JP3066987U - 折畳み式スタンド鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベース部材上に鏡部材を所定の傾斜角度で確
実に起立させ得ると共に、スタンド鏡であるのに壁面等
に吊下げても使用でき、且つ従来よりも携帯が一層容易
化された至便な折畳み式スタンド鏡を提供すること。 【解決手段】 本考案に係る折畳み式スタンド鏡は、扁
平なベース部材１と、前面に鏡板９を装着した鏡部材２
とから構成され、ベース部材１の基端縁３に鏡部材２の
下側縁を枢着して、使用時には、ベース部材１上に鏡部
材２を、その鏡板９が所定の傾斜角度で仰むくように確
実に回動起立可能に構成すると共に、不使用時には、鏡
部材２の鏡板９をベース部材１により回動覆閉可能に構
成した折畳み式スタンド鏡であって、鏡部材２の上側縁
の少なくとも一方の隅部にストラップの挿着部１６を設
けて構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯或は机上などでの使用に便利な折畳み式スタンド鏡の改良に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コンパクトな形態をなした折畳み式鏡としては、従来より多種多様なものが知 られているが、その多くは実開平３−７２８１４号公報にみられるように、鏡部 とその収容部とが一端縁で枢着された二つ折りタイプとなっている。

【０００３】 また、単なる二つ折りタイプのものとは異なったタイプの折畳み式鏡としては 、例えば、登録実用新案第３００２７５７号公報や特開平９−２２０１４１号公 報に開示されているように、ベース部材に鏡部材を直接に枢着することなく、両 部材をスタンド部材により連結し、使用時には、該スタンド部材を介して鏡部材 を所定の傾斜角度で立設させ、また、不使用時には、該スタンド部材と共に鏡部 材を折畳んでベース部材に設けた収容部内に収容して全体の嵩のコンパクト化を 図った折畳み式スタンド鏡が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上記二つ折りタイプの折畳み式鏡の場合は、鏡をテーブル等の上 において使用した際に、その起立姿勢が不安定となり、鏡を所望の方向に傾斜さ せるとバランスが崩れて鏡が前方又は後方に倒れるという事態をしばしば生じる という不都合な問題がある。

【０００５】 また、後記した二つの折畳み式スタンド鏡の場合は、上記の問題は解消できる が、スタンド部材を使用しているため部材数が増加し、その分だけコスト高にな る問題があると共に、スタンド部材を介してのスタンド部材と鏡部材との連結構 造は相当に複雑であり、且つ鏡部材の起立操作や収納操作は必ずしも簡便容易で はなく、ワンタッチ操作では行ない難いといった問題がある。

【０００６】 本考案は、上記の問題を解決することを課題として開発されたものであって、 ベース部材と鏡部材との二つの部材のみによって簡単に構成されているのにも拘 らず、ベース部材上に鏡部材を所定の傾斜角度で確実に起立させ得ると共に、ス タンド鏡であるのに壁面等に吊下げても使用でき、且つ従来よりも携帯が一層容 易化された至便な折畳み式スタンド鏡を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本考案は、扁平なベー ス部材と、前面に鏡板を装着した鏡部材とから構成され、ベース部材の基端縁に 鏡部材の下側縁を枢着して、使用時には、ベース部材上に鏡部材を、その鏡板が 所定の傾斜角度で仰むくように確実に回動起立可能に構成すると共に、不使用時 には、鏡部材の鏡板をベース部材により回動覆閉可能に構成した折畳み式スタン ド鏡であって、鏡部材の上側縁の少なくとも一方の隅部にストラップの挿着部を 設けて構成した折畳み式スタンド鏡を提供するものである。

【０００８】 また、本考案は、上記のように構成した折畳み式スタンド鏡において、鏡部材 は、外装プレートの前面に段落スペースから成る凹面を設けた状態で鏡板を収容 装着して構成されると共に、鏡部材の下側縁の略々全巾にわたって凹設した凹欠 部の下側辺縁の両側にアールを設けて構成されており、使用時には、ベース部材 の基端縁の両側縁が上記両アールに当接して鏡板を所定の傾斜角度で仰むかせて 確実に回動起立させ、また、不使用時には、鏡板の上面に設けた段落スペースか ら成る凹面内にベース部材を嵌入させてコンパクトに折畳み可能に構成し、且つ 鏡部材の上側縁の両隅部にストラップの挿着部を設けて構成した請求項１に記載 の折畳み式スタンド鏡を提供するものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明すれば、この実 施の形態に係る折畳み式スタンド鏡は、ベース部材１と鏡部材２とから構成され ている。

【００１０】 而して、上記ベース部材１は、この実施の形態では、硬質の合成樹、例えばポ リプロピレンから成る扁平で稍々縦長の長方形状に形成されており、その基端縁 ３を肉厚に形成して後述する鏡部材２の下側縁の両側端縁の内側に水平方向に突 設した短軸を挿入枢着し易いように構成されると共に、ベース部材１の先端縁４ の中間部に短巾のつまみ部５を僅かに突出して構成されている。

【００１１】 また、上記鏡部材２は、この実施の形態では、ポリプロピレンから成る上記ベ ース部材１よりも僅かに広巾で縦長の、扁平で長方形状の裏板６に、該裏板６よ りも若干短い長方形状の縁枠７を重ね合わせ、該縁枠７の下側縁を裏板６の下側 縁の前に突設した受止部６ａにより受止させて成る外装プレート８と、この外装 プレート８の裏板６と縁枠7の間に配設して装着した鏡板９とから構成されてお り、したがって鏡板９の前面には外装プレート８の縁枠７により段落スペースか ら成る凹面１０が形成されている。

【００１２】 また、上記外装プレート８の裏板６の下側縁の両端には、該下側縁の略々全巾 にわたって凹設した凹欠部の下側辺縁１１を形成するための短脚１２、１２が下 向きに突設されていると共に、凹欠部の下側辺縁１１の両側に後述するストッパ ーとしてのアール１３、１３が形成されており、且つ各短脚１２、１２の下端内 側には、上記ベース部材１に鏡部材２を回動可能に枢着するためのピン軸１４、 １４が突設されている。

【００１３】 さらに、上記外装プレート８の縁枠７の上側縁の中間部には、スタンド鏡を折 畳んだ際に、上記ベース部材１に突設したつまみ部５に嵌入するための凹所１５ が設けてあり、且つこの実施の形態では、鏡部材２の上側縁の両隅部には、スト ラップ（吊紐）の挿着部１６、１６が設けられていて、この挿着部１６は、図６ 及び図７に拡大図示するように、鏡部材２の外装プレート８を構成している裏板 ６と縁枠７との両隅部の対向内面側を三角形状にそれぞれ切除して三角形状の切 欠スペース１７を設けると共に、該三角形状の切欠スペース１７の頂角部の内側 にストラップを掛け通すか或は結着するための細くて短かい挿着用のバー１８を 設けて構成されており、前記のように構成したベース部材１の肉厚な基端縁を、 鏡部材２の外装プレート８を構成している裏板６の下側縁の両端に突設した短脚 １２、１２の間に挿入し、該短脚１２、１２の下端に外部から差し込んで突設し たピン軸１４、１４を介し、ベース部材１の基端縁に鏡部材２を約３１０度前後 の広角度範囲で回動可能に枢着して折畳み式スタンド鏡を構成したものである。

【００１４】 次に、上記のように構成した実施の形態に係る折畳み式スタンド鏡の使用状態 を作用、効果と共に説明する。 図１〜図５は、それぞれ本考案に係るスタンド鏡を折畳んだ状態を示しており 、ベース部材１の基端縁３は鏡部材２の裏板６の両端に設けた短脚１２、１２の 間に枢着されていて、ベース部材１の巾は裏板６の巾よりも狭く形成され、且つ 鏡板９の上面には段落スペースから成る凹面１０が形成され、さらに鏡部材２の 外装プレート８を構成している縁枠７上側縁の中間部には、ベース部材１に設け たつまみ部５の嵌入凹所１５が設けてあるので、上記各図面に示すように折畳ん だ場合、該ベース部材１は鏡部材２内に全体が収容されてコンパクト化でき、携 帯が容易になる利点がある。

【００１５】 また、スタンド鏡として使用する場合は、図８〜図１２に示すようにベース部 材１を、そのつまみ部１５を指先でつまんで鏡部材２から引出して回動反転すれ ばよい。即ち、図８はベース部材１を１８０度回動した状態を示しており、図９ 〜図１２はベース部材１をさらに約１３０度前後（合計約３１０度前後）回動反 転して、ベース部材１上に鏡部材２を約４５度前後の傾斜角度で仰むかせて起立 させた状態を示している。

【００１６】 上記のように、ベース部材１上に鏡部材２を約４５度前後の傾斜角度で仰むか せて起立させたのは、この傾斜角度がスタンド鏡として使用した際の、顔及び頭 部の映り具合が良いためであり、また、鏡部材２を上記の傾斜角度で起立できる のは、この実施の形態では、次の構成を採用しているからである。

【００１７】 即ち、図８〜図１１に示すように、この実施の形態では、鏡部材２の外装プレ ート８を構成している裏板６の下側縁の略々全巾にわたって凹設した凹欠部の下 側辺縁１１の両側に、短脚１２、１２にわたって小さく湾曲したアール１３、１ ３を設けて、ベース部材１を回動反転した際に、ベース部材１の基端縁３の両側 縁が上記アール１３、１３に当接して、それ以上はベース部材１が回動反転しな いように該アール１３、１３にストッパーの役目を行なうように構成したからで ある。

【００１８】 さらに、この実施の形態では、鏡部材２の上側縁の両隅部に、三角形状の切欠 スペース１７と挿着用バー１８とから成るストラップの挿着部１６、１６を設け てあるので、この両挿着部１６、１６に一本のストラップＳを輪奈状に掛け通し 、図１３に示すようにベース部材１を約１８０度回動して鏡部材２の真下に配置 し、該ストラップＳを介して室内の壁面等に吊下げると、吊下げ鏡としても使用 できる利点がある。

【００１９】 また、図１４に示すように、上記両挿着部のうちのいづれか一方の挿着部１６ にストラップＳを挿着しておけば、不使用時における鏡の携帯の便宜を図ること ができる利点がある。

【００２０】 以上、本考案の主要な実施の形態について説明したが、本考案は、この実施の 形態に限定されるものではなく、考案の目的を達成でき且つ考案の要旨を逸脱し ない範囲内で種々の設計変更が可能である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案に係る折畳み式スタンド鏡は前記のように構成され、上記のようにして 使用されるものであるから、次の有用顕著な効果を奏する。

【００２２】 （１） 従来のこの種の折畳み式スタンド鏡と同様に、机上等に安定した状態 で立設使用できると共に、鏡部材の上側縁の両隅に設けた挿着部に一本のストラ ップを輪奈状に掛け通し、このストラップを利用して壁面等に吊下げると、吊鏡 としても使用できる。 （２） 不使用時には、鏡部材の鏡板の上面に設けてある凹面にベース部材を 収納した状態で折畳めるのでコンパクト化でき、また、鏡部材の上側縁のいづれ か一方の隅部に設けた挿着部にストラップを挿着すれば携行上至便であると共に 、折畳み状態においては周囲から鏡面への塵埃の侵入を阻止でき、鏡面が汚れる のを効果的に防止できる。 （３） 使用時には、ベース部材上に鏡部材を、その鏡板が所定の傾斜角度で 仰むくように回動起立できるので、鏡部材が不測に前後に回動するおそれがない 。

【提出日】平成１１年９月９日（１９９９．９．９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１５

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１５】 また、スタンド鏡として使用する場合は、図８〜図１２に示すようにベース部 材１を、そのつまみ部５を指先でつまんで鏡部材２から引出して回動反転すれば よい。即ち、図８はベース部材１を１８０度回動した状態を示しており、図９〜 図１２はベース部材１をさらに約１３０度前後（合計約３１０度前後）回動反転 して、ベース部材１上に鏡部材２を約４５度前後の傾斜角度で仰むかせて起立さ せた状態を示している。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】 さらに、この実施の形態では、鏡部材２の上側縁の両隅部に、三角形状の切欠 スペース１７と挿着用のバー１８とから成るストラップの挿着部１６、１６を設 けてあるので、この両挿着部１６、１６に一本のストラップＳを輪奈状に掛け通 し、図１３に示すようにベース部材１を約１８０度回動して鏡部材２の真下に配 置し、該ストラップＳを介して室内の壁面等に吊下げると、吊下げ鏡としても使 用できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態に係る折畳み式スタンド鏡
の正面図である。

【図２】その背面図である。

【図３】その底面図である。

【図４】その右側面図である。

【図５】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】図３のＢ−Ｂ部分の拡大図である。

【図７】図６のＣ−Ｃ線断面図である。

【図８】ベース部材を開いた状態の１部省略正面図であ
る。

【図９】ベース部材を回動反転して鏡部材をベース部材
上に起立させた状態の正面図である。

【図１０】図９のＤ−Ｄ部分の拡大図である。

【図１１】図１０のＥ−Ｅ線断面図である。

【図１２】スタンド鏡とした状態の斜視図である。

【図１３】両隅の挿着部にストラップを輪奈状に掛け通
して、吊鏡とした状態の斜視図である。

【図１４】一方の挿着部にストラップを挿着して携行の
便を図った状態の説明図である。

【符号の説明】

１ ベース部材 ２ 鏡部材 ３ 基端縁 ４ 先端縁 ５ つまみ部 ６ 裏板 ６ａ 受止部 ７ 縁枠 ８ 外装プレート ９ 鏡板 １０ 凹面 １１ 凹欠部の下側辺縁 １２ 短脚 １３ アール １４ ピン軸 １５ 凹所 １６ 挿着部 １７ 切欠スペース １８ 挿着用のバー Ｓ ストラップ

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年９月９日（１９９９．９．９）

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図６

【補正方法】変更

【補正内容】

【図６】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扁平なベース部材と、前面に鏡板を装着
   した鏡部材とから構成され、ベース部材の基端縁に鏡部
   材の下側縁を枢着して、使用時には、ベース部材上に鏡
   部材を、その鏡板が所定の傾斜角度で仰むくように確実
   に回動起立可能に構成すると共に、不使用時には、鏡部
   材の鏡板をベース部材により回動覆閉可能に構成した折
   畳み式スタンド鏡であって、鏡部材の上側縁の少なくと
   も一方の隅部にストラップの挿着部を設けて構成した折
   畳み式スタンド鏡。
2. 【請求項２】 鏡部材は、外装プレートの前面に段落ス
   ペースから成る凹面を設けた状態で鏡板を収容装着して
   構成されると共に、鏡部材の下側縁の略々全巾にわたっ
   て凹設した凹欠部の下側辺縁の両側にアールを設けて構
   成されており、使用時には、ベース部材の基端縁の両側
   縁が上記両アールに当接して鏡板を所定の傾斜角度で仰
   むかせて確実に回動起立させ、また、不使用時には、鏡
   板の上面に設けた段落スペースから成る凹面内にベース
   部材を嵌入させてコンパクトに折畳み可能に構成し、且
   つ鏡部材の上側縁の両隅部にストラップの挿着部を設け
   て構成した請求項１に記載の折畳み式スタンド鏡。