JP3070138B2 - 接木装置 - Google Patents

接木装置

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JP3070138B2
JP3070138B2 JP3140318A JP14031891A JP3070138B2 JP 3070138 B2 JP3070138 B2 JP 3070138B2 JP 3140318 A JP3140318 A JP 3140318A JP 14031891 A JP14031891 A JP 14031891A JP 3070138 B2 JP3070138 B2 JP 3070138B2
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英一 今村
晴樹 大月
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、接木装置に関する。
【0002】
【従来の技術】接木作業において作業者が苗を所定の位
置に設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、所定
時間内に多量の接木作業を行う場合には作業者の疲労が
増えるために、例えば苗を支える支え具に吊り下げたと
きこの吊り下げ位置や子葉の方向もずれることがある。
そのため、苗の切断位置が一定しないので接木精度の低
下を引き起す。
【0004】
【問題点を解決するための手段】この発明は、接木精度
の向上を図る接木装置を提供するものであって、つぎの
技術的手段を講じた。
【0005】すなわち、挾持体2により苗を挾持して接
木位置に搬送し接木する接木装置において、前記挾持体
2を前後方向に移動可能に設けた移動体1に設け、挾持
体2の挾持範囲内に移動体1と一体的に移動し且つ前側
に押し面3を備えてなる押体4を設け、該押体4の前進
方向には苗5の子葉展開基部6を支えることができる支
え具7を設けてなる接木装置の構成とした。
【0006】また、少くとも前記支え具7の支え部に苗
5の子葉8の向きを修正する修正具9を設けてなる請求
項1記載の接木装置の構成とした。また、挾持体2によ
り苗を挾持して接木位置に搬送し接木する接木装置にお
いて、前記挾持体2を前後方向且つ左右方向に移動可能
に設けてなる移動体1に設け、苗5の胚軸10よりも広
幅で且つ移動体1の左右方向に胚軸通過溝12を設けた
支え具7を備えてなる接木装置の構成とした。
【0007】
【作用】適宜の手段(作業者、機械等)で支え具7に接
木用の苗の子葉展開基部6を支える。移動体1が前進す
ると、これと一体的に押体4も同方向に移動してこの移
動途中で苗の胚軸を押す。このとき、前記押体4が挾持
体2の挾持範囲内に苗の胚軸を位置させた状態で苗に当
接して該苗を押す。その後移動体1が所定位置に達して
停止すると、挾持体2が胚軸を挾持する。そして、移動
体1を移動させると、これに関連して挾持体2及び押体
4も移動し、この挾持体2を移動して苗を接木位置に搬
送する。
【0008】また、支え具7の支え部で修正具9によっ
て苗5の子葉の向きが修正される。また、挾持体2が苗
5の胚軸10を挾持して、移動体1が左右方向に移動す
ると、このとき胚軸10も支え具7に設けた胚軸通過溝
12を通って所定の接木位置に運ばれる。
【0009】
【効果】押体4が苗5を所定位置まで押した所で挾持体
2が苗5の胚軸を挾持するものであるから、苗5の子葉
展開基部6を支え具7に支えた位置が少々ずれても挾持
2の挾持位置をほぼ一定にできると共に、押体4が苗
5に当接した状態で挾持体2が苗5の胚軸を挾持でき、
挾持体2による苗5の胚軸の挾持を確実に安定して行
、接木作業の精度を向上できる。また、修正具9によ
り苗5の子葉8の向きを修正するものであるから、より
安定した接木作業を行い得る。
【0010】また、修正具9により苗5の子葉8の向き
を修正するものであるから、より安定した接木作業を行
い得る。また、胚軸10を挾持した後、その位置で左右
方向に移動して所定の接木位置に運ぶので、苗5の胚軸
10や子葉展開基部6の損傷による活着低下を防止し得
る。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。まず、その構成について説明すると、移動体1
は適宜の手段(例えば、正逆モータやエアシリング等)
で中間部に設けた回動中心イにして横方向に回動可能に
設けているエアシリンダ13により前後進可能に設けて
いる。そして、該移動体1の先端部には横方向に動くこ
とができる挾持体(実施例では左右一対である)2を備
えたエアボックス14を設けている。該エアボックス1
4はエアを案内するエアチューブ15の一端部を接続
し、このエアチューブ15を介してエア送り源(図示せ
ず)と連通可能に設けている。また、挾持体2は横方向
に回動可能に設けた一対の挾持片とこの両挾持片の中間
部を連結する復帰バネ16を備えている。
【0012】押体4は平板を前記エアケース14の上面
に着脱自在に設け、側面視において中間部を下方に折曲
げその後挾持体2の若干の上方位置で横方向に折曲げて
いる。そして、該押体4の先端部を平面視湾状に切欠き
設けて押し面3を形成している。なお、該押し面3は前
記挾持体2の挾持位置の近くに設けている。
【0013】支え具7は前記移動体2の前後進方向に細
長に形成した平板を対向させてフレーム(図示せず)に
設けて苗5の胚軸10よりも若干大きな胚軸通路17を
形成している。なお、該胚軸通路17は押し面5の最前
進位置よりも長く設け苗5の子葉展開基部6を支え得
る。また、平面視において、該胚軸通路17の仮想中心
線ロが挾持体2の両挾持片及び押し面3の略中心と一致
するべく設けている。なお、該苗5は下端の根部をブロ
ック状に形成した土付苗である。
【0014】18はエアシリンダ19に斜め上下方向に
移動可能に設けた移動杆である。そして、該移動杆18
の先端部にはカッター20を取付けており、斜め下方の
移動途時に子葉展開基部6を切断する構成である。な
お、切断作業としては、カッター20を回転させて切断
するものでもよく実施例のように直線的に往復動させる
ものに限定されない。
【0015】図3及び図4に示す実施例について説明す
ると、支え具7を構成する各平板には苗5の子葉8の高
さよりも高い案内面を有する修正具9を所定間隔置いて
対向させて設けている。また、各平板には横方向に長い
溝21を形成するとともにこの溝21に固定のピン22
を設けている。そして、該ピン22と平板とをバネ23
で連結している。なお、前記修正具9の中で一方を他方
よりも長く設けているとともに、苗5の供給側における
平板の先端部を斜めに切断して苗5を供給し易くしてい
る。
【0016】支え具7を挾んで挾持体2とは反対側に
は、エアシリンダ24に、後述の押し込み体29の押し
込み面28が支え具7の中間部に移動するように前後方
向に移動可能に設けた移動杆25を設けている。そし
て、該移動杆25の先端部に、上端が前記平板の下面の
位置よりも若干低い所に位置し下端がテーブル26の上
面よりも若干高い所に位置する押し込み板27を着脱自
在に設けている。また、該支え具側における押し込み板
27の上端部には横方向に平面を有し且つ平面視におい
て先端部の左右両端部から内側後方に向けてV字形に切
欠して押し込み面28を設けてなる押し込み体29を取
付けている。なお、該押し込み板27と押し込み体29
とを別個の部材でなく同一部材を折曲げて形成してもよ
い。また、前記テーブル26の上面は苗5がテーブル上
面にのったとき子葉展開基部6が支え具7よりも高い所
に位置する高さに設けているとともにこの一端が前記短
い平板と前後方向において重なっている。
【0017】昇降テーブル30は昇降シリンダ31に上
下方向に摺動可能に設けた昇降ピストン32の上端部に
着脱自在に設けている。なお、該昇降ピストン32の昇
降手段としてはエア、油圧等が一般的であるがこれに限
定されるものでなく、他の手段としてモータの利用も考
えられる。また、昇降テーブル30は作業時において、
上面が最上位では前記テーブル26の上面とほぼ同一か
若干下側に位置し、最下位では前記苗5の子葉展開基部
6が支え具7で支えられたときブロック状の根部よりも
下側に位置する範囲で上下動する構成としている。
【0018】図5と図6に示す実施例について説明する
と、支え具7は矩形の平板で形成し、一端部を挾持体2
の挾持位置の上方に位置し他端部を柱33にねじ34で
着脱自在に取付けている。そして、該支持板7には平面
視において切欠を形成して挾持体2の挾持位置が回動中
心イを中心に回動する回動軌跡上に胚軸通過溝12を設
けている。そして、該胚軸通過溝12は胚軸10の軸径
よりも若干広幅に形成し且つ支持具7の端面側を解放し
ている。また、該胚軸通過溝12は図7に示すように解
放端側を広幅に形成すると、胚軸10と胚軸通過溝12
の支え具端面との接触を少くでき胚軸10の損傷を防止
し得る。そして、図8は支え具7の別の実施例であっ
て、平板の上部を横方向に折り曲げるとともに上部の横
平面部の角部を切除している。35は中間部に形成した
コイル部を支え具7の横平面部に固着したピン36に挿
通し、一端部を横平面部に設けたストッパ37に当接し
他端部を前記切除部の内側角部に接近してなる押え杆で
ある。なお、該押え杆35の他端側の先端部を押え方向
とは反対側の方向に折曲げている。そして、非押え状態
では、押え杆35と支持具7内側端面との間隔を胚軸1
0の軸径よりも小さく設けており、また押え杆35を支
え具7の横平面部の上面に近接して設けている。なお、
図示していないが全ての作動部をコンピュータで制御を
行っている。
【0019】つぎに、その作用について説明する。ま
ず、適宜の手段(作業者、機械的手段とずれでもよい)
により苗5の胚軸10を支え具7の胚軸通路17の中間
部まで押し込んでから離すと、苗5の子葉展開基部6は
支え具7で受け止められる。
【0020】つぎに、エアシリンダ13の移動体1は所
定位置まで前進するが、この前進途時において押体4の
押し面3は胚軸10に当って所定位置まで押す。そし
て、エアチューブ15を通ってエアボックス14に送り
込まれたエア圧によって挾持体2は復帰バネ16の張力
に抗して内側に回動し胚軸10を挾持する。そして、該
挾持後、移動体1は後退して元の位置に復帰し、その後
これと一定のタイミングを保ってエアシリンダ19の移
動杆18は挾持体側に向けて斜め下方に移動する。この
とき、別の苗と接合するところのこの挾持苗5の接合部
は移動杆18と一体で移動するカッター20によって切
断される。切断後、エアシリンダ13は回動中心イを中
心にして別の苗との接合位置側に回動する。そして、接
木作業を終えると、回動中心イを中心に回動して支え具
7に対向する元の位置に復帰する。
【0021】従って、挾持体2が胚軸10を挾持する前
に押し面が胚軸10を押して所定位置で止まるので、こ
の挾持体2の挾持位置と胚軸10との位置関係が安定し
後の切断装置及び接木作業の精度を向上できる。
【0022】つぎに、図3及び図4の実施例の作用につ
いて説明すると、苗5は苗カセットより移動杆25の移
動方向に対して交叉(実施例ではほぼ直交)方向に送ら
れてくる。そして、苗5の胚軸10が押し込み面28の
中間部に達したとき、移動杆25は支え具側に所定位置
まで移動する。すると、これに関連して押し込み板27
もそれ同方向に移動するので、押し込み体29の押し込
み面28は胚軸10を支え具7の胚軸通過溝12の中間
部に押し込む。このとき、苗5の根部は苗カセットから
押し出された後テーブル26に乗って押し込み板27で
支え具側に押されその後テーブル26から昇降テーブル
30に乗る。また、苗5の子葉8は移動途中に修正具9
に当って移動杆25の移動方向に向きを修正されるの
で、これに関連して胚軸10はねじられる。
【0023】つぎに、昇降シリンダ31の昇降ピストン
32が下降すると、昇降テーブル30も下降するので、
苗5は根部の重量によって下動する。そして、昇降テー
ブル30が所定の高さまで下降すると、子葉展開部6が
支え具7で支えられた宙吊りの状態になるので、このと
き胚軸10のねじれも戻る。なお、子葉8の向きが修正
具9で修正されるとき所定以上の押力を受けると支え具
7はバネ23の張力に抗して横方向に移動するので子葉
8の損傷を防止できながらも子葉8の向きを所定の方向
に修正できる。また、胚軸10のねじれが戻る場合に
も、子葉8の修正具9で支えられるので、子葉8が回転
せず損傷防止を図れる。
【0024】つぎに、移動体1が所定位置まで前進した
後停止するが、この前進途時において押体4の押し面3
が胚軸10を押し込み体側に押す。そして、挾持体2は
内側に回動して胚軸10を挾持すると、移動体1は後退
して所定位置に戻って苗5の接合部の切断を終えると回
動中心を中心にして別の苗の接合位置側に回動する。そ
して、接木作業を終えると、エアシリンダ13は回動し
て支え具7と対向する元の位置に復帰する。
【0025】図5及び図6に示す実施例の作用について
説明する。まず、胚軸通過溝12に適宜の手段(例え
ば、機械的)で苗5を送り込んで離すと、苗5の落下に
よって子葉展開基部6は支え具7で支えられる。つぎ
に、エアシリンダ13の移動体1が所定位置まで前進す
ると、挾持体2は内側に回動して胚軸10を挾持する。
そして、エアシリンダ13は別の苗との接合位置まで回
動中心イを中心にして回転するが、その間適宜位置にて
挾持している苗5の接合部は切断される。また、胚軸1
0の上端部は胚軸通過溝12を通って支え具7から離れ
る。従って、エアシリンダ13すなわち挾持体2の前進
方向と挾持体2により挾持された苗5の搬送方向とが交
差するため、苗5の搬送時に挾持体2の前進方向に苗の
位置がずれにくく、この実施例では胚軸10と挾持体2
の挾持位置を安定できるので、苗の切断位置及び次工程
である接木作業の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の平面図である。
【図2】第1実施例の一部切除した側面図である。
【図3】第2実施例の平面図である。
【図4】第2実施例の一部切除した側面図である。
【図5】第3実施例の一部切除した平面図である。
【図6】第3実施例に一部切除した側面図である。
【図7】一部切除した支え具の平面図である。
【図8】別の実施例を示す平面図である。
【図9】別の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 移動体 2 挾持体 3 押し面 4 押体 5 苗 6 子葉展開基部 7 支え具 8 子葉 9 修正具 10 胚軸 12 胚軸通過溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】挾持体2により苗を挾持して接木位置に搬
    送し接木する接木装置において、前記挾持体2を前後方
    向に移動可能に設けた移動体1に設け、挾持体2の挾持
    範囲内に移動体1と一体的に移動し且つ前側に押し面3
    を備えてなる押体4を設け、該押体4の前進方向には苗
    5の子葉展開基部6を支えることができる支え具7を設
    けてなる接木装置。
  2. 【請求項2】少くとも支え具7の支え部に苗5の子葉8
    の向きを修正する修正具9を設けてなる請求項1記載の
    接木装置。
  3. 【請求項3】挾持体2により苗を挾持して接木位置に搬
    送し接木する接木装置において、前記挾持体2を前後方
    且つ左右方向に移動可能に設けてなる移動体1に設
    け、苗5の胚軸10よりも広幅で且つ移動体1の左右方
    に胚軸通過溝12を設けた支え具7を備えてなる接木
    装置。
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