JP3065446U

JP3065446U - 衣類用ハンガ―

Info

Publication number: JP3065446U
Application number: JP1999004928U
Authority: JP
Inventors: 秀和沖山
Original assignee: 秀和沖山
Priority date: 1999-07-02
Filing date: 1999-07-02
Publication date: 2000-02-02
Anticipated expiration: 2005-07-02

Abstract

(57)【要約】【目的】ズボンその他の細長い物品を滑らせずに掛け
止められるハンガーを提供する。【構成】細長い物品１４を掛ける吊り掛け軸部１３に
上記物品１４に接してその滑り止めとなる側方突出部１
５を吊り掛け軸部１３の一部の折り曲げによって形成
し、かつ前後方向から見て吊り掛け軸部１３と重なる挟
持部１７を側方突出部１５に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、衣類を掛ける肩掛け部の下部に、ズボン又はズボンのように細長い物品を掛ける吊り掛け軸部を有する、針金状の軸線より成るハンガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

衣類用ハンガーには各種のものがあるが、クリーニング済の衣類に付属してくる針金より成るハンガーは、最も単純ながら、軽く、粗略な扱いに耐えるため捨てずに使われることも多い。しかし、従来の針金より成るハンガーはズボン掛けに相当する箇所（吊り掛け軸部）が直線であるため、掛けた物品が持ち運びの際滑って動いたり落ちたりするという問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題はズボン類、スカート更にはネクタイ、タオルその他細長い物品を滑らせずに掛け止められるようにすることである。また本考案はハンガー自体が竿に沿って移動しないようにすることを他の課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため本考案は吊り掛け軸部に掛けた物品に接して滑り止めとなる側方突出部を吊り掛け軸部の一部の折り曲げによって形成し、かつ前後方向から見て吊り掛け軸と重なる挟持部を側方突出部に設けたものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の衣類用ハンガーは、針金状の軸線より成るハンガーであって、衣類を掛ける肩掛け部の下部に、ズボンやそれと同様に細長い物品を掛ける吊り掛け軸部を有する。この種のハンガーは１本の針金状の軸線を曲げてフック部から上記肩掛け部及び吊り掛け軸部を形成し、末端をフックに巻き付ける構造を持つ一筆書き状のものが一般的であるが、本考案は同構造のハンガーについて実施することができる。

【０００６】吊り掛け軸部に掛けた物品の滑り止めのために、本考案では吊り掛け軸の左右いずれか一方又は両方に側方突出部を軸線の折り曲げによって形成する。上記側方突出部は折り返して設けられているので、吊り掛け軸との間にズボン等の物品を通す隙間が形成される。

【０００７】吊り掛け軸部には、ズボン等の物品を掛ける必要上、直線状の部分が必要であり、それに続く側方突出部は、吊り掛け軸部との間で物品を挟むようにして固定するために外方から内方へ、また内方から外方へと２回曲げ返した形態を取る。側方突出部は吊り掛け軸部の下方に設けることが望ましい。下方の側方突出部は吊り掛け軸部から垂れ下がる物品を押し、ずれ落ちるのを阻止する抵抗を作ることができる。

【０００８】さらに、ハンガーを前後左右から見て、吊り掛け軸に重なるように挟持部を側方突出部に設ける。挟持部も、側方突出部の一部の曲げ加工によって形成する。挟持部が吊り掛け軸を弾性的に加圧するように側方突出部を予め曲げ加工しておくことは押さえ効果を高める。

【０００９】またハンガー全体について物干し竿への固定手段をフック部に設けることができる。その固定手段として、ハンガーの吊り下げのためにフック部で物干し竿等に掛けたときに物干し竿等に巻き付ける弾性材の掛け止め部が設けられる。弾性材には輪状にしたゴム紐類や輪ゴムが適している。扱い易く、入手も極く容易であるからである。

【００１０】

【実施例】

以下図面を参照して本考案をより詳細に説明する。例示の衣類用ハンガー１０は針金状の軸線を折り曲げて形成したフック部１１と、肩掛け部１２及び吊り掛け軸部１３とを有する。

【００１１】吊り掛け軸部１３はズボンその他目的とする細長い物品１４を掛けることができる長さを有し、その左右両端を下方へ折り曲げたのち吊り掛け軸とほぼ平行に内側方へ曲げ返し、さらに適当な長さをおいて吊り掛け軸とほぼ平行に外側方へ曲げ返し、Ｓ字状又はＺ字状の形態とされた側方突出部１５を有している。１６は吊り掛け軸部１３と側方突出部１５との間に形成された隙き間であり、吊り掛け軸部１３に掛けた物品１４が通される。

【００１２】側方突出部１５には、前後方向から見て吊り掛け軸部１３と重なるように突出した挟持部１７を設ける。挟持部１７は軸方向へ必要な押さえ幅が得られるように設ける。挟持部１７の押さえ幅は広い方が良く、図示の例では側方突出部１５の長さの２分の１程度を占めている。

【００１３】挟持部１７は吊り掛け軸部１３とほぼ平行に伸びており、吊り掛けた物品１４の滑り止めの役割を担うが、さらに吊り掛け軸１３に下から上へ絡むように加工された曲げ部１８を有する。図３参照。この挟持部１７は側方突出部１５を予め変形させておき、その変形を弾性限界内で戻す反力で吊り掛け軸１３に弾性的に当たるようにしておくことが望ましい。これにより挟持部１７はピンチ効果を発揮する。図４（ａ）、（ｂ）参照。

【００１４】前記フック部１１には掛け止め部が２箇所設けられる。一方の掛け止め部１９はフック部先端を折り曲げて形成し、もう一方の掛け止め部２１は先端までの途中を折り曲げて形成する。弾性材２２は輪ゴムで十分であり、物干し竿等２０に巻き付けて、両端を上記掛け止め部１９、２１に引っ掛けて止めるものである。

【００１５】ハンガ−の物干竿等２０への固定手段として、フック部１１の先端に内側へ突出した掛け止め突部２３を設ける変形例を図５（ａ）、（ｂ）に示す。掛け止め突部２３は、フック部１１を掛けた物干し竿等２０の横断面において中心を通る線を越えて引っ掛かるように軸線を曲げたもので、環状の弾性材２２を掛ける部分を兼ねている。弾性材２２は物干竿等２０に掛け回したのち掛け止め突部２３より下に引っ掛けられる。

【００１６】このような本考案のハンガー１０に掛けた、ズボン等の細長い物品１４は側方突出部１５の抵抗を受けるので、下方へのずれ落ち及び吊り掛け軸部１３上での片寄りが起こらず、形くずれが防止可能となる。故に、クリーニング店での作業において取り扱いに気を使う割合が少なくなり、クリーニング品質も高く維持されることとなる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、ズボン類やスカート、更にはネクタイ、タオルその他細長い物品を滑らせずに掛け止められるという効果を期待することができ、簡単な針金製ハンガーがより快適に使用可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る衣類用ハンガーの実施例を示す斜
視図。

【図２】同じく正面図。

【図３】側方突出部の平面図。

【図４】（ａ）図３のＩＶ−ＩＶ線断面図。（ｂ）同じく使用状態の説明図。

【図５】（ａ）固定手段の変形例を示す斜視図。（ｂ）固定手段の使用状態を示す正面図。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】衣類を掛ける肩掛け部の下部に、ズボン
又はズボンのように細長い物品を掛ける吊り掛け軸部を
有する、針金状の軸線より成るハンガーであって、吊り
掛け軸部に掛けた物品に接して滑り止めとなる側方突出
部を吊り掛け軸部の一部の折り曲げによって形成し、か
つ前後方向から見て吊り掛け軸と重なる挟持部を側方突
出部に設けたことを特徴とする衣類用ハンガー。
【請求項２】肩掛け部は吊り下げるためのフック部を
有しており、フック部を物干し竿等に掛けたときに、物
干し竿等に巻き付ける弾性材の掛け止め部を有している
請求項１記載の衣類用ハンガー。
【請求項３】衣類を掛ける肩掛け部の下部に、ズボン
又はズボンのように細長い物品を掛ける吊り掛け軸部を
有する、針金状の軸線より成るハンガーであって、吊り
掛け軸部に掛けた物品に対して滑り止めとなる側方突出
部を吊り掛け軸部の端部の折り曲げによって形成し、か
つ前後方向から見て吊り掛け軸と重なる挟持部を側方突
出部に設けたものであり、さらに肩掛け部は吊り下げる
ためのフック部を有しており、フック部を物干し竿等に
掛けたときに、物干し竿等に巻き付ける弾性材の掛け止
め部を有していることを特徴とする衣類用ハンガー。
【請求項４】側方突出部は吊り掛け軸左右にてほぼＳ
字状またはＺ字状に屈曲しており、その一部が吊り掛け
軸方向へ突出して挟持部を構成している請求項１又は３
記載の衣類用ハンガー。