JP3064770B2 - 車両追突防止装置 - Google Patents

車両追突防止装置

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JP3064770B2
JP3064770B2 JP5295678A JP29567893A JP3064770B2 JP 3064770 B2 JP3064770 B2 JP 3064770B2 JP 5295678 A JP5295678 A JP 5295678A JP 29567893 A JP29567893 A JP 29567893A JP 3064770 B2 JP3064770 B2 JP 3064770B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両追突防止装置に係
り、特に前方障害物と自車との相対距離が所定の安全距
離より短くなった際に所定の追突防止処理を実行する車
両追突防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭52−1246
28号公報に開示されるように、車両前方をレーダ装置
等により監視し、障害物が検出された場合には、当該障
害物と自車との安全距離を演算し、自車と前方障害物と
の距離がその安全距離に満たなくなる程度に接近した場
合に警報を発する、または自動ブレーキを作動させる等
の追突防止処理を実行する装置が知られている。
【0003】この装置は、前方障害物との相対距離、自
車の車速、前方障害物の移動速度等を考慮して自車が安
全に走行するために必要な安全距離として演算するもの
で、その演算は両者の相対速度をも考慮して行われてい
る。
【0004】従って、前方障害物が自車と同一方向に移
動する移動体である場合には、比較的安全距離が短く、
また前方障害物として停止体が検出された場合は、比較
的安全距離が長く演算されることになる。
【0005】この結果、自車の車速が同一であっても、
前方障害物の移動速度が異なれば、それに伴って追突防
止処理の実行判定がなされるタイミングに差異が設けら
れ、例えば警報が発せられた場合には、運転者はその後
に制動操作を行えば、前方障害物の移動速度に関わらず
確実に追突を回避することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置は、前方障害物と自車との相対速度についての考慮は
しているものの、相対速度が同一である場合には、前方
障害物が移動体である場合も停止体である場合も、同一
の安全距離を演算する構成である。
【0007】ところが、一般に運転者は、前方障害物に
対する接近速度が同一であれば、前方障害物が停止体で
ある場合、前方障害物が移動体である場合に比べて制動
開始のタイミングが遅く、より短い相対距離に至ってか
ら制動操作を開始する傾向にある。
【0008】つまり、車両の運転者は、前方障害物に後
続して走行する場合、前方障害物との相対速度に加え
て、前方障害物が停止体であるか移動体であるかについ
ての情報をも合わせて制動開始距離を判断する傾向にあ
り、かかる観点からすると、上記従来の装置において追
突防止処理の実行が開始されるタイミングは、必ずしも
運転者の運転感覚に適合したものではなかった。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、前方障害物が停止体であるか移動体であるかを
識別すると共に、停止体であることが識別された場合は
比較的短く、移動体であると識別された場合は比較的長
く安全距離を設定することにより上記の課題を解決し得
る車両追突防止装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の課題を解
決する車両状態推定装置の原理構成図を示す。すなわ
ち、上記の目的は、図1に示すように、車両前方に存在
する障害物との相対距離を測定する測距手段M1と、該
相対距離が所定の安全距離以下となった場合に車両の運
転者に対して警報を発し、又は車両を自動的に減速させ
る処理を行う追突防止処理実行手段M2とを備える車両
追突防止装置において、前方障害物との相対速度を測定
する相対速度測定手段M3と、前方障害物が移動体であ
るか停止体であるかを識別する状態識別手段M4と、同
一の相対速度に対して、前方障害物が停止体である場合
には、前方障害物が移動体である場合に比べ、減速度の
許容限界値を大きくすることによって減速開始位置を前
記前方障害物側に近付けてより短い距離を前記安全距離
として設定する安全距離設定手段M5とを備える車両追
突防止装置により達成される。
【0011】
【作用】本発明に係る車両追突防止装置において、前記
安全距離設定手段M5は、前記状態識別手段M4により
前方障害物が停止体であることが識別された場合、同一
の相対速度に対して、前方障害物が移動体であると識別
された場合に比べて短い距離を前記安全距離として設定
する。
【0012】従って、前記相対速度測定手段M3の測定
結果が同一である場合を比較すると、前方障害物が停止
体である場合に前記追突防止処理実行手段M2により所
定の追突防止処理が実行されるタイミングは、前方障害
物が移動体である場合に比べて遅く、前記測距手段M1
によって比較的短い相対距離、すなわち減速開始位置が
前記前方障害物側に近付いたより短い距離が測定される
に至ってから追突防止処理が実行されることになり、運
転者の運転感覚と良好に整合することになる。
【0013】
【実施例】図2は、本発明の一実施例である車両追突防
止装置のブロック構成図を示す。同図において車速セン
サ10は、当該車両追突装置が搭載される車両の車速を
検出するセンサである。
【0014】加速センサ12は、車両の前後方向の加速
度を検出し、検出した加速度の大きさに応じた電気信号
を発するセンサである。尚、加速度センサ12について
は、車速センサ10の検出値を時間微分する処理ブロッ
クを設け、これにより代用することも可能である。
【0015】測距センサ14は、前記した測距手段M1
に相当し、車両前方を監視して、車両前方に障害物を検
出した場合には、当該前方障害物と自車との距離を検出
するセンサである。この測距センサ14は、例えば公知
のレーダ装置、CCDカメラを用いた画像処理装置等に
よって実現することができる。
【0016】また、ドップラセンサ16は、前記した相
対速度測定手段M3に相当し、前方障害物へ向けて所定
周期の波動を発し、反射波に重畳されるドップラシフト
から前方障害物と自車との相対速度を検出するセンサで
ある。尚、ドップラセンサ16については、上記測距セ
ンサ14の検出値を時間微分する処理ブロックを設け、
これにより代用することも可能である。更に、公知のF
M−CWレーダ、パルスドップラレーダ等を用いて、測
距センサ14とドップラセンサ16の機能を同時に確保
することも可能である。
【0017】演算装置18は、マイクロコンピュータを
主体に構成され、前記した状態識別手段M4、安全距離
設定手段M5を実現する本実施例の車両追突防止装置の
要部である。
【0018】すなわち、演算装置18は、上記した車速
センサ10等の各種センサからそれぞれ検出結果の供給
を受け、後述の手法に従って前方障害物との安全距離を
演算する。そして、前方障害物に対する距離が安全距離
より短くなった場合に、前記追突防止処理実行手段M2
に相当する警報・自動ブレーキ装置20に、所定の追突
防止処理を実行すべく指令を発する。
【0019】警報・自動ブレーキ装置20は、演算装置
18から追突防止処理の実行指令を受けると、それに従
って、例えば視覚・聴覚に訴える警報により、また予備
制動による振動により運転者の注意を喚起する処理を行
い、反応がない場合には車両を停車させるべく自動的に
ブレーキを作動させる等の処理を実行する。
【0020】従って、本実施例の車両追突防止装置によ
れば、例えば運転者の不注意により車両が不当に前方障
害物に接近した場合、追突を回避し得る時期にその状況
が運転者に警報され、更に運転者による対処が遅れた場
合には、自動的に車両を停車に導くことで、確実に追突
を回避しようとするものである。
【0021】以下、本実施例の車両追突装置の動作につ
いて説明するが、それに先立って、本実施例における安
全距離の演算方法について説明する。
【0022】ここで安全距離とは、車両走行中に追突を
生じないことが保証された距離である。従って、安全距
離とは、その距離さえ確保されていれば、少なくとも即
座に制動操作を開始すれば前方障害物に対する衝突を回
避することができる距離でなければならない。
【0023】ところで、図3(A)に示すように時刻t
0 において前方障害物が速度V1 で走行しており、その
後減速度a1 で減速するとした場合に、前方障害物は、
停止するまでに(V1 2 /a1 )/2の距離を移動す
る。また、時刻t0 において車速V0 で走行中の後続車
に警報が発せられ、所定の応答遅れτの後に制動操作が
実行されて、運転者にとっての許容限界減速度a0 で減
速が行われた場合、警報が発せられた後停車するまでの
間に、後続車は{V0 ・τ+(V0 2 /a0 )/2}の
距離移動する。
【0024】従って、時刻t0 の時点で、次式に示す距
離X(図3(A)中ハッチングで示す領域の面積S1
相当)が確保されていれば、警報の後に後続車の運転者
が制動操作を開始すれば、衝突は回避できることにな
る。
【0025】X={V0 ・τ+(V0 2 /a0 )/2}
−(V1 2 /a1 )/2 このため、本実施例においては、かかる場合において停
車時に所定の車間距離xを確保すべく、次式の如く安全
距離XB の演算を行う。 X B ={V
0 ・τ+(V0 2 /a0 )/2}−(V1 2 /a1 )/
2+x ・・・(1) ここで、上記(1)式は、前方障害物の減速度a1 が比
較的大きく、後続車が追突を回避するためには車両を停
車させなければならない事態を想定したものである。し
かし、前方障害物の減速度a1 が、図3(B)に示すよ
うに比較的小さい場合には、車両を停車させるまでもな
く減速過程で両者の速度が等しくなり、相対速度が
“0”となる場合も想定される。
【0026】かかる場合には、警報を発する時点(時刻
0 )で、図3(B)中にハッチングで示す領域の面積
2 に相当する距離が確保されていれば、衝突が回避で
きることとなる。この場合、相対速度が“0”となった
時点で距離xを確保することとすれば安全距離XB は次
式の如く表すことができ、前方障害物の減速度a1 の大
きさに応じて上記(1)式と次式とを切り換えて用いる
こととすれば、走行状態に応じて常に適切な安全距離X
B を演算することができる。尚、次式中、T=(V0
1 +a0 ・τ)/(a0 −a1 )とする。
B =V0 ・T−(T−τ)2 ・a0 /2−
(V1 ・T−a1 ・T2 /2)+x ・・・(2) このように、本実施例においては、警報後に制動操作を
開始したとして確実に追突を防止し得る距離を安全距離
B として演算する。この際、上記(1)、(2)式
中、車速V0 は車速センサ10の検出値に基づいて、前
方障害物の移動速度V1 及び減速度a1 はドップラセン
サ16及び車速センサ10の検出値に基づいて求めるこ
とができる。
【0027】また、運転者の応答時間τ、停車時または
相対速度“0”時に確保すべき距離xについては、予め
設定して演算装置18に記憶させておくことができる。
更に、減速度に関する許容限界値a0 は、前方障害物へ
の接近速度が大きいほど大きな値が許容される傾向があ
り、従来より定数K1 ,K2 を用いて、“a0 =K1
2 ・(V0 −V1 )”の形態で近似できることが検証
されている。
【0028】従って、予めτ、x、K1 、K2 を適当な
値に設定し、演算装置18に記憶しておけば、演算装置
18において、各種センサから入力される検出信号に基
づいて随時安全距離を演算することが可能である。
【0029】ところで、上記a0 、すなわち減速度に関
する運転者の許容限界値は、運転者の一般的運転感覚に
よると、前方障害物が停止体の場合と移動体の場合とで
異なる値となる傾向がある。
【0030】つまり、車両が停止体に接近しているとき
に運転者が制動操作を開始する車間距離(図4(A))
と、自車と同一の方向に定速走行している移動体に接近
しているときに制動操作を開始する車間距離(図4
(B))とを、同一の相対速度(例えば30km/h)で比
較した場合、移動体に接近している場合には停止体に接
近している場合に比べてより長い距離から制動が開始さ
れることが判る。
【0031】一般に、運転者は自己の有する運転に関す
る経験に照らし、適当な減速度で安全に車両を停車させ
るために制動操作を開始すべきと判断した時点で制動操
作を開始することから、上記図4に示す傾向は、移動体
への接近時に比べて停止体への接近時には、運転者が無
意識により大きな減速度を許容しているためと推定でき
る。
【0032】しかるに、運転者の運転感覚と車両追突防
止装置の追突防止処理実行開始時期との整合をとるため
には、かかる減速度の許容限界値の変動を、追突防止処
理の実行判定に反映させることが好ましいことは明らか
である。よって、本発明は同一の相対速度に対して前方
障害が停止体である場合には、前方障害物が移動体であ
る場合に比べて減速度の許容限界値を大きくとることに
よって減速開始位置を前記前方障害物側に近付けてより
短い距離を前記安全距離として設定している。
【0033】本実施例の車両追突防止装置は、かかる観
点より、前方障害物が停止いている場合と、移動してい
る場合とで次式の如く2種類の減速度aを演算し、場合
に応じてそれらを選択的に基準値として追突防止処理の
実行判定を行うこととした点に特徴を有するものであ
る。
【0034】 停止体用a0 =k1 +k2 ・(V0 −V1 ) ・・(3) 移動体用a0 =k3 +k4 ・(V0 −V1 ) ・・(4) 但し、k1 >k3 ,k2 ≒k4 とする。
【0035】図5は、上記機能を実現すべく演算装置1
8が実行する追突防止処理実行ルーチンのフローチャー
トを示す。尚、同図に示すルーチンは、運転者の応答遅
れτが約0.3sec であることに鑑み、約10msec毎に
起動するように設定されている。
【0036】図5に示すルーチンが起動すると、先ずス
テップ100においてイニシャル処理として上記(1)
式〜(4)式で用いるτ、x、k1 〜k4 の各定数を読
み込む。
【0037】次にステップ102において車速センサ1
0から自車の車速V0 を、測距センサ14から前方障害
物との距離Lを読み込み、また、これらの検出結果よ
り、前方障害物の移動速度V1 及び減速度a1 を演算す
る。
【0038】かかる処理を終えたら、次にステップ10
4へ進んで前方障害物の移動速度が所定の判定値以上で
あるかの判定を行う。本実施例においては、所定の判定
値として15Km/hを採用しており、これ以上であれば前
方障害物を移動体として、15Km/h未満であれば前方障
害物を停止体として取扱うこととしている。この意味
で、本実施例においては、このステップ104が前記し
た状態識別手段Mに相当する。
【0039】従って、上記ステップ104においてV1
≧15km/hが不成立と判別された場合は、ステップ10
6へ進み上記(3)式により、上記ステップ104にお
いてV1 ≧15km/hが成立すると判別された場合は、ス
テップ108へ進み上記(4)式により、それぞれ停止
体用の減速度許容限界値a0 、又は移動体用の減速度許
容限界値a0 を演算する。
【0040】このようにして前方障害物の移動状況に応
じたa0 の演算を終えたら、次にステップ110へ進ん
で上記(1)式、及び(2)式に従って安全距離の演算
を行う。ここで、本実施例においては、前方障害物の減
速度a1 と上記ステップ106,108で演算したa0
との間にa1 ≧a0 が成立する場合には上記(1)式に
より、a1 ≧a0 が不成立となる場合には上記(2)式
により安全距離XB の演算を行うこととしている。尚、
本実施例においては、上記ステップ106〜110が前
記した安全距離設定手段M5に相当している。
【0041】図6は、簡単のためa1 ≧a0 が不成立と
なる(すなわち常に上記(2)式により演算される)こ
とを前提とした場合の演算結果を示す。尚、同図中実線
は、前方障害物が移動体として認識された場合の安全距
離XB を相対速度ΔV(=V 0 −V1 )をパラメータと
して表示したものであり、同図中破線は、前方障害物が
停止体であると認識された場合の安全距離XB を表示し
ている。
【0042】ステップ112は、上述の如く演算した安
全距離XB と測距センサ14によって検出された前方障
害物と自車との距離Lとを比較し、追突防止処理を実行
すべきか否かを判別するステップである。つまり、追突
防止処理は、車両が安全距離XB をきって前方障害物に
接近した場合に限って実行すべきものであり、L<X B
が不成立であれば何ら処理を施すべきではない。
【0043】このため、かかる場合には、ステップ11
4へ進んで警報・自動ブレーキ装置20の作動をオフと
して今回の処理を終了する。一方、上記ステップ112
でL<XB が成立することが検出された場合は、追突防
止処理を講じるべくステップ116へ進んで警報・自動
ブレーキ装置20の作動をオンとして、今回の処理を終
了する。
【0044】尚、本ルーチンは、ステップ114、11
6の処理が終了したら、以後上記ステップ102以降の
処理が繰り返し実行されるように構成されており、車両
の走行状態、前方障害物の移動状態に変化が生じた場合
には、その変化に応じて随時安全距離XB の値が更新さ
れ、常に適切な追突防止処理が実現し得る状態が維持さ
れる。
【0045】このように、本実施例の車両追突防止装置
によれば、前方障害物が実質的に停止しているとみなせ
る場合と、確実に移動していると認識できる場合とを区
別して認識し、それぞれの状況において、運転者が通常
の運転感覚に従った場合に制動操作を開始するであろう
距離を安全距離として演算するため、追突防止処理の実
行判定を運転者の運転感覚に適切に適合させることがで
きる。
【0046】この場合、警報若しくは自動ブレーキ等の
追突防止処理が実行された場合に、運転者はその後通常
自己が行っている操作感覚に従って車両の操縦を続行す
れば足り、追突防止処理が実行された際に運転者が慌て
ることがなく、より高い安全性を実現し得るという効果
をも有している。
【0047】ところで、上記図5に示すルーチンは、前
方障害物の移動速度が所定値以上か否かを基準として、
停止体用減速許容限界値a0 と移動体用減速許容限界値
0とを画一的に選択する構成である。このため、例え
ば自車の車速が55km/h、前方障害物の移動速度が15
km/h、といった状況においては、図6に示すように、相
対速度ΔV=40km/hの移動体と把握すれば安全距離X
B は40m、移動速度15km/h未満の停止体として把握
すれば安全距離XB は45mとなる。
【0048】つまり、上記図5に示すルーチンは、移動
体と停止体の判定境界付近で、安全距離XB が不連続に
なるという特性を有するものである。図7は、かかる不
連続性を解消して、前方障害物の移動速度如何によって
安全距離XB が離散的になるのを防止することを考慮し
て演算装置18が実行する追突防止処理実行ルーチンの
フローチャートを示す。
【0049】すなわち、同図に示すルーチンにおいて
は、ステップ200においてイニシャル処理を行い、ス
テップ202において必要なパラメータの読み込みを行
い、その後ステップ204〜210において、前方車間
距離の移動速度に関わらず停止体に対する安全距離
B1、及び移動体に対する安全距離XB2を演算する。
【0050】そして、ステップ212において、これら
B1,XB2のうち小さい方と測距センサ14が検出した
距離Lとの比較を行うことで追突防止処理の実行判定を
行い、安全距離が確保されている場合には、ステップ2
12へ進んで警報・自動ブレーキ装置20をオフ、安全
距離が確保できていない場合には、ステップ214へ進
んで警報・自動ブレーキ装置20をオンとして処理を終
了するものである。
【0051】この場合、上記ステップ212においてL
と比較される安全距離は、実質的に図8に示すように連
続値となり、上記図5に示すルーチンにおいて問題とさ
れていた安全距離のXB の不連続性が解消されることに
なる。
【0052】尚、本ルーチンにおいては、上記ステップ
204〜212が前記した安全距離設定手段M5を構成
し、また、ステップ212が前記した状態識別手段M4
をも構成している。
【0053】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、前方障害
物が停止体として認識される場合と、移動体として認識
される場合とを区別して追突防止処理の実行判定がなさ
れ、前方障害物が停止体である場合には比較的相対距離
が短くなってから、前方障害物が移動体である場合に
は、比較的相対距離が長い時点から、それぞれ衝突防止
処理が実行開始される。
【0054】このため、それぞれの場合における衝突防
止処理の実行開始タイミングと運転者の運転感覚とが適
切に整合し、運転者の通常の運転感覚に適合した衝突防
止処理が実現されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両追突防止装置の原理図であ
る。
【図2】本発明の一実施例である車両追突防止装置のブ
ロック構成図である。
【図3】安全距離の演算方法を説明するための図であ
る。
【図4】停止体に対する制動開始距離と移動体に対する
制動開始距離との差異を表す実験値である。
【図5】演算装置が実行する追突防止処理実行ルーチン
の一例のフローチャートである。
【図6】本実施例装置による安全距離の演算結果の一例
である。
【図7】演算装置が実行する追突防止処理実行ルーチン
の他の例のフローチャートである。
【図8】本実施例装置による安全距離の演算結果の他の
例である。
【符号の説明】
M1 測距手段 M2 追突防止処理実行手段 M3 相対速度測定手段 M4 状態識別手段 M5 安全距離設定手段 10 車速センサ 12 加速度センサ 14 測距センサ 16 ドップラセンサ 18 演算装置 20 警報・自動ブレーキ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60R 21/00 627

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前方に存在する障害物との相対距離
    を測定する測距手段を有し、該相対距離が所定の安全距
    離以下となった場合に車両の運転者に対して警報を発
    し、又は車両を自動的に減速させる処理を行う車両
    防止装置において、 前方障害物との相対速度を測定する相対速度測定手段
    と、 前方障害物が移動体であるか停止体であるかを識別する
    状態識別手段と、 同一の相対速度に対して、前方障害物が停止体である場
    合には、前方障害物が移動体である場合に比べ、減速度
    の許容限界値を大きくすることによって減速開始位置を
    前記前方障害物側に近付けてより短い距離を前記安全距
    離として設定する安全距離設定手段とを備えることを特
    徴とする車両追突防止装置。
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