JP3064212B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP3064212B2
JP3064212B2 JP7132392A JP13239295A JP3064212B2 JP 3064212 B2 JP3064212 B2 JP 3064212B2 JP 7132392 A JP7132392 A JP 7132392A JP 13239295 A JP13239295 A JP 13239295A JP 3064212 B2 JP3064212 B2 JP 3064212B2
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昌行 松尾
和久 吉木
齋藤  健
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内の天井や壁面に設
置して使用されるアンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋内で用いられるアンテナとして
は、アンテナ本体を天井や壁等の設置面に直接固定する
ものがある。例えば、図14に示すようにアンテナ本体
100を天井101の下面にねじ103で固定してアン
テナ本体100の下面よりアンテナ素子102たるスリ
ーブアンテナを天井101から床方向に向かって突出さ
せ、天井面内に無線機を設置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なスリーブアンテナは図示するように細い棒状のもので
あるから棒状のアンテナ素子102が天井101から屋
内に突出していると、外観的にも異様な感じとなる上
に、天井101が低い部屋においては、安全面からも好
ましいものではなかった。
【0004】一方最近注目されているPHS(パーソナ
ルハンディホン)においては、アンテナを多数設置する
必要がある。したがって、当初ビルや地下街等の建設時
点で、大セル基地局とアンテナ設置位置との間の同軸ケ
ーブル設置と、アンテナ本体を取り付けるためのベース
を先行設置し、その後アンテナ本体をワンタッチで取り
付けることができるようにする事が望ましい。またメン
テナンスの必要が生じたときに、アンテナの数が多いの
で、簡単にアンテナ本体が取り外せることが好ましい。
【0005】このような面からみて、従来の固定型のア
ンテナ取り付け構造は施工、メンテナンスとも、非能率
的なものであった。本発明は上記問題点に鑑みて為され
たもので、請求項1の発明の目的とするところは先行設
置されたベースに簡単にアンテナ本体を取り付けること
ができ、またメンテナンス時にも容易に取り外すことが
でき、またアンテナ素子が外部に突出しない見栄えのよ
いアンテナ装置を提供するにある。
【0006】請求項2の発明の目的とするところは、天
井や壁面に取り付けた場合に嵩高とならない偏平なアン
テナ装置を提供するにある。請求項3の発明の目的とす
るところは、アンテナ本体の取り付け工事時における落
下防止を図ったアンテナ装置を提供するにある。請求項
4の発明の目的とするところは、天井パネルや壁パネル
等の設置面を構成するパネル材に挟み固定でき、またね
じ固定もできるアンテナ装置を提供するにある。
【0007】請求項5の発明の目的とするところは、ス
イッチボックスに取り付けることができるアンテナ装置
を提供するにある。請求項6の発明の目的とするところ
は、給電線の保護を図ったアンテナ装置を提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、表面にアンテナ素子を配置
し、裏面に前記アンテナ素子と接続されたコネクタとベ
ースの係合手段に引掛固定する引掛手段とを備え表面側
を覆ったアンテナ本体と、設置面に取り付ける取付手段
と前記アンテナ本体に設けた引掛手段が引掛けられる前
記係合手段と底面に前記設置面側から信号伝送路を導出
する切欠とを備えた前記ベースとより成るものである。
【0009】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記アンテナ素子は、接地板と、前記接地板に一
定の間隔をおいて平行となるようにした放射板と、前記
放射板のほぼ中央部を前記接地板に電気的に接続し、前
記放射板の給電点を前記接地板に対して前記放射板と反
対側に引き出して接地板裏面側に設けた前記コネクタと
接続するものである。
【0010】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記アンテナ本体に一端を係合する落下防止用紐
状体の他端を引掛けるフックを前記ベースに設けたもの
である。請求項4の発明では、請求項1の発明におい
て、前記取付手段として、設置面を構成するパネル材を
挟んで固定する挟み金具を装着する挟み金具装着部と、
設置面にねじ固定するためのねじ挿通孔を複数設けて成
るものである。
【0011】請求項5の発明では、請求項の発明にお
いて、前記ねじ挿通孔はベースの中心から見て対称位置
に設けた一対の孔からなり、両孔の間隔の寸法をスイッ
チボックスの取付ねじ孔の間隔の寸法と同じ寸法とした
ものである。請求項6の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記放射板と前記接地板との間隔より僅かに短い
寸法の筒状保護具を前記コネクタより放射板方向へ延設
し、放射板の給電点とコネクタとの間に接続される給電
線を保護具に挿通させたものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、表面にアンテナ素子
を配置し、裏面に前記アンテナ素子と接続されたコネク
タとベースの係合手段に引掛固定する引掛手段とを備え
表面側を覆ったアンテナ本体と、設置面に取り付ける取
付手段と前記アンテナ本体に設けた引掛手段が引掛けら
れる前記係合手段と底面に前記設置面側から信号伝送路
を導出する切欠とを備えた前記ベースとより成るので、
予め設置面に取り付け手段でベースを取り付け、信号伝
送路を切欠より導出しておけば、後にアンテナ本体を引
掛手段でベースの係合手段に引掛固定し、かつコネクタ
に信号伝送路を接続するだけで固定設置でき、先行設置
によって施工性の向上が図れ、しかも引掛手段を係合手
段から外し、コネクタから信号伝送路を外すだけでアン
テナ本体をベースから取り外せるからメンテナンスも容
易に行え、更にアンテナ素子を配置した表面側を覆って
いるのでアンテナ素子が屋内に突出せず、見栄えが良い
上に安全である。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、前記アンテナ素子は、接地板と、前記接地板
に一定の間隔をおいて平行となるようにした放射板と、
前記放射板のほぼ中央部を前記接地板と電気的に接続
し、前記放射板の給電点を前記接地板に対して前記放射
板と反対側に引き出して接地板裏面側に設けた前記コネ
クタと接続するものであるから、アンテナ本体の高さ寸
法が低く、そのためベースに取り付けた場合においても
屋内側へアンテナ本体が突出する寸法が小さくて嵩高と
ならず、外観上見苦しくなく、また安全性も向上する。
【0014】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
において、前記アンテナ本体の前記引掛手段に一端を引
掛った落下防止用紐状体の他端を引掛けるフックを前記
ベースに設けたものであるから、アンテナ本体の取り付
け工事時にフックとアンテナ本体との間を紐状体で連結
しておくことにより、アンテナ本体の落下防止が図れ
る。
【0015】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
において、前記取付手段として、設置面を構成するパネ
ル材を挟んで固定する挟み金具を装着する挟み金具装着
部と、設置面にねじ固定するためのねじ挿通孔を複数設
けてあるので、天井パネルや壁パネルに対して挟み金具
で簡単に取り付けることができ、またねじにより設置面
に直付けすることができる。
【0016】請求項5の発明によれば、請求項の発明
において、前記ねじ挿通孔はベースの中心から見て対称
位置に設けた一対の孔からなり、両孔の間隔の寸法をス
イッチボックスの取付ねじ孔の間隔の寸法と同じ寸法と
したものであるから、スイッチボックスに取り付けるこ
とができる。請求項6の発明によれば、請求項1の発明
において、前記放射板と前記接地板との間隔より僅かに
短い寸法の筒状保護具を前記コネクタより放射板方向へ
延設し、放射板の給電点とコネクタとの間に接続される
給電線を保護具に挿通させたので、給電線の保護が図れ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。図1は、本実施例の屋内設置型のアンテ
ナ装置を示す側面断面図、図2は同じく斜視図である。
この屋内設置型のアンテナ装置は、アンテナ本体1と、
取付用のベース2とで構成される。アンテナ本体1は熱
可塑性樹脂からなるレドームを構成するカバー3内に一
対のアンテナ素子41 ,42 を納装する構造を有し、ベ
ース2に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0018】図3に示すように、アンテナ素子41 ,4
2 は円盤状の放射板61 ,62 と、共通の接地板5と、
接地板5と放射板61 ,62 とを接続するための短絡ピ
ンを兼ね、放射板61 ,62 を接地板5に支持固定する
取付ねじ7,7と、放射板6 1 ,62 に対応する接地板
5の裏面に設けた同軸ケーブル60用のコネクタ8,8
と、放射板61 ,62 の給電点aとコネクタ8,8を接
続する給電線とで構成され、各アンテナ素子41 ,42
はそれぞれ所謂トップローディングアンテナを構成し、
また一対でスペースダイバーシティ用のアンテナ装置を
構成している。
【0019】上記接地板5は円盤状で、中心の両側の上
面にはコネクタ8,8をそれぞれ固定ねじ10で固定
し、このコネクタ8,8の近傍より取付ねじ7、7を接
地板5の下面側へ挿通し、黄銅等からなる金属製の筒状
スペーサ11,11を介して対応する放射板61 ,62
の中央部に挿通させ、放射板61 ,62 の下面でナット
15,15に螺入締結して放射板61 ,62 を夫々接地
板5の下面よりスペーサ11,11にて一定距離離した
形で平行支持している。ここで取付ねじ7及びスペーサ
11で接地板5と放射板61 又は62 は短絡されて同電
位となる。また放射板61 ,62 の中心より偏倚した位
置の給電点aとこれに対応して配置されたコネクタ8、
8とはコネクタ8,8より接地板5の下面側より突出さ
せたコンタクトより構成される給電線12,12で接続
される。この給電線12,12には給電線12、12を
保護するための保護具13,13が被挿されている。こ
の保護具13は放射板61 ,62 と接地板5との間隔よ
り僅かに短い寸法に形成され、それぞれコネクタ8,8
より延設されたものである。
【0020】コネクタ8,8を結ぶ線と直交する方向の
接地板5の上面両側にはベース2にアンテナ本体1を着
脱自在に取り付けるための引掛金具16を取り付けてあ
る。これらの引掛金具16は、図2及び図3に示すよう
に、短冊形の基部16aと、基部16aが一端側におい
て略L形に折曲されて形成された引掛爪部16bとを有
して成り、基部16aの両端には固定ねじ17によって
接地板5に固定するため、樹脂がコーティングされて防
水を考慮した固定ねじ17を挿通する孔16cが形成さ
れている。すなわち、これらの引掛金具16は固定ねじ
17によって接地板5に取り付けられるため、引掛金具
16の孔16cは固定ねじ17にコーティングされた樹
脂によって塞がれ、防水が図れる。また、引掛金具16
の引掛爪部16bの先端は基部16aと反対側に折り曲
げられており、後述するベース2の係合片18の係合が
容易に行なえるようになっている。
【0021】而してこのようにアンテナ素子41 ,42
の構成部材を取付けた接地板5をレドームとなるカバー
3の上面開口部にアンテナ素子41 ,42 が下面側(つ
まり表面側)となるようにして被着し、固定ねじ14、
14で固定することにより、アンテナ素子41 ,42
カバー3内に収納する形のアンテナ本体1が図4に示す
ように構成されることになる。尚カバー3の底面中央に
は内外に連通した結露防止用の呼吸孔19を設けてい
る。
【0022】次にベース2の構造を図5及び図6を参照
して説明する。ベース2は、合成樹脂により周壁20を
有する円板状に形成されており、周壁20の内側に、ア
ンテナ本体1が固定されたカバー3の上部が嵌め込まれ
るようにして取り付けられる。ベース2の周壁20内側
の底部には、アンテナ本体1の接地板5に固定された引
掛金具16の引掛爪部16bと係合する板状の係合片1
8が、ねじ21によって固定されている。これらの係合
片18は、アンテナ本体1の接地板5と対向するベース
2の底面に形成された円弧状の各ガイド孔22を跨ぐよ
うにして固定されており、ベース2の周壁20内にアン
テナ本体1が固定されたカバー3を嵌合し、カバー3を
所定の方向に回動させれば、ベース2の各ガイド孔22
に沿ってアンテナ本体1の引掛金具16が移動し、引掛
金具16の引掛爪部16bを係合片18にそれぞれ引掛
係合させることができる。
【0023】さらに、ベース2の周壁20の外周面に
は、ねじ(図示せず)が挿通される挿通孔23及びナッ
トが収められる収納凹部24とを有する突起部25が設
けられており、上述のように引掛金具16の引掛爪部1
6bが係合片21に係合されたときに、カバー3の周壁
20の外周面に設けられた突起部26のねじ挿通孔27
と上記突起部25の挿通孔23との位置が一致するよう
になっている。従って、カバー3の突起部26のねじ挿
通孔27及びベース2の突起部25の挿通孔23にねじ
を挿通し、突起部25の収納凹部24に収められたナッ
ト(図示せず)にねじを螺合させて締め付けることでカ
バー3とベース2とが強固に固定される。なお、ベース
2の底部には、円弧状の同軸ケーブル60導出用の切欠
28が設けられ、アンテナ本体1をベース2に取り付け
る際のコネクタ8の逃げの孔としても機能する。ここで
この切欠28の上面開口縁には周壁28aを突出形成し
ている。この周壁28aは図7に示すようにコネクタ8
の結合ナット8aの下縁bよりも高く形成され、該下縁
bがアンテナ本体1をベース2から取り外す際にベース
2に引掛からないようになっている。
【0024】また切欠28の開口縁にはアンテナ本体1
をベース2に取り付ける際の落下防止用の紐状体31の
一端に設けたリング32を引掛けるフック33を設けて
ある。紐状体31は図2、図8(a)に示すように一端
にリング32を設け、他端にはアンテナ本体1の引掛金
具16に設けた図8(b)に示す孔34に引掛けるフッ
ク35を設けてあり、この紐状体31を使用することに
よりアンテナ本体1をベース2に取り付ける際や取り外
す際に誤ってアンテナ本体1を手から落としてもアンテ
ナ本体1が下方に落下するのを防止する。
【0025】ベース2には既製のスイッチボックス(図
示せず)の取付けねじ孔のピッチ(83.5mm)で一
対のねじ挿通孔30,30と、直接設置面に直付け固定
するための木ねじやタッピングねじを挿通させるための
ねじ挿通孔29,29とをベース2の中心線を通る直径
上に設けてあり、天井面や壁面に直付けしたり或いは既
製のスイッチボックスを利用して取り付けることができ
るようになっている。
【0026】更にベース2の上面には設置面を構成する
壁パネルや天井パネル等のパネル材を挟持固定するため
の挟み金具装着部36、36を設けてある。図9は挟み
金具43の一例を示しており、この挟み金具43は図9
(a)に示すように逆U状の弾性を持つ挟み片37と、
装着片38とからなり、装着片38の両側下面には挟み
金具装着部36の両側に設けてある係止孔39に挿入係
止するL状の係止片38aを一体突設するとともに装着
片38の中央には挟み金具装着部36の中央に設けただ
るま孔40にベース2の下面より挿通したねじ41を螺
入するねじ孔42を設けてある。この挟み金具43を用
いてベース2を設置面に固定するに当たっては、図9
(b)に示すように装着片38を挟み金具装着部36に
載せるとともに、係止片38aに係止孔39に係止し且
つねじ孔42を用いてねじ41で固定した状態で、設置
面であるパネル材に設けた取付孔に室内側から挟み片3
7の弾性を利用して押し込み、弾性復帰した挟み片37
の先端とベース2との間で取付孔の開口周縁のパネル材
を弾性挟持してベース2を固定する。
【0027】図10は別の挟み金具43の別例を示して
おり、この挟み金具43は図10(a)に示すようにL
状の基片44と、基片44の先端両側縁より斜め下方に
向けて突出させた挟み片45、45とからなり、基片4
4の縦片の下端両側に挟み金具装着部36の両側に設け
てある係止孔39に挿入係止するL状の係止片44aを
一体突設するとともに基片44の横片には挟み金具装着
部36の中央に設けただるま孔40にベース2の下面よ
り挿通したねじ41を螺入するねじ孔46を設けてあ
る。この挟み金具43を用いてベース2を設置面に固定
するに当たっては、図10(b)に示すように基片44
を挟み金具装着部36に載せ、係止片44aを係止孔3
9に係止するとともに、だるま孔40に挿通したねじ4
1をねじ孔46に緩めた状態で螺入し、設置面であるパ
ネル材に設けた取付孔内に挟み金具43が収まる範囲に
係止片44aを係止孔39内で移動させ、その状態で取
付孔内に室内側から挟み金具43をパネル材の裏面側に
挿入し、その後挟み金具43の挟み片45の先端とベー
ス2の上面との間に取付孔の開口縁が入る位置まで挟み
金具43を移動させ、だるま孔40に挿通したねじ41
をねじ孔46に螺入締結することにより、挟み片45を
ベース2側に引き寄せ挟み片45の先端とベース2との
間に壁パネル或いは天井パネルを挟持しベース2を固定
する。
【0028】図11は他の挟み金具43の別例を示して
おり、この挟み金具43は図11(a)に示すように合
成樹脂製の本体50と、この本体50の平行壁50a,
50a間において上端と下端とが回転自在に支持された
ねじ51と、このねじ51が一端に設けたねじ孔に螺入
された挟み片52とで構成され、図11(b)に示すよ
うに本体50の下部を挟み金具装着部36の両側に設け
た係止孔39に係止して本体50を挟み金具装着部36
上に立設し、だるま孔40を介してねじ51の頭部をベ
ース2の下面側に臨ませる形でベース上に装着する。
この挟み金具43を用いてベース2を設置面に固定する
に当たっては、設置面であるパネル材に設けた取付孔に
室内側からパネル材の裏面側に挟み金具43を挿入した
状態でベース2の下面側からだるま孔40を介してねじ
51を回転させると、本体50の上部の切欠53に収ま
っていた挟み片52の先部が本体50の側面側に突出
、この状態で挟み片52が本体50の平行壁50a,
50a間で回転規制を受け以後ねじ51の回転によりベ
ース2側に移動し、やがて挟み片52の先端とベース2
との間に壁パネル或いは天井パネルを挟持しベース2を
固定する。取り外す場合にはねじ51を逆回転すれば挟
み片52は本体50の上端側に移動し、最終的に切欠5
3に収まり、パネル材の取付孔の開口内に収まることに
なる。
【0029】以上のように構成された本発明アンテナ装
置は例えば最近注目されているパーソナルハンディホン
システム(PHS)に用いられる。図12はパーソナル
ハンディホンシステム(PHS)の概要を示すブロック
図であり、屋内に設置される本発明アンテナ装置Aを同
軸ケーブル60により基地局Bに接続し、このアンテナ
装置Aを使って基地局BとPHS電話機Tとの間で無線
信号の送受信が行なわれる。また、基地局Bは、アンテ
ナ装置Aで受信した無線信号を通常の電話回線用の有線
信号に変換するとともに、電話回線Lからの信号をアン
テナ装置AからPHS電話機Tへ送信するための無線信
号に変換する変換装置Cと、2つのアンテナ素子41
2 のうち受信条件のよい方を変換装置Cに切換接続す
るためのRFスイッチボックスBXとを備えており、2
つのアンテナ素子41 ,42 により所謂スペースダイバ
ーシティを構成している。
【0030】また、図13は基地局BのRFスイッチボ
ックスBXを示すブロック図であり、アンテナ装置Aに
て受信した無線信号を増幅する受信用増幅器AP1、変
換装置Cから出力される送信用の有線信号を増幅する送
信用増幅器AP2、1つのアンテナ装置Aが備える2つ
のアンテナ素子41 ,42 をそれぞれ個別の受信用増幅
器AP1、共通の送信用増幅器AP2に切換接続する切
換スイッチSW1 〜SW4 とを備えている。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明は、内部にアンテナ素子
を内蔵し、裏面に前記アンテナ素子と接続されたコネク
タとベースの係合手段に引掛固定する引掛手段とを備え
表面側を覆ったアンテナ本体と、設置面に取り付ける取
付手段と前記アンテナ本体に設けた引掛手段が引掛けら
れる前記係合手段と底面に前記設置面側から信号伝送路
を導出する切欠とを備えた前記ベースとより成るので、
予め設置面に取り付け手段でベースを取り付け、信号伝
送路を切欠より導出しておけば、後にアンテナ本体を引
掛手段でベースの係合手段に引掛固定し、かつコネクタ
に信号伝送路を接続するだけで固定設置でき、先行設置
によって施工性の向上が図れ、しかも引掛手段を係合手
段から外し、コネクタから信号伝送路を外すだけでアン
テナ本体をベースから取り外せるからメンテナンスも容
易に行え、更にアンテナ素子を配置した表面側を覆って
いるのでアンテナ素子が屋内に突出せず、見栄えが良い
上に安全であるという効果がある。
【0032】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記アンテナ素子は、接地板と、前記接地板に一定
の間隔をおいて平行となるようにした放射板と、前記放
射板のほぼ中央部を前記接地板に電気的に接続し、前記
放射板の給電点を前記接地板に対して前記放射板と反対
側に引き出して接地板裏面側に設けた前記コネクタと接
続するものであるから、アンテナ本体の高さ寸法が低
く、そのためベースに取り付けた場合においても屋内側
へアンテナ本体が突出する寸法が小さくて嵩高となら
ず、外観上見苦しくなく、また安全性も向上するという
効果がある。
【0033】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記アンテナ本体に一端を係合する落下防止用紐状
体の他端を引掛けるフックを前記ベースに設けたもので
あるから、アンテナ本体の取り付け工事時や取外し時に
ベースとアンテナ本体との間を紐状体で連結しておくこ
とにより、アンテナ本体の落下防止が図れるという効果
がある。
【0034】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記取付手段として、設置面を構成するパネル材を
挟んで固定する挟み金具を装着する挟み金具装着部と、
設置面にねじ固定するためのねじ挿通孔を複数設けてあ
るので、天井パネルや壁パネルに対して挟み金具で簡単
に取り付けることができ、またねじにより設置面に直付
けすることができるという効果がある。
【0035】請求項5の発明は、請求項の発明におい
て、前記ねじ挿通孔はベースの中心から見て対称位置に
設けた一対の孔からなり、両孔の間隔の寸法をスイッチ
ボックスの取付ねじ孔の間隔の寸法と同じ寸法としたも
のであるから、スイッチボックスに取り付けることがで
きるという効果がある。請求項6の発明は、請求項1の
発明において、前記放射板と前記接地板との間隔より僅
かに短い寸法の筒状保護具を前記コネクタより放射板方
向へ延設し、放射板の給電点とコネクタとの間に接続さ
れる給電線を保護具に挿通させたので、給電線の保護が
図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】同上のアンテナ本体をベースより外した斜視図
である。
【図3】(a)は同上の接地板の上面図である。(b)
は同上の接地板の側面図である。(c)は同上の接地板
の下面図である。
【図4】(a)は同上のアンテナ本体の上面図である。
(b)は同上のアンテナ本体の側面図である。(c)は
同上のアンテナ本体の下面図である。
【図5】(a)は同上のベースの上面図である。(b)
は同上のベースの側面図である。(c)は同上のベース
の下面図である。
【図6】同上のベースの斜視図である。
【図7】同上のベースの要部の拡大断面図である。
【図8】(a)は同上の紐状体の拡大斜視図である。
(b)は同上の引掛金具の先端部の拡大斜視図である。
【図9】(a)は同上の挟み金具の拡大斜視図である。
(b)は同上の挟み金具を取り付けた状態の斜視図であ
る。
【図10】(a)は同上の挟み金具の拡大斜視図であ
る。(b)は同上の挟み金具を取り付けた状態の斜視図
である。
【図11】(a)は同上の挟み金具の拡大斜視図であ
る。(b)は同上の挟み金具を取り付けた状態の斜視図
である。
【図12】本発明アンテナ装置を用いたPHSの構成図
である。
【図13】PHSに用いるRFスイッチボックスの構成
図である。
【図14】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1 アンテナ本体 2 ベース 3 カバー 41 ,42 アンテナ素子 5 接地板 61 ,62 放射板 8 コネクタ 16 引掛金具 18 係合片
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平5−53310(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/12 - 1/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にアンテナ素子を配置し、裏面に前記
    アンテナ素子と接続されたコネクタとベースの係合手段
    に引掛固定する引掛手段とを備え、表面側を覆ったアン
    テナ本体と、設置面に取り付ける取付手段と前記アンテ
    ナ本体に設けた引掛手段が引掛けられる前記係合手段と
    底面に前記設置面側から信号伝送路を導出する切欠とを
    備えた前記ベースとより成ることを特徴するアンテナ装
    置。
  2. 【請求項2】前記アンテナ素子は、接地板と、前記接地
    板に一定の間隔をおいて平行となるようにした放射板
    と、前記放射板のほぼ中央部を前記接地板に電気的に接
    続し、前記放射板の給電点を前記接地板に対して前記放
    射板と反対側に引き出して接地板裏面側に設けた前記コ
    ネクタと接続することを特徴とする請求項1記載のアン
    テナ装置。
  3. 【請求項3】前記アンテナ本体に一端を係合する落下防
    止用紐状体の他端を引掛けるフックを前記ベースに設け
    たことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 【請求項4】前記取付手段として、設置面を構成するパ
    ネル材を挟んで固定する挟み金具を装着する挟み金具装
    着部と、設置面にねじ固定するためのねじ挿通孔を複数
    設けて成ることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装
    置。
  5. 【請求項5】前記ねじ挿通孔はベースの中心から見て対
    称位置に設けた一対の孔からなり、両孔の間隔の寸法を
    スイッチボックスの取付ねじ孔の間隔の寸法と同じ寸法
    としたことを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  6. 【請求項6】前記放射板と前記接地板との間隔より僅か
    に短い寸法の筒状保護具を前記コネクタより放射板方向
    へ延設し、放射板の給電点とコネクタとの間に接続され
    る給電線を保護具に挿通させたことを特徴とする請求項
    2記載のアンテナ装置。
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