JP3061516U - マッサ―ジ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体全体に有効なマッサージ効果を同時に与
えることができるようにすることによって、身体全体に
溜まった疲れなどを解消することのできる新規のマッサ
ージ機を提供する。 【解決手段】 底板１０の上方には支持板１２が支持機
構によって駆動ケース１１側に設けられた軸支部を中心
に上下に回動可能に取り付けられている。底板１０と支
持板１２との間には駆動機構及び支持機構が収容され、
この駆動機構を周囲から覆うように、蛇腹状の折り返し
を有するカバーシート１３が取り付けられている。支持
板１２の表面上には多数の硬質素材からなる球状の指圧
突起１４が形成されている。支持板１２は後述する駆動
機構によって上下に駆動されるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はマッサージ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から人体の各所をマッサージするマッサージ機が種々開発されている。マ ッサージ機としては、人体の一部を揉みほぐしたり、人体の一部に指圧を施した り振動を与えたりするものがほとんどである。これらのマッサージ機には、人体 に対して揉みほぐし運動、振動運動、揺動運動、押圧運動などの各種運動を施す ための可動部と、当該可動部を駆動する例えば電動モータなどの駆動源とが設け られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のマッサージ機においては、人体の一部に対して局所 的な作用を施すものがほとんどであり、人体全体に有効なマッサージ効果を与え ることが難しいという問題点があった。特に、身体全体に亘る疲れに起因するだ るさなどを解消するには、従来のマッサージ機では不十分である。

【０００４】 そこで本考案は上記問題点を解決するものであり、その課題は、人体全体に有 効なマッサージ効果を同時に与えることができるようにすることによって、身体 全体に溜まった疲れなどを解消することのできる新規のマッサージ機を提供しよ うとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案のマッサージ機は、駆動源と、上下動可能に 且つ略水平に保持された支持体と、前記駆動源の動力に基づいて前記支持体を上 下動させることの可能な駆動機構とを備え、前記支持体に搭乗することによって 身体全体を上下に揺らすことができるように構成されていることを特徴とする。 この考案によれば、支持体に搭乗し、駆動源の動力に基づいて支持体を上下動さ せることによって身体全体を上下に揺らすことができるため、身体全体に上下動 によるマッサージ効果を与えることができる。身体全体に与えられる上下運動は 身体各部を同時に揉みほぐすとともに、血行を改善し、身体全体に同時に刺激を 与えることができるため、全身を活性化することができる。

【０００６】 この考案において、前記支持体の上下動に追随し前記支持体を上方へ付勢する 弾性力を発生する弾性手段を有することが好ましい。この場合には、弾性手段の 弾性力によって支持体が上方へ付勢されるようになっているので、支持体に搭乗 する人（以下、搭乗者という。）の体重に起因する搭乗加重に伴う負荷応力を弾 性力によって減殺することができ、駆動機構に加わる負荷を低減することができ る。

【０００７】 この考案においてはまた、前記弾性手段は、前記支持体が中位に位置するとき に前記支持板に加わる搭乗加重にほぼ対応する上方へ向かう弾性力を発生し、前 記支持体が上位に位置するときには前記弾性力は減少し、前記支持体が下位に位 置するときには前記弾性力は増加するように構成されていることが好ましい。こ の場合には、支持体が中位に位置するときに搭乗加重にほぼ対応する上方へ向か う弾性力を発生するので、搭乗加重により駆動機構に加わる負荷応力をほとんど 無くすことができ、支持体が上位に位置するときには弾性力が減少するので、搭 乗者の体重による負荷応力が加わって支持体を下方に付勢する応力が発生し、支 持体が下位に位置するときには弾性力が増大するので、支持体を上方に付勢する 応力が発生するため、駆動機構による支持体の駆動負荷を有効に低減することが できる。

【０００８】 上記考案においてはさらに、前記弾性手段は、前記支持体が中位に位置すると きにほぼ４０〜８０ｋｇの範囲内に設定された上方へ向かう弾性力を発生し、前 記支持体が上位に位置するときには前記弾性力は減少し、前記支持体が下位に位 置するときには前記弾性力は増加するように構成されていることが好ましい。搭 乗加重による負荷応力は４０〜８０ｋｇ重の範囲内であることが多いため、この 範囲内に弾性手段の弾性力を調整することによって駆動機構に対する駆動負荷の 低減を図ることができる。

【０００９】 上記考案において、前記支持体の下方に配置された底板と、該底板上に設置さ れ前記支持体を上下動可能に支持する支持機構とを有することが好ましい。

【００１０】 この考案において、前記支持機構は前記底板上の前記支持体の端部近傍におい て前記支持体を略水平な回動軸周りに回動可能に支持する軸支部を有することが 好ましい。この場合には、支持体の端部近傍において支持機構が軸支部を有する ため、支持体を回動させることによって上下動させることができるので、支持機 構を簡易に構成できる。

【００１１】 これらの場合において、前記駆動機構は前記駆動源の動力により回転する偏芯 形状のカム部材と、カム部材に係合し従動する従動部材とを有することが望まし い。偏芯形状のカム部材と従動部材との係合構造によって大きな搭乗加重にも耐 え得る駆動機構を容易に構成できる。

【００１２】 上記各考案において、前記支持体の上方位置に、前記支持体に搭乗した人が身 体を支えるために利用するサポート部材が固定配置されていることが好ましい。 この場合には、搭乗者は固定配置されたサポート部材につかまりながらマッサー ジを受けることができるので、搭乗者の安定性が高まるとともに搭乗者の不安を 低減することができる。

【００１３】 上記各考案において、前記支持体は軟質素材からなり、前記支持体の表面には 硬質素材からなる複数の指圧突起が設けられていることが望ましい。この場合に は、搭乗者が靴を脱いだ状態で支持体に搭乗することにより、全身の上下動とと もに足裏に刺激を受けることができる。特に上下動作によって足裏の支持体表面 への押し付け力が増減するので、軟質の支持体に形成された硬質の指圧突起によ り指圧突起が出没する場合と同様に、足裏の刺激を強弱を付けて繰り返し与える ことができるため、足裏の指圧効果を高めることができる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係るマッサージ機の実施形態について詳細に説明する。図１は 本実施形態の全体構成を示す概略斜視図、図２（ａ）は本実施形態の右側面図、 図２（ｂ）は本実施形態の正面図である。

【００１５】 床に設置される底板１０の基部には後述する駆動源を収容する駆動ケース１１ が取り付けられている。底板１０の上方には合成ゴムを素材とする支持板１２が 後述する支持機構によって駆動ケース１１側に設けられた軸支部を中心に上下に 回動可能に取り付けられている。底板１０と支持板１２との間には後述する駆動 機構及び支持機構が収容され、これらの駆動機構及び支持機構を周囲から覆うよ うに、蛇腹状の折り返しを有する合成樹脂シートなどの可撓性材料からなるカバ ーシート１３が底板１０の周縁部と支持板１２の周縁部に取り付けられている。

【００１６】 支持板１２の表面は中央部が緩やかに突出した滑らかな曲面に形成され、その 表面上には多数の硬質素材からなる球状の指圧突起１４が形成されている。これ らの指圧突起１４は例えばガラスや硬質プラスチックなどを素材とする球体を支 持板１２の表面に半ば埋め込むことによって形成される。支持板１２は後述する 駆動機構によって上下に駆動されるようになっている。

【００１７】 駆動ケース１１の前端部から底板１０に接続された支柱１５が導出され、上方 へと伸びている。支柱１５の上端部からは左右一対のハンドル１６が突出してい る。ハンドル１６の一方の基部には、ハンドル１６に挿嵌された状態でその軸線 周りに回転する回転スイッチ１７が取り付けられている。

【００１８】 図３は、上記駆動ケース１１やカバーシート１３によって隠された駆動源及び 駆動機構の構造を示す縦断面図である。また、図４は、駆動機構の一部を図３に 示す断面とは直交する断面にて示す部分縦断面図である。底板１０の下面には合 成ゴム製の足付き敷板２１が貼着されている。底板１０の端部近傍の表面上には 駆動源である電動モータ２２が固定されている。電動モータ２２の出力軸にはプ ーリ２２ａが取り付けられ、プーリ２２ａの回転は伝動ベルト２３を介して底板 １０上に固定された一対の軸支板２５（図示紙面と直交する方向に同じ形状の軸 支板が一対並んでいる。）に軸支された回転板２４に伝達される。回転板２４の 回転は、回転板２４の小径部２４ａから伝動ベルト２６を介して、底板１０に固 定された一対の軸支板２８に軸支された回転板２７に伝達される。

【００１９】 図４に示すように、一対の軸支板２８には回転軸体３１が軸支されており、お の回転軸体３１に対して上記の回転板２７が固定されている。回転軸体３１はそ の一端部に他の部分に対して偏芯した形状に形成された偏芯部３１ａを備え、偏 芯部３１ａは従動板２９に対し軸受を介して軸支されている。従動板２９は取付 部材３３に連結され、この取付部材３３は上記支持板１２の下面に固定された支 持基板３６に固定されている。

【００２０】 再び図３を参照して説明すると、軸支板２５は回動軸体３５を介して取付部材 ３４に対し回動可能に連結され、この取付部材３４は上記支持基板３６に固定さ れている。このため、支持基板３６上に固定された支持板１２は、図３に示す回 動軸体３５を中心に図示右側部分が回動し、上下動可能に構成されている。これ らの各部材は支持機構を構成する。

【００２１】 底板１０と支持基板３６との間には、回動軸体３５から最も離れた端部近傍に 一対の弾性機構４０が設けられている。この弾性機構４０は、底板１０と支持基 板３６との間に接続されたダンパー（減衰器）４１と、このダンパー４１に挿嵌 されたコイルバネ４２とからなる。ダンパー４１は底板１０と支持基板３６との 間に伸縮自在に構成されており、内部にエアやオイルを入れることによって底板 １０と支持基板３６との間の振動を吸収するように構成できるものである。コイ ルバネ４２は圧縮状態でダンパー４１に挿嵌され、支持基板３６を上方へ付勢す るように伸び側に弾性力を発生する。なお、ダンパー４１の減衰機能を設けずに 構成してもよい。

【００２２】 以上のように構成された本実施形態においては、図１に示す回転スイッチ１７ を投入すると電動モータ２２が稼働し、伝動ベルト２３、回転板２４、伝動ベル ト２６、回転板２７を介して回転軸体３１を回転させる。回転軸体３１とともに その偏芯部３１ａが回転すると、偏芯部を軸支する従動板２９は上下に往復動作 を行うので、この往復動作に従って、取付部材３３を介して支持基板３６及びこ れに固定された支持板１２は回動軸体３５を中心にしてわずかな範囲内で正逆方 向に回動する。この回動動作によって支持板１２はその後端部（図３の右端部） が上下に往復動作を繰り返す。

【００２３】 図５に示すように、人が支持板１２の上に両足を揃えて乗り込むと、その人の 体重（搭乗加重）に起因する負荷応力Ｗは、支持板１２の後端部に設けられた従 動板２９と偏芯部３１ａとの係合部と、一対の弾性機構４０とが負担する。一対 の弾性機構４０のコイルバネ４２が上方に及ぼす弾性力の和を弾性力Ｓとすると 、従動板２９の上下動のストロークをコイルバネ４２の長さに対して充分に小さ くすれば、弾性力Ｓは上下動によってもほとんど変化せず、ほぼ一定であると見 なせる。この場合、弾性力Ｓを負荷応力Ｗとほぼ等しくすれば、偏芯部３１ａと 従動板２９との係合部には負荷応力Ｗがほとんど加わらず、負担なく支持板１２ を上下に往復動作させることができる。この場合の負荷応力Ｗは人によって変化 するため、厳密に負荷応力Ｗと弾性力Ｓとを一致させることはできない。一般的 には、日本人を対象とする場合、弾性力Ｓは４０〜８０ｋｇ重の範囲内に設定す ることが好ましい。

【００２４】 一方、上下動のストロークがコイルバネ４２の長さに対して充分に小さくない 場合には、弾性力Ｓは偏芯部３１ａの回転によって従動板２９が上下動するに従 って変化する。図５に示すように、支持板１２が最も上の（上位の）位置ＵＰに ある場合の弾性力をＳｕｐ、上下動の中間（中位の）位置ＭＰにある場合の弾性 力をＳｍｐ、最も下の（下位の）位置ＤＰにある場合の弾性力をＳｄｐとすると 、理想的には弾性力Ｓｍｐが負荷応力Ｗにほぼ等しいことが上述と同様の理由で 好ましい。この場合、弾性力Ｓｕｐは負荷応力Ｗよりも小さくなり、弾性力Ｓｄ ｐは負荷応力Ｗよりも大きくなる。したがって、支持板１２が上位にある場合に は弾性力Ｓｕｐは小さいために負荷応力Ｗにより支持板１２が下降する方向に応 力が加わり、支持板１２が下位にある場合には弾性力Ｓｄｐは負荷応力Ｗよりも 大きいために支持板１２が上昇する方向に応力が加わる。したがって、この場合 には電動モータ２２の駆動負荷をさらに低減することができる。

【００２５】 なお、本発明において、上下動作のストロークや周波数は任意である。周波数 が高く、ストロークが小さくなれば身体に振動を与えることができ、逆に、周波 数が低く、ストロークが大きくなれば上下運動を与えることができる。上記実施 形態においては特に、５〜５０ｍｍのストローク範囲で、１〜１０Ｈｚの周波数 範囲の上下動を与えることが好ましい。

【００２６】

【考案の効果】

以上、説明したように本考案によれば、支持体に搭乗し、駆動源の動力に基づ いて支持体を上下動させることによって身体全体を上下に揺らすことができるた め、身体全体に上下動によるマッサージ効果を与えることができる。身体全体に 与えられる上下運動は身体各部を同時に揉みほぐすとともに、血行を改善し、身 体全体に同時に刺激を与えることができるため、全身を活性化することができる という優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るマッサージ機の実施形態の全体形
状を示す概略斜視図である。

【図２】同実施形態の全体形状を示す概略右側面図及び
概略正面図である。

【図３】同実施形態の駆動機構及び支持機構を示す拡大
縦断面図である。

【図４】同実施形態の駆動機構の主要部を示す拡大部分
縦断面図である。

【図５】同実施形態の動作状態を示す概略説明図であ
る。

【符号の説明】

１０ 底板 １１ 駆動ケース １２ 支持板 １３ カバーシート １４ 指圧突起 １５ 支柱 １６ ハンドル １７ 回転スイッチ ２２ 電動モータ ２９ 従動板 ３１ 回転軸体 ３１ａ 偏芯部 ４０ 弾性機構 ４２ コイルバネ

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動源と、上下動可能に且つ略水平に保
   持された支持体と、前記駆動源の動力に基づいて前記支
   持体を上下動させることの可能な駆動機構とを備え、前
   記支持体に搭乗することによって身体全体を上下に揺ら
   すことができるように構成されていることを特徴とする
   マッサージ機。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記支持体の上下動
   に追随し前記支持体を上方へ付勢する弾性力を発生する
   弾性手段を有することを特徴とするマッサージ機。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記弾性手段は、前
   記支持体が中位に位置するときに前記支持板に加わる搭
   乗加重にほぼ対応する上方へ向かう弾性力を発生し、前
   記支持体が上位に位置するときには前記弾性力は減少
   し、前記支持体が下位に位置するときには前記弾性力は
   増加するように構成されていることを特徴とするマッサ
   ージ機。
4. 【請求項４】 請求項２において、前記弾性手段は、前
   記支持体が中位に位置するときにほぼ４０〜８０ｋｇの
   範囲内に設定された上方へ向かう弾性力を発生し、前記
   支持体が上位に位置するときには前記弾性力は減少し、
   前記支持体が下位に位置するときには前記弾性力は増加
   するように構成されていることを特徴とするマッサージ
   機。
5. 【請求項５】 請求項１において、前記支持体の下方に
   配置された底板と、該底板上に設置され前記支持体を上
   下動可能に支持する支持機構とを有することを特徴とす
   るマッサージ機。
6. 【請求項６】 請求項５において、前記支持機構は前記
   底板上の前記支持体の端部近傍において前記支持体を略
   水平な回動軸周りに回動可能に支持する軸支部を有する
   ことを特徴とするマッサージ機。
7. 【請求項７】 請求項５又は請求項６において、前記駆
   動機構は前記駆動源の動力により回転する偏芯形状のカ
   ム部材と、カム部材に係合し従動する従動部材とを有す
   ることを特徴とするマッサージ機。
8. 【請求項８】 請求項１から請求項７までのいずれか１
   項において、前記支持体の上方位置に、前記支持体に搭
   乗した人が身体を支えるために利用するサポート部材が
   固定配置されていることを特徴とするマッサージ機。
9. 【請求項９】 請求項１から請求項８までのいずれか１
   項において、前記支持体は軟質素材からなり、前記支持
   体の表面には硬質素材からなる複数の指圧突起が設けら
   れていることを特徴とするマッサージ機。