JP3062665B2 - ダイクッションピン均圧化装置の油量算出方法および同装置のピーク油圧算出方法および同装置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法 - Google Patents

ダイクッションピン均圧化装置の油量算出方法および同装置のピーク油圧算出方法および同装置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法

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JP3062665B2
JP3062665B2 JP3144923A JP14492391A JP3062665B2 JP 3062665 B2 JP3062665 B2 JP 3062665B2 JP 3144923 A JP3144923 A JP 3144923A JP 14492391 A JP14492391 A JP 14492391A JP 3062665 B2 JP3062665 B2 JP 3062665B2
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/02Dies; Inserts therefor; Mounting thereof; Moulds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D24/00Special deep-drawing arrangements in, or in connection with, presses
    • B21D24/02Die-cushions

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  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、絞り加工に用いられ
るダイクッションピン均圧化装置の均圧化油圧シリンダ
の破損や油漏れを防止するための改良、及び前記防止対
策を行うために求めるべき全油量、ピーク油圧、及び均
圧化油圧シリンダ寿命を算出するための方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】プレス装置においては、絞りプレス加工
の際のしわ発生を防止するために、下型の下にダイクッ
ションを配設している。
【0003】すなわち、図6はダイクッションを備えた
プレス機械を示すもので、1はクラウン、2はアプライ
ト、3はベッド、4はスライド、5は上型、6は下型、
7はボルスタ、8はムービングボルスタ、9はダイクッ
ションピン、10は均圧化装置プレート、11は均圧化
油圧シリンダ、12はダイクッションパッド、13はダ
イクッションレッグ、14はダイクッションエアーシリ
ンダ、15はダイクッションロッド、16は油を封入し
たダンパである。
【0004】すなわち、この図6においては、ベッド3
上にムービングボルスタ8を介してボルスタ7が設置さ
れており、このベッド3内にはダイクッションパッド1
2が収容されている。ダイクッションパッド12はダイ
クッションレッグ13上に設けられたダイクッションエ
アシリンダ14によって支持されている。ダイクッショ
ンエアシリンダ14には図示しない空気圧調整ユニット
を介して圧縮空気源が接続されている。ダイクッション
機構は、ダイクッションパッド12、ダイクッションレ
ッグ13、ダイクッションエアシリンダ14、ダイクッ
ションロッド15、ダンパ16などを有して構成されて
いる。
【0005】ボルスタ7上には下型6が取り付けられて
いて、ボルスタ7内には複数のピン孔に挿通された複数
のダイクッションピン9が設けられている。これら複数
のダイクッションピン9は前記下型6内の図示しないダ
イクッションパッドを支持するようになっている。
【0006】また、均圧化装置プレート10上には、上
記複数のダイクッションピン9の位置に対応して複数の
均圧化油圧シリンダ11が設けられており、これら均圧
化油圧シリンダ11は図7に示すように、そのプランジ
ャー18が上記ダイクッションピン9の下端に当接する
とともに、プランジャー18のフランジ部分17がシリ
ンダ油室に収容されている。すなわち、このプランジャ
ーのフランジ部分17が均圧化油圧シリンダ11の上方
へのストッパとしての働きをしている。
【0007】上記均圧化油圧シリンダ11の各シリンダ
油室は油路19(均圧化装置プレート10内に設けられ
たきり穴、配管など)を介して図示しない油圧源などに
接続されている。なお、上記油路19には逆止弁が設け
られ、各ダイクッションピンの長さ誤差を吸収できるだ
けの圧力に調整された油が上記油路19及び各シリンダ
油室に封入されている。
【0008】従って、絞り成形を行う際には、金型に対
応してダイクッションピンを選択した後、プレス機械を
駆動するようにすれば、スライド4及び上型5が下降し
て使用するダイクッションピン9に加圧力が加わった
際、各均圧化油圧シリンダ11に供給されている油圧は
その流出が阻止されているため、加圧力はダイクッショ
ンピン9、均圧化油圧シリンダ11を介してダイクッシ
ョンパッド12に伝達されることにより、ダイクッショ
ンエアシリンダ14に吸収されることになる。また、こ
れと共に各ダイクッションピン9の長さ誤差や取付時の
誤差による加圧力の不均一性は上記均圧化油圧シリンダ
11のクッション圧により吸収される。
【0009】ところで、上記複数の均圧化油圧シリンダ
11などで構成されるダイクッションピン均圧化装置に
おいては、従来、使用条件(均圧化油圧シリンダ11の
プランジャー18の径、使用するダイクッションピン本
数、ピンタッチ速度(金型がダイクッションピンにタッ
チするときの速度)、ダイクッションピン均圧化装置に
封入された油の全油量、ダイクッションエア圧)を正確
に考慮せずに成形を行っていたので、使用していない均
圧化油圧シリンダ11のプランジャー18のフランジ部
分17に図8に示すような疲労亀裂破壊が発生したり、
均圧化油圧シリンダ11から油漏れが発生するという問
題があった。この原因は、プレス駆動時、ダイクッショ
ンピン9を介して均圧化油圧シリンダ11のプランジャ
ー18に負荷がかかり、この負荷が油路19の油を介し
て未使用の均圧化油圧シリンダ11のプランジャー18
に作用することと考えられるが、特に上記負荷のうち金
型がダイクッションピン9にタッチするときに発生する
ピーク油圧が主な原因であると考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記不具合を解決する
ための手段として、ダイクッションピン均圧化装置の油
圧回路にアキュームレータを設けることが考えられる
が、上記ピーク油圧の発生時間は約0.005秒と短い
ためにアキュームレータをダイクッションピン均圧化装
置の近隣に配設しないことにはアキュームレータまで圧
力波が届くまでにピークがでてしまうという問題があ
る。しかし、アキュームレータをダイクッションピン均
圧化装置のすぐ近くに配設することは、金型との干渉の
問題を考えると不可能である。
【0011】また、他の手段として、ダイクッションピ
ン9の上端または下端にウレタンゴムなどの緩衝材を取
り付けることが考えられるが、これは耐久性や実質的な
ピーク低減効果の点で問題がある。
【0012】また、上記プランジャーの疲労亀裂破壊の
原因究明の際、プランジャーの疲労寿命を計算や再現試
験などで求めたが、この計算寿命が実寿命と合わないと
いう問題が発生した。この原因は、最大使用SPMでの
油圧値を実際に発生している油圧よりかなり低めに設定
していることだと考えられる。従って、正確なピーク油
圧を計算できる方法が切望されていた。
【0013】この発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、未使用均圧化油圧シリンダのプランジャーの
フランジ部分の疲労亀裂破壊や油漏れを簡単に防止でき
るダイクッションピン均圧化装置の油量算出方法を提供
することを目的とする。また、この発明は実際に発生す
るピーク油圧を正確に求めることができるダイクッショ
ンピン均圧化装置のピーク油圧算出方法を提供すること
を目的とする。また、この発明は均圧化油圧シリンダの
プランジャーの疲労破壊寿命を正確に求めることができ
るダイクッションピン均圧化装置の均圧化油圧シリンダ
寿命計算方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用効果】この発明で
は、プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッションピ
ンを設けるとともに、これら複数のダイクッションピン
の各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結し、これ
ら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッション機
構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを油路によ
って相互に連結し、これら均圧化油圧シリンダ及び油路
に所定の油を封入するようにしたダイクッションピン均
圧化装置の油量算出方法において、前記均圧化油圧シリ
ンダのプランジャー径と、使用ダイクッションピン本数
と、上型がダイクッションピンに接触するときのピンタ
ッチ速度と、ダイクッションピン均圧化装置の全油量
と、ダイクッションエア圧とに基づいて前記プレス機械
を動作させた際の前記封入油圧の1次ピーク圧を求める
第1工程と、該求められた1次ピーク圧が所定の許容範
囲内になるように前記封入される油の全量を決定する第
2工程とを具えるようにしている。かかる発明では、均
圧化油圧シリンダのプランジャー径と、使用ダイクッシ
ョンピン本数と、上型がダイクッションピンに接触する
ときのピンタッチ速度と、ダイクッションピン均圧化装
置の全油量と、ダイクッションエア圧とに基づいて求め
たダイクッションピン均圧化装置の封入油圧の1次ピ一
ク圧が、所定の許容範囲内になるようにダイクッション
ピン均圧化装置に封入される油の全量を決定するように
している。このようにこの発明では、未使用均圧化油圧
シリンダに加わる1次ピーク圧を許容範囲内に収めるこ
とができるので、均圧化油圧シリンダの寿命を延ばすこ
とができる。
【0015】またこの発明では、プレス機械のボルスタ
内に複数のダイクッションピンを設けるとともに、これ
ら複数のダイクッションピンの各下方にそれぞれ均圧化
油圧シリンダを連結し、これら複数の均圧化油圧シリン
ダの下方にダイクッション機構を連結し、前記複数の均
圧化油圧シリンダを油路によって相互に連結し、これら
均圧化油圧シリンダ及び油路に所定の油を封入するよう
にしたダイクッションピン均圧化装置の油量算出方法に
おいて、予め設定された、前記均圧化油圧シリンダのプ
ランジャー径と使用ダイクッションピン本数と上型がダ
イクッションピンに接触するときのピンタッチ速度と仮
1次ピーク圧との関係に、使用する均圧化油圧シリンダ
のプランジャー径と、使用するダイクッションピン本数
と、前記ピンタッチ速度とを代入することにより仮1次
ピーク圧を求める第1工程と、予め設定された、ダイク
ッションピン均圧化装置の全油量と算出1次ピーク圧の
関係に、前記第1工程で算出された仮1次ピーク圧値を
代入して算出1次ピーク圧を求めた後、予め設定された
ダイクッションエア圧と1次ピーク圧との関係に、前記
算出1次ピーク圧値を代入して、前記プレス機械を動作
させた際の前記封入油圧の1次ピーク圧を求める第2工
程と、予め設定された、均圧化油圧シリンダのプランジ
ャー径と使用ダイクッションピン本数と上型がダイクッ
ションピンに接触するときのピンタッチ速度とダイクッ
ションエア圧と1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の比
との関係に、使用する均圧化油圧シリンダのプランジャ
ー径と、使用するダイクッションピン本数と、前記ピン
タッチ速度と、使用するダイクッションのエア圧とを代
入することにより1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の
比を算出し、この比に基づき前記プレス機械を動作させ
た際の前記封入油圧の2次ピーク圧を求める第3工程
と、前記算出した1次ピーク圧および2次ピーク圧のう
ちの大きな方の圧が所定の許容範囲内になるように前記
封入される油の全量を決定する第4工程とを具えるよう
にしている。この発明では、均圧化油圧シリンダのプラ
ンジャー径と、使用ダイクッションピン本数と、ピンタ
ッチ速度と、ダイクッションピン均圧化装置の全油量お
よびダイクッションエア圧に基づいて封入油圧の1次ピ
ーク圧および2次ピーク圧を求め、これら1次ピーク圧
および2次ピーク圧のうちの大きな方の圧が所定の許容
範囲内になるように前記封入される油の全量を決定する
ようにしているので、1次ピーク圧および2次ピーク圧
のうちで未使用均圧化油圧シリンダにより多くの悪影響
を実際に与えるピーク圧を許容範囲内に収めることがで
き、これにより均圧化油圧シリンダの寿命を従来に比べ
格段に延ばすことができる。
【0016】またこの発明では、プレス機械のボルスタ
内に複数のダイクッションピンを設けるとともに、これ
ら複数のダイクッションピンの各下方にそれぞれ均圧化
油圧シリンダを連結し、これら複数の均圧化油圧シリン
ダの下方にダイクッション機構を連結し、前記複数の均
圧化油圧シリンダを相互に連結して所定の油圧を封入す
るようにしたダイクッションピン均圧化装置の前記均圧
化油圧シリンダに発生するピーク油圧を算出するダイク
ッションピン均圧化装置のピーク油圧算出方法におい
て、前記均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用す
るダイクッションピン本数、上型がダイクッションピン
に接触するときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク
圧を求める第1工程と、前記第1工程で求めた仮1次ピ
ーク圧を前記ダイクッションピン均圧化装置内の全油量
値で補正する第2工程と、この第2工程で補正された油
圧値をダイクッションエア圧で補正し、1次ピーク圧を
求める第3工程とを具えるようにしている。かかる発明
によれば、ダイクッションピン均圧化装置に実際に発生
するピーク油圧を正確に求めることができる。
【0017】またこの発明では、プレス機械のボルスタ
内に複数のダイクッションピンを設けるとともに、これ
ら複数のダイクッションピンの各下方にそれぞれ均圧化
油圧シリンダを連結し、これら複数の均圧化油圧シリン
ダの下方にダイクッション機構を連結し、前記複数の均
圧化油圧シリンダを油路によって相互に連結し、これら
均圧化油圧シリンダ及び油路に所定の油を封入するよう
にしたダイクッションピン均圧化装置の前記均圧化油圧
シリンダの寿命を計算するダイクッションピン均圧化装
置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法において、前記均
圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダイクッ
ションピン本数、上型がダイクッションピンに接触する
ときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク圧を求める
第1工程と、前記第1工程で求めた仮1次ピーク圧を前
記ダイクッションピン均圧化装置内の全油量値で補正す
る第2工程と、この第2工程で補正された油圧値をダイ
クッションエア圧で補正し、1次ピーク圧を求める第3
工程と、前記求められた1次ピーク圧、プランジャーの
油圧面積、プランジャーに対する負荷、プランジャーの
曲げモーメント、プランジャーの断面係数、プランジャ
ーの剪断面積、プランジャーの曲げ応力、プランジャー
の剪断応力、およびプランジャーの応力集中率に基づき
各均圧化油圧シリンダのプランジャーに発生する最大主
応力を求める第4工程と、該求めた最大主応力を用いて
各均圧化油圧シリンダのプランジャーの疲労破壊寿命を
求める第5工程とを具えるようにしたことを特徴とす
る。この発明では、封入油圧の1次ピーク圧、プランジ
ャーの油圧面積、プランジャーに対する負荷、プランジ
ャーの曲げモーメント、プランジャーの断面係数、プラ
ンジャーの剪断面積、プランジャーの曲げ応力、プラン
ジャーの剪断応力、およびプランジャーの応力集中率に
基づき各均圧化油圧シリンダのプランジャーに発生する
量大主応力を求め、該求めた最大主応力を用いて各均圧
化油圧シリンダのプランジャーの疲労破壊寿命を求める
ようにしているので、均圧化油圧シリンダのプランジャ
ーの疲労破壊寿命を正確に求めることができる。
【0018】さらにこの発明では、プレス機械のボルス
タ内に複数のダイクッションピンを設けるとともに、こ
れら複数のダイクッションピンの各下方にそれぞれ均圧
化油圧シリンダを連結し、これら複数の均圧化油圧シリ
ンダの下方にダイクッション機構を連結し、前記複数の
均圧化油圧シリンダを油路によって相互に連結し、これ
ら均圧化油圧シリンダ及び油路に所定の油を封入するよ
うにしたダイクッションピン均圧化装置の前記均圧化油
圧シリンダの寿命を計算するダイクッションピン均圧化
装置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法において、前記
均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダイク
ッションピン本数、上型がダイクッションピンに接触す
るときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク圧を求め
る第1工程と、前記第1工程で求めた仮1次ピーク圧を
前記ダイクッションピン均圧化装置内の全油量値で補正
する第2工程と、この第2工程で補正された油圧値をダ
イクッションエア圧で補正し、1次ピーク圧を求める第
3工程と、均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用
するダイクッションピン本数、上型がダイクッションピ
ンに接触するときの上型の速度、及びダイクッションエ
ア圧に基づき1次ビーク圧に対する2次ピーク圧の比を
算出する第4工程と、前記1次ピーク圧に対する2次ピ
ーク圧の比が1以下の時は1次ピーク圧を選択し、前記
比が1より大きいときは2次ピーク圧を選択し、該選択
したピーク圧、プランジャーの油圧面積、プランジャー
に対する負荷、プランジャーの曲げモーメント、プラン
ジャーの断面係数、プランジャーの剪断面積、プランジ
ャーの曲げ応力、プランジャーの剪断応力、およびプラ
ンジャーの応力集中率に基づき各均圧化油圧シリンダの
プランジャーに発生する最大主応力を求める第5工程
と、該求めた最大主応力を用いて各均圧化油圧シリンダ
のプランジャーの疲労破壊寿命を求める第6工程とを具
えるようにしたことを特徴とする。この発明では、封入
油圧の1次ピーク圧および2次ピーク圧のうちの大きい
ほうのピーク圧、プランジャーの油圧面積、プランジャ
ーに対する負荷、プランジャーの曲げモーメント、プラ
ンジャーの断面係数、プランジャーの剪断面積、プラン
ジャーの曲げ応力、プランジャーの剪断応力、およびプ
ランジャーの応力集中率に基づき各均圧化油圧シリンダ
のプランジャーに発生する最大主応力を求め、該求めた
最大主応力を用いて各均圧化油圧シリンダのプランジャ
ーの疲労破壊寿命を求めるようにしているので、均圧化
油圧シリンダのプランジャーの疲労破壊寿命を正確に求
めることができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明を添付図面に示す実施例にし
たがって詳細に説明する。
【0020】図2は、先の図6及び図7に示したダイク
ッションピン均圧化装置の油圧波形を示すもので、P0
はプリロード油圧、Pmax1はピンタッチ時(上型5がダ
イクッションピン9にタッチするとき)の1次ピーク
圧、Pmax2は2次ピーク圧、PDはダイクッションの能
力に応じた安定油圧である。
【0021】図1は上記図2に示した1次ピーク圧Pma
x1、2次ピーク圧Pmax2の算出手順及びプランジャーの
疲労破壊寿命の算出手順を示すもので、以下このフロー
チャートに従って説明する。
【0022】この算出手順においては、演算パラメータ
として以下の5つのパラメータを用いるようにする。
【0023】・プランジャー18の径φ ・使用するダイクッションピン9の本数N ・ピンタッチ速度V ・ダイクッションピン均圧化装置に封入された油の全油
量Q ・ダイクッションエア圧p
【0024】・手順1…仮1次ピーク圧Paの算出(ス
テップ100) まず、プランジャー18の径φ、使用するダイクッショ
ンピン9の本数N、ピンタッチ速度Vを求めこれらの値
に基づき図3の対応グラフを用いて仮1次ピーク圧Pa
を算出する。
【0025】すなわち、図3のグラフはその横軸に使用
ダイクッションピン本数N(本)を取り、この本数Nを
プランジャーの径φが50mmのときと60mmのときと
で、グラフの目盛りを変化させてあり、さらに右縦軸に
はピンタッチ速度V(m/sec)をプロットし、左縦軸には
仮1次ピーク圧Pa(kg/cm2)をプロットしている。
【0026】例えば、プランジャー径φが50mm、使用
ダイクッションピン本数が15本であるとし、ピンタッ
チ速度Vが0.6m/sec であるとすると、この場合の仮
1次ピーク圧Pa は530kg/cm2となる。すなわち、使
用ダイクッションピン本数をプロットした縦線とピンタ
ッチ速度をプロットした線(図3に示した3本の線はピ
ンタッチ速度が0.43m/sec、0.59m/sec、0.7
6m/sec のときのものであり、そのときのピンタッチ速
度に応じた線をこれら3本の線を参照して引くようにす
る)の交点を左に延ばした位置にある値が、このときの
仮1次ピーク圧Pa となる。なお、この図3のグラフ
は、ダイクッションピン均圧化装置に封入された油の全
油量Qが6.1リットル、ダイクッションエア圧pが
6.2kg/cm2のときの仮1次ピーク圧Pa が求められる
ようになっており、上記全油量Q、ダイクッションエア
圧pが上記の値と異なるときは以下の手順に従って補正
演算を行うようにする。
【0027】ただし、プランジャーの径φが50mmのと
き使用ダイクッションピン本数Nが40本以上、または
プランジャーの径φが60mmのとき使用ダイクッション
ピン本数Nが58本以上のときは上記全油量Q及びダイ
クッションエア圧pについての補正演算を行う必要はな
い。
【0028】・手順2…ダイクッションピン均圧化装置
の全油量による補正(ステップ110) 次に、上記算出した仮1次ピーク圧Pa を均圧化装置の
全油量Q(リットル)によって補正して、算出1次ピー
ク圧Pb を求める。この際用いる補正演算式は以下の2
つのいずれかの式(1)、(2)を用いる。ここで、前
述したように、プランジャーの径φが50mmのとき使用
ダイクッションピン本数Nが40本以上、またはプラン
ジャーの径φが60mmのとき使用ダイクッションピン本
数Nが58本以上のときは、この手順2すなわち上記全
油量Qによる補正演算を行う必要はない。
【0029】使用ダイクッションピン本数Nが10≦N
<27(但しφ=50mm)、または15≦N<39(但
しφ=60mm)の場合、 使用ダイクッションピン本数Nが27≦N<40(但し
φ=50mm)、または39≦N<58(但しφ=60m
m)の場合、 例えば、プランジャー径φが50mm、使用ダイクッショ
ンピン本数が15本であるとし、ピンタッチ速度Vが
0.6m/sec であり、ダイクッションピン均圧化装置の
全油量Qが5.0リットルであるとすると、上記手順1
では仮1次ピーク圧Paは530kg/cm2 として算出され
るために、これを上記式(1)に代入すると、算出1次
ピーク圧Pbは となる。
【0030】・手順3…ダイクッションエア圧pによる
補正演算(ステップ120) 次に、上記手順2で算出した算出1次ピーク圧Pb をダ
イクッションエア圧pによって補正して、最終的な1次
ピーク圧Pmax1を求める。
【0031】この手順3には、図4のダイクッションエ
ア圧と1次ピーク圧との対応関係を示すグラフを用い
る。
【0032】すなわち、この手順3では、上記手順2で
算出した算出1次ピーク圧Pb に対応する縦軸位置を水
平に延ばした線とダイクッションエア圧p=6.2kg/c
m2に対応する縦線との交点を求め、この交点を通過しか
つ図4に示された複数の線に沿って平行な線をプロット
する。そして、このプロットした線と求めたいダイクッ
ションエア圧との交点を左に延ばした値を1次ピーク圧
Pmax1とする。
【0033】例えば、プランジャー径φが50mm、使用
ダイクッションピン本数が15本であり、ピンタッチ速
度Vが0.6m/sec であり、ダイクッションピン均圧化
装置の全油量Qが5.0リットルであり、ダイクッショ
ンエア圧pを3.0kg/cm2とすると、上記手順1及び手
順2を経ることで算出1次ピーク圧Pbは634kg/cm2
として算出されるために、この算出1次ピーク圧Pb=
634kg/cm2とダイクッションエア圧pを3.0kg/cm2
と図4のグラフを用いることで、1次ピーク圧Pmax1=
590kg/cm2が求められる。
【0034】・手順4…2次ピーク圧Pmax2>1次ピー
ク圧Pmax1のときの補正(ステップ130) 使用ダイクッションピンの本数が少なく、ダイクッショ
ンエア圧が高いときには、2次ピーク圧Pmax2>1次ピ
ーク圧Pmax1の場合があり、この場合にはその後のプラ
ンジャーの寿命計算のときに1次ピーク圧Pmax1ではな
く、2次ピーク圧Pmax2の値を用いるようにする。
【0035】図5は、手順3で算出した1次ピーク圧P
max1から2次ピーク圧Pmax2を算出するためのグラフで
あり、その横軸に使用ダイクッションピン本数N(本)
を取り、この使用ダイクッションピン本数Nをプランジ
ャー径φが50mmのときと60mmのときとで、グラフの
目盛りを変化させてあり、さらに右縦軸にはダイクッシ
ョンエア圧(kg/cm2)をプロットし、左縦軸には1次ピー
ク圧Pmax1に対する2次ピーク圧Pmax2の比をプロット
している。
【0036】すなわち、使用ダイクッションピン本数を
プロットした縦線とダイクッションエア圧をプロットし
た線(図5に示した6本の線は、ダイクッション圧が
1.5kg/cm2、2kg/cm2、3kg/cm2、4kg/cm2、5kg/c
m2、6kg/cm2のときのものであり、そのときのダイクッ
ションエア圧に応じた線をこれら6本の線を参照して引
くようにする)の交点を左に延ばした位置にある値がこ
のときの1次ピーク圧Pmax1に対する2次ピーク圧Pma
x2の比(Pmax2/Pmax1)となる。
【0037】そして、この比が1より大きいときには、
先の手順3で算出した1次ピーク圧Pmax1にこの比を掛
けることにより2次ピーク圧Pmax2を算出し、この後の
寿命計算の際にはこの2次ピーク圧Pmax2を用いるよう
にする。
【0038】・手順5…プランジャーの応力計算(ステ
ップ140) 上記算出したピーク圧Pmax1またはPmax2の他に、油圧
面積、負荷、曲げモーメント、断面係数、剪断面積、曲
げ応力、剪断応力、応力集中率を求め、これらを用いて
プランジャーのストッパ部(フランジ部分)に発生する
最大主応力 σi(kg/mm2)を当該プレス機械で使用する
金型毎に算出する。
【0039】・手順6…プランジャーの疲労破壊寿命計
算(ステップ150) 次に、上記求めた各金型毎の最大主応力σiを下式
(3)に代入することで疲労破壊寿命L(年)を算出す
る。
【0040】疲労亀裂寿命L(年) D0;許容疲労被害量(固定値) Dy;年間疲労被害量 σi;使用する金型毎の発生応力 Ni;使用する金型毎の年間負荷回数(固定値) i;金型単位 このようにして、プランジャーの疲労破壊寿命Lを計算
する。
【0041】かかる方法によって得た疲労破壊寿命Lは
実際に破壊されたプランジャーの寿命と好適な一致を得
ることができた。
【0042】ところで、先の議論からも明らかなよう
に、上記プランジャーのストッパ部(フランジ部分)の
寿命Lは前記1次ピーク圧Pmax1を下げることで、引き
延ばすことができる。
【0043】ここで、先の手順2で示した式(1)、
(2)に着目した場合、ダイクッションピン均圧化装置
の全油量Qは、上記式(1)、(2)の分母に存在して
いるので、1次ピーク圧Pmax1は前記全油量Qを従来に
比べて増加することでその値を下げることができる。す
なわち、前記ダイクッションピン均圧化装置の全油量Q
を増加することで未使用の均圧化油圧シリンダに加わる
1次ピーク圧を下げ(鈍くし)、これにより上記均圧化
油圧シリンダの寿命を延ばすようにする。
【0044】従って、本装置においては、前記ダイクッ
ションピン均圧化装置の全油量Qを増加するという簡単
な手法を用いることで前記均圧化油圧シリンダの寿命を
引き延ばすようにする。尚、このダイクッションピン均
圧化装置の全油量Qというパラメータは、他の使用ダイ
クッションピン本数、ダイクッションエア圧、ピンタッ
チ速度などのパラメータに比べて調整を行い易いパラメ
ータである。
【0045】すなわち、ダイクッションピン本数を変え
ることは金型との対応を考えると実施に困難が伴ない、
ダイクッションエア圧を変えることは成形不良が発生し
やすいので、実施することができず、さらにピンタッチ
速度を変更する(下げる)と時間当たりの生産量が低下
するので生産者になかなか受け入れてもらえないなどの
問題があるからである。
【0046】尚、上記実施例で説明したピーク油圧の算
出手順はこれをソフトウエア化することで全自動での実
施が勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるピーク油圧算出手順を示すフ
ローチャート図。
【図2】ダイクッションピン均圧化装置に発生する油圧
波形を示すグラフ。
【図3】仮1次ピーク油圧を求めるためのグラフ。
【図4】ダイクッションエア圧による補正の為のグラ
フ。
【図5】2次ピーク油圧を1次ピーク油圧から求めるた
めのグラフ。
【図6】ダイクッションピン均圧化装置を具えたプレス
機械を示す図。
【図7】ダイクッションピン均圧化装置の均圧化油圧シ
リンダ部の拡大図。
【図8】均圧化油圧シリンダのプランジャーの疲労亀裂
破壊を示す図。
【符号の説明】
1…クラウン 2…アプライト 3…ベッド 4…スライド 5…上型 6…下型 7…ボルスタ 8…ムービングボルスタ 9…ダイクッションピン 10…均圧化装置プレート 11…均圧化油圧シリンダ 12…ダイクッションパッド 13…ダイクッションレッグ 14…ダイクッションエアーシリンダ 15…ダイクッションロッド 16…ダンパ 17…プランジャーのフランジ部分 18…プランジャー 19…油路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッ
    ションピンを設けるとともに、これら複数のダイクッシ
    ョンピンの各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結
    し、これら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッ
    ション機構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを
    油路によって相互に連結し、これら均圧化油圧シリンダ
    及び油路に所定の油を封入するようにしたダイクッショ
    ンピン均圧化装置の油量算出方法であって、 前記均圧化油圧シリンダのプランジャー径と、使用ダイ
    クッションピン本数と、上型がダイクッションピンに接
    触するときのピンタッチ速度と、ダイクッションピン均
    圧化装置の全油量と、ダイクッションエア圧とに基づい
    て前記プレス機械を動作させた際の前記封入油圧の1次
    ピーク圧を求める第1工程と、 該求められた1次ピーク圧が所定の許容範囲内になるよ
    うに前記封入される油の全量を決定する第2工程と、 を具えるダイクッションピン均圧化装置の油量算出方
    法。
  2. 【請求項2】プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッ
    ションピンを設けるとともに、これら複数のダイクッシ
    ョンビンの各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結
    し、これら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッ
    ション機構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを
    油路によって相互に連結し、これら均圧化油圧シリンダ
    及び油路に所定の油を封入するようにしたダイクッショ
    ンピン均圧化装置の油量算出方法であって、 予め設定された、前記均圧化油圧シリンダのプランジャ
    ー径と使用ダイクッションピン本数と上型がダイクッシ
    ョンピンに接触するときのピンタッチ速度と仮1次ピー
    ク圧との関係に、使用する均圧化油圧シリンダのプラン
    ジャー径と、使用するダイクッションピン本数と、前記
    ピンタッチ速度とを代入することにより仮1次ピーク圧
    を求める第1工程と、 予め設定された、ダイクッションピン均圧化装置の全油
    量と算出1次ピーク圧の関係に、前記第1工程で求めら
    れた仮1次ピーク圧値を代入して算出1次ピーク圧を求
    めた後、予め設定されたダイクッションエア圧と1次ピ
    ーク圧との関係に、前記算出1次ピーク圧値を代入し
    て、前記プレス機械を動作させた際の前記封入油圧の1
    次ピーク圧を求める第2工程と、 予め設定された、均圧化油圧シリンダのプランジャー径
    と使用ダイクッションピン本数と上型がダイクッション
    ピンに接触するときのピンタッチ速度とダイクッション
    エア圧と1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の比との関
    係に、使用する均圧化油圧シリンダのプランジャー径
    と、使用するダイクッションピン本数と、前記ピンタッ
    チ速度と、使用するダイクッションのエア圧とを代入す
    ることにより1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の比を
    算出し、この比に基づき前記プレス機械を動作させた際
    の前記封入油圧の2次ピーク圧を求める第3工程と、 前記算出した1次ピーク圧および2次ピーク圧のうちの
    大きな方の圧が所定の許容範囲内になるように前記封入
    される油の全量を決定する第4工程と、 を具えるダイクッションピン均圧化装置の油量算出方
    法。
  3. 【請求項3】プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッ
    ションピンを設けるとともに、これら複数のダイクッシ
    ョンピンの各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結
    し、これら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッ
    ション機構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを
    相互に連結して所定の油圧を封入するようにしたダイク
    ッションピン均圧化装置の前記均圧化油圧シリンダに発
    生するピーク油圧を算出するダイクッションピン均圧化
    装置のピーク油圧算出方法において、 前記均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダ
    イクッションピン本数、上型がダイクッションピンに接
    触するときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク圧を
    求める第1工程と、 前記第1工程で求めた仮1次ピーク圧を前記ダイクッシ
    ョンピン均圧化装置内の全油量値で補正する第2工程
    と、 この第2工程で補正された油圧値をダイクッションエア
    圧で補正し、1次ピーク圧を求める第3工程と、 を具えるダイクッションピン均圧化装置のピーク油圧算
    出方法。
  4. 【請求項4】プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッ
    ションピンを設けるとともに、これら複数のダイクッシ
    ョンピンの各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結
    し、これら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッ
    ション機構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを
    油路によって相互に連結し、これら均圧化油圧シリンダ
    及び油路に所定の油を封入するようにしたダイクッショ
    ンピン均圧化装置の前記均圧化油圧シリンダの寿命を計
    算するダイクッションピン均圧化装置の均圧化油圧シリ
    ンダ寿命計算方法において、 前記均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダ
    イクッションピン本数、上型がダイクッションピンに接
    触するときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク圧を
    求める第1工程と、 前記第1工程で求めた仮1次ピーク圧を前記ダイクッシ
    ョンピン均圧化装置内の全油量値で補正する第2工程
    と、 この第2工程で補正された油圧値をダイクッションエア
    圧で補正し、1次ピーク圧を求める第3工程と、 前記求められた1次ピーク圧、プランジャーの油圧面
    積、プランジャーに対する負荷、プランジャーの曲げモ
    ーメント、プランジャーの断面係数、プランジャーの剪
    断面積、プランジャーの曲げ応力、プランジャーの剪断
    応力、およびプランジャーの応力集中率に基づき各均圧
    化油圧シリンダのプランジャーに発生する最大主応力を
    求める第4工程と、 該求めた最大主応力を用いて各均圧化油圧シリンダのプ
    ランジャーの疲労破壊寿命を求める第5工程と、 を具えるようにしたことを特徴とするダイクッションピ
    ン均圧化装置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法。
  5. 【請求項5】プレス機械のボルスタ内に複数のダイクッ
    ションピンを設けるとともに、これら複数のダイクッシ
    ョンピンの各下方にそれぞれ均圧化油圧シリンダを連結
    し、これら複数の均圧化油圧シリンダの下方にダイクッ
    ション機構を連結し、前記複数の均圧化油圧シリンダを
    油路によって相互に連結し、これら均圧化油圧シリンダ
    及び油路に所定の油を封入するようにしたダイクッショ
    ンピン均圧化装置の前記均圧化油圧シリンダの寿命を計
    算するダイクッションピン均圧化装置の均圧化油圧シリ
    ンダ寿命計算方法において、 前記均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダ
    イクッションピン本数、上型がダイクッションピンに接
    触するときのピンタッチ速度に基づき仮1次ピーク圧を
    求める第1工程と、 前記第1工程で求めた仮1次ピーク圧を前記ダイクッシ
    ョンピン均圧化装置内の全油量値で補正する第2工程
    と、 この第2工程で補正された油圧値をダイクッションエア
    圧で補正し、1次ピーク圧を求める第3工程と、 均圧化油圧シリンダのプランジャー径、使用するダイク
    ッションピン本数、上型がダイクッションピンに接触す
    るときの上型の速度、及びダイクッションエア圧に基づ
    き1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の比を算出する第
    4工程と、 前記1次ピーク圧に対する2次ピーク圧の比が1以下の
    時は1次ピーク圧を選択し、前記比が1より大きいとき
    は2次ピーク圧を選択し、該選択したピーク圧、プラン
    ジャーの油圧面積、プランジャーに対する負荷、プラン
    ジャーの曲げモーメント、プランジャーの断面係数、プ
    ランジャーの剪断面積、プランジャーの曲げ応力、プラ
    ンジャーの剪断応力、およびプランジャーの応力集中率
    に基づき各均圧化油圧シリンダのプランジャーに発生す
    る最大主応力を求める第5工程と、 該求めた最大主応力を用いて各均圧化油圧シリンダのプ
    ランジャーの疲労破壊寿命を求める第6工程と、 を具えるようにしたことを特徴とするダイクッションピ
    ン均圧化装置の均圧化油圧シリンダ寿命計算方法。
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