JP3067599B2 - 耐熱耐圧自立容器 - Google Patents

耐熱耐圧自立容器

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JP3067599B2
JP3067599B2 JP19025095A JP19025095A JP3067599B2 JP 3067599 B2 JP3067599 B2 JP 3067599B2 JP 19025095 A JP19025095 A JP 19025095A JP 19025095 A JP19025095 A JP 19025095A JP 3067599 B2 JP3067599 B2 JP 3067599B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0223Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape
    • B65D1/0261Bottom construction
    • B65D1/0284Bottom construction having a discontinuous contact surface, e.g. discrete feet

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  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂の二軸延伸ブロー
成形により形成されていて、耐熱耐圧性と自立性に優れ
た耐熱耐圧自立容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
の如き熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー成形容器
は、優れた透明性や表面光沢を有すると共に、瓶に必要
な耐衝撃性、剛性、ガスバリヤー性をも有しており、各
種液体の瓶詰容器、即ちボトルとして利用されている。
【0003】一般に、瓶詰製品の製造に際しては、内容
物の保存性を高めるために、内容物を熱間充填し或いは
内容物を充填した後、加熱殺菌乃至滅菌することが必要
である。しかしながら、ポリエステル製ボトルは耐熱性
に劣るという欠点があり、内容物を熱間充填する際の熱
変形や容積の収縮変形を生じるため、二軸延伸ブロー容
器を成形後に熱固定(ヒート・セット)する操作が行わ
れている。
【0004】しかしながら、自生圧力を有する内容物を
充填密封後、加熱殺菌乃至滅菌する用途(耐熱圧ボト
ル)では、ボトル底部に圧力と熱とが同時に作用して熱
クリープ現象により膨出変形を生じるため、前述した熱
固定程度では不十分であり、ボトル底部を丸底とし、こ
の底に別体のハカマ部品(ベースカップ)を取り付ける
ことが行われている(実開昭55−142433号公
報、及び特公昭61−30982号公報)。
【0005】また、このようなツーピース型の耐熱圧ボ
トルにおいて、底部の熱及び圧力による変形を最小限に
とどめるため、特公平6−22862号公報には、未延
伸乃至低延伸の底中心部を加熱により熱結晶化させるこ
とが記載され、更に底中央部および口頸部を熱結晶化さ
せたプリフォーム成形体を二軸延伸ブロー成形すること
により、熱結晶化部を除く容器全体を高延伸倍率にて延
伸加工でき、特に、半球状の底部が延伸加工により、底
中央部を除き薄肉化できることが記載されている。
【0006】ワンピース構造で耐圧性を有するポリエス
テルボトル、即ちペタロイドタイプのボトルも既に提案
されており、例えば特開平4−154535号公報に
は、複数の脚片を等間隔に膨出設すると共に該脚片の間
に谷線壁を形成したペタロイドタイプの底部を有する二
軸延伸ブロー成形瓶体であって、前記底部の延伸中心点
を含む中央平坦部の周囲に位置する未延伸周縁部を含む
中央部分を、該中央部分の壁の内面側よりも外面側の密
度を高めた形態で結晶化させた二軸延伸ブロー成形瓶体
が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】延伸加工により薄肉化
された半球状底部を有する容器は耐熱耐圧性に優れてお
り、炭酸飲料等の内圧が加わる内容物を充填し、充填品
に上部より熱湯を流す加熱殺菌処理(法上65℃で10
分以上)に十分耐えうるが、容器とは別体としてベース
カップを製造し、これを容器に接着等により固定しなけ
ればならないという煩わしさがある。
【0008】ペタロイド型底部、即ち足一体型底部を有
する自立性容器は、ベースカップの製造やその取り付け
が不要であるという利点を有するが、その耐熱性、特に
底部の耐熱耐圧性が未だ不十分であるという欠点を有し
ている。即ち、このタイプの容器においては、未延伸或
いは低延伸の厚肉部が必ず存在し、この部分が熱と圧力
とが同時に作用する条件では熱クリープ変形を生じて、
容器の自立性を損なうのである。
【0009】また、足一体型底部を有する自立性容器の
成形に際し、底中央部および口頸部を熱結晶化させたプ
リフォーム成形体を一度に二軸延伸ブロー成形すると、
底部形状が複雑であるため底部全体を高延伸下に薄肉化
することが困難であり、どうしても比較的厚肉の低延伸
部が残存するのを避け得ない。この比較的厚肉の低延伸
部は耐熱圧性に劣り、その様な容器に内容品を充填し加
熱殺菌処理すると、自立性を確保することが困難とな
る。
【0010】更に、容器に自立性を与える足部は、半球
面上に位置する谷部よりも底方向に突出するように形成
されるため、足部の肉厚がどうしても薄くなり、ブロー
成型時に足部が破裂したり、或いは足部の耐圧強度が低
下するという問題もある。
【0011】従って、本発明の目的は、底部全体が延伸
により薄肉化されながら足部の過度の薄肉化が防止さ
れ、加熱殺菌時における底部の熱クリープ現象が完全に
防止され、しかも優れた耐熱耐圧性、耐衝撃性及び自立
性の組み合わせを有する二軸延伸樹脂容器を提供するに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、樹脂の
二軸延伸ブロー成形によって形成された口頸部、肩部、
胴部及び底部を備え且つ該底部が底方向に凸の仮想曲面
上に位置する複数の谷部と谷部間に位置し、谷部よりも
底方向に突出し且つ中央の付け根部から径方向にのびて
いる先端部が接地部となる足部とよりなる自立容器にお
いて、底中心部を除いて底部全体が比較的高延伸倍率に
て延伸されており、底中心部を除いて底部の厚みが1mm
以下に薄肉化されており、足部間を横切り且つ谷部に垂
直な面において谷部を挟む足部開き角度θが65゜以上
であり、且つ胴径Dの80%の直径内に含まれる底谷
部の合計表面積をS、及び胴径Dの80%の直径内に
含まれる前記仮想曲面の表面積をSとしたとき、S≧
0.2・Sであることを特徴とする耐熱耐圧自立容器
が提供される。
【0013】本発明の耐熱耐圧自立容器においては、 1.上記足部開き角度θを70゜乃至110゜の範囲と
すること、 2.前記底谷部の合計表面積Sを、式 0.5・S≧S≧0.3・S の範囲内とすること、 3.前記仮想曲面において、前記中央の付け根部の直径
+10mmの直径dの円周上に占める谷部の合計長さ
(L)を、 L≧0.2πd とすること、 4.底中央近傍における底谷部の曲率半径Rを胴部半
径(D/2)の1.1乃至1.6倍とすること、 5.底中心部を除いた底部の厚みを0.15乃至0.8
mmの範囲にすること、 6.底中心部を除く底部を20%以上の結晶化度を有す
るようにすること、 7.底中心部を除いて底部を熱固定し、胴径(D)の
50%の直径の範囲内にある谷部を、底中心部を除い
て、30乃至55%の結晶化度を有するようにするこ
と、 8.容器の口頸部を球晶化させること、 9.実質的に未延伸状態の底中心部の直径Dcを胴部の
直径Dの25%以下にすること、 10.上記底中心部を熱固定し、20〜45%の結晶化
度を有するようにすること、 11.底足部を5乃至6本設けること、が好ましい。
【0014】
【作用】本発明の耐熱耐圧自立性容器を示す図1(一部
断面側面図)において、この容器は、樹脂の二軸延伸ブ
ロー成形によって形成された口頚部1、肩部2、胴部3
及び底部4を備えており、底部4はその中心に底中心部
5を有し且つ周辺に複数の谷部6と複数の足部7とを交
互に有している。谷部6は底方向に凸の仮想曲面上に位
置しており、一方谷部間に位置する足部7は、谷部6よ
りも底方向に突出して設けられている。足部7は中央の
付け根部8から径方向にのびている先端部9が接地部と
なっている。
【0015】この容器における底部の谷部と足部との配
置の詳細及び足部開き角度を説明するための図2(底部
斜視図)において、谷部6は底方向に凸の仮想曲面上に
位置しているが、足部7、特にその先端部9は傾斜部1
0を介して下方向(接地方向)に突き出している。本発
明では、図2に示すとおり、隣り合った足部間7,7を
横切り且つ谷部6に垂直な面において、谷部6の一方の
端とこれに対応する足部7の端とを結ぶ線aと、谷部6
の他方の端とこれに対応する足部7の端とを結ぶ線a’
との間に、部を挟む足部開き角度θを規定する。
【0016】容器底部における諸寸法を説明するための
図3(要部拡大断面図)において、この容器の底部直上
の胴部3はD0 の胴径を有しており、底部4はDc の底
中心部直径を有している。谷部6は底中央付近の谷部曲
率半径R1 と底周辺の谷部曲率半径R2 とを有してい
る。一方、足先端部9はrの曲率半径を有している。足
先端部9の接地面と底中心部5との間には足高さH0
間隔が維持されている。
【0017】容器底部における谷部面積及びその他の寸
法を説明するための図4(拡大底面図)において、底の
中心から胴径D0の80%の直径の円cを描き、この円
c内に含まれる前記仮想曲面の表面積をS0 とする。ま
た、この円c内に含まれる底谷部6の合計表面積をS
(ドット面で示される)とする。また、足部の付け根8
を含む円の直径をd0 とし、このd0 +10mmの直径
dの円周上に占める谷部の合計長さをLとする。
【0018】本発明者らは、耐熱耐圧用の容器において
も複数の足部と谷部とから成るペタロイド型底形状を採
用して、容器の自立性を確保することを研究した。その
研究によると、二軸延伸ブロー成形時に、底中央を除い
て底部全体を比較的高延伸に薄肉化することにより、6
0〜70℃程度の温度域にて十分な降伏応力強度を備え
た底部を有する成形体とすることができることが判明し
た。
【0019】その際、底部の耐熱耐圧性を確保するため
に、底谷部を胴部半径と同じ曲率半径の半球状面とする
ペタロイド型底形状を採用した。しかし、その場合、底
足部の先端部が局部的に薄くなりすぎる問題点が生じ
た。その底足部先端の厚みを確保するには、谷部と足先
端との距離を短くすること、すなわち谷部の底中央近傍
の曲率半径を大きくして比較的浅い谷形状とすることが
望ましい。しかし、谷部の曲率半径を大きくすると通常
は耐熱耐圧性能が低下する。従って、足部先端の厚みを
確保しながら、耐熱耐圧性能を高める画期的な手段が求
められていた。
【0020】本発明者らは、鋭意研究を行った結果、特
に足部間を横切り且つ谷部に垂直な面において足先端部
に至る谷部を挟む足部開き角度θに着目した。例えば上
記足部開き角度θが55°である容器に3ガスボリュー
ムの内容物を充填すると、足部開き角度θは58°に広
がった。その充填品に70℃の熱水シャワーを掛けて、
底中心部が65℃の温度で15分間となる条件にて熱殺
菌を行った場合、底部が変形して上記の足部開き角度θ
が90°にまで広がってしまう観測結果が得られた。
【0021】本発明者らは熱殺菌時の上記足部開き角度
θの著しい拡大が谷部の比較的大きな変形、すなわち谷
部の膨張を生じさせると考えた。そこで、足先端部に至
る足部位における谷部を挟む足部開き角度θを予めある
程度以上に大きくしておけば、結果的に熱殺菌時の谷部
の変形が抑制できることを思いつき、実験を行った。実
験の結果、上記足部開き角θを65°以上とした容器で
は、熱殺菌処理時の谷部の変形が極めて小さくできるこ
とを見いだしたのである。
【0022】谷部を挟む足部開き角θを大きくすること
は、例えば球面等の曲面の一部からなる谷部を足部が引
っ張り上げるように作用する力の作用方向を球面の方向
に近づけるものであり、そのため、球面状谷部に垂直に
働く力成分、すなわち谷部を変形させる力成分を減じる
ことになる。その結果、谷部の変形を減じることができ
るのである。
【0023】一方、底谷部を変形させようとして作用す
るもう一つの力として、球面を内圧により押し広げよう
として作用する力があり、この力による谷部の変形を小
さく抑えることも重要である。本発明者らは、谷部の曲
率半径と谷部の表面積と種々に変化させて実験を行った
結果、それらに好適な範囲が存在することを見いだし
た。
【0024】谷部の曲率半径に関しては、胴半径と同じ
半径の半球状とすることが強度上好ましいが、足先端部
の肉厚を確保する成形上の観点から、底中央付近の谷部
の曲率半径R1 を胴部の半径R0 よりも大きくし、底部
周縁の谷部の曲率半径R2 を小さくして胴部と滑らかに
接続することが好ましい。実際には、谷部の曲率半径R
1 は1.1×R0 〜1.6×R0 の範囲とすることが好
ましい。底中央付近の谷部の曲率半径R1 が1.1×R
0 を下回ると足部の成形性が劣り、足先端部の肉厚を確
保することが難しくなる。一方、谷部の曲率半径R1
1.6×R0 を上回ると、底部の耐熱耐圧強度が低下
し、充填後の谷部の変形が大きくなりすぎる傾向にあ
る。この場合、底中心部から足部が始まる足付け根部よ
り内側の底中央谷部の曲率半径は足部との円滑な接続、
足部の成形性等を考慮して決められる。具体的には、底
中央谷部はそれに連なる上記の谷部の曲率半径R1 より
も大きな曲率半径を有する球面状または平坦状とするこ
とができる。
【0025】本発明では、足部の成形性を確保するため
に、谷部の曲率半径Rを比較的大きくしている。そこ
で、好ましい耐熱耐圧性を確保するために谷部を挟む足
角度θを大きくするとともに、谷部の表面積を比較的大
きくすることが好ましい。具体的には、胴径Dの80
%の直径内に含まれる底谷部の合計表面積Sを、胴径D
の80%の直径内に含まれる底谷部がその一部を形成
する容器底部の仮想曲面の表面積Sの20%以上とす
ることが好ましく、特に好ましくは30乃至50%の範
囲とする。谷部表面積比S/Sが20%を下回ると、
谷部の幅が狭くなりすぎて十分な耐熱耐圧性を確保する
ことが難しく、熱殺菌処理時の谷部の変形が大きくな
る。一方、谷部表面積比S/Sが50%を上回ると、
谷幅が広くなるために足部の成形性が低下し、足部の先
端部の好ましい肉厚を確保することが難しくなる。
【0026】さらに、上記のように谷部の表面積Sを確
保するのに加えて、底中央より足部が開始する底中央足
付け根部近傍の足幅を狭くし、谷幅を比較的大きく取る
ことが、十分な耐熱耐圧性を得るのに有効であることを
見いだした。具体的には、仮想底谷球面における、底中
央足付け根部の直径d0 +10mmである直径dの円周
上に占める谷部の合計長さLの比率を20%以上、特に
30%以上とすることが好ましい。上記のように、底中
央部近傍の谷幅を比較的広くすることによって、底中央
部に連なる足部の幅が狭くなり、この足部から底中央部
に伝わる力を減じることができる。その結果、底中央部
の変形が大幅に減少する効果を有する。この場合、底中
央の足付け根部近傍の谷幅を広げても足先端部の成形性
にさほど悪影響を与えない。すなわち、足先端部は胴部
径D0 の45〜70%程度の直径部位に位置する底谷部
に連なっており、この部位の谷幅の比率を比較的小さく
することにより好ましい足先端部の成形性が確保でき
る。
【0027】ペタロイド型底部において、足部の先端部
近傍が最も延伸されて薄肉化するが、容器の強度上0.
15mm以上、好ましくは0.2mm以上の板厚が必要
である。足部先端の厚みを確保するために、谷部と足部
距離を近づけるために谷部の曲率半径R1 を比較的大き
くするとともに、足部先端の曲率半径rを大きくするこ
とが成形上好ましい。具体的には、足先端部の曲率半径
rは6mm以上が好適である。
【0028】さらに、底中心部から足接地部までの高さ
である足高さH0 は3mm乃至8mmであることが好ま
しい。足高さH0 が3mmを下回ると、内容物の充填及
び熱殺菌処理後の容器の自立性を有効に確保することが
難しく、また、足高さH0 が8mmを上回ると、谷部か
ら足部までの距離が長くなり、足部先端の厚みを確保す
ることが難しくなる。
【0029】従来の耐圧容器においては、熱殺菌処理工
程がなく、耐熱耐圧容器のような熱殺菌処理時の材料強
度低下が見られない。従って、耐圧容器では通常足部開
き角度θは50〜60°程度であり、内容物を充填後に
は足部開き角度θは高々60〜70°程度に収まり、谷
部の変形に対する足部開き角度θの影響は少ない。一
方、耐熱耐圧容器においては、充填後の熱殺菌処理工程
にて足部開き角度が80°〜110°程度以上に拡大
し、それに伴って谷部も比較的大きな変形をすることに
なる。
【0030】本発明では、足部間を横切り且つ谷部に垂
直な面において足先端部に至る底谷部を挟む足部開き角
度θを65°以上、特に好ましくは70°乃至110°
の範囲とする。足部開き角度θが65°を下回った容器
では、内容物の充填、熱殺菌処理後の足部開き角度θが
大きく拡大し、それに伴って谷部の変形量も大きくなり
すぎる。以上のように耐熱耐圧性能上は足部開き角度θ
を大きくすることが好ましいが、一方、足部開き角度θ
が大きくなりすぎると足先端接地部の幅が細くなる傾向
にある。この足先端接地部が細くなりすぎると、特に充
填前の空容器にて転倒しやすくなる傾向にあり、好まし
くない。従って、足部開き角度θは110°以下とする
ことが好ましい。
【0031】足部の本数は5乃至6本であることが好ま
しい。足部の本数が4本以下の場合、足角度θを比較的
大きく取るため、足接地部の幅を大きくすることが難し
く、そのため空容器が転倒しやすくなる問題が生じる。
一方、足部の本数を7本以上とすると、足角度θ及び谷
部幅を好ましい範囲に収めることが難しくなり、さらに
足部の幅が狭くなることにより、足部の成形性が劣るこ
とになる。
【0032】本発明の耐熱耐圧容器では、底部の高温時
での材料強度に優れていることが要求される。底部が比
較的厚肉で、未延伸状態或いは比較的低延伸状態である
場合、130℃程度以上の結晶化温度に十分加熱する
と、白化を生じながら球晶状に熱結晶化する。この場
合、熱結晶化度が20%以上、好ましくは25%以上と
すると比較的に高温状態での降伏応力が著しく向上し、
耐熱耐圧性能としては十分な強度となる。しかし、その
白化した球晶化部は結晶化度が高くなりすぎると比較的
脆くなり、その領域が底部の比較的広い範囲に渡ると耐
衝撃性上の問題が生じやすくなり、好ましくはない。従
って、白化した球晶化部が比較的広い範囲に渡る場合、
その球晶化部の結晶化度は40%程度以下とすることが
好ましい。なお、容器各部の結晶化度X C は、周知の測
定方法、即ち、密度法により測定されるが、測定部位の
密度ρ(g/cm 3 )を密度勾配管により測定し、結晶
体密度ρ c (1.455g/cm 3 )および非晶体密度
ρ a (1.335g/cm 3 )の値を使用し、下記の式
にて換算して求める。 ρc ρ −ρa 結晶化度XC (%)=───・───────×100 ρ ρ c −ρ a
【0033】さらに、底部が比較的厚肉であり、延伸状
態が比較的低い場合或いは延伸度が若干不足する場合に
は、容器を構成する主たるポリエステル系材料にガラス
転移点(Tg)の比較的高い有機材料をブレンドした複
合材とすることにより、その複合材のガラス転移温度を
高めて高温時の材料強度を高めることが有効である。具
体的には、ガラス転移点が70℃程度のエチレンテレフ
タレート系ポリエステルにガラス転移温度が120℃程
度のポリエチレンナフタレート或いはガラス転移温度が
180℃程度のポリアリレート等を8〜25%程度ブレ
ンドすることにより、60〜70℃程度の高温時の材料
強度を高めることができ、熱殺菌処理時の谷部及び足部
の変形を比較的少なくすることが可能となる。この場
合、複合材からなる底部を加熱して熱固定することによ
り、更に高温時の材料強度を高めることができる。ま
た、ガラス転移点の低い従来材と上記のようなガラス転
移点の高い材料とを積層化して用いることにより、同様
に高温時の材料強度を高めることができる。この場合、
上記積層部は底部近傍に限定することができる。
【0034】耐熱耐圧容器に要求される底部の高温時で
の材料強度特性を満足するための手段として、本発明で
は、底中心部を除き底部は二軸延伸ブロー成形時に比較
的高延伸状態にて薄肉化することが好ましい。一方、底
部の厚みが1mmを越えるときには、通常延伸加工に伴
う配向結晶化度は10%以下の数値となり、60〜70
℃の温度域での好ましい降伏応力強度を得ることが難し
くなる。すなわち、比較的高延伸状態にて薄肉化された
底部は高配向結晶化されており、60〜70℃程度の温
度域での降伏応力強度が十分高くなっている。従って、
65℃程度温度で熱殺菌処理を行う耐熱耐圧容器として
十分に使用できるのである。
【0035】上記の観点から、二軸延伸ブロー成形によ
り底中心部を除く底部は1mm以下、好ましくは0.8
mm以下の板厚であり、かつ20%以上、好ましくは2
5%以上の結晶化度に配向結晶化させることが好まし
い。一方、底部の厚みが1mmを越えるときには、通常
延伸加工に伴う配向結晶化度は10%以下の数値とな
り、60〜70℃の温度域での好ましい降伏応力強度を
得ることが難しくなる。
【0036】さらに、本発明では、底中心部を除き高配
向に延伸薄肉化された底部を加熱、熱固定して、結晶化
を進行させることにより、底部、特に底中央近傍の谷部
の強度を高めることができ、耐熱耐圧性能を一段と向上
させることができる。この際、高配向に延伸薄肉化され
た底部は、130℃〜200℃程度の温度にて熱固定す
ることにより、殆ど球晶白化することなく結晶化し、そ
れ故、通常十分な耐衝撃性能を有することができる。こ
の底部の熱固定によって、胴径の50%程度の直径の範
囲内にある底谷球状面部の結晶化度を上昇させることが
重要であり、その部位の結晶化度は30〜55%とする
ことが好ましい。
【0037】底部を比較的高延伸に薄肉化された耐熱耐
圧容器を得る手段として、一度のブロー成形にて最終製
品形状とする1段ブロー成形法或いは二度のブロー成形
にて製品を得る2段ブロー成形法を採用することができ
る。
【0038】その2段ブロー成形法として、ブロー成形
金型を用いた1次ブロー成形にてプリフォーム成形品か
ら概ね底が球状の2次成形品を作成し、その2次成形品
の底部及び底部に連なる胴部に一部を加熱収縮させて3
次成形品とし、さらにその3次成形体に2次ブロー成形
を行って最終形状とする工程を採用することができる。
【0039】この場合、1次ブロー成形にて得られる2
次成形品の底部は中心部を除いて比較的高延伸に薄肉化
されることが好ましい。1次ブロー成形にて底部を比較
的高延伸に薄肉化するには、プリフォーム成形品の底中
心部を成形品内部に配置された延伸棒と外部に設置され
たプレス棒とで十分に挟み込んで二軸延伸ブロー成形す
ることが望ましい。この際、延伸棒とプレス棒とで挟み
込んだ底中心部位が殆ど未延伸状態の厚肉部として残
る。
【0040】比較的厚肉の底中心部は比較的小さな直径
に止めることが、底部の好ましい耐熱耐圧性能を保持す
る上で好ましい。通常、底中心部の直径Dc は胴径D0
の25%以下であり、好ましくは18%以下とする。
【0041】さらに、この厚肉部を加熱により、熱固定
することにより、その部位の熱殺菌処理時の材料強度を
向上させることができる。上記の2段ブロー成形法で
は、2次成形品の底部の加熱の際に、厚肉の底中心部と
その周縁の高延伸薄肉部とを同時に熱固定することがで
きる。この際、耐衝撃性を確保するため、厚肉の底中心
部はその周縁の薄肉部よりも多少結晶化度の上限値を抑
えることが好ましく、具体的には、厚肉の底中心部の結
晶化度は20〜45%とし、その周縁の高延伸薄肉部の
結晶化度は30〜55%とすることが好ましい。
【0042】また、2段ブロー成形法において、1次ブ
ロー成形を金型を用いないフリーブロー成形とすること
により、底部全体を延伸し薄肉化することができる。フ
リーブロー成形した2次成形品では、底中心部は比較的
低延伸ながら薄肉化され、その周縁部は比較的高延伸に
薄肉化することができる。この様にして得られた2次成
形品は、胴部及び底部を加熱収縮させて2次ブロー成形
金型に収まる3次成形体とし、その3次成形体を2次ブ
ロー成形することにより最終製品とすることができる。
この場合、2次成形品の加熱時に底部を130℃〜20
0℃程度温度で熱固定することにより、最終製品の底部
全体の結晶化度を30〜55%程度に高めることができ
る。
【0043】プリフォーム成形品の口頚部及び底中心部
を予め加熱して球晶化させておくことにより、ブロー成
形時の肩部及び底部の延伸薄肉化の程度を容易に高める
ことができる。これは、1段ブロー成形法において採用
することができ、その際、得られた容器底部では底中心
に位置する球晶化部の極く際まで比較的高延伸に薄肉化
することができる。また、2段ブロー成形法の1次ブロ
ー成形の際に、底部にてその球晶化部の極く際まで比較
的高延伸に薄肉化するための安定的な手段として効果的
である。
【0044】底中心部に位置する球晶化部の直径Dc
胴径D0 の5〜25%とすることが好ましい。また、球
晶白化部の結晶化度は25%乃至50%とすることが好
ましい。その様に、底中心部の球晶化部の最大径を限定
し、かつ結晶化度の範囲を限定することにより、耐熱耐
圧性能に優れ、かつ耐衝撃性において全く問題のない耐
熱耐圧容器を得ることができる。
【0045】以上により、本発明によれば、加熱殺菌時
における底部の熱クリープ現象が完全に防止され、しか
も優れた耐熱耐圧性、耐衝撃性及び自立性の組み合わせ
を有する二軸延伸樹脂容器を提供でき、また均一にしか
も一様に高度に二軸延伸されたペタロイド型底部、即ち
足一体型底部を有する自立性容器を高生産性を以て再現
性よく製造できる。
【0046】
【発明の好適態様】本発明において、プラスチック材料
としては、延伸ブロー成形及び熱結晶化可能なプラスチ
ック材料であれば、任意のものを使用し得るが、熱可塑
性ポリエステル、特にエチレンテレフタレート系熱可塑
性ポリエステルが有利に使用される。勿論、ポリカーボ
ネートやアリレート樹脂等を用いることもできる。
【0047】本発明に用いるエチレンテレフタレート系
熱可塑性ポリエステルは、エステル反復単位の大部分、
一般に70モル%以上、特に80モル%以上をエチレン
テレフタレート単位を占めるものであり、ガラス転移点
(Tg)が50乃至90℃、特に55乃至80℃で、融
点(Tm)が200乃至275℃、特に220乃至27
0℃にある熱可塑性ポリエステルが好適である。
【0048】ホモポリエチレンテレフタレートが耐熱圧
性の点で好適であるが、エチレンテレフタレート単位以
外のエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使
用し得る。
【0049】テレフタル酸以外の二塩基酸としては、イ
ソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチン
酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;の1種
又は2種以上の組合せが挙げられ、エチレングリコール
以外のジオール成分としては、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,
6−ヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等の
1種又は2種以上が挙げられる。
【0050】また、エチレンテレフタレート系熱可塑性
ポリエステルにガラス転移点の比較的高い例えばポリエ
チレンナフタレート、ポリカーボネート或いはポリアリ
レート等を5%〜25%程度をブレンドした複合材を用
いることができ、それにより比較的高温時の材料強度を
高めることができる。さらに、ポリエチレンテレフタレ
ートと上記のガラス転移点の比較的高い材料とを積層化
して用いることができる。
【0051】用いるエチレンテレフタレート系熱可塑性
ポリエステルは、少なくともフィルムを形成するに足る
分子量を有するべきであり、用途に応じて、射出グレー
ド或いは押出グレードのものが使用される。その固有粘
度(I.V.)は一般的に0.6乃至1.4dl/g、
特に0.63乃至1.3dl/gの範囲にあるものが望
ましい。
【0052】本発明の容器の製造法によれば、先ず有底
筒状のプリフォームを成形し、このプリフォームの口頸
部或いは更に底部を加熱して、局部的に熱結晶化部を設
ける。
【0053】本発明に用いるプリフォームの一例、特に
二段ブロー成形に適したプリフォームを示す図5(一部
断面側面図)において、このプリフォーム20は、首部
21、胴部22及び閉塞底部23から成っており、首部
21には、ネジ等の蓋締結機構24及び容器保持のため
のサポートリング25等が設けられており、首部21は
長さKの範囲にわたって熱結晶化すなわち球晶化されて
いる。この球晶化された首部21は、図1の容器口頸部
1となるものである。
【0054】プラスチック材料のプリフォーム20への
成形には、射出成形を用いることができる。即ち、プラ
スチックを冷却された射出型中に溶融射出して、過冷却
された非晶質のプラスチックプリフォームに成形する。
【0055】射出機としては、射出プランジャーまたは
スクリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノ
ズル、スプルー、ゲートを通して前記ポリエステルを射
出型中に射出する。これにより、ポリエステル等は射出
型キャビティ内に流入し、固化されて延伸ブロー成形用
のプリフォームとなる。
【0056】射出型としては、容器形状に対応するキャ
ビティを有するものが使用されるが、ワンゲート型或い
はマルチゲート型の射出型を用いるのがよい。射出温度
は270乃至310℃、圧力は28乃至110kg/c
2 程度が好ましい。
【0057】プリフォーム20の首部21の球晶化は、
これらの部分をそれ自体公知の手段で選択的に加熱する
ことにより行うことができる。ポリエステル等の熱結晶
化は、固有の結晶化温度で顕著に生じるので、一般にプ
リフォームの対応する部分を、結晶化温度に加熱すれば
よい。加熱は、赤外線加熱或いは誘電加熱等により行う
ことができ、一般に延伸すべき胴部を熱源から断熱材に
より遮断して、選択的加熱を行うのがよい。
【0058】上記の球晶化は、プリフォーム20の延伸
温度への予備加熱と同時に行っても或いは別個に行って
もよい。
【0059】プリフォームの延伸温度は、一般に85乃
至135℃、特に90乃至130℃の温度が適当であ
り、その加熱は、赤外線加熱、熱風加熱炉、誘電加熱等
のそれ自体公知の手段により行うことができる。また、
口部球晶化は、プリフォーム底部及び口部を、他の部分
と熱的に絶縁した状態で、一般に140乃至220℃、
特に160乃至210℃の温度に加熱することにより行
うことができる。プリフォーム口部の結晶化度は25%
以上であるのがよい。
【0060】尚、プリフォームからの延伸ブロー成形に
は、成形されるプリフォーム成形品に与えられた熱、即
ち余熱を利用して、プリフォーム成形に続いて延伸ブロ
ー成形を行う方法も使用できるが、一般には、一旦過冷
却状態のプリフォーム成形品を製造し、このプリフォー
ムを前述した延伸温度に加熱して延伸ブロー成形を行う
方法が好ましい。
【0061】二段ブロー成形法によれば、このように部
分熱結晶化及び延伸のための予備加熱を行ったプリフォ
ームを1次ブロー金型内にて二軸延伸ブロー成形して、
概ねドーム状の底部を形成すると共に、プリフォームの
熱結晶化部以外の部分を高延伸倍率に延伸した2次成形
品とし(図6);この2次成形品の底部及び底部に連な
った胴部の少なくともその一部を加熱して、該底部及び
一部胴部が収縮した3次成形品とし(図8);次いでこ
の3次成形品を2次ブロー金型内にてブロー成形して、
複数の谷部及び足部から成り、底中心部を除いて高延伸
により薄肉化された底部を有する最終製品とする(図9
及び図10)。
【0062】本発明では一次ブロー成形工程にて底部を
比較的高延伸に薄肉化することが好ましいが、そのため
には、プリフォームの底部と胴部の加熱温度バランス
が重要である。すなわち、プリフォーム底部の加熱温度
を胴部の加熱温度に近づけることにより、ブロー成形時
に胴部と同様に底部を比較的高延伸に薄肉化することが
できる。一方、プリフォーム底部の加熱温度が胴部より
もかなり低いと、ブロー成形時の底部の延伸度合いが低
くなる。
【0063】1次ブロー成形工程を示す図6において、
プリフォーム20は、コア金型31によりその首部を支
持されており、閉じた割金型32内に保持される。コア
金型の反対側には、2次成形品の底形状を規定する底金
型33も配置されている。プリフォーム20内に延伸棒
34を挿入し、その先端をプリフォーム底部に押し当て
て、プリフォーム20を軸方向に引っ張り延伸すると共
に、プリフォーム20内に流体を吹き込んで、プリフォ
ームを周方向に膨張延伸させる。この際、延伸棒34と
同軸に、底金型33の側にプレス棒35を配置して、引
っ張り延伸に際して、プリフォームの底部23が延伸棒
34とプレス棒35とにより狭持され、プリフォームの
底部23が形成される2次成形品36の中心に位置する
ように位置規制する。底金型33は、2次成形品36の
底形状を、続いて行う熱処理工程で底形状が以下に説明
する好適な形に規制するためのものである。
【0064】即ち、図6に示すとおり、2次成形体の底
部37の直径を最終容器の胴部及び底部直径よりも大き
い大径部に形成させておくことも有用であり、これは、
2次成形品の底部の収縮に際して、径の大きい底部が中
心側へのくぼみを抑制して、半球状面を形成するように
作用するからである。2次成形体の底部37の直径を最
終容器の胴部及び底部直径の1.05乃至1.3倍程度
とすることが好適である。
【0065】更に、図7に示すとおり、1次ブロー成形
に際して、2次成形体の底部37の中央部外面に比較的
小さな凹部38を設けておくと、熱処理工程で、3次成
形体の底肩部が径内方側に過度に引き込まれるのが防止
される。これは、前記凹部38が熱収縮時に底部を半球
状面に持ち上げる作用をしているためと思われる。凹部
38の寸法は、径が最終容器の胴径D0 の15乃至60
%程度、深さが0.5乃至5mm程度が適当である。こ
の凹部38の形成は、底金型33の中央部内面に内向き
の突起39を形成しておくことにより達成される。更に
プレス棒35の先端に部分球面状の突起40を形成させ
ておくと、底中心部の延伸棒との協動による狭持が確実
に行われ、小寸法(DC )の底中心を除いて、底中心部
周縁の延伸度合いを高めることができる。また、底中心
部も比較的薄くでき、更に2次成形品の底中心部の外面
側に前述した凹みを形成することができる。
【0066】延伸倍率は、軸方向延伸倍率を2乃至5
倍、特に2.2乃至4倍、周方向延伸倍率を2.5乃至
6.6倍、特に3乃至6倍とするのがよい。軸方向延伸
倍率は、プリフォーム成形品の軸方向の長さと延伸棒の
ストローク長とによって決定されるが、周方向の延伸倍
率は、プリフォームの径と金型キャビティの径とにより
決定される。圧力流体としては、室温或いは加熱された
空気や、その他のガス、例えば窒素、炭酸ガス或いは水
蒸気等を使用することができ、その圧力は、通常10乃
至40kg/cm2 ゲージ、特に15乃至30kg/c
2 ゲージの範囲にあるのがよい。
【0067】熱処理工程の詳細を示す図8において、2
次成形品36はコア金型31に支持させて自転してお
り、この2次成形品の底部37及び底部に連なった胴部
の少なくとも一部と対面するように赤外線加熱体41が
設けられている。2次成形品34は、底部及び底部に連
なった胴部の少なくとも一部が赤外線加熱体41からの
赤外線で加熱され、収縮した底部42および一部胴部4
3よりなる3次成形品44となる。
【0068】2次成形品36の底部及び一部胴部の加熱
は、120乃至200℃の温度で行うのがよく、これに
より、これらの部分の熱収縮と熱固定を有効に行うこと
ができる。赤外線放射体からの加熱では、非接触式加熱
であるので、底部及び一部胴部の収縮が、拘束なしに行
われ、また、2次成形品の表面に照射された赤外線は、
その一部が板厚分を通過し、照射部位に対向する反対側
の内面側に至ってその一部がさらに吸収され内面側から
器壁の赤外線による加熱が極めて効率良く短時間内に均
一に行われる。
【0069】また、前記熱処理工程の赤外線放射体41
を、2次成形品が移動する通路にそって、該通路の上部
乃至側面に配置された一又は二以上の赤外線放射体から
なるものとし、該赤外線放射体内を2次成形品を軸方向
に自転させて加熱しながら移動すれば、2次成形品の加
熱収縮と工程間の移動が同時にできるので、ロスタイム
なしで熱処理を行うことができると共に、生産性を向上
させることができる。赤外線放射体は400〜1000
℃程度に加熱された比較的放射効率に優れた且つ比較的
表面積の大きな面状の表面を有するものを組み合わせて
使用するとよい。これにより、比較的高エネルギー密度
の赤外線を2次成形品に照射することができ、短時間加
熱が可能となる。特に、本発明においては2次成形品の
加熱部位は高延伸により薄肉化されているため、前記赤
外線加熱体により例えば10秒以下の短時間にて所定の
温度とすることができる。その赤外線加熱体としては具
体的には炭素鋼或いはステンレス鋼等の金属面、アルミ
ナ、マグネシア或いはジルコニア等のセラミック面、セ
ラミックとカーボン等の複合材面などの固体表面或いは
ガスを燃焼して得られる気体表面などが利用できる。固
体からなる赤外線加熱体の表面は埋め込んだ電熱ヒータ
による加熱或いは高周波誘導加熱などにより所定の温度
とする。
【0070】一次ブロー成形にて高延伸に薄肉化された
2次成形品の底部は比較的に成形性に乏しく、2次ブロ
ー成形を良好に行うためには成形部の温度を120〜2
00℃とすることが必要である。また、3次成形品の加
熱部位を120〜200℃の温度に加熱して熱固定を行
うことにより、最終的に容器の底谷部の結晶化度を前述
した範囲にすることができる。底部高延伸配向による耐
熱圧強度の向上を加えて、この底部結晶化によりさらに
耐熱圧強度を高めることができる。
【0071】2次ブロー成形工程の詳細を示す図9にお
いて、3次成形品44は、コア金型31によりその首部
を支持されており、閉じた割金型51内に保持される。
コア金型の反対側には、最終容器の底形状を規定する底
金型52も配置されている。3次成形品44内に流体を
吹き込んで、3次成形品を2次ブロー成形し、所定の谷
部及び谷部を備えた最終容器(5本足)50の底形状に
形成する。成形された容器50は、それ自体公知の取り
出し機構(図示せず)により、開いた2次ブロー金型5
1から外部に取り出される。
【0072】本発明の2次ブロー成形工程では、熱処理
工程での成形品(3次成形品)を2次ブロー成形型中で
ブロー成形して、前記足部と谷部とが交互に配置された
底部に成形する。この2次ブロー成形に際して、当然の
ことながら、用いる2次ブロー成形金型のキャビテイは
3次成形品よりも大きく、自立性底形状を含めて、最終
成形品の寸法及び形状に合致するものでなければならな
い。
【0073】また、3次成形品では、熱処理による結晶
化で、弾性率が増加しているので、高い流体圧を用いて
行うのがよく、一般に15乃至45kg/cm2 の圧力
を用いるのが好ましい。
【0074】2次ブロー成形に際して、金型の温度は、
5乃至135℃の温度に維持して、成形後直ちに冷却が
行われるようにしてもよいし、或いは、最終成形品中に
冷風等を流して冷却が行われるようにしてもよい。
【0075】この二段ブロー成形法によるボトル底部の
構造を示す図11において、底中心部5は、未延伸で比
較的厚肉の状態であるが、その寸法は小さい径DC に限
定されており、胴部6及び足部7では、十分の延伸薄肉
化と熱固定とが行われている。このため、この容器は十
分な耐熱耐圧性と自立性とを備えている。この具体例の
容器は5本足で、底中心線に対して非対称である。
【0076】底中央部の接地部の高さH0 は、空の状態
において、3mm以上、特に4乃至8mmとなるように
成形するのがよい。これにより、充填加熱殺菌時におい
ても、十分満足すべき自立性が保証される。
【0077】本発明に用いるプリフォームの他の例、一
段ブロー成形に適したプリフォームを示す図12におい
て、このプリフォーム20は、首部21、胴部22及び
閉塞底部23から成っており、首部21には、ネジ等の
蓋締結機構24及び容器保持のためのサポートリング2
5等が設けられており、首部21は長さKまた底部中央
23は径K1 の範囲にわたって球晶化されている。この
球晶化された首部21は、図1の容器口頸部2となるも
のであり、一方底部中央23は、図1の底中央の球晶化
底部5となるものであり、底部中央23は径K1 は、図
4の径DC にほぼ相当する。
【0078】一段ブロー成形法によれば、前述したよう
に部分熱結晶化及び延伸のための予備加熱を行ったプリ
フォームをブロー金型内にて二軸延伸ブロー成形して、
所定形状及び所定寸法の複数の谷部及び足部から成り、
底中心部を除いて高延伸により薄肉化された底部を有す
る最終製品とする。この際、プリフォームの加熱におい
て、底部の加熱温度を胴部の加熱温度に接近させること
により、ブロー成形時に最終製品の底部を底中心部を除
いて比較的高延伸に薄肉化することができる。
【0079】一段ブロー成形工程を示す図13におい
て、プリフォーム20は、コア金型31によりその首部
を支持されており、閉じた割金型61内に保持される。
コア金型の反対側には、最終成形品の底形状を規定する
底金型62も配置されている。プリフォーム20内に延
伸棒34を挿入し、その先端をプリフォーム底部に押し
当てて、プリフォーム20を軸方向に引っ張り延伸する
と共に、プリフォーム20内に流体を吹き込んで、プリ
フォームを周方向に膨張延伸させる。この際、延伸棒3
4と同軸に、底金型62の側にプレス棒35を配置し
て、引っ張り延伸に際して、プリフォームの球晶化底部
23が延伸棒34とプレス棒35とにより狭持され、プ
リフォームの底部23が形成される最終成形品60の中
心に位置するように位置規制する。底金型62は、前述
した形状及び寸法の底谷部及び足部を形成するためのも
のである。この具体例では、6本の足部を形成するよう
にしている。
【0080】一段ブロー成形工程におけるブロー成形条
件は、前述した二段成形法の一次ブロー成形条件に準じ
てよい。この具体例では、底型を130℃〜160℃と
し、金型内にて底部を熱固定するようにしている。
【0081】この一段ブロー成形法によるボトル底部の
構造を示す図14において、底中心部5は、高度に熱結
晶化されていて、比較的厚肉の状態であるが、その寸法
は小さい径DC に限定されており、胴部6及び足部7で
は、十分の延伸薄肉化と熱固定とが行われている。この
ため、この容器は特に優れた耐熱耐圧性と自立性とを備
えている。この具体例では、底の谷部6及び足部7は軸
対称に存在している。
【0082】本発明の耐熱圧ポリエステルボトルは、自
生圧力を有する内容物を充填し、加熱殺菌乃至滅菌する
用途に有用であり、炭酸入り飲料や窒素充填飲料乃至調
味料等を充填保存する容器として有用である。耐熱耐圧
用容器として、ガス容量は3VOL程度まで可能であ
り、加熱殺菌温度は、60乃至80℃が適当である。
【0083】
【実施例】
比較試験1 図6、図8及び図9に示した装置を用いて、最終成形品
の最大胴径D0 が94mm、全高さが306mm、容量
が1500mlで、底部が5本の足部及び谷部とから構
成される図1に示されるようなポリエチレンテレフタレ
ート(PET)製の容器を作成した。
【0084】有底状のプリフォームを用意した。そのプ
リフォームを図6に示されるような、高さが316mm
で、底部に連なる胴部の直径が105mmであり、且つ
中央部が内方に凸状の底型を有する金型を用いて、30
kgf/cm2 の圧縮空気にて一次ブロー成形し、2次
成形品を得た。得られた2次成形品の底部は中央に凹み
(径が30mm、深さが3mm)を有し、且つ底中心部
を除いて、0.5〜0.6mmの板厚に高延伸されてお
り、その延伸部位の結晶化度は25〜35%であった。
【0085】次に、セラミック内に電熱ヒータを組み込
んだ面状の赤外線加熱体を天面及び側面に配置したトン
ネル状の熱処理装置中を2次成形品を自転させながら移
動させることにより、2次成形品の底部及び底部に連な
る胴部の一部を加熱収縮させて3次成形品を得た。赤外
線加熱体の温度は天面が900℃で、側面が750℃で
あり、加熱時間は6秒間であった。得られた3次成形体
の加熱部位は最終容器の底谷曲面に十分収まる形状であ
った。
【0086】最後に、加熱状態にある3次成形品を所定
の底形状を有する2次ブロー金型を用いて、40kgf
/cm2 の圧縮空気にて2次ブロー成形して前記容器を
得た。その際の2次ブロー金型の底型として、足部間を
横切り且つ谷部に垂直な面において谷部を挟む足角度
θ、胴径D0 の80%の直径内に含まれる底谷部の合計
表面積Sと胴径D0 の80%の直径内に含まれる底部仮
想曲面の表面積S0 との比S/S0 、底部仮想曲面にお
いて、中央付け根部の直径d0 +10mmの直径dの円
周上に占める谷部の合計長さLと直径dでの円周長さπ
dとの比率L/πd及び底中央近傍における谷底部の曲
率半径R1 と胴部半径R0 との比率R1 /R0 の数値を
適当に組み合わせた5つの金型を用意した。
【0087】本比較試験に供した5つの2次ブロー金型
の底形状の数値を表1に示す。5つの金型に対して各々
容器を作成し、実施例1、実施例2及び実施例3、比較
例1及び比較例2とし、得られた容器の各部の肉厚及び
結晶化度を調査した。いずれの場合も得られた容器の底
中心部を除く、半径30mm内の底谷部の厚みは0.3
5〜0.5mmであり、その部位の結晶化度は30〜4
2%であった。また、比較的厚肉の底中心部の直径Dc
は約10mmであり、その底中心部の直径と胴径との比
率Dc /D0 は約0.1であった。また底中心部の肉厚
は約1mmであった。得られた容器の足先端部の最小厚
みtmin を表1に併せて示す。
【0088】
【表1】
【0089】比較試験2 図13に示した装置を用いて、最終成形品の最大胴径D
0 が94mm、全高さが306mm、容量が1500m
lで、底部が6本の足部及び谷部とから構成されポリエ
チレンテレフタレート(PET)製容器を作成した。
【0090】有底状のプリフォームを用意し、そのプリ
フォームの底部及び首部を赤外線加熱により球晶化させ
た。次に、底部が6本の足部と谷部とを有する底型を備
えた供試ブロー金型を準備した。供試ブロー金型の底型
では、足部間を横切り且つ谷部に垂直な面において谷部
を挟む足角度θが70゜であり、胴径D0 の80%の直
径内に含まれる底谷部の合計表面積Sと胴径D0 の80
%の直径内に含まれる底部仮想曲面の表面積S0 との比
S/S0 が0.33であり、底部仮想曲面において、中
央付け根部の直径d0 +10mmの直径dの円周上に占
める谷部の合計長さLと直径dでの円周長さπdとの比
率L/πdが0.39であり、且つ底中央近傍における
谷底部の曲率半径R1 と胴部半径R0 との比率R1/R0
が1.49であった。
【0091】延伸温度に加熱したプリフォームを前記の
供試ブロー金型を用いて、40kgf/cm2 の圧縮空
気にてブロー成形した。その際、プリフォームの加熱温
度分布を変えて、底中心部近傍の延伸度合いの異なった
2水準の自立容器を作成し、実施例4及び比較例3とし
た。また、実施例4では供試ブロー金型の底部温度を1
50℃とし、ブロー成形後、金型内にて2秒間静止させ
て底部の熱固定を行った。各例の成形条件及び得られた
容器の底中心より半径10mmの部位の厚み及び結晶化
度の値を表2に示す。なお、各例とも底中心球晶化部は
径が15mmで厚みが約1.5mmであった。
【0092】
【表2】
【0093】性能試験 各例とも10本の容器に2.6ガスボリューム(G.
V.)及び3ガスボリュームの炭酸水を充填してキャッ
ピングした後、70℃の熱湯を容器上部から30分間流
すことにより内容物の加熱殺菌処理を行った。その加熱
殺菌処理において底中央熱結晶部は最大68℃までの温
度上昇が見られた。加熱殺菌処理の終了し冷却した容器
底部の変形量を測定し、足高さ(H)がマイナスであ
る、すなわち底中央が足よりも下方に出ている自立性に
に欠ける容器の本数を調べた。結果を表3に示す。
【0094】
【表3】
【0095】以上の結果から本発明容器は耐熱耐圧性に
優れていることが理解される。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、谷部を挟む足部の開き
角度θ及び谷部の面積Sを特定の範囲となるように底部
構造を設計することにより、底部全体が延伸により薄肉
化されながら足部の過度の薄肉化が防止され、加熱殺菌
時における底部の熱クリープ現象が完全に防止され、し
かも優れた耐熱耐圧性、耐衝撃性及び自立性の組み合わ
せを有する二軸延伸樹脂容器を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱耐圧自立性容器を示す一部断面側
面図である。
【図2】図1の容器における底部の谷部と足部との配置
の詳細及び足部開き角度を説明するための底部斜視図で
ある。
【図3】容器底部における諸寸法を説明するための要部
拡大断面図である。
【図4】容器底部における谷部面積及びその他の寸法を
説明するための拡大底面図である。
【図5】本発明に用いるプリフォームの一例、特に二段
ブロー成形に適したプリフォームを示す一部断面側面図
である。
【図6】二段ブロー成形における1次ブロー成形工程を
示す説明図である。
【図7】二段ブロー成形における1次ブロー成形工程で
の底中心部近傍の拡大図である。
【図8】二段ブロー成形における2次成形品の加熱収縮
工程の説明図である。
【図9】二段ブロー成形における2次ブロー成形工程の
説明図である。
【図10】最終成形品(5足)の側面図である。
【図11】最終成形品の底部の拡大図である。
【図12】本発明に用いるプリフォームの他の例、特に
一段ブロー成形に適したプリフォームを示す一部断面側
面図である。
【図13】一段ブロー成形におけるブロー成形工程を示
す説明図である。
【図14】最終成形品(6足)の底部の拡大図である。
【符号の説明】
1 口頚部 2 肩部 3 胴部 4 底部 5 底中心部 6 谷部 7 足部 8 中央の付け根部 9 先端部 10 傾斜部 20 プリフォーム 21 首部 22 胴部 23 閉塞底部 24 蓋締結機構 25 サポートリング 31 コア金型 32 割金型 33 底金型 34 延伸棒 35 プレス棒 36 2次成形品 37 底部 38 凹部 39 突起 40 突起 41 赤外線加熱体 42 収縮した底部 43 収縮した一部胴部 44 3次成形品 50 最終容器 51 割金型 52 底金型 60 最終容器 61 割金型 62 底金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 公生 神奈川県川崎市宮前区野川2297−5 (72)発明者 深堀 穂高 神奈川県横浜市西区西戸部町2−206 (72)発明者 丸橋 吉次 神奈川県横浜市港北区日吉本町6−35− 5 (56)参考文献 特開 平5−246416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 1/46 B65D 1/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂の二軸延伸ブロー成形によって形成
    された口頸部、肩部、胴部及び底部を備え且つ該底部が
    底方向に凸の仮想曲面上に位置する複数の谷部と谷部間
    に位置し、谷部よりも底方向に突出し且つ中央の付け根
    部から径方向にのびている先端部が接地部となる足部と
    よりなる自立容器において、底中心部を除いて底部全体
    が比較的高延伸倍率にて延伸されており、底中心部を除
    いて底部の厚みが1mm以下に薄肉化されており、足部間
    を横切り且つ谷部に垂直な面において谷部を挟む足部開
    き角度θが65゜以上であり、且つ胴径Dの80%の
    直径内に含まれる底谷部の合計表面積をS、及び胴径D
    の80%の直径内に含まれる前記仮想曲面の表面積を
    としたとき、S≧0.2・Sであることを特徴と
    する耐熱耐圧自立容器。
  2. 【請求項2】 上記足部開き角度θが70゜乃至110
    ゜の範囲にある請求項1記載の耐熱耐圧自立容器。
  3. 【請求項3】 前記底谷部の合計表面積Sが、式0.5
    ・S≧S≧0.3・Sの範囲内にある請求項1記載
    の耐熱耐圧自立容器。
  4. 【請求項4】 前記仮想曲面において、前記中央の付け
    根部の直径d+10mmの直径dの円周上に占める谷部
    の合計長さ(L)が、L≧0.2πdである請求項1記
    載の耐熱耐圧自立容器。
  5. 【請求項5】 底中央近傍における底谷部の曲率半径R
    が胴部半径(D/2)の1.1乃至1.6倍である
    請求項1記載の耐熱耐圧自立容器。
  6. 【請求項6】 底中心部を除いて底部の厚みが0.15
    乃至0.8mmの範囲にある請求項1記載の耐熱耐圧自立
    容器。
  7. 【請求項7】 底中心部を除く底部が20%以上の結晶
    化度を有する請求項1記載の耐熱耐圧自立容器。
  8. 【請求項8】 底中心部を除いて底部が熱固定されてお
    り、胴径(D)の50%の直径の範囲内にある谷部
    が、底中心部を除いて、30乃至55%の結晶化度を有
    する請求項1記載の耐熱耐圧自立容器。
  9. 【請求項9】 容器の口頸部が球晶化されている請求項
    1記載の耐熱耐圧自立容器。
  10. 【請求項10】 実質的に未延伸状態の底中心部の直径
    Dcが胴部の直径Dの25%以下である請求項1記載
    の耐熱耐圧自立容器。
  11. 【請求項11】 上記底中心部が熱固定されており、2
    0〜45%の結晶化度を有している請求項1乃至10の
    いずれかに記載の耐熱耐圧自立容器。
  12. 【請求項12】 底足部が5乃至6本設けられている請
    求項1記載の耐熱耐圧自立容器。
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