JP3068203U - ヘッドホン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者によって、バンドレスのヘッドホンと
して、或いはネックバンド式ヘッドホンとして選択使用
し得るようにしたヘッドホン装置を提供すること。 【解決手段】 ドライバユニット３を耳殻Ｅに保持させ
るために該ドライバユニットの側縁部からつる状に突出
していて耳殻の付け根部分ｅの上部側から後部側に回り
込むように湾曲している係止部４を備えた左右一対のヘ
ッドホン１，１と、頸部Ｎに沿うように略半円状に湾曲
すると共にその両先端部にはそれぞれの左右のヘッドホ
ンに着脱自在に取り付けるための取付部５を設けたネッ
クバンド２とで構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ヘッドホン装置に係り、特に耳掛け型ヘッドホンとネックバンド型 ヘッドホンとに使い分けし得るようにしたヘッドホン装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

頭部に掛けるヘッドバンドの両端にドライバユニットを装着した従来のヘッド ホン装置に代えて、近時、後頭部から頸部にわたって掛けるようにしたネックバ ンドの両端にドライバユニットを装着すると共に、ネックバンドには耳殻の付け 根部分の上部側に引っかけるようにしてドライバユニット全体の重量を支えるた めの支持部と耳殻の付け根部分の後部側に当接するようにした補助支持部とを設 けたネックバンド型ヘッドホン装置が提案されている（特開平１０−２５７５８ １号公報）。この場合、ネックバンドはドライバユニットを耳殻に押し付ける作 用をなす。 一方、従来よりドライバユニットに耳殻を覆うような覆い部を設けたシングル 型のヘッドホンがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、顔幅や耳殻の形状などは各人によって異なるため、従来のネックバ ンド型ヘッドホンのようにネックバンドの両端にドライバユニットを固定的に装 着したものでは、各人によって異なる顔幅や耳殻の形状などに充分に対応するこ とができず、使用者によっては装着時に違和感を覚えたりヘッドホンが確実に装 着されないなどの問題がある。

【０００４】 一方、従来のシングル型のヘッドホンにあっては、各人によって異なる耳殻の 形状に対応することができず、例えば、耳殻が水平方向に拡開しているような耳 殻の使用者ではヘッドホンを耳殻に確実に保持させることができないなどの欠点 があった。

【０００５】 本考案の目的は、前記のような従来のヘッドホン装置の欠点を解消し、使用者 によって、バンドレスのヘッドホンとして、或いはネックバンド式ヘッドホンと して選択使用し得るようにしたヘッドホン装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のヘッドホン装置は、 請求項１記載のものにおいては、耳殻に当接するドライバユニットを耳殻に保 持させるために該ドライバユニットの側縁部からつる状に突出していて耳殻の付 け根部分の上部側から後部側に回り込むように湾曲している係止部を備えた左右 一対のヘッドホンと、頸部に沿うように略半円状に湾曲すると共にその両先端部 にはそれぞれの左右のヘッドホンに着脱自在に取り付けるための取付部を設けた 可撓性および弾発性を有するネックバンドとからなり、ヘッドホンを耳掛け型ヘ ッドホンとして独立的にしようし得るようにすると共にネックバンドを装着する ことによりネックバンド型ヘッドホンとして選択使用し得るように構成したこと を特徴とする。

【０００７】 請求項２記載のものにおいては、ドライバユニットに対して係止部が回動自在 に軸支されていてドライバユニットに対する内側方向への開き角度を調節し得る ようになっていることを特徴とする。

【０００８】 請求項３記載のものにおいては、ネックバンドの先端部近傍が内向き方向に屈 曲自在となっていることを特徴とする。

【０００９】 このように構成することにより、ドライバユニットから突出している係止部 を耳殻の付け根部分の上部側から後部側に掛けるようにして左右のヘッドホンを 耳殻に装着し、バンドレスタイプのヘッドホンとして使用することができる。こ の場合、耳殻の形状などの相違によりドライバユニットが耳殻に確実に当接しな いときは係止部を回動して係止部の角度を可変調節することにより確実にフィッ トさせることができる。

【００１０】 また、バンドレスでの装着ではヘッドホンの耳殻への押しつけ力に不満を感じ る場合には、ネックバンドの両端を左右のそれぞれのヘッドホンに結合し、ネッ クバンドを頸部に回すようにして装着すれば該ネックバンドのスプリング効果に よりヘッドホンを耳殻に確実に押し付けることができる。

【００１１】 ネックバンドはその先端部近傍が内向きに屈曲できるから、ヘッドホンの装着 状態においては該ヘッドホンを折り畳んだ状態で携帯することができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案に係るヘッドホン装置の実施例を図１〜図８に基づいて説明する。 図１は、コードを一部除去した状態で示すヘッドホン装置の正面図であり、バ ンドレスの状態を示している。なお、図２以降の図においてはコード部分は省略 してある。図２はネックバンドを装着した状態の平面図、図３はネックバンドの 平面図、図４は係止部とドライバユニットの開き角度調節機構を示す一部切欠し た正面図、図５はバンドレスタイプで使用する形態を示す側面図、図６はネック バンドを装着して使用する形態を示す側面図、図７は折り畳み状態を示す正面図 、図８は使用者の後頭部および頸部を示す背面図である。

【００１３】 図において、Ａはヘッドホン装置を示し、このヘッドホン装置Ａは、左右一対 のヘッドホン１，１と、このヘッドホン１，１に着脱して選択的に使用するネッ クバンド２とからなる。ヘッドホン１，１は、耳殻Ｅ（図７）に当接するドライ バユニット３と該ドライバユニット３を耳殻Ｅに保持させるために該ドライバユ ニット３の側縁部からつる状に突出していて耳殻Ｅの付け根部分ｅの上部ｅ１側 から後部ｅ２側に回り込むように湾曲している係止部４とで構成されている。

【００１４】 ネックバンド２は可撓性および弾発性を備えた所定幅のものであり、頸部Ｎ（ 図５〜図７）に沿うように略半円状に湾曲すると共にその両先端部にはそれぞれ の左右のヘッドホン１，１に着脱自在に取り付けるための取付部５が設けられて おり、前記ヘッドホン１，１にこのネックバンド２を装着しない形態においては 、ヘッドホン１，１を耳掛け型ヘッドホンとして独立的にしようし得るものであ り、前記ヘッドホン１，１にネックバンド２を装着することによりネックバンド 型ヘッドホンとして使用でき、使用者の好みにより、或いは使用者の顔幅や耳殻 の形状などに応じて選択使用し得るように構成されている。

【００１５】 前記ドライバユニット３自体は従来より周知の構造のものであり、放音部を覆 うように交換自在な耳当てパッド３ａが取り付けられている。前記係止部４は比 較的柔軟な材料で成形され、先端部側には肉抜き孔４ａと共に前記ネックバンド ２を装着するための係合孔４ｂが形成されている。

【００１６】 この係止部４は、図４に示すように、ドライバユニット３に対して回動自在に 軸支されていて、図４の仮装線で示すように、ドライバユニット３に対する内側 方向への開き角度を調節できるようになっている。即ち、係止部４の基端部４ｃ の先端はドライバユニット３のフレーム３ｂに回動自在に軸着されると共に該基 端部４ｃの先端部近くにカム板４ｄが取り付けられていて、該カム板４ｄが前記 フレーム３ｂに設けた規制ストッパー４ｃ，４ｃ間で回動できるように構成され ている。このカム板４ｄは自由に回動しないようにし、前記開き角度の調節位置 を保持するようにすることが望ましい。

【００１７】 前記のようにして対称的なＬ，Ｒ用のヘッドホン１，１が構成され、図１に示 すように、例えば、ステレオヘッドホンとして端子ジャック１０ａ付きのコード １０で接続される。

【００１８】 前記ネックバンド２の先端部の取付部５の構成としては、前記係止部４を挟持 するように先端部を二股状に形成して挟持片５ａ，５ａが設けられ、その挟持片 ５ａ，５ａの対向する内面に係合突条５ｂが設けられていて、該挟持片５ａ，５ ａで前記係止部４の係合孔４ｂの外側を挟持すると係合突条５ｂが係合孔４ｂに 嵌合して固定されるようになっている。

【００１９】 前記ネックバンド２の先端部近傍にはヒンジ部５ｃが設けられていて該ヒンジ 部５ｃを介して先端部側５ｄが内向き方向に屈曲自在となっている。このような 構成にすることにより、図８に示すように、ヘッドホン１，１にネックバンド２ を装着した状態でもコンパクトに折り畳むことができ、携帯などに便利である。

【００２０】

【考案の効果】

本考案のヘッドホン装置によれば、請求項１記載のものにおいては、ドライバ ユニットから突出している係止部を耳殻の付け根部分の上部側から後部側に掛け るようにして左右のヘッドホンを耳殻に装着し、バンドレスタイプのヘッドホン として使用することができる。

【００２１】 この場合、請求項２記載のように、ドライバユニットに対して係止部を回動自 在に軸支してドライバユニットに対する内側方向への開き角度を調節し得るよう に構成してあるから、耳殻の形状などの相違によりドライバユニットが耳殻に確 実に当接しないときは係止部を回動して係止部の角度を可変調節することにより 確実にフィットさせることができる。

【００２２】 また、バンドレスでの装着ではヘッドホンの耳殻への押しつけ力に不満を感じ る場合には、ネックバンドの両端を左右のそれぞれのヘッドホンに取り付け、ネ ックバンドを頸部に回すようにして装着すれば該ネックバンドのスプリング効果 によりヘッドホンを耳殻に確実に押し付けることができる。

【００２３】 請求項３記載のものにおいては、ネックバンドはその先端部近傍が内向きに屈 曲できるから、ヘッドホンの装着状態においても該ヘッドホンを折り畳んだ状態 で携帯することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るヘッドホン装置の実施例を示す正
面図である。

【図２】ネックバンドを装着した状態のヘッドホン装置
の平面図である。

【図３】ネックバンドの平面図である。

【図４】係止部とドライバユニットの開き角度調節機構
を示す一部切欠した正面図である。

【図５】バンドレスタイプで使用する形態を示す側面図
である。

【図６】ネックバンドを装着して使用する形態を示す側
面図。

【図７】折り畳み状態を示す正面図である。

【図８】使用者の後頭部および頸部を示す背面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ ヘッドホン装置 Ｅ 耳殻 ｅ 耳殻の付け根部分 ｅ１ 付け根部分の上部 ｅ２ 付け根部分の後部 １ ヘッドホン ２ ネックバンド ３ ドライバユニット ４ 係止部 ４ｂ 係合孔 ５ 取付部 ５ｃ ヒンジ部 １０ コード

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 耳殻に当接するドライバユニットを耳殻
   に保持させるために該ドライバユニットの側縁部からつ
   る状に突出していて耳殻の付け根部分の上部側から後部
   側に回り込むように湾曲している係止部を備えた左右一
   対のヘッドホンと、頸部に沿うように略半円状に湾曲す
   ると共にその両先端部にはそれぞれの左右のヘッドホン
   に着脱自在に取り付けるための取付部を設けた可撓性お
   よび弾発性を有するネックバンドとからなり、ヘッドホ
   ンを耳掛け型ヘッドホンとして独立的にしようし得るよ
   うにすると共にネックバンドを装着することによりネッ
   クバンド型ヘッドホンとして選択使用し得るように構成
   したことを特徴とするヘッドホン装置。
2. 【請求項２】 ドライバユニットに対して係止部が回動
   自在に軸支されていてドライバユニットに対する内側方
   向への開き角度を調節し得るようになっていることを特
   徴とする請求項１記載のヘッドホン装置。
3. 【請求項３】 ネックバンドの先端部近傍が内向き方向
   に屈曲自在となっていることを特徴とする請求項１又は
   ２記載のヘッドホン装置。