JP3064890U - 鍋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋の使用時には、取り付けた吹鳴装置によっ
て鍋内が沸騰状態にあることを知らせることができ、鍋
を使用せずに保管や輸送のための梱包の際には、安定し
てスタッキングすることができる吹鳴装置付きの鍋を提
供する。 【解決手段】 鍋蓋４の内面の所定の範囲を外面側に凹
陥させ、この凹陥部５に吹鳴装置７を構成する通気用部
材８を取り付けて、該通気用部材８が鍋蓋４の内面より
突出しないようにして鍋１を構成し、鍋１の使用時に
は、鍋本体２内の沸騰による水蒸気が通気用部材８の通
気孔９から鍋蓋４の凹陥部５に設けた透孔６を経て、鍋
蓋４の外面の鳴笛体１０を通じて排気され、その際に吹
鳴音を発して鍋本体２内の煮物などが沸騰状態にあるこ
とを知らせることができ、鍋１を使用せずに複数の鍋を
スタッキングして保管したり、輸送したりする際には、
鍋蓋４を裏返して鍋本体２の上部の開口部に嵌め込み、
その上に他の鍋を安定してスタッキングすることがで
き、コンパクトな保管・梱包を可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、鍋蓋に吹鳴装置を設けて内部に発生した水蒸気により鳴笛音を発し て、煮炊きの状態を知らせることができる鍋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

鍋蓋に吹鳴装置を設けて煮炊きによって鍋内に発生した水蒸気で鳴笛音を発し て、煮炊きの状況を知らせる吹鳴装置付きの鍋は従来から知られている。 この吹鳴装置付きの鍋は、鍋蓋の中央に内外面に通じる蒸気の通路を形成し、 鍋蓋の内面に突設した水蒸気の通気用部材を通じて、外面に設けた鳴笛体から鍋 本体の水蒸気を鍋蓋の外側に逃し、その際に鳴笛体が音を発して煮炊きの状態を 知らせるもので、煮炊きの際の水の沸騰状況を自動的に感知して不注意による鍋 の焦げ付きや、火災などのトラブルを防止することができる点ですこぶる便利な ものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、一般に、鍋の保管や輸送時の梱包などの際には、鍋蓋の外面に突設 した摘みや把手が鍋本体の内部に位置するように鍋蓋を裏返して鍋本体の上部に 載せて安定した状態とし、その上に他の鍋を安定状態でスタッキングして保管や 梱包を容易にしている。

【０００４】 しかしながら、前記吹鳴装置付きの鍋は、鍋蓋を裏返して鍋本体に載置した場 合、鍋蓋に設けた前記通気用部材が突起として鍋蓋の内面に存在しているため、 これが邪魔になって鍋を安定してスタッキングすることができず、これによって 保管に場所を占め、梱包に際して嵩高いものとなることが避けられないという問 題があった。

【０００５】 本考案の目的は、かゝる吹鳴装置付きの鍋の上記した問題を解消して、保管や 輸送時の梱包を有利ならしめることができる吹鳴装置付きの鍋を提供せんとする ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の請求項１は、鍋本体と、吹鳴装置を設け た鍋蓋とからなり、鍋蓋の内面の所定の範囲を外面側に凹陥させ、この凹陥部に 前記吹鳴装置を構成する通気用部材を鍋蓋の内面より突出しないように取り付け てなることを特徴とする鍋である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の鍋において、鍋蓋に形成する凹陥部は、吹鳴装置を構成する通気用部 材を鍋蓋の内面より突出しないように取り付けることができるものであれば、そ の位置や範囲、および凹陥の程度については特に制限はないが、好ましくは、鍋 蓋の中央に形成するものである。

【０００８】 また、この凹陥部に取り付ける吹鳴装置も鍋や湯沸かしに取り付けられている 従来公知の吹鳴装置を使用することができる。

【０００９】 かゝる本考案の鍋は、加工が容易なステンレスやアルミニウムなどの金属製の ものが使用される。

【００１０】

【作用】

本考案の鍋において、鍋蓋内面の所定の範囲を外面側に凹陥させ、この凹陥部 に吹鳴装置を構成する通気用部材を取り付けて該通気用部材が鍋蓋の内面より突 出しないように構成して、鍋の使用時においては鍋本体内の沸騰した水蒸気が通 気用部材に設けた通気孔から鍋蓋の凹陥部に穿孔した透孔を経て、鍋蓋の外面に 設けた鳴笛体を通じて排気され、その際に吹鳴音を発して鍋本体内の煮物などが 沸騰状態にあることを知らせることができるものである。

【００１１】 また、鍋を使用せずに複数の鍋をスタッキングして保管したり、輸送したりす る際には、鍋蓋の前記凹陥部に吹鳴装置の通気用部材が突出しないように取り付 けられているため、鍋蓋を裏返して鍋本体の上部の開口部に嵌め込み、その上に 他の鍋を安定して載せることができるものである。

【００１２】

【実施例】

以下に本考案の鍋について、添付の図面を引用してより具体的に説明する。 図１に示す本考案の鍋１は、把手３を有するステンレス製の鍋本体２と、同じ くステンレス製の鍋蓋４とからなり、鍋本体２はその上周縁に形成されている鍔 部に鍋蓋４が嵌まり込んで閉止するものである。

【００１３】 この鍋蓋４の中央には、内面の所定の範囲を外面側に凹陥させて所定の深さの 凹陥部５を形成し、この凹陥部５の部分に吹鳴装置７が設けられている。 吹鳴装置７は、鍋蓋４の前記凹陥部５の内面に取り付けた通気用部材８と、凹 陥部５の外面に設けた鳴笛体１０とからなり、鍋本体２内の沸騰した水蒸気が通 気用部材８に形成した通気孔９より凹陥部５に穿孔した透孔６を経て、鳴笛体１ ０の排気口１１から噴出するようになっており、その間に鳴笛体１０において吹 鳴音を発して鍋本体２内の煮物などが沸騰状態にあることを知らせるものであり 、鳴笛体１０の具体的構造については図示および説明を省略する。

【００１４】 この鍋蓋４に取り付けた前記通気用部材８は、凹陥部５の深さと同じ高さか、 もしくはこれよりも低く、少なくともこの通気用部材８が凹陥部５より突出しな いように設定されているものである。

【００１５】 鍋１は、煮炊きに使用せずにこれを保管したり、輸送などによる梱包に際して は、図２に示すように、鍋蓋４を裏返して鍋本体２に載せてコンパクトな形態と して保管、梱包が可能なものであるが、この裏返しによって中央の前記凹陥部５ がその外周部よりも下方に向けて落ち込み、凹陥部５に設けた前記通気用部材８ が凹陥部５より上方に突出していないため、２点鎖線で示す他の鍋１２を鍋蓋４ に嵌め込んでぐらつくことなく安定して載置することができ、容易かつコンパク トな状態で保管や梱包を可能にするものである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の鍋は、鍋蓋内面の所定の範囲を外面側に凹陥させ、この凹陥部に吹鳴 装置を構成する通気用部材を取り付けて該通気用部材が鍋蓋の内面より突出しな いようにしたもので、鍋の使用時においては、通常の吹鳴装置付きの鍋と同様に して鍋本体内の沸騰した水蒸気が通気用部材に設けた通気孔から鍋蓋の凹陥部に 穿孔した透孔を経て、鍋蓋の外面に設けた鳴笛体を通じて排気され、その際に吹 鳴音を発して鍋本体内の煮物などが沸騰状態にあることを知らせることができる ものである。

【００１７】 一方、鍋を使用せずに複数の鍋をスタッキングして保管したり、輸送したりす る際には、鍋蓋の前記凹陥部に吹鳴装置の通気用部材が突出しないように取り付 けられているため、鍋蓋を裏返して鍋本体の上部の開口部に嵌め込み、その上に 他の鍋を安定してスタッキングすることができ、コンパクトな保管・梱包を可能 とするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の鍋の一例を示す縦断面図である。

【図２】図１の鍋に他の鍋をスタッキングして保管・梱
包などを行う際の状態を示した説明図である。

【符号の説明】 １ 鍋 ２ 鍋本体 ３ 把手 ４ 鍋蓋 ５ 凹陥部 ６ 透孔 ７ 吹鳴装置 ８ 通気用部材 ９ 通気孔 １０ 鳴笛体 １ 排気口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鍋本体と、吹鳴装置を設けた鍋蓋とから
   なり、鍋蓋の内面の所定の範囲を外面側に凹陥させ、こ
   の凹陥部に前記吹鳴装置を構成する通気用部材を鍋蓋の
   内面より突出しないように取り付けてなることを特徴と
   する鍋。