JP3067112U - 介護用シャワ―椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】軽くて、使い勝手がよく、且つ安価な介護用シ
ャワ−椅子の提供 【解決手段】この考案の介護用シャワ−椅子は、後方へ
傾斜した背もたれ１の上部に、首もたれ２を取付けると
ともに、前記背もたれ２の両側に、水平位置から上方へ
回動可能な肘掛け３を取付け、脚部４に、中央部から前
方に向かって延長する切欠５を設けた座面６を浴槽壁と
ほぼ同じ高さになるように取付け、切欠５の下側に水受
け７を取付けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、身体が不自由な人を座った状態で洗浄し且つ入浴させる際に使用す る介護用シャワ−椅子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

介護用シャワ−椅子としては、各種のものが実用化され、それぞれに一長一短が あり、例えば、次のような問題点があった。 価格が高い。 大き過ぎて、重く、使いにくい。 保管場所にスペ−スをとり、邪魔になる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、従来の技術で記述した問題点を解決するためになされたもので、軽 くて、使い勝手がよく、且つ安価な介護用シャワ−椅子の提供を目的としたもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の介護用シャワ−椅子は、後方へ傾斜した背もたれの上部に、首もたれ を取付けるとともに、前記背もたれの両側に、水平位置から上方へ回動可能な肘 掛けを取付け、脚部に、中央部から前方に向かって延長する切欠を設けた座面を 浴槽壁とほぼ同じ高さになるように取付け、前記座面の切欠の下側に水受けを取 付けたことを特徴とするものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

この考案の実施の形態の一例を図面を参照しながら説明するに、図１〜図３に示 すように、後方へ傾斜した背もたれ１の上部に、首もたれ２を取付けている。 前記背もたれ１は、金属パイプを折り曲げ、垂直線から約３０度後方へ傾斜する ように成形している。

【０００６】 前記首もたれ２は、ベニヤ板材等からなり、表面には発泡プラスチックなどの柔 軟な部材を適当な厚さに張り付け、背中や首部が首もたれ２に当接しても痛みを 感じないように加工している。

【０００７】 前記背もたれ１は、首もたれ２から下方は開放されており、この開放部から背中 の下部を洗浄できるようになっている。

【０００８】 前記背もたれ１の両側に、水平位置から上方へ回動可能な肘掛け３を取付けてい る。図１〜図２は肘掛け３を下ろした状態を示している。なお、肘掛け３を上げ ると、図２の点線で示す位置に移動する。患者等を座面６に乗せる際には、この 肘掛け３は邪魔にならないように、上方へ回動させておく。

【０００９】 図３に示すように、脚部４に、中央部から前方に向かって延長する切欠５を設け た座面６を浴槽壁（図示は省略）とほぼ同じ高さになるように取付けている。

【００１０】 座面６は、ベニヤ板材等からなり、表面には発泡プラスチックなどの柔軟な部材 を適当な厚さに張り付け、座ったとき、尻部に痛みを感じないように加工してい る。

【００１１】 座面６の高さは、約３０ｃｍ程度とし、浴槽壁の高さにほぼ等しくなるように、 椅子の脚部４の高さを調整している。

【００１２】 本願の椅子の骨組材は、できるだけ丈夫で且つ軽量に仕上げるために金属パイプ を使用しているが、これに限定されるものではなく、必要に応じて、木材等を使 用し仕上げてもよい。

【００１３】 前記座面６の切欠５の下側に、図１〜図２に示すように、水受け７を取付けてい る。水受け７は、プラスチックシ−ト等からなり、前後端が開放し、切欠５部か ら落ちる水を集める樋の役目を果たしている。

【００１４】 実施に際しては、まず肘掛け３を上げ、患者等を座面６に乗せたのち、肘掛け３ を倒し、横倒れを防止し、座面６の切欠５部から、局部を下方・前方から洗浄す る。

【００１５】 患者等の背中を軽く前方に押し、背もたれ１から離し、直立させるような状態に すると、背もたれ１が後方に傾斜しているので、背もたれ１と背中の上部との間 に空間ができ、この空間部から背中の上部を洗浄する。

【００１６】 背中の下部は、首もたれ２の下方が開放されているので、この開放部から洗浄す る。首の座りが安定しない患者等は洗浄後、後方に倒し、首部を首もたれ２に休 止させ、安定させる。

【００１７】 次に、入浴させる場合には、肘掛け３を上に上げ、浴槽壁の高さよりも僅か上に 持ち上げ浴槽に入れる。

【００１８】

【考案の効果】

この考案は上述のように構成されているので、次のような効果を呈する。 骨組材が中空のパイプでできているので、軽量で、使い易い。 構造がシンプルであるので、安価である。 背もたれが後方に傾斜し且つ首もたれがあるので、首の座りが安定しない人に も対応できる。 座面が浴槽壁の高さとほぼ同じであるので、患者等を僅かに持ち上げるだけで 、浴槽に入れることができ、介助者の負担を軽減できる。 座面が浴槽壁の高さとほぼ同じであるので、患者等は足を前方に延ばした状態 で座ることができるため、太股の裏側まで洗浄することができる。 肘掛けがあるので、横倒れを防止できる。 座面には中央部から前方に向かって延長する切欠を設けているので、局部を下 方及び前方から洗浄できる。 コンパクトに仕上がっているので、保管場所をとらない。 切欠の下側には水受けがあるので、局部を洗浄した水が風呂場の床面に当たり 四方に飛散することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】考案の一実施例を示す斜視図

【図２】図１における正面図

【図３】座面の平面図

【符号の説明】

１ 背もたれ ２ 首もたれ ３ 肘掛け ４ 脚部 ５ 切欠 ６ 座面 ７ 水受け

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後方へ傾斜した背もたれ（１）の上部
   に、首もたれ（２）を取付けるとともに、前記背もたれ
   （１）の両側に、水平位置から上方へ回動可能な肘掛け
   （３）を取付け、脚部（４）に、中央部から前方に向か
   って延長する切欠（５）を設けた座面（６）を浴槽壁と
   ほぼ同じ高さになるように取付け、前記座面（６）の切
   欠（５）の下側に水受け（７）を取付けてなることを特
   徴とする介護用シャワ−椅子