JP3064117U - 縦向きの鉄筋と横向きの鉄筋やワイヤ等の組み付け固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業能率の向上を図るために、縦向きの鉄筋
に対し横向きの鉄筋やワイヤ等を容易に組み付けて固定
できる装置を提供する。 【解決手段】 縦向きの鉄筋１５における後側の半側面
を抱持する基板２の左右両端から縦向きの鉄筋１５を間
に挟持可能な一対の腕片３，４を前方へ突設して、その
一方の腕片３先端部に後述する連結部材の取付部を設け
るとともに他方の腕片４の先端部に連結部材の係合部を
設け、また、同じく基板２の左右両端から腕片３，４の
反対側である後方へ適宜な高さの一対の脚板５，６を突
設して、その脚板５，６の上端部における前側の側縁を
切欠することにより横向きの鉄筋１６やワイヤを前方か
ら挿入して保持する支持用凹部１８，１９を設けた固定
金具１と、その固定金具１における一方の腕片３の先端
部に設けた上記の取付部に一端を接続するとともに他方
の腕片４の先端部に設けた上記の係合部に多端を着脱自
在とした連結部材とから成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は構築物の基礎工事で設置する縦向きの鉄筋に対し横向きの鉄筋やワイ ヤ等を組み付けて固定する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、縦向きの鉄筋に対し横向きの鉄筋やワイヤを組み付ける場合は、両者の 交わる箇所に針金を巻き付けることにより両者を固定するという方法を採ってい る。しかしながら、この作業は手間がかかって作業能率の向上を妨げる一因とな っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、作業能率の向上を図るために、縦向きの鉄筋に対し横向きの 鉄筋やワイヤ等を容易に組み付けて固定できる装置の提供を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案の縦向きの鉄筋と横向きの鉄筋やワイヤ等 の組み付け固定装置は、縦向きの鉄筋１５における後側の半側面を抱持する基板 ２の左右両端から縦向きの鉄筋１５を間に挟持可能な一対の腕片３，４を前方へ 突設して、その一方の腕片３の先端部に後述する連結部材の取付部を設けるとと もに他方の腕片４の先端部に連結部材の係合部を設け、また、同じく基板２の左 右両端から腕片３，４の反対側である後方へ適宜な高さの一対の脚板５，６を突 設して、その脚板５，６の上端部における前側の側縁を切欠することにより横向 きの鉄筋１６やワイヤを前方から挿入して保持する支持用凹部１８，１９を設け た固定金具１と、その固定金具１における一方の腕片３の先端部に設けた上記の 取付部に一端を接続するとともに他方の腕片４の先端部に設けた上記の係合部に 多端を着脱自在とした連結部材とから成る、という構成を採るものである。

【０００５】

【実施例】

以下、図示した本考案の実施例について説明する。まず、図中、符号１が固定 金具である。この固定金具１は、縦向きの鉄筋１５の周囲に取り付けるもので、 金属板に曲げ加工を施して形成されている。すなわち、この固定金具１は縦向き の鉄筋１５における後側の半側面を抱持する円弧状にカーブした基板２を有して 、その基板２の左右両端からそれぞれ前方へ横向きに突出して縦向きの鉄筋１５ を間に挟持可能な一対の腕片３，４を設けるとともに、同じく基板２の左右両端 からそれぞれ後方へ適宜な高さを有する一対の脚板５，６を突設している。

【０００６】 左右の脚板５，６は、それぞれ上端部に横向きの鉄筋１６を前方から挿入可能 な支持用凹部１８，１９を設けている。すなわち、この支持用凹部１８，１９は 脚板５，６の前側の側縁を切欠して形成されている。したがって、横向きの鉄筋 １６を前方から支持用凹部１８，１９に挿入してから、基板２を縦向きの鉄筋１ ５における後側の側面に接触させると、その縦向きの鉄筋１５によって支持用凹 部１８，１９の前方が閉鎖される状態となるので、横向きの鉄筋１６の脱出が阻 止されることになる。また、脚板５，６は適宜な高さを有して、その下縁部を、 その下に位置する他の横向き鉄筋やワイヤ等の上に置くことができる。これによ り横向きの鉄筋等の上に作業員が乗っても横向きの鉄筋等の間隔を一定に保つこ とができる。すなわち脚板５，６はスペーサーの役割も果たすことができる。

【０００７】 基板２から前方へ突出した腕片３，４は、上記のように縦向きの鉄筋１５を間 に挟持するものであるが、その挟持状態を維持するために、左右の腕片３，４の 先端部どうしを後述する連結棒１１により繋いで閉じることができるようになっ ている。そのために、一方の腕片３は先端部に連結棒１１の取付部を設け、又、 他方の腕片４は先端部に連結棒１１の係合部を設けている。すなわち、一方の腕 片３の先端部に通孔７を穿設するとともに、その先に外向きに屈曲した爪片８を 設けて、その爪片８に先端縁を切欠して支承凹部９を設け、また、他方の腕片４ の先端部に側縁を切欠して係止凹部１０を設けている。

【０００８】 次に、図中、符号１１が上記の固定金具１に組み付ける連結棒である。この連 結棒１１は金属製で、長いハンドル部１２を有するとともに、そのハンドル部１ ２の一端からＵ字状に屈曲して折り返した押え棒１３を有している。この連結棒 １１は上記の固定金具１に対し、その屈曲折返部１４を爪片８の支承凹部９に引 掛けるとともに、その押え棒１３を腕片３の通孔７に挿通して取り付ける。

【０００９】 そして、押え棒１３を縦向きの鉄筋１５の側面に当接させながら、ハンドル部 １２を押え棒１３の方へ向かって押すことにより若干撓ませながら腕片４の係止 凹部１０に係合させる。このときハンドル棒１２の変形により押え棒１３が縦向 きの鉄筋１５の側面に強く圧接する。また、押え棒１３は鉄筋１５の外周面に形 成した周方向の突条１７の間に嵌入する。したがって、固定金具１は上下方向の 移動が阻止される。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は上記の通りであり、固定金具１の脚板５，６に設けた支持用凹部１８ ，１９に横向きの鉄筋１６等を挿入して保持し、かつ、左右の腕片３，４により 縦向きの鉄筋１５を挟持してから、連結棒１１の押え棒１３を縦向きの鉄筋１５ の側面に当接させてハンドル部１２を腕片４の係止凹部１０に係合させることに よって、縦向きの鉄筋１５に対する横向きの鉄筋１６やワイヤの組み付け固定作 業が完了するので、従来のように縦向きの鉄筋と横向きの鉄筋等の交わる箇所に 針金を巻いて固定する方法に比べ、格段に作業能率が向上する。 また、これに加えて、固定金具１の脚板５，６は適宜な高さを有するので、下 に位置する他の横向き鉄筋等の上に載置することにより、上下の横向き鉄筋等の 間隔を一定に保ってスペーサーの役割も果たすことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】表側の斜視図である。

【図２】裏側の斜視図である。

【図３】平面図である。

【符号の説明】

１ 固定金具 ２ 基板 ３ 腕片 ４ 腕片 ５ 脚板 ６ 脚板 ７ 通孔 ８ 爪片 ９ 支承凹部 １０ 係止凹部 １１ 連結棒 １２ ハンドル部 １３ 押え棒 １４ 屈曲折返部 １５ 縦向きの鉄筋 １６ 横向きの鉄筋 １７ 突条 １８ 支持用凹部 １９ 支持用凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦向きの鉄筋１５における後側の半側面
   を抱持する基板２の左右両端から縦向きの鉄筋１５を間
   に挟持可能な一対の腕片３，４を前方へ突設して、その
   一方の腕片３の先端部に後述する連結部材の取付部を設
   けるとともに他方の腕片４の先端部に連結部材の係合部
   を設け、また、同じく基板２の左右両端から腕片３，４
   の反対側である後方へ適宜な高さの一対の脚板５，６を
   突設して、その脚板５，６の上端部における前側の側縁
   を切欠することにより横向きの鉄筋１６やワイヤを前方
   から挿入して保持する支持用凹部１８，１９を設けた固
   定金具１と、その固定金具１における一方の腕片３の先
   端部に設けた上記の取付部に一端を接続するとともに他
   方の腕片４の先端部に設けた上記の係合部に多端を着脱
   自在とした連結部材とから成る縦向きの鉄筋と横向きの
   鉄筋やワイヤ等の組み付け固定装置。