JP3061109B2 - 貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法 - Google Patents
貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法Info
- Publication number
- JP3061109B2 JP3061109B2 JP8110188A JP11018896A JP3061109B2 JP 3061109 B2 JP3061109 B2 JP 3061109B2 JP 8110188 A JP8110188 A JP 8110188A JP 11018896 A JP11018896 A JP 11018896A JP 3061109 B2 JP3061109 B2 JP 3061109B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- water
- injection
- anode
- cathode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
- Revetment (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物処分場など
の貯留施設における遮水工補修システムおよび補修方法
に関する。
の貯留施設における遮水工補修システムおよび補修方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物や一般廃棄物を埋立処分する
廃棄物処分場では、所定の年月の間、廃棄物を生活環境
や生態系に影響を与えないような状態で貯留しなければ
ならない。そして、そのためには、廃棄物に含まれてい
る有害物質が汚染水として外部に漏水し地下水に流入す
ることがないよう、処分場の底面に所定の遮水工を施す
必要がある。
廃棄物処分場では、所定の年月の間、廃棄物を生活環境
や生態系に影響を与えないような状態で貯留しなければ
ならない。そして、そのためには、廃棄物に含まれてい
る有害物質が汚染水として外部に漏水し地下水に流入す
ることがないよう、処分場の底面に所定の遮水工を施す
必要がある。
【0003】かかる遮水工は、通常、軟質合成樹脂、ゴ
ム等で形成された遮水シートを用いて構成され、さらに
該シートに保護層を重ねることによって損傷を受けない
ようにしているが、それでも敷設時あるいは廃棄物投入
時に遮水シートが傷ついてしまうことがある。
ム等で形成された遮水シートを用いて構成され、さらに
該シートに保護層を重ねることによって損傷を受けない
ようにしているが、それでも敷設時あるいは廃棄物投入
時に遮水シートが傷ついてしまうことがある。
【0004】かかる事態を放置すれば、内部の汚染物質
が環境に拡散してしまうことになるため、遮水シートに
生じた破損を所定の検知システムによって早期に発見す
るとともに、発見された破損箇所を直ちに補修すること
が重要となる。
が環境に拡散してしまうことになるため、遮水シートに
生じた破損を所定の検知システムによって早期に発見す
るとともに、発見された破損箇所を直ちに補修すること
が重要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、破損箇所の補
修方法としては、予め遮水シートを二重構造とするとと
もに、該二重構造内を複数の区画に分割しておき、破損
が発見されたならば、破損した区画だけに注入剤を注入
して漏水を防止する方法や、ゴミ地盤に中空パイプを建
て込み、該パイプを介して注入剤を注入する方法がある
が、前者の場合においては、処分場建設時に予め複数の
区画に分割して、二重遮水シートの袋構造を敷設してお
く必要がある。
修方法としては、予め遮水シートを二重構造とするとと
もに、該二重構造内を複数の区画に分割しておき、破損
が発見されたならば、破損した区画だけに注入剤を注入
して漏水を防止する方法や、ゴミ地盤に中空パイプを建
て込み、該パイプを介して注入剤を注入する方法がある
が、前者の場合においては、処分場建設時に予め複数の
区画に分割して、二重遮水シートの袋構造を敷設してお
く必要がある。
【0006】高価な二重遮水シートを広大な処分場に使
用し、さらにそれを複数の区画に分割することになって
処分場建設のコスト高につながるという問題があった。
用し、さらにそれを複数の区画に分割することになって
処分場建設のコスト高につながるという問題があった。
【0007】一方、後者の場合においては、中空パイプ
を建て込むためのボーリングを行う際に誤って遮水シー
トを傷つけるおそれがあるため、中空パイプの立設位置
を遮水シートからある程度離さざるを得ず、したがっ
て、たとえ正確な破損位置を知り得たとしても、注入剤
を遮水シートの破損個所まで確実に誘導することができ
ないという問題があった。
を建て込むためのボーリングを行う際に誤って遮水シー
トを傷つけるおそれがあるため、中空パイプの立設位置
を遮水シートからある程度離さざるを得ず、したがっ
て、たとえ正確な破損位置を知り得たとしても、注入剤
を遮水シートの破損個所まで確実に誘導することができ
ないという問題があった。
【0008】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、注入剤を遮水工の破損箇所まで誘導して該破
損箇所を確実に補修することが可能な貯留施設の遮水工
補修システムおよび補修方法を提供することを目的とす
る。
たもので、注入剤を遮水工の破損箇所まで誘導して該破
損箇所を確実に補修することが可能な貯留施設の遮水工
補修システムおよび補修方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る貯留施設の遮水工補修システムは請求
項1に記載したように、周辺地盤との境界面に所定の遮
水工が敷設された貯留空間内に設置された第1の電極
と、前記遮水工の外側に設置された第2の電極と、該第
1の電極と前記第2の電極との間に直流電圧を印加する
電源と、前記第1の電極若しくはその近傍から該電極と
同じ極性を持つ注入剤を注入する注入手段とから構成さ
れ、該注入剤が前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記
第2の電極に至る経路に沿って誘導され該貫通部位にて
固化するようになっているものである。
め、本発明に係る貯留施設の遮水工補修システムは請求
項1に記載したように、周辺地盤との境界面に所定の遮
水工が敷設された貯留空間内に設置された第1の電極
と、前記遮水工の外側に設置された第2の電極と、該第
1の電極と前記第2の電極との間に直流電圧を印加する
電源と、前記第1の電極若しくはその近傍から該電極と
同じ極性を持つ注入剤を注入する注入手段とから構成さ
れ、該注入剤が前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記
第2の電極に至る経路に沿って誘導され該貫通部位にて
固化するようになっているものである。
【0010】また、本発明に係る貯留施設の遮水工補修
システムは、前記第1の電極を陽極、前記第2の電極を
陰極とし、前記注入剤をアクリル酸塩系注入剤としたも
のである。
システムは、前記第1の電極を陽極、前記第2の電極を
陰極とし、前記注入剤をアクリル酸塩系注入剤としたも
のである。
【0011】また、本発明に係る貯留施設の遮水工補修
方法は請求項3に記載したように、周辺地盤との境界面
に所定の遮水工が敷設された貯留空間内に陽極を設置
し、該陽極若しくはその近傍からアクリル酸塩系注入剤
を注入し、該注入剤の注入中若しくは注入後に前記遮水
工の外側に設置された陰極と前記陽極との間に直流電圧
を印加し、前記注入剤を前記遮水工に生じた貫通部位を
経て前記陰極に至る経路に沿って誘導して該貫通部位に
て固化させるものである。
方法は請求項3に記載したように、周辺地盤との境界面
に所定の遮水工が敷設された貯留空間内に陽極を設置
し、該陽極若しくはその近傍からアクリル酸塩系注入剤
を注入し、該注入剤の注入中若しくは注入後に前記遮水
工の外側に設置された陰極と前記陽極との間に直流電圧
を印加し、前記注入剤を前記遮水工に生じた貫通部位を
経て前記陰極に至る経路に沿って誘導して該貫通部位に
て固化させるものである。
【0012】本発明に係る貯留施設の遮水工補修システ
ムにおいては、貯留空間内に設置された第1の電極若し
くはその近傍から注入手段を介して注入剤を注入すると
ともに、遮水工の外側に設置された第2の電極との間に
直流電圧を印加する。
ムにおいては、貯留空間内に設置された第1の電極若し
くはその近傍から注入手段を介して注入剤を注入すると
ともに、遮水工の外側に設置された第2の電極との間に
直流電圧を印加する。
【0013】ここで、注入剤は、第1の電極と同一の極
性を持つため、該電極若しくはその近傍から注入された
注入剤は、遮水工に生じた貫通部位を経て第2の電極に
至る経路に沿って電気泳動作用で移動する。そして、注
入剤の硬化時間、注入速度、電圧等を適宜設定してやれ
ば、注入剤は、遮水工の貫通部位を通過して該貫通部位
近傍で硬化する。
性を持つため、該電極若しくはその近傍から注入された
注入剤は、遮水工に生じた貫通部位を経て第2の電極に
至る経路に沿って電気泳動作用で移動する。そして、注
入剤の硬化時間、注入速度、電圧等を適宜設定してやれ
ば、注入剤は、遮水工の貫通部位を通過して該貫通部位
近傍で硬化する。
【0014】また、本発明に係る貯留施設の遮水工補修
方法においては、貯留空間内に設置された陽極若しくは
その近傍から注入されたアクリル酸塩系注入剤は、遮水
工に生じた貫通部位を経て陰極に至る経路に沿って電気
泳動作用で移動し、遮水工の貫通部位を通過して該貫通
部位近傍で硬化する。
方法においては、貯留空間内に設置された陽極若しくは
その近傍から注入されたアクリル酸塩系注入剤は、遮水
工に生じた貫通部位を経て陰極に至る経路に沿って電気
泳動作用で移動し、遮水工の貫通部位を通過して該貫通
部位近傍で硬化する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る貯留施設の遮
水工補修システムおよび補修方法の実施の形態につい
て、添付図面を参照して説明する。
水工補修システムおよび補修方法の実施の形態につい
て、添付図面を参照して説明する。
【0016】図1(a) は、本実施形態に係る貯留施設の
遮水工補修システムを示した概念図である。同図でわか
るように、本実施形態に係る貯留施設の遮水工補修シス
テムは、地盤1を掘り下げて貯留空間2を形成してなる
廃棄物処分場3に適用したものであり、貯留空間2内に
設置された第1の電極としての陽極4と、周辺地盤1と
の境界面に敷設された遮水工である遮水シート5の外側
に設置された第2の電極としての陰極6と、該陰極6と
陽極4との間に直流電圧を印加する電源7とから構成さ
れる。
遮水工補修システムを示した概念図である。同図でわか
るように、本実施形態に係る貯留施設の遮水工補修シス
テムは、地盤1を掘り下げて貯留空間2を形成してなる
廃棄物処分場3に適用したものであり、貯留空間2内に
設置された第1の電極としての陽極4と、周辺地盤1と
の境界面に敷設された遮水工である遮水シート5の外側
に設置された第2の電極としての陰極6と、該陰極6と
陽極4との間に直流電圧を印加する電源7とから構成さ
れる。
【0017】遮水シート5は、軟質合成樹脂、ゴム等で
形成することができ、一重であるか二重であるかは問わ
ない。
形成することができ、一重であるか二重であるかは問わ
ない。
【0018】図1(b) は、陰極6を遮水シート5を省略
して平面図で示したものであり、同図でわかるように、
陰極6は、鉄筋等の導電性部材で格子状に構成してあ
る。かかる陰極6は、遮水シート5の真下に隣接配置し
てもよいし、遮水シート5の破損を防止するために砂等
の保護層を挟んで設置するようにしてもよい。
して平面図で示したものであり、同図でわかるように、
陰極6は、鉄筋等の導電性部材で格子状に構成してあ
る。かかる陰極6は、遮水シート5の真下に隣接配置し
てもよいし、遮水シート5の破損を防止するために砂等
の保護層を挟んで設置するようにしてもよい。
【0019】陽極4は、図2でわかるように、炭素等の
導電性材料で形成した中空パイプ11に孔12を多数設
けたストレーナ管で構成してあり、注入管13を介して
注入された注入剤を孔12から周辺地盤1に拡散させる
注入手段としての役割も兼ねている。なお、注入管13
を図示しないポンプおよびタンクに接続し、注入剤の注
入速度や注入量などを適宜調整できるようにしておくの
がよい。
導電性材料で形成した中空パイプ11に孔12を多数設
けたストレーナ管で構成してあり、注入管13を介して
注入された注入剤を孔12から周辺地盤1に拡散させる
注入手段としての役割も兼ねている。なお、注入管13
を図示しないポンプおよびタンクに接続し、注入剤の注
入速度や注入量などを適宜調整できるようにしておくの
がよい。
【0020】本実施形態に係る貯留施設の遮水工補修シ
ステムおよび補修方法においては、まず、図3(a) に示
すように、廃棄物処分場3を建設する際、遮水シート5
の下に予め陰極6を埋設しておく。そして、廃棄物処分
場3の使用が開始された後は、遮水シート5が損傷して
貫通部位が生じていないかどうかを定期的若しくは継続
的に監視する。
ステムおよび補修方法においては、まず、図3(a) に示
すように、廃棄物処分場3を建設する際、遮水シート5
の下に予め陰極6を埋設しておく。そして、廃棄物処分
場3の使用が開始された後は、遮水シート5が損傷して
貫通部位が生じていないかどうかを定期的若しくは継続
的に監視する。
【0021】ここで、同図に示すような貫通部位22が
生じた場合、これを発見しその位置を特定する方法とし
ては、例えば、遮水シートの電気絶縁性を利用した電気
検知方法がある。すなわち、貯留空間2と周辺地盤1と
は、通常、遮水シート5によって電気的に絶縁されてい
るが、該遮水シート5に破損が生じた場合には、その貫
通部位22を介して電流が漏洩する。したがって、所定
の電源装置で遮水シート5の内側と外側に電圧を加える
とともに、例えば遮水シート5の上面に多数の電極を配
置して電位分布や電流の流れ等を計測し、これら電位分
布等に生じる変化を検出すれば、遮水シート5に貫通部
位22が発生したこと並びにその位置を知ることができ
る。
生じた場合、これを発見しその位置を特定する方法とし
ては、例えば、遮水シートの電気絶縁性を利用した電気
検知方法がある。すなわち、貯留空間2と周辺地盤1と
は、通常、遮水シート5によって電気的に絶縁されてい
るが、該遮水シート5に破損が生じた場合には、その貫
通部位22を介して電流が漏洩する。したがって、所定
の電源装置で遮水シート5の内側と外側に電圧を加える
とともに、例えば遮水シート5の上面に多数の電極を配
置して電位分布や電流の流れ等を計測し、これら電位分
布等に生じる変化を検出すれば、遮水シート5に貫通部
位22が発生したこと並びにその位置を知ることができ
る。
【0022】貫通部位22の発生並びにその位置が特定
されたならば、図3(b) に示すように、貫通部位22の
近傍に電極4を設置する。電極4の設置にあたっては、
貯留空間2に投入されたゴミ地盤21にボーリングで電
極挿入用の孔を形成すればよいが、その際に遮水シート
5を傷つけることがないよう、該シートとの間に適当な
間隔を設ける。
されたならば、図3(b) に示すように、貫通部位22の
近傍に電極4を設置する。電極4の設置にあたっては、
貯留空間2に投入されたゴミ地盤21にボーリングで電
極挿入用の孔を形成すればよいが、その際に遮水シート
5を傷つけることがないよう、該シートとの間に適当な
間隔を設ける。
【0023】次に、図4(a) に示すように、注入管13
を介して注入剤31を陽極4内に注入し、注入中若しく
は注入後に電源7を作動させて陽極4および陰極6間に
直流電圧を印加する。
を介して注入剤31を陽極4内に注入し、注入中若しく
は注入後に電源7を作動させて陽極4および陰極6間に
直流電圧を印加する。
【0024】すると、注入剤31は、遮水シート5に生
じた貫通部位22を経て陰極6に向かう経路に沿って電
気泳動作用で移動し、図4(b) に示すように貫通部位2
2を通過して該貫通部位近傍で硬化し、貫通部位22を
塞ぐ。
じた貫通部位22を経て陰極6に向かう経路に沿って電
気泳動作用で移動し、図4(b) に示すように貫通部位2
2を通過して該貫通部位近傍で硬化し、貫通部位22を
塞ぐ。
【0025】なお、注入剤31によって貫通部位22が
塞がれない限り、該部位22を通って注入剤31が陰極
6の方向に移動し続けるが、注入剤31が貫通部位22
で固化して該部位を塞いだ場合には、注入剤31が移動
しなくなる。したがって、通電量を継続監視すれば、注
入剤31が固化して貫通部位22を塞いだかどうかを容
易に判別することができる。
塞がれない限り、該部位22を通って注入剤31が陰極
6の方向に移動し続けるが、注入剤31が貫通部位22
で固化して該部位を塞いだ場合には、注入剤31が移動
しなくなる。したがって、通電量を継続監視すれば、注
入剤31が固化して貫通部位22を塞いだかどうかを容
易に判別することができる。
【0026】注入剤31としては、例えばアクリル酸塩
系注入剤に所定の硬化剤を添加したものを用いるのがよ
い。硬化剤の添加量については、電気泳動による注入剤
31の移動速度、陽極4と遮水シート5との距離などを
考慮し、該注入剤31が遮水シートの貫通部位にてちょ
うど硬化するように適宜決定する。
系注入剤に所定の硬化剤を添加したものを用いるのがよ
い。硬化剤の添加量については、電気泳動による注入剤
31の移動速度、陽極4と遮水シート5との距離などを
考慮し、該注入剤31が遮水シートの貫通部位にてちょ
うど硬化するように適宜決定する。
【0027】アクリル酸塩系注入剤は、アクリル酸マグ
ネシウム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸ニッケル、アク
リル酸アルミニウム等のアクリル酸多価金属塩から適宜
選択することができるが、これらの中でも得られるゲル
強度が優れ、また、得られるゲルのpHがほぼ中性を示
し、取扱いが容易であることからアクリル酸マグネシウ
ムが好ましい。
ネシウム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸ニッケル、アク
リル酸アルミニウム等のアクリル酸多価金属塩から適宜
選択することができるが、これらの中でも得られるゲル
強度が優れ、また、得られるゲルのpHがほぼ中性を示
し、取扱いが容易であることからアクリル酸マグネシウ
ムが好ましい。
【0028】アクリル酸多価金属塩の硬化手段として
は、通常、重合開始剤による硬化方法が採用される。重
合開始剤は、アクリル酸多価金属塩を重合させるもので
あれば特に限定されないが、親水基を有するアゾ化合物
(以下、単にアゾ化合物という)又はレドックス触媒を
使用することが好ましい。
は、通常、重合開始剤による硬化方法が採用される。重
合開始剤は、アクリル酸多価金属塩を重合させるもので
あれば特に限定されないが、親水基を有するアゾ化合物
(以下、単にアゾ化合物という)又はレドックス触媒を
使用することが好ましい。
【0029】アゾ化合物の親水基としては、アミノ基、
水酸基、カルボキシル基などがあるが、アクリル酸多価
金属塩とともに陽極から注入して電気泳動で移動させる
ためには、重合開始剤もカチオン性のもの、例えばアミ
ノ基を有するものを使用するのがよい。このアゾ化合物
としては、アゾアミジン、環状アゾアミジン等があり、
具体的には2,2'-アゾビス[2-(イミダゾリン-2-イル)プ
ロパン]ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(2-メチルプ
ロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス
[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒ
ドロクロリド等がある。
水酸基、カルボキシル基などがあるが、アクリル酸多価
金属塩とともに陽極から注入して電気泳動で移動させる
ためには、重合開始剤もカチオン性のもの、例えばアミ
ノ基を有するものを使用するのがよい。このアゾ化合物
としては、アゾアミジン、環状アゾアミジン等があり、
具体的には2,2'-アゾビス[2-(イミダゾリン-2-イル)プ
ロパン]ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(2-メチルプ
ロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス
[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒ
ドロクロリド等がある。
【0030】このようなアゾ化合物を重合触媒として使
用すれば、得られる注入剤は適当なゲルタイムを有する
こととなり、注入剤が遮水シートの貫通部位近傍に十分
浸透した後でアクリル酸多価金属塩を重合させることが
できる。
用すれば、得られる注入剤は適当なゲルタイムを有する
こととなり、注入剤が遮水シートの貫通部位近傍に十分
浸透した後でアクリル酸多価金属塩を重合させることが
できる。
【0031】レドックス触媒を使用する場合、酸化剤と
しては、過炭酸ソーダや過ほう酸ソーダ、さらには過硫
酸ナトリウム、過硫酸カルシウム、過硫酸バリウムなど
の過硫酸塩等の酸化反応に関与する部位がアニオン性を
有するアニオン性酸化剤がある。還元剤としては、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ヒドラジン、
ヒドロキシルアミン、ジメチルアミノプロピオニトリ
ル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノプロパ
ノール、ピペラジン、モルホリン等のアミン類等のカチ
オン性還元剤がある。なお、レドックス触媒を使用する
場合には、酸化剤を含有する水溶液と還元剤を含有する
水溶液の2液とし、それぞれの水溶液の一方又は両方に
アクリル酸多価金属塩を含有させた2液を陽極若しくは
その近傍から貯留空間に注入すればよい。
しては、過炭酸ソーダや過ほう酸ソーダ、さらには過硫
酸ナトリウム、過硫酸カルシウム、過硫酸バリウムなど
の過硫酸塩等の酸化反応に関与する部位がアニオン性を
有するアニオン性酸化剤がある。還元剤としては、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ヒドラジン、
ヒドロキシルアミン、ジメチルアミノプロピオニトリ
ル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノプロパ
ノール、ピペラジン、モルホリン等のアミン類等のカチ
オン性還元剤がある。なお、レドックス触媒を使用する
場合には、酸化剤を含有する水溶液と還元剤を含有する
水溶液の2液とし、それぞれの水溶液の一方又は両方に
アクリル酸多価金属塩を含有させた2液を陽極若しくは
その近傍から貯留空間に注入すればよい。
【0032】以上説明したように、貯留空間の内側に陽
極を、遮水工の外側に陰極を配置するとともに、陽極若
しくはその近傍からアクリル酸多価金属塩を含有する注
入剤を注入し、その注入中若しくは注入後に電極間に直
流電圧を印加するようにしたので、注入剤は、遮水シー
トの貫通部位を通って陰極に向かう経路に沿って電気泳
動で誘導される。
極を、遮水工の外側に陰極を配置するとともに、陽極若
しくはその近傍からアクリル酸多価金属塩を含有する注
入剤を注入し、その注入中若しくは注入後に電極間に直
流電圧を印加するようにしたので、注入剤は、遮水シー
トの貫通部位を通って陰極に向かう経路に沿って電気泳
動で誘導される。
【0033】したがって、注入された注入剤を遮水シー
トの貫通部位にて確実に硬化させて該貫通部位を塞ぐこ
とができるとともに、通電量を監視することによって貫
通部位の補修状況を把握することが可能となり、遮水シ
ートの補修工事の信頼性が飛躍的に向上し、注入剤の使
用量も節約することができる。
トの貫通部位にて確実に硬化させて該貫通部位を塞ぐこ
とができるとともに、通電量を監視することによって貫
通部位の補修状況を把握することが可能となり、遮水シ
ートの補修工事の信頼性が飛躍的に向上し、注入剤の使
用量も節約することができる。
【0034】また、陰極を遮水シートの直下に埋設する
ようにしたので、電圧が小さくても注入剤を遮水シート
の貫通部位まで確実に誘導することができる。なお、陰
極を格子状に形成して遮水シートの直下に埋設したこと
により、該遮水シートを補強する役割も果たし、投入さ
れた廃棄物の重量による遮水シートの不等沈下やそれに
起因する損傷を未然に防止することができる。
ようにしたので、電圧が小さくても注入剤を遮水シート
の貫通部位まで確実に誘導することができる。なお、陰
極を格子状に形成して遮水シートの直下に埋設したこと
により、該遮水シートを補強する役割も果たし、投入さ
れた廃棄物の重量による遮水シートの不等沈下やそれに
起因する損傷を未然に防止することができる。
【0035】本実施形態では、陰極を格子状としたが、
形状については任意であって格子状に限定されるもので
はない。また、小さな電圧でも注入剤を貫通部位まで誘
導できるように陰極を遮水シート直下としたが、場合に
よっては棒状の陰極を地盤表面から挿入するようにして
もよい。
形状については任意であって格子状に限定されるもので
はない。また、小さな電圧でも注入剤を貫通部位まで誘
導できるように陰極を遮水シート直下としたが、場合に
よっては棒状の陰極を地盤表面から挿入するようにして
もよい。
【0036】また、本実施形態では、陽極をストレーナ
管とすることによって注入剤の注入手段を兼用するよう
に構成したが、かかる構成に代えて、例えばプラスチッ
ク製のストレーナ管を注入手段とし、かかるストレーナ
管内に炭素棒で構成した陽極を配置するようにしてもよ
いし、陽極をストレーナ管に挿入せずに並べて配置する
ようにしてもよい。
管とすることによって注入剤の注入手段を兼用するよう
に構成したが、かかる構成に代えて、例えばプラスチッ
ク製のストレーナ管を注入手段とし、かかるストレーナ
管内に炭素棒で構成した陽極を配置するようにしてもよ
いし、陽極をストレーナ管に挿入せずに並べて配置する
ようにしてもよい。
【0037】また、本実施形態では特に言及しなかった
が、遮水シートの破損を電気検知によって監視する場合
には、電気検知用の電極や電源を本実施形態の電極や電
源と兼用してもよいことは言うまでもない。
が、遮水シートの破損を電気検知によって監視する場合
には、電気検知用の電極や電源を本実施形態の電極や電
源と兼用してもよいことは言うまでもない。
【0038】また、本実施形態では、カチオン性の注入
剤を使用することを前提としたので、貯留空間には陽極
を、遮水工の外側には陰極を配置したが、アニオン性の
注入剤を使用する場合には、電極の極性を逆にすればよ
い。アニオン系注入剤としては例えば、水ガラス、ポル
トランドセメント、ベントナイトなどを主成分とする懸
濁液形水ガラス系注入剤や、水ガラス、炭酸水素ナトリ
ウム、塩化カルシウムなどを主成分とする溶液形水ガラ
ス系注入剤を使用すればよい。
剤を使用することを前提としたので、貯留空間には陽極
を、遮水工の外側には陰極を配置したが、アニオン性の
注入剤を使用する場合には、電極の極性を逆にすればよ
い。アニオン系注入剤としては例えば、水ガラス、ポル
トランドセメント、ベントナイトなどを主成分とする懸
濁液形水ガラス系注入剤や、水ガラス、炭酸水素ナトリ
ウム、塩化カルシウムなどを主成分とする溶液形水ガラ
ス系注入剤を使用すればよい。
【0039】また、本実施形態では、廃棄物処分場に適
用した例で説明したが、本発明は、廃棄物処分場に限ら
ず、他の貯留施設にも適用することができる。
用した例で説明したが、本発明は、廃棄物処分場に限ら
ず、他の貯留施設にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の貯留施設の
遮水工補修システムは、周辺地盤との境界面に所定の遮
水工が敷設された貯留空間内に設置された第1の電極
と、前記遮水工の外側に設置された第2の電極と、該第
1の電極と前記第2の電極との間に直流電圧を印加する
電源と、前記第1の電極若しくはその近傍から該電極と
同じ極性を持つ注入剤を注入する注入手段とから構成さ
れ、該注入剤が前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記
第2の電極に至る経路に沿って誘導され該貫通部位にて
固化するように構成したので、遮水シートの破損箇所を
確実に補修することができる。
遮水工補修システムは、周辺地盤との境界面に所定の遮
水工が敷設された貯留空間内に設置された第1の電極
と、前記遮水工の外側に設置された第2の電極と、該第
1の電極と前記第2の電極との間に直流電圧を印加する
電源と、前記第1の電極若しくはその近傍から該電極と
同じ極性を持つ注入剤を注入する注入手段とから構成さ
れ、該注入剤が前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記
第2の電極に至る経路に沿って誘導され該貫通部位にて
固化するように構成したので、遮水シートの破損箇所を
確実に補修することができる。
【0041】また、本発明に係る貯留施設の遮水工補修
方法は、周辺地盤との境界面に所定の遮水工が敷設され
た貯留空間内に陽極を設置し、該陽極若しくはその近傍
からアクリル酸塩系注入剤を注入し、該注入剤の注入中
若しくは注入後に前記遮水工の外側に設置された陰極と
前記陽極との間に直流電圧を印加し、前記注入剤を前記
遮水工に生じた貫通部位を経て前記陰極に至る経路に沿
って誘導して該貫通部位にて固化させるので、遮水シー
トの破損箇所を確実に補修することができる。
方法は、周辺地盤との境界面に所定の遮水工が敷設され
た貯留空間内に陽極を設置し、該陽極若しくはその近傍
からアクリル酸塩系注入剤を注入し、該注入剤の注入中
若しくは注入後に前記遮水工の外側に設置された陰極と
前記陽極との間に直流電圧を印加し、前記注入剤を前記
遮水工に生じた貫通部位を経て前記陰極に至る経路に沿
って誘導して該貫通部位にて固化させるので、遮水シー
トの破損箇所を確実に補修することができる。
【0042】
【図1】本実施形態に係る貯留施設の遮水工補修システ
ムの図であり、(a) は全体概念図、(b)は陰極の平面
図。
ムの図であり、(a) は全体概念図、(b)は陰極の平面
図。
【図2】同じく陽極の側面図。
【図3】本実施形態に係る貯留施設の遮水工補修方法を
順次示した説明図であり、(a)は遮水シートに貫通部位
が生じた様子を示した図、(b) は貯留空間に陽極を設置
した様子を示した図。
順次示した説明図であり、(a)は遮水シートに貫通部位
が生じた様子を示した図、(b) は貯留空間に陽極を設置
した様子を示した図。
【図4】引き続き本実施形態に係る遮水工補修方法を示
した説明図であり、(a) は陽極内に注入剤を注入した直
後の様子を示した図、(b) は注入剤が遮水シートに生じ
た貫通部位を通って陰極に移動する様子を示した図。
した説明図であり、(a) は陽極内に注入剤を注入した直
後の様子を示した図、(b) は注入剤が遮水シートに生じ
た貫通部位を通って陰極に移動する様子を示した図。
1 周辺地盤 2 貯留空間 3 廃棄物処分場 4 陽極(第1の電極、注入手段) 5 遮水シート(遮水工) 6 陰極(第2の電極) 7 電源 21 ゴミ地盤 22 貫通部位 31 注入剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−210258(JP,A) 特開 平1−178843(JP,A) 特開 平6−346424(JP,A) 特開 昭63−304818(JP,A) 特開 平9−195262(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/12 E02B 7/02 E02D 3/11 B09B 1/00 G01M 3/00 - 3/40
Claims (3)
- 【請求項1】 周辺地盤との境界面に所定の遮水工が敷
設された貯留空間内に設置された第1の電極と、前記遮
水工の外側に設置された第2の電極と、該第1の電極と
前記第2の電極との間に直流電圧を印加する電源と、前
記第1の電極若しくはその近傍から該電極と同じ極性を
持つ注入剤を注入する注入手段とから構成され、該注入
剤が前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記第2の電極
に至る経路に沿って誘導され該貫通部位にて固化するよ
うになっていることを特徴とする貯留施設の遮水工補修
システム。 - 【請求項2】 前記第1の電極を陽極、前記第2の電極
を陰極とし、前記注入剤をアクリル酸塩系注入剤とした
請求項1記載の貯留施設の遮水工補修システム。 - 【請求項3】 周辺地盤との境界面に所定の遮水工が敷
設された貯留空間内に陽極を設置し、該陽極若しくはそ
の近傍からアクリル酸塩系注入剤を注入し、該注入剤の
注入中若しくは注入後に前記遮水工の外側に設置された
陰極と前記陽極との間に直流電圧を印加し、前記注入剤
を前記遮水工に生じた貫通部位を経て前記陰極に至る経
路に沿って誘導して該貫通部位にて固化させることを特
徴とする貯留施設の遮水工補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8110188A JP3061109B2 (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8110188A JP3061109B2 (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09273144A JPH09273144A (ja) | 1997-10-21 |
JP3061109B2 true JP3061109B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=14529284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8110188A Expired - Fee Related JP3061109B2 (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3061109B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114686151B (zh) * | 2022-03-22 | 2023-07-04 | 同济大学 | 树脂胶体修复材料及开裂损伤钢筋混凝土结构的修复方法 |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP8110188A patent/JP3061109B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09273144A (ja) | 1997-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9447506B2 (en) | Cathodic protection of a concrete structure | |
JP2006204965A (ja) | 遮水層の構築工法 | |
JP3061109B2 (ja) | 貯留施設の遮水工補修システムおよび補修方法 | |
CN108517900A (zh) | 一种盐渍土地区输电线路灌注桩基础的防腐方法 | |
JP4951409B2 (ja) | 遮水シートの漏水検知方法 | |
JP2002038470A (ja) | 廃棄物処分場における杭基礎構築方法 | |
Darilek et al. | Sealing leaks in geomembrane liners using electrophoresis | |
JP3431063B2 (ja) | 遮水シートの漏水検知システム及びその構築方法 | |
JP4514946B2 (ja) | 遮水層の修復方法 | |
JP3992887B2 (ja) | 自己修復型廃棄物処分施設 | |
JP2000352541A (ja) | 遮水シートの漏水検知システム | |
JP2981165B2 (ja) | 地中遮水壁およびその形成方法 | |
JP2002316118A (ja) | 遮水シートの端部処理構造 | |
JPH06212651A (ja) | 鉄筋コンクリ−ト構造物の漏水補修方法 | |
JP2003211116A (ja) | 遮水シートの端部処理方法および遮水シートの端部処理装置 | |
CN212896501U (zh) | 一种垂直混凝土墙防渗结构 | |
JP4486312B2 (ja) | 遮水壁構造の構築方法 | |
CN218233578U (zh) | 一种垃圾坑底板桩头防渗结构 | |
JP3248437B2 (ja) | 廃棄物処分場およびその構築工法 | |
JP2002243573A (ja) | 遮水シート破損検知方法及び遮水シート破損検知装置 | |
JP2004195300A (ja) | 廃棄物処分場の自己補修型遮水構造とその施工法 | |
JP2954272B2 (ja) | 誘導式裏込め注入止水工法 | |
JP3998568B2 (ja) | 廃棄物処分場の遮水構造とその施工法 | |
JP3186517B2 (ja) | 遮水シートの漏水検知補修システム | |
JP3640199B2 (ja) | 遮水シートの漏水補修工法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000329 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |