JP3069584B1 - 薄膜作製装置 - Google Patents

薄膜作製装置

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JP3069584B1 JP11038968A JP3896899A JP3069584B1 JP 3069584 B1 JP3069584 B1 JP 3069584B1 JP 11038968 A JP11038968 A JP 11038968A JP 3896899 A JP3896899 A JP 3896899A JP 3069584 B1 JP3069584 B1 JP 3069584B1
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Abstract

【要約】 【課題】 大量の大面積かつ均一な酸化物薄膜を、低温
で高速に、かつ安定的に基材上に堆積する薄膜作成装置
を提供する。 【解決手段】 基体又は液体の溶媒を大気圧以上に昇圧
し、大気圧以上の圧力に昇圧された気体又は液体の溶媒
の温度と圧力を制御する。この気体又は液体に薄膜原料
37を溶出し、これを薄膜堆積槽39内に温度を制御し
て噴霧し、基材ホルダー7上の基材38上に薄膜原料を
堆積する。基材38上にはオゾンを含む酸化ガスを導入
し、酸化物薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大量の大面積かつ
均一な酸化物薄膜を、低温で高速に、かつ安定に基材上
に堆積する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで酸化物薄膜を堆積する方法とし
て、真空蒸着法、スパッタリング法、レーザーアブレー
ション法、化学的気相成長(CVD)法、液相成長法、固
相成長法等の方法が行なわれていた。
【0003】その中でもCVD法は大面積酸化物薄膜を均
一かつ大量に作製するのに大きな長所を有していた。し
かし、高誘電率酸化物をはじめとする複合酸化物では、
構成元素の中に蒸気圧の低い有機金属固体原料を含むた
めに、高速に製膜することができなかった。また固体原
料を用いているため、薄膜を堆積しようとする基材材料
上に原料蒸気を安定に供給することが困難であった。
【0004】一方、このような蒸気圧の低い固体原料を
大量に基材上に供給して高速に製膜する方法として、常
温・常圧で液体状態にある有機溶剤を用いて固体原料を
溶解して液体原料とし、薄膜堆積槽内の基材付近の位置
において蒸発・気化させることによって強的に原料有
機金属を供給する方法があった。
【0005】しかし、この方法では、気化させる手段と
して熱による手段を用いると蒸気圧の高い溶剤の方が先
に気化してしまうために安定した供給が困難となり、超
音波などを利用して物理的に気化させる手段を用いると
原料液体が不均一な大きさを持つ液滴となって基材上に
供給されるため均一な薄膜の作製が困難となるなどの問
題点を生じていた。また、薄膜堆積槽内で完全に分解し
なかった溶剤が堆積槽内あるいは排気系の経路内で結露
するため、排気装置の制御性を著しく劣化させるという
困難を生じていた。
【0006】その他これまでの有機気相成長法では酸化
剤として酸素ガスを用いていたため、高温で製膜しない
と薄膜中に原料物質に含まれる炭化水素が残留してしま
い、残留炭化水素を原因とする様々な特性不良が引き起
こされるという問題点を生じていた。有機原料を大量に
供給する高速製膜ほど炭化水素が残留する傾向は強くな
るため、低プロセス温度を必要とするデバイスを作製す
る場合において、高速製膜ができないという問題点を生
じていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決することを目的とするものであり、大面積
かつ均一な酸化物薄膜を低温で高速に、かつ安定に基材
上に堆積しようとするものである。このために、解決す
べき課題は次のとおりである。
【0008】(1)体原料の溶出:蒸気圧の低い固体
原料を基材近傍に大量に輸送するためには、適当な溶剤
に溶出して、溶剤とともに基材付近にまで輸送する必要
がある。また、その溶剤は固体原料に対して大きな溶解
度を持つ溶剤である必要がある。 (2)常温・常圧で気体状態の溶剤の使用:液滴化や装
置内の結露を防ぐためには、常温・常圧に近い温度・圧
力で気体状態である溶剤を用いる必要がある。 (3)オゾンを含む酸化剤の供給:低温で原料を酸化し
て、炭化水素の残留を防ぐためには、オゾンを含む活性
酸化剤を用いる必要がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、気体又は液体の溶媒で溶出した薄膜原料
を、基材上に堆積して酸化物薄膜を形成する薄膜作製装
置であって、前記基体又は液体の溶媒を大気圧以上に昇
圧する手段と、前記大気圧以上の圧力に昇圧された気体
又は液体の溶媒の温度と圧力を制御する手段と、薄膜原
料が堆積される基材を保持する手段と、前記温度と圧力
を制御された気体又は液体に前記薄膜原料を溶出する手
段と、該薄膜原料を薄膜堆積槽内に噴霧し薄膜を形成す
る噴霧手段と、前記噴霧手段の温度を制御する手段と、
前記基材上にオゾンを含む酸化ガスを導入する手段と、
を有することを特徴とする薄膜作製装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る薄膜作製装置の実施
の形態を実施例に基づいて図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明に係る薄膜作製装置の一実施例を示
す図であり、高純度炭酸ガス、高純度オゾンガスを用い
てシリコン基材上に酸化シリコン薄膜を形成する装置で
ある。
【0011】図1において、液化炭酸ガスボンベ1から
微粒子除去フィルター2、バルブ16、マスフローコン
トローラ3を介して、高圧ポンプ4から管路を通して高
圧セル5内に導入される。液化炭酸ガスボンベから高圧
ポンプに至る管路は、炭酸ガスがこの管路中で気化して
圧力変動が起こらないように冷却水循環器15によって
冷却水管36中を循環している冷却水で室温以下に冷却
されている。又、高圧ポンプ4以降の管路は、サーモカ
ップル34とヒーター35を含む温度コントローラ23
により温度制御されている。
【0012】高圧セル5内で、炭酸ガスは、温度モニタ
24及び圧力モニター25により温度及び圧力をモニタ
ーし、サーモカップル26及びヒーター27を含む温度
コントローラ19により制御されて、温度31.1℃圧力7.
38MPa以上の超臨界状態に昇温・昇圧される。この超臨
界炭酸ガスは、薄膜原料であるさまざまな有機物を大き
な溶解度で溶出することのできる媒体として知られてい
る。
【0013】高圧セル5内には酸化シリコンの原料とな
る有機物原料37であるテトラメトキシシランが貯蔵さ
れており、超臨界炭酸ガスによって溶出される。テトラ
メトキシシランは、常温・常圧で蒸気圧の低い有機物原
料である。この超臨界炭酸ガスに溶出された有機物原料
37は、バルブ17から、管路を通ってノズル6に送ら
れる。
【0014】この管路は、サーモカップル32とヒータ
ー33を含む温度コントローラ22により温度制御され
ている。ノズル6は、有機物原料37を薄膜堆積槽39
内に噴霧し、酸化シリコンを堆積する基材38上に供給
される。
【0015】有機物原料37をノズル6から噴霧する際
に断熱膨張によってノズル6の温度が低下して、ノズル
6の穴付近に凍結した原料が目詰まりなどの障害を引き
起こさないように、ノズル6の温度はサーモカップル3
0とヒーター31を含む温度コントローラ21によって
温度制御が行なわれると同時に、最終的に薄膜堆積槽3
9内に導入される有機物原料38の温度と圧力の調整が
行なわれる。
【0016】薄膜堆積槽39内には温度制御が可能な基
材ホルダー7によって基材38が固定され、基材温度80
℃に調整される。基材ホルダー7は、サーモカップル2
8とヒーター29を含む温度コントローラ20により温
度制御されている。
【0017】高純度オゾン発生装置8で生成され、微調
バルブ9によってフラックス量が制御された高純度オゾ
ンが薄膜堆積槽39内にノズル18を通して導入され、
同時に石英製の窓10を介してオゾンの反応性を高め有
機分子の分解を促進する波長254nmの紫外光が水銀・キ
セノンランプ11より基材上に照射される。
【0018】この高純度オゾン及び紫外光照射によって
テトラメトキシシランが完全に酸化・分解されることに
より、残留炭化水素のない均一かつ大面積の酸化シリコ
ン薄膜が80℃の基材38上に堆積する。
【0019】なお、このような均一かつ大面積の酸化シ
リコン薄膜は、室温の基材上に作製することも可能であ
る。また、紫外光ランプの185nmの波長の光を用いる
と、オゾンを含まない純酸素ガスを基材付近でオゾン化
し、室温付近で有機物原料の酸化を行なうことも可能で
ある。
【0020】堆積速度は溶出する炭酸ガスの温度と圧
力、噴霧量、および噴霧するノズルからの距離によって
調整される。炭酸ガスは常温・常圧で気体であるため、
結露することなく堆積槽内から排気される。
【0021】また、未反応のオゾンは、微粒子除去フィ
ルター12を通して、オゾンキラー13によって酸素化
され真空ポンプ14で排気される。そのため排気系に障
害が発生しないため、長時間安定した薄膜の作製が可能
である。
【0022】また、別のノズルからテトラメチルゲルマ
ンを有機物原料とする原料ガスを噴霧することによっ
て、酸化シリコン薄膜中に酸化ゲルマニウムをドープす
ることができる。このように複数のノズルを装着し、異
なる元素の有機物原料を供給することによって、チタン
酸バリウムなどの多元酸化物薄膜を本装置を用いて作製
することもできる。
【0023】以上、本発明に係る薄膜作製装置の実施の
形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施
例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術思
想の範囲であれば、その他のいろいろな態様があること
は言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、従来不可能であった、
大量の大面積かつ均一な酸化物薄膜を低温で高速に、か
つ安定に基材上に堆積することが可能である。即ち、本
発明を用いると、常温・常圧に近い温度・圧力領域で気
体状態にある溶剤で、なおかつ常温・常圧以上の温度・
圧力で固体原料に対して高い溶解度を有する溶剤を用い
て固体原料を溶出して薄膜堆積槽にまで輸送し、大量の
原料を均一に基材へ供給することができる。
【0025】また、オゾン発生装置によって供給される
オゾンを含む酸化剤によって、低温で残留炭化水素のな
い酸化物薄膜を作製することができる。装置や配管、排
気系内で液体が結露することがないので、制御性良く堆
積槽内の排気を行なうことができる。また、オゾンはオ
ゾンキラーによって酸素化されて排気されるため、装置
の運転を安全に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜作製装置の実施例の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 液化炭酸ガスボンベ 2、12 微粒子除去フィルター 3 マスフローコントローラ 4 高圧ポンプ 5 高圧セル 6 高圧ノズル 7 基材ホルダー 8 高純度オゾン発生装置 9 微調バルブ 10 石英窓 11 水銀・キセノンランプ 13 オゾンキラー 14 真空ポンプ 15 冷却水循環器 16、17 バルブ 18 ノズル 19、20、21、22、23 温度コントローラ 24 温度モニター 25 圧力モニター 26、28、30、32、34 サーモカップル 27、29、31、33、35 ヒーター 36 冷却水管 37 有機物原料 38 基材 39 薄膜堆積槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/56 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体又は液体の溶媒で溶出した薄膜原
    料を、基材上に堆積して酸化物薄膜を形成する薄膜作製
    装置であって、 前記体又は液体の溶媒を大気圧以上に昇圧する手段
    と、 前記大気圧以上の圧力に昇圧された気体又は液体の溶媒
    の温度と圧力を制御する手段と、 薄膜原料が堆積される基材を保持する手段と、 前記温度と圧力を制御された気体又は液体に前記薄膜原
    料を溶出する手段と、 該薄膜原料を薄膜堆積槽内に噴霧し薄膜を形成するノズ
    ルと、 前記ノズルから薄膜原料を噴霧する際に、断熱膨張によ
    ってノズルの温度が低下して、ノズルの穴付近に凍結し
    た原料が目詰まり障害を引き起こさないように、ノズル
    の温度をサーモカップルを含む温度コントローラによっ
    て制御する手段と、 前記基材上にオゾンを含む酸化ガスを導入する手段と、 を有することを特徴とする薄膜作製装置。
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