JP3069041U - 液体輸送用コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】荷役作業を効率的に行う。軽量にする。輸送中
の耐衝撃性を高める。 【解決手段】液体が収容されるタンク１と、タンク１を
囲んで保護する支持フレーム２と、タンク１を支持フレ
ーム２に部分的に連結支持する連結支持部材３，４，５
とを備えてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】 本考案は、液体を収容して鉄道輸送，トラック 輸送等に供する平面形状が円型をしたタンクの液体輸送用コンテナに係る技術分 野に属する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、液体輸送では、安全性等を考慮しなければならない特殊な性質の液体を 除いて、輸送しようとする量の液体を多数のドラム缶に分割収容し、多数のドラ ム缶を荷台等に積重ねて輸送することが行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 前述の従来の液体輸送手段では、パレッ ト等を利用して複数のドラム缶を集合して取扱うにしても、多数のドラム缶を取 扱わなければならないため、荷役作業の効率が悪くなるという問題点がある。ま た、衝撃が掛かった場合に荷崩れを引起こしたり破損して液体漏れを引起こしや すいため、輸送中の耐衝撃性が低いという問題点がある。

【０００４】 なお、これ等の問題点を解消するためには、強固な材料で大量の液体を収容可 能な大型のタンクを構成することが想到される。然しながら、重量が嵩んでしま いかえって荷役作業の効率を悪くするという新たな問題点が生ずる。

【０００５】 本考案は、このような問題点を考慮してなされたもので、荷役作業を効率的に 行うことができ軽量で輸送中の耐衝撃性が高い液体輸送用コンテナを提供するこ とを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 前述の課題を解決するため、本考案に係る 液体輸送用コンテナは、次のような手段を採用する。

【０００７】 即ち、請求項１では、液体が収容される平面形状が円型のタンクと、タンクを 囲んで保護する支持フレームと、タンクを支持フレームに部分的に連結支持する 連結支持部材とを備えてなる。

【０００８】 この手段では、液体が収容されるタンクを支持フレームで囲んで保護すること により、重量を嵩ませることなく輸送中の耐衝撃性が高められる。また、大量の 液体を収容することができるようにタンクを大型化しても支持フレームを利用し て取扱うことができるため、荷役作業を効率的に行える。

【０００９】 また、請求項２では、請求項１の液体輸送用コンテナにおいて、連結支持部材 はタンク，支持フレームの一方に固定され他方に対して着脱可能であることを特 徴とする。

【００１０】 この手段では、タンクの汚損，破損等の際に連結支持部材を外して支持フレー ムに対してタンクを交換することができる。

【００１１】 また、請求項３では、請求項１または２の液体輸送用コンテナにおいて、タン クは上部の一部が着脱可能に形成された支持フレームの上部側から落込み組立が 可能であることを特徴とする。

【００１２】 この手段では、タンク，支持フレームを別個に製造して、最終的に支持フレー ムへのタンクの落込みで組立てることができる。

【００１３】 また、請求項４では、請求項１〜３のいずれかの液体輸送用コンテナにおいて 、タンクの下部に位置する連結支持部材はタンクの底面，側面の角部に当接する ほぼＬ字形に形成されタンクの底面に当接する当接片の先端部がタンクの底面か ら離間していることを特徴とする。

【００１４】 この手段では、液体が収容されたタンクが膨張した際に、連結支持部材の離間 部分がタンクとの接触を回避してタンクの傷付きを防止する。

【００１５】

【考案の実施の形態】 以下、本考案に係る液体輸送用コンテナの実施の形 態を図面に基づいて説明する。

【００１６】 この実施の形態は、タンク１が方形に組まれた支持フレーム２で囲まれてなる 。

【００１７】 平面形状が円型のタンク１の収容液量は１ｋｌ，２ｋｌ，３ｋｌであって、タ ンク１は、上面１ａ，側面１ｂ，底面１ｃによって有天，有底のほぼ円筒形に形 成され、内部に液体を収容することができるようになっている。上面１ａには、 液体をタンク１の内部に注入するための把手１ｄ，ヒンジ１ｅ，締付具１ｆ付き の蓋１ｇが取付けられている。側面１ｂには、バンド（胴巻）１ｈが巻付けられ ている。底面１ｃには、液体をタンク１の内部から排出するための排出パイプ１ ｉが接続されている。なお、底面１ｃは、側面１ｂからわずかに中心に向けて下 降傾斜している。

【００１８】 支持フレーム２は、Ｌ字形の上フレーム２ａ，側フレーム２ｂと箱形の下フレ ーム２ｃとによりほぼ立方体の辺を構成するように組まれ、タンク１を囲んで保 護するようになっている。上フレーム２ａは、側フレーム２ｂにボルトで取付け られに、側フレーム２ｂに対して着脱可能になっている。

【００１９】 タンク１と支持フレーム２の間には、タンク１を支持フレーム２に部分的に連 結支持する連結支持部材３，４，５が介装されている。タンク１と上フレーム２ ａとの間に介装された連結支持部材３は、上フレーム２ａの長さの中心に溶接等 で固定されタンク１側に向けてほぼＬ字形に開きタンク１の上面１ａ，側面１ｂ に当接している。タンク１と側フレーム２ｂとの間に介装された連結支持部材４ は、側フレーム２ｂの長さの中心に溶接等で固定されタンク１の中心に向けて突 出しタンク１のバンド１ｈにボルトで固定されている。タンク１と下フレーム２ ｃとの間に介装された連結支持部材５は、下フレーム２ｃの長さの中心に溶接等 で固定されタンク１側に向けてほぼＬ字形に開きタンク１の側面１ｂ，底面１ｃ に当接している。なお、この連結支持部材５は、図３に詳細に示されるように、 タンク１の側面１ｂに当接する当接片５ａがタンク１の膨張を許容するためにタ ンク１の側面１ｂとの間に少しのクリアランスを介するように設定され、タンク １の底面１ｃに当接する当接片５ｂの先端部５ｃがタンク１の膨張による接触で のタンク１の傷付きを防止するためにタンク１の底面１ｃから離間している。

【００２０】 なお、支持フレーム２の下部には、フォークリフトの昇降爪が挿入されるガイ ド枠６が支持フレーム２の足を兼用して設けられている。このガイド枠６は、支 持フレーム２の上フレーム２ａに搭載積層可能な形状に形成されている。

【００２１】 この実施の形態によると、支持フレーム２の上フレーム２ａを側フレーム２ｂ から取外して、支持フレーム２に囲まれる空間に支持フレーム２の上部側からタ ンク１を落込んだ後、上フレーム２ａを側フレーム２ｂにボルトで取付け、連結 支持部材４をタンク１のバンド１ｈにボルトで固定することで、組立てることが できる。従って、タンク１と支持フレーム２（ガイド枠６）とを別個に製造して 簡単に組立てることができるため、安価，容易に製造することができる。

【００２２】 また、逆に、タンク１，支持フレーム２を分解することも可能であるため、タ ンク１の汚損，破損等の際に支持フレーム２に対してタンク１を交換して長期に 使用することができる。

【００２３】 さらに、この実施の形態によると、大量の液体を収容することができるように タンク１を大型化ししても、タンク１を囲む支持フレーム２を利用して取扱うこ とができるため、荷役作業を効率的に行うことができる。とくに、ガイド枠６は 、フォークリフトによる荷役に役立つ。

【００２４】 また、タンク１を支持フレーム２で囲む構造は、軽量であるとともに、輸送中 の衝撃からタンク１を保護する。

【００２５】 また、タンク１と下フレーム２ｃとの間に介装された連結支持部材５の構造は 、液体の収容でタンク１が膨張した際に、当接片の５ｂによるタンク１の底面１ ｃの傷付きを防止する。従って、耐久性が高くなる。

【００２６】

【考案の効果】 以上のように、本考案に係る液体輸送用コンテナは、大量 の液体を収容することができるように平面形状が円型のタンクを大型化し支持フ レームを利用して取扱うことができるため、荷役作業を効率的に行える効果があ る。

【００２７】 さらに、液体が収容されるタンクを支持フレームで囲んで保護するため、軽量 で輸送中の耐衝撃性が高くなる効果がある。

【００２８】 さらに、請求項２として、タンクの汚損，破損等の際に連結支持部材を外して 支持フレームに対してタンクを交換することができるため、長期の使用が可能に なる効果がある。

【００２９】 さらに、請求項３として、タンク，支持フレームを別個に製造して、最終的に 支持フレームへのタンクの落込みで組立てることができるため、安価，容易に製 造することができる効果がある。

【００３０】 さらに、請求項４として、液体が収容されたタンクが膨張した際に、連結支持 部材の離間部分がタンクとの接触を回避してタンクの傷付きを防止することがで きるため、耐久性が高くなる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る液体輸送用コンテナの実施の形
態を示す斜視図である。

【図２】 図１の平面図である。

【図３】 図２の要部の拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１ 円型のタンク １ａ 上面 １ｂ 側面 １ｃ 底面 ２ 支持フレーム ３，４，５ 連結支持部材 ５ａ，５ｂ 当接片 ５ｃ 先端部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液体が収容される平面形状が円型のタン
   クと、タンクを囲んで保護する支持フレームと、タンク
   を支持フレームに部分的に連結支持する連結支持部材と
   を備えてなる液体輸送用コンテナ。
2. 【請求項２】 請求項１の液体輸送用コンテナにおい
   て、連結支持部材はタンク，支持フレームの一方に固定
   され他方に対して着脱可能であることを特徴とする液体
   輸送用コンテナ。
3. 【請求項３】 請求項１または２の液体輸送用コンテナ
   において、タンクは上部の一部が着脱可能に形成された
   支持フレームの上部側から落込み組立が可能であること
   を特徴とする液体輸送用コンテナ。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかの液体輸送用コ
   ンテナにおいて、タンクの下部に位置する連結支持部材
   はタンクの底面，側面の角部に当接するほぼＬ字形に形
   成されタンクの底面に当接する当接片の先端部がタンク
   の底面から離間していることを特徴とする液体輸送用コ
   ンテナ。