JP3067736U - プリンタのモ―タ制御装置 - Google Patents

プリンタのモ―タ制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】カートリッジの交換位置におけるステッピング
モータの消費電力を低減して発熱による悪影響をなくす
とともに、制御も簡単で安定した動作が得られるプリン
タのモータ制御装置を提供すること。 【解決手段】ホームポジションにおけるステッピング
モータの位相P1と、プログラム上設定されたカートリ
ッジ交換位置までインクキャリア7を搬送するに必要
なパルスのステップ数N(=n−1)とに基づいて、交
換位置におけるモータの位相P2を算出する。また、
ステッピングモータの消費電力が最小となる位相でモー
タを停止するための調整ステップ数Xを位相P2の値に
基づいて算出する。これらの算出結果に基づき、ステッ
ピングモータをホームポジションからN+Xステップ
駆動する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、インクジェットプリンタ等におけるインクキャリア搬送用モータの 制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、インクジェットプリンタの一例を示す斜視図である。図において、1 00はインクジェットプリンタであり、本体1とこの本体1の前面を覆うカバー 2、および印字用紙がセットされる用紙フィーダ3を備えている。4はプリンタ の電源をオン・オフするための電源スイッチ、5はエラー発生時などにプリンタ 動作を復旧させるためのリセットスイッチである。6はインクカートリッジであ って、往復移動可能なインクキャリア7に保持されている。
【0003】 9はフラット・フレキシブル・ケーブルであって、その一端はインクキャリア 7の端子部(図示省略)に接続され、他端は本体1に内蔵されている回路基板( 図示省略)と接続されている。インクカートリッジ6には図示しない端子部が設 けられており、インクカートリッジ6をインクキャリア7に装着したときに、こ の端子部がインクキャリア7の端子部と電気的に接続されるようになっている。 その結果、インクカートリッジ6には、ケーブル9によって信号や電源が供給さ れる。
【0004】 10は後述するステッピングモータによってインクキャリア7を往復移動させ るための搬送ベルト、11はインクキャリア7の搬送をガイドする主軸である。 12は用紙フィーダ3から供給される用紙に印字を行う場合の基準面となるプラ テン、13は印字された用紙を排出するための排紙ローラ、14は排紙ローラ1 3と対峙してカバー2側に設けられたスターホイール、15はこのスターホイー ル14を支持する支持壁である。
【0005】 図4は、上記プリンタ100におけるモータ制御装置の電気ブロック図を示し ている。20はCPUを含んで構成されるコントローラ、21はコントローラ2 0からの制御信号に従ってモータ駆動用のステップパルスを出力するモータドラ イバ、22はモータドライバ21からのパルスにより駆動されるステッピングモ ータ、23はRAMやROMを含んで構成されるメモリである。
【0006】 上記構成において、メモリ23にはステッピングモータ22を駆動するための パルスの時間データ(ランプデータ)があらかじめ設定されている。コントロー ラ20はこのデータを読み出して、モータ22の加速、定速、減速の各モードに 応じて、モータドライバ21に対してステップパルスを切換えるための制御信号 を出力する。ステッピングモータ22はモータドライバ21からのパルスによっ て駆動され、モータ22の回転は搬送ベルト10を介してインクキャリア7に伝 達され、インクキャリア7は主軸11にガイドされて移動を行なう。そして、こ の移動の過程で、インクカートリッジ6の印字ヘッド(図示省略)により用紙へ の印字が行なわれる。
【0007】 なお、図3はインクキャリア7がホームポジション(右端位置)にある状態を 示しているが、インクカートリッジ6を交換する場合は、インクキャリア7を左 方向へ移動させて、ホームポジションから脱出した位置で交換を行なう。このた め、インクキャリア7がホームポジションからカートリッジ交換位置に移動する までステッピングモータ22を回転させる。この回転量は、モータドライバ21 から供給されるパルスのステップ数により制御され、コントローラ20はこの制 御のための信号をモータドライバ21に与える。
【0008】 上記のようなモータ制御装置において、ステッピングモータ22の励磁方式に は1相励磁方式、2相励磁方式、1−2相励磁方式など種々の方式がある。1相 励磁方式はモータのステータコイルの1相のみに電流を流す方式、2相励磁方式 はコイルの2相に電流を流す方式、1−2相励磁方式は1相励磁と2相励磁を交 互に行なう方式である。通常の1−2相励磁方式においては、位相のパターンは 8パターン存在するが、1−2相励磁方式にはW1−2相励磁方式と呼ばれるも のがあり、このW1−2相励磁方式においては、位相のパターンは16パターン 存在する。
【0009】 図5は、W1−2相励磁方式によってステッピングモータ22を駆動する場合 のタイムチャートである。(a)〜(f)はコントローラ20からモータドライ バ21に与えられる制御信号、(g)および(f)はそれぞれモータドライバ2 1から出力されるA相およびB相のパルス(電流)を示している。
【0010】 (a)はA相の電流方向を切換えるための制御信号で、「1」の場合はプラス 方向、「0」の場合はマイナス方向に切換えられる。(b)はB相の電流方向を 切換えるための制御信号で、同様に「1」の場合はプラス方向、「0」の場合は マイナス方向に切換えられる。(c)および(d)はA相の電流値を変化させる ための制御信号で、これら2つの信号の組合せにより(g)に示すA相電流の値 (絶対値)が決定される。
【0011】 たとえば、位相1においては(c)と(d)により「1,1」の制御信号が構 成され、この「1,1」は(g)のように電流を0とする制御信号である。また 、位相2においては、(c)と(d)により「0,1」の制御信号が構成され、 この「0,1」は(g)のように電流を定格値の33%とする制御信号である。 同様にして、位相3においては、「1,0」の制御信号が構成され、これは電流 を定格値の66%とする制御信号である。また、位相4〜位相6においては、「 0,0」の制御信号が構成され、これは電流を100%とする制御信号である。 位相7においては、制御信号は位相3と同じ「1,0」となり、これは上述のよ うに電流を66%とする制御信号である。以下、位相8以降についても同様であ るが、位相10以降においては、(a)の電流方向切換信号が「0」となってい るので、位相1〜位相8と同じ制御信号のパターンであっても、電流の方向が逆 (マイナス方向)となる。
【0012】 また、(d)および(e)はB相の電流値を変化させるための制御信号で、こ れら2つの信号の組合せにより(h)に示すB相電流の値(絶対値)が決定され る。その詳細は上述したA相の場合と同様であるので、説明は省略する。
【0013】 このようにしてステッピングモータ22のA相およびB相のコイルが励磁され る結果、モータの消費電力はA相とB相の消費電力の和となる。各相の消費電力 は励磁電流の大きさに比例するので、モータの消費電力を定格値に対する%で表 すと、図5の最下段のような数値となる。すなわち、各位相1〜16のそれぞれ において(g)と(h)の値を足した数値となる。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、インクカートリッジ6を交換する場合は、前述のようにインクキャ リア7をホームポジションから脱出した位置へ移動させるために、ステッピング モータ22をホームポジションから交換位置までのステップ数だけ回転させる。 このときのステップ数はあらかじめ決まっているので、インクキャリア7が交換 位置まで移動したときのモータ22の位相は、ホームポジションにおける位相( これは不定)によって決まる。したがって、カートリッジ交換位置においてステ ッピングモータ22が停止したとき、モータ22の位相は図5における位相1〜 位相16のいずれかとなる。
【0015】 一方、ステッピングモータ22が停止した後も、インクキャリア7の位置がず れることのないようにモータ22の励磁は継続されるため、モータ22には消費 電力が発生する。しかしながら、このときの各位相における消費電力は一定では ない。たとえば、位相1については、A相が(g)のように0%、B相が(h) のように100%であり、合計で100%となるが、位相2については、A相が 33%、B相が100%で合計133%となり、消費電力が大きくなる。また、 位相3については、A相が66%、B相が66%で合計132%となり、位相4 については、A相が100%、B相が33%で合計133%となり、いずれも消 費電力が大きくなる。以下同様にして、位相5,9,13では消費電力は100 %、位相6,10,14では消費電力は133%、位相7,11,15では消費 電力は132%、位相8,12,16では消費電力は133%となる。
【0016】 したがって、カートリッジ交換位置で停止したときのステッピングモータ22 の位相が、たまたま消費電力の大きい位相であった場合には、モータ22の停止 中に消費される電力が増大し、特にモータを長時間停止させてカートリッジの交 換作業を行なう場合には、モータ22やモータドライバ21の温度が上昇して、 プリンタ内部の部品などに悪影響を与えることがある。
【0017】 そこで、これに対処するためには、ステッピングモータ22の停止状態におい て、モータの励磁電流をできるだけ少なくする必要がある。たとえば、特開平9 −11580号公報には、カートリッジ交換位置においてモータの2相励磁を1 相励磁に切換えて励磁電流を抑制することが記載されている。
【0018】 しかしながら、上記公報のものは2相励磁方式を基本としているので、励磁状 態を2相から1相に変更する必要があるとともに、2相への再励磁を行なったと きにモータが正規の回転位置に来ない可能性があり、このような状態でモータを 駆動すると脱調が発生することがある。また、励磁の切換えを行なう際に、イン クキャリアが微妙に動いて異音を発生することがある。このように、上記公報の ものでは動作が不安定となるため、実用には適さない。
【0019】 一方、特開平6−255197号公報には、ステッピングモータの停止中にお ける励磁電流を状況に応じて増減することにより、モータの発熱を抑制すること が記載されているが、本公報では、カートリッジの交換位置においては励磁電流 を通常値よりも増大させているので、消費電力を削減することにはならない。
【0020】 本考案は上記のような問題点を解決するものであって、カートリッジの交換位 置におけるステッピングモータの消費電力を低減して発熱による悪影響をなくす とともに、制御も簡単で安定した動作が得られるプリンタのモータ制御装置を提 供することを課題としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案においては、ホームポジションにおけるス テッピングモータの位相P1と、インクキャリアをホームポジションからカート リッジ交換位置まで搬送するのに必要なパルスのステップ数Nとに基づいて、ス テッピングモータのステップ数Nに対応する位相P2を算出する。また、ステッ ピングモータの消費電力が最小となる位相でモータを停止するための調整ステッ プ数Xを位相P2の値に基づいて算出する。そして、ステッピングモータがホー ムポジションからN+Xステップ駆動されるようにモータドライバを制御するも のである。
【0022】 このようにすることで、ステッピングモータは常に消費電力が最小となる位相 で停止するので、モータ停止中の消費電力を極力小さくすることができる。また 、モータのステップ数を制御することで停止位置を規制できるため、励磁状態を 変更したりする必要がなく、制御が簡単となって脱調を起すおそれもなくなる。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態につき、図を参照しながら説明する。なお、プリンタ の構造は図3に示したものと同じである。また、ブロック図は図4に示したもの と同じであり、タイムチャートも図5に示したものと同じであるから、以下では 図3ないし図5を本考案の実施形態として引用するとともに、それらについての 重複説明は省略する。
【0024】 図1は本考案の原理を説明する図である。図1において、はインクキャリア 7のホームポジションを表しており、はカートリッジの交換位置を表している 。この交換位置は、プリンタの機構上定まる正規のカートリッジ交換位置(以 下、機構上の交換位置という)である。ここで、ホームポジションから機構上 の交換位置までインクキャリア7を移動させるのに必要なステッピングモータ 22のステップ数をnとする。
【0025】 は、機構上の交換位置から1ステップだけホームポジション側に移動し た位置であり、後述するように、このはコントローラ20のプログラムにおい て設定されているカートリッジの交換位置(以下、設定上の交換位置という)で ある。設定上の交換位置を機構上の交換位置からずらせた理由については後 述する。また、は機構上の交換位置から1ステップだけホームポジション と反対側に移動した位置であり、は機構上の交換位置から2ステップだけホ ームポジションと反対側に移動した位置である。したがって、ホームポジショ ンからまでインクキャリア7を移動させるのに必要なステップ数はn−1、 ホームポジションからまでインクキャリア7を移動させるのに必要なステッ プ数はn+1、ホームポジションからまでインクキャリア7を移動させるの に必要なステップ数はn+2となる。カートリッジ交換時において、インクキャ リア7はこれらの、、、のいずれかの位置において停止する。
【0026】 また、ホームポジションにおけるモータの位相をP1とし、設定上の交換位 置におけるモータの位相をP2とする。図5から明らかなように、1位相分は パルスの1ステップ分に対応するから、におけるモータの位相はにおける位 相P2から1位相分ずれており、におけるモータの位相はにおけるモータの 位相P2から2位相分ずれており、におけるモータの位相はにおけるモータ の位相P2から3位相分ずれている。
【0027】 図2は、コントローラ20によるモータ制御の動作を示すフローチャートであ る。以下、図1および図2に基づいて制御動作につき説明する。コントローラ2 0は、まずステッピングモータ22のホームポジションにおける位相P1を検 出する(ステップS1)。次に、ホームポジションから設定上の交換位置ま でインクキャリア7を移動させるのに必要なステップ数Nを読込む(ステップS 2)。このNの値は、あらかじめメモリ23に設定されており、前述のようにN =n−1である。
【0028】 ついでコントローラ20は、上記位相P1およびステップ数Nに基づいて、設 定上の交換位置におけるステッピングモータの位相P2を算出する(ステップ S3)。たとえば、P1=3、N=1003であるとした場合、 1003=62×16+11 より、P1=3から11ステップ分位相を進めた値がP2の値となる。したがっ て、P2=14となる。なお、図5からわかるように、位相は4ステップごとに 同じ値を繰り返すので、 1003=250×4+3 として、P1=3から3ステップ分位相を進め、P2=6としても後述する調整 ステップ数Xの算出結果は同じとなる。このP2=6の値は、設定上の交換位置 における実際の位相値P2=14とは異なるが、調整ステップ数Xを算出する 上ではP2=14と等価である。したがって本考案では、ステップ数Nに対応す る位相P2の値として、上記のいずれの方法で算出した値を用いてもよい。
【0029】 次にコントローラ20は、位相P2の値に基づいて、ステッピングモータ22 の消費電力が最小となる位相でモータ22を停止するための調整ステップ数Xを 算出する(ステップS4)。ここで、図5においてステッピングモータ22の消 費電力が最小となるのは、消費電力が100%のときであり、このときのモータ の位相P2は、P2=1,5,9,13である。そこで、上記調整ステップ数X を次のようにして算出する。
【0030】 すなわち、P2=1,5,9,13の場合は上記のとおり消費電力が100% であるから、ステッピングモータ22をそれ以上回転させる必要はない。したが って、この場合は調整ステップ数XはX=±0に設定する。一方、P2=2,6 ,10,14の場合は、図5からわかるように、3ステップ分だけ位相を進めれ ば消費電力が100%となるから、調整ステップ数XをX=+3に設定する。ま た、P2=3,7,11,15の場合は、図5からわかるように、2ステップ分 だけ位相を進めれば消費電力が100%となるから、調整ステップ数XをX=+ 2に設定する。同様に、P2=4,8,12,16の場合は、1ステップ分だけ 位相を進めれば消費電力が100%となるから、調整ステップ数XをX=+1に 設定する。前例のP2=14(またはP2=6)の場合は、調整ステップ数はX =3に設定され、位相9までモータを駆動することで消費電力は100%となっ て最小となる。
【0031】 次にコントローラ20は、上記のようにして算出した調整ステップ数Xと、前 述のステップ数N(=n−1)とに基づいて、ホームポジションから消費電力 が最小となる位相位置までインクキャリア7を移動させるのに必要なモータ22 の駆動ステップ数Sを、次式に従って計算する(ステップS5)。 S=N+X=(n−1)+X (1)
【0032】 上式(1)より、P2=1,5,9,13の場合は、 S=N+X=(n−1)+0=n−1 (2) となり、これはインクキャリア7が図1の設定上の交換位置まで搬送されるこ とを表している。P2=2,6,10,14の場合は、 S=N+X=(n−1)+3=n+2 (3) となり、これはインクキャリア7が設定上の交換位置よりもさらに3ステップ 進んだの位置まで搬送されることを表している。P2=3,7,11,15の 場合は、 S=N+X=(n−1)+2=n+1 (4) となり、これはインクキャリア7が設定上の交換位置よりもさらに2ステップ 進んだの位置まで搬送されることを表している。P2=4,8,12,16の 場合は、 S=N+X=(n−1)+1=n (5) となり、これはインクキャリア7が設定上の交換位置よりもさらに1ステップ 進んだの位置(機構上の設定位置)まで搬送されることを表している。
【0033】 上記のように駆動ステップ数Sが計算された後、コントローラ20はモータド ライバ21に対して制御信号を与え、これを受けてモータドライバ21は、ステ ッピングモータ22をホームポジションからSステップ駆動して、インクキャ リア7を、上記(1)〜(4)式によって決まる消費電力が最小となる位相位置 (〜のいずれか)まで移動させる(ステップS6)。その結果、ステッピン グモータ22が停止したときの位相は、常に、消費電力が最小(100%)であ る位相1,位相5,位相9,位相13となる。
【0034】 このようにして、ステッピングモータ22は、ホームポジションにおける位 相P1がどのような値であっても、常に消費電力が最小となる位相位置まで駆動 され、そこで停止することになる。このため、カートリッジ6の交換のために長 時間モータ22を停止状態にしても、消費電力を最小限に抑えることができ、モ ータ22やモータドライバ21の発熱も抑制される。また、励磁状態を変更した り再励磁を行なう必要がなく、通常の励磁状態の中でステップ数を制御するだけ でモータの停止位置を規制できるため、制御が簡単で動作の不安定を招来するお それもない。
【0035】 なお、ステッピングモータ22が停止した後、一定時間が経過するとモータ2 2をホームポジションまで自動的に移動させ、インクカートリッジ6の印字ヘ ッドに対するキャッピングを行なった上で、モータ22の励磁を遮断するように してもよい。このようにすれば、ステッピングモータ22が長時間停止されてい る間の無駄な電力消費を回避することができ、省電力効果を一層高めることがで きる。
【0036】 ところで、図1においては、設定上の交換位置を機構上の交換位置と一致 させずに、ホームポジション側へ1ステップ分ずらせているが、これは次のよ うな理由に基づく。すなわち、前記調整ステップ数Xの最大値は3であるから、 もし設定上の交換位置を機構上の交換位置にすると、機構上の交換位置を基 準として、そこから最大3ステップずれた位置でインクキャリア7が停止するこ とになる。しかるに、プリンタはもともと機構上の交換位置においてインクカ ートリッジ6を脱着するように設計されているため、ソフトウエアの変更によっ てインクキャリア7の停止位置が機構上の交換位置から大きくずれると、ロー ラやホイールなどの部品が邪魔になって、インクカートリッジ6の脱着に支障が 生じる場合がある。
【0037】 これに対して、上記実施形態のように、設定上の交換位置を機構上の交換位 置に対してホームポジション側へ1ステップ分ずらせておけば、設定上の交 換位置を基準として最大3ステップのずれが生じたとしても、機構上の交換位 置からみると最大2ステップ分しかずれないことになる。したがって、インク キャリア7が機構上の交換位置からずれる量が少なくなって、インクカートリ ッジ6の脱着に支障が生じにくくなる。
【0038】 しかし、本考案はこれのみに限定されるものではなく、ローラやホイールの間 隔を広げるなど機構上の対応が可能であれば、設定上の交換位置を機構上の交 換位置と一致させてもよい。この場合には、設定上の交換位置までのステッ プ数Nは、N=nに設定されることになる。
【0039】 また、上記実施形態では、ステッピングモータ22の励磁方式としてW1−2 相励磁方式を採用したが、本考案においては通常の1−2相励磁方式を採用する ことも可能である。
【0040】 さらに、上記実施形態では、インクジェットプリンタを例に挙げたが、本考案 は他の形式のプリンタにも適用が可能であり、たとえばインクリボン式のプリン タにも適用できる。この場合は、インクリボンがインクカートリッジに該当し、 本考案でいうインクカートリッジとはそのようなインクリボンも包含する概念で ある。
【0041】
【考案の効果】
本考案によれば、ステッピングモータは常に消費電力が最小となる位相で停止 するため、モータ停止中の消費電力が最小限に抑制されるとともに、温度上昇に よる悪影響を回避することができる。また、励磁状態を変更することなく、モー タのステップ数を制御することで実現できるため、制御が簡単となって、脱調等 のトラブルが発生するおそれもなく、安定した動作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の原理を説明する図である。
【図2】モータ制御の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】インクジェットプリンタの一例を示す斜視図で
ある。
【図4】モータ制御装置の電気ブロック図である。
【図5】W1−2相励磁方式によるモータ駆動のタイム
チャートである。
【符号の説明】
6 インクカートリッジ 7 インクキャリア 20 コントローラ 21 モータドライバ 22 ステッピングモータ 23 メモリ 100 インクジェットプリンタ ホームポジション 設定上の交換位置 機構上の交換位置

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクカートリッジを保持したインクキャ
    リアを搬送するためのステッピングモータと、このステ
    ッピングモータをパルスにより駆動するモータドライバ
    と、このモータドライバから出力されるパルスを制御す
    るコントローラとを備え、 前記コントローラは、インクキャリアのホームポジショ
    ンにおけるステッピングモータの位相P1と、インクキ
    ャリアをホームポジションからカートリッジ交換位置ま
    で搬送するのに必要なパルスのステップ数Nとに基づい
    て、ステッピングモータのステップ数Nに対応する位相
    P2を算出するとともに、ステッピングモータの消費電
    力が最小となる位相でモータを停止するための調整ステ
    ップ数Xを前記位相P2の値に基づいて算出し、ステッ
    ピングモータがホームポジションからN+Xステップ駆
    動されるように前記モータドライバを制御することを特
    徴とするプリンタのモータ制御装置。
  2. 【請求項2】前記ステップ数Nは、ホームポジションか
    らプリンタの機構上定まる正規のカートリッジ交換位置
    までのステップ数をnとしたとき、N=n−1に設定さ
    れる請求項1に記載のプリンタのモータ制御装置。
  3. 【請求項3】前記モータドライバは、W1−2相励磁方
    式または1−2相励磁方式によりステッピングモータを
    駆動する請求項1または2に記載のプリンタのモータ制
    御装置。
  4. 【請求項4】前記ステッピングモータは、停止後一定時
    間が経過するとホームポジションまで移動して励磁が遮
    断される請求項1または2に記載のプリンタのモータ制
    御装置。
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