JP3062739B2 - ジルコニウムの精製、回収方法 - Google Patents
ジルコニウムの精製、回収方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニオビウム、チタ
ンを含むジルコニウムの鉱石等の原料から、ジルコニウ
ムを精製回収する技術に関するものである。
ンを含むジルコニウムの鉱石等の原料から、ジルコニウ
ムを精製回収する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジルコ
ニウムの精製、回収方法としては、ジルコニウムを燐酸
ジルコニウムの沈澱として精製する方法、3級アミンを
用いた溶媒抽出法(化学工業誌、42,182(197
8))が知られている。しかしながら、ジルコニウムを
燐酸ジルコニウムとして精製する場合には、燐酸ジルコ
ニウムの沈澱の濾過性が非常に悪く、工業的には非常に
困難であり、また、3級アミンを用いた溶媒抽出法で
は、ニオビウム、チタンの分離性が低く、ニオビウム、
チタンを含む溶液からジルコニウムを精製する方法とし
ては適用が非常に困難である。
ニウムの精製、回収方法としては、ジルコニウムを燐酸
ジルコニウムの沈澱として精製する方法、3級アミンを
用いた溶媒抽出法(化学工業誌、42,182(197
8))が知られている。しかしながら、ジルコニウムを
燐酸ジルコニウムとして精製する場合には、燐酸ジルコ
ニウムの沈澱の濾過性が非常に悪く、工業的には非常に
困難であり、また、3級アミンを用いた溶媒抽出法で
は、ニオビウム、チタンの分離性が低く、ニオビウム、
チタンを含む溶液からジルコニウムを精製する方法とし
ては適用が非常に困難である。
【0003】本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、ニ
オビウム、チタンを含むジルコニウムの鉱石等の原料か
ら、ジルコニウムを効率的に精製回収することを目的と
する。
オビウム、チタンを含むジルコニウムの鉱石等の原料か
ら、ジルコニウムを効率的に精製回収することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のニオビウム、チタンを含むジルコニウムの鉱石等の
原料から、ジルコニウムを効率的に精製回収する方法に
あっては、ジルコニウム混合物を硫酸もしくは塩酸で溶
解し、この溶解液に塩酸もしくは硫酸を添加して塩酸濃
度を0.5〜1.0mol/L、硫酸濃度を1〜3mo
l/Lに調整した後、1級アミンを用いた溶媒抽出法に
よりジルコニウムを選択的に抽出し、塩酸もしくは硝酸
で逆抽出することを特徴とする。また、上記ジルコニウ
ムの精製方法において、1級アミンとしてトリアルキル
メチルアミンを用い、希釈剤で溶解した溶媒を用いて溶
媒抽出を行うことを特徴とする。
明のニオビウム、チタンを含むジルコニウムの鉱石等の
原料から、ジルコニウムを効率的に精製回収する方法に
あっては、ジルコニウム混合物を硫酸もしくは塩酸で溶
解し、この溶解液に塩酸もしくは硫酸を添加して塩酸濃
度を0.5〜1.0mol/L、硫酸濃度を1〜3mo
l/Lに調整した後、1級アミンを用いた溶媒抽出法に
よりジルコニウムを選択的に抽出し、塩酸もしくは硝酸
で逆抽出することを特徴とする。また、上記ジルコニウ
ムの精製方法において、1級アミンとしてトリアルキル
メチルアミンを用い、希釈剤で溶解した溶媒を用いて溶
媒抽出を行うことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のニオビウム、チタンを含
むジルコニウムの鉱石等の原料から、ジルコニウムを効
率的に精製回収する方法に関して、実施の形態を図1の
フローシートにて、詳細に示した。ここで一級アミンと
しては、トリアルキルメチルアミン(商品名:プライメ
ンJMT)が好ましく用いられる。
むジルコニウムの鉱石等の原料から、ジルコニウムを効
率的に精製回収する方法に関して、実施の形態を図1の
フローシートにて、詳細に示した。ここで一級アミンと
しては、トリアルキルメチルアミン(商品名:プライメ
ンJMT)が好ましく用いられる。
【0006】鉱石からのジルコニウムの精製、回収方法
にあっては、調整後の溶液中の塩酸濃度は0.5〜1.
0mol/L、硫酸濃度は1〜3mol/Lとするのが
好ましい。この濃度範囲内において、特に、溶媒抽出法
によるジルコニウムの抽出率が得られたものである。
にあっては、調整後の溶液中の塩酸濃度は0.5〜1.
0mol/L、硫酸濃度は1〜3mol/Lとするのが
好ましい。この濃度範囲内において、特に、溶媒抽出法
によるジルコニウムの抽出率が得られたものである。
【0007】また、本発明はニオビウム、チタンのみな
らず、鉄、レアアース、カルシウム等その他不純物とジ
ルコニウムの分離に非常に有効であり、非常に汎用性の
高い方法である。
らず、鉄、レアアース、カルシウム等その他不純物とジ
ルコニウムの分離に非常に有効であり、非常に汎用性の
高い方法である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の効果を示す好適な実施例を説
明する。
明する。
【0009】実施例1 イットリウム、セリウム、鉄、ニオビウム、チタンを含
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を1.0mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を1.0mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
【0010】この硫酸、塩酸濃度を調整したジルコニウ
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が80%、ニオビウム2%、チタン8%となり、イット
リウム、セリウム、鉄、カルシウムはいずれも0%であ
った。ジルコニウムを抽出した有機相を2mol/Lの
硝酸でO/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行
い、逆抽出液(水相)の化学分析値より計算すると、ほ
ぼ100%のジルコニウムが水相側に逆抽出された。
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が80%、ニオビウム2%、チタン8%となり、イット
リウム、セリウム、鉄、カルシウムはいずれも0%であ
った。ジルコニウムを抽出した有機相を2mol/Lの
硝酸でO/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行
い、逆抽出液(水相)の化学分析値より計算すると、ほ
ぼ100%のジルコニウムが水相側に逆抽出された。
【0011】実施例2 イットリウム、セリウム、鉄、ニオビウム、チタンを含
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を0.5mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を0.5mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
【0012】この硫酸、塩酸濃度を調整したジルコニウ
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が95%、ニオビウム16%、チタン29%となり、イ
ットリウム、セリウム、鉄、カルシウムはいずれも0%
であった。ジルコニウムを抽出した有機相を2mol/
Lの硝酸でO/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出
を行い、逆抽出液(水相)の化学分析値より計算する
と、ほぼ100%のジルコニウムが水相側に逆抽出され
た。
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が95%、ニオビウム16%、チタン29%となり、イ
ットリウム、セリウム、鉄、カルシウムはいずれも0%
であった。ジルコニウムを抽出した有機相を2mol/
Lの硝酸でO/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出
を行い、逆抽出液(水相)の化学分析値より計算する
と、ほぼ100%のジルコニウムが水相側に逆抽出され
た。
【0013】比較例1 イットリウム、セリウム、鉄、ニオビウム、チタンを含
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を3.0mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、塩酸
及び水を添加して塩酸濃度を3.0mol/L、硫酸濃
度を2mol/Lに調整した。この調整した液の化学分
析値は、ジルコニウム5.1g/L、イットリウム0.
13g/L、セリウム0.24g/L、鉄2.0g/
L、カルシウム0.005g/L、ニオビウム0.16
g/L、チタン1.3g/Lであった。
【0014】この硫酸、塩酸濃度を調整したジルコニウ
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が34%、ニオビウム3%、チタン7%となり、鉄4
%、イットリウム、セリウム、カルシウムはいずれも0
%であった。ジルコニウムの抽出率が低い結果となっ
た。
ム調整液を1級アミンを用いた有機相(30%プライメ
ンJMT、10%カプリルアルコール、60%ケロシ
ン)を用いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件
で溶媒抽出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結
果より、有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウム
が34%、ニオビウム3%、チタン7%となり、鉄4
%、イットリウム、セリウム、カルシウムはいずれも0
%であった。ジルコニウムの抽出率が低い結果となっ
た。
【0015】比較例2 イットリウム、セリウム、鉄、ニオビウム、チタンを含
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、水を
添加して硫酸濃度を2mol/Lに調整した。この調整
した液の化学分析値は、ジルコニウム5.1g/L、イ
ットリウム0.13g/L、セリウム0.24g/L、
鉄2.0g/L、カルシウム0.005g/L、ニオビ
ウム0.16g/L、チタン1.3g/Lであった。
むジルコニウム水酸化物を硫酸でほぼ全量溶解し、水を
添加して硫酸濃度を2mol/Lに調整した。この調整
した液の化学分析値は、ジルコニウム5.1g/L、イ
ットリウム0.13g/L、セリウム0.24g/L、
鉄2.0g/L、カルシウム0.005g/L、ニオビ
ウム0.16g/L、チタン1.3g/Lであった。
【0016】この硫酸濃度を調整したジルコニウム調整
液を1級アミンを用いた有機相(20%プライメンJM
T、10%カプリルアルコール、60%ケロシン)を用
いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件で溶媒抽
出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結果より、
有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウムが99
%、ニオビウム46%、チタン63%となり、鉄4%、
イットリウム0%、セリウム9%、カルシウム0%とな
り、ニオビウム及びチタンが有機相に抽出され、ジルコ
ニウムの分離性が悪化した。
液を1級アミンを用いた有機相(20%プライメンJM
T、10%カプリルアルコール、60%ケロシン)を用
いてO/A比1.0、振とう時間30分の条件で溶媒抽
出を行った。抽出後の抽出残液の化学分析の結果より、
有機相への抽出率を計算すると、ジルコニウムが99
%、ニオビウム46%、チタン63%となり、鉄4%、
イットリウム0%、セリウム9%、カルシウム0%とな
り、ニオビウム及びチタンが有機相に抽出され、ジルコ
ニウムの分離性が悪化した。
【0017】実施例3 カナダのストレンジレイク鉱から、イットリウム等のレ
アアースを回収した後のジルコニウムを含む水酸化物を
塩酸濃度1mol/L、硫酸濃度を2mol/Lの混合
酸を用いて、ジルコニウムを溶解した。このジルコニウ
ム溶解液の化学分析値は、ジルコニウム5.9g/L、
イットリウム0.16g/L、セリウム0.22g/
L、鉄1.7g/L、カルシウム0.007g/L、ニ
オビウム0.23g/L、チタン1.5g/Lであっ
た。
アアースを回収した後のジルコニウムを含む水酸化物を
塩酸濃度1mol/L、硫酸濃度を2mol/Lの混合
酸を用いて、ジルコニウムを溶解した。このジルコニウ
ム溶解液の化学分析値は、ジルコニウム5.9g/L、
イットリウム0.16g/L、セリウム0.22g/
L、鉄1.7g/L、カルシウム0.007g/L、ニ
オビウム0.23g/L、チタン1.5g/Lであっ
た。
【0018】この硫酸濃度2mol/L、塩酸濃度1m
ol/Lのジルコニウム調整液を1級アミンを用いた有
機相(30%プライメンJMT、10%カプリルアルコ
ール、60%ケロシン)を用いてO/A比1.0、振と
う時間30分の条件で2段の溶媒抽出を行った。抽出後
の抽出残液の化学分析の結果より、有機相への抽出率を
計算すると、ジルコニウムが74%、ニオビウム2%、
チタン4%となり、イットリウム2%、セリウム、鉄、
カルシウムはいずれも0%であった。ジルコニウムを抽
出した有機相を2mol/Lの塩酸を用いてO/A比
1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行った。
ol/Lのジルコニウム調整液を1級アミンを用いた有
機相(30%プライメンJMT、10%カプリルアルコ
ール、60%ケロシン)を用いてO/A比1.0、振と
う時間30分の条件で2段の溶媒抽出を行った。抽出後
の抽出残液の化学分析の結果より、有機相への抽出率を
計算すると、ジルコニウムが74%、ニオビウム2%、
チタン4%となり、イットリウム2%、セリウム、鉄、
カルシウムはいずれも0%であった。ジルコニウムを抽
出した有機相を2mol/Lの塩酸を用いてO/A比
1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行った。
【0019】2mol/Lの塩酸で逆抽出されたジルコ
ニウム精製液の化学分析値はジルコニウム3.2g/
L、イットリウム<0.001g/L、セリウム0.0
01g/L、鉄0.003g/L、カルシウム<0.0
01g/L、ニオビウム0.001g/L、チタン0.
007g/Lであった。次に、このジルコニウム精製液
にアンモニアを添加したpHを5に調整すると、ジルコ
ニウムはほぼ全量水酸化物沈澱として回収された。この
水酸化ジルコニウム沈澱を1000℃、2時間大気中で
焼成し、得られた酸化物は、二酸化ジルコニウム品位9
5%、二酸化ハフニウム品位2%のものであった。
ニウム精製液の化学分析値はジルコニウム3.2g/
L、イットリウム<0.001g/L、セリウム0.0
01g/L、鉄0.003g/L、カルシウム<0.0
01g/L、ニオビウム0.001g/L、チタン0.
007g/Lであった。次に、このジルコニウム精製液
にアンモニアを添加したpHを5に調整すると、ジルコ
ニウムはほぼ全量水酸化物沈澱として回収された。この
水酸化ジルコニウム沈澱を1000℃、2時間大気中で
焼成し、得られた酸化物は、二酸化ジルコニウム品位9
5%、二酸化ハフニウム品位2%のものであった。
【0020】実施例4 カナダのストレンジレイク鉱から、イットリウム等のレ
アアースを回収した後のジルコニウムを含む水酸化物を
塩酸濃度1mol/L、硫酸濃度を2mol/Lの混合
酸を用いて、ジルコニウムを溶解した。このジルコニウ
ム溶解液の化学分析値は、ジルコニウム5.9g/L、
イットリウム0.16g/L、セリウム0.22g/
L、鉄1.7g/L、カルシウム0.007g/L、ニ
オビウム0.23g/L、チタン1.5g/Lであっ
た。
アアースを回収した後のジルコニウムを含む水酸化物を
塩酸濃度1mol/L、硫酸濃度を2mol/Lの混合
酸を用いて、ジルコニウムを溶解した。このジルコニウ
ム溶解液の化学分析値は、ジルコニウム5.9g/L、
イットリウム0.16g/L、セリウム0.22g/
L、鉄1.7g/L、カルシウム0.007g/L、ニ
オビウム0.23g/L、チタン1.5g/Lであっ
た。
【0021】この硫酸濃度2mol/L、塩酸濃度1m
ol/Lのジルコニウム調整液を1級アミンを用いた有
機相(30%プライメンJMT、10%カプリルアルコ
ール、60%ケロシン)を用いてO/A比1.0、振と
う時間30分の条件で4段の溶媒抽出を行った。ジルコ
ニウムを抽出した有機相を2mol/Lの塩酸を用いて
O/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行い、ジ
ルコニウム精製液を得た。このジルコニウム精製液にア
ンモニアを添加してpHを5に調整すると、ジルコニウ
ムはほぼ全量水酸化物沈澱として回収された。この水酸
化ジルコニウム沈澱を1000℃、2時間大気中で焼成
した。このジルコニウムの酸化物の化学分析を行ったと
ころ、二酸化ジルコニウムと二酸化ハフニウムを足した
品位は99%以上のものであった。
ol/Lのジルコニウム調整液を1級アミンを用いた有
機相(30%プライメンJMT、10%カプリルアルコ
ール、60%ケロシン)を用いてO/A比1.0、振と
う時間30分の条件で4段の溶媒抽出を行った。ジルコ
ニウムを抽出した有機相を2mol/Lの塩酸を用いて
O/A比1、浸透時間30分の条件で逆抽出を行い、ジ
ルコニウム精製液を得た。このジルコニウム精製液にア
ンモニアを添加してpHを5に調整すると、ジルコニウ
ムはほぼ全量水酸化物沈澱として回収された。この水酸
化ジルコニウム沈澱を1000℃、2時間大気中で焼成
した。このジルコニウムの酸化物の化学分析を行ったと
ころ、二酸化ジルコニウムと二酸化ハフニウムを足した
品位は99%以上のものであった。
【0022】
【発明の効果】以上、実施例と共に説明した通り、本発
明によれば、ニオビウム、チタンを含むジルコニウムの
鉱石等の原料から、ジルコニウムを非常に効率的に精製
回収することができる。
明によれば、ニオビウム、チタンを含むジルコニウムの
鉱石等の原料から、ジルコニウムを非常に効率的に精製
回収することができる。
【図1】本発明のジルコニウムの精製、回収方法のフロ
ーシートである。
ーシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 34/14 C22B 3/26
Claims (2)
- 【請求項1】 ジルコニウム混合物を硫酸もしくは塩酸
で溶解し、この溶解液に塩酸もしくは硫酸を添加して塩
酸濃度を0.5〜1.0mol/L、硫酸濃度を1〜3
mol/Lに調整した後、1級アミンを用いた溶媒抽出
法によりジルコニウムを選択的に抽出し、塩酸もしくは
硝酸で逆抽出することを特徴とするジルコニウムの精
製、回収方法。 - 【請求項2】 上記1級アミンとしてトリアルキルメチ
ルアミンを用い、希釈剤で溶解した溶媒を用いて溶媒抽
出を行う、請求項1項記載のジルコニウムの精製、回収
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10025151A JP3062739B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | ジルコニウムの精製、回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10025151A JP3062739B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | ジルコニウムの精製、回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209831A JPH11209831A (ja) | 1999-08-03 |
JP3062739B2 true JP3062739B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=12158019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10025151A Expired - Lifetime JP3062739B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | ジルコニウムの精製、回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3062739B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11214711B2 (en) | 2015-06-08 | 2022-01-04 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polishing composition, method for producing same, and polishing method |
WO2022077055A1 (en) * | 2020-10-12 | 2022-04-21 | Australian Nuclear Science And Technology Organisation | Process for extracting zirconium |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1998
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