実施の形態を説明する。ハンガー１の吊し棒５の部分において、図４に示すように、ばね板８を径方向断面で上側に凸の円弧状（曲率は小さくする。）に形成したものを使用する。この場合、ばね板８は下方に引く力が円弧形状による剛性より強くなると、カギ型に折れ曲がるようになる。そこで、吊し棒５は、荷重がズボンＡの重さだけのときに直線状態を保つような強度に設定しておく。これにより、ズボンＡを下方に引いた時にばね板８は容易にカギ型に折れ曲がり、各吊し棒５の先端間の間隔が広がってズボンを引き出し易くさせている。また、ばね板８が断面円弧状であるので吊し棒５の上方への撓みを困難にしており、吊し棒５が扱い易くなる。なお、ばね板８が曲がる方向性は取付け方によって変えることができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上、説明したように、請求項１に記載の考案では、ハンガーの対向する各吊し棒の先端間の隙間から二つ折りにしたズボンを掛けたり外したりできるので、ハンガーの囲繞空間にズボンを挿入するような行為は回避でき、簡単で便利である。特に、吊し棒の摩擦抵抗が大きい場合は効果がある。請求項２に記載の考案では、吊り下げたズボンを下方に引く力により、吊し棒は下方に曲げられるが、吊し棒の上下方向の弾力性により元位置に戻るので、対向する各吊し棒の先端間の隙間から簡単にズボンを外すことができる。

【００１３】請求項３に記載の考案では、吊り下げたズボンを下方に引く力は、各可動棒のみに作用して、ばね板を下方に曲げて、可動棒間の隙間を広げるので、ズボンを簡単に引き外すことができる。また、ズボンが吊り下げられているときは各基部棒が協働してズボンを保持するので信頼性がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による実施の形態のハンガーを示す模式
図である。

【図２】図１のハンガーの要部拡大（ａ）とその断面
（ｂ）の図である。

【図３】図１のハンガーの使用状態を示す模式図であ
る。

【図４】他の実施の形態におけるハンガーの要部拡大
（ａ）とその断面（ｂ）の図である。

【図５】従来のハンガーの模式図である。

【符号の説明】

１ハンガー２首部３肩部４フック５吊し棒７基部棒８ばね板９可動棒

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】首部にフックを設け、左右に傾斜した肩
部を形成したハンガーにおいて、両肩部の下部からそれ
ぞれハンガーの内側に弾性の吊し棒を略水平に対向して
突出させ、対向する各吊し棒の先端間に間隔を形成させ
たことを特徴とするハンガー。
【請求項２】対向する各吊し棒が上下方向に弾力性を
有することを特徴とする請求項１記載のハンガー。
【請求項３】吊し棒を肩部下部に固着した基部棒と、
ばね板を介して連結した可動棒とから構成し、前記ばね
板は上下方向に撓むように固定されていることを特徴と
する請求項１または請求項２に記載のハンガー。