JP3061711U - ヒンジ部材 - Google Patents

ヒンジ部材

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JP3061711U
JP3061711U JP1999000997U JP99799U JP3061711U JP 3061711 U JP3061711 U JP 3061711U JP 1999000997 U JP1999000997 U JP 1999000997U JP 99799 U JP99799 U JP 99799U JP 3061711 U JP3061711 U JP 3061711U
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裕 新井
洋行 山下
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Lihit Lab Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表表紙と裏表紙との間の部分で折り曲げやす
く、しかも表表紙と裏表紙との間の部分にファイリング
具を強固に取り付けることのできるヒンジ部材を提供す
る。 【解決手段】 ヒンジ部材10は、表表紙12および裏
表紙14のそれぞれに接続される接続部16と、接続部
間を連結する連結部18とを含み、さらに連結部は、表
表紙12と裏表紙14との間を折り曲げやすくするため
の軟質材20と、軟質材に連設され、ファイリング具9
0を強固に固定するための硬質材22とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案はヒンジ部材に関し、特にたとえば、クリップ付きファイルなどのフ ァイルやノート、バインダーなどの表紙に用いられるヒンジ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願考案の背景となる従来のヒンジ部材を図12および図13に示す。このヒ ンジ部材1は、表表紙2および裏表紙3のそれぞれに接続される硬質の接続部4 ,4と、それらの接続部間を連結する軟質の連結部5とからなるものである。こ のヒンジ部材1は、連結部5が柔軟で折り曲げ易いので、表表紙2と裏表紙3と の開閉がし易いものである。そのため、表表紙2を裏表紙3に対してほぼ360 度回転することができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このヒンジ部材では、連結部が軟質で柔軟なため、リング金具 やポケット等のファイリング具を連結部に強固に取り付けることが困難であった 。すなわち、連結部が軟質なため、強く引っ張れば連結部とファイリングとの取 り付けられた部分が変形するため、ファイリング具がヒンジ部材から離脱しやす かった。
【0004】 それゆえに、本願考案の主たる目的は、表表紙と裏表紙との間の部分で折り曲 げやすく、しかも表表紙と裏表紙との間の部分にファイリング具を強固に取り付 けることのできるヒンジ部材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、表表紙と裏表紙とを開閉可能に連結するためのヒンジ部材であっ て、表表紙および裏表紙のそれぞれに接続される接続部と、接続部間を連結する 連結部とを含み、さらに、連結部は、表表紙と裏表紙との間を折り曲げやすくす るための軟質材と、軟質材に連設され、ファイリング具を強固に固定するための 硬質材とからなる、ヒンジ部材である。このヒンジ部材では、連結部が軟質材と 硬質材とからなるので、軟質材において折り曲げやすさが確保できる。しかも、 ファイリング具を硬質材に対して固定することにより、ファイリング具をヒンジ 部材に対して強固に取り付けることができる。 また、本願考案にかかるヒンジ部材において、硬質材の表面を軟質材と同じ軟 質素材で被覆してもよい。この場合には、連結部に硬質材が内蔵されるので、ヒ ンジ部材の手触りや見栄えが良くなる。 さらに、本願考案にかかるヒンジ部材において、硬質材の一部をその表面を覆 う軟質素材から露出させてもよい。この場合には、露出した硬質材に対してファ イリング具を強固に溶着できる。 また、接続部を連結部に対して折り曲げた際に、接続部の端面と硬質材の端面 とが互いに当接し合うように形成されてもよい。この場合には、当接し合う端面 によって表表紙および裏表紙に接続された接続部をしっかりと受け止めることが でき、ヒンジ部材の耐久性等が向上する。
【0006】 本願考案の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行 う以下の考案の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0007】
【考案の実施の形態】
図1は本願考案にかかるヒンジ部材を使用したファイルの一例を示す正面図で あり、図2は図1に示すファイルに用いたヒンジ部材の断面図である。 このヒンジ部材10は、表表紙12と裏表紙14とを開閉可能に連結するため の短冊状のものである。ヒンジ部材10は、接続部16,16を含む。接続部1 6,16は、それぞれ断面略コの字形状に形成される。そして、ヒンジ部材10 の一方の接続部16には、その内側に略四角形状の表表紙12の一端部が挿入さ れ、たとえば超音波で溶着される。同様に、他方の接続部16には、その内側に 略四角形状の裏表紙14の一端部が挿入され、たとえば超音波で溶着される。表 表紙12および裏表紙14と接続部16とは、同じ硬質素材で形成される。この 硬質素材としては、たとえばポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を用い ることができる。
【0008】 接続部16,16間は、連結部18によって連結される。接続部16,16と 連結部18とは、異質の材料を同時に押し出す2色押出成形により、一体的に成 形される。連結部18は、軟質材20と硬質材22とがヒンジ部材10の幅方向 に交互に連設されてなる。軟質材20と硬質材22とは、接続部16と連結部1 8とが成形される際に同時に、ヒンジ部材10の長手方向の一端から他端にわた って連続的に、2色押出成形により一体に形成される。このとき、図2に示すよ うに、軟質材20の幅方向の一端部は、接続部16内で膨らむような形状に形成 される。このように形成することにより、接続部16と軟質材20との連結がし っかりとなされる。
【0009】 軟質材20は、エラストマー系樹脂やウレタンなどの軟質素材で形成される。 一方、硬質材22は、軟質材20に比べて腰が強くて強度のある硬質素材で形成 される。たとえば、このヒンジ部材10では、接続部16と同じ硬質のポリプロ ピレンなどのポリオレフィン系樹脂で硬質材22が形成される。硬質材22に取 り付けられるファイリング具としては、たとえばリング金具や透明ポケットなど がある。リング金具90は、たとえば図3に示すように、硬質材22に対してア ルミ鋲92で固着される。また、透明ポケット94は、たとえば図4に示すよう に、硬質材22に対して超音波などにより溶着される。この場合、硬質材22と 透明ポケット94は互いに溶着性の良い材質が形成される必要があり、硬質材2 2が硬質のポリプレピレンで形成されている場合には、透明ポケット94は、軟 質の透明なポリプロピレンフィルムなどで形成される。
【0010】 図2に示すように、断面略コの字形状の接続部16の溶着前の内面には、断面 三角形状の突起16aが形成され、その突起の両側に溝16bが形成される。こ の突部16aは、接続部16と表表紙12および裏表紙14との溶着強度を強め るためのものである。また、それらの溝16bは、表表紙12および裏表紙14 と接続部16と溶着時に、溶融された突部16aを流し込んで、溶着部分が波打 たないようにして、溶着跡を美しくするためのものである。
【0011】 図1ないし図4に示すヒンジ部材10では、表表紙12と裏表紙14との間に 軟質材20が存在するので、その部分で折り曲げやすい。また、腰が強くて強度 のある硬質材22に対してファイリング具が固定されるので、ファイリング具を ヒンジ部材10に対して強固に取り付けることができる。すなわち、たとえば図 3に示したリング金具90のように、アルミ鋲92で留め付けられるファイリン グ具の場合には、アルミ鋲92をかしめる部分が硬質材22でできており変形し にくいため、ファイリング具をヒンジ部材10から引き離す方向に力がかかった 場合に両者が離脱しにくい。また、たとえば図4に示した透明ポケット94のよ うに、超音波などの溶着により固定されるファイリング具の場合にも、ファイリ ング具が溶着された硬質材22が変形しにくいため、ファイリング具をヒンジ部 材10から引き離す方向に力がかかった場合に両者が離脱しにくい。さらに、ヒ ンジ部材10が、腰が強くて強度のある硬質材22を含むので、ヒンジ部材10 全体としての強度ないし耐久性が上がる。
【0012】 図5は、本願考案にかかるヒンジ部材の他の例を示す断面図である。 図5に示すヒンジ部材は、図1ないし図4に示したヒンジ部材に比べて、連結 部18の構造が相違する。すなわち、図5に示すヒンジ部材30では、接続部1 6,16間に2つの硬質材22と、3つの軟質材20とが、ヒンジ部材の幅方向 に交互に形成される。このヒンジ部材30では、3つの軟質材20でヒンジ部材 の折り曲げ易さが確保されるとともに、2つの硬質材22のそれぞれに対してた とえば透明ポケットなどのファイリング具を取り付けることができる。
【0013】 図6は、本願考案にかかるヒンジ部材のさらに他の例を示す断面図である。 図6に示すヒンジ部材は、図1ないし図4に示したヒンジ部材に比べて、連結 部18の構造が相違する。すなわち、図6に示すヒンジ部材40では、接続部1 6,16間に、4つの硬質材22と軟質材20とがヒンジ部材の幅方向に交互に 形成される。しかも、このヒンジ部材40では、硬質材22の表面が軟質材20 と同じ軟質素材で被覆されて一体に形成される。この場合には、連結部18内に 硬質材22が内蔵されることになるので、ヒンジ部材40を用いたファイルの手 触りや見栄えが良くなる。また、図6に示したヒンジ部材40でも、たとえば透 明ポケットなどのファイリング具を4つの硬質材22のそれぞれに対してしっか りと取り付けることができる。なお、この場合、透明ポケットと硬質材22とが 溶着される部分における硬質材22表面の軟質材20は、溶着時の熱で溶けて貫 通し得る厚みに形成される。
【0014】 図7は、本願考案にかかるヒンジ部材の別の例を示す断面図である。 図7に示すヒンジ部材は、図6に示したヒンジ部材に比べて、連結部18の構 造が相違する。すなわち、図7に示すヒンジ部材50では、接続部16,16間 に、3つの硬質材22と軟質材20とがヒンジ部材の幅方向に交互に形成される 。しかも、このヒンジ部材50では、硬質材22の表面が軟質材20と同じ軟質 素材で被覆される。さらに、このヒンジ部材50では、硬質材22がそれぞれ断 面凸字状に形成され、その突出部22aが軟質材20を貫通して表面に露出する よう形成される。突出部22aは、ヒンジ部材50の長手方向の一端から他端に わたって連続的に露出する。この場合には、溶着されるべき部分22aが突出し て形成されているので、超音波などのエネルギが集中しやすい利点も得られる。 そして、図7に示したヒンジ部材50では、表面に露出した硬質材22の突部2 2aに対して直接透明ポケットなどのファイリング具を溶着することができるの で、ファイリング具の溶着をより強固にできる。また、連結部18内に硬質材2 2の大部分が内蔵されることになるので、ヒンジ部材50を用いたファイルの手 触りや見栄えも良い。
【0015】 図8は、本願考案にかかるヒンジ部材の変形例を示す断面図である。このヒン ジ部材60は、図1ないし図4に示したヒンジ部材10に比べて接続部の構造が 相違する。すなわち、このヒンジ部材60の接続部16,16は、断面略L字形 状に形成される。そして、接続部16,16は、表表紙12および裏表紙14の 一端部に重ね合わされて溶着される。また、接続部16,16の溶着前の内面に は断面三角形状の突起16aが形成され、その突起の両側に溝16bが形成され る。この突起16aは、接続部16と表表紙12および裏表紙14との溶着強度 を強めるためのものである。また、溝16bは、表表紙12および裏表紙14と 接続部16と溶着時に、溶融された突部16aを流し込んで、溶着部分が波打た ないようにして、溶着跡を美しくするためのものである。
【0016】 図9は、本願考案にかかるヒンジ部材の要部の変形例を示す断面図であり、図 10は、要部の他の変形例を示す断面図である。すなわち、上述の各実施形態の ヒンジ部材において、軟質材20と硬質材22との連設部24は、図9に示すよ うに軟質材20を硬質材22内に没入させて形成してもよく、図10に示すよう に硬質材22を軟質材20内に没入させて形成してもよい。これは接続部16と 連結部18との連設においても同様である。また、軟質材20と硬質材22との 境目を厚み方向に波線状ないしジクザク状に形成してもよい。
【0017】 図11(A)は、本願考案にかかるヒンジ部材の別の要部の変形例を示す断面 図解図である。この場合には、軟質材20と硬質材22とがヒンジ部材10の厚 み方向に積層されたような状態に押出成形で一体に形成される。しかも、このヒ ンジ部材10では、図11(B)に示すように、接続部16を連結部18に対し てたとえば90度折り曲げた際に、接続部16の端面30と硬質材22の端面3 2とが互いに当接し合うようそれぞれ斜めに延びて形成される。すなわち、この 端面30,32は、図11(A)に示すようにヒンジ部材10を展開した際に、 軟質材20の両側において、互いに直交する方向に延びるよう形成される。当接 面30,32をこのように形成することにより、表表紙および裏表紙に接続され た接続部16,16を連結部18でしっかりと受け止めることができ、ヒンジ部 材10の耐久性等が向上する。
【0018】 なお、上述の各ヒンジ部材では、接続部16,16は、表表紙12および裏表 紙14に溶着されることにより取り付けられるが、これに限らず、表表紙12お よび裏表紙14と接続部16,16とを同一素材で一体に成形してもよく、また 、たとえば紙などの溶着できない素材で表紙が形成されている場合には、鋲や鳩 目などで固着してもよい。 また、上述の各ヒンジ部材では、ヒンジ部材10を2色押出成形により一体に 成形したが、これに限るものではなく、たとえば異質素材を射出して成形する2 色射出成形で一体に成形してもよい。 さらに、連結部18の軟質材20の表面には、連結部18をより折り曲げやす くするために、幅方向に間隔を隔てて任意の本数の溝が形成されてもよい。 また、上述の各ヒンジ部材において、軟質材20および硬質材22の幅長およ び本数は、適宜変更され得ることは言うまでもない。
【0019】
【考案の効果】
本願考案によれば、表表紙と裏表紙との間の部分で折り曲げやすく、しかも表 表紙と裏表紙との間の部分にファイリング具を強固に取り付けることのできるヒ ンジ部材を得ることができる。 そのため、本願考案にかかるヒンジ部材をファイル、ノート、バインダーの表 紙に用いると、表表紙と裏表紙との間の部分で折り曲げやすく、強固に取り付け られたファイリング具を有するファイル、ノート、バインダーとすることができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案にかかるヒンジ部材の使用状態の一例
を一部省略して示す正面図である。
【図2】図1に示すヒンジ部材の断面図解図である。
【図3】図1に示すヒンジ部材にリング金具を取り付け
た状態を示す断面図解図である。
【図4】図1に示すヒンジ部材に透明ポケットを取り付
けた状態を示す断面図解図である。
【図5】本願考案にかかるヒンジ部材の他の例を示す断
面図解図である。
【図6】本願考案にかかるヒンジ部材のさらに他の例を
示す断面図解図である。
【図7】本願考案にかかるヒンジ部材の別の例を示す断
面図解図である。
【図8】本願考案にかかるヒンジ部材の変形例を示す断
面図解図である。
【図9】本願考案にかかるヒンジ部材の要部の変形例を
示す断面図解図である。
【図10】本願考案にかかるヒンジ部材の要部の他の変
形例を示す断面図解図である。
【図11】(A)は、本願考案のヒンジ部材の別の要部
の変形例を示す断面図解図であり、(B)は、それを折
り曲げた状態を示す断面図解図である。
【図12】本願考案の背景となる従来のヒンジ部材を用
いたファイルの一例を示す正面図である。
【図13】図12に示すヒンジ部材の折り曲げ状態を示
す断面図解図である。
【符号の説明】
10 ヒンジ部材 12 表表紙 14 裏表紙 16 接続部 18 連結部 20 軟質材 22 硬質材 24 連設部 30,32 端面 90 リング金具 92 アルミ鋲 94 透明ポケット

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表表紙と裏表紙とを開閉可能に連結する
    ためのヒンジ部材であって、 表表紙および裏表紙のそれぞれに接続される接続部と、 前記接続部間を連結する連結部とを含み、さらに前記連
    結部は、前記表表紙と前記裏表紙との間を折り曲げやす
    くするための軟質材と、 前記軟質材に連設され、ファイリング具を強固に固定す
    るための硬質材とからなる、ヒンジ部材。
  2. 【請求項2】 前記硬質材の表面を前記軟質材と同じ軟
    質素材で被覆した、請求項1に記載のヒンジ部材。
  3. 【請求項3】 前記硬質材の一部をその表面を覆う前記
    軟質素材から露出させた、請求項2に記載のヒンジ部
    材。
  4. 【請求項4】 前記接続部を前記連結部に対して折り曲
    げた際に、前記接続部の端面と前記硬質材の端面とが互
    いに当接し合うように形成された、請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載のヒンジ部材。
JP1999000997U 1999-02-26 1999-02-26 ヒンジ部材 Expired - Lifetime JP3061711U (ja)

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