JP3062939B2 - 微小孔加工装置 - Google Patents

微小孔加工装置

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JP3062939B2
JP3062939B2 JP9036519A JP3651997A JP3062939B2 JP 3062939 B2 JP3062939 B2 JP 3062939B2 JP 9036519 A JP9036519 A JP 9036519A JP 3651997 A JP3651997 A JP 3651997A JP 3062939 B2 JP3062939 B2 JP 3062939B2
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秀哉 矢口
政治 杉山
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セイコー精機株式会社
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  • Tension Adjustment In Filamentary Materials (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバの部
品として周知のフェルールに設けられているファイバ保
持孔、その他の微小孔を研磨する微小孔加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の微小孔を研磨する微小孔
加工装置としては、被加工物の微小孔を研磨する際は、
加工対象の微小孔にテーパワイヤを挿通させ、そのテー
パワイヤを巻取モータで巻き取る。このようにしてテー
パワイヤが一定の速度で送られると、テーパワイヤの外
周面で微小孔の研磨がなされる。
【0003】微小孔の研磨中にテーパワイヤの引掛かり
等が生じると、そのテンションが高くなり、テーパワイ
ヤが破断する等の不具合が生じ得ることから、この装置
には、テーパワイヤのテンションをコントロールするた
めの手段が設けられている。
【0004】すなわち、テーパワイヤのテンションはロ
ーラを介してバネが常時受けるように構成され、また、
ローラの下部側にはローラの変位を検出するセンサが配
設されている。そして、テーパワイヤのテンションが正
常であるときはセンサがON信号を出力する。このと
き、テーパワイヤのテンションが増加し、これによりバ
ネが収縮してローラが変位すると、この変位をセンサが
検知してOFF信号を出力する。このようにセンサの出
力信号がONからOFFに切り換わると、テーパワイヤ
の送り速度が低下し、あるいはテーパワイヤの送り方向
が逆転し、これによりテーパワイヤのテンションがコン
トロールされ、そのテンション増加によるトラブル防止
(テーパワイヤの破断防止等)が図られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の微小孔研磨装置にあっては、テーパワイヤ
のテンション増加によるトラブル防止にあたり、センサ
によるON/OFF信号の切り換えのみで行なっていた
ので、微小孔の加工レベル毎やテンションの微妙な変化
に対応したテーパワイヤの送り速度のコントロールがで
きないという問題点がある。
【0006】この発明は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、微小孔の加工レベルや
テーパワイヤのテンションの微妙な変化に対応してテー
パワイヤの破断を確実に防止することができる微小孔加
工装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は加工対象の微小孔にテーパワ
イヤを挿通させ、このテーパワイヤを巻取モータで巻き
取ることにより、当該テーパワイヤの外周面で微小孔を
加工する微小孔加工装置において、上記巻取モータのト
ルクを検出するモータトルク検出手段と、上記モータト
ルク検出手段で検出された現在のモータトルクと予め設
定されたトルク設定値とを比較する比較手段と、上記比
較手段での比較の結果、現在のモータトルクの方がトル
ク設定値より大きい場合、上記巻取モータの回転速度指
令値をこれより低い値に変更して巻取モータの回転速度
を低下させる、指令値変更手段とを備えてなることを特
徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は粗加工及び精加工等
のテーパワイヤによる微小孔の加工レベルごとに、これ
に応じたトルク設定値を複数具備し、これらのトルク設
定値を加工レベルごとに切り換えて用いてなることを特
徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は加工対象の微小孔
にテーパワイヤを挿通させ、上記テーパワイヤを巻取モ
ータで巻き取ることにより、上記テーパワイヤの外周面
で上記微小孔を加工する微小孔加工装置において、上記
テーパワイヤのテンション変化による上記テーパワイヤ
の変位を検出するセンサと、テーパワイヤの変位設定値
を複数設定するテーパワイヤ変位設定手段と、上記変位
設定手段に設定された複数の設定値を、粗加工及び精加
工等の上記テーパワイヤによる上記微小孔の加工レベル
ごとに切り換えるテーパワイヤ変位設定値切り換え手段
と、上記センサで検出された現在の上記テーパワイヤの
変位と上記変位設定値切り換え手段により切り換えられ
テーパワイヤの変位設定値とを比較する比較手段と、
上記比較手段での比較の結果、現在の上記テーパワイヤ
の変位の方が上記テーパワイヤの変位設定値より大きい
場合、上記巻取モータの回転速度指令値をこれより低い
値に変更して上記巻取モータの回転速度を低下させる指
令値変更手段とを具備したことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、加工対象の微小孔
にテーパワイヤを挿通させ、ワイヤ送りモータから送り
だされる上記テーパワイヤを巻取モータで巻き取ること
により、上記テーパワイヤの外周面で上記微小孔を加工
する微小孔加工装置において、上記テーパワイヤのテン
ションを巻取モータのトルクまたはテーパワイヤの変位
により検出するテンション検出手段と、上記テンション
検出手段で検出された現在のテーパワイヤのテンション
とテーパワイヤを破断することなく加工できるテーパワ
イヤの所定テンションに対応して設定されたトルク設定
値またはテーパワイヤの変位設定値とを比較する比較手
段と、上記比較手段での比較の結果、現在のテーパワイ
ヤのテンションの方が上記所定テンションより大きい場
合、上記巻取モータの巻取速度を減速して、テーパワイ
ヤのテンションが上記所定テンションとなるようにする
巻取モータ回転速度指令値変更手段とを具備し、巻取モ
ータの巻取速度を減速しても所定テンションに到達しな
いとき、上記ワイヤ送りモータおよび巻取モータを一旦
逆転させるようにしたことを特徴とする。
【0011】この発明では、テーパワイヤの引掛かり等
により、そのワイヤテンションと巻取モータのトルクま
たはテーパワイヤの変位とが増加し、モータトルクまた
はテーパワイヤの変位がトルク設定値または変位設定値
より大きくなると、指令値変更手段が巻取モータの回転
速度指令値をこれより低い値に段階的に変更して巻取モ
ータの回転速度を低下させ、この速度低下によりワイヤ
テンションの減少が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る微小孔研磨
装置の実施形態について図1〜図5を用いて同一機能を
奏するものは同じ符号を付して詳細に説明する。
【0013】図1に示す微小孔研磨装置は、テーパワイ
ヤ1を有し、このテーパワイヤ1はワイヤロール2に巻
装されており、かつ巻取モータ3により巻き取られる。
このテーパワイヤ1を被加工物Wの微小孔Hに挿通させ
るとともに、テーパワイヤ1を巻取モータ3で巻き取る
と、テーパワイヤ1が巻取モータ3側に一定の速度で送
られるとともに、テーパワイヤ1の外周面で微小孔Hの
研磨が行われる。なお、微小孔Hは断面円形状の被加工
物Wに設けられた軸心方向の貫通孔であり、例えば光フ
ァイバの部品として周知のフェルールに設けられている
ファイバ保持孔等である。
【0014】テーパワイヤ1の巻取経路の途中には一対
の位置出しローラ4、4が設置されており、これらの位
置出しローラ4、4はテーパワイヤ1と摺接し、また、
位置出しローラ4、4間に形成されるテーパワイヤ1の
ワイヤ直線部1aに、被加工物Wの微小孔Hが挿通セッ
トされる。
【0015】この装置では、1本のテーパワイヤ1で微
小孔Hの初期加工、粗加工、精加工の加工レベルをすべ
て実施可能とする観点から、図3に示すように、加工レ
ベルごとにテーパワイヤ1の使用量が予め定められてお
り、また、加工精度の向上を図る観点から、図2に示す
ように、回転速度指令値V10、V20、V30及び巻取モー
タ3のトルク設定値τ1 、τ2 、τ3 についても加工レ
ベルごとに、それに応じて設けられている。そして、こ
のような加工レベルごとの回転速度指令値及びトルク設
定値は加工レベルに合わせて切り換えて用いられる。図
中V10、τ1 は初期加工時の回転速度指令値及びトルク
設定値、V20、τ2 は粗加工時の回転速度指令値及びト
ルク設定値、V30、τ3 は精加工時の回転速度指令値及
びトルク設定値を示したものである。
【0016】なお、初期加工、粗加工、精加工におい
て、被加工物Wはテーパワイヤ1の軸心回りに回転し、
かつテーパワイヤ1に沿って往復運動(レシプロ)させ
るものとするが、このような被加工物Wの回転数やレシ
プロ数についても加工レベルごとに、それに応じて制御
される。
【0017】巻取モータ3には、図1に示すようにサー
ボドライバ6を介してコントローラ5が接続されてい
る。
【0018】サーボドライバ6は、巻取モータ3の現在
の回転速度Vから当該巻取モータ3のトルクτを求め、
これを現在のモータトルクτとしてコントローラ5側に
出力する。このように、サーボドライバ6は巻取モータ
3のトルクτを検出するモータトルク検出手段としても
機能する。そして、このモータトルク検出手段は、後の
説明で明らかになるように、テーパワイヤのテンション
を検出するテンション検出手段の1種である。
【0019】コントローラ5は加工レベルごとに、それ
に応じた巻取モータ3の回転速度指令値V10、V20、V
30を出力する。この出力はサーボドライバ6に対して行
われる。なお、回転速度指令値V10、V20、V30が出力
されると、サーボドライバ6においては、巻取モータ3
の回転速度Vを指令値V10、V20、V30と等しくする制
御がなされる。この制御は、巻取モータ3の現在の回転
速度Vと回転速度指令値V10、V20、V30とに基づく電
圧指令Bによりなされる。
【0020】さらに、コントローラ5は、単位時間(サ
ンプリングタイムt0 )ごとにサーボドライバ6から現
在のモータトルクτを読み込む機能を有し、その読み込
み後は現在のモータトルクτとトルク設定値τ1
τ2 、τ3 との比較をも行う。そして、比較の結果、現
在のモータトルクτがトルク設定値τ1 、τ2 、τ3
異なるときは、巻取モータ3の回転速度指令値Aを変更
して巻取モータ3のトルクτを調整する。この調節は次
のように行われる。
【0021】すなわち、図2(a)に示すように、テー
パワイヤ1の引掛かり等がない場合は、現在のモータト
ルクτがトルク設定値τ1 、τ2 、τ3 と常に等しく、
このときは回転速度指令値V10、V20、V30の変更はな
されない。
【0022】一方、図2(b)に示すように、初期加工
において、テーパワイヤ1の引掛かりあるいは加工抵抗
の増大等のため、テーパワイヤ1のテンションと巻取モ
ータ3のトルクτが増加し、このモータトルクτがトル
ク設定値τ1 より大きくなると、巻取モータ3の回転速
度指令値V10がこれより1ステップ低い値に変更され
る。このような変更後の回転速度指令値V11、V12(図
3参照)がコントローラ5からサーボドライバ6側に送
出されると、巻取モータ3の回転速度V(ワイヤ送り速
度)が減少し、そのモータトルクτが低下する。
【0023】さらに、テーパワイヤ1の引っ掛かりのた
め、回転速度Vが減少してもモータトルクτが低下しな
い時は、一旦、巻取モータ3をワイヤ送りモータ2とと
もに一定量巻き戻した後、再び回転速度指令値V10を与
えて同様のコントロールを行う。
【0024】逆に、現在のモータトルクτがトルク設定
値τ1 より小さくなると、巻取モータ3の回転速度指令
値V10がこれより1ステップ高い値に変更される。この
変更後の回転速度指令値がコントローラ5からサーボド
ライバ6に送出されると、巻取モータ3の回転速度V
(ワイヤ送り速度)が上昇し、そのモータトルクτが増
加する。
【0025】このようなモータトルクτのコントロール
については粗加工および精加工においても初期加工と同
様に行われる。
【0026】上記のようなモータトルクτとトルク設定
値τ1 、τ2 、τ3 との比較と、この比較結果に基づく
回転速度指令値V10の変更はコントローラ5において行
われる。つまり、コントローラ5は比較手段及び指令値
変更手段としての機能をも備えてなる。また、上述の説
明から明らかなように、コントローラ5には、トルク設
定値を複数設定するトルク設定手段、このトルク設定手
段に設定された複数の設定値を粗加工及び精加工等のテ
ーパワイヤによる微小孔の加工レベルごとに切り換える
トルク設定値切り換え手段の機能も備えている。
【0027】次に、上記の如く構成された微小孔加工装
置の動作を説明する。
【0028】この微小孔加工装置によれば、被加工物W
の微小孔Hをテーパワイヤ1に挿通させる作業が完了し
た後、コントローラ5からサーボドライバ6側に回転速
度指令値V1 が送出されると、巻取モータ3が作動し、
巻取モータ3によるテーパワイヤ1の巻取が開始される
(ステップ100)。
【0029】テーパワイヤ1の巻取が始まると、テーパ
ワイヤ1の外周面で微小孔Hの研磨が行われるととも
に、巻取モータ3の現在のトルクτが単位時間ごとに読
み込まれる(ステップ102)。
【0030】その後、単位時間ごとに、現在のモータト
ルクτとトルク設定値τ1 の比較がなされる。この際、
テーパワイヤ1の引掛かり等により、そのワイヤテンシ
ョンと巻取モータ3のトルクτが増加し、このモータト
ルクτがトルク設定値τ1 より大きくなると、巻取モー
タ3の回転速度指令値V1 がこれより低い値に変更され
(ステップ104)、この低い値の回転速度指令値がコ
ントローラ5からサーボドライバ6側に送出される。こ
れにより、巻取モータ3の回転速度V(ワイヤ送り速
度)とモータトルクτ、およびテーパワイヤ1のテンシ
ョンが減少し、そのようなワイヤテンションの過剰な増
加によるテーパワイヤ1の破断が防止される(ステップ
106)。
【0031】次に、テーパワイヤ1の巻取量等に基づき
加工終了か否かの判断がなされ(ステップ108)、加
工終了でないと判断した場合(NO)はステップ102
の処理に戻る一方、加工終了であると判断した場合(Y
ES)はこれらの処理を終了する。
【0032】なお、ステップ104の処理において、ト
ルク設定値τ1 より現在のモータトルクτの方が小さく
なると、巻取モータ3の回転速度指令値Aがこれより高
い値に変更され、この高い値の回転速度指令値がコント
ローラ5からサーボドライバ6側に送出され、これによ
り巻取モータ3の回転速度Vとモータトルクτの増加が
図られる。
【0033】テーパワイヤ1による微小孔Hの初期加工
が終了し、加工レベルが次の粗加工に移行すると、回転
速度指令値がV1 からV2 に、トルク設定値がτ1 から
τ2に切り換えて用いられ、さらに、微小孔Hの粗加工
が終了し、加工レベルが次の精加工に移行すると、回転
速度指令値がV2 からV3 に、トルク設定値がτ2 から
τ3 に切り換えて用いられる(図4参照)。
【0034】図5に示す微小孔研磨装置は、テーパワイ
ヤ1を有し、テーパワイヤ1はワイヤロール2に巻装さ
れ、巻取モータ3により巻き取られる。テーパワイヤ1
の巻取経路の途中には一対の位置出しローラ4、4が設
置され、これらの位置出しローラ4、4はテーパワイヤ
1と摺接し、位置出しローラ4、4間のテーパワイヤ1
に被加工物Wの微小孔Hが挿通セットされる。テーパワ
イヤ1の途中はローラ7、7を介してバネ8、8により
下方に引っ張られ、テーパワイヤ1のテンションはロー
ラ7、7を介してバネ8、8が常時受けるように構成さ
れている。ローラ7、7の近傍にはローラ7、7の変位
を検出するセンサ9、9が配設され、巻取モータ3に
は、サーボドライバ6を介してコントローラ5が接続さ
れている。すなわち、上記センサ9、9は、テーパワイ
ヤ1のテンションを検出するテンション検出手段の1種
である。
【0035】被加工物Wの微小孔Hを研磨する際は、加
工対象の微小孔Hにテーパワイヤ1を挿通させ、そのテ
ーパワイヤ1を巻取モータ3で巻き取る。このようにし
てテーパワイヤ1が一定の速度で送られると、テーパワ
イヤ1の外周面で微小孔Hの研磨がなされる。
【0036】微小孔Hの研磨中にテーパワイヤ1の引掛
かり等が生じると、そのテンションが増加し、これによ
りバネ8、8が伸長してローラ7、7が上方に変位す
る。この変位がセンサ9、9により検知されコントロー
ラ5に出力されると、巻取モータ3の回転速度の低下に
伴いテーパワイヤ1の送り速度が低下し、テーパワイヤ
1のテンションが低減し、テーパワイヤ1の破断が防止
されることは、モータトルクをテーパワイヤ1の変位、
トルク設定値をテーパワイヤ1の変位設定値とそれぞれ
置き換えることにより、図2〜図4の説明と同様になる
ので、ここでの詳細な説明は割愛する。
【0037】この実施形態の微小孔加工装置にあって
は、テーパワイヤ1の引掛かり等により、そのワイヤテ
ンションと巻取モータ3のトルク(テーパワイヤ1の変
位)τが増加し、このモータトルク(テーパワイヤ1の
変位)τがトルク設定値(テーパワイヤ1の変位設定
値)τ1 、τ2 、τ3 より大きくなると、コントローラ
5が巻取モータ3の回転速度指令値V1 、V2 、V3
これより低い値に変更して巻取モータ3の回転速度を低
下させ、この速度低下によりモータトルク(テーパワイ
ヤ1の変位)とワイヤテンションの減少を図るように構
成したものである。このため、コントローラ5による回
転速度指令値の変更を通じて、ワイヤテンションの増加
によるトラブル(テーパワイヤ1の破断)を微小孔Hの
加工レベルやテーパワイヤ1の太さの違い等によるテン
ションの微妙な変化に対応して確実かつ高精度に防止で
き、加工精度の向上も図れる。
【0038】以上、この発明の実施形態の微小孔加工装
置について詳述したが、この発明は、上記実施形態記載
の微小孔加工装置に限定されるものではなく、この発明
の特許請求の範囲に記載されている発明の精神の範囲内
で、設計において種々の変更ができるものである。
【0039】たとえば、ワイヤロール2にテーパワイヤ
1の送出しモータを接続し、モータトルク(またはテー
パワイヤ1の変位)とトルク設定値(またはテーパワイ
ヤ1の変位設定値)とを比較することで、送出しモータ
の回転速度指令値を変更して、送出しモータの回転速度
を低下させ、この速度低下によりワイヤテンションの減
少を図るようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】この発明に係る微小孔加工装置にあって
は、テーパワイヤの引掛かり等により、そのワイヤテン
ションと巻取モータのトルクまたはテーパワイヤの変位
が増加し、このモータトルクまたはテーパワイヤの変位
がトルク設定値または変位設定値より大きくなると、指
令値変更手段が巻取モータの回転速度指令値をこれより
低い値に変更して巻取モータの回転速度を低下させ、こ
の速度低下によりワイヤテンションの減少を図るように
構成したものである。このため、指令値変更手段による
回転速度指令値の変更を通じて、ワイヤテンションの増
加によるトラブル(テーパワイヤの破断)を微小孔の加
工レベルやテーパワイヤのテンションの微妙な変化に対
応してテーパワイヤの破断を確実かつ高精度に防止で
き、かつ加工精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る微小孔加工装置の一実施形態を
示す説明図。
【図2】図1に示す装置の動作説明図。
【図3】図1に示す装置の動作説明図。
【図4】図1に示す装置の動作説明図。
【図5】この発明に係る微小孔加工装置の他の実施形態
を示す説明図。
【符号の説明】
1 テーパワイヤ 3 巻取モータ 5 コントローラ(比較手段、指令値変更手段) 6 サーボドライバ(モータトルク検出手段) 7 ローラ 8 バネ 9 センサ W 被加工物 H 微小孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 5/48,27/06 B65H 59/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工対象の微小孔にテーパワイヤを挿通
    させ、上記テーパワイヤを巻取モータで巻き取ることに
    より、上記テーパワイヤの外周面で上記微小孔を加工す
    る微小孔加工装置において、 上記巻取モータのトルクを検出するモータトルク検出手
    段と、 上記モータトルク検出手段で検出された現在のモータト
    ルクと予め設定されたトルク設定値とを比較する比較手
    段と、 上記比較手段での比較の結果、現在のモータトルクの方
    がトルク設定値より大きい場合、上記巻取モータの回転
    速度指令値をこれより低い値に変更して上記巻取モータ
    の回転速度を低下させる指令値変更手段と、 を具備したことを特徴とする微小孔加工装置。
  2. 【請求項2】 粗加工及び精加工等の上記テーパワイヤ
    による上記微小孔の加工レベルごとに、これに応じたト
    ルク設定値を複数具備し、これらのトルク設定値を加工
    レベルごとに切り換えて用いてなることを特徴とする請
    求項1記載の微小孔加工装置。
  3. 【請求項3】 加工対象の微小孔にテーパワイヤを挿通
    させ、上記テーパワイヤを巻取モータで巻き取ることに
    より、上記テーパワイヤの外周面で上記微小孔を加工す
    る微小孔加工装置において、 上記テーパワイヤのテンション変化による上記テーパワ
    イヤの変位を検出するセンサと、テーパワイヤの変位設定値を複数設定するテーパワイヤ
    変位設定手段と、 上記変位設定手段に設定された複数の設定値を、粗加工
    及び精加工等の上記テーパワイヤによる上記微小孔の加
    工レベルごとに切り換えるテーパワイヤ変位設定値切り
    換え手段と、 上記センサで検出された現在の上記テーパワイヤの変位
    上記変位設定値切り換え手段により切り換えられた
    ーパワイヤの変位設定値とを比較する比較手段と、 上記比較手段での比較の結果、現在の上記テーパワイヤ
    の変位の方が上記テーパワイヤの変位設定値より大きい
    場合、上記巻取モータの回転速度指令値をこれより低い
    値に変更して上記巻取モータの回転速度を低下させる指
    令値変更手段と、 を具備したことを特徴とする微小孔加工装置。
  4. 【請求項4】 加工対象の微小孔にテーパワイヤを挿通
    させ、ワイヤ送りモータから送りだされる上記テーパワ
    イヤを巻取モータで巻き取ることにより、上記テーパワ
    イヤの外周面で上記微小孔を加工する微小孔加工装置に
    おいて、 上記テーパワイヤのテンションを巻取モータのトルクま
    たはテーパワイヤの変位により検出するテンション検出
    手段と、 上記テンション検出手段で検出された現在のテーパワイ
    ヤのテンションとテーパワイヤを破断することなく加工
    できるテーパワイヤの所定テンションに対応して設定さ
    れたトルク設定値またはテーパワイヤの変位設定値とを
    比較する比較手段と、 上記比較手段での比較の結果、現在のテーパワイヤのテ
    ンションの方が上記所定テンションより大きい場合、上
    記巻取モータの巻取速度を減速して、テーパワイヤのテ
    ンションが上記所定テンションとなるようにする巻取モ
    ータ回転速度指令値変更手段とを具備し、 巻取モータの巻取速度を減速しても所定テンションに到
    達しないとき、上記ワイヤ送りモータおよび巻取モータ
    を一旦逆転させるようにしたことを特徴とする微小孔加
    工装置。
JP9036519A 1996-04-25 1997-02-20 微小孔加工装置 Expired - Fee Related JP3062939B2 (ja)

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