JP3062741U - ヘルド洗浄装置 - Google Patents
ヘルド洗浄装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一人の作業者で、ヘルドの汚れに応じて洗浄
結果を確認しながら繰返し洗浄を行うことが可能な、コ
ンパクトなヘルド洗浄装置を得る。 【解決手段】 ヘルドの上下面を、ヘルドの通路の上下
に配置した回転ブラシで摺擦してヘルドの洗浄を行なう
装置において、通路を挟んで装置フレームの両側にガイ
ドを平行に配置し、ヘルドバーの端部を嵌挿する溝を上
面に備えたスライダをガイドに沿って移動自在に設け、
このスライダを往復駆動する往復駆動装置を設ける。洗
浄済のヘルドが通路の入口側に戻ってくるため、一人の
作業者で洗浄結果の確認と再洗浄が可能で、一対の回転
ブラシを設けておけば、スライダの往復動作で汚れに応
じた複数回のブラシかけを行うことができ、装置をコン
パクトにできる。
結果を確認しながら繰返し洗浄を行うことが可能な、コ
ンパクトなヘルド洗浄装置を得る。 【解決手段】 ヘルドの上下面を、ヘルドの通路の上下
に配置した回転ブラシで摺擦してヘルドの洗浄を行なう
装置において、通路を挟んで装置フレームの両側にガイ
ドを平行に配置し、ヘルドバーの端部を嵌挿する溝を上
面に備えたスライダをガイドに沿って移動自在に設け、
このスライダを往復駆動する往復駆動装置を設ける。洗
浄済のヘルドが通路の入口側に戻ってくるため、一人の
作業者で洗浄結果の確認と再洗浄が可能で、一対の回転
ブラシを設けておけば、スライダの往復動作で汚れに応
じた複数回のブラシかけを行うことができ、装置をコン
パクトにできる。
Description
【0001】
この考案は、織機に装着されて経糸に開口動作を行わせるヘルドの洗浄装置に 関するものである。
【0002】
織機はヘルドのメールに経糸を挿通してヘルドを上下動させることにより、経 糸に開口動作を行わせている。図3はヘルドの装着状態を示したもので、1はヘ ルド、2はその中央に設けられたメール、3はヘルドバー、4はヘルドフレーム である。
【0003】 製織時には経糸の開口動作及び移動動作に伴って、経糸に付けられた糊がヘル ドのメール2付近に付着する。ウォータージェットルームでは開口部の経糸が湿 潤状態となるため、ヘルドに付着した糊は樹脂状に固化し、またウォータージェ ットルームは製織速度も速いので、メールへの糊の付着量も多くなり、円滑な製 織動作が妨げられる。そこで一定期間毎にヘルド1をヘルドバー3と共に取り外 して洗浄する必要が生じる。
【0004】 このヘルドバーの洗浄装置として、ヘルドの通路の両側に配置された周回チェ ンによってヘルドを一方向に移送し、そのヘルドの通路の上下に配置された細長 い円筒状の回転ブラシにより、ヘルドを摺擦して洗浄する装置がこの考案の出願 人によって提唱されている(実開昭60−82482号公報)。
【0005】 この従来装置は、ステンレス線材とナイロン線材とを混植した回転ブラシを用 いており、回転ブラシの上方に散水装置を設けて、ヘルドを水洗いするようにな っている。また、ヘルドの通路を挟んで上下に配置された回転ブラシは、ヘルド の移送方向にずらして配置されており、必要に応じてブラシの先端をヘルドの間 に深く差し込むことができるようになっている。
【0006】 上記従来のヘルド洗浄装置は、ヘルドの通路に沿って複数対の回転ブラシを配 置することにより、ヘルドが装置を1回通過する間に複数回のブラシがけを行っ て、ヘルドに固く付着した糊を洗浄することができ、従って多数のヘルドを能率 良く洗浄することができるという特徴がある。
【0007】
しかし上記装置は、高能率であるという特徴がある反面、装置が大型になり、 ヘルドの入口側と出口側とに作業者を二人配置しなければならないという問題が ある。また、ヘルドの洗浄が不十分であったときに、ヘルドを出口側から入口側 に戻して再び洗浄を行ってやらねばならず、その作業も面倒である。
【0008】 そこでこの考案は、設置スペースが小さくコンパクトであり、一人の作業者に よって洗浄作業を行うことができ、かつヘルドの汚れの状態に応じて洗浄結果を 確認しながら繰返し洗浄を行うことも容易なヘルド洗浄装置を得ることを課題と している。
【0009】
この考案のヘルド洗浄装置は、ヘルドの通路7を挟む上下一対の回転ブラシ1 6をヘルドの移動方向に沿って上のものと下のものとを間隔を隔てて配置して、 前記通路に沿って移動するヘルドの上下面を回転ブラシ16で摺擦してヘルドの 洗浄を行なうヘルド洗浄装置において、通路7を挟んでフレームの両側にガイド 6を平行に配置し、ヘルドバーの端部を嵌挿する溝8aを上面に備えたスライダ 8をガイド6に沿って移動自在に設け、このスライダを往復駆動する往復駆動装 置22を設けたものである。
【0010】 請求項2の考案は、上記手段を備えたヘルド洗浄装置において、スライダの往 復駆動装置22としてスライダ8に螺合する送りねじ9とこれを回転駆動する逆 転可能なポールチェンジモータ10とで形成し、スライダ8の往動時にはポール チェンジモータ10を速く回転し、スライダ8の復動時にはポールチェンジモー タ10を遅く逆回転するようにしたものである。また請求項3の考案は、スライ ダ8を合成樹脂製スライダとしたものである。
【0011】 上記構造の装置では、スライダ8の往復動作により洗浄済のヘルドが通路の入 口側に戻ってくるため、一人の作業者で装置へのヘルドの挿入と搬出とを行うこ とができ、装置へのヘルドの装脱も容易である。また装置に一対の回転ブラシを 設けておけば、スライダ8を複数回往復させることにより、複数回のブラシかけ を行うことができ、洗浄が不十分であるときにはスライダに追加の往復動をさせ ることによって完全な洗浄を行うことができ、その洗浄結果の確認も一人の作業 者で容易に行うことができる。また追加の洗浄を行うときも、ヘルドを装置から 取り外す必要がないので再洗浄が容易であり、汚れの小さいものは、スライダの 往復回数を減らすことによって、短時間で洗浄することが可能である。
【0012】 スライダ8の往復動作は、逆転モータとラックピニオンやボールねじ機構を用 いることによってコンパクトに構成でき、また回転ブラシも一対のみ設けてやれ ばよいので、装置が小型になりコストが安くなるとともに、装置の設置スペース も小さくてよい。
【0013】
図1及び図2は、この考案の一実施例を示す図である。装置のフレーム5は、 その上部両側に水平方向のガイド6を備えており、この両側のガイドの間にヘル ドの通路7が形成されている。ガイド6の上面には、当該ガイドに沿って往復移 動するスライダ8がそれぞれ設けられている。スライダ8は水平に装架された送 りねじ9に螺合しており、送りねじ9はフレームの下部に設けた逆転可能なポー ルチェンジモータ10及びチェン11を介して回転駆動されている。
【0014】 スライダ8の上面には、スライダの移動方向と直交する方向の多数の溝8aが 設けられており、洗浄するヘルドはこの溝8aにヘルドバーの両端を嵌め込んで 搬送される。溝8aが多数設けられているのは、ヘルドの上下幅に種々のものが あるためである。
【0015】 フレーム5はガイド6の上方に延びる側壁を有しており、ガイド6を挟んでこ の側壁の上方と下方とにガイド6と交叉する水平方向の支点軸12、13でアー ム14、15が枢着されている。各アームはそれぞれヘルドの通路7の両側に位 置しており、対となる両側のアームの先端間に回転ブラシ16が自由回転可能に 軸架されている。回転ブラシ16はアームに沿って配置されたチェン17を介し て回転駆動されている。
【0016】 このチェンの一方のスプロケットは回転ブラシ軸に固定されており、他方のス プロケットは支点軸12、13に軸着されている。従ってアーム14、15が揺 動しても、チェン17のスプロケット間隔は変化しない。支点軸側のスプロケッ トには、ブラシ駆動モータ18の回転が伝達されている。上下の回転ブラシ16 について、それぞれブラシ駆動モータ18が配置されており、上下の回転ブラシ 16は図1に矢印で示すように、互いに逆方向に回転している。
【0017】 上下のアーム14、15はその腕長さが異なっており、一方上下の支点軸12 、13はヘルドの移動方向の同一の位置にある。従って上下の回転ブラシ16、 16は、ヘルドの移動方向の異なる位置においてヘルドを摺擦している。アーム 14、15はそれぞれ支点軸の反対側に延びる調整アーム19を一体に備えてお り、この調整アームの先端相互がねじを備えた連結杆20で連結されている。連 結杆20を回転することにより、上下の調整アームの先端間隔、従って上下の回 転ブラシ16の上下間隔を調整することができ、ヘルドに対する回転ブラシの摺 擦深さを調整することができるようになっている。
【0018】 ブラシ駆動モータ18としてポールチェンジモータを用い、かつその極数変換 をスライダ8の往復駆動用のポールチェンジモータ10の極数変換と同期させる ことにより、ヘルドの移動方向に合せて回転ブラシ16の回転数を変換すること ができる。たとえば、往復走行の往路において回転ブラシ16の回転を高くし、 復路においては回転ブラシの速度を低くするというような洗浄操作が可能であり 、これによってより効率よくかつヘルドを損傷させない洗浄操作の設定が可能に なる。
【0019】 回転ブラシ16の上方には従来装置と同様に、散水装置21が配置されている 。ヘルドの通路7の上方には、洗浄水の飛散を防止するために、図示されていな いカバーが設けられ、前記洗浄装置はこのカバーの内側に取付られている。また 、図には示してないが、ガイド6の前端と後端とに揺動可能なストッパがもうけ られており、スライダ8がこれらのストッパを揺動させることによって、ポール チェンジモータ10の回転方向及び極数の変換ないし回転停止を行ってスライダ 8を往復動させている。
【0020】 洗浄されるヘルドは、その前端と後端(織機に装着されている状態では上端と 下端)のヘルドバーをスライダ8の溝8aに嵌め込んだ状態で装置に装填される 。ブラシ駆動モータ18を駆動している状態で、ポールチェンジモータ10を駆 動してスライダ8を往復移動させると、ヘルドは上下の回転ブラシ16の間を通 過して通路7を往復移動する。この間に回転ブラシ16はヘルド1を摺擦して洗 浄する。
【0021】 スライダ8が一往復することにより、ヘルドは回転ブラシ16で2回摺擦され 通路の入口側に戻ってくる。そこで作業者は洗浄状態を確認したうえ、洗浄結果 が良好であればヘルドを取り外し、次に洗浄するヘルドを装置に装着する。もし 、洗浄が十分でなければ、再度ポールチェンジモータ10を駆動して、スライダ 8を往復移動させて洗浄を繰返してやればよい。
【図1】装置の機構部分を示す側面図
【図2】上部カバーを取り外して示す装置全体の模式的
な斜視図
な斜視図
【図3】ヘルドの一部を示す斜視図
7 ヘルドの通路 8 スライダ 8a 溝 9 送りねじ 10 ポールチェンジモータ 16 回転ブラシ 22 往復駆動装置
Claims (3)
- 【請求項1】 ヘルドの通路(7)を挟んで上下にかつヘ
ルドの移動方向に間隔を隔てて配置された細長い円筒状
の回転ブラシ(16)を備え、前記通路に沿って移動するヘ
ルドを回転ブラシ(16)で摺擦してヘルドの洗浄を行なう
ヘルド洗浄装置において、前記通路(7)を挟んで平行に
フレームの両側に配置されたガイド(6)と、ヘルドバー
の端部を嵌挿する溝(8a)を上面に備えたスライダ(8)
と、このスライダを前記ガイドに沿って往復駆動する往
復駆動装置(22)とを備えている、ヘルド洗浄装置。 - 【請求項2】 スライダの往復駆動装置(22)が、スライ
ダ(8)と螺合する送りねじ(9)と、この送りねじを回転駆
動する逆転可能なポールチェンジモータ(10)とを備え、
スライダ(8)の往動時にはポールチェンジモータ(10)が
速く回転し、スライダ(8)の復動時にはポールチェンジ
モータ(10)が遅く逆回転することを特徴とする請求項1
記載のヘルド洗浄装置。 - 【請求項3】 スライダが合成樹脂製スライダである、
請求項1又は2記載のヘルド洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002168U JP3062741U (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | ヘルド洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002168U JP3062741U (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | ヘルド洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3062741U true JP3062741U (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=43196473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999002168U Expired - Fee Related JP3062741U (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | ヘルド洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3062741U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108273783A (zh) * | 2018-01-25 | 2018-07-13 | 苏州易利耐机电科技有限公司 | 一种清洗装置及用其对综片进行清洗的方法 |
CN114180678A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-03-15 | 山东科美环保技术服务有限公司 | 超频扫频电化学防垢处理设备及方法 |
-
1999
- 1999-04-05 JP JP1999002168U patent/JP3062741U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108273783A (zh) * | 2018-01-25 | 2018-07-13 | 苏州易利耐机电科技有限公司 | 一种清洗装置及用其对综片进行清洗的方法 |
CN108273783B (zh) * | 2018-01-25 | 2023-10-03 | 苏州易利耐机电科技有限公司 | 一种清洗装置及用其对综片进行清洗的方法 |
CN114180678A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-03-15 | 山东科美环保技术服务有限公司 | 超频扫频电化学防垢处理设备及方法 |
CN114180678B (zh) * | 2021-12-17 | 2024-01-26 | 沧州安沃特科技有限公司 | 超频扫频电化学防垢处理设备及方法 |
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