JP3066951B2 - 電子スイッチとこれを用いた補聴器 - Google Patents

電子スイッチとこれを用いた補聴器

Info

Publication number
JP3066951B2
JP3066951B2 JP27771596A JP27771596A JP3066951B2 JP 3066951 B2 JP3066951 B2 JP 3066951B2 JP 27771596 A JP27771596 A JP 27771596A JP 27771596 A JP27771596 A JP 27771596A JP 3066951 B2 JP3066951 B2 JP 3066951B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hearing aid
switch
contacts
processing unit
flip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27771596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10126891A (ja
Inventor
昇 柚木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rion Co Ltd
Original Assignee
Rion Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rion Co Ltd filed Critical Rion Co Ltd
Priority to JP27771596A priority Critical patent/JP3066951B2/ja
Publication of JPH10126891A publication Critical patent/JPH10126891A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3066951B2 publication Critical patent/JP3066951B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2300/00Orthogonal indexing scheme relating to electric switches, relays, selectors or emergency protective devices covered by H01H
    • H01H2300/004Application hearing aid

Landscapes

  • Keying Circuit Devices (AREA)
  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切換スイッチに汗
等が浸入する可能性がある電子機器に適用する電子スイ
ッチとこれを用いた補聴器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば耳かけ形補聴器には、図3
に示すように、補聴器ケース100の背面に、電源の入
り切り等を行うレバー式切換スイッチ101をはじめと
して、各種の調整を行うトリマーやボリュームなどのス
イッチ類102が設けられている。レバー式切換スイッ
チ101は、電源を切る位置「O」、入力として誘導コ
イルを選択する位置「T」及び入力としてマイクロホン
を選択する位置「M」などの安定な選択位置を有する。
【0003】レバー式切換スイッチ101は、図4に示
すように、機械式接点切換え方式の2つの独立したスイ
ッチSW10とスイッチSW20が連動する、いわゆる
2回路3接点のスイッチである。スイッチSW20側で
は、選択位置「O」で電池Bと補聴処理部60が遮断さ
れ、選択位置「T」及び選択位置「M」で接続される。
一方、スイッチSW10側では、選択位置「O」及び選
択位置「T」において誘導コイル50が選択され、選択
位置「M」でマイクロホン40が選択される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】耳かけ形補聴器は、耳
介上部と頭部との間に装用されるため、特に夏季等には
汗が補聴器を濡らし、汗の一部は補聴器上部に配置され
た切換スイッチ101内部に浸入し、切換スイッチ10
1の2つの可動接片101g,101h及び複数の接点
101a,101b,101c,101d,101e,
101fの内の幾つかの接点同士がブリッジすることも
多々生じていた。汗の成分は、個人により異なり、一概
には言えないが、汗によるブリッジを起したときの抵抗
値は、数10KΩ、時によっては数KΩの抵抗値となっ
てしまうことがある。
【0005】通電状態で、汗により切換スイッチ101
のスイッチSW20側の可動接片101g又は接点10
1b,101cとスイッチSW10側の可動接片101
h又は接点101e,101fとの間がブリッジされる
と、汗の抵抗分によって短絡され、発振、音切れ(音が
出なくなる)等の問題が生じていた。また、接点101
fと接点101eとの間が汗によりブリッジされると、
マイクロホン40や誘導コイル50の出力電圧が低下し
たり、混信等の問題が生じていた。
【0006】このような問題を解決するために、防水対
策を施した切換スイッチを採用することが考えられる
が、一般にこのような切換スイッチは大型になる傾向が
ある。小型であることが重要視される補聴器において
は、大型の切換スイッチが補聴器の背面を専有してしま
うという問題が生じる。また、レバー式の構造に適用し
にくく、これにより、レバー式切換スイッチの利点、即
ち高齢者や手先の不自由な人でも操作が容易である点、
スイッチのレバー位置の確認が容易である点、が損なわ
れるなど、実際に採用するには難点があった。
【0007】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、切換スイッチ内に汗等の液体が浸入したとして
も、電気特性に何等の不都合が生じない電子スイッチと
これを用いた補聴器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく請
求項1の発明は、一対の接点とこれらの接点と接触する
可動接片からなる切換スイッチと、前記接点の一方をセ
ット入力端子に接続し、他方をリセット入力端子に接続
するフリップフロップと、前記セット入力端子とリセッ
ト入力端子に直流電圧を供給する直流電圧供給回路と、
前記フリップフロップの出力端子の電圧レベルに応じて
オン状態又はオフ状態を維持するスイッチング素子を備
える電子スイッチであって、前記切換スイッチは前記可
動接片が選択する選択位置の間に前記接点を配設したも
のである。
【0009】請求項2の発明は、電話機等が出力する電
磁波を検出してこれに応じた電気信号を出力する誘導コ
イルと、外部音を検出してこれに応じた電気信号を出力
するマイクロホンと、これらの電気信号を補聴処理した
信号を電気音響変換器に出力する補聴処理部と、この補
聴処理部に駆動電圧を供給する電池を備える補聴器にお
いて、前記マイクロホンと前記補聴処理部との間、前記
誘導コイルと前記補聴処理部との間、及び前記補聴処理
部と前記電池との間を、請求項1に記載の電子スイッチ
により導通状態又は遮断状態にするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
電子スイッチを用いた補聴器の回路図、図2は電子スイ
ッチの動作を示すタイミングチャートである。
【0011】図1に示すように、電子スイッチを用いた
耳かけ形補聴器は、補聴部1と、補聴部1の入力切換え
を行う切換スイッチ部2と、切換スイッチ部2の操作に
応じて補聴部1に複数のスイッチング制御信号を出力す
るスイッチング制御部3とから構成されている。
【0012】補聴部1は、外部音を検出して、これに対
応した電気信号を出力するマイクロホン4と、電話機等
の発する電磁波を検出して、これに対応した電気信号を
出力する誘導コイル5と、マイクロホン4の出力信号又
は誘導コイル5の出力信号を入力して、これら入力信号
に増幅等の適宜の補聴処理を施して信号を出力する補聴
処理部6と、補聴処理部6の出力信号を電気音響変換す
るイヤホン7と、補聴処理部6に駆動電圧Vccを供給
する電池Bからなる。
【0013】誘導コイル5の出力端と補聴処理部6の入
力端との間には、抵抗R1と抵抗R2の直列回路が接続
され、抵抗R1と抵抗R2との接続点とアース間には、
スイッチング制御部3の制御信号に基づいて、抵抗R1
と抵抗R2との接続点とアース間を導通状態又は遮断状
態にするトランジスタ(MOS形FET)Tr1が接続
されている。
【0014】従って、トランジスタTr1がオン状態の
時は、抵抗R1と抵抗R2との接続点とアース間は導通
状態となり、誘導コイル5の出力信号は補聴処理部6の
入力端に印加されない。逆に、トランジスタTr1がオ
フ状態の時は、抵抗R1と抵抗R2との接続点とアース
間は遮断状態となり、誘導コイル5の出力信号は補聴処
理部6の入力端に印加される。
【0015】マイクロホン4の出力端と補聴処理部6の
入力端間には、抵抗R3と抵抗R4の直列回路が接続さ
れ、抵抗R3と抵抗R4との接続点とアース間には、ス
イッチング制御部3の制御信号に基づいて、抵抗R3と
抵抗R4との接続点とアース間を導通状態又は遮断状態
にするトランジスタ(MOS形FET)Tr2が接続さ
れている。
【0016】従って、トランジスタTr2がオン状態の
時は、抵抗R3と抵抗R4との接続点とアース間は導通
状態となり、マイクロホン4の出力信号は補聴処理部6
の入力端に印加されない。逆に、トランジスタTr2が
オフ状態の時は、抵抗R3と抵抗R4との接続点とアー
ス間は遮断状態となり、マイクロホン4の出力信号は補
聴処理部6の入力端に印加される。
【0017】なお、抵抗R2,R4は、トランジスタT
r1,Tr2のいずれか一方がオン状態になったとき、
オフ状態にある他方のトランジスタにとって過負荷とな
らないための抵抗である。
【0018】補聴処理部6は、電池Bによって駆動さ
れ、電池Bと補聴処理部6とで構成される回路には、電
池Bによる給電を入り切りするトランジスタ(MOS形
FET)Tr3が設けられており、このトランジスタT
r3のスイッチング動作によって、補聴部1の電源Vc
cが入り切りする。
【0019】図1では、トランジスタTr1,Tr2,
Tr3として、ソースS、ドレインD、ゲートGを有す
るMOS形FET(電界効果トランジスタ)を示してい
るが、他のFETや接合形トランジスタなどのスイッチ
ング素子であればよい。また、トランジスタTr1で
は、ソースSをアースに接続し、ドレインDを抵抗R1
と抵抗R2との接続点に接続しているが、ソースSを抵
抗R1に接続し、ドレインDを抵抗R2に接続してもよ
い。トランジスタTr2についても同様である。
【0020】切換スイッチ部2は、連動する2つのスイ
ッチSW1,SW2からなり、電源切り位置「O」、誘
導コイル入力位置「T」及びマイクロホン入力位置
「M」の3つの選択位置に設定できる。そして、連動す
る2つの可動接片8,9がこれらの選択位置O,T,M
に位置したとしても、2つの可動接片8,9は如何なる
接点とも接触せず、2つの可動接片8,9がこれらの選
択位置O,T,M間を通過するときに、複数の接点と接
触するように構成されている。
【0021】スイッチSW1側では、誘導コイル入力位
置「T」とマイクロホン入力位置「M」間に2つの接点
10,11が配置されており、可動接片8を、誘導コイ
ル入力位置「T」からマイクロホン入力位置「M」に切
り換えるとき、可動接片8は、接点11から接点10へ
と順々に接触する。
【0022】スイッチSW2側では、電源切り位置
「O」、誘導コイル入力位置「T」の間に2つの接点1
3,14が配置され、さらに誘導コイル入力位置「T」
とマイクロホン入力位置「M」間に接点12が配置され
ている。そして、可動接片9を、電源切り位置「O」、
誘導コイル入力位置「T」及びマイクロホン入力位置
「M」に順次切り換えるとき、電源切り位置「O」と誘
導コイル入力位置「T」の間で、可動接片9は、接点1
4から接点13へと順々に接触する。また誘導コイル入
力位置「T」とマイクロホン入力位置「M」の間で、可
動接片9は、接点12と接触する。
【0023】なお、接点12は、切換スイッチ部2がど
の選択位置にあっても電池Bを装填できるように配慮し
て設けられたものである。接点12を省略した場合、切
換スイッチ部2が電源切り位置「O」の選択位置にある
とき、電池Bを装填すれば、切換動作は正常に行われる
が、これ以外の選択位置にあるとき、電池Bを装填する
と、切換動作は正常に行われない。そこで、電源切り位
置「O」の選択位置で電池Bを装填ように予め取り決め
ておけば、必ずしも接点12を設ける必要はない。
【0024】スイッチング制御部3は、パルスの立下が
りで動作する2つのRSフリップフロップF1,F2
と、これらのセット端子SE1,SE2とリセット端子
RE1,RE2に切換スイッチ部2の動作と連動した信
号を入力する2つの直流電圧供給回路20,21から構
成されている。直流電圧供給回路20は、電源Vcc
と、抵抗R5,R6,R7と、コンデンサC1からな
り、直流電圧供給回路21は、電源Vccと、抵抗R
8,R9,R10と、コンデンサC2からなる。
【0025】RSフリップフロップF1のセット端子S
E1には、スイッチSW1の接点10が接続され、また
リセット端子RE1には、スイッチSW1の接点11が
接続されている。更に、出力端子Q1は、トランジスタ
Tr1のゲートGに接続されており、反転出力端子Q’
1は、トランジスタTr2のゲートGに接続されてい
る。
【0026】また、セット端子SE1と電源Vccは、
抵抗R6を介して接続され、リセット端子RE1と電源
Vccは、抵抗R5を介して接続されている。また、リ
セット端子RE1とアースは、抵抗R7とコンデンサC
1との並列接続回路によって接続されている。コンデン
サC1は、リセット端子RE1に抵抗R5を介して電源
電圧Vccが供給される時に、リセット端子RE1の電
位を瞬時の間だけアース電位に保つためのものである。
【0027】RSフリップフロップF2のセット端子S
E2には、スイッチSW2の接点12,13が接続さ
れ、リセット端子RE2には、スイッチSW2の接点1
4が接続されている。更に、出力端子Q2は、トランジ
スタTr3のゲートGに接続されている。セット端子S
E2と電源Vccは、抵抗R9を介して接続され、リセ
ット端子RE2と電源電圧Vccは、抵抗R8を介して
接続されている。
【0028】また、リセット端子RE2とアースは、抵
抗R10とコンデンサC2との並列接続回路によって接
続されている。コンデンサC2は、コンデンサC1と同
様に、リセット端子RE2に抵抗R8を介して電源電圧
Vccが供給される時に、リセット端子RE2の電位を
瞬時の間だけアース電位に保つためのものである。
【0029】なお、RSフリップフロップF1,F2の
リセット端子RE1,RE2とアースとの間に接続され
ている抵抗R7,R10は、装填してある電池Bを取外
した後、即電池Bを装填した場合でも、コンデンサC
1,C2に蓄積された電荷を放電させて、正しく初期化
が行われるようにするための抵抗である。
【0030】抵抗R7,R10を設けていない場合、電
池Bを取外した後、即電池Bを装填すると、コンデンサ
C1,C2に充電された電荷が放電しきれず、リセット
端子RE1,RE2はHレベルのままで、出力端子Q
1,Q2をLレベルにする初期化が行われない。そこ
で、電池Bを取外した時は、コンデンサC1,C2に蓄
積された電荷が放電する数秒間たった後に電池Bを装填
するように予め取り決めておけば、必ずしも抵抗R7,
R10を設ける必要はない。
【0031】従って、電子スイッチは、可動接片8,9
が選択する選択位置O,T,Mの間に接点10,11,
12,13,14を配設する2つの連動スイッチSW
1,SW2を備えた切換スイッチ部2と、接点10,1
2,13をセット入力端子SE1,SE2に接続し、接
点11,14をリセット入力端子RE1,RE2に接続
するRSフリップフロップF1,F2と、セット入力端
子SE1,SE2とリセット入力端子RE1,RE2に
直流電圧を供給する直流電圧供給回路20,21と、R
SフリップフロップF1,F2の出力端子Q1,Q2又
は反転出力端子Q’1の電圧レベルに応じてオン状態又
はオフ状態を維持するトランジスタTr1,Tr2,T
r3から構成される。
【0032】また、RSフリップフロップF1,F2の
代わりにJKフリップフロップを用いてもよく、その場
合にはプリセット端子をセット端子、クリア端子をリセ
ット端子として使用し、J、K、クロック端子は電源V
ccに接続すればよい。
【0033】汗がスイッチSW1内に浸入すると、接点
10と接点11の間、あるいは接点10,11と可動接
片8の間が汗でブリッジされ、汗がスイッチSW2内に
浸入すると、接点12と接点13と接点14の間、ある
いは接点12,13,14と可動接片9の間が汗でブリ
ッジされる。
【0034】更に、2つのスイッチSW1,SW2が一
体に形成されている場合には、スイッチSW1とスイッ
チSW2の間も汗でブリッジされる。汗でブリッジした
部分(汗によるブリッジ抵抗)は、ある抵抗値を有して
導通状態となるが、抵抗R5,R6,R8,R9は、こ
の汗によるブリッジ抵抗に比して十分小さい値(例え
ば、100オーム程度)に設定されている。
【0035】以上のように構成した、電子スイッチを用
いた補聴器の動作について説明する。先ず、切換スイッ
チ部2内に汗が浸入していない場合に、切換スイッチ部
2をなす連動スイッチSW1,SW2の可動接片8,9
を電源切り位置「O」にした状態で、電池Bを装填する
と、RSフリップフロップF1のセット端子SE1には
抵抗R6を介して電圧Vccが供給され、セット端子S
E1は電圧Vccの値をとる(以下、この電圧レベルを
「Hレベル」という)。
【0036】また、リセット端子RE1には、抵抗R5
を介して電圧Vccが供給されるがリセット端子RE1
はコンデンサC1を介して接地しているので、リセット
端子RE1の電位は、瞬時アース電位(以下、アース電
位のことを「Lレベル」という)となった後にHレベル
となる。
【0037】これにより、RSフリップフロップF1の
出力端子Q1はLレベル、反転出力端子Q’1はHレベ
ルとなる。出力端子Q1がLレベルでは、トランジスタ
Tr1はオフ状態となる。また、反転出力端子Q’1が
Hレベルでは、トランジスタTr2はオン状態となる。
【0038】一方、RSフリップフロップF2は、RS
フリップフロップF1の場合と同様に、抵抗R8,R9
及びR10並びにコンデンサC2によって、出力端子Q
2はLレベルとなる。出力端子Q2がLレベルになる
と、トランジスタTr3はオフ状態となる。
【0039】トランジスタTr1がオフ状態、且つトラ
ンジスタTr2がオン状態にあることは、誘導コイル5
の出力信号が補聴処理部6に接続させていることにな
る。マイクロホン4の出力信号はトランジスタTr2を
介してアースに接続され、補聴処理部6の入力とはなら
ない。しかしながら、トランジスタTr3がオフ状態と
なっているので、補聴部1は機能しないことになる(以
下、この状態を初期状態という)。
【0040】連動スイッチSW1,SW2を電源切り位
置「O」から誘導コイル入力位置「T」に切り換え、そ
の後誘導コイル入力位置「T」からマイクロホン入力位
置「M」に切り換えたときの動作を、図2に示す電子ス
イッチのタイミングチャートを用いて説明する。
【0041】連動スイッチSW1,SW2を電源切り位
置「O」から誘導コイル入力位置「T」に切り換える
と、スイッチSW2の可動接片9はt1の時点で接点1
4に接触し、t2の時点で接点14を離れるが、RSフ
リップフロップF2の出力端子Q2は、依然としてLレ
ベルのままである。
【0042】そして、t3の時点で可動接片9は接点1
3に接触し、この瞬間にRSフリップフロップF2の出
力端子Q2は、LレベルからHレベルに反転する。RS
フリップフロップF2の出力端子Q2がHレベルとなる
と、トランジスタTr3がオン状態となり、補聴処理部
6に電源電圧Vccが供給され、補聴部1が機能し始め
ることになる。この切り換え過程において、スイッチS
W1の可動接片8はいずれの接点10,11とも接触す
ることはないので、RSフリップフロップF1は、初期
状態、即ち誘導コイル5の出力は補聴処理部6に接続さ
れていることになる。
【0043】更に、連動スイッチSW1、SW2を誘導
コイル入力位置「T」からマイクロホン入力位置「M」
に切り換える場合、スイッチSW2の可動接片9が、t
4の時点で接点12に接触することになる。しかし、可
動接片9が接点12に接触してもRSフリップフロップ
F2の出力端子Q2はHレベルに保持されるので、トラ
ンジスタTr3はオン状態を維持し続ける。従って、補
聴部1には電源電圧Vccが供給され続ける。
【0044】一方、スイッチSW1の可動接片8は、t
4の時点で接点11に接触し、t5の時点で接点11を
離れるが、RSフリップフロップF1の出力端子Q1は
依然としてLレベルのままである。t6の時点で可動接
片8が接点10と接触すると、この瞬間、RSフリップ
フロップF1の出力端子Q1はLレベルレからHレベル
に反転し、RSフリップフロップF1の反転出力端子
Q’1はHレベルからLレベルに反転する。これによ
り、トランジスタTr1はオン状態、トランジスタTr
2はオフ状態となる。これによって補聴処理部6の入力
としてマイクロホン4の出力信号が選択される。
【0045】連動スイッチSW1,SW2をマイクロホ
ン入力位置「M」から誘導コイル入力位置「T」に切り
換える場合にも、上述した、誘導コイル入力位置「T」
からマイクロホン入力位置「M」に切り換える場合と逆
の動作をする。また、誘導コイル入力位置「T」から電
源切り位置「O」に切り換える場合についても同様であ
る。
【0046】補聴器装用者は、連動スイッチSW1,S
W2が電源切り位置「O」に設定されている以外の状態
で、電池Bを装填することもあるので、これらの場合に
ついて説明する。連動スイッチSW1,SW2が誘導コ
イル入力位置「T」を選択している場合に、電池Bを装
填すると、上述した電源切り位置「O」に選択されてい
るときと同様に、初期化により、補聴器は初期状態とな
る。
【0047】初期状態で、連動スイッチSW1,SW2
を誘導コイル入力位置「T」からマイクロホン入力位置
「M」に切り換えた場合、RSフリップフロップF2の
出力端子Q2はLレベルからHレベルに反転する。これ
によりトランジスタTr3はオン状態となり、補聴部1
に電源電圧Vccが供給される。
【0048】一方、RSフリップフロップF1の出力端
子Q1はLレベルからHレベルに反転し、反転出力端子
Q’1はHレベルからLレベルに反転する。これによ
り、トランジスタTr1はオン状態、トランジスタTr
2はオフ状態となり、補聴処理部6の入力としてマイク
ロホン4の出力信号が選択されることになる。
【0049】また、連動スイッチSW1,SW2がマイ
クロホン入力位置「M」を選択している場合に、電池B
を装填すると、上述した電源切り位置「O」に選択され
ているときと同様に、初期化され、補聴器は初期状態と
なる。
【0050】初期状態で、連動スイッチSW1,SW2
をマイクロホン入力位置「M」から誘導コイル入力位置
「T」に切り換えた場合、RSフリップフロップF2の
出力端子Q2はLレベルからHレベルに反転する。これ
によりトランジスタTr3はオン状態となり、補聴部1
に電源電圧Vccが供給される。
【0051】一方、RSフリップフロップF1は、スイ
ッチSW1の可動接片8が接点10と接点11に順次接
触するので、出力端子Q1はLレベル→Hレベル(接点
10に接触した瞬間)→Lレベル(接点11に接触後)
となり、反転出力端子Q’1は出力端子Q1と反対の動
作を行い、Hレベルに落ちつく。これにより、トランジ
スタTr1はオフ状態、トランジスタTr2はオン状態
となり、補聴処理部6の入力として誘導コイルの出力信
号が選択されることになる。
【0052】次に、切換スイッチ部2内に汗が浸入して
いる場合に、連動スイッチSW1,SW2が「O」の位
置で電池Bを装填すると、RSフリップフロップF1の
セット端子SE1は、抵抗R6に接続されている他に接
点10を通して接点11、可動接片8に接続される可能
性がある。
【0053】更に、スイッチSW1とスイッチSW2が
一体形であるとすると、RSフリップフロップF1のセ
ット端子SE1は、スイッチSW2内の接点12,1
3,14、可動接片9についても、汗によるブリッジ抵
抗を介して接続される可能性がある。
【0054】ここで、抵抗R6の抵抗値が汗によるブリ
ッジ抵抗値と同程度か、あるいは大きい場合には個々の
ブリッジ抵抗の影響を受けてしまい、セット端子SE1
の入力電圧がLレベルになる可能性が高い。しかし、抵
抗R6の抵抗値は汗によるブリッジ抵抗値より十分小さ
な値としているので、汗によるブリッジが起ったとして
も、セット端子SE1の入力電圧レベルはHレベルと判
断される電圧レベルを維持することができる。
【0055】抵抗R5,R8,R9の抵抗値についても
抵抗R6と同様に、汗によるブリッジ抵抗値より十分小
さな値としているので、他のすべての動作時においても
RSフリップフロップF1,F2の動作に影響を与えな
い。
【0056】抵抗R7の抵抗値は、抵抗R5に対して十
分大きな値であって、コンデンサC1に蓄積された電荷
を速やかに放電することができる十分な値(例えば、1
00kオーム)であればよい。たとえ、汗によるブリッ
ジ抵抗の影響でリセット端子RE1のアースに対する抵
抗値(抵抗R7と汗によるブリッジ抵抗の並列抵抗)が
下がったとしても抵抗R5に対して十分大きな値である
ため、RSフリップフロップF1の動作に影響を与えな
い。
【0057】抵抗R10の抵抗値についても抵抗R7と
同様であり、汗によるブリッジ抵抗の影響でリセット端
子RE2のアースに対する抵抗値(抵抗R10と汗によ
るブリッジ抵抗の並列抵抗)が下がったとしても抵抗R
8に対して十分大きな値であるため、RSフリップフロ
ップF2の動作に影響を与えない。
【0058】上述のような電子スイッチを用いて補聴器
を構成しているので、汗によって切換スイッチ部2の可
動接片8,9並びに接点10,11,12,13,14
が、如何なる組み合わせでブリッジしたとしても、混信
やマイクロホン4又は誘導コイル5の出力電圧の低下な
どの不具合を生じないし、連動スイッチSW1,SW2
を操作しても、混信やマイクロホン4又は誘導コイル5
の出力電圧の低下などの不具合は生じず、極めて安定し
たスイッチ切換をすることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、切換スイッチを単にパルス発生源として使用する
ようにし、実際のスイッチング動作は、スイッチング素
子により行っているので、汗等が接点及び可動接片等か
らなる切換スイッチ内に浸入したとしても、安定したス
イッチング動作を行うことができる。
【0060】請求項2の発明によれば、汗等が接点及び
可動接片等からなる切換スイッチ内に浸入したとして
も、補聴処理装置の入力信号源としての誘導コイル又は
マイクロホンの選択、及び電源の入り切りを安定して行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子スイッチを用いた補聴器の回
路図
【図2】電子スイッチの動作を示すタイミングチャート
【図3】耳かけ形補聴器の外観斜視図
【図4】従来の耳かけ形補聴器の回路図
【符号の説明】
1…補聴部、2…切換スイッチ部、3…スイッチング制
御部、4…マイクロホン、5…誘導コイル、6…補聴処
理部、7…イヤホン(電気音響変換器)、8,9…可動
接片、10,11,12,13,14…接点、20,2
1…直流電圧供給回路、B…電池、F1,F2…RSフ
リップフロップ(フリップフロップ)、O,T,M…連
動スイッチの選択位置、R5,R6,R7,R8,R
9,R10…抵抗、SW1,SW2…連動スイッチ、T
r1,Tr2,Tr3…MOS形FET(スイッチング
素子)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 9/54 H04R 25/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の接点とこれらの接点と接触する可
    動接片からなる切換スイッチと、前記接点の一方をセッ
    ト入力端子に接続し、他方をリセット入力端子に接続す
    るフリップフロップと、前記セット入力端子とリセット
    入力端子に直流電圧を供給する直流電圧供給回路と、前
    記フリップフロップの出力端子の電圧レベルに応じてオ
    ン状態又はオフ状態を維持するスイッチング素子を備え
    る電子スイッチであって、前記切換スイッチは前記可動
    接片が選択する選択位置の間に前記接点を配設したこと
    を特徴とする電子スイッチ。
  2. 【請求項2】 電話機等が出力する電磁波を検出してこ
    れに応じた電気信号を出力する誘導コイルと、外部音を
    検出してこれに応じた電気信号を出力するマイクロホン
    と、これらの電気信号を補聴処理した信号を電気音響変
    換器に出力する補聴処理部と、この補聴処理部に駆動電
    圧を供給する電池を備える補聴器において、前記マイク
    ロホンと前記補聴処理部との間、前記誘導コイルと前記
    補聴処理部との間、及び前記補聴処理部と前記電池との
    間を、請求項1に記載の電子スイッチにより導通状態又
    は遮断状態にすることを特徴とする補聴器。
JP27771596A 1996-10-21 1996-10-21 電子スイッチとこれを用いた補聴器 Expired - Fee Related JP3066951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27771596A JP3066951B2 (ja) 1996-10-21 1996-10-21 電子スイッチとこれを用いた補聴器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27771596A JP3066951B2 (ja) 1996-10-21 1996-10-21 電子スイッチとこれを用いた補聴器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10126891A JPH10126891A (ja) 1998-05-15
JP3066951B2 true JP3066951B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=17587317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27771596A Expired - Fee Related JP3066951B2 (ja) 1996-10-21 1996-10-21 電子スイッチとこれを用いた補聴器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3066951B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10126891A (ja) 1998-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2355561A1 (en) Boot-strapped current switch
JP3066951B2 (ja) 電子スイッチとこれを用いた補聴器
JP2002158542A (ja) 出力回路
JP3407622B2 (ja) プラグ用給電装置
JPS6314524B2 (ja)
JP4147667B2 (ja) 呼出信号送出回路
JP3029811B2 (ja) ヘッドホンの音声切り替え装置
JP3494803B2 (ja) 自動接点クリーニング回路
JPH0132440Y2 (ja)
JPS60105352A (ja) 電話機回路
JPS6315553A (ja) 信号送出回路
JP2640006B2 (ja) タイマー回路
JPS5933137Y2 (ja) アンプのスピ−カ切換回路
JPH0123038B2 (ja)
JPH039647A (ja) ファクシミリ装置
JP3525480B2 (ja) 側音低減回路
JPS6318205Y2 (ja)
JPH07307815A (ja) 給電装置
JP3486237B2 (ja) 通信機器
JPH0525836U (ja) 信号入出力切り換え装置
JPS61283261A (ja) ダイヤル確認音回路
JPH0367387B2 (ja)
JPH05282981A (ja) 微小電流が流れる接点を備えた電気回路
JPH06101773B2 (ja) ハイインピ−ダンス回路
JPH03103631U (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees