JP3065596B2 - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

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JP3065596B2
JP3065596B2 JP10373006A JP37300698A JP3065596B2 JP 3065596 B2 JP3065596 B2 JP 3065596B2 JP 10373006 A JP10373006 A JP 10373006A JP 37300698 A JP37300698 A JP 37300698A JP 3065596 B2 JP3065596 B2 JP 3065596B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧力回路内を所
定の設定圧力に保持する圧力制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力回路内を所定の設定圧力に保持する
圧力制御弁として、例えば、図10に示す直動形リリー
フ弁2が知られている。この直動形リリーフ弁2は、圧
力回路に通じるリリーフポート3を、圧力調整用のスプ
リング4に押し付けられているポペット弁6で閉塞して
おり、圧力回路が所定の設定圧力以上になると、ポペッ
ト弁6が押し上げられてリリーフポート3が圧力回路と
連通し、圧力回路の流体の一部がドレインポート5に流
れ出るので、圧力回路を所定の設定圧力に保持すること
ができる。なお、設定圧力の調整は、調整ねじ8を回し
てスプリングの付勢力を変化させることにより行われ
る。
【0003】ここで、直動形リリーフ弁2は、圧力調整
用のスプリング4がポペット弁6の押し付けも兼ねてい
るので、高圧の圧力回路に使用するにはスプリング4を
強くする必要がある。しかし、そのためには、弁自体も
大きくなり、スプリングを強くするにも限界があるの
で、通常、高圧の圧力回路にはパイロット作動形リリー
フ弁10が使用されている。
【0004】パイロット作動形リリーフ弁10は、図1
1に示すように、リリーフポート3が、絞り12を介し
て主弁14の上部室14a及びパイロット部を構成する
直動リリーフ弁18に通じる構成となっている。そし
て、圧力回路が所定の設定圧力以上になると、ポペット
弁18aがスプリング18bの付勢力に打ち勝って下が
るので直動リリーフ弁18が開き、それにより、上部室
14aとドレインポート5が連通して上部室14aの圧
力が低下して主弁14が開き、圧力回路の流体がドレイ
ンポート5側に流れ出るので、高圧の圧力回路を所定の
設定圧力に保持することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図11に示
したパイロット作動形リリーフ弁10の直動リリーフ弁
18に替わるパイロット部として、電気的なパイロット
信号の入力により上部室14aの圧力を制御する比例電
磁式圧力制御部を設けると、圧力回路を所定範囲の設定
圧力に自動制御することができる。
【0006】しかし、前述した比例電磁式圧力制御部を
使用すると、内部構造が複雑な圧力制御弁となって製作
コストが高騰するおそれがあるとともに、電気を使用す
るので火災などの安全性の面で問題がある。本発明は、
上記事情に鑑みてなされたものであり、電気的信号を使
用しない簡便な構造のパイロット操作形構造を採用して
圧力回路の設定圧力を無段階に自動制御することが可能
な圧力制御弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の圧力制御弁は、圧力回路に接続した
リリーフポートのシート面に対向している弁体と、この
弁体を前記シート面に押し付けるスプリングとを備え、
前記圧力回路内の流体圧力が前記スプリングのバネ力以
上になると、前記流体の一部を外部に流して前記圧力回
路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁において、
前記スプリングの前記弁体から離間した端部に、前記ス
プリングの伸縮方向に移動自在なパイロットピストンを
配設し、このパイロットピストンを、所定圧のパイロッ
ト流体が入力すると前記スプリングを押し縮める方向に
移動する構造とし、前記パイロット流体の圧力の増減に
応じて、前記パイロットピストンの移動により前記スプ
リングの押し縮め力を変化させて該スプリングのバネ力
を増減させるようにした制御弁である。
【0008】この請求項1記載の圧力制御弁によると、
パイロット流体が流れ込んでいない場合には、スプリン
グが所定のバネ力で弁体をシート面に押し付けているの
で、圧力回路内は所定の設定圧力で保持され、圧力回路
内がその設定圧力以上になると、スプリングのバネ力に
抗して弁体が開いてリリーフポートに圧力回路の流体が
流れ込み、外部に流れ出て圧力回路内の圧力が低下して
いき、圧力回路内が設定圧力になると、スプリングのバ
ネ力により弁体がリリーフポートのシート面に当接して
圧力回路内が設定圧力に保持される。
【0009】また、パイロット流体が流れ込むと、その
パイロット流体がパイロットピストンを弁体側に移動さ
せてスプリングを押し縮めるので、バネ長が短くなった
スプリングはバネ力が増大する。このように、スプリン
グのバネ力が増大すると、弁体をシート面に押し付ける
力が増大するので、設定圧力を増大した圧力制御弁に変
更することができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の圧力制御弁において、前記パイロット流体の圧力が
所定の高い値まで上昇したときに、前記パイロットピス
トンが前記弁体側に移動するのを規制して前記スプリン
グを大きなバネ力で一定に保持するバネ力上限設定手段
を設けた。この請求項2記載の圧力制御弁によると、パ
イロット流体の圧力が所定の高い値に上昇すると、スプ
リングの一定した大きなバネ力が弁体をシート面に押し
付ける力となるので、上限の設定圧力を備えた圧力制御
弁とすることが可能となる。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1及
び2の何れかに記載の圧力制御弁において、前記スプリ
ングを、前記パイロット流体の圧力が所定値に上昇する
まで、前記パイロットピストンが前記弁体側に移動しよ
うとする力に対抗するバネ力に設定した。この請求項3
記載の圧力制御弁によると、パイロット流体の圧力が所
定値に上昇するまで、スプリングの一定した小さなバネ
力が弁体をシート面に押し付ける力となるので、下限の
設定圧力を備えた圧力制御弁とすることが可能となる。
【0012】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の圧力制御弁において、前記パイ
ロット流体が入力していないときに、前記パイロットピ
ストンを前記弁体に近い位置、或いは前記弁体から遠い
位置に変えて前記スプリングの初期のバネ力を変更する
バネ初期値調整手段を設けたことを特徴とする。この請
求項4記載の圧力制御弁によると、バネ初期値調整手段
の操作によってスプリングの初期のバネ力が変わるの
で、広範囲に設定圧力を変更することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態の
リリーフ弁20を示すものである。このリリーフ弁20
の弁本体22には、軸線S1 上に円筒形状の内部空間と
して弁室24が形成されているとともに、この弁室24
より大径な円筒形状の内部空間として弁室24の上部に
軸線S1 を一致させて連続しているシリンダ収納室26
と、シリンダ収納室26の上部に軸線S1 を一致させて
連続し、上端部が開口している連結孔28とが形成され
ている。
【0014】また、弁本体22には、弁室24に軸線S
1 を一致させて連通するリリーフポートAが形成されて
いるとともに、弁室24の内周面で開口しているドレイ
ンポートDと、連結孔28の内周面で開口しているパイ
ロットポートBとが形成されている。また、前記弁室2
4には、円錐形状の先端部がリリーフポートAのシート
面Asに対向しているポペット弁30と、このポペット
弁30をシート面Asに押し付けるポペット弁用スプリ
ング32と、ポペット弁用スプリング32の上端に係合
して後述するパイロットピストン40に当接しているピ
ストン移動量伝達部材34とが配設されている。そし
て、ポペット弁30の基端側は、ポペット弁用スプリン
グ32を摺動させて内側からガイドする円筒ガイド部3
0aが形成されており、前述したピストン移動量伝達部
材34の下端部に対向している。
【0015】また、前記シリンダ収納室26には、軸線
1 と一致する位置にピストン孔36aを形成したシリ
ンダ部材36が嵌着されており、前記ピストン孔36a
に、シリンダ部材36の軸方向の長さより長尺な中実円
筒形状のパイロットピストン40がスライド自在に挿通
されている。また、前記連結孔28の内周上部には雌ね
じが形成されており、この雌ねじに初期値調整部38の
構成部材である筒体38aの外周に設けた雄ねじが螺合
し、初期値調整部38が弁本体22に連結している。
【0016】初期値調整部38は、前記筒体38aと、
この筒体38aの内部に配設されてパイロットピストン
40を軸線S1 方向に移動させるピストン位置設定部材
38bと、ピストン位置設定部材38bがパイロットピ
ストン40に当接したときにパイロットピストン40に
対して下向きの所定のバネ力を与える初期値調整用スプ
リング38cと、筒体38aの上部に設けた雌ねじに螺
合して初期値調整用スプリング38cのバネ力を変化さ
せる調整ねじ38dとで構成されている。
【0017】また、図2に示すように、パイロットピス
トン40を軸線S1 方向に移動させるピストン位置設定
部材38bの下端部38b1 は略円錐台形状に形成され
ている。そして、この下端部38b1 の外径は筒体38
aの内径より僅かに小さな寸法に設定されているので、
下端部部38b1 の外周と筒体38aの内周との間に
は、流体が通過可能な隙間が設けられている。
【0018】また、下端部38b1 の下面の軸線S1
通過する位置と、パイロットピストン40の上端面の軸
線S1 が通過する位置には、それぞれ球面状の凹部が形
成されており、これら凹部に球体42が配設されてい
る。これにより、ピストン位置設定部材38bは、球体
42を介してパイロットピストン40に当接している。
さらに、図2に示すように、筒体38aの下部には、ピ
ストン位置設定部材38bの下端部38b1 及びシリン
ダ部材36の上部の間の筒体38aの内部空間Q1 とパ
イロットポートBとを連通する連通孔38a1 が形成さ
れている。
【0019】ここで、図1に示すように、パイロットポ
ートBはパイロット油圧設定部44と接続しており、パ
イロット油圧設定部44で所定の値に設定したパイロッ
ト圧PpiがパイロットポートB、連通孔38a1 を介し
て筒体38bのパイロット室Q1 に供給されるようにな
っている。また、リリーフポートAには、圧力回路46
内を流れる作動油が流入してくる。
【0020】そして、このリリーフ弁20は、ポペット
弁用スプリング32が所定のバネ力でポペット弁30を
シート面Asに押し付けているので、圧力回路46内を
所定の設定圧PS1で保持しており、圧力回路46内が設
定圧PS1以上になると、ポペット弁用スプリング32の
バネ力に抗してポペット弁30が押し上げられてリリー
フポートAが開き、圧力回路46の油がドレインポート
Dに流れ出て圧力回路46内の圧力が低下していき、圧
力回路46内が設定圧PS1になると、ポペット弁用スプ
リング32のバネ力によりポペット弁30が下がってリ
リーフポートAが閉じ、圧力回路46内が設定圧PS1
保持される。
【0021】また、パイロット油圧設定部44からパイ
ロット圧Ppiが供給されると、パイロット室Q1 に流れ
込んだ圧油によりパイロットピストン40に推力が作用
してパイロットピストン40を下方に移動させ、このパ
イロットピストン40とともにピストン移動量伝達部材
34も押し下がるので、バネ長が短くなったポペット弁
用スプリング32のバネ力が増大する。このように、ポ
ペット弁用スプリング32のバネ力が増大すると、ポペ
ット弁30をシート面Asに押し付ける力が増大するの
で、前述した設定圧PS1より大きな値の設定圧PS2(P
S2>PS1)に変更される。また、初期値調整部38を作
動させても、設定圧PS を変更することができる。
【0022】すなわち、上述したリリーフ弁20の設定
圧PS の具体的な変更例を図3の設定圧制御線図を参照
して説明する。なお、初期値調整部38はパイロットピ
ストン40を弁室24側に押し下げてポペット弁用スプ
リング32のバネ力を増大させているものとする。パイ
ロット圧Ppiが0(ゼロ)MPa、即ち、パイロット油
圧設定部44からパイロット圧Ppiを供給しないときに
は、ポペット弁用スプリング32のバネ力がポペット弁
30に作用することによって実線のPS2位置のように初
期の設定圧(約10.5MPa)となる。また、パイロ
ット油圧設定部44からパイロット圧Ppiを供給する
と、パイロットピストン40の下方移動が開始し、ポペ
ット弁用スプリング32のバネ長が短くなってバネ力が
増大するので、パイロット圧P piの値が大きくなるに従
って設定圧PS が実線のようにリニアに増大していく。
そして、パイロット圧Ppiが約7.0MPa以上になる
と、パイロットピストン40に押し下げられたポペット
弁用スプリング32のバネ力が最大値を示すので、設定
圧PS が一定の値(約19.0MPa)を示す。また、
パイロット圧Ppiの値が小さくなるに従ってポペット弁
用スプリング32のバネ長が長くなってバネ力が減少す
るので、設定圧PS がリニアに減少していく。
【0023】また、初期値調整部38の調整ねじ38d
ねじ込み量を増大させていくと、初期値調整用スプリン
グ38cのバネ力が増大し、この初期値調整用スプリン
グ38cに押圧されたピストン位置設定部材38bがパ
イロットピストン40を下方に移動させ、それによりポ
ペット弁用スプリング32はバネ長が短くなってバネ力
が増大するので、前述した実線の初期の設定圧PS2より
大きな初期の設定圧P S3となる。そして、パイロット圧
piの供給圧が変化すると、実線で示した設定圧制御線
より大きな値の設定圧に変更した制御線(図3のkで示
す設定圧制御線)が得られる。
【0024】また、初期値調整部38の調整ねじ38d
のねじ込み量を減少させると、初期値調整用スプリング
38cのバネ力が減少してパイロットピストン40が上
方に移動し、それによりポペット弁用スプリング32は
バネ長が長くなってバネ力が減少するので、前述した実
線の初期の設定圧PS2より小さな初期の設定圧PS4とな
る。そして、パイロット圧Ppiの供給圧が変化すると、
実線で示した設定圧制御線より小さな値の設定圧に変更
した制御線(hで示す設定圧制御線)が得られる。
【0025】このように、本実施形態のリリーフ弁20
は、初期値調整部38の操作及びパイロットポートBへ
のパイロット圧Ppiの入力によってパイロットピストン
40の軸線s1 方向の移動量を変化させ、それによりポ
ペット弁用スプリング32のバネ力を増減させて設定圧
S を自在に変更することができるので、圧力回路46
の作動油圧を無段階に自動制御することができる。
【0026】また、パイロットピストン40を軸線S1
方向に移動させるという簡単な機構で設定圧PS の初期
値を自在に設定することができるので、リリーフ弁20
をコストを大幅に削減して製作することができる。さら
に、パイロット信号として油圧を使用しているので、従
来のように電気的なパイロット信号を使用した比例電磁
式圧力制御部と比較して、火災などの安全性の面におい
ても十分に対処することができる。
【0027】次に、図4及び図5に示すものは、本発明
に係る第2実施形態のリリーフ弁50を示すものであ
り、前述した第1実施形態と同一構成部分には、同一符
号を付して説明を省略する。本実施形態のリリーフ弁5
0は、シリンダ部材36のスライド孔36aに、シリン
ダ部材36の軸方向の長さより長尺なパイロットピスト
ン52がスライド自在に挿入されている。
【0028】このパイロットピストン52は、図5に示
すように、スライド孔36aに挿通されている横断面円
形状のピストン胴部52aと、ピストン胴部52aより
大きな外径で形成されてパイロット室Q1 に位置してい
るピストン頭部52bとを備えた部材である。また、ピ
ストン頭部52bの上端面の軸線S1 が通過する位置に
は球面状の凹部が形成されており、ピストン位置設定部
材38bの下端部38b1 に形成した球面状の凹部との
間に球体42を配設し、この球体42を介してピストン
位置設定部材38bとパイロットピストン50とが当接
している。
【0029】次に、本実施形態のリリーフ弁50の設定
圧PS の具体的な変更例を、図6の設定圧制御線図、図
7から図9の模式図を参照して説明する。図7(a)
は、下限の設定圧及び上限の設定圧を備えたリリーフ弁
50とする場合のパイロットピストン52の配置を示す
ものである。この場合には、初期値調整部38の調整ね
じ38dのねじ込み量を大幅に減少させ、初期値調整用
スプリング38cを自由長としてピストン位置設定部材
38bをパイロットピストン52に当接しておく。これ
により、初期値調整用スプリング38cのバネ力は、パ
イロットピストン52に下向きの力として加わらないこ
のようにパイロットピストン52を配置すると、パイロ
ット圧Ppiが小さな値のときには、パイロットピストン
52のピストン上端面にパイロット圧の小さな推力が作
用しても、この推力よりポペット弁用スプリング32の
バネ力が大きいのでパイロットピストン52が下方に移
動せず、ポペット弁30はポペット弁用スプリング32
の一定のバネ力でシート面Asに押し付けられているの
で、下限の設定圧PSminが設定される。
【0030】そして、パイロット圧Ppiの上昇によって
増大した推力がポペット弁用スプリング32のバネ力を
上回ると、図7(b)に示すように、パイロットピスト
ン52が下方に移動し、ピストン移動伝達部材34を介
してポペット弁用スプリング32のバネ長が短くなって
いく。これにより、ポペット弁用スプリング32のバネ
力が増大してポペット弁30をシート面Asに押し付け
る力が増大していくので、設定圧PS がリニアに増大し
ていく。そして、パイロットピストン52のピストン頭
部52bがシリンダ部材36の上面36aに当接すると
ポペット弁用スプリング32のバネ力が最大となるの
で、上限の設定圧PSmaxが設定される。
【0031】したがって、図6のf1 、f2 に示すよう
に、下限の設定圧PSmin及び上限の設定圧PSmaxと、こ
れら下限の設定圧PSmin及び上限の設定圧PSmaxの間で
設定圧PS がリニアに変化する設定圧制御線図を得るこ
とができる。次に、図8(a)は、小さな値のパイロッ
ト圧Ppiで下限の設定圧PSminを解除する場合のパイロ
ットピストン52の配置を示すものである。この場合に
は、初期値調整部38の調整ねじ38dのねじ込み量を
増大(調整ねじ38dを下方に移動)させてピストン位
置設定部材38cをパイロットピストン52に当接す
る。この際、初期値調整用スプリング38cのパイロッ
トピストン52を下方に押し下げようとするバネ力と、
ポペット弁用スプリング32のパイロットピストン52
を下方に押し下げようとするバネ力とが釣り合うように
して、ピストン移動量伝達部材34をシリンダ部材36
の下面に当接させておく。
【0032】このようにパイロットピストン52を配置
すると、小さな値のパイロット圧P piが供給され、パイ
ロットピストン52のピストン上端面に小さな推力が作
用すると、図8(b)に示すように、パイロットピスト
ン52が下方に移動し、ピストン移動伝達部材34を介
してポペット弁用スプリング32のバネ長が短くなって
ポペット弁30をシート面Asに押し付ける力が増大し
ていく。
【0033】これにより、図6の実線g1 、g2 に示す
ように、小さな値のパイロット圧(約2.0MPa)ま
で下限の設定圧PSminが設定され、その以上のパイロッ
ト圧Ppiが供給されたときに設定圧PS がリニアに増大
していく設定圧制御線図を得ることができる。ここで、
上限の設定圧PSmaxを設定すると、初期値調整用スプリ
ング38cが自由長となる。
【0034】次に、図9(a)は、設定圧PS の初期値
を大きな値に変更する場合のパイロットピストン52の
配置を示すものである。この場合には、初期値調整部3
8の調整ねじ38dのねじ込み量をさらに増大(図8よ
り調整ねじ38dをさらに下方に移動)させ、パイロッ
トピストン52のピストン頭部52bとシリンダ部材3
6の上面36aとの間に所定の間隔C1 を設けながら、
初期値調整用スプリング38cのバネ力によりピストン
位置設定部材38cを介してパイロットピストン52を
下方に移動させておく。この際、ポペット弁用スプリン
グ32は、パイロット圧Ppiが供給される前からパイロ
ットピストン52に押圧されてバネ長が短くなっている
ので、ポペット弁30をシート面Asに押し付ける初期
のバネ力が増大する。
【0035】このようにパイロットピストン52を配置
すると、パイロット圧Ppiが入力すると、パイロットピ
ストン52の下方の移動によってポペット弁用スプリン
グ32のバネ力がさらに増大していく。そして、図9
(b)に示すように、パイロットピストン52のピスト
ン頭部52bがシリンダ部材36の上面36aに当接し
た時点で(C1 =0)、ポペット弁用スプリング32の
最大のバネ力が設定される。これにより、図6の実線h
1 、h2 に示すように、大きな値の設定圧PS に変更し
た設定圧制御線図を得ることができる。
【0036】ここで、パイロットピストン52の配置
を、パイロット圧Ppiが供給される前からパイロットピ
ストン52のピストン頭部52bがシリンダ部材36の
上面36aに当接する図9(b)に示す配置とすると、
パイロット圧Ppiの供給に拘わらず、常に上限の設定圧
Smaxを設定したリリーフ弁50となる。このように、
本実施形態は、パイロット室Q1 に流れ込むパイロット
圧が、ポペット弁用スプリング32のバネ力に抗する推
力をパイロットピストン52に作用することで下限の設
定圧PSminを備えたリリーフ弁50を得ることができる
とともに、パイロット圧Ppiの上昇途中でピストン頭部
52bとシリンダ部材36の上面36aとが当接するよ
うにパイロットピストン52を配置すると上限の設定圧
Smaxを備えたリリーフ弁50を得ることができる。
【0037】また、初期値調整部38の作動により初期
値調整用スプリング38cのバネ力をパイロットピスト
ン52に加え、或いは解除することにより、図6の斜線
で示す範囲のように設定圧PS を自由に変更することが
できる。したがって、本実施形態のリリーフ弁50は、
第1実施形態で示したリリーフ弁20と比較して、上限
の設定圧PSMAX、或いは下限の設定圧PSminを設定する
ことができ、しかも、設定圧PS を広い範囲で自由に変
更することができるので、さらに圧力回路46の作動油
圧の設定圧力を広範囲に自動制御することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の圧
力制御弁によると、パイロット室にパイロット流体が流
れ込むと、パイロット流体がパイロットピストンを弁体
側に移動させてスプリングを押し縮めるので、バネ長が
短くなったスプリングはバネ力が増大し、ポペット弁を
シート面に押し付ける力が増大するので、設定圧力を増
大した圧力制御弁に変更することができる。このよう
に、本発明は設定圧力を自在に変更することができるの
で、圧力回路内流体圧力を無段階に自動制御することが
できる。
【0039】また、パイロット信号として流体を使用し
ているので、従来のように電気的なパイロット信号を使
用した比例電磁式圧力制御部と比較して、火災などの安
全性の面においても十分に対処することができるととも
に、簡便な構造なので製造コストの低減化を図ることが
できる。また、請求項2記載の圧力制御弁によると、パ
イロット流体の圧力が所定値まで上昇すると、パイロッ
トピストンの弁体側への移動が規制され、スプリングの
一定した大きなバネ力がポペット弁をシート面に押し付
ける力となるので、上限の設定圧力を備えた圧力制御弁
を提供することができる。
【0040】また、請求項3記載の発明によると、パイ
ロット流体の圧力が所定値に上昇するまで、スプリング
の一定した小さなバネ力が弁体をシート面に押し付ける
力となるので、下限の設定圧力を備えた圧力制御弁を提
供することができる。さらに、請求項4記載の発明は、
バネ初期値調整手段の操作によってスプリングの初期の
バネ力を変更することができるので、広範囲の設定圧力
を自由に変更できる圧力制御弁を提供することができ
る。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の圧力制御弁を示す
図である。
【図2】第1実施形態のパイロット室を拡大して示した
図である。
【図3】第1実施形態の圧力制御弁を使用した設定圧制
御線図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の圧力制御弁を示す
図である。
【図5】第2実施形態のパイロット室を拡大して示した
図である。
【図6】第2実施形態の圧力制御弁を使用した設定圧制
御線図である。
【図7】第2実施形態の圧力制御弁を構成するパイロッ
トピストンの第1の配置例を示す図である。
【図8】第2実施形態の圧力制御弁を構成するパイロッ
トピストンの第2の配置例を示す図である。
【図9】第2実施形態の圧力制御弁を構成するパイロッ
トピストンの第3の配置例を示す図である。
【図10】直動形リリーフ弁を示す図である。
【図11】パイロット作動形リリーフ弁を示す図であ
る。
【符号の説明】
20、50 リリーフ弁(圧力制御弁) 22 弁本体 24 弁室 30 ポペット弁(弁体) 32 ポペット弁用スプリング(スプリング) 36 シリンダ部材 36a ピストン孔 38 初期値調整部(バネ初期値調整手段) 38b ピストン位置設定部材 38c 初期値調整用スプリング 40、52 パイロットピストン 46 圧力回路 52a ピストン胴部 52b ピストン頭部(バネ力上限設定手段) A リリーフポート As シート面 B パイロットポート D ドレインポート Ppi パイロット圧 PS 設定圧 Q1 パイロット室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 17/00 - 17/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力回路に接続したリリーフポートのシ
    ート面に対向している弁体と、この弁体を前記シート面
    に押し付けるスプリングとを備え、前記圧力回路内の流
    体圧力が前記スプリングのバネ力以上になると、前記流
    体の一部を外部に流して前記圧力回路内を所定の設定圧
    力に保持する圧力制御弁において、 前記スプリングの前記弁体から離間した端部に、前記ス
    プリングの伸縮方向に移動自在なパイロットピストンを
    配設し、このパイロットピストンを、所定圧のパイロッ
    ト流体が入力すると前記スプリングを押し縮める方向に
    移動する構造とし、前記パイロット流体の圧力の増減に
    応じて、前記パイロットピストンの移動により前記スプ
    リングの押し縮め力を変化させて該スプリングのバネ力
    を増減させることを特徴とする圧力制御弁。
  2. 【請求項2】 前記パイロット流体の圧力が所定の高い
    値まで上昇したときに、前記パイロットピストンが前記
    弁体側に移動するのを規制して前記スプリングを大きな
    バネ力で一定に保持するバネ力上限設定手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。
  3. 【請求項3】 前記スプリングを、前記パイロット流体
    の圧力が所定値に上昇するまで、前記パイロットピスト
    ンが前記弁体側に移動しようとする力に対抗するバネ力
    に設定したことを特徴とする請求項1及び2の何れかに
    記載の圧力制御弁。
  4. 【請求項4】 前記パイロット流体が入力していないと
    きに、前記パイロットピストンを前記弁体に近い位置、
    或いは前記弁体から遠い位置に変えて前記スプリングの
    初期のバネ力を変更するバネ初期値調整手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の圧力制
    御弁。
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