JP3066436B2 - 熱交換器の真空ろう付け方法 - Google Patents

熱交換器の真空ろう付け方法

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総一郎 宮崎
雅志 金子
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東洋ラジエーター株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主としてアルミニューム製熱交換器の真空ろ
う付け方法に関し、特に母材表面に被覆されたMg,Zn等
の微量成分がろう付け中に蒸発するのを可及的に少なく
し、ろう付けの信頼性が高く耐蝕性の優れた熱交換器を
製造する方法に関する。
〔従来技術〕
アルミニューム製熱交換器の真空ろう付けは、接合さ
れる一方の部品表面に予めろう材を被覆しておき、全体
を組み立てた状態で、それらを高温の真空炉内に挿入し
てろう材を溶融し、次いでそれを固化することにより一
体的にろう付け固定するものである。このような真空ろ
う付け装置の一例として、ろう付け室の上流側(搬送方
向と逆側、以下同じ)に準備室、脱脂室を配置すると共
に、ろう付け室の下流側に放冷室及び取出室を設けるも
のが存在した。このような真空ろう付け装置において、
ろう付け室の真空度は10-3〜10-4Torr程度の真空にし、
そのろう付け室から遠ざかるに従って予熱室等の真空度
をより低真空としていた。ろう付け室を高真空に保持す
る理由は、ろう付けに有害な不純ガス成分であるO2,H2O
の分圧を可能な限り小さくするためである。
しかしながら、ろう付け室を比較的高い真空に維持す
ると、アルミニューム合金中に含まれる亜鉛やマグネシ
ューム等が揮発し、熱交換器の耐蝕性やろう付け性を低
下させる原因になる虞があった。それと共に、前記揮発
した成分が炉壁に付着しろう付け室を汚損する原因にな
っていた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明はアルミニューム合金中の亜鉛やマグネ
シューム等の揮発を抑制しつつ良好なろう付けを行うた
めのろう付け方法を提供することを目的とし、その目的
達成のために次の構成をとる。
ろう付け室4の上流側と下流側とに夫々仕切り扉11を
介して複数の室が直列に接続され、被ろう付け用の熱交
換器が順次各室を移動する間に真空ろう付けされるもの
である。ここにおいて本発明の特徴とするところは、熱
交換器のろう付け時に前記仕切り扉IIの開放中を除き、
ろう付け室4を低真空にすると共に、ろう付け室4の上
流側の予熱室2及び下流側の放冷室3を中真空または高
真空に維持するものである。
〔作用〕
本発明のろう付け方法によれば、ろう付け中にろう付
け室4が低真空であり、予熱室2,放冷室3が夫々中真空
または高真空に維持されているから、チューブやフィン
材の有効合金成分が炉内で揮発することを防止し、熱交
換器の耐蝕性を確保する。それと共に、熱交換器を移動
するために仕切り扉11を開放した時、隣接する予熱室ま
たは放熱室からO2,H2O等の有害ガス成分がろう付け室4
内に流入することを防止し、最良のろう付け環境を保つ
ことができる。
〔実 施 例〕
次に図面に基づいて本発明のろう付け方法の一例につ
き説明する。
第1図は本方法を用いるための真空ろう付け装置の説
明図であり、第2図はそのろう付け中における各室の真
空度を示したものである。
この実施例では、真空ろう付け装置の最上流側から準
備室5,脱脂室6,第一予熱室1,第二予熱室2,ろう付け室4,
放冷室3,取出室7が設けられ、各室の境界部には夫々仕
切り扉11が開閉自在に設けられている。そして、脱脂室
6,第一予熱室1,第二予熱室2,ろう付け室4内には夫々ヒ
ータ12が設けられると共に、各室の上部には図示しない
ラック・アンド・ピニオン型のオーバーヘッドコンベア
ーが設けられている。次に、準備室5,脱脂室6,第一予熱
室1及び取出室7には夫々バブルVを介してメカニカル
ブースタポンプ9とオイルロータリーポンプ8とか連通
される。さらに、第二予熱室2とろう付け室4と放冷室
3とにはオイルロータリーポンプ8及びメカニカルブー
スタポンプ9に加えて拡散ポンプ10が連通されている。
さらに、準備室5と取出室7とにはバブルVを介してリ
ークパイプ及びドライエアーパイプが連通される。さら
に、脱脂室6,第一予熱室1,第二予熱室2,ろう付け室4,放
冷室3には夫々バブルVを介して不活性ガスとして窒素
ガスの導入パイプが連通されている。各室の設定温度
は、脱脂室6からろう付け室4まで次第にその設定温度
が高く維持される。脱脂室6は1例として150〜200℃程
度に維持されている。
次にこの実施例ではろう付け室4内は複数のキャリア
13が同時に収納され、それが図示しないオーバーヘッド
コンベアーにより低速で下流側に移動するように構成さ
れている。このキャリア13内には予め組み立てられた被
ろう付け用の熱交換器コアが収納される。又、ろう付け
室4内も上流側から下流側に向けてその設定温度が徐々
に高くなるように構成される。
次に、各室の真空度について述べると、準備室5及取
出室7は大気圧と低真空領域との間を変化する。即ち、
仕切り扉11が開放される時には準備室5及び取出室7は
大気圧に維持される。そのために仕切り扉11開放直前に
ドライエアーが室内に吹き込まれる。
次に脱脂室6内は扉開閉時に、10-1Torrで常時は10-2
Torrの真空度である。さらに、第一予熱室1の真空度は
常時10-3Torrで扉開閉時に10-1となる。第二予熱室2及
び放冷室3は常時10-4Torrで扉開閉時は10-1Torrであ
る。またろう付け室4の真空度はほぼ10-1Torr(0.01〜
1.0Torrの間、好ましくは0.05〜0.3Torr、以下同じ)に
維持される。
次にこの真空ろう付け装置によりアルミニューム製熱
交換器をろう付けする方法につき説明する。アルミニュ
ーム製熱交換器は多数のチューブを並列させ、それらの
間にフィンを介装すると共に、各チューブの両端部をチ
ューブプレートの貫通孔に貫通する。そして、チューブ
の両端開口を拡開し、チューブプレートとチューブ端と
の嵌着部を固定する。このような熱交換器部品は、接合
しようとする少なくとも一方の外表面に予めろう材がク
ラッドされたブレージングシートが用いられる。そして
チューブ材として3003アルミニューム合金その他を用い
ると共に、フィン材として接触電位差を意識的につける
ために、7072アルミニューム合金等が用いられる。この
7072アルミニューム合金はZnを有するものである。また
ブレージングシートの皮材として用いられるものにはMg
が0.6%〜2.5%程度含まれることが多い。このようなア
ルミニューム合金からなる熱交換器組立体を多数キャリ
ア13に収納し、第1図に示す如く真空ろう付け装置の最
上流端に導く。次いで、仕切り扉11を開放しキャリア13
を準備室5に収納する。第1図において各バルブVは黒
く塗られた状態が閉塞しているバルブを示す。この状態
において、各室の真空度は第2図に示すように形成され
ている。即ち、準備室5内は大気圧であり、脱脂室6と
ろう付け室4と取出室7との真空度は夫々10-1Torrであ
り、第一予熱室1と第二予熱室2と放冷室3とは夫々10
-3以上の真空度に保持されている。そして、準備室5の
入口側の仕切り扉11のみが開放され、他の仕切り扉11は
全て閉塞されている。なお、ろう付け室4内は一旦オイ
ルロータリーポンプ8,メカニカルブースタポンプ9,拡散
ポンプ10により中真空又は高真空にした後に、バ0ブV1
6,バルブV17を開放し窒素ガスを内部に僅か封入するこ
とにより、10-1程度の低真空に保持する。なお、ろう付
け室4の最も好ましい真空度は0.05Torr〜0.3Torrであ
る。
次に、準備室5内にキャリア13が収納されると、準備
室5の開口側の仕切り扉11が閉塞され、メカニカルブー
スタポンプ9及びオイルロータリーポンプ8が駆動して
準備室5内が10-1Torr程度まで真空引きされる。そし
て、準備室5と脱脂室6との間の仕切り扉11が開放さ
れ、準備室5内のキャリア13が脱脂室6に搬入される。
そして脱脂室6の上流側の仕切り扉11が閉塞され、キャ
リア13内の熱交換器コア表面に付着した油成分が揮発す
る。次いで、順次キャリア13は第一予熱室1,第二予熱室
2へと移動し、ろう付け室4へ収納される。なお、各室
間を移動するために仕切り扉11を開放すると、隣り合う
各室の真空度は同一に保持される。ろう付け室4内に位
置された熱交換器コアは、内部を移動する間にろう付け
温度まで上昇し、ろう材が溶解する。この時ろう付け室
4内には微量のN2が存在するため、アルミニューム合金
中に含まれたZnが揮発することを可能な限り防止し、そ
の残留を促進する。次に、ろう付け室4と放冷室3との
間の仕切り扉11を開放し、キャリア13を放冷室3内に収
納する。そして両室間の仕切り扉11を閉塞し、熱交換器
コアを冷却して各部品間をろう付け固定する。次に、放
冷室3内のキャリア13は取出室7を通り外部に取り出さ
れる。
〔発明の効果〕
本発明の真空ろう付け方法は、ろう付け室4を低真空
にし、そのろう付け室4の上流側及び下流側に設けた予
熱室2,放冷室3を中真空または高真空に維持してろう付
けするように構成したから、ろう付け時に母材表面のZ
n,Mg等の有効な合金成分が炉中に放散することを防止
し、熱交換器の防蝕効果を向上し得る。しかも、予熱室
2からろう付け室4に熱交換器を移動する時或いはろう
付け室4から放冷室3に移動する時に、予熱室2,放冷室
3からろう付けに有害なO2,H2Oがろう付け室4に浸入す
ることを防止できる。即ち、仕切り扉11開放時に気流の
流れは常により低真空なろう付け室4から高真空な予熱
室2または放冷室3に流通し、予熱室2または放冷室3
内のO2,H2Oがろう付け室4に流入することを防止でき
る。そして、母材の酸化を防止し、ろう付けの信頼性を
向上し得る。しかも、母材の揮発成分の残留を促進し、
この点からもろう付け性を良くし且つ耐蝕性を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本方法を用いるための真空ろう付け装置の説明
図であり、第2図はそのろう付け中における各室の真空
度を示したものである。 1……第一予熱室、2……第二予熱室 3……放冷室、4……ろう付け室 5……準備室、6……脱脂室 7……取出室 8……オイルロータリーポンプ 9……メカニカルブースタポンプ 10……拡散ポンプ、11……仕切り扉 V……バルブ、12……ヒータ 13……キャリア
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B23K 101:14 (72)発明者 金子 雅志 東京都渋谷区桜丘町31番2号 東洋ラジ エーター株式会社内 (72)発明者 野中 優 東京都渋谷区桜丘町31番2号 東洋ラジ エーター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−106469(JP,A) 特公 昭57−17630(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 330 B23K 1/008

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ろう付け室4の上流側と下流側とに夫々仕
    切り扉を介して複数の室が直列に接続され、被ろう付け
    用熱交換器が順次各室を移動する間にそれが真空ろう付
    けされる方法において、熱交換器のろう付け時に、前記
    仕切り扉の開放中を除き、前記ろう付け室を低真空にす
    ると共に、該ろう付け室の上流側の予熱室2及び下流側
    の放冷室3を中真空または高真空に維持することとした
    熱交換器の真空ろう付け方法。
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