JP3070124B2 - ガスバリヤー性の付与された樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
ガスバリヤー性の付与された樹脂成形品の製造方法Info
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- JP3070124B2 JP3070124B2 JP3095231A JP9523191A JP3070124B2 JP 3070124 B2 JP3070124 B2 JP 3070124B2 JP 3095231 A JP3095231 A JP 3095231A JP 9523191 A JP9523191 A JP 9523191A JP 3070124 B2 JP3070124 B2 JP 3070124B2
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- Japan
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- resin molded
- gas barrier
- silicon oxide
- thin film
- surfactant
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品、電子部品等を保
護するのに用いられるガスバリヤー性の優れた包装材料
の製法に関する。
護するのに用いられるガスバリヤー性の優れた包装材料
の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、電子工業部品等を包装して品質を
長期に保つ為、酸素の透過を抑制し、内容物の酸化を防
止することは有効である。最近、樹脂成形品、例えばフ
ィルム、容器の表面にSi,Al,Zn,Zr等の無機
の酸化物薄膜(300〜3000オングストローム)を
蒸着等の方法で成形品の表面に設けることにより、成形
品に高い酸素ガスバリヤー性を付与することが行なわれ
ており、従来のガスバリヤー性樹脂フィルム、例えばナ
イロン、ポリエチレンテレフタレート、ケン化EVAに
比べてより優れたガスバリヤー性が得られる。
長期に保つ為、酸素の透過を抑制し、内容物の酸化を防
止することは有効である。最近、樹脂成形品、例えばフ
ィルム、容器の表面にSi,Al,Zn,Zr等の無機
の酸化物薄膜(300〜3000オングストローム)を
蒸着等の方法で成形品の表面に設けることにより、成形
品に高い酸素ガスバリヤー性を付与することが行なわれ
ており、従来のガスバリヤー性樹脂フィルム、例えばナ
イロン、ポリエチレンテレフタレート、ケン化EVAに
比べてより優れたガスバリヤー性が得られる。
【0003】しかしながら、有機材料の樹脂フィルム等
の成形品の表面上に無機酸化物を蒸着コーティングする
為、成形品と無機酸化物薄膜との密着力が弱く、取扱い
上に制約があった。即ち、フィルム上に蒸着された無機
酸化物薄膜は、基材の樹脂成形品とは弾性率、伸びが異
なる為樹脂成形品の温度変化による寸法変化に追従でき
ず、成形品に変形を加えた時ミクロクラックが薄膜に起
り、無機酸化物薄膜が蒸着された成形品のガスバリヤー
性が低下する。
の成形品の表面上に無機酸化物を蒸着コーティングする
為、成形品と無機酸化物薄膜との密着力が弱く、取扱い
上に制約があった。即ち、フィルム上に蒸着された無機
酸化物薄膜は、基材の樹脂成形品とは弾性率、伸びが異
なる為樹脂成形品の温度変化による寸法変化に追従でき
ず、成形品に変形を加えた時ミクロクラックが薄膜に起
り、無機酸化物薄膜が蒸着された成形品のガスバリヤー
性が低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は樹脂成形品上
に無機酸化物の蒸着薄膜を形成してガスバリヤー性を与
え、成形品の使用時の取扱での多少の応力変形があって
も成形品のガスバリヤー性の低下の小さい樹脂成形品の
提供を画るものである。
に無機酸化物の蒸着薄膜を形成してガスバリヤー性を与
え、成形品の使用時の取扱での多少の応力変形があって
も成形品のガスバリヤー性の低下の小さい樹脂成形品の
提供を画るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化硅素薄膜
が蒸着により表面に形成された樹脂成形品の該薄膜上に
界面活性剤を含有するコロイダルシリカの水性液(アル
コールを含有していてもよい)を塗布し、ついで乾燥さ
せることにより、外応力により樹脂成形品が変形しても
この変形に追従可能な酸化硅素皮膜(肉厚0.1〜10
ミクロン)を樹脂成形品の酸化硅素蒸着薄膜の表面に形
成させるものである。
が蒸着により表面に形成された樹脂成形品の該薄膜上に
界面活性剤を含有するコロイダルシリカの水性液(アル
コールを含有していてもよい)を塗布し、ついで乾燥さ
せることにより、外応力により樹脂成形品が変形しても
この変形に追従可能な酸化硅素皮膜(肉厚0.1〜10
ミクロン)を樹脂成形品の酸化硅素蒸着薄膜の表面に形
成させるものである。
【0006】即ち、本発明は、樹脂成形品の表面に酸化
硅素の薄膜を形成し、その上に酸化硅素粒子と界面活性
剤の70:30〜99.9:0.1(重量比)の混合物
の水性液をコーティングし、ついで乾燥して酸化硅素の
薄膜を保護することを特徴とするガスバリヤー性の付与
された樹脂成形品の製造方法を提供するものである。本
発明の樹脂成形品としては、フィルム、容器、トレイ、
箱等の形状をとる。素材の樹脂としては、ポリイミド、
エチレン、酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ナ
イロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル
等を使うことができる。
硅素の薄膜を形成し、その上に酸化硅素粒子と界面活性
剤の70:30〜99.9:0.1(重量比)の混合物
の水性液をコーティングし、ついで乾燥して酸化硅素の
薄膜を保護することを特徴とするガスバリヤー性の付与
された樹脂成形品の製造方法を提供するものである。本
発明の樹脂成形品としては、フィルム、容器、トレイ、
箱等の形状をとる。素材の樹脂としては、ポリイミド、
エチレン、酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ナ
イロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル
等を使うことができる。
【0007】樹脂成形品表面への酸化硅素(SiOχ;
χは通常1.0〜2.0)の薄膜(300〜3000オ
ングストローム)の形成には物理蒸着(PVD)、化学
蒸着(CVD)等の公知の手段を利用できる。前記酸化
硅素の薄膜の表面に塗布される酸化硅素粒子と界面活性
剤の70:30〜99.9〜0.1(重量比)混合物の
水性液(塗工剤)としては、コロイダルシリカに界面活
性剤を添加したり、酸化硅素粒子ゾルに水、アルコー
ル、界面活性剤を添加することにより得られる。酸化硅
素粒子の粒径は50〜2000オングストロームが好ま
しい。
χは通常1.0〜2.0)の薄膜(300〜3000オ
ングストローム)の形成には物理蒸着(PVD)、化学
蒸着(CVD)等の公知の手段を利用できる。前記酸化
硅素の薄膜の表面に塗布される酸化硅素粒子と界面活性
剤の70:30〜99.9〜0.1(重量比)混合物の
水性液(塗工剤)としては、コロイダルシリカに界面活
性剤を添加したり、酸化硅素粒子ゾルに水、アルコー
ル、界面活性剤を添加することにより得られる。酸化硅
素粒子の粒径は50〜2000オングストロームが好ま
しい。
【0008】界面活性剤としては、非イオン性、アニオ
ン性、カチオン性、両性のものが使用できる。本発明で
使用できる非イオン性界面活性剤としては、たとえば下
記のようなものがあげられる。 (i)エーテル型のもの:これにはポリオキシアルキレ
ンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシアルキレン
アルキルエーテル等がある。
ン性、カチオン性、両性のものが使用できる。本発明で
使用できる非イオン性界面活性剤としては、たとえば下
記のようなものがあげられる。 (i)エーテル型のもの:これにはポリオキシアルキレ
ンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシアルキレン
アルキルエーテル等がある。
【0009】そのアルキルフェニル基又はアルキル基は
炭素数8〜22のものが好ましい。また、付加されるア
ルキレンオキサイドは炭素数2〜4のもの、またその付
加モル数は2〜30が好ましい。アルキレンオキサイド
の付加は、1種類の単独付加であっても、2種以上の混
合付加であってもよく、さらに混合付加の場合には、付
加形態がブロック付加でも、ランダム付加でもよい。
炭素数8〜22のものが好ましい。また、付加されるア
ルキレンオキサイドは炭素数2〜4のもの、またその付
加モル数は2〜30が好ましい。アルキレンオキサイド
の付加は、1種類の単独付加であっても、2種以上の混
合付加であってもよく、さらに混合付加の場合には、付
加形態がブロック付加でも、ランダム付加でもよい。
【0010】(ii)エステル型のもの:これにはポリオ
キシアルキレンアルキルエステル、ポリアルキレングリ
コールアルキルエステル、及びポリオキシアルキレン多
価アルコールエステル等がある。この場合の付加される
アルキレンオキサイド及びその付加モル数等は(i)に
おけると同様である。また、そのアルキレングリコール
は炭素数2〜4のもので、それぞれ1種類単独でも、2
種以上の混合でもよく、さらに混合の場合にはブロック
でも、ランダムでもよい。さらに、その多価アルコール
はグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール及
びトリメチロールプロパン等である。
キシアルキレンアルキルエステル、ポリアルキレングリ
コールアルキルエステル、及びポリオキシアルキレン多
価アルコールエステル等がある。この場合の付加される
アルキレンオキサイド及びその付加モル数等は(i)に
おけると同様である。また、そのアルキレングリコール
は炭素数2〜4のもので、それぞれ1種類単独でも、2
種以上の混合でもよく、さらに混合の場合にはブロック
でも、ランダムでもよい。さらに、その多価アルコール
はグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール及
びトリメチロールプロパン等である。
【0011】(iii)ポリアルキレングリコール:ポリア
ルキレングリコールは、(i)において述べたアルキレ
ンオキサイドの付加重合物であって、その付加モル数は
2〜500のものである。 (iv)フッソ系非イオン性界面活性剤:これにはフロロア
ルキル基含有アルキレンオキサイド付加物、たとえばパ
ーフロロアルキルエチレンオキサイド付加物等があげら
れる。
ルキレングリコールは、(i)において述べたアルキレ
ンオキサイドの付加重合物であって、その付加モル数は
2〜500のものである。 (iv)フッソ系非イオン性界面活性剤:これにはフロロア
ルキル基含有アルキレンオキサイド付加物、たとえばパ
ーフロロアルキルエチレンオキサイド付加物等があげら
れる。
【0012】フッ素系非イオン性界面活性剤は、純分
0.01%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下
のもの、特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。
その表面張力の大きすぎるものは合成樹脂成形物等の表
面への防曇剤の濡れ性を低下させるので、好ましくな
い。 (v)シリコン系非イオン性界面活性剤:オルガノポリ
シロキサンを含む界面活性剤、たとえばオルガノポリシ
ロキサンのアルキレンオキサイド付加物等が使用でき
る。
0.01%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下
のもの、特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。
その表面張力の大きすぎるものは合成樹脂成形物等の表
面への防曇剤の濡れ性を低下させるので、好ましくな
い。 (v)シリコン系非イオン性界面活性剤:オルガノポリ
シロキサンを含む界面活性剤、たとえばオルガノポリシ
ロキサンのアルキレンオキサイド付加物等が使用でき
る。
【0013】また、本発明で使用できるアニオン性界面
活性剤としては、たとえば下記のようなものがあげられ
る。 (i)硫酸エステル塩型のもの:たとえば各種の高級ア
ルコール硫酸エステル塩、各種の液体脂肪油の硫酸エス
テル塩等がある。
活性剤としては、たとえば下記のようなものがあげられ
る。 (i)硫酸エステル塩型のもの:たとえば各種の高級ア
ルコール硫酸エステル塩、各種の液体脂肪油の硫酸エス
テル塩等がある。
【0014】(ii) スルホン酸塩型のもの:たとえば各
種のアルキルアリルスルホン酸塩、各種のアルキルスル
ホン酸塩等がある。 (iii)硫酸塩型のもの:たとえば各種の脂肪族アミンの
硫酸塩、各種の脂肪族アマイドの硫酸塩等がある。
種のアルキルアリルスルホン酸塩、各種のアルキルスル
ホン酸塩等がある。 (iii)硫酸塩型のもの:たとえば各種の脂肪族アミンの
硫酸塩、各種の脂肪族アマイドの硫酸塩等がある。
【0015】(iv)リン酸エステル塩型のもの:たとえ
ば各種の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩等があ
る。 (v)フッソ系アニオン性界面活性剤:フロロアルキル
基含有カルボン酸、同カルボン酸塩、フロロアルキル基
含有リン酸エステル等がある。たとえばパーフロロアル
キルカルボン酸、パーフロロアルキルカルボン酸塩及び
パーフロロアルキルリン酸エステル等がその具体例とし
てあげられる。
ば各種の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩等があ
る。 (v)フッソ系アニオン性界面活性剤:フロロアルキル
基含有カルボン酸、同カルボン酸塩、フロロアルキル基
含有リン酸エステル等がある。たとえばパーフロロアル
キルカルボン酸、パーフロロアルキルカルボン酸塩及び
パーフロロアルキルリン酸エステル等がその具体例とし
てあげられる。
【0016】フッソ系アニオン性界面活性剤も、フッソ
系非イオン性界面活性剤の場合と同様に、純分0.01
%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下のもの、
特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。 (vi)シリコン系アニオン性界面活性剤:たとえば、オ
ルガノポリシロキサン含有カルボン酸、あるいはその塩
等がある。
系非イオン性界面活性剤の場合と同様に、純分0.01
%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下のもの、
特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。 (vi)シリコン系アニオン性界面活性剤:たとえば、オ
ルガノポリシロキサン含有カルボン酸、あるいはその塩
等がある。
【0017】更に、カチオン性界面活性剤としては、た
とえばアルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、ア
ルキルピリジニウム塩等があげられる。また両性界面活
性剤としては、たとえばベタイン型のもの、グリシン型
のもの、硫酸エステル塩型のもの、スルホン酸型のも
の、リン酸エステル型のもの等があげられる。これらの
界面活性剤は2種以上の併用をさまたげない。
とえばアルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、ア
ルキルピリジニウム塩等があげられる。また両性界面活
性剤としては、たとえばベタイン型のもの、グリシン型
のもの、硫酸エステル塩型のもの、スルホン酸型のも
の、リン酸エステル型のもの等があげられる。これらの
界面活性剤は2種以上の併用をさまたげない。
【0018】塗工剤は、はけぬり、スプレー塗装、コー
タ塗装等により蒸着薄膜上に塗布され、乾燥し、0.1
〜10ミクロン、好ましくは、0.5〜3ミクロンの肉
厚の皮膜を形成する。酸化硅素粒子と界面活性剤の重量
比は、70:30から99.9:0.1である。酸化硅
素粒子が99.9%を越えると皮膜の対擦過性が悪く、
傷つきやすく、ガスバリヤ−性が低下する。又、70重
量%未満では、皮膜がべたつき、ほこりがつきやすく、
実用性に乏しい。
タ塗装等により蒸着薄膜上に塗布され、乾燥し、0.1
〜10ミクロン、好ましくは、0.5〜3ミクロンの肉
厚の皮膜を形成する。酸化硅素粒子と界面活性剤の重量
比は、70:30から99.9:0.1である。酸化硅
素粒子が99.9%を越えると皮膜の対擦過性が悪く、
傷つきやすく、ガスバリヤ−性が低下する。又、70重
量%未満では、皮膜がべたつき、ほこりがつきやすく、
実用性に乏しい。
【0019】皮膜の肉厚は0.1ミクロンから10ミク
ロン、好ましくは、0.5ミクロンから5ミクロンであ
る。
ロン、好ましくは、0.5ミクロンから5ミクロンであ
る。
【0020】
【作用】樹脂成形品上の酸化硅素蒸着薄膜上に形成され
た界面活性剤含有酸化硅素皮膜が外部応力が成形品に加
わったときの樹脂成形品の寸法変化に追従できるので、
ミクロクラックの発生が防がれ、樹脂成形品のガスバリ
ヤー性の低下は小さい。
た界面活性剤含有酸化硅素皮膜が外部応力が成形品に加
わったときの樹脂成形品の寸法変化に追従できるので、
ミクロクラックの発生が防がれ、樹脂成形品のガスバリ
ヤー性の低下は小さい。
【0021】
【実施例】実施例1 肉厚が12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
〔酸素透過率100cc/m2 atm24h(JIS
Z1707−75)〕に真空蒸着装置を用い、酸化硅素
(SiO2 )を電子線で蒸発させ前記フィルム上に10
00オングストロームの酸化硅素の薄膜を形成させた。
(酸素透過率2.0cc/m2 atm24h)次いで平
均粒径100Åのシリカ粒子が30重量%水に分散した
液体〔シリカゾル;デュポン社商品名ルドックスAM
(商品名)〕84重量%と、非イオン性界面活性剤〔ポ
リエキシエチレン(5モル)ラウリルエーテル〕とアニ
オン性フッソ系界面活性剤(住友スリーエム社商品名F
C−128)とが各15重量%溶解した液体16重量%
を混合し、得られたものを水/エチルアルコール(1/
1)の溶媒で3倍に希釈し、酸化硅素薄膜上に塗布し、
1分間で熱風乾燥し、酸化硅素薄膜上に1μmの皮膜を
形成させてガスバリヤー性ポリエチレンテレフタレート
フィルムを得た。実施例2〜3、比較例1〜2 実施例1において、シリカゾルと界面活性剤水溶液の混
合重量比を95:5(実施例2)、75:25(実施例
3)、50:50(比較例1)、100:0(比較例
2)と変更するほかは実施例1と同様にしてガスバリヤ
ー性ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。実施例4 実施例1において、シリカゾルとして日産化学社商品名
スノーテックス40を水で希釈して濃度を5重量%とし
たものを50重量部と、カチオン性界面活性剤としてド
デシルトリメチルアンモニウムクロライドを水で希釈し
て濃度を0.1重量%としたもの50重量部とを混合し
て得られた塗工液を用いる以外は同様にして、ガスバリ
ヤー性ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。実施例5 実施例1において、シリカゾルとしてデュポン社商品名
ルドックスHS−40を水で希釈して濃度を4重量%と
したもの50重量部と、両性界面活性剤として日本油脂
社商品名アノンLGを水で希釈して濃度を0.04重量
%としたもの50重量部とを混合して得られた塗工液を
用いる他は同様にしてガスバリヤー性ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを得た。
〔酸素透過率100cc/m2 atm24h(JIS
Z1707−75)〕に真空蒸着装置を用い、酸化硅素
(SiO2 )を電子線で蒸発させ前記フィルム上に10
00オングストロームの酸化硅素の薄膜を形成させた。
(酸素透過率2.0cc/m2 atm24h)次いで平
均粒径100Åのシリカ粒子が30重量%水に分散した
液体〔シリカゾル;デュポン社商品名ルドックスAM
(商品名)〕84重量%と、非イオン性界面活性剤〔ポ
リエキシエチレン(5モル)ラウリルエーテル〕とアニ
オン性フッソ系界面活性剤(住友スリーエム社商品名F
C−128)とが各15重量%溶解した液体16重量%
を混合し、得られたものを水/エチルアルコール(1/
1)の溶媒で3倍に希釈し、酸化硅素薄膜上に塗布し、
1分間で熱風乾燥し、酸化硅素薄膜上に1μmの皮膜を
形成させてガスバリヤー性ポリエチレンテレフタレート
フィルムを得た。実施例2〜3、比較例1〜2 実施例1において、シリカゾルと界面活性剤水溶液の混
合重量比を95:5(実施例2)、75:25(実施例
3)、50:50(比較例1)、100:0(比較例
2)と変更するほかは実施例1と同様にしてガスバリヤ
ー性ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。実施例4 実施例1において、シリカゾルとして日産化学社商品名
スノーテックス40を水で希釈して濃度を5重量%とし
たものを50重量部と、カチオン性界面活性剤としてド
デシルトリメチルアンモニウムクロライドを水で希釈し
て濃度を0.1重量%としたもの50重量部とを混合し
て得られた塗工液を用いる以外は同様にして、ガスバリ
ヤー性ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。実施例5 実施例1において、シリカゾルとしてデュポン社商品名
ルドックスHS−40を水で希釈して濃度を4重量%と
したもの50重量部と、両性界面活性剤として日本油脂
社商品名アノンLGを水で希釈して濃度を0.04重量
%としたもの50重量部とを混合して得られた塗工液を
用いる他は同様にしてガスバリヤー性ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを得た。
【0022】上記実施例、比較例で得たガスバリヤー性
ポリエチレンテレフタレートフィルムの酸素透過率と、
同フィルムをゲルボフレックステスター(名立計器社製
品)で10回の繰返し変形を加え、その後の酸素透過率
を表に示す。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの酸素透過率と、
同フィルムをゲルボフレックステスター(名立計器社製
品)で10回の繰返し変形を加え、その後の酸素透過率
を表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、界面活性剤含有酸化
硅素粒子塗工剤をコーティングすることにより樹脂成形
品のガスバリヤー性の低下を防ぐことができる。
硅素粒子塗工剤をコーティングすることにより樹脂成形
品のガスバリヤー性の低下を防ぐことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−122924(JP,A) 特開 昭64−22935(JP,A) 特開 昭63−112632(JP,A) 特開 昭60−159053(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/00 - 7/18 B32B 1/00 - 35/00 C23C 14/08,14/58
Claims (1)
- 【請求項1】 樹脂成形品の表面に酸化硅素の薄膜を形
成し、その上に酸化硅素粒子と界面活性剤の70:30
〜99.9:0.1(重量比)の混合物の水性液をコー
ティングし、ついで乾燥して酸化硅素の薄膜を保護する
ことを特徴とするガスバリヤー性の付与された樹脂成形
品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3095231A JP3070124B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | ガスバリヤー性の付与された樹脂成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3095231A JP3070124B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | ガスバリヤー性の付与された樹脂成形品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055043A JPH055043A (ja) | 1993-01-14 |
JP3070124B2 true JP3070124B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=14131989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3095231A Expired - Lifetime JP3070124B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | ガスバリヤー性の付与された樹脂成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070124B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10280509B2 (en) | 2001-07-16 | 2019-05-07 | Applied Materials, Inc. | Lid assembly for a processing system to facilitate sequential deposition techniques |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995031717A1 (en) * | 1994-05-13 | 1995-11-23 | Novel Experimental Technology | Coated plastic mold for electrophoresis gel |
-
1991
- 1991-04-25 JP JP3095231A patent/JP3070124B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10280509B2 (en) | 2001-07-16 | 2019-05-07 | Applied Materials, Inc. | Lid assembly for a processing system to facilitate sequential deposition techniques |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH055043A (ja) | 1993-01-14 |
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