JP3069704B2 - ターボ分子ポンプの制動制御装置 - Google Patents

ターボ分子ポンプの制動制御装置

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JP3069704B2 JP1319777A JP31977789A JP3069704B2 JP 3069704 B2 JP3069704 B2 JP 3069704B2 JP 1319777 A JP1319777 A JP 1319777A JP 31977789 A JP31977789 A JP 31977789A JP 3069704 B2 JP3069704 B2 JP 3069704B2
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俊哉 斎藤
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セイコー精機株式会社
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、ロータの支承部として磁気軸受を有する
ターボ分子ポンプの制動制御装置に関し、詳しくはター
ボ分子ポンプを制動して停止させる際に制動用の導入ガ
スを最適量導入することにより停止までの所要時間を短
縮することのできるターボ分子ポンプの制動制御装置に
関する。
《従来の技術》 従来のターボ分子ポンプにおいては、運転中のロータ
が磁気浮上回転している状態から急速に停止させようと
した場合、ポンプに設置されている導入ポート部の電磁
弁を開放して大気または窒素ガスをポンプ内部に導入
し、導入ガスから発生する回転抵抗により制動して停止
させている。
通常、この電磁弁のオリフィス径は、ポンプの最高回
転時での導入可能な流量に設定されている。
つまり、導入されたガスにより、回転中のロータに空
力的推力(ロータ翼がヘリコプターの如く上方へ押し上
げられる)が働き、この空力的推力は最高回転時に最も
大きくなる。そのため、この空力的推力が大きい場合に
は、ロータが磁気浮上状態より脱落し、保護ベアリング
に接触する,いわゆるタッチダウンの状態になるため、
上記ガスの導入量は最高回転時でもタッチダウンを起こ
さないような流量に設定しなければならない。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながらこのように電磁弁のオリフィス径がポン
プの最高回転時での導入可能な流量に固定されているた
め、導入されたガスに制動されて回転数が低下するにつ
れ、導入ガスから発生する制動抵抗も小さくなる。その
ため、さらに多量のガスを導入して制動抵抗を増加させ
ることも可能であるにもかかわらず、流量が一定である
ために制動効率が低下してしまい、ポンプの停止までの
所要時間が必要以上に長くなるという問題がある。
そこでこの発明は、このような問題を解消するために
なされたものであり、その目的とするところは、ポンプ
の回転数に応じて導入されるガス量を増減することによ
り、常に効率の良い制動を可能にしたターボ分子ポンプ
の制動制御装置を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 この発明は、上記目的を達成するために、磁気軸受に
支承されるターボ分子ポンプのロータの回転数またはロ
ータ変位を検出する検出手段と、ターボ分子ポンプを停
止するための制動用ガスをターボ分子ポンプ内に導入す
る導入管路上に設けられた弁開度調節自在の流量制御弁
と、上記検出手段が検出した上記ロータの回転数または
ロータ変位に応じて、上記流量制御弁の弁開度を制御す
るコントローラとを備え、ロータの回転数またはロータ
変位に応じて、ロータの磁気浮上が乱されない範囲の導
入可能な最大流量の導入ガス量をターボ分子ポンプ内に
供給することを特徴とする。
《作用》 このように構成されたこの発明では、ターボ分子ポン
プの回転数および/またはロータ変位が検出手段により
検出されると、その状態において最も効率良く制動を行
うことのできる流量制御弁の弁開度が算出され、その弁
開度値に基づき駆動手段が流量制御弁を開閉駆動するこ
とにより、ポンプの制動状態に応じた効率の良い制動が
行われる。
《実施例》 次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明に係るターボ分子ポンプの制動制
御装置の要部の構成を模式的に示したもので、磁気軸受
方式のターボ分子ポンプ1は、中央縦方向にロータ2が
配置され、ロータ2の周囲を囲むようにステータコラム
8が配置されている。
ロータ2およびステータコラム8の中央部にはロータ
2を駆動するモータ3が、またステータコラム8にはロ
ータ2の回転数および変位を検出するセンサ4がロータ
2に対面して配置されている。
ターボ分子ポンプ1の下部右端の、ターボ分子ポンプ
1内に制動用のガスを導入する導入管路(図示省略)上
には、制動用のガス導入ポート5および流量制御弁6が
配設されている。なお図面では磁気軸受を構成する電磁
石や保護ベアリング及び気体分子を排出するロータ翼、
ステータ翼についての表示を省略している。
上記モータ3,センサ4,流量制御弁6は、コントローラ
7にそれぞれ接続され、信号の授受が行われるように構
成されている。
コントローラ7の内部は、第2図に示すように構成さ
れており、変換器21では、センサ4が検出した回転数セ
ンサ信号が入力されると、信号中に含まれる単位時間中
のパルス数に比例したレベルの回転数信号が変換器22へ
送られる。
変換器22では、入力された回転数信号のレベルに応じ
た指令値を、図示しない制御ブロックから出力される開
信号が入力している間のみ、アンプ23へ送る。ここで入
力される開信号とは、ターボ分子ポンプを停止させると
きであってしかも導入ガスによって制動を行なう場合に
発せられる信号である。またここで、入力した回転数信
号のレベルが低いほど、出力する指令値が大きくなるよ
うな関数(例えば反比例関数)を予め変換器22に組み込
んでおけば、回転数が低いほど後述する流量制御弁6の
弁開度を大きくできる。
アンプ23は、入力された指令値を所定の倍率で増幅
し、駆動信号として流量制御弁6へ送る。
流量制御弁6は、入力された駆動信号に比例した弁開
度となるように動作する。
その結果、流量制御弁6を通過する導入ガスの流量
は、センサ4が検出したその時点でのロータ2の回転数
に応じて導入可能な最大流量となり、効率的なポンプ1
の制動が行われる。
これらの制動が進むにつれ、ポンプ1の回転数が低下
してくると、センサ4から入力される回転数センサ信号
中のパルスが減少し、その減少分に応じて変換器22から
出力される指令値が変動し流量制御弁6の弁開度が拡大
されて導入ガス流量が増加する。
以上のようにこの実施例ではセンサ4が検出したロー
タ2の回転数に基づき、ロータ2の磁気浮上が乱されな
い範囲の最大量の導入ガスを供給することにより、その
時点の回転数における最大の制動が行われて、ポンプの
停止までの所要時間を短くすることができる。
第3図は、コントローラ7内部の他の実施例を示し、
変換器31では、センサ4が検出したロータ2の変位を表
わす変位センサ信号が入力されると、信号中に含まれる
変位量に比例したレベルの変位信号が比較器32へ送られ
る。
比較器32は、入力された変位信号のレベルと、図示し
ない基準電圧発生回路から送られた基準電圧と比較し、
変位信号のレベルが所定の範囲内である場合にHレベル
の判別信号を調整器33へ送る。ここで入力される基準電
圧とは、ロータ2が磁気浮上の状態を続けるのに許容さ
れる最大の変位に相当する電圧である。
調整器33では、入力された判別信号がHレベルであっ
てしかも図示しない制御ブロックから出力される開信号
が送られている間のみ、指令値をアンプ34へ送る。ここ
で入力される開信号とは、ターボ分子ポンプを停止させ
るときであってしかも導入ガスによる制動を行なう場合
に発せられる信号である。またここで出力される指令値
は、入力した変位信号がHレベルである間、後述する流
量制御弁6の弁開度を大きくする信号値である。
アンプ34は、入力された指令値を所定の倍率で増幅
し、駆動信号として流量制御弁6へ送る。
流量制御弁6は駆動信号が入力されている間、弁を開
放方向に駆動する。
その結果、流量制御弁6を通過する導入ガスの流量
は、センサ4が検出したその時点におけるロータ2の変
位量が許容範囲である場合のみ、流量制御弁6を徐々に
開放し導入流量を増大させていく。つまり、ポンプの制
動が開始されると、ロータ2の変位量が許容範囲内であ
る間、順次流量制御弁6が開放されて導入ガス量が増え
ていき、所定の変位量が検出されたところで、弁の開放
動作が停止される。ここで制動が進むにつれ、ロータ2
の回転数が減少するとロータ2の変位量も減少し、再び
流量制御弁6が開放されて導入ガス流量が増大される。
その結果、制動開始からポンプの停止までの間、常にロ
ータ2の磁気浮上が乱れる直前まで導入ガスがポンプ内
に供給され、効率の良い制動が行われる。
なおこの実施例において比較器を1個増設し、比較器
32に設定されているロータ2の変位よりも大きい範囲を
設定しておき、変位量がその範囲にある場合は弁開度を
縮小する方向に流量制御弁6を駆動するように構成する
こともできる。
上記のようにこの実施例ではセンサ4が検出したロー
タ2の変位量に基づき、ロータ2の磁気浮上が乱されな
い範囲の最大量の導入ガスを供給することにより、その
状態における最大可能な制動が行われて、ポンプの停止
までの所要時間を短くすることができる。
第4図はこれらの実施例において制動されたポンプの
回転数の時間的変化を従来例と対比して示したものであ
る。
従来例はバルブが開放された直後は減速割合が大きい
が、回転数の低下とともに減速割合も小さくなり、停止
するまでの所要時間がT2となる。一方、この発明に係る
実施例は、回転数が低下しても減速割合はほとんど変わ
らずほぼ直線的に減速されていき、停止までの所要時間
も従来例の約半分のT1となる。
これらの実施例を用いてターボ分子ポンプの制動を制
御した場合、停止までの所要時間が短縮されることによ
り頻繁に発停を繰り返す作業条件の場合、サイクルタイ
ムが短くなりポンプの可動効率が改善されて生産性が向
上する。
また、ポンプの運転中に停電が発生した場合、バッテ
リでバックアップして停止させる時間が同様に短縮され
るため、バッテリへの負担が小さくなりその分バッテリ
を小型にすることができる。
さらには、通常の磁気浮上を保持しながらの停止だけ
でなく、磁気軸受に異常が発生しロータ2がタッチダウ
ンした状態で非常停止させる場合も、センサ4がタッチ
ダウンを検出すると流量制御弁6を最大開度まで緊急開
放する動作を上記制動制御装置内に設定しておくと、ロ
ータ2を極めて短時間に減速し停止させることが可能と
なり保護ベアリングの劣化を最低限に抑えることができ
る。
《効果》 以上のように、この発明に係るターボ分子ポンプの制
動制御装置では、ターボ分子ポンプが導入ガスによって
制動される際、低下する回転数に応じた流量が導入され
ることにより、回転数が変化しても常に効率の良い制動
が行われ、停止時間が短くなる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るターボ分子ポンプの制動制御装
置の要部を模式的に示した全体構成図、第2図は同じく
この発明に係る制御装置の第1実施例の電気的構成を示
すブロック図、第3図は同じく第2実施例の電気的構成
を示すブロック図、第4図は実施例と従来例との回転数
の減速割合を対比して示した特性図である。 1……ターボ分子ポンプ 2……ロータ 3……モータ 4……センサ 5……ガス導入ポート 6……流量制御弁 7……コントローラ 8……ステータコラム 21……変換器 22……変換器 23……アンプ 31……変換器 32……比較器 33……調整器 34……アンプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気軸受に支承されるターボ分子ポンプの
    ロータの回転数またはロータ変位を検出する検出手段
    と、 ターボ分子ポンプを停止するための制動用ガスをターボ
    分子ポンプ内に導入する導入管路上に設けられた弁開度
    調節自在の流量制御弁と、 上記検出手段が検出した上記ロータの回転数またはロー
    タ変位に応じて、上記流量制御弁の弁開度を制御するコ
    ントローラとを備え、 ロータの回転数またはロータ変位に応じて、ロータの磁
    気浮上が乱されない範囲の導入可能な最大流量の導入ガ
    ス量をターボ分子ポンプ内に供給する ことを特徴とするターボ分子ポンプの制動制御装置。
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