JP3067324B2 - ターボヒータ装置のセンサの故障診断装置 - Google Patents

ターボヒータ装置のセンサの故障診断装置

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JP3067324B2
JP3067324B2 JP3269459A JP26945991A JP3067324B2 JP 3067324 B2 JP3067324 B2 JP 3067324B2 JP 3269459 A JP3269459 A JP 3269459A JP 26945991 A JP26945991 A JP 26945991A JP 3067324 B2 JP3067324 B2 JP 3067324B2
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博 笹岡
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Toyota Motor Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターボヒータ装置のセン
サの故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】排気タービンと空気昇温用ブロワからな
るターボヒータを具え、ブロワから吐出された高温の空
気を車両運転室内に送り込んで車両運転室内を暖房する
ようにしたターボヒータ装置が公知である(実開平1−
120408号公報参照)。このターボヒータ装置は機
関暖機完了前のように主にアイドリング運転或いは低負
荷運転が行われているときでも高速で回転せしめられる
ので機関暖機完了前であっても車両運転室内を十分に暖
房することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのようなタ
ーボヒータ装置は機関低負荷運転時でも必要な回転数が
得られるように設計されているので機関高負荷運転時に
はかなり回転数が高くなる。従ってターボヒータの回転
数を検出し、ターボモータが過回転しないように制御す
ることが必要となる。また、車室内の温度を最適な温度
に制御するためにブロワの吐出空気温を検出し、ブロワ
の吐出空気温を制御することが必要となる。更に機関の
排圧が高くなりすぎないように排気タービンの入口圧を
検出し、排気タービンの入口圧を制御することが必要と
なる。更にこのターボヒータ装置では機関排気通路内に
排気制御弁を配置し、排気制御弁上流から排気バイパス
通路を分岐して排気制御弁の開度を制御することにより
排気バイパス通路内に送り込まれる排気ガス量を制御
し、排気バイパス通路内に送り込まれた排気ガスにより
ターボヒータが駆動せしめられる。即ち、ターボヒータ
は排気制御弁の開度に応じて制御される。
【0004】従って、ターボヒータ装置では回転数セン
サ、温度センサ、圧力センサ、開度センサ等の種々のセ
ンサを設けることが必要となり、これらセンサのうちで
1つでもセンサが異常になると種々の問題が生じること
になる。従ってセンサに異常が生じたときにはこれを早
期に発見することが必要となる。ところが上述の公知の
ターボヒータ装置ではセンサに異常が生じているか否か
を検出しておらず、従ってセンサに異常が生じたときに
これを早期に発見することができないという問題があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明によれば排気タービンと空気昇温用ブロワから
なるターボヒータを具えたターボヒータ装置と、ターボ
ヒータの回転数を検出する回転数センサと、ブロワ前後
の温度差を検出する温度センサと、排気タービン前後の
圧力差を検出する圧力センサと、センサの異常時にセン
サにより検出された回転数と温度差がとりうる回転数温
度差領域、温度差と圧力差がとりうる温度差圧力差領
域、および圧力差と回転数とがとりうる圧力差回転数領
域が予め設定されていてセンサにより検出された回転
数、温度差および圧力差がこれら3つの領域のうちの2
つの領域をとる場合には3つのセンサのうちでこの2つ
の領域の検出に共に関係する1つのセンサに異常がある
と判断する判断装置を具備している。
【0006】更に本発明によれば上記問題点を解決する
ために機関排気通路内に配置された排気制御弁と、排気
制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイパス通路
と、排気バイパス通路内に配置された排気タービンと空
気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えたターボヒ
ータ装置と、ターボヒータの回転数を検出する回転数セ
ンサと、ブロワ前後の温度差を検出する温度センサと、
排気制御弁の開度を検出する開度センサと、センサの異
常時にセンサにより検出された回転数と温度差がとりう
る回転数温度差領域、温度差と開度がとりうる温度差開
度領域、および開度と回転数とがとりうる開度回転数領
域が予め設定されていてセンサにより検出された回転
数、温度差および開度がこれら3つの領域のうちの2つ
の領域をとる場合には3つのセンサのうちでこの2つの
領域の検出に共に関係する1つのセンサに異常があると
判断する判断装置を具備している。
【0007】更に本発明によれば上記問題点を解決する
ために機関排気通路内に配置された排気制御弁と、排気
制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイパス通路
と、排気バイパス通路内に配置された排気タービンと空
気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えたターボヒ
ータ装置と、ターボヒータの回転数を検出する回転数セ
ンサと、排気タービン前後の圧力差を検出する圧力セン
サと、排気制御弁の開度を検出する開度センサと、セン
サの異常時にセンサにより検出された回転数と開度がと
りうる回転数開度領域、開度と圧力差がとりうる開度圧
力差領域、および圧力差と回転数とがとりうる圧力差回
転数領域が予め設定されていてセンサにより検出された
回転数、開度および圧力差がこれら3つの領域のうちの
2つの領域をとる場合には3つのセンサのうちでこの2
つの領域の検出に共に関係する1つのセンサに異常があ
ると判断する判断装置を具備している。
【0008】更に本発明によれば上記問題点を解決する
ために機関排気通路内に配置された排気制御弁と、排気
制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイパス通路
と、排気バイパス通路内に配置された排気タービンと空
気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えたターボヒ
ータ装置と、ブロワ前後の温度差を検出する温度センサ
と、排気タービン前後の圧力差を検出する圧力センサ
と、排気制御弁の開度を検出する開度センサと、センサ
の異常時にセンサにより検出された開度と温度差がとり
うる開度温度差領域、温度差と圧力差がとりうる温度差
圧力差領域、および圧力差と開度とがとりうる圧力差開
度領域が予め設定されていてセンサにより検出された開
度、温度差および圧力差がこれら3つの領域のうちの2
つの領域をとる場合には3つのセンサのうちでこの2つ
の領域の検出に共に関係する1つのセンサに異常がある
と判断する判断装置を具備している。
【0009】
【作用】請求項1に記載された発明では各センサにより
検出された回転数、温度差又は圧力差は夫々3つの領域
のうちの2つの領域に関係しており、3つのセンサのう
ちの1つのセンサが異常になると各センサにより検出さ
れた回転数、温度差および圧力差は異常になった1つの
センサが関係する2つの領域をとり、異常になった1つ
のセンサが関係していない残りの1つの領域をとらな
い。これを利用して各センサにより検出された回転数、
温度差および圧力差が3つの領域のうちの2つの領域を
とった場合にはこの2つの領域の検出に共に関係してい
る1つのセンサに異常があると判断する。
【0010】請求項2に記載された発明では各センサに
より検出された回転数、温度差又は開度は夫々3つの領
域のうちの2つの領域に関係しており、3つのセンサの
うちの1つのセンサが異常になると各センサにより検出
された回転数、温度差および開度は異常になった1つの
センサが関係する2つの領域をとり、異常になった1つ
のセンサが関係していない残りの1つの領域をとらな
い。これを利用して各センサにより検出された回転数、
温度差および開度が3つの領域のうちの2つの領域をと
った場合にはこの2つの領域の検出に共に関係している
1つのセンサに異常があると判断する。
【0011】請求項3に記載された発明では各センサに
より検出された回転数、開度又は圧力差は夫々3つの領
域のうちの2つの領域に関係しており、3つのセンサの
うちの1つのセンサが異常になると各センサにより検出
された回転数、開度および圧力差は異常になった1つの
センサが関係する2つの領域をとり、異常になった1つ
のセンサが関係していない残りの1つの領域をとらな
い。これを利用して各センサにより検出された回転数、
開度および圧力差が3つの領域のうちの2つの領域をと
った場合にはこの2つの領域の検出に共に関係している
1つのセンサに異常があると判断する。
【0012】請求項4に記載された発明では各センサに
より検出された開度、温度差又は圧力差は夫々3つの領
域のうちの2つの領域に関係しており、3つのセンサの
うちの1つのセンサが異常になると各センサにより検出
された開度、温度差および圧力差は異常になった1つの
センサが関係する2つの領域をとり、異常になった1つ
のセンサが関係していない残りの1つの領域をとらな
い。これを利用して各センサにより検出された開度、温
度差および圧力差が3つの領域のうちの2つの領域をと
った場合にはこの2つの領域の検出に共に関係している
1つのセンサに異常があると判断する。
【0013】
【実施例】図1を参照すると、1は機関本体、2はサー
ジタンク、3は吸気ダクト、4は吸気ダクト3内に配置
されたスロットル弁、5は排気マニホルド、6は排気マ
ニホルド5に連結された排気通路、7は消音器、8はタ
ーボヒータ装置、9はターボヒータを夫々示す。ターボ
ヒータ9は回転軸10を介して互いに連結された排気タ
ービン11とブロワ12からなる。排気通路6内には排
気制御弁13が配置され、排気通路6には排気制御弁1
3上流の排気通路6と排気制御弁13下流の排気通路6
とを連通する排気バイパス通路14が連結される。この
排気バイパス通路14内にはターボヒータ9の排気ター
ビン11が配置され、排気タービン11はバイパス通路
14内を流れる排気ガスによって回転駆動せしめられ
る。
【0014】一方、ターボヒータ9のブロワ12は空気
吸込通路15を介してエアクリーナ16に連結され、ブ
ロワ12の空気吐出通路17は車室18内に連結され
る。ターボヒータ9は一般的に使用されている過給用の
ターボチャージャと比較してかなり小型であり、機関ア
イドリング運転時或いは機関低速運転時に最も効率よく
作動するように設定されている。また、このターボヒー
タ9は過給よりもむしろ空気温度を上昇させることを目
的としており、従って一般的な過給用ターボチャージャ
よりもコンプレッサ効率の低いものを使用している。従
ってブロワ12から吐出される空気の圧力上昇はさほど
大きくなく、温度上昇がかなり大きくなる。
【0015】排気制御弁13はアクチュエータ19によ
って制御される。図1に示す実施例ではこのアクチュエ
ータ19はステップモータからなり、このステップモー
タ19は電子制御ユニット30の出力信号に基いて制御
される。また、車室18内には機関発熱を利用したヒー
タ20が配置される。この機関発熱利用ヒータ20へは
機関本体1内の昇温した冷却水が冷却水供給導管21を
介して供給され、車室18内に熱を放出して温度低下し
た冷却水は冷却水返戻導管22を介して機関本体1に返
戻される。
【0016】電子制御ユニット30はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス31によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセ
ッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具
備する。ターボヒータ9にはターボヒータ9の回転数を
表わす出力パルスを発生する回転数センサ23が取付け
られ、この回転数センサ23の出力パルスが入力ポート
35に入力される。また、排気タービン11前後のバイ
パス通路14内には夫々圧力センサ24,25が配置さ
れる。圧力センサ24は排気タービン11の上流側の排
気ガス圧に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧が
AD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
圧力センサ25は排気タービン11の下流側の排気ガス
圧に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧がAD変
換器38を介して入力ポート35に入力される。
【0017】一方、ブロワ12前後の空気吸込通路15
および空気吐出通路17内には夫々温度センサ26,2
7が配置される。温度センサ26はブロワ12に流入す
る空気温に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧が
AD変換器39を介して入力ポート35に入力される。
温度センサ27はブロワ12から吐出された空気温に比
例した出力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器4
0を介して入力ポート35に入力される。また、排気制
御弁13には排気制御弁13の開度に比例した出力電圧
を発生する開度センサ28が取付けられ、この開度セン
サ28の出力電圧がAD変換器41を介して入力ポート
35に入力される。また、車室18には車室18内の温
度に比例した出力電圧を発生する温度センサ29aが配
置され、この温度センサ29aの出力電圧がAD変換器
42を介して入力ポート35に入力される。更に車室1
8には車室18内の所望の目標温度を設定するための設
定装置29bが設けられる。この設定装置29bは運転
者により設定された目標温度を表わす出力電圧を発生
し、この出力電圧がAD変換器43を介して入力ポート
35に入力される。一方、出力ポート36は一方では駆
動回路44を介してステップモータ19に接続され、他
方では各駆動回路45を介して各警告灯46,47,4
8,49に接続される。
【0018】図2はステップモータ19のステップ位置
STと排気制御弁13の開度θとの関係を示している。
図2からわかるようにステップモータ19のステップ位
置STが大きくなるにつれて排気制御弁13の開度θが
大きくなる。図3はターボヒータの制御ルーチンを示し
ており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実
行される。図3を参照するとまず初めにステップ50に
おいて設定装置29bにより設計された目標温度T
0 と、温度センサ29aにより検出された車室18内の
温度Tとが比較される。T>T0 のときにはステップ5
1に進んでステップ位置STが1だけインクリメントさ
れ、次いでステップ53においてステップモータ19が
駆動される。即ち、T>T0 のときには排気制御弁13
の開度が増大せしめられるためにターボヒータ9の回転
数が低下し、その結果ブロワ12の吐出空気量および吐
出空気温が低下するために車室18内の温度が低下す
る。一方、T<T0 のときにはステップ52に進んでス
テップ位置STが1だけディクリメントされる。このと
きには逆に排気制御弁13の開度が減少せしめられるた
めにターボヒータ9の回転数が上昇し、その結果ブロワ
12の吐出空気量および吐出空気温が上昇するために車
室18内の温度が上昇する。このようにして車室18内
の温度Tが目標温度T0 に維持される。
【0019】機関始動後暫らくの間は機械冷却水温が低
いので機関発熱利用ヒータ20による暖房作用はほとん
ど行なわれない。しかしながらこのとき吐出通路17か
ら車室18内に高温の空気が供給されるのでこの高温の
空気によって車室18内の暖房が行なわれる。従って機
関始動後の早い時期から車室18内を暖房できることに
なる。
【0020】図4(A)においてハッチング領域Kab
はターボヒータ装置8の正常作動時にターボヒータ9の
回転数Nとブロワ12前後の温度差Δtとがとりうる回
転数温度差領域を示している。ターボヒータ装置8の正
常作動を時にはターボヒータ9の回転数Nが高くなるほ
どブロワ12による空気の温度上昇量、即ちブロワ12
前後の温度差Δtが大きくなるのでこのときの回転数温
度差領域Kabは図4(A)に示すように右上りとな
る。また、部品のばらつきを考慮すると図4(A)に示
されるように正常時の回転数温度差領域Kabは或る巾
を有することになり、従って部品のばらつきを考慮した
場合、ターボヒータ9の回転数Nとブロワ12前後の温
度差Δtが回転数温度差領域Kab内にあればターボヒ
ータ装置8が正常に作動していることになる。
【0021】ところが回転数センサ23又は温度センサ
26,27が破損すると回転数センサ23により検出さ
れた回転数Nが低いにもかかわらずに一対の温度センサ
26,27により検出された温度差Δtが大きくなった
り、逆に一対の温度センサ26,27により検出された
温度差Δtが小さいにもかかわらずに回転数Nが高くな
ったりする。即ち、回転数センサ23又は温度センサ2
6,27に異常が生じると回転数Nおよび温度差Δtか
ら定まる点が正常時の回転数温度差領域Kabからはず
れることになる。
【0022】そこで正常時にはとり得ない回転数温度差
領域を異常回転数温度差領域として予め設定しておき、
回転数Nと温度差Δtから定まる点がこの異常回転数温
度差領域内にあるときには回転数センサ23又は温度セ
ンサ26,27に異常があるものと判断するようにして
いる。図4(A)に示す実施例ではこの異常回転数温度
差領域はN<XrbがかつΔt>Ytbのハッチング領
域Bと、N>XraでかつΔt<Ytaのハッチング領
域Aである。
【0023】一方、図4(B)においてハッチング領域
Kcdはターボヒータ装置8の正常作動時に排気タービ
ン11前後の圧力差ΔPとブロワ12前後の温度差Δt
とがとりうる温度差圧力差領域を示している。ターボヒ
ータ装置8の正常作動時には排気タービン11前後の圧
力差ΔPが大きくなるほどブロワ12による空気の温度
上昇量、即ちブロワ12前後の温度差Δtが大きくなる
のでこのときの温度差圧力差領域Kcdは図4(B)に
示すように右上りとなる。従って排気タービン11前後
の圧力差ΔPとブロワ12前後の温度差Δtが温度差圧
力差領域Kcd内にあればターボヒータ装置8が正常に
作動していることになる。
【0024】ところが圧力センサ24,25や温度セン
サ26,27が破損すると一対の圧力センサ24,25
により検出された圧力差ΔPが低いにもかかわらずに一
対の温度センサ26,27により検出された温度差Δt
が大きくなったり、逆に一対の温度センサ26,27に
より検出された温度差Δtが小さいにもかかわらずに圧
力差ΔPが大きくなったりする。即ち、圧力センサ2
4,25又は温度センサ26,27に異常が生じると圧
力差ΔPおよび温度差Δtから定まる点が正常時の温度
差圧力差領域Kcdからはずれることになる。
【0025】そこで正常時にはとり得ない温度差圧力差
領域を異常温度差圧力差領域として予め設定しておき、
圧力差ΔPと温度差Δtから定まる点がこの異常温度差
圧力差領域内にあるときには圧力センサ24,25又は
温度センサ26,27に異常かあるものと判断するよう
にしている。図4(B)に示す実施例ではこの異常温度
差圧力差領域はΔP<XpdでかつΔt>Ytdのハッ
チング領域Dと、ΔP>XpcでかつΔt<Ytcのハ
ッチング領域Cである。
【0026】一方、図4(C)においてハッチング領域
Kefはターボヒータ装置8の正常作動時にターボヒー
タ9の回転数Nと排気タービン11前後の圧力差ΔPと
がとりうる圧力差回転数領域を示している。ターボヒー
タ装置8の正常作動時には排気タービン11前後の圧力
差ΔPが大きくなればターボヒータ9の回転数Nが高く
なるのでこのときの圧力差回転数領域Kefは図4
(C)に示すように右上がりとなる。従ってターボヒー
タ9の回転数Nと排気タービン11前後の圧力差ΔPが
圧力差回転数領域Kef内にあればターボヒータ装置8
が正常に作動していることになる。
【0027】ところが回転数センサ23や圧力センサ2
4,25が破損すると回転数センサ23により検出され
た回転数Nが低いにもかかわらずに一対の圧力センサ2
4,25により検出された圧力差ΔPが大きくなった
り、逆に一対の圧力センサ24,25により検出された
圧力差ΔPが小さいにもかかわらずに回転数Nが高くな
ったりする。即ち、回転数センサ23又は圧力差センサ
24,25に異常が生じると回転数Nおよび圧力差ΔP
から定まる点が正常時の圧力差回転数領域Kefからは
ずれることになる。
【0028】そこで正常時にはとり得ない圧力差回転数
領域を異常圧力差回転数領域として予め設定しておき、
回転数Nと圧力差ΔPから定まる点がこの異常圧力差回
転数領域内にあるときには回転数センサ23又は圧力セ
ンサ24,25に異常があるものと判断するようにして
いる。図4(C)に示す実施例ではこの異常圧力差回転
数領域はN<YreでかつΔP>Xpeのハッチング領
域Eと、N>YrfでかつΔP<Xpfのハッチング領
域Fである。
【0029】ところで1つのセンサからの出力信号に基
いてその1つのセンサが故障しているか否かを判断しよ
うとしても、例えば回転数センサ23の出力信号に基い
て回転数センサ23が故障しているか否かを判断しよう
としてもターボヒータ9の回転数は広範囲で変化するの
で回転数センサ23の出力信号は広範囲で変化し、従っ
て回転数センサ23の出力信号レベルの大小から回転数
センサ23が故障しているか否かを判断することは困難
である。また2つのセンサからの出力信号に基いていず
れか一方のセンサが故障しているか否かを判断しようと
しても例えば図4(A)においていずれか一方のセンサ
が故障したときにA,Bのいずれの異常領域をとるかが
わからないので2つのセンサのうちのどちらのセンサが
故障したか否かを判断することは困難である。
【0030】ところが3つのパラメータ、即ち回転数、
温度差および圧力差を夫々センサで検出した場合にはい
ずれのセンサが故障しているかを判断することができる
ようになる。次にこのことについて以下に示す表1を参
照しつつ説明する。
【0031】
【表1】
【0032】即ち、回転数センサ23、圧力センサ2
4,25および温度センサ26,27のうちでいずれか
一つのパラメータを検出するセンサが故障するとそのパ
ラメータが関係している図4の(A)から(C)のうち
のいずれか2つで異常領域となり、残りの1つで正常領
域となる。例えば圧力センサ24,25が故障して圧力
センサ24,25が小さな圧力差ΔP(タービン前後差
圧)を表わす信号を出力し続けたとする。この場合、回
転数N(ターボ回転数)および温度差Δt(温度上昇
量)が共に小さいときには図4の(A),(B),(C)の
全てにおいて正常領域Kab,Kcd,Kefをとる。
ところが回転数Nおよび温度差Δtが大きくなると図4
(A)では正常領域Kabをとるが図4(B)において
は異常領域Dをとり、図4(C)では異常領域Fをと
る。このときが表1のNo. 2に対応し、このときとる異
常領域にが付されている。
【0033】これに対して圧力センサ24,25が故障
して圧力センサ24,25が大きな圧力差ΔPを表わす
信号を出力し続けたとすると、この場合には回転数Nお
よび温度差Δtが小さくなったときに図4(A)では正
常領域Kabとなるが図4(B)においては異常領域C
をとり、図4(C)では異常領域Eをとる。即ち、正常
領域Kabをとり、しかも異常領域DおよびFをとる
か、又は異常領域CおよびEをとったときは圧力センサ
24,25が故障していることになる。同様に正常領域
Kcdをとり、しかも異常領域BおよびEをとるか、又
は異常領域AおよびFをとったときは回転数センサ23
が故障していることになり、正常領域Kefをとり、し
かも異常領域BおよびDをとるか、又は異常領域Aおよ
びCをとったときは温度センサ26,27が故障してい
ることになる。
【0034】なお、下記に示す表2は表1のNo. 2から
No. 7の状態のときにとる2つの異常領域を見やすく整
理したものである。即ち、表1のNo. 2は表2において
で表わされ、表2においてこのに対応するD,Fが
No. 2の状態のときにとる2つの異常状態を示してい
る。
【0035】
【表2】
【0036】なお、表1のNo. 1で示すように温度差Δ
t(温度上昇量)、回転数N(ターボ回転数)および圧
力差ΔP(タービン前後差圧)が全て大きくなれば全て
のセンサが正常に作動しており、また表1のNo. 8で示
すように温度差Δt、回転数Nおよび圧力差ΔPが全て
小さくなれば全てのセンサは正常に作動している。従っ
てNo. 1およびNo. 8に対応する,は図4の異常領
域A,B,C,D,E,Fに表われず、表2にも表われ
ない。
【0037】図5から図7は図4に基いて説明した実施
例の故障診断ルーチンを示しており、このルーチンは一
定時間毎の割込みによって実行される。図5から図7を
参照するとまず初めにステップ60において回転数セン
サ23の出力信号に基き計算されたターボ回転数Nが読
込まれる。次いでステップ61では吸込空気温t1 を示
す温度センサ26の出力信号が読込まれ、次いでステッ
プ62において吐出空気温t2 を示す温度センサ27の
出力信号が読込まれる。次いでステップ63ではブロワ
12前後における温度差、即ち温度上昇量Δt(=t2
−t1 )が計算される。次いでステップ64ではタービ
ン入口圧P1 を示す圧力センサ24の出力信号が読込ま
れ、次いでステップ65ではタービン出口圧P2 を示す
圧力センサ25の出力信号が読込まれる。次いでステッ
プ66では排気タービン11前後における圧力差、即ち
タービン前後差圧ΔP(=P1 −P 2 )が計算される。
【0038】次いでステップ67ではターボ回転数Nが
Xraよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtaよりも
小さいか否か、即ちNとΔtとにより定まる点が図4
(A)の異常領域A内にあるか否かが判別される。異常
領域A内にあるときにはステップ73に進んでフラグA
がセットされ、次いでステップ69に進む。これに対し
て異常領域A内にないときにはステップ68に進む。ス
テップ68ではターボ回転数NがXrbよりも小さくか
つ温度上昇量ΔtがYtbよりも大きいか否か、即ちN
とΔtとにより定まる点が図4(A)の異常領域B内に
あるか否かが判別される。異常領域B内にあるときには
ステップ74に進んでフラグBがセットされ、次いでス
テップ69に進む。これに対して異常領域B内にないと
きにはステップ69に進む。
【0039】ステップ69ではタービン前後差圧ΔPが
Xpcよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtcよりも
小さいか否か、即ちΔPとΔtとにより定まる点が図4
(B)の異常領域C内にあるか否かが判別される。異常
領域C内にあるときにはステップ75に進んでフラグC
がセットされ、次いでステップ71に進む。これに対し
て異常領域C内にないときにはステップ70に進む。ス
テップ70ではタービン前後差圧ΔPがXpdよりも小
さくかつ温度上昇量ΔtがYtdよりも大きいか否か、
即ちΔPとΔtとにより定まる点が図4(B)の異常領
域D内にあるか否かが判別される。異常領域D内にある
ときにはステップ76に進んでフラグDがセットされ、
次いでステップ71に進む。これに対して異常領域D内
にないときにはステップ71に進む。
【0040】ステップ71ではタービン前後差圧ΔPが
Xpeよりも大きくかつターボ回転数NがYreよりも
小さいか否か、即ちΔPとNとにより定まる点が図4
(C)の異常領域E内にあるか否かが判別される。異常
領域E内にあるときにはステップ77に進んでフラグE
がセットされ、次いでステップ79に進む。これに対し
て異常領域E内にないときにはステップ72に進む。ス
テップ72ではタービン前後差圧ΔPがXpfよりも小
さくかつターボ回転数NがYrfよりも大きいか否か、
即ちΔPとNとにより定まる点が図4(C)の異常領域
F内にあるか否かが判別される。異常領域F内にあると
きにはステップ78に進んでフラグFがセットされ、次
いでステップ79に進む。これに対して異常領域F内に
ないときにはステップ79に進む。
【0041】ステップ79ではフラグAがセットされて
いるか否かが判別される。フラグAがセットされている
ときにはステップ80に進み、フラグAがセットされて
いないときにはステップ82に進む。ステップ80では
フラグCがセットされているか否かが判別される。フラ
グCがセットされているときにはステップ89に進み、
フラグCがセットされていないときにはステップ81に
進む。一方、ステップ82ではフラグBがセットされて
いるか否かが判別される。フラグBがセットされている
ときにはステップ83に進み、フラグBがセットされて
いないときにはステップ85に進む。ステップ83では
フラグDがセットされているか否かが判別される。フラ
グDがセットされているときにはステップ89に進み、
フラグDがセットされていないときにはステップ84に
進む。従ってステップ89に進むのはフラグAおよびC
が共にセットされているとき又はフラグBおよびDが共
にセットされているとき、即ち表1のNo. 4およびNo.
5に相当するときである。ステップ89では温度センサ
26,27が故障していることがRAM33内に記憶さ
れる。次いでステップ90においてNo. 1警告灯46が
点灯せしめられ、処理サイクルを完了する。
【0042】一方、ステップ81ではフラグFがセット
されているか否かが判別される。フラグFがセットされ
ているときにはステップ91に進み、フラグEがセット
されていないときには処理サイクルを完了する。また、
ステップ84ではフラグFがセットされているか否かが
判別される。フラグEがセットされているときにはステ
ップ91に進み、フラグEがセットされていないときに
は処理サイクルを完了する。従ってステップ91に進む
のはフラグAおよびFが共にセットされているとき又は
フラグBおよびEが共にセットされているとき、即ち表
1のNo. 3およびNo. 6に相当するときである。ステッ
プ91では回転数センサ23が故障していることがRA
M33内に記憶される。次いでステップ92においてN
o. 2警告灯47が点灯せしめられ、処理サイクルを完
了する。
【0043】一方、ステップ85ではフラグCがセット
されているか否かが判別される。フラグCがセットされ
ているときにはステップ86に進み、フラグCがセット
されていないときにはステップ87に進む。ステップ8
6ではフラグEがセットされているか否かが判別され
る。フラグEがセットされているときにはステップ93
に進み、フラグEがセットされていないときには処理サ
イクルを完了する。一方、ステップ87ではフラグDが
セットされているか否かが判別される。フラグDがセッ
トされているときにはステップ88に進み、フラグDが
セットされていないときには処理サイクルを完了する。
ステップ88ではフラグFがセットされているか否かが
判別される。フラグFがセットされているときにはステ
ップ93に進み、フラグFがセットされていないときに
は処理サイクルを完了する。従ってステップ93に進む
のはフラグCおよびEが共にセットされているとき又は
フラグDおよびFが共にセットされているとき、即ち表
1のNo. 2およびNo. 7に相当するときである。ステッ
プ93では圧力センサ24,25が故障していることが
RAM33内に記憶される。次いでステップ94におい
てNo. 3警告灯48が点灯せしめられ、処理サイクルを
完了する。
【0044】図8から図11に別の実施例を示す。図8
の(A),(B),(C) は図4の(A),(B),(C)に夫
々対応しているが図8と図4では異常領域のとり方が異
なっている。即ち、図8に示す実施例では図8(A)に
示すように異常回転数温度差領域は曲線bよりも上方の
ハッチング領域B′と、曲線aよりも下方のハッチング
領域A′とされ、図8(B)に示すように異常温度差圧
力差領域は曲線dよりも上方のハッチング領域D′と、
曲線Cよりも下方のハッチング領域C′とされ、図8
(C)に示すように異常圧力差回転数領域は曲線fより
も上方のハッチング領域F′と、曲線eよりも下方のハ
ッチング領域E′とされる。なお、図4と図8とを比較
すれば明らかであるが図8に示す実施例の方が異常判断
の精度が高くなっている。
【0045】図9から図11は図8に示す実施例を実行
するための故障診断ルーチンを示しており、このルーチ
ンは一定時間毎の割込みによって実行される。なお、こ
のルーチンでは図8に示す異常領域A′,B′,C′,
D′,E′,F′、実際にはa,b,c,d,e,fが
ROM32内に記憶されている。図9から図11に示す
ルーチンの中で図5から図7に示すルーチンと異なるの
はステップ67′から72′だけであり、その他のステ
ップ60から66、およびステップ73から94までは
図5から図7に示すステップと同じである。従って以
下、ステップ67′から72′についてのみ説明する。
【0046】ステップ67′ではΔtとNとにより定ま
る点が図8(A)の異常領域A′内にあるか否かが判別
される。異常領域A′にあるときにはステップ73に進
んでフラグAがセットされる。ステップ68′ではΔt
とNとにより定まる点が図8(A)の異常領域B′内に
あるか否かが判別される。異常領域B′にあるときには
ステップ74に進んでフラグBがセットされる。
【0047】ステップ69′ではΔtとΔPとにより定
まる点が図8(B)の異常領域C′内にあるか否かが判
別される。異常領域C′にあるときにはステップ75に
進んでフラグCがセットされる。ステップ70′ではΔ
tとΔPとにより定まる点が図8(B)の異常領域D′
内にあるか否かが判別される。異常領域D′にあるとき
にはステップ76に進んでフラグDがセットされる。
【0048】ステップ71′ではΔPとNとにより定ま
る点が図8(C)の異常領域E′内にあるか否かが判別
される。異常領域E′にあるときにはステップ77に進
んでフラグEがセットされる。ステップ72′ではΔP
とNとにより定まる点が図8(C)の異常領域F′内に
あるか否かが判別される。異常領域F′にあるときには
ステップ78に進んでフラグFがセットされる。以下こ
れらのフラグに基いて各センサの故障診断がなされる。
【0049】図12から図15は更に別の実施例を示し
ている。この実施例では回転数センサ23,温度センサ
26,27および開度センサ28のうちでいずれのセン
サが故障しているかを判断するようにしている。即ち、
図12(A)においてハッチング領域Kabはターボヒ
ータ装置8の正常作動時にターボヒータ9の回転数Nと
ブロワ12前後の温度差Δtとがとりうる回転数温度差
領域を示している。ターボヒータ装置8の正常作動時に
はターボヒータ9の回転数Nが高くなるほどブロワ12
による空気の温度上昇量、即ちブロワ12前後の温度差
Δtが大きくなるのでこのときの回転数温度差領域Ka
bは図12(A)に示すように右上りとなる。従って、
ターボヒータ9の回転数Nとブロワ12前後の温度差Δ
tが回転数温度差領域Kab内にあればターボヒータ装
置8が正常に作動していることになる。
【0050】ところが前述したように回転数センサ23
又は温度センサ26,27が破損すると回転数センサ2
3により検出された回転数Nが低いにもかかわらずに一
対の温度センサ26,27により検出された温度差Δt
が大きくなったり、逆に一対の温度センサ26,27に
より検出された温度差Δtが小さいにもかかわらずに回
転数Nが高くなったりする。即ち、回転数センサ23又
は温度センサ26,27に異常が生じると回転数Nおよ
び温度差Δtから定まる点が正常時の回転数温度差領域
Kabからはずれることになる。
【0051】そこで正常時にはとり得ない回転数温度差
領域を異常回転数温度差領域として予め設定しておき、
回転数Nと温度差Δtから定まる点がこの異常回転数温
度差領域内にあるときには回転数センサ23又は温度セ
ンサ26,27に異常があるものと判断するようにして
いる。図12(A)に示す実施例ではこの異常回転数温
度差領域はN<XrbでかつΔt>Ytbのハッチング
領域Bと、N>XraでかつΔt<Ytaのハッチング
領域Aである。
【0052】一方、図12(B)においてハッチング領
域Kghはターボヒータ装置8の正常作動時に排気制御
弁13の開度θとブロワ12前後の温度差Δtとがとり
うる温度差開度領域を示している。ターボヒータ装置8
の正常作動時には排気制御弁13の開度θが大きくなる
ほどブロワ12による空気の温度上昇量、即ちブロワ1
2前後の温度差Δtが小さくなるのでこのときの温度差
開度領域Kghは図12(B)に示すように左上りとな
る。従って排気制御弁13の開度θとブロワ12前後の
温度差Δtが温度差開度領域Kgh内にあればターボヒ
ータ装置8が正常に作動していることになる。
【0053】ところが開度センサ28や温度センサ2
6,27が破損すると開度センサ28により検出された
開度が小さいにもかかわらずに一対の温度センサ26,
27により検出された温度差Δtが小さくなったり、逆
に一対の温度センサ26,27により検出された温度差
Δtが大きいにもかかわらずに開度θが大きくなったり
する。即ち、開度センサ28又は温度センサ26,27
に異常が生じると開度θおよび温度差Δtから定まる点
が正常時の温度差開度領域Kghからはずれることにな
る。
【0054】そこで正常時にはとり得ない温度差開度領
域を異常温度差開度領域として予め設定しておき、開度
θと温度差Δtから定まる点がこの異常温度差開度領域
内にあるときには開度センサ28又は温度センサ26,
27に異常があるものと判断するようにしている。図1
2(B)に示す実施例ではこの異常温度差開度領域はθ
>XvdでかつΔt>Ytdのハッチング領域Hと、θ
<XvcでかつΔt<Ytcのハッチング領域Gであ
る。
【0055】一方、図12(C)においてハッチング領
域Kijはターボヒータ装置8の正常作動時にターボヒ
ータ9の回転数Nと排気制御弁13の開度θとがとりう
る開度回転数領域を示している。ターボヒータ装置8の
正常作動時には排気制御弁13の開度θが大きくなれば
ターボヒータ9の回転数Nが低くなるのでこのときの開
度回転数領域Kijは図12(C)に示すように左上が
りとなる。従ってターボヒータ9の回転数Nと排気制御
弁13の開度θが開度回転数領域Kij内にあればター
ボヒータ装置8が正常に作動していることになる。
【0056】ところが回転数センサ23や開度センサ2
8が破損すると回転数センサ23により検出された回転
数Nが低いにもかかわらずに開度センサ28により検出
された開度θが小さくなったり、逆に開度センサ28に
より検出された開度θが大きいにもかかわらずに回転数
Nが高くなったりする。即ち、回転数センサ23又は開
度センサ28に異常が生じると回転数Nおよび開度θか
ら定まる点が正常時の開度回転数領域Kijからはずれ
ることになる。
【0057】そこで正常時にはとり得ない開度回転数領
域を異常開度回転数領域として予め設定しておき、回転
数Nと開度θから定まる点がこの異常開度回転数領域内
にあるときには回転数センサ23又は開度センサ28に
異常があるものと判断するようにしている。図12
(C)に示す実施例ではこの異常開度回転数領域はN<
Yreでかつθ<Xyeのハッチング領域Iと、N>Y
rfでかつθ>Xvfのハッチング領域Jである。
【0058】次にいずれのセンサが故障したか否かにつ
いて以下に示す表3を参照しつつ説明する。
【0059】
【表3】
【0060】即ち、回転数センサ23、開度センサ28
および温度センサ26,27のうちでいずれか一つのパ
ラメータを検出するセンサが故障するとそのパラメータ
が関係している図12の(A)から(C)のうちのいず
れか2つで異常領域となり、残りの1つで正常領域とな
る。例えば、正常領域Kabをとり、しかも異常領域G
およびIをとるか、又は異常領域HおよびJをとったと
きは開度センサ28が故障していることになる。同様に
正常領域Kghをとり、しかも異常領域BおよびIをと
るか、又は異常領域AおよびJをとったときは回転数セ
ンサ23が故障していることになり、正常領域Kijを
とり、しかも異常領域BおよびHをとるか、又は異常領
域AおよびGをとったときは温度センサ26,27が故
障していることになる。
【0061】なお、下記に示す表4は表3のNo. 2から
No. 7の状態のときにとる2つの異常領域を見やすく整
理したものである。
【0062】
【表4】
【0063】図13から図15は図12に基いて説明し
た実施例の故障診断ルーチンを示しており、このルーチ
ンは一定時間毎の割込みによって実行される。図13か
ら図15を参照するとまず初めにステップ100におい
て回転数センサ23の出力信号に基き計算されたターボ
回転数Nが読込まれる。次いでステップ101では吸込
空気温t1 を示す温度センサ26の出力信号が読込ま
れ、次いでステップ102において吐出空気温t2 を示
す温度センサ27の出力信号が読込まれる。次いでステ
ップ103ではブロワ12前後における温度差、即ち温
度上昇量Δt(=t2 −t1 )が計算される。次いでス
テップ104では排気制御弁開度θを示す開度センサ2
8の出力信号が読込まれる。
【0064】次いでステップ105ではターボ回転数N
がXraよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtaより
も小さいか否か、即ちNとΔtとにより定まる点が図1
2(A)の異常領域A内にあるか否かが判別される。異
常領域A内にあるときにはステップ111に進んでフラ
グAがセットされ、次いでステップ107に進む。これ
に対して異常領域A内にないときにはステップ106に
進む。ステップ106ではターボ回転数NがXrbより
も小さくかつ温度上昇量ΔtがYtbよりも大きいか否
か、即ちNとΔtとにより定まる点が図12(A)の異
常領域B内にあるか否かが判別される。異常領域B内に
あるときにはステップ112に進んでフラグBがセット
され、次いでステップ107に進む。これに対して異常
領域B内にないときにはステップ107に進む。
【0065】ステップ107では排気制御弁開度θがX
vcよりも小さくかつ温度上昇量ΔtがYtcよりも小
さいか否か、即ちθとΔtとにより定まる点が図12
(B)の異常領域G内にあるか否かが判別される。異常
領域G内にあるときにはステップ113に進んでフラグ
Gがセットされ、次いでステップ109に進む。これに
対し異常領域G内にないときにはステップ108に進
む。ステップ108では排気制御弁開度θがXvdより
も大きくかつ温度上昇量ΔtがYtdよりも大きいか否
か、即ちθとΔtとにより定まる点が図12(B)の異
常領域H内にあるか否かが判別される。異常領域H内に
あるときにはステップ114に進んでフラグHがセット
され、次いでステップ109に進む。これに対して異常
領域H内にないときにはステップ109に進む。
【0066】ステップ109では排気制御弁開度θがX
veよりも小さくかつターボ回転数NがYreよりも小
さいか否か、即ちθとNとにより定まる点が図12
(C)の異常領域I内にあるか否かが判別される。異常
領域I内にあるときにはステップ115に進んでフラグ
Iがセットされ、次いでステップ117に進む。これに
対して異常領域I内にないときにはステップ110に進
む。ステップ110では排気制御弁開度θがXvfより
も大きくかつターボ回転数NがYrfよりも大きいか否
か、即ちθとNとにより定まる点が図12(C)の異常
領域J内にあるか否かが判別される。異常領域J内にあ
るときにはステップ116に進んでフラグJがセットさ
れ、次いでステップ117に進む。これに対して異常領
域J内にないときにはステップ117に進む。
【0067】ステップ117ではフラグAがセットされ
ているか否かが判別される。フラグAがセットされてい
るときにはステップ118に進み、フラグAがセットさ
れていないときにはステップ120に進む。ステップ1
18ではフラグGがセットされているか否かが判別され
る。フラグGがセットされているときにはステップ12
7に進み、フラグGがセットされていないときにはステ
ップ119に進む。一方、ステップ120ではフラグB
がセットされているか否かが判別される。フラグBがセ
ットされているときにはステップ121に進み、フラグ
Bがセットされていないときにはステップ123に進
む。ステップ121ではフラグHがセットされているか
否かが判別される。フラグHがセットされているときに
はステップ129に進み、フラグHがセットされていな
いときにはステップ122に進む。従ってステップ12
7に進むのはフラグAおよびGが共にセットされている
とき又はフラグBおよびHが共にセットされていると
き、即ち表3のNo. 2およびNo. 7に相当するときであ
る。ステップ127では温度センサ26,27が故障し
ていることがRAM33内に記憶される。次いでステッ
プ128においてNo. 1警告灯46が点灯せしめられ、
処理サイクルを完了する。
【0068】一方、ステップ119ではフラグJがセッ
トされているか否かが判別される。フラグJがセットさ
れているときにはステップ129に進み、フラグJがセ
ットされていないときには処理サイクルを完了する。ま
た、ステップ122ではフラグIがセットされているか
否かが判別される。フラグIがセットされているときに
はステップ129に進み、フラグIがセットされていな
いときには処理サイクルを完了する。従ってステップ1
29に進むのはフラグAおよびJが共にセットされてい
るとき又はフラグBおよびIが共にセットされていると
き、即ち表3のNo. 3およびNo. 6に相当するときであ
る。ステップ129では回転数センサ23が故障してい
ることがRAM33内に記憶される。次いでステップ1
30においてNo. 2警告灯47が点灯せしめられ、処理
サイクルを完了する。
【0069】一方、ステップ123ではフラグGがセッ
トされているか否かが判別される。フラグGがセットさ
れているときにはステップ124に進み、フラグGがセ
ットされていないときにはステップ125に進む。ステ
ップ124ではフラグIがセットされているか否かが判
別される。フラグIがセットされているときにはステッ
プ131に進み、フラグIがセットされていないときに
は処理サイクルを完了する。一方、ステップ125では
フラグHがセットされているか否かが判別される。フラ
グHがセットされているときにはステップ126に進
み、フラグHがセットされていないときには処理サイク
ルを完了する。ステップ126ではフラグJがセットさ
れているか否かが判別される。フラグJがセットされて
いるときにはステップ131に進み、フラグJがセット
されていないときには処理サイクルを完了する。従って
ステップ131に進むのはフラグGおよびIが共にセッ
トされているとき又はフラグHおよびJが共にセットさ
れているとき、即ち表3のNo. 4およびNo. 5に相当す
るときである。ステップ131では開度センサ28が故
障していることがRAM33内に記憶される。次いでス
テップ132においてNo. 4警告灯49が点灯せしめら
れ、処理サイクルを完了する。
【0070】図16から図19は更に別の実施例を示し
ている。この実施例では回転数センサ23、圧力センサ
24,25、および開度センサ28のうちでいずれのセ
ンサが故障しているかを判断するようにしている。図1
6(A)においてハッチング領域Kijはターボヒータ
装置8の正常作動時にターボヒータ9の回転数Nと排気
制御弁開度θとがとりうる回転数開度領域を示してい
る。ターボヒータ装置8の正常作動時には排気制御弁1
3の開度θが大きくなるほどターボヒータ9の回転数N
が低くなるのでこのときの回転数開度領域Kijは図1
6(A)に示すように左上りとなる。従ってターボヒー
タ9の回転数Nと排気制御弁13の開度θが回転数開度
領域Kij内にあればターボヒータ装置8が正常に作動
していることになる。
【0071】ところが回転数センサ23又は開度センサ
28が破損すると回転数センサ23により検出された回
転数Nが低いにもかかわらずに開度センサ28により検
出された開度θが小さくなったり、逆に開度センサ28
により検出された開度θが大きいにもかかわらずに回転
数Nが高くなったりする。即ち、回転数センサ23又は
開度センサ28に異常が生じると回転数Nおよび開度θ
から定まる点が正常時の回転数開度領域Kijからはず
れることになる。
【0072】そこで正常時にはとり得ない回転数開度領
域を異常回転数開度領域として予め設定しておき、回転
数Nと開度θから定まる点がこの異常回転数開度領域内
にあるときには回転数センサ23又は開度センサ28に
異常があるものと判断するようにしている。図16
(A)に示す実施例ではこの異常回転数開度領域はN<
Yraでかつθ<Xvaのハッチング領域Iと、N>Y
rbでかつθ>Xvbのハッチング領域Jである。
【0073】一方、図16(B)においてハッチング領
域Kklはターボヒータ装置8の正常作動時に排気ター
ビン11前後の圧力差ΔPと排気制御弁13の開度θと
がとりうる開度圧力差領域を示している。ターボヒータ
装置8の正常作動時には排気制御弁13の開度θが大き
くなるほど排気タービン11前後の圧力差ΔPが小さく
なるのでこのときの開度圧力差領域Kklは図12
(B)に示すように左上りとなる。従って排気タービン
11前後の圧力差ΔPと排気制御弁13の開度θが開度
圧力差領域Kkl内にあればターボヒータ装置8が正常
に作動していることになる。
【0074】ところが圧力センサ24,25や開度セン
サ28が破損すると一対の圧力センサ24,25により
検出された圧力差ΔPが低いにもかかわらずに開度セン
サ28により検出された開度θが小さくなったり、逆に
開度センサ28により検出された開度θが大きいにもか
かわらずに圧力差ΔPが大きくなったりする。即ち、圧
力センサ24,25又は開度センサ26,27に異常が
生じると圧力差ΔPおよび開度θから定まる点が正常時
の開度圧力差領域Kklからはずれることになる。
【0075】そこで正常時にはとり得ない開度圧力差領
域を異常開度圧力差領域として予め設定しておき、圧力
差ΔPと開度θから定まる点がこの異常開度圧力差領域
内にあるときには圧力センサ24,25又は開度センサ
28に異常があるものと判断するようにしている。図1
6(B)に示す実施例ではこの異常開度圧力差領域ΔP
<Xpcでかつθ<Xvcのハッチング領域Kと、ΔP
>Xpdでかつθ>Xvdのハッチング領域Lである。
【0076】一方、図16(C)においてハッチング領
域Kefはターボヒータ装置8の正常作動時にターボヒ
ータ9の回転数Nと排気タービン11前後の圧力差ΔP
とがとりうる圧力差回転数領域を示している。ターボヒ
ータ装置8の正常作動時には排気タービン11前後の圧
力差ΔPが大きくなればターボヒータ9の回転数Nが高
くなるのでこのときの圧力差回転数領域Kefは図16
(C)に示すように右上がりとなる。従ってターボヒー
タ9の回転数Nと排気タービン11前後の圧力差ΔPが
圧力差回転数領域Kef内にあればターボヒータ装置8
が正常に作動していることになる。
【0077】ところが回転数センサ23や圧力センサ2
4,25が破損すると回転数センサ23により検出され
た回転数Nが低いにもかかわらずに一対の圧力センサ2
4,25により検出された圧力差ΔPが大きくなった
り、逆に一対の圧力センサ24,25により検出された
圧力差ΔPが小さいにもかかわらずに回転数Nが高くな
ったりする。即ち、回転数センサ23又は圧力差センサ
24,25に異常が生じると回転数Nおよび圧力差ΔP
から定まる点が正常時の圧力差回転数領域Kefからは
ずれることになる。
【0078】そこで正常時にはとり得ない圧力差回転数
領域を異常圧力差回転数領域として予め設定しておき、
回転数Nと圧力差ΔPから定まる点がこの異常圧力差回
転数領域内にあるときには回転数センサ23又は圧力セ
ンサ24,25に異常があるものと判断するようにして
いる。図16(C)に示す実施例ではこの異常圧力差回
転数領域N<YreでかつΔP>Xpeのハッチング領
域Eと、N>YrfでかつΔP<Xpfのハッチング領
域Fである。
【0079】次にいずれのセンサが故障したか否かにつ
いて以下に示す表5を参照しつつ説明する。
【0080】
【表5】
【0081】即ち、回転数センサ23、圧力センサ2
4,25および開度センサ28のうちでいずれか一つの
パラメータを検出するセンサが故障するとそのパラメー
タが関係している図16の(A)から(C)のうちのい
ずれか2つの異常領域となり、残りの1つで正常領域と
なる。例えば、正常領域Kijをとり、しかも異常領域
KおよびFをとるか、又は異常領域LおよびEをとった
ときは圧力センサ24,25が故障していることにな
る。同様に正常領域Kklをとり、しかも異常領域Iお
よびEをとるか、又は異常領域JおよびFをとったとき
は回転数センサ23が故障していることになり、正常領
域Kefをとり、しかも異常領域IおよびKをとるか、
又は異常領域JおよびLをとったときは開度センサ28
が故障していることになる。
【0082】なお、下記に示す表6は表5のNo. 2から
No. 7の状態のときにとる2つの異常領域を見やすく整
理したものである。
【0083】
【表6】
【0084】図17から図19は図16に基いて説明し
た実施例の故障診断ルーチンを示しており、このルーチ
ンは一定時間毎の割込みによって実行される。図17か
ら図19を参照するとまず初めにステップ140におい
て回転数センサ23の出力信号に基き計算されたターボ
回転数Nが読込まれる。次いでステップ141では排気
制御弁開度θを示す開度センサ28の出力信号が読込ま
れる。次いでステップ142ではタービン入口圧P1
示す圧力センサ24の出力信号が読込まれ、次いでステ
ップ143ではタービン出口圧P2 を示す圧力センサ2
5の出力信号が読込まれる。次いでステップ144では
排気タービン11前後における圧力差、即ちタービン前
後差圧ΔP(=P1 −P2 )が計算される。
【0085】次いでステップ145ではターボ回転数N
がYraよりも小さくかつ排気制御弁開度θがXvaよ
りも小さいか否か、即ちNとθとにより定まる点が図1
6(A)の異常領域I内にあるか否かが判別される。異
常領域I内にあるときにはステップ151に進んでフラ
グIがセットされ、次いでステップ147に進む。これ
に対して異常領域I内にないときにはステップ146に
進む。ステップ146ではターボ回転数NがYrbより
も大きくかつ排気制御弁開度θがXvbよりも大きいか
否か、即ちNとθとにより定まる点が図16(A)の異
常領域J内にあるか否かが判別される。異常領域J内に
あるときにはステップ152に進んでフラグJがセット
され、次いでステップ147に進む。これに対して異常
領域J内にないときにはステップ147に進む。
【0086】ステップ147ではタービン前後差圧ΔP
がYpcよりも小さくかつ排気制御弁開度θがXvcよ
りも小さいか否か、即ちΔPとθとにより定まる点が図
16(B)の異常領域K内にあるか否かが判別される。
異常領域K内にあるときにはステップ153に進んでフ
ラグKがセットされ、次いでステップ149に進む。こ
れに対して異常領域K内にないときにはステップ148
に進む。ステップ148ではタービン前後差圧ΔPがY
pdよりも大きくかつ排気制御弁開度θがXvdよりも
大きいか否か、即ちΔPとθとにより定まる点が図16
(B)の異常領域L内にあるか否かが判別される。異常
領域L内にあるときにはステップ154に進んでフラグ
Lがセットされ、次いでステップ149に進む。これに
対して異常領域L内にないときにはステップ149に進
む。
【0087】ステップ149ではタービン前後差圧ΔP
がXpeよりも大きくかつターボ回転数NがYreより
も小さいか否か、即ちΔPとNとにより定まる点が図1
6(C)の異常領域E内にあるか否かが判別される。異
常領域E内にあるときにはステップ155に進んでフラ
グEがセットされ、次いでステップ157に進む。これ
に対して異常領域E内にないときにはステップ150に
進む。ステップ150ではタービン前後差圧ΔPがXp
fよりも小さくかつターボ回転数NがYrfよりも大き
いか否か、即ちΔPとNとにより定まる点が図16
(C)の異常領域F内にあるか否かが判別される。異常
領域F内にあるときにはステップ156に進んでフラグ
Fがセットされ、次いでステップ157に進む。これに
対して異常領域F内にないときにはステップ157に進
む。
【0088】ステップ157ではフラグIがセットされ
ているか否かが判別される。フラグIがセットされてい
るときにはステップ158に進み、フラグIがセットさ
れていないときにはステップ160に進む。ステップ1
58ではフラグKがセットされているか否かが判別され
る。フラグKがセットされているときにはステップ16
7に進み、フラグKがセットされていないときにはステ
ップ159に進む。一方、ステップ160ではフラグJ
がセットされているか否かが判別される。フラグJがセ
ットされているときにはステップ161に進み、フラグ
Jがセットされていないときにはステップ163に進
む。ステップ161ではフラグLがセットされているか
否かが判別される。フラグLがセットされているときに
はステップ167に進み、フラグLがセットされていな
いときにはステップ162に進む。従ってステップ16
7に進むのはフラグIおよびKが共にセットされている
とき又はフラグJおよびLが共にセットされていると
き、即ち表5のNo. 4およびNo. 5に相当するときであ
る。ステップ167では開度センサ28が故障している
ことがRAM33内に記憶される。次いでステップ16
8においてNo. 4警告灯49が点灯せしめられ、処理サ
イクルを完了する。
【0089】一方、ステップ159ではフラグEがセッ
トされているか否かが判別される。フラグEがセットさ
れているときにはステップ169に進み、フラグEがセ
ットされていないときには処理サイクルを完了する。ま
た、ステップ162ではフラグFがセットされているか
否かが判別される。フラグFがセットされているときに
はステップ169に進み、フラグFがセットされていな
いときには処理サイクルを完了する。従ってステップ1
69に進むのはフラグIおよびEが共にセットされてい
るとき又はフラグJおよびFが共にセットされていると
き、即ち表5のNo. 3およびNo. 6に相当するときであ
る。ステップ169では回転数センサ23が故障してい
ることがRAM33内に記憶される。次いでステップ1
70においてNo. 2警告灯47が点灯せしめられ、処理
サイクルを完了する。
【0090】一方、ステップ163ではフラグKがセッ
トされているか否かが判別される。フラグKがセットさ
れているときにはステップ164に進み、フラグKがセ
ットされていないときにはステップ165に進む。ステ
ップ164ではフラグFがセットされているか否かが判
別される。フラグFがセットされているときにはステッ
プ171に進み、フラグFがセットされていないときに
は処理サイクルを完了する。一方、ステップ165では
フラグLがセットされているか否かが判別される。フラ
グLがセットされているときにはステップ166に進
み、フラグLがセットされていないときには処理サイク
ルを完了する。ステップ166ではフラグEがセットさ
れているか否かが判別される。フラグEがセットされて
いるときにはステップ171に進み、フラグEがセット
されていないときには処理サイクルを完了する。従って
ステップ171に進むのはフラグKおよびFが共にセッ
トされているとき又はフラグLおよびEが共にセットさ
れているとき、即ち表5のNo. 2およびNo. 7に相当す
るときである。ステップ171では圧力センサ24,2
5が故障していることがRAM33内に記憶される。次
いでステップ172においてNo. 3警告灯48が点灯せ
しめられ、処理サイクルを完了する。
【0091】図20から図23は更に別の実施例を示し
ている。この実施例では圧力センサ24,25、温度セ
ンサ26,27および開度センサ28のうちでいずれの
センサが故障しているかを判断するようにしている。図
20(A)においてハッチング領域Kghはターボヒー
タ装置8の正常作動時に排気制御弁13の開度θとブロ
ワ12前後の温度差Δtとがとりうる開度温度差領域を
示している。ターボヒータ装置8の正常作動時には排気
制御弁13の開度θが大きくなるほどブロワ12による
空気の温度上昇量、即ちブロワ12前後の温度差Δtが
小さくなるのでこのときの開度温度差領域Kghは図2
0(A)に示すように左上りとなる。従って排気制御弁
13の開度θとブロワ12前後の温度差Δtが開度温度
差領域Kgh内にあればターボヒータ装置8が正常に作
動していることになる。
【0092】ところが開度センサ28又は温度センサ2
6,27が破損すると開度センサ28により検出された
開度θが大きいにもかかわらずに一対の温度センサ2
6,27により検出された温度差Δtが大きくなった
り、逆に一対の温度センサ26,27により検出された
温度差Δtが小さいにもかかわらず開度θが小さくなっ
たりする。即ち、開度センサ28又は温度センサ26,
27に異常が生じると開度θおよび温度差Δtから定ま
る点が正常時の開度温度差領域Kghからはずれること
になる。
【0093】そこで正常時にはとり得ない開度温度差領
域を異常開度温度差領域として予め設定しておき、開度
θと温度差Δtから定まる点がこの異常開度温度差領域
内にあるときには開度センサ28又は温度センサ26,
27に異常があるものと判断するようにしている。図2
0(A)に示す実施例ではこの異常開度温度差領域はθ
>XvbでかつΔt>Ytbのハッチング領域Hと、θ
<XvaでかつΔt<Ytaのハッチング領域Gであ
る。
【0094】一方、図20(B)においてハッチング領
域Kcdはターボヒータ装置8の正常作動時に排気ター
ビン11前後の圧力差ΔPとブロワ12前後の温度差Δ
tとがとりうる温度差圧力差領域を示している。ターボ
ヒータ装置8の正常作動時には排気タービン11前後の
圧力差ΔPが大きくなるほどブロワ12による空気の温
度上昇量、即ちブロワ12前後の温度差Δtが大きくな
るのでこのときの温度差圧力差領域Kcdは図20
(B)に示すように右上りとなる。従って排気タービン
11前後の圧力差ΔPとブロワ12前後の温度差Δtが
温度差圧力差領域Kcd内にあればターボヒータ装置8
が正常に作動していることになる。
【0095】ところが圧力センサ24,25や温度セン
サ26,27が破損すると一対の圧力センサ24,25
により検出された圧力差ΔPが低いにもかかわらずに一
対の温度センサ26,27により検出された温度差Δt
が大きくなったり、逆に一対の温度センサ26,27に
より検出された温度差Δtが小さいにもかかわらずに圧
力差ΔPが大きくなったりする。即ち、圧力センサ2
4,25又は温度センサ26,27に異常が生じると圧
力差ΔPおよび温度差Δtから定まる点が正常時の温度
差圧力差領域Kcdからはずれることになる。
【0096】そこで正常時にはとり得ない温度差圧力差
領域を異常温度差圧力差領域として予め設定しておき、
圧力差ΔPと温度差Δtから定まる点がこの異常温度差
圧力差領域内にあるときには圧力センサ24,25又は
温度センサ26,27に異常があるものと判断するよう
にしている。図20(B)に示す実施例ではこの異常温
度差圧力差領域はΔP<XpdでかつΔt>Ytdのハ
ッチング領域Dと、ΔP>XpcでかつΔt<Ytcの
ハッチング領域Cである。
【0097】一方、図20(C)においてハッチング領
域Kklはターボヒータ装置8の正常作動時に排気制御
弁13の開度θと排気タービン11前後の圧力差ΔPと
がとりうる圧力差開度領域を示している。ターボヒータ
装置8の正常作動時には排気制御弁13の開度θが大き
くなれば排気タービン11前後の圧力差ΔPが小さくな
るのでこのときの圧力差開度領域Kklは図20(C)
に示すように左上がりとなる。従って排気制御弁13の
開度θと排気タービン11前後の圧力差ΔPが圧力差開
度領域Kkl内にあればターボヒータ装置8が正常に作
動していることになる。
【0098】ところが開度センサ28や圧力センサ2
4,25が破損すると開度センサ28により検出された
開度が大きいにもかかわらずに一対の圧力センサ24,
25により検出された圧力差ΔPが大きくなったり、逆
に一対の圧力センサ24,25により検出された圧力差
ΔPが小さいにもかかわらずに開度θが小さくなったり
する。即ち、開度センサ28又は圧力差センサ24,2
5に異常が生じると開度θおよび圧力差ΔPから定まる
点が正常時の圧力差開度領域Kklからはずれることに
なる。
【0099】そこで正常時にはとり得ない圧力差開度領
域を異常圧力差開度領域として予め設定しておき、開度
θと圧力差ΔPから定まる点がこの異常圧力差開度領域
内にあるときには開度センサ28又は圧力センサ24,
25に異常があるものと判断するようにしている。図2
0(C)に示す実施例ではこの異常圧力差開度領域はθ
>XvfでかつΔP>Xpeのハッチング領域Lと、θ
<XveでかつΔP<Xpeのハッチング領域Kであ
る。
【0100】次にいずれのセンサが故障したか否かにつ
いて以下に示す表7を参照しつつ説明する。
【0101】
【表7】
【0102】即ち、圧力センサ24,25、温度センサ
26,27および開度センサ28のうちでいずれか一つ
のパラメータを検出するセンサが故障するとそのパラメ
ータが関係している図20の(A)から(C)のうちの
いずれか2つの異常領域となり、残りの1つで正常領域
となる。例えば、正常領域Kghをとり、しかも異常領
域DおよびKをとるか、又は異常領域CおよびLをとっ
たときは圧力センサ24,25が故障していることにな
る。同様に正常領域Kcdをとり、しかも異常領域Gお
よびKをとるか、又は異常領域HおよびLをとったとき
は開度センサ28が故障していることになり、正常領域
Kklをとり、しかも異常領域HおよびDをとるか、又
は異常領域GおよびCをとったときは温度センサ26,
27が故障していることになる。
【0103】なお、下記に示す表8は表7のNo. 2から
No. 7の状態のときにとる2つの異常領域を見やすく整
理したものである。
【0104】
【表8】
【0105】図21から図23は図20に基いて説明し
た実施例の故障診断ルーチンを示しており、このルーチ
ンは一定時間毎の割込みによって実行される。図21か
ら図23を参照するとまず初めにステップ180におい
て開度センサ28の出力信号に基き計算された排気制御
弁開度θが読込まれる。次いでステップ181では吸込
空気温t1 を示す温度センサ26の出力信号が読込ま
れ、次いでステップ182において吐出空気温t2 を示
す温度センサ27の出力信号が読込まれる。次いでステ
ップ183ではブロワ12前後における温度差、即ち温
度上昇量Δt(=t2 −t1 )が計算される。次いでス
テップ184ではタービン入口圧P1 を示す圧力センサ
24の出力信号が読込まれ、次いでステップ185では
タービン出口圧P2を示す圧力センサ25の出力信号が
読込まれる。次いでステップ186では排気タービン1
1前後における圧力差、即ちタービン前後差圧ΔP(=
1−P2 )が計算される。
【0106】次いでステップ187では排気制御弁開度
θがXvaよりも小さくかつ温度上昇量ΔtがYtaよ
りも小さいか否か、即ちθとΔtとにより定まる点が図
20(A)の異常領域G内にあるか否かが判別される。
異常領域G内にあるときにはステップ193に進んでフ
ラグGがセットされ、次いでステップ189に進む。こ
れに対して異常領域G内にないときにはステップ188
に進む。ステップ188では排気制御弁開度θがXvb
よりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtbよりも大きい
か否か、即ちθとΔtとにより定まる点が図20(A)
の異常領域H内にあるか否かが判別される。異常領域H
内にあるときにはステップ194に進んでフラグHがセ
ットされ、次いでステップ189に進む。これに対して
異常領域H内にないときにはステップ189に進む。
【0107】ステップ189ではタービン前後差圧ΔP
がXpcよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtcより
も小さいか否か、即ちΔPとΔtとにより定まる点が図
20(B)の異常領域C内にあるか否かが判別される。
異常領域C内にあるときにはステップ195に進んでフ
ラグCがセットされ、次いでステップ191に進む。こ
れに対し異常領域C内にないときにはステップ190に
進む。ステップ190ではタービン前後差ΔPがXpd
よりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtdよりも大きい
か否か、即ちΔPとΔtとにより定まる点が図20
(B)の異常領域D内にあるか否かが判別される。異常
領域D内にあるときにはステップ196に進んでフラグ
Dがセットされ、次いでステップ191に進む。これに
対して異常領域D内にないときにはステップ191に進
む。
【0108】ステップ191ではタービン前後差圧ΔP
がYpeよりも小さくかつ排気制御弁開度θがXveよ
りも小さいか否か、即ちΔPとθとにより定まる点が図
20(C)の異常領域K内にあるか否かが判別される。
異常領域K内にあるときにはステップ197に進んでフ
ラグKがセットされ、次いでステップ199に進む。こ
れに対して異常領域K内にないときにはステップ192
に進む。ステップ192ではタービン前後差圧ΔPがY
pfよりも大きくかつ排気制御弁開度θがXvfよりも
大きいか否か、即ちΔPとθとにより定まる点が図20
(C)の異常領域L内にあるか否かが判別される。異常
領域L内にあるときにはステップ198に進んでフラグ
Lがセットされ、次いでステップ199に進む。これに
対して異常領域L内にないときにはステップ199に進
む。
【0109】ステップ199ではフラグGがセットされ
ているか否かが判別される。フラグGがセットされてい
るときにはステップ200に進み、フラグGがセットさ
れていないときにはステップ202に進む。ステップ2
00ではフラグCがセットされているか否かが判別され
る。フラグCがセットされているときにはステップ20
9に進み、フラグCがセットされていないときにはステ
ップ201に進む。一方、ステップ202ではフラグH
がセットされているか否かが判別される。フラグHがセ
ットされているときにはステップ203に進み、フラグ
Hがセットされていないときにはステップ205に進
む。ステップ203ではフラグDがセットされているか
否かが判別される。フラグDがセットされているときに
はステップ209に進み、フラグDがセットされていな
いときにはステップ204に進む。従ってステップ20
9に進むのはフラグGおよびCが共にセットされている
とき又はフラグHおよびDが共にセットされていると
き、即ち表7のNo. 3およびNo. 6に相当するときであ
る。ステップ209では温度センサ26,27が故障し
ていることがRAM33内に記憶される。次いでステッ
プ210においてNo. 1警告灯46が点灯せしめられ、
処理サイクルを完了する。
【0110】一方、ステップ201ではフラグKがセッ
トされているか否かが判別される。フラグKがセットさ
れているときにはステップ211に進み、フラグKがセ
ットされていないときには処理サイクルを完了する。ま
た、ステップ204ではフラグLがセットされているか
否かが判別される。フラグLがセットされているときに
はステップ211に進み、フラグLがセットされていな
いときには処理サイクルを完了する。従ってステップ2
11に進むのはフラグGおよびKが共にセットされてい
るとき又はフラグHおよびLが共にセットされていると
き、即ち表7のNo. 4およびNo. 5に相当するときであ
る。ステップ211では開度センサ28が故障している
ことがRAM33内に記憶される。次いでステップ21
2においてNo. 4警告灯49が点灯せしめられ、処理サ
イクルを完了する。
【0111】一方、ステップ205ではフラグCがセッ
トされているか否かが判別される。フラグCがセットさ
れているときにはステップ206に進み、フラグCがセ
ットされていないときにはステップ207に進む。ステ
ップ206ではフラグLがセットされているか否かが判
別される。フラグLがセットされているときにはステッ
プ213に進み、フラグLがセットされていないときに
は処理サイクルを完了する。一方、ステップ207では
フラグDがセットされているか否かが判別される。フラ
グDがセットされているときにはステップ208に進
み、フラグDがセットされていないときには処理サイク
ルを完了する。ステップ208ではフラグKがセットさ
れいるか否かが判別される。フラグKがセットされてい
るときにはステップ213に進み、フラグKがセットさ
れていないときには処理サイクルを完了する。従ってス
テップ213に進むのはフラグCおよびLが共にセット
されているとき又はフラグDおよびKが共にセットされ
ているとき、即ち表7のNo.2およびNo. 7に相当する
ときである。ステップ213では圧力センサ24,25
が故障していることがRAM33内に記憶される。次い
でステップ214においてNo. 3警告灯48が点灯せし
められ、処理サイクルを完了する。
【0112】これまで述べた実施例では回転数センサ2
3、圧力センサ24,25、温度センサ26,27およ
び開度センサ28のうちでいずれか三つのセンサのうち
の一つのセンサが故障しているかを判断するようにして
いる。従ってこれまで述べた異なる三つのセンサに関す
る四種類の故障診断ルーチンのうちの任意の二つのルー
チンを用いると四つのセンサのうちのいずれのセンサが
故障しているかを判断することができる。しかしながら
このように任意の二つのルーチンを用いる代りに以下に
示すような簡素化されたルーチンを用いても四つのセン
サのうちのいずれのセンサが故障したかを判断すること
ができる。
【0113】即ち、まず初めに異常領域A,B,C,
D,E,F,G,Hを図24および図25に示されるよ
うに定める。なお、図24(A),(B),(C) に示す異
常領域A,B,C,D,E,Fは図4に示す異常領域
A,B,C,D,E,Fと同じであり、図25に示す異
常領域図12(B)に示す異常領域と同じである。次に
図24および図25に示される異常領域に基いて実行さ
れる故障診断ルーチンについて図26から図30を参照
しつつ説明する。このルーチンは一定時間毎の割込みに
よって実行される。
【0114】図26から図30を参照するとまず初めに
ステップ220において回転数センサ23の出力信号に
基き計算されたターボ回転数Nが読込まれる。次いでス
テップ221では吸込空気温t1 を示す温度センサ26
の出力信号が読込まれる。次いでステップ222におい
て吐出空気温t2 を示す温度差センサ27の出力信号が
読込まれる。次いでステップ223ではブロワ12前後
における温度差、即ち温度上昇量Δt(=t2 −t1
が計算される。次いでステップ224ではタービン入口
圧P1 を示す圧力センサ24の出力信号が読込まれ、次
いでステップ225ではタービン出口圧P2 を示す圧力
センサ25の出力信号が読込まれる。次いでステップ2
26では排気タービン11前後における圧力差、即ちタ
ービン前後差圧ΔP(=P1 −P2 )が計算される。次
いでステップ227では開度センサ28の出力信号に基
き計算された排気制御弁開度θが読込まれる。
【0115】次いでステップ228ではタービン回転数
NがXraよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtaよ
りも小さいか否か、即ちNとΔtとにより定まる点が図
24(A)の異常領域A内にあるか否かが判別される。
異常領域A内にあるときにはステップ236に進んでフ
ラグAがセットされ、次いでステップ230に進む。こ
れに対し異常領域A内にないときにはステップ229に
進む。ステップ229ではタービン回転数NがXrbよ
りも小さくかつ温度上昇量ΔtがYtbよりも大きいか
否か、即ちNとΔtとにより定まる点が図24(A)の
異常領域B内にあるか否かが判別される。異常領域B内
にあるときにはステップ237に進んでフラグBがセッ
トされ、次いでステップ230に進む。これに対して異
常領域B内にないときにはステップ230に進む。
【0116】ステップ230ではタービン前後差圧ΔP
がXpcよりも大きくかつ温度上昇量ΔtがYtcより
も小さいか否か、即ちΔPとΔtとにより定まる点が図
24(B)の異常領域C内にあるか否かが判別される。
異常領域C内にあるときにはステップ238に進んでフ
ラグCがセットされ、次いでステップ232に進む。こ
れに対して異常領域C内にないときにはステップ231
に進む。ステップ231ではタービン前後差圧ΔPがX
pdよりも小さくかつ温度上昇量ΔtがYtdよりも大
きいか否か、即ちΔPとΔtとにより定まる点が図24
(B)の異常領域D内にあるか否かが判別される。異常
領域D内にあるときにはステップ239に進んでフラグ
Dがセットされ、次いでステップ232に進む。これに
対して異常領域D内にないときにはステップ232に進
む。
【0117】ステップ232ではタービン前後差圧ΔP
がXpeよりも大きくかつターボ回転数NがYreより
も小さいか否か、即ちΔPとNとにより定まる点が図2
4(C)の異常領域E内にあるか否かが判別される。異
常領域E内にあるときにはステップ240に進んでフラ
グEがセットされ、次いでステップ234に進む。これ
に対して異常領域E内にないときにはステップ233に
進む。ステップ233ではタービン前後差圧ΔPがXp
fよりも小さくかつターボ回転数NがYrfよりも大き
いか否か、即ちΔPとNとにより定まる点が図24
(C)の異常領域F内にあるか否かが判別される。異常
領域F内にあるときにはステップ241に進んでフラグ
Fがセットされ、次いでステップ234に進む。これに
対して異常領域F内にないときにはステップ234に進
む。
【0118】ステップ234では排気制御弁開度θがX
vcよりも小さくかつ温度上昇量ΔtがYtcよりも小
さいか否か、即ちθとΔtとにより定まる点が図25の
異常領域G内にあるか否かが判別される。異常領域G内
にあるときにはステップ242に進んでフラグGがセッ
トされ、次いでステップ244に進む。これに対して異
常領域G内にないときにはステップ235に進む。ステ
ップ235では排気制御弁開度θがXvdよりも大きく
かつ温度上昇量ΔtがYtdよりも大きいか否か、即ち
θとΔtとにより定まる点が図25の異常領域H内にあ
るか否かが判別される。異常領域H内にあるときにはス
テップ243に進んでフラグHがセットされ、次いでス
テップ244に進む。これに対して異常領域H内にない
ときにはステップ244に進む。
【0119】ステップ244ではフラグAがセットされ
ているか否かが判別される。フラグAがセットされてい
るときにはステップ245に進み、フラグAがセットさ
れていないときにはステップ247に進む。ステップ2
45ではフラグCがセットされているか否かが判別され
る。フラグCがセットされているときにはステップ25
4に進み、フラグCがセットされていないときにはステ
ップ246に進む。一方、ステップ247ではフラグB
がセットされているか否かが判別される。フラグBがセ
ットされているときにはステップ248に進み、フラグ
Bがセットされていないときにはステップ250に進
む。ステップ248ではフラグDがセットされているか
否かが判別される。フラグDがセットされているときに
はステップ254に進み、フラグDがセットされていな
いときにはステップ249に進む。従ってステップ25
4に進むのはフラグAおよびCが共にセットされている
とき又はフラグBおよびDが共にセットされていると
き、即ち前述した表1のNo. 4およびNo. 5に相当する
ときである。ステップ254では温度センサ26,27
が故障していることがRAM33内に記憶される。次い
でステップ255においてNo. 1警告灯46が点灯せし
められ、処理サイクルを完了する。
【0120】一方、ステップ246ではフラグFがセッ
トされているか否かが判別される。フラグFがセットさ
れているときにはステップ256に進み、フラグFがセ
ットされていないときにはステップ260に進む。ま
た、ステップ249ではフラグEがセットされているか
否かが判別される。フラグEがセットされているときに
はステップ256に進み、フラグEがセットされていな
いときにはステップ260に進む。従ってステップ25
6に進むのはフラグAおよびFが共にセットされている
とき又はフラグBおよびEが共にセットされていると
き、即ち表1のNo.3およびNo. 6に相当するときであ
る。ステップ256では回転数センサ23が故障してい
ることがRAM33内に記憶される。次いでステップ2
57においてNo. 2警告灯47が点灯せしめられ、処理
サイクルを完了する。
【0121】一方、ステップ250ではフラグCがセッ
トされているか否かが判別される。フラグCがセットさ
れてているときにはステップ251に進み、フラグCが
セットされていないときにはステップ252に進む。ス
テップ251ではフラグEがセットされているか否かが
判別される。フラグEがセットされているときにはステ
ップ258に進み、フラグEがセットされていないとき
にはステップ260に進む。一方、ステップ252では
フラグDがセットされているか否かが判別される。フラ
グDがセットされているときにはステップ253に進
み、フラグDがセットされていないときにはステップ2
60に進む。ステップ253ではフラグFがセットされ
ているか否かが判別される。フラグFがセットされてい
るときにはステップ258に進み、フラグFがセットさ
れていないときにはステップ260に進む。従ってステ
ップ258に進むのはフラグCおよびEが共にセットさ
れているとき又はフラグDおよびFが共にセットされて
いるとき、即ち表1のNo. 2およびNo. 7に相当すると
きである。ステップ258では圧力センサ24,25が
故障していることがRAM33内に記憶される。次い
で、259においてNo.3警告灯48が点灯せしめら
れ、処理サイクルを完了する。
【0122】上述したように温度センサ26,27が故
障したときにはステップ255においてNo. 1警告灯4
6が点灯せしめられた後に処理ルーチンを完了し、回転
数センサ23が故障したときにはステップ257におい
てNo. 2警告灯47が点灯さしめられた後に処理ルーチ
ンを完了し、圧力センサ24,25が故障したときには
ステップ259においてNo. 3警告灯48が点灯せしめ
られた後に処理ルーチンを完了する。従ってステップ2
60に進むのは温度センサ26,27、回転数センサ2
3および圧力センサ24,25が故障していないときで
ある。
【0123】ステップ260ではフラグGがセットされ
ているか否かが判別される。フラグGがセットされてい
るときにはステップ262に進み、フラグGがセットさ
れていないときにはステップ261に進む。ステップ2
61ではフラグHがセットされているか否かが判別され
る。フラグHがセットされているときにはステップ26
2に進み、フラグHがセットされていないときには処理
ルーチンを完了する。従ってステップ262に進むのは
フラグG又はフラグHにセットされているときである。
ステップ260に進んだときは前述したように温度セン
サ26,27は正常であり、従ってこのときフラグG又
はフラグHがセットされているということは開度センサ
28が故障していることを意味している。従ってステッ
プ262では開度センサ28が故障していることがRA
M33内に記憶され、次いでステップ263においてN
o. 4警告灯49が点灯せしめられる。
【0124】なお、ステップ260およびステップ26
1では温度サイクルΔtと開度θにより定まる点が異常
温度差開度領域にあるか否かを判別しているがこれに代
えて圧力差ΔPと開度θにより定まる点が異常圧力差開
度領域にあるか否か、或いは回転数Nと開度θにより定
まる点が異常回転数開度領域にあるか否かを判別するこ
ともできる。
【0125】
【発明の効果】回転数センサ、温度センサ、圧力センサ
および開度センサの中から選ばれた3つのセンサのうち
でいずれのセンサが故障したかを判別することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】排気制御弁の開度とステップ位置との関係を示
す線図である。
【図3】ターボヒータを制御するためのフローチャート
である。
【図4】正常時の領域と異常時の領域を示す線図であ
る。
【図5】故障診断を行うためのフローチャートである。
【図6】故障診断を行うためのフローチャートである。
【図7】故障診断を行うためのフローチャートである。
【図8】正常時の領域と異常時の領域の第2の実施例を
示す線図である。
【図9】故障診断を行うための第2の実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図10】故障診断を行うための第2の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図11】故障診断を行うための第2の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図12】正常時の領域と異常時の領域の第3の実施例
を示す線図である。
【図13】故障診断を行うための第3の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図14】故障診断を行うための第3の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図15】故障診断を行うための第3の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図16】正常時の領域と異常時の領域の第4の実施例
を示す線図である。
【図17】故障診断を行うための第4の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図18】故障診断を行うための第4の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図19】故障診断を行うための第4の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図20】正常時の領域と異常時の領域の第5の実施例
を示す線図である。
【図21】故障診断を行うための第5の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図22】故障診断を行うための第5の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図23】故障診断を行うための第5の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図24】正常時の領域と異常時の領域を示す線図であ
る。
【図25】正常時の領域と異常時の領域を示す線図であ
る。
【図26】故障診断を行うための第6の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図27】故障診断を行うための第6の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図28】故障診断を行うための第6の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図29】故障診断を行うための第6の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図30】故障診断を行うための第6の実施例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
6…排気通路 8…ターボヒータ装置 9…ターボヒータ 11…排気タービン 12…ブロワ 13…排気制御弁 14…バイパス通路 15…空気吸込通路 17…空気吐出通路 23…回転数センサ 24,25…圧力センサ 26,27…温度センサ 28…開度センサ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気タービンと空気昇温用ブロワからな
    るターボヒータを具えたターボヒータ装置と、ターボヒ
    ータの回転数を検出する回転数センサと、ブロワ前後の
    温度差を検出する温度センサと、排気タービン前後の圧
    力差を検出する圧力センサと、センサの異常時にセンサ
    により検出された上記回転数と温度差がとりうる回転数
    温度差領域、上記温度差と圧力差がとりうる温度差圧力
    差領域、および上記圧力差と回転数とがとりうる圧力差
    回転数領域が予め設定されていてセンサにより検出され
    た回転数、温度差および圧力差が上記3つの領域のうち
    の2つの領域をとる場合には上記3つのセンサのうちで
    この2つの領域の検出に共に関係する1つのセンサに異
    常があると判断する判断装置を具備したターボヒータ装
    置のセンサの故障診断装置。
  2. 【請求項2】 機関排気通路内に配置された排気制御弁
    と、排気制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイ
    パス通路と、排気バイパス通路内に配置された排気ター
    ビンと空気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えた
    ターボヒータ装置と、ターボヒータの回転数を検出する
    回転数センサと、ブロワ前後の温度差を検出する温度セ
    ンサと、排気制御弁の開度を検出する開度センサと、セ
    ンサの異常時にセンサにより検出された上記回転数と温
    度差がとりうる回転数温度差領域、上記温度差と開度が
    とりうる温度差開度領域、および上記開度と回転数とが
    とりうる開度回転数領域が予め設定されていてセンサに
    より検出された回転数、温度差および開度が上記3つの
    領域のうちの2つの領域をとる場合には上記3つのセン
    サのうちでこの2つの領域の検出に共に関係する1つの
    センサに異常があると判断する判断装置を具備したター
    ボヒータ装置のセンサの故障診断装置。
  3. 【請求項3】 機関排気通路内に配置された排気制御弁
    と、排気制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイ
    パス通路と、排気バイパス通路内に配置された排気ター
    ビンと空気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えた
    ターボヒータ装置と、ターボヒータの回転数を検出する
    回転数センサと、排気タービン前後の圧力差を検出する
    圧力センサと、排気制御弁の開度を検出する開度センサ
    と、センサの異常時にセンサにより検出された上記回転
    数と開度がとりうる回転数開度領域、上記開度と圧力差
    がとりうる開度圧力差領域、および上記圧力差と回転数
    とがとりうる圧力差回転数領域が予め設定されていてセ
    ンサにより検出された回転数、開度および圧力差が上記
    3つの領域のうちの2つの領域をとる場合には上記3つ
    のセンサのうちでこの2つの領域の検出に共に関係する
    1つのセンサに異常があると判断する判断装置を具備し
    たターボヒータ装置のセンサの故障診断装置。
  4. 【請求項4】 機関排気通路内に配置された排気制御弁
    と、排気制御弁上流の排気通路から分岐された排気バイ
    パス通路と、排気バイパス通路内に配置された排気ター
    ビンと空気昇温用ブロワからなるターボヒータを具えた
    ターボヒータ装置と、ブロワ前後の温度差を検出する温
    度センサと、排気タービン前後の圧力差を検出する圧力
    センサと、排気制御弁の開度を検出する開度センサと、
    センサの異常時にセンサにより検出された上記開度と温
    度差がとりうる開度温度差領域、上記温度差と圧力差が
    とりうる温度差圧力差領域、および上記圧力差と開度と
    がとりうる圧力差開度領域が予め設定されていてセンサ
    により検出された開度、温度差および圧力差が上記3つ
    の領域のうちの2つの領域をとる場合には上記3つのセ
    ンサのうちでこの2つの領域の検出に共に関係する1つ
    のセンサに異常があると判断する判断装置を具備したタ
    ーボヒータ装置のセンサの故障診断装置。
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