JP3061935U - 電子ビ―ム偏向装置 - Google Patents

電子ビ―ム偏向装置

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JP3061935U
JP3061935U JP1999001280U JP128099U JP3061935U JP 3061935 U JP3061935 U JP 3061935U JP 1999001280 U JP1999001280 U JP 1999001280U JP 128099 U JP128099 U JP 128099U JP 3061935 U JP3061935 U JP 3061935U
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JP
Japan
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electron beam
coil
ribs
vertical
vertical deflection
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JP1999001280U
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暁 飯島
渥章 田尻
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Samsung R&D Institute Japan Co Ltd
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Samsung Yokohama Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビーム偏向装置において対向配列された
1対の垂直偏向コイルの相互の隔離幅を変えることによ
り、垂直偏向コイルの磁界分布を容易に調整できるよう
にする。 【解決手段】 コイルセパレータの垂直方向の母線M上
に、対向配列された垂直偏向コイル30,30の周方向
の隔離幅Hを規定する複数のリブ21,22,23が立
設され、これらのリブがそれぞれ周方向に異なる長さを
有していて、これらのリブを選択的に切除することによ
り、前記の隔離幅Hが調整できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、対向配列された1対の垂直偏向コイルの相互の隔離幅を変えること により、垂直偏向コイルの磁界分布を容易に調整できるようにした電子ビーム偏 向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョンやコンピュータディスプレイなどに用いられる陰極線表示管(以 下、単に「表示管」という)は、図3に示すように、電子ビームEの発射部10 1を内蔵する管状の頸部110と、この頸部110から拡径して延び前記電子ビ ームEの射突によって画像を表示する表示部120とを有し、この電子ビームE の進路の外周には、この表示管の軸線Pと同軸的に、頸部側から表示部側に向け て漸次拡径する管状に成形された電子ビーム偏向装置200が装着されている。 この電子ビーム偏向装置200は、電子ビーム発射部101において画像信号を 担持して発射された電子ビームEを水平方向および垂直方向に偏向する。カラー 表示管の場合も同様であって、電子ビーム発射部からそれぞれR(赤)G(緑) B(青)の光3原色に対応する画像信号を担持した3本の電子ビームが発射され 、前記の電子ビーム偏向装置によって水平方向および垂直方向に偏向され、偏向 された電子ビームが表示部の蛍光面においてそれぞれR、G、Bに発光する蛍光 ドットに射突して画像を形成する。
【0003】 これらの表示管に用いられる電子ビーム偏向装置は一般に、図3、図4に示す ように、表示管100の軸線Pと同軸的に、かつこの表示管100の頸部側から 表示部側に向けて漸次拡径する管状に成形され、互いに垂直方向に対向配列され た1対の水平偏向コイル210,210と、この水平偏向コイル210,210 を内面に装着したコイルセパレータ220を介してその外周に沿うように成形さ れ互いに水平方向に対向配列された1対の垂直偏向コイル230,230と、更 にその外周に配設された環状の強磁性コア(フェライトコア)240とを有して いる。
【0004】 この電子ビーム偏向装置200において、1対の水平偏向コイル210,21 0は、電子ビームEの進路に垂直磁界を与えることでこれらの電子ビームを水平 方向に偏向する作用を有し、1対の垂直偏向コイル230,230は、電子ビー ムの進路に水平磁界を与えることで電子ビームを垂直方向に偏向する作用を有し ている。コイルセパレータ220は前記の水平偏向コイル210と垂直偏向コイ ル230とを隔離すると共に、これらの位置がずれないように支持する。また、 強磁性コア240は、水平偏向コイル210と垂直偏向コイル230とにより前 記電子ビームEの進路に形成される磁束の密度を高めるために装着されている。
【0005】 前記水平偏向コイル210は一般に、図5に示すように、表示管の頸部側から 表示部側に向けて漸次拡径するサドル形に成形されている。従来の水平偏向コイ ルは「ベント型」と呼ばれ、電線がフランジ状に軸線Pに対して垂直方向に立ち 上がって巻回された部分、すなわちベント部211が頸部側に形成されている。 ベント型の電子ビーム偏向装置においては、垂直偏向コイル230も概略同様な 形状に成形され、同様なベント部231が形成されている。
【0006】 しかしこのベント型は、組立て手順が複雑で、例えば強磁性コア240なども 割り形を用いなければ装着できないなど部品点数が多くなると共に組立て作業に 多くの工数を要するので、最近では、例えば水平偏向コイルの一例を図6に示す ように、頸部側から表示部側に向けて漸次拡径するのみでベント部を欠いた、い わゆる「ベントレス型」の水平偏向コイルおよび垂直偏向コイルが用いられるよ うになってきた。
【0007】 ベントレス型の電子ビーム偏向装置は、水平偏向コイル210および垂直偏向 コイル230が、いずれも頸部側から表示部側に向けて一方的に拡径するのみで 、頸部側にフランジ状のベント部211,231が形成されていない。従って電 子ビーム偏向装置の組立てに際しては、1対の水平偏向コイル210,210を 内面に装着したコイルセパレータ220の外面に1対の垂直偏向コイル230, 230を装着した後、その外周に前記の環状の強磁性コア240を単にはめ込み 、このはめ込まれた強磁性コア240を、ホットメルト接着剤などを用いてコイ ルセパレータ220に接着して固定すればよいので、部品点数や組立て工数を大 幅に削減できる利点がある。
【0008】 前記ベントレス型の電子ビーム偏向装置は、組立て工程における省力化や経費 節減には有効であるが、一方、ベント部のコイルを欠いているため、この電子ビ ーム偏向装置によって表示管内にもたらされる磁界にムラが生じやすく、例えば 垂直偏向コイルの取付け位置の僅かなバラツキによっても表示管内のいわゆるピ ンクッション磁界とバレル磁界の分布が変動するなど磁界の調整が難しかった。 この磁界分布のバラツキは、コイルの外周にフェライトコアや鉄片などの調整片 を貼付する方法によっても或る程度調整されるが、その他の有効な調整方法の一 つとして、コイルセパレータの外面に対向配列された垂直偏向コイルの周方向の 隔離幅を調整する方法が知られている。この隔離幅は、従来、設計時に決定され 、コイルセパレータを成型する段階でその外面に周方向に一定の長さを有するリ ブを立設し、このリブを隔壁として用いていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前記の表示管を用いる表示装置にはさまざまなサイズや形式があって 、それぞれの品種に対応した特性の電子ビーム偏向装置が必要になる。この特性 を調整するためには、これらの電子ビーム偏向装置における前記垂直偏向コイル の隔離幅も変更が求められ、その都度、所定の長さのリブを有するコイルセパレ ータを金型から起こして調達することになり、大きな出費を強いられるという問 題があった。 本考案は、上記の課題を解決するためになされたものであって、従ってその目 的は、1対の垂直偏向コイルの相互の隔離幅を容易に変更することができ、隔離 幅を変更することによって垂直偏向コイルの磁界分布を調整できるようにした電 子ビーム偏向装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本考案は、コイルセパレータの垂直方向の母線上 に、対向配列された垂直偏向コイルの周方向の隔離幅を規定する複数のリブが立 設され、これらのリブがそれぞれ周方向に異なる長さを有していて、これらのリ ブを選択的に切除することにより、前記の隔離幅が調整できるようにした電子ビ ーム偏向装置を提供する。
【0011】 この電子ビーム偏向装置は、コイルセパレータが垂直方向の母線上に、周方向 に長さの異なる複数のリブを有しているので、設計段階で規定した垂直偏向コイ ルの周方向の隔離幅に応じて、その隔離幅以上に長いリブを切除すれば、直ちに 所定の隔離幅が得られ、コイルセパレータをその都度金型から起こして調達する 必要がなくなる。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を実施例により図面を用いて説明する。 図1は本考案の一実施例の電子ビーム偏向装置における組立て途中の状態を示 している。この電子ビーム偏向装置1はいわゆるベントレス型であって、表示管 の頸部側から表示部側に向けて漸次拡径する管状のコイルセパレータ20と、そ の外周に互いに水平方向に対向配列された1対の垂直偏向コイル30,30とを 有している。そしてこのコイルセパレータの上下の垂直方向の母線M上には、そ れぞれ前記対向配列された垂直偏向コイル30,30の周方向の隔離幅Hを規定 する複数のリブ21,22,23が立設されている。これらのリブ21,22, 23はそれぞれ周方向に異なる長さを有すると共に、それぞれが母線M上で頸部 側と表示部側とに同じ長さのリブのセット21−21,22−22,23−23 を形成している。この実施例では、リブ21が最も長く、リブ23が最も短い。
【0013】 前記の電子ビーム偏向装置1は、設計の段階で垂直偏向コイル30,30の周 方向の隔離幅Hs が決定されたとき、例えばその設計された隔離幅Hs がリブ2 2の長さに相当した場合は、組立て時にリブ22より長いリブ21,21を切除 する。この切除は、リブ21,21を母線Mの方向に押し折ることによって容易 に行える。この状態でコイルセパレータ20の周面に1対の垂直偏向コイル30 ,30を、互いに水平方向に対向配列するように装着すれば、この垂直偏向コイ ル30,30の周方向の隔離幅は、設計値であるHs に規定される。設計された 隔離幅Hs より短いリブ(この場合はリブ23)は切除する必要がない。
【0014】 前記実施例の電子ビーム偏向装置1は、図2に示すように、設計された隔離幅 Hs より長いリブ21を選択的に除去した前記コイルセパレータ20の内面に、 1対の水平偏向コイル10,10を互いに垂直方向に対向配列するように装着し 、前記コイルセパレータ20の外周面に、1対の垂直偏向コイル30,30を互 いに水平方向に対向配列するように装着し、その外周に環状の強磁性コア40を はめ込むことによって組み立てることができる。
【0015】
【考案の効果】
本考案の電子ビーム偏向装置は、コイルセパレータの垂直方向の母線上に、対 向配列された1対の垂直偏向コイルの周方向の隔離幅を規定する複数のリブが立 設されてなるものであるので、これらのリブを選択的に切除することによって、 設計値に対応した垂直偏向コイルの隔離幅が容易に得られ、設計変更の都度金型 から起こしなおしてコイルセパレータを成型する必要がないので、磁界分布が調 整された電子ビーム偏向装置を経済的に有利に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例において、強磁性コアを装
着する以前の状態を示す平面図。
【図2】 前記実施例の電子ビーム偏向装置を示す垂直
断面図。
【図3】 電子ビーム偏向装置を装着した表示管の概略
図。
【図4】 一般的な電子ビーム偏向装置の構成を示す斜
視図。
【図5】 一般的なベント型水平偏向コイルの斜視図。
【図6】 一般的なベントレス型水平偏向コイルの斜視
図。
【符号の説明】
1:電子ビーム偏向装置 10:水平偏向コイル 20:コイルセパレータ 21,22,23:リブ 30:垂直偏向コイル 40:フェライトコア P:軸線 H:隔離幅

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線表示管における電子ビームの進路
    を囲んで、前記陰極線表示管の軸線と同軸的にその頸部
    側から表示部側に向けて漸次拡径する管状に成形された
    ベントレス型の電子ビーム偏向装置であって、この電子
    ビーム偏向装置が、前記頸部側から表示部側に向けて漸
    次拡径する管状のコイルセパレータと、その外周に互い
    に水平方向に対向配列された1対の垂直偏向コイルとを
    有し、 前記コイルセパレータの垂直方向の母線上に、前記対向
    配列された垂直偏向コイルの周方向の隔離幅を規定する
    複数のリブが立設され、これらのリブがそれぞれ周方向
    に異なる長さを有していて、これらのリブを選択的に切
    除することにより、前記の隔離幅が調整できるようにし
    たことを特徴とする電子ビーム偏向装置。
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