JP3064747U - 簡易帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 胴に巻きつけるだけで、誰もが、容易に、安
定して装着できる簡易帯を提供する。 【解決手段】 この帯は、太鼓部分Ａが、太鼓１の長さ
の３〜４倍の長さの帯地２を、折り曲げて形成されてお
り、胴部分Ｂは、半幅帯で、太鼓１の幅の4.５〜６倍の
長さの帯地からなる胴本体部分５と、太鼓１の幅の1.４
〜1.８倍の長さの手先部分６からなるものであり、太鼓
部分Ａの裏面と胴本体部分５の表側端部にベルベット式
ファスナー１０ａ及び１０ｂを設け、太鼓部分Ａを背に
して、胴本体部分５を身体に巻きつけ、ベルベット式フ
ァスナーを係止するだけで、誰もが容易に安定して装着
できるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、胴に巻きつけるだけで装着できる簡易帯に関する。

【０００２】

【従来の技術】

和服の着付けは、熟練を要し、最近では、和服を美しく着用できるものは非常に 少なくなっている。 そこで、種々の簡易帯が開発されているが、いずれも特殊な補助具を組み合わせ て使用したり、また、太鼓部分と胴部分を、組み合わせて使用する必要があり、 帯を形良く、着崩れがしないように着用することは、なお、困難であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、かかる和装帯を、単に、胴に巻きつけるだけで、誰もが、容易に、安 定して装着できる簡易帯として提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、帯を、予め所定の形状に形成された太鼓部分Ａに、半幅の胴部分Ｂ が装着したものとし、太鼓部分Ａを、太鼓の長さの３〜４倍の長さの帯地を折り 曲げて形成し、胴部分Ｂを、半幅帯で、太鼓１の幅の4.５〜６倍の長さの帯地か らなる胴本体部分５と、太鼓１の幅の1.４〜1.８倍の長さの手先部分６からなる ものとし、これらを組み合わせることによって、上記課題を解決した。

【０００５】 即ち、本考案の帯は、太鼓部分Ａを、上記帯地を、一端が太鼓の内側下方に垂れ となって露出し、太鼓の内側に折り曲げ重合部分を形成し、他端が上記重合部分 を覆い、太鼓を形成して、太鼓部分Ａの裏面に位置するように、折り曲げて形成 し、かつ、胴本体部分を、大部分の長さが表地として太鼓の一側辺から露出する ようにした状態で、その先端部を、太鼓の一側辺から、太鼓の内側で上記重合部 分の表側を通り、太鼓の他側辺で折り返し、太鼓の内側で上記重合部分の裏側を 通って、太鼓の一側辺から５〜２０cmの長さ突出した状態で、上記表地の裏面に 縫着されてなるものである。また、手先部分は、上記胴本体部分の表地の表面に 、一端を手先として２〜８cmの長さで露出させた状態で、他端は、太鼓の内側、 上記胴本体部分の表地の表面を覆い、太鼓の他側辺から１〜５cm露出した状態で 折り返され、太鼓部分Ａの裏面に縫着されたものとする。更に、太鼓部分Ａの裏 面にベルベット式ファスナーの雄型又は雌型を取り付け、胴本体部分の表地の表 面端部には、上記ベルベット式ファスナーと対をなす雌型又は雄型のベルベット 式ファスナーを取り付けている。

【０００６】 かかる帯は、背中に太鼓部分Ａが位置するようにして、胴部分Ｂの胴本体部分を 身体に巻きつけ、太鼓部分Ａの裏面のベルベット式ファスナーと、胴本体部分の 表地端部のベルベット式ファスナーを係止するだけで、美しく装着できる。なお 、胴部分Ｂの手先部分が、太鼓の両側に自然な帯結びをしたと同様の外観をなす ように、取り付けられているため、この帯を装着し、通常の帯〆、帯枕、帯揚等 を使用することによって、誰もが、容易に、通常の帯を使用したと同様の外観に 仕上げることができる。

【０００７】 なお、本考案の帯は、太鼓部分Ａの裏面のベルベット式ファスナーを太鼓の幅方 向に長く取り付けることによって、胴本体部分の表地端部のベルベット式ファス ナーを係止する位置を任意に幅方向に移動できるため、太った人でも痩せた人で も、一つの帯を同様に美しく装着できることとなる。更に、胴本体部分５の表地 の裏面に縫着された胴本体部分先端部の裏面にも、太鼓部分裏面と同様のベルベ ット式ファスナーを取り付けることによって、胴本体部分の表地端部のベルベッ ト式ファスナーを係止する位置が更に広がり、一つの帯を装着できる人の範囲が 更に拡大する。

【０００８】 なお、本考案において使用するベルベット式ファスナーは相互に係止しうるもの であればよく、一方に単なる起毛布（ループ状起毛布）を使用してもよい。

【０００９】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の一例を、図面に従って、説明する。 図１の帯は、幅３０cm、長さ９４cmの帯地２を折り曲げてなる太鼓部分Ａと、幅 １５cmの半幅の胴部分Ｂからなるものであり、胴部分Ｂは、長さ１６０cmの胴本 体部分５と、長さ４９cmの手先部分６からなるものである。

【００１０】 太鼓部分Ａは、帯地２を、一端が太鼓１の内側下方に約４cm長の垂れ３となって 露出し、太鼓１の内側に折り曲げ重合部分４を形成し、他端が上記重合部分４を 覆い、太鼓１を形成して、太鼓部分Ａの裏面に位置するように、折り曲げて形成 されている（図２参照）。

【００１１】 また、胴部分Ｂの胴本体部分５は、約９０cm長を表地７として太鼓１の一側辺か ら露出させ、先端部８を、太鼓１の一側辺から、太鼓１の内側で上記重合部分４ の表側を通り、太鼓１の他側辺で折り返され、太鼓１の内側で上記重合部分４の 裏側を通って、太鼓１の一側辺から１２cmの長さで突出した状態で、上記表地７ の裏面に縫着されており、手先部分６は、胴本体部分５の表地７の表面に、一端 を手先９として約４cmの長さで露出させた状態で、他端は、太鼓１の内側、上記 胴本体部分５の表地７の表面を覆い、太鼓１の他側辺から約３cm露出した状態で 折り返され、太鼓部分Ａの裏面に縫着されている。

【００１２】 なお、太鼓部分Ａの裏面には、幅方向全長にわたって、ベルベット式ファスナー １０ａが取り付けられ、更に、胴本体部分５の先端部８の裏面にも、同様のベル ベット式ファスナー１０ａが取り付けられており、胴本体部分５の表地７の表面 端部には、上記ベルベット式ファスナーと対をなすベルベット式ファスナー１０ ｂが取り付けられている。

【００１３】 かかる帯は、太鼓１が背中に位置するようにして、胴本体部分５を身体に巻きつ け、胴本体部分５の端部のベルベット式ファスナー１０ｂを、太鼓部分Ａの裏面 のベルベット式ファスナー１０ａに係止するだけで、容易に装着できる。装着後 、帯〆をし、帯枕と帯揚を装着することによって、通常の帯を装着したと同様の 美しい外観で、誰もが、着崩れすることなく、安定して、帯を装着できるのであ る。

【００１４】 この例では、太鼓部分Ａの裏面と胴本体部分５の先端部８裏面に約３２cmの長さ でベルベット式ファスナーが設けられているので、胴回りが２５cm以上異なる人 でも、同一の帯を、同様に美しく装着できることとなる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の帯は、胴本体部分５のを身体に巻きつけ、ベルベット式ファスナーを係 止するだけで、誰もが容易に美しく装着できるものであり、太鼓部分Ａ裏面のベ ルベット式ファスナーを長くすることにより、太い人でも痩せた人でも、一つの 帯を同様に美しく装着できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一例を示し、（Ｉ）は表面図、
（II) は裏面図である。

【図２】図２は、図１の帯の断面図を示すもので、
（Ｉ）は横断面図、（II) は縦断面図である。

【符号の説明】

１ 太鼓 ２ 帯地 ３ 垂れ ４ 重合部分 ５ 胴本体部分 ６ 手先部分 ７ 表地 ８ 先端部 ９ 手先 １０ａ ベルベット式ファスナー １０ｂ ベルベット式ファスナー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め所定の形状に形成された太鼓部分Ａ
   に、半幅の胴部分Ｂが装着されているものであって、太
   鼓部分Ａが、太鼓１の長さの３〜４倍の長さの帯地２
   を、一端が太鼓１の内側下方に垂れ３となって露出し、
   太鼓１の内側に折り曲げ重合部分４を形成し、他端が上
   記重合部分４を覆い、太鼓１を形成して、太鼓部分Ａの
   裏面に位置するように、折り曲げて形成されており、か
   つ胴部分Ｂは、半幅帯で、太鼓１の幅の4.５〜６倍の長
   さの帯地からなる胴本体部分５と、太鼓１の幅の1.４〜
   1.８倍の長さの手先部分６からなり、胴本体部分５は、
   大部分の長さを表地７として太鼓１の一側辺から露出さ
   せた状態で、その先端部８を、太鼓１の一側辺から、太
   鼓１の内側で上記重合部分４の表側を通り、太鼓１の他
   側辺で折り返され、太鼓１の内側で上記重合部分４の裏
   側を通って、太鼓１の一側辺から５〜２０cmの長さで突
   出した状態で、上記表地７の裏面に縫着されており、手
   先部分６は、上記胴本体部分５の表地７の表面に、一端
   を手先９として２〜８cmの長さで露出させた状態で、他
   端は、太鼓１の内側、上記胴本体部分５の表地７の表面
   を覆い、太鼓１の他側辺から１〜５cm露出した状態で折
   り返され、太鼓部分Ａの裏面に縫着されていること、及
   び太鼓部分Ａの裏面にベルベット式ファスナー１０ａの
   雄型又は雌型が取り付けられており、かつ胴本体部分５
   の表地７の表面端部には、上記ベルベット式ファスナー
   １０ａと対をなす雌型又は雄型のベルベット式ファスナ
   ー１０ｂが取り付けられていることを特徴とする簡易
   帯。
2. 【請求項２】 上記胴本体部分５の表地７の裏面に縫着
   された上記胴本体部分５の先端部８の裏面にも、上記太
   鼓部分Ａの裏面と同様のベルベット式ファスナー１０ａ
   が取り付けられていることを特徴とする請求項１の簡易
   帯。