JP3063605U - 吊下げ式物干具 - Google Patents

吊下げ式物干具

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JP3063605U JP1998010067U JP1006798U JP3063605U JP 3063605 U JP3063605 U JP 3063605U JP 1998010067 U JP1998010067 U JP 1998010067U JP 1006798 U JP1006798 U JP 1006798U JP 3063605 U JP3063605 U JP 3063605U
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美晴 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被乾燥物を取込む際に、複数の挟持手段に挟
まれた状態で支持されている複数の被乾燥物を、速やか
に且つ容易に、取外すことができる吊下げ式物干具を提
供する。 【解決手段】 第1孔部が穿設された握り面13、握り
面13の握り操作により開成する挟部17、及び挟部1
7を閉成方向に付勢するリングバネ12からなる挟持手
段9と、第2孔部が穿設されたスペーサ兼可動部材10
と、第3孔部が穿設された押圧操作部材5と、挟持手段
9とスペーサ兼可動部材10とが交互に配設された挟持
群4が形成され、挟持群4の端部に押圧操作部材5が配
設されるように、挟持手段9、スペーサ兼可動部材1
0、及び押圧操作部材5を軸支する軸部材7とを備え
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、吊下げ式物干具に関するものであり、特に、洗濯ばさみ等の挟持手 段を複数備え、複数の被乾燥物を干すことができる吊下げ式物干具に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の被乾燥物を同時に干すことができる吊下げ式物干具として、 複数の挟持手段を備えたものが知られている。具体的には、枠体の下方に取付部 材を介して複数の挟持手段を環状または格子状に配設したものである。なお、枠 体の上方には、この吊下げ式物干具を物干竿等に吊るすための吊着手段が設けら れている。挟持手段としては、所謂、洗濯ばさみ等が知られ、握り部と、この握 り部から延設された挟部と、挟部を閉じるように付勢するリングバネ等の弾性体 とから構成されている。つまり、弾性体の付勢力に抗して握り部を押圧操作する と支点を軸として挟部が開き、挟部が開いた状態で握り部の押圧操作を解除する と弾性体の付勢力により挟部が閉じるものである。したがって、握り部を押圧操 作して挟部を開いた状態で、被乾燥物の所定部位を挟部に挿入し、次いで押圧操 作を解除すれば、被乾燥物は挟持手段に挟まれて支持される。
【0003】 通常、複数の挟持手段は、枠体に各々独立して取付けられており、使用者は、 1枚の被乾燥物に対して、複数の挟持手段の中から1つ或いは複数の挟持手段を 選んで被乾燥物を挟む。そして、この作業を複数の被乾燥物に対して順次繰り返 すことにより複数の被乾燥物が吊下げ式物干具に取付けられる。
【0004】 また、乾燥後、被乾燥物を取込む際には、吊下げ式物干具から被乾燥物を取外 す作業を行う。具体的には、握り部を再び押圧操作して挟部を開く。この操作に より、挟部に挟まれていた被乾燥物が挟まれなくなるため、被乾燥物は支持され ることなく自然落下する。そして、自然落下した被乾燥物は使用者の手や籠で受 け止められる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来の吊下げ式物干具では、被乾燥物を取外す際、被乾燥物を支持し ている挟持手段を1つずつ押圧操作しなければならなかった。つまり、前述した ように、被乾燥物を取外すには、挟持手段の握り部を押圧操作して挟部を開き、 被乾燥物が挟部から外れることを確認する必要があり、作業者は、その操作と確 認とを多くの挟持手段に対して順次繰り返さなければならなかった。特に、1枚 の被乾燥物を2つ又はそれ以上の挟持手段を使って支持している場合には、被乾 燥物を取外すに際して、1つの挟持手段を押圧操作しても、同じ被乾燥物を支持 している他の挟持手段を全て押圧操作するまでは、被乾燥物は自然落下しない。 このため、挟持手段を押圧操作した際に、被乾燥物が挟部から外れたか否かを確 認できず、同じ挟持手段を何度も押圧操作してしまうこともあった。このように 、従来の吊下げ式物干具では、被乾燥物を取外す際に多くの時間がかかり、また 使い勝手も悪かった。
【0006】 そこで、本考案では、被乾燥物を取込む際に、複数の挟持手段に挟まれた状態 で支持されている複数の被乾燥物を、速やかに且つ容易に、取外すことができる 吊下げ式物干具の提供を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案にかかる吊下げ式物干具は、第1孔部が穿設された握り部、前 記握り部の握り操作により開成する挟部、及び前記挟部を閉成方向に付勢する弾 性体からなる挟持手段と、第2孔部が穿設されたスペーサ兼可動部材と、第3孔 部が穿設された押圧操作部材と、前記挟持手段と前記スペーサ兼可動部材とが交 互に位置する挟持群が形成され、前記挟持群の端部に前記押圧操作部材が位置し 、前記第1孔部、前記第2孔部、及び前記第3孔部に挿通され、前記挟持手段、 前記スペーサ兼可動部材、及び前記押圧操作部材を軸支する軸部材とを備えるも のである。
【0008】 ここで、スペーサ兼可動部材は、例えばパイプであり、その端面が挟持手段の 握り部に当接している。また、軸部材は、例えば環状に形成されており、挟持群 及び押圧操作部材を軸部材に沿って移動可能な状態で支持している。
【0009】 したがって、請求項1の考案の吊下げ式物干具によれば、軸部材を介して、挟 持手段とスペーサ兼可動部材とが交互に配設されている。このため、所定の挟持 手段と、この挟持手段と隣り合う挟持手段とは、少なくともスペーサ兼可動部材 の長さ以上の間隔が保たれた状態で支持されている。また、軸部材は、挟持手段 の第1孔部、及びスペーサ兼可動部材の第2孔部に緩やかに挿入されているため 、挟持手段及びスペーサ兼可動部材は、軸部材の長手方向に移動可能であり、軸 部材の円周方向に回動可能である。
【0010】 被乾燥物を吊下げ式物干具に取付けるには、まず、挟持手段の握り部を弾性体 の付勢力に抗して押圧操作し、挟持手段の挟部を開く。そして、開いた状態の挟 部に被乾燥物の所定部位を挿入し、握り部の押圧操作を解除する。これにより、 弾性体の付勢力によって挟部が閉じ、被乾燥物が挟まれた状態で支持される。こ の操作を、複数の挟持手段に対して繰り返し行い、複数の被乾燥物を取付ける。 なお、1枚の被乾燥物に対して複数の挟持手段を使用してもよい。
【0011】 また、挟持群の端部には、押圧操作部材が配設されており、この押圧操作部材 も軸部材の長手方向に移動可能である。したがって、押圧操作部材を操作して挟 持群の端部を押圧すれば、挟持群に含まれるスペーサ兼可動部材の端部が挟持手 段の握り部に当接した状態で変位する。このとき、押圧操作部材により挟持群の 両端を同時に押圧するか、あるいは挟持群の一端を固定した状態で他端を押圧す ると、挟持群に含まれる全ての挟持手段がスペーサ兼可動部材を介して押圧され る。そして、挟持手段は握り部が押圧されることにより、弾性体の付勢力に抗し て挟部が開く。つまり、押圧操作部材の操作により、挟持群に含まれる全ての挟 持手段が同時に開く。
【0012】 このため、吊下げ式物干具に取付けられている複数の被乾燥物を取外すには、 押圧操作部材を押圧操作するだけで、複数の挟持手段の挟部が同時に開き、挟持 手段に挟まれた状態で支持されていた複数の被乾燥物が一斉に自然落下する。し たがって、例えば、吊下げ式物干具の下に、取込用の籠を載置した状態で、押圧 操作部材を押圧操作することにより、一度の操作で全ての被乾燥物を籠の中に取 込めれる。
【0013】 請求項2の考案にかかる吊下げ式物干具は、請求項1に記載の吊下げ式物干具 において、前記挟持群は略U字型に配設され、前記押圧操作部材は棒状であり、 前記押圧操作部材は前記挟持群の両端に当接するものである。
【0014】 したがって、請求項2の考案の吊下げ式物干具によれば、請求項1の考案の吊 下げ式物干具の作用に加え、軸部材を介して形成される挟持群を、軸部材の形状 に従ってU字型に配設することにより、挟持群の一方の端部と他方の端部とを並 設状態に位置させることができる。そして、棒状の押圧操作部材が、挟持群の一 方の端部と他方の端部とに当接するように、押圧操作部材が配設されているため 、押圧操作部材の操作により挟持群の両端が同時に押圧される。
【0015】 請求項3の考案にかかる吊下げ式物干具は、請求項2に記載の吊下げ式物干具 において、前記軸部材は環状の枠体を成すとともに、枠体の中心線を軸として左 右対称になるように前記挟持群が2組配設され、それぞれの挟持群と当接する2 つの押圧操作部材が長手方向が互いに平行に配設されたものである。
【0016】 したがって、請求項3の考案の吊下げ式物干具によれば、請求項2の考案の吊 下げ式物干具の作用に加え、左右対称に配設された2つの押圧操作部材は、長手 方向が互いに平行に配設されているため、被乾燥物を取外すに際して、使用者は 、右手で右側に位置する押圧操作部材を握るとともに、左手で左側に位置する押 圧操作部材を握ることができる。そして、2つの押圧操作部材を互いに離間させ る方向、即ち腕を広げる方向に力を加えることにより、左右に配置された2組の 挟持群が同時に押圧され、全ての挟持手段が同時に開く。
【0017】 請求項4の考案にかかる吊下げ式物干具は、請求項2または請求項3のいずれ かに記載の吊下げ式物干具において、前記挟持手段の握り部と当接する前記スペ ーサ兼可動部材の端面は、前記第2孔部の穿設方向に対して垂直に形成されたも のである。
【0018】 したがって、請求項4の考案の吊下げ式物干具によれば、請求項2または請求 項3のいずれかの考案の吊下げ式物干具の作用に加え、押圧操作部材により挟持 群を押圧操作した際、スペーサ兼可動部材の端面と挟持手段の握り部とが当接し 、スペーサ兼可動部材が挟持手段を押圧する。ここで、スペーサ兼可動部材の端 面は、スペーサ兼可動部材に形成された第2孔部の穿設方向に対して垂直である 。また、挟持手段の握り部は、挟持手段が開成されるまでは、挟部側が内方向に 向くように傾斜している。つまり、挟持手段の握り部はスペーサ兼可動部材の端 面に対して傾斜して配設されている。この状態で、スペーサ兼可動部材が挟持手 段を押圧すると、挟持手段の握り部がスペーサ兼可動部材の端面になじむように 、挟持手段は軸部材を軸として回動する。具体的には、挟持手段の挟部側が、湾 曲する軸部材の内側を向いたときに、スペーサ兼可動部材の端面と挟持手段の握 り部との接触面積が増え安定状態となることから、挟持手段は、スペーサ兼可動 部材を介して押圧されると、挟部側が軸部材の内側を向くように回動する。した がって、軸部材により環状の枠体を形成するものでは、枠体に配設された全ての 挟持手段の挟部が、枠体内に位置した状態で開くことになる。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施形態である吊下げ式物干具について図1乃至図4に基づ き説明する。図1は本考案の一実施形態である吊下げ式物干具を示す平面図であ り、図2は本考案の一実施形態である吊下げ式物干具を示す正面図であり、図3 は本考案の一実施形態である吊下げ式物干具について押圧操作部材を操作した状 態を示す平面図であり、図4は本考案の一実施形態である吊下げ式物干具の動作 を説明するための説明図である。
【0020】 本実施形態の吊下げ式物干具1は、複数の被乾燥物を同時に干すことができる ものであり、図1及び図2に示すように、基部2と、吊着手段3と、挟持群4と 、押圧操作部材5とを備えている。基部2は、枠体6及び補強部材8から構成さ れている。枠体6は、断面が円形の軸部材7で形成され、略楕円形状の外観を呈 している。つまり、枠体6は、湾曲形状の湾曲部7aとストレート形状の直線部 7bとを有している。また、補強部材8は、枠体6の上面を横方向に架け渡す状 態で配設され、枠体6の変形を防止するとともに、吊着手段3を取付けるための 取付部材としての機能も果している。なお、ここでは補強部材8が、後述する押 圧操作部材5の位置決めの機能も果しているが、補強部材8とは別個に押圧操作 部材5の位置決め部材を設けても構わない。吊着手段3は、その下端が補強部材 8の略中央に連結されており、吊着手段3の上部には取付部3aを有している。 取付部3aは一部に切欠部を有する略半リング状の外観を呈しており、フックと して機能する。つまり、この切欠部を介して取付部3aを物干竿(図示しない) に掛けることにより、吊下げ式物干具1を物干竿に吊下げることができる。
【0021】 吊下げ式物干具1は、左右略対称の外観を呈しており、挟持群4及び押圧操作 部材5が左右に2組配設されている。挟持群4は、複数の挟持手段9と、複数の スペーサ兼可動部材10とを交互に配列することにより形成されている。挟持手 段9は、合成樹脂で成形された2つの作動部材11と、金属で成形されたリング バネ12とから構成されている。ここで、リングバネ12は、本考案の弾性体に 相当する。
【0022】 2つの作動部材11は、互いに形状が類似しており、一端近傍の表面側に握り 面13(本考案の握り部に相当)が形成され、他端近傍の裏面側に挟面14が形 成されている。また、一方の作動部材11の裏面の中央には、作動部材11の前 後方向にわたって配設された支点軸15が一体で形成され、他方の作動部材11 の裏面の中央には、半円状の窪み16が形成されている。そして、支点軸15は 窪み16に嵌合し、2つの作動部材11の挟面14どうしが対向している。この ように挟面14どうしが支点軸15を支点として対向することにより、挟部17 が形成される。また、作動部材11にはスリット18(図4参照)が形成されて おり、このスリット18を介してリングバネ12が取付けられている。リングバ ネ12は、一部が切欠かれた略円形のバネ材である。そして、リングバネ12は 、作動部材11の挟面14をそれぞれ内方向、換言すれば挟部17が閉成する方 向に付勢している。したがって、リングバネ12の付勢力に抗して、2つの作動 部材11に形成された握り面13どうしを指で挟むように、握り面13を押圧操 作すると、支点軸15を支点として挟部17が開く。一方、挟部17が開いてい る状態で握り面13の押圧操作を解除すると、リングバネ12の付勢力により挟 部17が閉じる。
【0023】 また、握り面13は、第1孔部13a(図4参照)を有しており、この第1孔 部13aに軸部材7が挿入されている。つまり、挟持手段9は、軸部材7の湾曲 部7aに支持されている。ここで、第1孔部13aの内径は軸部材7の外径より 大きく形成されているため、挟持手段9は、軸部材7の湾曲部7aに沿って移動 可能であり、また軸部材7の円周方向に回動可能である。なお、挟持手段9の重 心の位置は、支点軸15が形成されている位置であることから、挟持手段9の握 り面13を押圧していない状態(自然状態)では、図2に示すように、挟部17 が下方となり握り面13が上方となる状態で支持されている。
【0024】 挟持手段9と交互に配設されるスペーサ兼可動部材10は、長さが挟持手段9 の幅と略等しく、内部を貫通する第2孔部10a(図4参照)が長手方向に穿設 されたパイプである。なお、このスペーサ兼可動部材10は合成樹脂で成形され ている。また、第2孔部10aの内径は軸部材7の外径より大きく形成されてい るため、スペーサ兼可動部材10は、挟持手段9と同様、軸部材7の湾曲部7a に沿って移動可能であり、軸部材7の円周方向に回動可能である。
【0025】 押圧操作部材5は、パイプ状の外観を呈しており、長手方向の両端近傍には、 第3孔部5aがそれぞれ穿設されている。この2つの第3孔部5aには軸部材7 が挿入されており、これにより、押圧操作部材5は、押圧操作部材5の両端近傍 が挟持群4の両端に当接可能な状態で、軸部材7の直線部7bに支持されている 。ここで、押圧操作部材5に穿設された第3孔部5aの内径は軸部材7の外径よ り大きく、また、押圧操作部材5が配設されている部位は軸部材7の直線部7b であるため、押圧操作部材5を、軸部材7の直線部7bと垂直な方向に移動させ ることができる。
【0026】 次に、本実施形態の吊下げ式物干具1の使用方法及び動作について説明する。 被乾燥物Kを吊下げ式物干具1に取付けるには、まず、挟持手段9の握り面13 をリングバネ12の付勢力に抗して押圧操作し、挟持手段9の挟部17を開く。 そして、2つの挟面14の間に被乾燥物Kの所定部位を挿入し、握り面13の押 圧操作を解除する。これにより、リングバネ12の付勢力によって挟部17が閉 じ、被乾燥物Kが2つの挟面14の間に挟まれた状態で支持される。そして、こ の操作を、複数の挟持手段9に対して繰り返し行い、複数の被乾燥物Kを取付け る。なお、1枚の被乾燥物Kに対して2またはそれ以上の挟持手段9を使用する こともできる。
【0027】 被乾燥物が乾燥した後、吊下げ式物干具1に取付けられている複数の被乾燥物 Kを取外すには、押圧操作部材5を操作する。具体的には、2つの押圧操作部材 5が左右対称に配設されているため、使用者は、例えば、右側に配設されている 押圧操作部材5を右手で握るとともに、左側に配設されている押圧操作部材5を 左手で握り、2つの押圧操作部材5,5を互いに離間させる方向、即ち使用者が 腕を広げる方向に力を加える。これにより、左右に配設されたそれぞれの挟持群 4の両端部が押圧操作部材5によって押圧され、挟持群4に含まれるスペーサ兼 可動部材10の端面10bが挟持手段9の握り面13に当接した状態で変位する 。このとき、挟持群4に含まれる全ての挟持手段9がスペーサ兼可動部材10を 介して押圧されるため、リングバネ12の付勢力に抗して挟部17が開く。つま り、2つの押圧操作部材5を互いに離間させる方向に操作させることにより、枠 体6に取付けられた全ての挟持手段9の挟部17が同時に開く。
【0028】 そして、挟持手段9の挟部17が同時に開くと、挟持手段9に挟まれた状態で 支持されていた複数の被乾燥物Kが一斉に自然落下する。したがって、例えば、 吊下げ式物干具1の下方に、取込用の籠(図示しない)を載置した状態で、押圧 操作部材5を押圧操作することにより、一度の操作で全ての被乾燥物を籠の中に 取込むことができる。
【0029】 ところで、スペーサ兼可動部材10の端面10bは、スペーサ兼可動部材10 に形成された第2孔部10aの穿設方向に対して垂直である。これに対し、挟持 手段9の握り面13は、挟持手段9が押圧されるまでは、図2に示すように挟持 手段9の挟面14側(図2においては下部側)が内方向に向くように傾斜してい る。つまり、挟持手段9の握り面13はスペーサ兼可動部材10の端面10bに 対して傾斜している。そのため、挟持手段9の作動部材11に形成された握り面 13をスペーサ兼可動部材10によって押圧すると、図4に示すように、挟持手 段9の握り面13がスペーサ兼可動部材10の端面10bになじむように、挟持 手段9は軸部材7を軸として回動する。つまり、挟持手段9の挟部17側が、枠 体6の内側を向いたときに、スペーサ兼可動部材10の端面10bと挟持手段9 の握り面13との接触面積が増え安定状態となることから、スペーサ兼可動部材 10によって挟持手段9の握り面13を押圧すると、挟持手段9は、挟持手段9 の挟部17側が枠体6の内側を向くように回動し、図3に示す状態となる。なお 、挟持部材9が回動する際、スペーサ兼可動部材10も挟持部材9に追従して回 動する。このため、挟持部材9が回動する際に、挟持部材9の握り面13とスペ ーサ兼可動部材10の端面10bとの間に、摩擦が生じることはない。
【0030】 このように、上記の吊下げ式物干具1では、押圧操作部材5を操作して挟持群 4の両端部を押圧するだけで、挟持群4に含まれる全ての挟持手段9の握り面1 3を同時に押圧し、複数の挟持手段9の挟部14を一斉に開くことができる。し たがって、挟持手段9の挟部14に挟まれた状態で支持されていた被乾燥物Kを 同時に取外すことができる。
【0031】 また、上記の吊下げ式物干具1では、軸部材7の一部を湾曲部7aとし、湾曲 部7aに挟持群4を配設したことにより、1つの押圧操作部材5の操作によって 、挟持群4の両端を同時に押圧することができ、挟持群4の中のそれぞれの挟持 手段9に対して略均等な力を加えることができる。これにより、複数の挟持手段 9の挟部17を開成させるタイミングを一致させることができ、最小限の操作力 で全ての被乾燥物Kを取外すことができる。また、挟持手段9及びスペーサ兼可 動部材10は湾曲部7aの形状に沿って変位するため、スムーズに移動させるこ とができる。
【0032】 また、上記の吊下げ式物干具1では、軸部材7により枠体6を形成し、枠体6 の中心線を軸として左右対称に、挟持群4及び押圧操作部材5を2組配設したた め、被乾燥物Kを取外す際、左右の押圧操作部材5をそれぞれ左右の手で握り、 腕を広げるように力を加えるだけで、吊下げ式物干具1に取付けられた被乾燥物 Kを全て同時に取外すことができる。
【0033】 また、上記の吊下げ式物干具1では、挟持手段9の握り面13をスペーサ兼可 動部材10によって押圧することにより、全ての挟持手段9は、挟部17側が枠 体6の内側を向くように回動する。このため、被乾燥物Kを取外す際、複数の被 乾燥物Kを枠体6の内側に集めた状態で、挟持手段9の挟部17を開くことがで きる。したがって、例えば、挟持手段9の挟部17を開いたときに、自然落下す る複数の被乾燥物Kを取込用の籠で受け取る場合には、籠の大きさ(開口部の大 きさ)が小さくても確実に全ての被乾燥物Kを受け取ることができる。また、例 えば、一枚の被乾燥物Kに対して2つ又はそれ以上の挟持手段9で支持する場合 において、被乾燥物Kが2つの挟持手段9,9間に、張った状態で支持されてい ても、押圧操作部材5を操作したときに、この被乾燥物Kに力が加わらないため 、被乾燥物Kを傷めることはない。つまり、仮に、被乾燥物Kが挟持手段9,9 間において張られた状態で、挟持手段9の挟部17が枠体6の外側へ回動したと 仮定した場合、一方の挟持手段9の挟部17と、他方の挟持手段9の挟部17と の間隔がさらに広くなり、被乾燥物Kを引っ張ることになる。そして、このとき 、被乾燥物Kが下着のような薄い生地である場合には、被乾燥物Kを傷める恐れ がある。ところが、本実施形態の吊下げ式物干具1では、押圧操作部材5を操作 したときに挟持手段9の挟部17は確実に枠体6の内側へ回動し、枠体6の外側 へ回動することがないため、被乾燥物Kを傷めることはない。
【0034】 ところで、上記実施形態の吊下げ式物干具1では、挟持群4をU字型に配設す るものを示したが、挟持群を直線状に配設するようにしてもよい。この場合、挟 持群の一端を固定して、他端を押圧操作部材で押圧操作するか、あるいは挟持群 の両端に独立した押圧操作部材をそれぞれ配設し、2つの押圧操作部材で挟持群 を挟むように押圧操作すればよい。
【0035】 また、上記実施形態の吊下げ式物干具1では、挟持群4と、その挟持群4を押 圧操作する押圧操作部材5とを、枠体6の中心線を軸として左右対称に2組配設 したものを示したが、1組のみ配設するものであってもよい。
【0036】 また、上記実施形態の吊下げ式物干具1では、スペーサ兼可動部材10として 筒状のパイプを示したが、球状であってもよい。
【0037】 また、上記実施形態の吊下げ式物干具1の挟持群4においては、挟持手段9と スペーサ兼可動部材10とを一つ置きに交互に配設するものを示したが、互いに 隣接する挟持手段の間に2つ又はそれ以上のスペーサ兼可動部材を介設するよう にしてもよい。つまり、スペーサ兼可動部材の1つ当たりの長さを短くすること により、スペーサ兼可動部材に穿設された第2孔部の内径をある程度小さくして も、軸部材の湾曲部に沿ってスペーサ兼可動部材を移動させることができる。
【0038】
【考案の効果】 以上のように、請求項1の考案の吊下げ式物干具は、押圧操作部材を操作する だけで、挟持手段に挟まれた状態で支持されている複数の被乾燥物を同時に取外 すことができる。したがって、被乾燥物の取外し作業を容易に且つ速やかに行う ことができる。
【0039】 請求項2の考案の吊下げ式物干具は、請求項1の考案の吊下げ式物干具の効果 に加えて、1つの押圧操作部材の操作によって、挟持群の両端を同時に押圧する ことができ、挟持群の中のそれぞれの挟持手段に対して略均等な力を加えること ができる。これにより、複数の挟持手段を開成させるタイミングを一致させるこ とができ、最小限の操作力で全ての被乾燥物を取外すことができる。
【0040】 請求項3の考案の吊下げ式物干具は、請求項2の考案の吊下げ式物干具の効果 に加えて、被乾燥物を取外す際、左右に配設された2つの押圧操作部材を、それ ぞれ左右の手で握り、腕を広げるように力を加えるだけで、吊下げ式物干具に取 付けられた被乾燥物を全て同時に取外すことができるため、極めて操作性が優れ ている。
【0041】 請求項4の考案の吊下げ式物干具は、請求項2または請求項3の考案の吊下げ 式物干具の効果に加えて、被乾燥物を取外す際、複数の被乾燥物を内側に集めた 状態で、挟持手段の挟部が開くため、例えば、自然落下する複数の被乾燥物を取 込用の籠で受け取る場合には、籠の開口部の大きさが小さくても確実に全ての被 乾燥物を受取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態である吊下げ式物干具を示
す平面図である。
【図2】本考案の一実施形態である吊下げ式物干具を示
す正面図である。
【図3】本考案の一実施形態である吊下げ式物干具につ
いて押圧操作部材を操作した状態を示す平面図である。
【図4】本考案の一実施形態である吊下げ式物干具の動
作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 吊下げ式物干具 4 挟持群 5 押圧操作部材 5a 第3孔部 7 軸部材 7a 湾曲部 7b 直線部 9 挟持手段 10 スペーサ兼可動部材 10a 第2孔部 10b 端面 12 リングバネ(弾性体) 13 握り面(握り部) 13a 第1孔部 14 挟面 17 挟部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1孔部が穿設された握り部、前記握り
    部の握り操作により開成する挟部、及び前記挟部を閉成
    方向に付勢する弾性体からなる挟持手段と、 第2孔部が穿設されたスペーサ兼可動部材と、 第3孔部が穿設された押圧操作部材と、 前記挟持手段と前記スペーサ兼可動部材とが交互に位置
    する挟持群が形成され、前記挟持群の端部に前記押圧操
    作部材が位置し、前記第1孔部、前記第2孔部、及び前
    記第3孔部に挿通され、前記挟持手段、前記スペーサ兼
    可動部材、及び前記押圧操作部材を軸支する軸部材とを
    具備することを特徴とする吊下げ式物干具。
  2. 【請求項2】 前記挟持群は略U字型に配設され、前記
    押圧操作部材は棒状であり、前記押圧操作部材は前記挟
    持群の両端に当接することを特徴とする請求項1に記載
    の吊下げ式物干具。
  3. 【請求項3】 前記軸部材は環状の枠体を成すととも
    に、枠体の中心線を軸として左右対称になるように前記
    挟持群が2組配設され、それぞれの挟持群と当接する2
    つの押圧操作部材が長手方向が互いに平行に配設された
    ことを特徴とする請求項2に記載の吊下げ式物干具。
  4. 【請求項4】 前記挟持手段の握り部と当接する前記ス
    ペーサ兼可動部材の端面は、前記第2孔部の穿設方向に
    対して垂直に形成されたことを特徴とする請求項2また
    は請求項3のいずれかに記載の吊下げ式物干具。
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