JP3063898B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3063898B2 JP9256343A JP25634397A JP3063898B2 JP 3063898 B2 JP3063898 B2 JP 3063898B2 JP 9256343 A JP9256343 A JP 9256343A JP 25634397 A JP25634397 A JP 25634397A JP 3063898 B2 JP3063898 B2 JP 3063898B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に、ホットキャリア耐性の優れた半導体
装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細化されたトランジスタではチャンネ
ルの電界強度が高くなり、加速によりエネルギーの高い
キャリア、いわゆるホットキャリアがドレイン端部近傍
で発生する。このホットキャリアは、LDD領域、チャ
ンネル領域の酸化膜/シリコン基板界面のポテンシャル
障壁を乗り越えてゲート酸化膜に注入されるが、その際
に、酸化膜/シリコン基板界面のSi−H、Si−O等
の結合を切り離して、新たな界面準位を生じさせる。そ
の界面準位の変動は、トランジスタの相互コンダクタン
スgmの変動、しきい値電圧Vthの変動をもたらし、
結果として、トランジスタの長期信頼性を低下させる要
因となる。
【0003】この問題を解決するために、たとえば、I
EEE 1996 Symposium on VLS
I Technology Digest of Te
chnical Papers pp.62−63や1
996年秋季応用物理学会予稿27p−E−3において
報告された、窒素イオン注入を用いた方法が活発に研究
されている。以下、図4を参照して、従来の窒素注入に
よるホットキャリア耐性向上の手法について説明する。
図4(a)に示すように、シリコン基板上に、ウェル領
域2をイオン注入法を用いて形成し、LOCOS法によ
り素子分離シリコン酸化膜1を形成した後、しきい値制
御のためのイオン注入を行う。続いて、ゲート酸化膜3
を形成した後に多結晶シリコンを堆積し、パターンニン
グしてゲート電極4を形成する。この後に、ゲート電極
両わきに、1×1013atoms/cm2 程度で、比較
的低濃度にドーパントをイオン注入し、LDD(Lig
htly Doped Drain)領域を形成する場
合もある(図示しない)。次に、窒素イオン(N+
を、加速エネルギー:10〜30keV、ドーズ量:1
×1016atoms/cm2程度の条件で注入して、窒
素注入領域5、5′を形成する。
【0004】その後、図4(b)に示すように、酸化膜
を100nm程度堆積した後に、異方性エッチングによ
り、ゲート電極4の両側に、サイドウォール6を形成す
る。次に、p型トランジスタではボロンを、n型トラン
ジスタではヒ素を3×1015atoms/cm2 程度イ
オン注入し、熱処理を施すことにより、ソース・ドレイ
ン領域7を形成する。このときゲート電極4はソース・
ドレイン領域と同様にイオン注入されているので同時に
低抵抗化する。この熱処理は、ドーパントの拡散を抑制
するために、急速加熱法(RTA)を用いる場合もあ
る。次に、図4(c)に示すように、チタンなどの高融
点金属をスパッタリング法で形成し、RTA処理を施し
て、シリサイド化合物に変換し、シリサイド化合物以外
を選択的に除去した後に、更にRTA処理を施して、ソ
ース・ドレイン領域7、ゲート電極4上に高融点金属シ
リサイド膜8、8′を形成する。
【0005】その後、プラズマCVD法を用いて、トラ
ンジスタ上に層間絶縁膜となるシリコン酸化膜9を形成
し、化学的機械研磨法(Chemical−Mecha
nical Polishing)により、平坦化を行
う。次に、コンタクト孔を開孔して、アルミ電極とシリ
コン基板の反応を防ぐためのチタン/窒化チタン積層膜
を形成した後、アルミ配線を形成する(いずれも図示し
ない)。以上の工程で製造したトランジスタは、ホット
キャリア耐性が従来のトランジスタに比べて向上してい
ること、短チャンネル効果が抑制されていることが確認
されている。この原因を明らかにするために、サイドウ
ォール下部のシリコン酸化膜/シリコン基板界面の窒素
濃度分布、ソース・ドレイン領域のボロン濃度分布を測
定した結果を図5(a)、(b)に示す。実際のトラン
ジスタ構造では、測定領域が狭く、2次イオン質量分析
(SIMS)法で高精度に測定できないので、トランジ
スタの形成プロセスと同様の熱処理、注入条件、成膜条
件で、パターン形成しないウェハを作製して、SIMS
法で測定した結果を図5に示す。窒素の注入加速エネル
ギーは30keV、ドース量は1×1016atoms/
cm 2 とした。
【0006】窒素注入後、酸化膜成長の熱処理、800
℃、数時間程度の熱処理を経ると、シリコン基板中の窒
素の分布14が、注入直後の分布13に比べて浅くな
り、シリコン酸化膜/シリコン基板界面に偏析している
ことが分かる。つまり、ホットキャリア耐性が向上した
のは、注入された窒素が、熱処理により、サイドウォー
ル下部の酸化膜/シリコン基板界面に偏析し、従来の、
シリコン酸化膜/シリコン基板界面の構造に比べて、非
常に安定な化合物を形成したためであると考えられてい
る。実際のトランジスタでは、図4(c)中の領域12
の部分の界面に偏析した窒素がホットキャリア耐性を向
上させている。ソース・ドレイン領域のボロン分布は、
ソース・ドレイン領域形成プロセスと同様のプロセスを
経た試料について測定した。下地基板として、上記のよ
うに窒素を注入しシリコン酸化膜を堆積した試料の酸化
膜を除去した後に、汚染防止膜を5nm程度形成したも
のを用意し、BF2 を、加速エネルギー:20keV、
ドーズ量:3×1015atoms/cm2 の条件で注入
して、1000℃で、RTA処理を施した。比較のため
に窒素注入を行っていない基板でも、同様の注入、熱処
理をして、両者を比較した。
【0007】図5(b)にSIMS法により測定した結
果を示す。窒素を注入した後にボロンを注入した場合の
分布16は、窒素注入が行われていない場合のボロン分
布15に比べて、ボロンの拡散が抑えられており、ソー
ス・ドレイン領域の形成深さを浅くすることができるこ
とが分かる。窒素は、サイドウォール下部のシリコン基
板中にも存在するので、実際のトランジスタでは、ソー
ス・ドレイン領域の深さ(図4中の10)だけでなく、
ボロンの横方向の拡散(図4中の11)をも低減できる
ことがわかる。また、窒素はボロンの活性化率を低下さ
せる効果もあるといわれているので、サイドウォール下
部に注入された窒素は、横方向に拡散したボロンの活性
化率を低下させるので、実効的なボロンの横方向拡散を
低減でき、短チャンネル効果を抑制できる(この効果
は、たとえば、特開平8−298319号公報等にも記
載されている。)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のソース・ドレイ
ン領域内に窒素をイオン注入する方法では、窒素、ボロ
ンの注入条件、熱処理条件によっては、ソース・ドレイ
ン領域の接合リーク電流が著しく増加することがある。
これは、窒素の高濃度打ち込みによって結晶欠陥の生じ
た部分が、ソース・ドレイン領域のpn接合部を越えて
しまうことに起因する。接合リーク電流の増加を回避す
るために、窒素イオン注入の加速エネルギーを低くする
と、イオン注入の電流量が低くなり、スループットが低
下する。また、従来方法では、窒素注入時にゲート電極
端部のゲート酸化膜がダメージを受けるので、ソース・
ドレイン領域−ゲート電極間のリーク電流が増加するだ
けでなく、ゲート酸化膜耐圧が低下するという問題が起
こる。この点に関しては、窒素がゲート電極端部のゲー
ト酸化膜を通過する際にダメージを与えるので、注入ピ
ークがシリコン基板中にある限り注入加速エネルギーを
低くしてもダメージの量は低減し難く問題の解決策には
ならない。
【0009】以上を要約すると、従来の方法を用いる
と、ゲート酸化膜耐圧低下、ゲートリーク電流の増加を
回避しつつ、ホットキャリア耐性を向上させることは不
可能であるということである。よって、本発明の目的
は、窒素のイオン注入によってホットキャリア耐性を向
上させるに際して、ゲート酸化膜の耐圧低下やゲートリ
ーク電流の増加を回避できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、 (1)第1導電型の半導体領域上にゲート酸化膜を介し
てゲート電極を形成する工程と、 (2)前記ゲート電極上を含む全面にシリコン酸化膜を
堆積する工程と、 (3)窒素イオンを、注入ピークが前記シリコン酸化膜
中若しくはシリコン酸化膜/シリコン基板界面近傍とな
るように加速エネルギーを設定して前記シリコン酸化膜
上から注入する工程と、 (4)異方性エッチングを行って前記ゲート電極の側面
にサイドウォールスペーサを形成する工程と、 (5)第2導電型の不純物をイオン注入してソース・ド
レイン領域を形成する工程と、 を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法、が提供
される。
【0011】そして、好ましくは、前記第(3)の工程
の後前記第(4)の工程に先立って、前記シリコン酸化
膜上にカバー絶縁膜を堆積する工程が付加される。ま
た、好ましくは、前記第(3)の工程の後前記第(4)
の工程に先立って、または、カバー絶縁膜を堆積する場
合にはその前若しくはその後に、急速加熱処理を施す工
程が付加されるまた、前記第(3)の工程のにおいて
は、窒素イオンをゲート電極近傍に届くように、注入角
度を斜めに設定して注入することができる。
【0012】[作用]サイドウォール近傍の膜構造を再
現するために、シリコン基板上にシリコン酸化膜を6n
m形成した。次に、第1のシリコン酸化膜を30m堆積
して、その後、注入窒素の大部分が、第1のシリコン酸
化膜中にとどまるように、加速エネルギー:10ke
V、ドーズ量:1×1016atoms/cm2 で窒素イ
オンを注入した。注入直後の窒素分布をSIMS法にて
測定した結果を図6の17に示す。分布は、注入エネル
ギーから予想される濃度ピーク点にピークが存在してお
らず、シリコン酸化膜/シリコン基板界面にピーク点が
ある。すなわち、この界面に偏析している。これは、窒
素イオンの注入時に窒素がシリコン酸化膜中を拡散し
て、界面にまで到達したことを示している。
【0013】その後、RTA法により、1000℃、1
0秒の熱処理を施す。次に、第2のシリコン酸化膜を7
0nm堆積して、シリコン酸化膜の膜厚を100nmと
し、SIMS法にて、窒素分布を分析した。分布は18
のように、昇温レートが50℃/秒と低い場合は、窒素
は外方拡散により消失してピーク濃度は、17の場合に
比べて、大きく低くなっている。しかし、昇温レートを
300℃/秒程度とすると、シリコン酸化膜中から窒素
が脱離する前に、界面で、安定な窒素化合物を形成させ
ることができるので19のように、界面の窒素の消失を
抑えることができる。すなわち、本発明の方法において
は、シリコン酸化膜若しくはシリコン酸化膜/シリコン
基板界面近傍に打ち込まれた窒素は、界面方向への拡散
し、その後の熱処理により界面に安定な化合物を形成す
る。従って、本発明によれば、従来問題となっていた、
ゲート電極端近傍のシリコン酸化膜への物理的ダメージ
を低減しつつホットキャリア耐性を高めることができ
る。また、シリコン酸化膜を形成した後にイオン注入を
行うことにより、スループットを低下させることなく、
ゲート電極近傍のシリコン酸化膜へのダメージを低減す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。 [第1の実施例]図1は、本発明の第1の実施例の製造
プロセスを示す工程順の断面図である。以下では、主と
してp型ウェル側について説明するが、同様の処理がn
ウェル側でも行われるものと理解されたい。シリコン基
板(図示なし)上に、イオン注入法により表面での不純
物濃度が1〜5×1017atoms/cm3 となるよう
にボロン(B)をドープし熱処理を行ってp型のウェル
領域2を形成した後、LOCOS法により膜厚約600
nmの素子分離シリコン酸化膜1を形成する。続いて、
しきい値電圧調整のためにボロンを1×1013atom
s/cm2 程度注入し、熱酸化により膜厚約8nmのゲ
ート酸化膜3を形成し、その上にLCVD法により膜厚
0.2μmのポリシリコンを堆積した後、これをパター
ニングしてゲート電極4を形成する。そして、ヒ素(A
s)を1×1013atoms/cm2程度イオン注入し
てLDD領域(図示なし)を形成した後(p型トランジ
スタについてはLDD領域は形成しない)、CVD法に
より第1の酸化膜20を30nmの膜厚に堆積する。そ
の後、窒素を、加速エネルギー:10keV、ドース
量:1×1016atoms/cm2 の条件でイオン注入
する。この条件では、注入窒素の大部分はシリコン酸化
膜20中に分布する。この際に、シリコン基板中には、
注入のテール部分が届き、窒素の存在する領域21がで
きるが、この深さは、従来の方法の場合よりはるかに浅
くかつ低濃度に形成される〔図1(a)〕。次に、RT
A法で、1000℃、10秒加熱する。この熱処理で、
シリコン酸化膜/シリコン基板界面にパイルアップした
窒素を、安定な化合物に変換する。次に、CVD法によ
りシリコン酸化膜22を膜厚70nmに堆積する〔図1
(b)〕。
【0015】その後、異方性ドライエッチングにより、
ゲート電極4の両側にサイドウォール6を形成する。次
に、リン(P)を3〜5×1015atoms/cm2
度イオン注入し、1000℃、数秒のRTA熱処理を施
すことにより、ソース・ドレイン領域7を形成する。次
に、チタン(Ti)をスパッタ法により50nm程度堆
積し、700℃、30秒程度のRTA熱処理を施して、
シリサイド化合物に変換し、シリサイド化合物以外を選
択的に除去した後に、更に低抵抗化のために800〜9
00℃、20秒程度のRTA熱処理を施して、ソース・
ドレイン領域7上およびゲート電極4上に高融点金属シ
リサイド膜8、8′を形成する。
【0016】その後、プラズマCVD法を用いて、トラ
ンジスタ上に層間絶縁膜となるシリコン酸化膜9を1.
2μm程度の膜厚に堆積し、化学的機械研磨法(Che
mical−Mechanical Polishin
g)により、平坦化を行う。次に、RIE(反応性イオ
ンエッチング)法により0.25μm□のコンタクト孔
を開孔し、アルミ電極とシリコン基板の反応を防ぐため
のチタン/窒化チタン積層膜をスパッタ法により堆積し
てバリア層23を形成する。続いて、タングステン
(W)をCVD法により、0.5μm程度の膜厚に堆積
した後、エッチバックしてコンタクト孔内をタングステ
ンプラグ24にて埋め込む。次に、Alを主成分とする
AlSiCu合金をスパッタ法により0.5〜1μmの
膜厚に堆積し、これをパターニングしてアルミ配線25
を形成する〔図1(c)〕。本実施例においては、サイ
ドウォールを形成するためのシリコン酸化膜を2回に分
けて形成し、始めの方の酸化膜を薄くして窒素をイオン
注入しているので、窒素をゲート電極端部の近傍のシリ
コン酸化膜に精度よく窒素を導入することができる。
【0017】従来のトランジスタでは、窒素イオンによ
りゲート電極端部近傍のシリコン酸化膜にダメージが生
じ、リーク電流の増加、ゲート酸化膜耐圧の低下は避け
られなかったが、本発明の方法では、ゲート端部近傍の
酸化膜とシリコンとの界面を注入イオンが通過すること
がないので、耐圧を窒素イオン注入の行われない通常の
トランジスタと同様の、10MV/cm程度にまで向上
させることができた。また、窒素の分布深さを浅くでき
るので、LDD領域、ソース・ドレイン領域のpn接合
部分にまでは注入窒素が到達せず、接合リークの上昇を
抑えることができる。図2は、ホットキャリア耐性の測
定結果を示すグラフであって、26が本発明の実施例、
27が従来例(窒素イオン注入なし)の特性を示す。ソ
ース・ウェル電位を0V、ドレイン電位を3.5Vと
し、ISUB が最大になる電圧をゲート電極に与えるドレ
インアヴァランシェホットキャリア注入条件でトランジ
スタにストレスを与え、ドレイン電流の変化量から、ホ
ットキャリア耐性を測定した。図のように、本実施例の
トランジスタでは、電流の変化量が、従来の窒素注入を
用いないトランジスタに比べて、小さくなっており、ホ
ットキャリア耐性が向上していることが分かる。これ
は、作用の項で述べたように、窒素注入時にも窒素が拡
散して直接は窒素が注入されないゲート電極端部のシリ
コン酸化膜/シリコン基板界面にも窒素が偏析し、RT
A処理により、シリコン酸化膜/シリコン基板界面に安
定な窒素化合物が形成されるためと考えられる。
【0018】[第2の実施例]図3は、本発明の第2の
実施例を説明するための工程順の断面図である。本実施
例において、ゲート電極形成までは、上述した第1の実
施例の場合と同様である。ゲート電極4形成後、CVD
法によりシリコン酸化膜28を100nmの膜厚に堆積
する。次に、窒素イオンを、注入角度:40度、加速エ
ネルギー:15keV、ドース量:5×1015atom
s/cm2 程度の条件で注入する〔図3(a)〕。さら
に、RTA法で、1000℃、10秒熱処理を施し、酸
化膜−シリコンの界面に安定した窒素化合物を形成す
る。次に、異方性ドライエッチングによりシリコン酸化
膜28をエッチバックしてサイドウォール6を形成す
る。その後、不純物をイオン注入してソース・ドレイン
領域7を形成する〔図3(b)〕。
【0019】その後、第1の実施例と同様の製造工程を
経てトランジスタを完成する。本実施例の方法で作製し
たトランジスタは、窒素の注入角度を、ゲート端部に届
くように設定し、かつ、加速エネルギーを注入ピークが
酸化膜中に入るように設定することにより、ゲート酸化
膜の耐圧の低下等を防ぐことができる。また、第1の実
施例と同様に、窒素注入後のRTA法による熱処理で、
窒素がゲート電極端部のシリコン酸化膜/シリコン基板
界面に拡散して安定な化合物を形成するために、ホット
キャリア耐性が向上する。
【0020】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、特
許請求の範囲に記載された範囲内において適宜の変更が
可能なものである。例えば、実施例においては、窒化物
を形成するための熱処理を窒素注入後直ちに行っていた
が、必ずしもそのようにする必要はなく例えば第1の実
施例において第2のシリコン酸化膜22の形成後であっ
てもよい。さらに、特別の熱処理を行うことなく他の熱
処理、例えばソース・ドレイン領域の注入不純物の活性
化熱処理をもって代用することもできる。この場合、ソ
ース・ドレイン領域の活性化熱処理は急速加熱法を用い
て行う必要がある。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置の製造方法は、ゲート電極形成後にシリコン酸化膜を
形成し、注入ピークがシリコン酸化膜中若しくはシリコ
ン酸化膜/シリコン基板近傍にくるように注入エネルギ
ーを設定して窒素をイオン注入して、窒素をシリコン酸
化膜/シリコン基板界面にパイルアップさせ、熱処理に
より界面に安定な窒素化合物を形成するものであるの
で、以下の効果を享受することができる。 形成された窒素化合物がホットキャリアの注入を抑
制するのでホットキャリア耐性を向上させることができ
る。 注入イオンがゲート電極端部近傍のシリコン酸化膜
を通過して直接シリコン基板に注入されていないので、
ゲート酸化膜耐圧の低下を防ぐことができる。 注入イオンが、ソース・ドレイン領域のpn接合に
までは到達しないので接合リークの増大を抑制すること
ができる。 注入のテール部がシリコン基板表面に到達し、これ
により不純物拡散が抑制されるので、短チャネル効果を
抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を説明するための工程
順の断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例の効果を説明するため
のグラフ。
【図3】 本発明の第2の実施例を説明するための工程
順の断面図。
【図4】 従来例を説明するための工程順の断面図。
【図5】 従来技術で形成した半導体装置におけるサイ
ドウォール近傍の窒素分布とソース・ドレイン領域のボ
ロン分布。
【図6】 本発明の作用を説明するための窒素分布。
【符号の説明】
1 素子分離シリコン酸化膜 2 ウェル領域 3 ゲート酸化膜 4 ゲート電極 5、5′ 窒素注入領域 6 サイドウォール 7 ソース・ドレイン領域 8、8′ チタンシリサイド膜 9 シリコン酸化膜 10 ソース・ドレイン領域の形成深さ 11 ボロンの横方向拡散距離 12 窒素が偏析している領域 13 注入直後の窒素分布 14 熱処理後の窒素分布 15 窒素注入のない場合のボロン分布 16 窒素注入後にボロン注入、熱処理した場合のボロ
ン分布 17 注入直後の窒素分布 18 RTA熱処理後の窒素分布(50℃/秒で昇温) 19 RTA熱処理後の窒素分布(300℃/秒で昇
温) 20、22、28 シリコン酸化膜 21 窒素が存在する領域 23 バリア層 24 タングステンプラグ 25 アルミ配線 26 本発明のホットキャリア耐性特性 27 従来例のホットキャリア耐性特性

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)第1導電型の半導体領域上にゲー
    ト酸化膜を介してゲート電極を形成する工程と、 (2)前記ゲート電極上を含む全面にシリコン酸化膜を
    堆積する工程と、 (3)窒素イオンを、注入ピークが前記シリコン酸化膜
    中若しくはシリコン酸化膜/シリコン基板界面近傍とな
    るように加速エネルギーを設定して前記シリコン酸化膜
    上から注入する工程と、 (4)異方性エッチングを行って前記ゲート電極の側面
    にサイドウォールスペーサを形成する工程と、 (5)第2導電型の不純物をイオン注入してソース・ド
    レイン領域を形成する工程と、 を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第(3)の工程の後前記第(4)の
    工程に先立って、前記シリコン酸化膜上にカバー絶縁膜
    を堆積する工程が付加されることを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第(3)の工程の後前記第(4)の
    工程に先立って、または、前記第(3)の工程の後前記
    カバー絶縁膜の堆積工程に先立って、若しくは、前記カ
    バー絶縁膜の堆積工程の後前記第(4)の工程に先立っ
    て、急速加熱処理を施す工程が付加されることを特徴と
    する請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第(3)の工程においては、窒素イ
    オンをゲート電極近傍に届くように、注入角度を斜めに
    設定して注入することを特徴とする請求項1記載の半導
    体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第(1)の工程の後前記第(2)の
    工程に先立って、第2導電型の不純物をイオン注入して
    低不純物濃度のソース・ドレイン領域を形成する工程が
    付加されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置
    の製造方法。
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