JP3065318B1 - 海苔原藻夾雑物除去装置 - Google Patents

海苔原藻夾雑物除去装置

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JP3065318B1 JP11345885A JP34588599A JP3065318B1 JP 3065318 B1 JP3065318 B1 JP 3065318B1 JP 11345885 A JP11345885 A JP 11345885A JP 34588599 A JP34588599 A JP 34588599A JP 3065318 B1 JP3065318 B1 JP 3065318B1
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Abstract

【要約】 【目的】 海苔原藻に混入している小エビ、小蟹、藁屑
等の比較的軽い夾雑物を除去する。 【構成】 除去タンク1内に洗浄槽15を配設し、洗浄
槽15内に略周壁に沿って旋回するように攪拌する攪拌
手段28を設ける。洗浄槽15の周壁17を平面形状が
多角形でかつ一部の角部が内側に張出すように構成し、
攪拌流を乱す。内側へ張出す攪拌流当接側の張出し壁面
イに夾雑物が通過可能で海苔原藻が通過不能な大きさの
多数の小孔18を設け、小孔18から夾雑物を出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海苔原藻に混入し
ている小エビ、小蟹等の海洋小生物や藁屑等の比較的軽
い夾雑物を除去する海苔原藻夾雑物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以前から、海苔製品の製造において、海
苔製品中に小エビや藁屑等の夾雑物(異物)が含まれて
いると海苔製品の品質を悪くしたり商品価値を無くする
ことになるので、海苔製品に夾雑物が混入しないように
製造過程で夾雑物を除去することが要望されている。近
年、その夾雑物を除去する生海苔異物除去装置が開発さ
れ、種々の異物除去装置が公開され、実用に供されるよ
うになってきている。従来の異物除去装置としては、特
開平6−121660号公報に開示されているように、
粗切り装置等の海苔切断機によって海苔原藻を裁断し、
その裁断した生海苔と水(海水も含む)との海苔混合液
を隙間に通し、夾雑物を隙間に通さないで除去するよう
にしたものや、実用新案登録第2086825号公報に
開示されているように、海苔原藻を沈殿槽に流して夾雑
物を沈殿させたり浮上させて夾雑物を除去するようにし
たものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の従来
装置にあっては、粗切り装置等の海苔切断機によって海
苔原藻を裁断した後に夾雑物を除去するようにしている
ので、海苔原藻の裁断と共に海苔原藻に混入している夾
雑物をも裁断して極小の夾雑物を増加させ、夾雑物の除
去を困難にして海苔製品の品質を悪化させる問題があ
り、また、後者にあっては、小石等の比較的重い夾雑物
は除去できても比較的軽い小エビ等の夾雑物を除去する
ことが難しく、しかも処理能力の割に装置が大型にな
り、今だ充分なものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、除去タンク内に、少なくとも周壁の一
部に多数の小孔を有する洗浄槽を配設し、その洗浄槽内
に略周壁に沿って旋回するように攪拌する攪拌手段を設
けて成る海苔原藻夾雑物除去装置において、洗浄槽の周
壁を平面形状が多角形でかつ一部の角部が内側に張出す
ように構成し、その内側へ張出す張出し壁面の少なくと
も攪拌流当接側の張出し壁面に夾雑物が通過可能で海苔
原藻が通過不能な大きさの多数の小孔を設けて成ること
を特徴とする。
【0005】また、本発明は、上記装置において、周壁
の小孔の孔径を洗浄槽の上部と下部とで違え、洗浄槽内
の海苔原藻液面を変更することで周壁の小孔の孔径の大
きさを使い分け可能にしたことを特徴とする。本発明
は、上記装置において、除去タンクの側壁に高さ位置を
異にする複数の溢出窓を設け、最高位に位置しない溢出
窓を閉鎖可能にしたことを特徴とする。本発明は、上記
装置において、攪拌手段はインバーター制御可能な回転
軸に攪拌翼を固着して構成したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図において、1は、上方が開放し
ている平面形状四角形の除去タンクで、支持脚2によっ
て支持され、底壁1aは中央部分が低くなっている受皿
状に形成されている。除去タンク1のに対向する一方の
側壁1bには比較的高い位置に水平方向に細長い形状の
溢出窓3が形成され、その側壁1bの外側には溢出窓3
に対応する位置に溢出受箱4が固着されている。溢出受
箱4の底壁には2つの排出口5が設けられ、各排出口5
に図示しないホースを連結可能な排出管6が固着されて
いる。溢出受箱4は上方が開放されているが、閉鎖して
も良い。
【0007】また、除去タンク1の対向する他方の側壁
1cには比較的低い位置に水平方向に細長い形状の溢出
窓8が形成され、その側壁1cの外側には溢出窓8に対
応する位置に溢出受箱9が固着されている。溢出受箱9
の底壁には2つの排出孔10が設けられ、排出孔10に
図示しないホースを連結可能な排出管11が固着されて
いる。溢出受箱9は上方が水密に閉鎖され、排出管11
はバルブ12によって閉鎖可能にしてあり、その結果溢
出窓8を必要に応じて閉鎖可能にしてある。図では、バ
ルブ12としてゴム製等の閉鎖栓を示しているが、電磁
弁であっても良い。また、溢出窓8に水密なシャッタを
開閉可能に設けて溢出窓8を閉鎖可能にしても良い。ま
た、複数の溢出窓8を設ける代わりに縦長の溢出窓を設
け、その溢出窓に水密に閉鎖可能なシャッタを上下移動
可能に設け、シャッタの上端部を乗越えて溢出窓から水
と夾雑物を溢出するようにしても良い。
【0008】次に、除去タンク1内には、周壁が多数の
小孔18(異物排出孔18とも記す)を有するパンチン
グ板から成る洗浄槽15が配設され、洗浄槽15内に海
苔原藻液を受け入れ可能な洗浄室Aを形成し、洗浄槽1
5外には除去タンク1との間に環状の異物除去室Bを形
成している。洗浄槽15の底壁16は、中央部分が低く
なっている受皿状に形成され、その中央部分が除去タン
ク1の底壁1aに固着された支持部材19によって支持
かつ固定され、洗浄槽15の上部は周囲を略4等分する
位置で支持アーム20を介して除去タンク1の上部に連
結かつ固定されている。支持部材19は図では支持筒に
よって構成されている。
【0009】洗浄槽15の周壁17は、平面形状が多角
形(図では12角形)でかつ2つ置きの角部17aのみ
が星形のように内側に張出すように構成され,各角部1
7aによって長方形状の短冊周壁17bに区分されてい
る。この周壁17の角部17aに隣接する一対の短冊周
壁17bは内側へ張出す横幅の狭い張出し壁面イ、ロを
構成し、図3に示すように洗浄槽15の中心を中心とす
る円軌跡に対して斜めに交差するように構成されてい
る。内側に張出さない角部17a相互間の短冊周壁17
bは洗浄槽15の中心を中心とする円軌跡に沿う方向の
横幅の広い外周壁面ハを構成している。
【0010】周壁17の短冊周壁17bは、多数の小孔
18を有するパンチング板にて構成され、短冊周壁17
bの多数の小孔18は小さな夾雑物(異物)を側壁17
の内側から外側に出す異物排出孔(以下異物排出孔18
とも記す)を構成している。短冊周壁17bの異物排出
孔18は、図5に示すように前記低位置の溢出窓8の上
端高さより低い下部領域mの孔径の大きさを例えば2m
mとし、低位置の溢出窓8の上端高さより高い上部領域
nの孔径の大きさを例えば3mmとし、下部領域の孔径
の大きさと上部領域の孔径の大きさを異にし、海苔原藻
の葉体の大きさや除去すべき小エビ等の夾雑物の大きさ
等に応じて洗浄漕15内の海苔原藻液面の高さ位置を切
替え又は変更することで、異物除去に使用する異物排出
孔18の大きさを選択し得るようにしてある。異物排出
孔18は、図6に示すように横方向のピッチ間隔Lが例
えば10mmの孔列を半ピッチずつずらせて上下間隔T
が例えば5mmになるように設けてあるが、異物排出孔
18の形成は任意である。なお、図では、周壁17の総
ての短冊周壁17bをパンチング板にて構成している
が、内側へ張出す張出し壁面の少なくとも攪拌流当接側
の張出し壁面イにのみ多数の異物排出孔18を設けても
良い。また、異物排出孔18は、周壁17をパンチング
板で構成する代わりに網体で構成し、その網目で構成し
ても良い。
【0011】洗浄槽15の底壁16には、洗浄槽15内
の海苔原藻液を排出可能な排出手段21が設けられてい
る。排出手段21は、図では支持部材19を支持筒で構
成してその貫通孔19aを排出路として兼用し、貫通孔
19aに対応する底壁16と底壁1aの中央部分に夫々
排出孔22、23を設け、排出孔23に固着した排出管
24に排出ホース25を連結して構成されている。排出
ホース25は、図示しないモータ付排出ポンプの吸引孔
に連結され、図示しない制御装置により後工程の要求に
応じて海苔原藻液を必要量排出するようにしてある。な
お、排出手段21に支持部材19の支持筒の貫通孔19
aを利用しているが、支持部材19を複数の支持脚によ
って構成し、支持脚とは別に設けた排出管によって底壁
16の排出孔23から海苔原藻液を排出するようにして
も良い。
【0012】洗浄槽15内には、海苔原藻液を略周壁1
7に沿って旋回するように攪拌する攪拌手段28が配設
されている。攪拌手段28は、洗浄室Aの中心部で回転
される上下方向の回転軸29(攪拌軸29)と、その回
転軸29に固着された複数枚(図では3枚)の大きな攪
拌翼30(回転翼)と、回転軸29の下端部に固着され
た大きな円板から成る端板31とで構成されている。回
転軸29は、上端部が除去タンク1の上部に固着された
支持部材32に固着された軸受33によって回転自在に
支持され、支持部材32に固着されたモータ34の図示
しない駆動軸に連結されている。モータ34はインバー
ターによってインバーター制御可能にしてあり、回転軸
29の回転速度即ち攪拌翼30(回転翼)の旋回速度を
適切な速度に制御できるようにしてある。攪拌翼30の
半径方向の大きさは、攪拌翼30先端が描く軌跡の円周
長さが海苔原藻の葉長の長さ(一般的には100cm程
度)より大きくなるように設定され、攪拌翼30の外周
に海苔原藻がまとわりつかないようにしてある。端板3
1は、洗浄室Aの底部付近に位置し、洗浄室Aに供給さ
れる海苔原藻が直ちに排出口22に移行するのを防ぐよ
うにしてある。支持部材32は、除去タンク1の上方を
橋渡しされるように除去タンク1の上部に固着されてい
る。支持部材32は、除去タンク1の相対向する一対の
側壁1bの上部に夫々上方に立上がる支持片35を固着
し、それらの支持片35に一対の平行な支持バー36の
両端部を固着し、それらの支持バー36の中間部に支持
板37を固着して構成されている。
【0013】除去タンク1の底壁1aには、図4に示す
ように異物排出孔40が設けられ、異物排出孔40に排
出管41が連結されている。排出管41には、開閉可能
なバルブ42が設けられ、通常は閉鎖され、清掃時に開
放される。バルブ42は、図では手動弁を示している
が、電磁弁で構成し、処要時に自動的に汚泥液を排出す
るようにしても良い。なお、45は、洗浄室Aに前工程
から海苔原藻液を供給可能な供給手段で、供給管46と
図示しないモータ付供給ポンプとで構成されている。供
給手段45の供給ポンプは、洗浄室Aに供給する海苔原
藻液の液面が高レベル位置50と低レベル位置51の何
れか選択されたレベルになる迄海苔原藻液を供給し、そ
の液面が選択されたレベル位置になったことを図示しな
い周知の液面検出器が検出すると海苔原藻液の供給を停
止し、その後洗浄室Aの海苔原藻液の液面がそのレベル
より所定量低い設定位置に減少したことを液面検出器が
検出すると海苔原藻液の供給を再開するようにしてあ
る。また、洗浄室Aには、図示しない水供給手段によっ
て海水又は真水を供給できるようにしてある。
【0014】上記装置を用いて海苔原藻から小エビ等の
夾雑物を除去する場合には、先ず図示しない水供給手段
によって洗浄室Aに例えば海水を供給すると共に、供給
手段45により洗浄室Aに海苔原藻と水(海水又は真
水)とから成る図示しない貯溜槽内の海苔原藻液を供給
する。洗浄室Aへの海苔原藻液と海水の供給は、例えば
異物除去室Bの液面高さが高位置の溢出窓3に対応する
高レベル位置50の上限になったことを図示しない液面
検出器によって検出すると自動停止する。一方、攪拌手
段28のモータ34を作動させて回転軸29を一方向
(矢印方向)へ回転させ、攪拌翼30によって洗浄槽1
5内の海苔原藻液を略周壁17に沿うように旋回させ、
海苔原藻液を流動させる。攪拌翼30の旋回は洗浄室A
への海苔原藻液の供給を完了した後に行っても良いが、
海苔原藻液の供給と平行して行った方が、攪拌効率を良
くできて好ましい。
【0015】上記攪拌翼30が旋回すると、その大きな
面積の3枚の攪拌翼30によって洗浄室Aの海苔原藻液
を強い力で確実に旋回流動させる。これにより、洗浄槽
15内の海苔原藻液は周壁17方向側へ流動されると共
に略周壁17に沿って流動されるが、その海苔原藻液は
周壁17の種々異なる幅と異なる傾斜の短冊周壁17b
に当たり、均一でない水流即ち種々異なる回転の水流を
発生し、この乱れた水流によって海苔原藻液が効率良く
攪拌されて海苔原藻に付着したり内部に混入している夾
雑物が剥ぎ取られる。即ち、攪拌により旋回される海苔
原藻液は外周壁面ハに当たった後張出し壁面イに強く当
たって水位が高くなり、その後張出し壁面ロの位置で生
じる水位差によって渦等の異なった向きの水流によって
海苔原藻液がもまれ、その後再び海苔原藻液が外周壁面
ハと張出し壁面イに当たり、海苔原藻に付着している夾
雑物が効率良く剥ぎ取られる。海苔原藻液に混入してい
た小エビ等の夾雑物や海苔原藻から剥ぎ取られた小エビ
等の夾雑物は、海苔原藻液が周壁17の短冊周壁17b
に押し当てられることによって短冊周壁17bの孔径3
mmの小孔18から水と共に異物除去室Bに押出され
る。
【0016】上記のように洗浄槽15内の海苔原藻液を
攪拌させて旋回流動させる場合、周壁17の一部の短冊
周壁17bが張出し壁面として内側へ張出しているの
で、その張出し壁面の短冊周壁17bに海苔原藻液の旋
回流動が強く当たってその旋回流動の液圧が強く作用
し、旋回流動される海苔原藻液中の小エビ等の夾雑物が
小孔18から効率良く洗浄槽15外に押出される。上記
張出し壁面である短冊周壁17bへの海苔原藻液の当接
は、海苔原藻液の旋回流動によって各張出し壁面の短冊
周壁17bにおいて繰返され、海苔原藻液中の小エビ等
の夾雑物は小孔18から効率良く洗浄槽15外に押出さ
れる。上記攪拌翼30の旋回速度は、海苔原藻の種類や
小エビ等の夾雑物の混入度合等に応じてインバーター制
御により最適な速度に調節される。また、攪拌軸29は
常に一方向へ回転させても良いが、所定時間毎に正転と
逆転を繰返すようにしても良く、その場合は、少なくと
も内側へ張出す両側の張出し壁面の短冊周壁17bに多
数の小孔18を設ける。
【0017】上記のように洗浄槽15外に押出された比
較的軽い小エビ等の夾雑物は、洗浄槽15と除去タンク
1との間の異物除去室Bで浮遊しながら高位置の溢出窓
3から外部に排出される。なお、上記洗浄槽15内の海
苔原藻液を攪拌して異物除去作業を行うとき、洗浄室A
又は異物除去室Bに海水を常時又は一時的に供給する
と、洗浄槽15外に押出された夾雑物を溢出窓3から効
率良く排出できて好ましい。また、異物除去室Bに押出
された比較的重い小貝等の夾雑物は、異物除去室Bの底
部に沈殿し、処要時にバルブ42を開いて異物排出孔4
0から除去タンク1外に排出される。
【0018】上記洗浄室Aでの海苔原藻液の攪拌による
夾雑物除去作業中に、排出手段21の排出ポンプが後工
程例えば生海苔異物選別機の要求によって所要時間作動
され、洗浄室Aの下方部に位置される夾雑物除去後の海
苔原藻液を次工程の生海苔異物選別機等に所要量吸引移
送される。その結果、洗浄室Aと異物除去室Bの海苔原
藻液の液面高さが低下し、その液面が設定レベルにまで
低下すると、そのことを液面検出器が検出して再び供給
手段45により洗浄室Aに海苔原藻液を供給し、上記異
物除去作業を繰返す。
【0019】次に、洗浄室Aに供給する海苔原藻液の海
苔原藻の葉体が小さいか又は柔らかく、周壁17の小孔
18が3mmのものでは海苔原藻の葉体が小孔18から
洗浄槽15外に出るおそれがある場合は、低位置の溢出
受箱9の排出管11に設けたバルブ12を開放し、供給
手段45による洗浄室Aへの海苔原藻液の供給を洗浄槽
15内の海苔原藻液の液面高さが低位置の溢出窓8に対
応する低レベル位置51の上限になったときに停止する
ように変更する。そして、海苔原藻液の液面高さを周壁
17の小孔18が2mmの大きさの下部領域mに位置さ
せ、その海苔原藻液の液面高さで海苔原藻液を攪拌して
夾雑物を除去する。異物排出孔18から異物除去室Bに
押し出された夾雑物は低位置の溢出窓8から排出され
る。なお、上記実施態様では、周壁17の小孔18の大
きさを3mmと2mmの2種類について示したが、3.
5mmや2.5mm等を追加し、上にいくほど大きくな
るように層状に3種類以上の小孔18を周壁17に設け
ても良い。また、周壁17の平面形状は12角形に限定
されるものではなく、16角形等種々変更しても良い
し、また非対称形に変形しても良い。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明は、洗浄槽の周壁を
平面形状が多角形でかつ一部の角部が内側に張出すよう
に構成し、その内側へ張出す張出し壁面の少なくとも攪
拌流当接側の張出し壁面に夾雑物が通過可能で海苔原藻
が通過不能な大きさの多数の小孔を設けているので、海
苔原藻液の攪拌流を張出し壁面によりかき乱して海苔原
藻に混入している小エビ等の夾雑物を海苔原藻から効率
良く分離でき、また海苔原藻液の攪拌流を張出し壁面に
強く当てて小エビ等の夾雑物を周壁の小孔から効率良く
洗浄槽外に排出でき、海苔原藻に混入している小エビ等
の夾雑物を効率良く除去できて海苔製品の品質を良くで
きる。
【0021】また、周壁の小孔の孔径を洗浄槽の上部と
下部とで違え、洗浄槽内の海苔原藻液面を変更すること
で周壁の小孔の大きさを使い分け可能にしたので、海苔
原藻の種類が変わった場合でもその海苔原藻に適した小
孔の大きさを選択して小エビ等の夾雑物を効率良く除去
できる。また、除去タンクの側壁に高さ位置を異にする
複数の溢出窓を設け、最高位に位置しない溢出窓を閉鎖
可能にしているので、洗浄槽内の海苔原藻液面を変更し
て小孔の孔径を使い分ける場合でも、小孔から洗浄槽外
に出た小エビ等の夾雑物を溢出窓から直ぐに排出でき、
海苔原藻の品質を良くできる。また、インバーター制御
可能な回転軸に攪拌翼を固着して攪拌手段を構成してい
るので、攪拌翼の旋回速度を海苔原藻の種類等に適した
速度に調整でき、海苔原藻から夾雑物を効率良く除去で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】海苔原藻夾雑物除去装置の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】図1のY−Y線断面図である。
【図5】図3のZ矢視図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 除去タンク 3 溢出窓 8 溢出窓 15 洗浄槽 17 周壁 18 小孔 28 攪拌手段 29 回転軸 30 攪拌翼 イ 張出し壁面 ロ 張出し壁面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除去タンク内に、少なくとも周壁の一部
    に多数の小孔を有する洗浄槽を配設し、その洗浄槽内に
    略周壁に沿って旋回するように攪拌する攪拌手段を設け
    て成る海苔原藻夾雑物除去装置において、洗浄槽の周壁
    を平面形状が多角形でかつ一部の角部が内側に張出すよ
    うに構成し、その内側へ張出す張出し壁面の少なくとも
    攪拌流当接側の張出し壁面に夾雑物が通過可能で海苔原
    藻が通過不能な大きさの多数の小孔を設けて成る海苔原
    藻夾雑物除去装置。
  2. 【請求項2】 周壁の小孔の孔径を洗浄槽の上部と下部
    とで違え、洗浄槽内の海苔原藻液面を変更することで周
    壁の小孔の大きさを使い分け可能にして成る請求項1記
    載の海苔原藻夾雑物除去装置。
  3. 【請求項3】 除去タンクの側壁に高さ位置を異にする
    複数の溢出窓を設け、最高位に位置しない溢出窓を閉鎖
    可能にして成る請求項1または2記載の海苔原藻夾雑物
    除去装置。
  4. 【請求項4】 攪拌手段はインバーター制御可能な回転
    軸に攪拌翼を固着して構成して成る請求項1、2または
    3記載の海苔原藻夾雑物除去装置。
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