JP3063027U - ドライヤ―構造ヒ―タ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、ドライヤー構造ヒータの小型化の
要請に応じてなされたものであり、組み立て作業におけ
る不良をなくし、かつ、小型のヒータユニットを提供す
ることを目的とする。 【構成】 マイカ基板を２枚重ね合わせて使用し、その
間に電気配線の一部をはさみこむ構造としたものであ
る。この構成により、充電部間の沿面距離を大幅に長く
することができ、また、ヒータ巻線と電気配線との間は
マイカ板で絶縁され、その空間距離は短くできるので、
ヒータユニットを小型に設計できる。さらに、組立作業
が容易となり、作業のバラツキもなくなり、高信頼性の
ドライヤー構造ヒータが得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、マイカ基板を十字に組み合わせ、その上にヒータ線を捲回したいわ ゆるドライヤー構造ヒータの構造に係るものであり、機器の小型化に対応してよ り高信頼性となるドライヤー構造ヒータに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ドライヤー構造ヒータは、図３に示すように厚さ０．４〜１．２ｍｍのマイカ 基板Ａ（１）とマイカ基板Ｂ（２）を十字に組み合わせ、その上にスパイラル加 工または波状に加工したヒータ線（３）を捲回し、その両端をマイカ基板上でリ ード線Ａ（４）、リード線Ｂ（５）とともに固定したものが基本構造である。 また、この基板上に温度ヒューズ（６）やサーモスタット（７）を取り付け、 温風温度を制御できる構造としたものが一般的となっている。

【０００３】 このため、マイカ基板上にはヒータ線（３）や中継金具（８）を用いて電気回 路を配線する必要がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来、この配線はマイカ基板上に金属が露出した形状で結線され、ハトメやネ ジで固定されていた。電気用品取締法では、極性が異なる充電部間の空間距離は ２．５ｍｍ以上（線間電圧１００Ｖの場合）と規定されており、この規定をみた すために、ドライヤー構造ヒータは必然的に大型となる問題点があり、また、配 線のゆるみやガタツキがないように製造する必要があった。即ちこの作業のバラ ツキにより空間距離が規定値以下となり不良の原因となる等の問題点があった。

【０００５】 従って、配線導体となっているヒータ線や温度ヒューズのリード線部分にはガ ラスチューブ等の絶縁チューブを被せ、沿面距離を長くする対策をとることもあ った。しかしガラスチューブは耐電圧性が劣り、シリコーンガラスチューブは耐 熱性が十分ではなく、碍子管は機械的に割れる等の問題点があった。このためヒ ータ線と配線金属とはある程度の空間距離をとらなければならなかった。

【０００６】 本考案は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、ドライヤー 構造ヒータを小型にするとともに、配線のむつかしさや作業のトラブルをなくし 、より高信頼性のヒータを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によるドライヤー構造ヒータは、ヒータ線や温度ヒューズのリード線部 分等の露出金属配線を、２枚のマイカ板ではさみ、この重ね合わせた２枚のマイ カ板を１つの基本構造板として使用する構造としたものである。

【０００８】

【作用】

本考案におけるドライヤー構造ヒータは、配線の金属部分がマイカ板で絶縁さ れるので、充電部間の沿面距離は長くとれるようになり、ヒータサイズを小型化 できる、また、配線の浮きやゆるみは生じないので、作業は容易となり、そのバ ラツキもなく、高信頼性のヒータ構造となる。

【０００９】

【実施例】

この考案の一実施例を図について説明する。図１において、（１）、（２）は それぞれマイカ基板Ａ，Ｂ、（３）はこのマイカ基板Ａ（１），Ｂ（２）に捲回 されたスパイラルヒータ線、（４）、（５）はそれぞれリード線Ａ，Ｂ、そして （６）は温度ヒューズある。 温度ヒューズの片端はリード線Ａとともに丸型端子でかしめられ、もう一端は ヒータ線とともに接続される。そしてこの温度ヒューズのリード部分は２枚のマ イカ基板Ａの間にはさみこんでセッティングされる。 この実施例ではマイカ基板Ａは厚さ０．４ｍｍのマイカ板２枚から構成され、 マイカ基板Ｂの厚さは０．５ｍｍであった。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば温度ヒューズのリード線部分をマイカ基板の 間にはさみこんでいるので、このリード線の浮き等がなくなり作業が容易となり 、かつ、高信頼性のヒータが得られる効果がある。さらに、図２にみられるよう に、スパイラルヒータ線と温度ヒューズリード部分との間はマイカ基板で絶縁さ れることになり、空間距離を考慮しなくてよい。従ってヒータ線はマイカ基板Ｂ に深く落としこますことができ、マイカ基板の幅を小さくして、ヒータサイズを 小型にできる。

【００１１】 また、ガラスチューブ等の絶縁チューブで充電金属を覆う方法に比べ、マイカ 板の耐熱性、耐電圧性は格段に優れており、碍子管のように機械的に割れること もないので、空間距離を短くでき、ヒータサイズを大幅に小型化できる。 以上の効果により、ドライヤー構造ヒータの寸法を従来のものより約半分にで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例によるドライヤー構造ヒー
タの正面図

【図２】 図１の左側面図

【図３】 従来の一般的ドライヤー構造ヒータの正面図

【図４】 図３の右側面図

【図５】 図３の背面図

【符号の説明】

１ マイカ基板Ａ ２ マイカ基板Ｂ ３ ヒータ線 ４ リード線Ａ ５ リード線Ｂ ６ 温度ヒューズ ７ サーモスタット ８ 中継金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 マイカ基板を２枚重ね合わせて１枚のマ
   イカ基板として使用する構成とし、そのマイカ基板の間
   に配線を行う構造としたことを特徴とするドライヤー構
   造ヒータ。