JP3068077U - 抽水植物の成育促進構造物 - Google Patents

抽水植物の成育促進構造物

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JP3068077U
JP3068077U JP1999007678U JP767899U JP3068077U JP 3068077 U JP3068077 U JP 3068077U JP 1999007678 U JP1999007678 U JP 1999007678U JP 767899 U JP767899 U JP 767899U JP 3068077 U JP3068077 U JP 3068077U
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信夫 杉岡
仁実 庭本
勧 青山
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Sakai Ovex Co Ltd
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Sakai Ovex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が容易で、工費負担が軽く、配設した後
は殆ど手間を要することなく抽水植物が水面下で自然に
繁茂してコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場を形成
できる抽水植物の成育促進構造物を提供すること。 【解決手段】 淡水域または汽水域における比較的浅水
の水底土壌Bに配設された支持部材1と;この支持部材
1に固定された耐水性植物繊維から成る布帛であって、
抽水植物の苗Pの根が水底土壌に向けて成長できるよう
に茎部周囲を包囲する苗保護布2とから構成するという
技術的手段を採用した。 【効果】 容易な施工で抽水植物の植栽が可能になり、
水面下で繁茂した抽水植物がコイ・フナ等の淡水・汽水
魚類の産卵場となって豊かな漁場を形成すると共に、ア
オコやアオミドロ等の植物性プランクトンの異常増殖を
も抑制することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、抽水植物の成育構造物の改良、更に詳しくは、容易な施工で、淡水 域、汽水域における比較的浅水の水底土壌に抽水植物を根付かせることができ、 後にコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場となるように繁茂させることができ るものである。
【0002】
【従来の技術】
抽水植物は、河川や湖沼等の浅水域に植生する水生植物の一種であって、これ を植生することは、苔類、水苔などの成育を促進して食物連鎖を人工的に拡大し て直接または間接に魚類などに栄養分を供給することになる。また、抽水植物が 水面下に形成する茂みはコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場になり、抽水植 物が繁茂する河川や湖沼は豊かな漁場として漁業を発展させる。また、抽水植物 の繁茂は、水性動物の繁殖を促し、あるいは水質汚染の原因の一つであるアオコ やアオミドロ、その他植物性プランクトンの異常増殖をも抑制することができ、 富栄養化を防いで水質の自然浄化作用も営むことになる。
【0003】 ところで、抽水植物によって前述したコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場 となるような水面下の茂みを人工的に形成するために、従来は、予め成長した抽 水植物を植栽する方法をとっており、そのためには、仮設の止水矢板を打ち込ん で、植生範囲の水をポンプアップして造成面を露出してから植栽せねばならず、 大規模な工事が必要であり、多額の工事費が必要であった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上記の欠点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、 施工容易にして工費負担が軽く、配設した後は殆ど手間を要することなく抽水植 物が水面下で自然に繁茂してコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場を形成でき る抽水植物の成育促進構造物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明 すれば次のとおりである。
【0006】 即ち、本考案は、淡水域または汽水域における比較的浅水の水底土壌Bに配設 された支持部材1と;この支持部材1に固定された耐水性植物繊維から成る布帛 であって、抽水植物の苗Pの根が水底土壌に向けて成長できるように茎部周囲を 包囲する苗保護布2とから構成するという技術的手段を採用した。この際、支持 部材1の岸側面に苗保護布2が固定され、支持部材1は水底土壌Bに所要の間隔 をもって打ち込み立設された木杭であり、苗保護布2はヤシ繊維から成る布帛( 例えば、不織布、織物地、編地)で構成される。
【0007】 本考案は、植物苗の根部が土中に無くとも成長していくという抽水植物の特性 を活用していることに技術的意義が存在しており、支持部材に抽水植物の苗を固 定する位置を河床上の水面付近にすることができるので、植栽の施工性が格段に 向上する。
【0008】
【考案の実施の形態】
本考案の実施形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次の ごとくである。
【0009】 図1において、符号1で指示するものは支持部材の木杭であり、符号Pで指示 するものは植物苗である。この植物苗Pは、ヨシ、マコモ、ガマ等の抽水植物で あり、植物種により20cm〜90cm程度基部が水中に没しても成育する特性がある。 また、傾斜地の水際の陸上に植栽すると水中に向って成長し、水深90cm程度まで 成育することも確認されている。符号2で指示するものは苗保護布、符号3で指 示するものはロープであり、符号4で指示するものは土のうである。これらの苗 保護布2、ロープ3および土のう4の土のう袋41は、ヤシ繊維やマニラ麻、とう もろこし繊維等の耐水性植物繊維製のものを用いる。
【0010】 まず、前述した抽水植物の特性を考慮して、水深dが20cm〜90cmのところに木 杭1を打ち込み、杭頭は水面から20cm以上露出させる。次に、植物苗Pに苗保護 布2を巻き付けたものを、葉部が水面上に、根部が水面下に位置するようにし、 ロープ3で木杭1の岸側面に固定する。なお、苗保護布2は、初期の植物苗Pを 波やゴミ等の浮遊物から保護することおよび木杭1へ固定する際の緩衝材的な役 割を果たしている。そして、上記構造を有する木杭1を、20cm程度の所要の間隔 をもって打ち込み立設する。さらに、木杭1の地盤となる河床の堆積土砂の流水 による洗掘を防止し、木杭1を安定させるために、各木杭1の脚部を土のう4で 挟扼する。
【0011】 そうして、木杭1に固定された植物苗Pは次第に成長し、水中方向に伸びて、 やがて河床に達して潜り込み(図2(a)参照)、地下茎を形成したり、根茎が 横走したりして、水底土壌Bに根付いて繁茂する(図2(b)参照)。苗保護布 2およびロープ3および土のう袋41は、耐水性植物繊維製のものを用いるので、 3年程水没していると微生物が分解して完全に消滅し、しかも無公害である。こ のようにして、水面下において繁茂した抽水植物は、コイ・フナ等の淡水・汽水 魚類の産卵場となって繁殖を促し、豊かな漁場になる。
【0012】 本考案は概ね上記のように構成されるが、本考案は図示の実施例に限定される ものでは決してなく、「実用新案登録請求の範囲」の記載内において種々の変更 が可能であって、例えば、支持部材1は木杭に限らず、竹等の棒状のものを用い ても良いし、柵状のものを用いても良い。また、苗保護布2、ロープ3および土 のう袋41に用いる耐水性植物繊維には、他の麻類等を用いることができ、何れの ものも本考案の技術的範囲に属する。
【0013】
【考案の効果】
以上実施形態を挙げて説明したとおり、本考案にあっては、従来のような大規 模な工事を必要とせず、容易に抽水植物の植栽が可能になる。また、抽水植物の 存在により、水面下で繁茂した箇所がコイ・フナ等の淡水・汽水魚類の産卵場と なって豊かな漁場を形成することや、アオコやアオミドロ、その他の植物性プラ ンクトンの異常増殖を抑制することができるため、実用的価値は非常に高いもの がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態を示す正面図である。
【図2】本考案の実施形態における経時変化を表わす正
面図である。
【符号の説明】
1 木杭 P 植物苗 2 苗保護布 3 ロープ 4 土のう 41 土のう袋

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 淡水域または汽水域における比較的浅水
    の水底土壌Bに配設された支持部材1と;この支持部材
    1に固定された耐水性植物繊維から成る布帛であって、
    抽水植物の苗Pの根が水底土壌Bに向けて成長できるよ
    うに茎部周囲を包囲する苗保護布2とから構成されたこ
    とを特徴とする抽水植物の成育促進構造物。
  2. 【請求項2】 支持部材1の岸側面に苗保護布2が固定
    されている請求項1記載の抽水植物の成育促進構造物。
  3. 【請求項3】 支持部材1が水底土壌Bに所要の間隔を
    もって打ち込み立設された木杭である請求項1または2
    記載の抽水植物の成育促進構造物。
  4. 【請求項4】 苗保護布2が、ヤシ繊維から成る布帛に
    よって構成されている請求項1から3の何れか一つに記
    載の抽水植物の成育促進構造物。
JP1999007678U 1999-10-08 1999-10-08 抽水植物の成育促進構造物 Expired - Lifetime JP3068077U (ja)

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