JP3060865U - 使い捨て便座シ―ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 便座に敷置しても使用時に位置づれせず、便
の跳ね返りが防止でき、便器の汚れも比較的少なくてす
み清掃手数も軽減できるようにすること。 【解決手段】 折曲シート２が、座シート１の内側に位
置する内面部２ａと座シート１の前方に位置する外面部
２ｂからなり、座シート１と折曲シート２の間に後端の
接続部３を除き切り込み４を介在させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、洋式トイレの便座に敷置する使い捨て便座シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

公衆トイレの洋式便器は、カバーが付いておらず便座が露出した状態にあるの が普通であるから、そのまゝ座ると感触が悪いばかりでなく、不特定多数人が繰 り返し使用するために衛生上も好ましくないといった問題がある。そこで紙材か らなる使い捨ての便座シートが種々提案され、公衆トイレ用として携帯できるも のや、ホテル内の備えつけ用として利用されているものもある。この種従来の便 座シートとしては、あらかじめ内部をくりぬいた便座形のものや、内側に切り込 みを設け該切り込みに沿って中心部を便器内に垂下してその部分を便つぼ内に落 とす形式のものなどがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

便座形に内部をくりぬいたものは、そのまゝ便座に敷置すれば直ちに使用でき るが、安定感がないため衣服の端などが接触して位置づれしたり、甚だしい場合 は使用する前に便器から落下してしまうといった不具合を生ずるおそれがあり、 この点後者のものは、垂下した紙材の一部が便つぼに浸るので全体が固定され位 置づれしない点で好ましいが、紙の一部が単に便つぼ内に浸るにすぎないので、 排便時に便つぼ内に便塊が落ちると、尿汚水の跳ね返りがあって非衛生となる点 では前者と同様に問題が残る。また両者とも便器内部をカバーするものではない ので、下痢腹等で排便時に便が飛散した場合において便器が汚れるのを防止する ことはできない。

【０００４】 本考案は上記した従来の事情に鑑みてなされたもので、敷置しても位置づれす ることなく直ちに使用ができ、便つぼ内に落下した便塊の跳ね返りが防止される とともに、下痢便で便器内に便が飛散しても便器に直接付着しないか付着しても 微量ですみ、用便後は水と一緒に流し捨てることのできる便座シートを提供する ことを意図している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案は、座シートと折曲シートからなる使い捨て便座シートであっ て、折曲シートが、座シート内側に位置する内面部と座シート前方に位置する幅 広の外面部からなり、座シートと折曲シートの間に、後端の接続部を除き切り込 みが介在し、接続部を支点に折り曲げると折曲シートで便つぼが覆われることを 主旨とするものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は座シート１と折曲シート２からなる本案使い捨て便座シートＡを示した もので、（ａ）のように座シート１の周縁と折曲シート２を直線状に形成しても （ｂ）のように座シート１を周縁に丸味を付けた便座形にしてもよい。折曲シー ト２は、座シート１の内側に位置する内面部２ａと、座シート１の前方に位置す る外面部２ｂで構成される。この外面部２ｂは内面部２ａよりも幅広で座シート １の幅と同一か又は若干幅狭とする。

【０００７】 座シート１と折曲シート２は、後端の接続部３で結合しているが、その他の個 所には切り込み４が介在し、接続部３を支点として折曲シート２の折り曲げが可 能となる。

【０００８】 図２は本案便座シートＡを便器１０の便座１１に敷置した状態を示すもので、 座シート１が便座１１の上面に密着し、折曲シート２は便器１０の内側に入り込 む。折曲シート２の部分は、上から少しく力を加えるだけで切り込み４を境とし て座シート１から容易に分離でき、接続部３を残して全体を便器１内に介入でき る。そして折曲シート２の内面部２ａは、接続部３から垂直に下りて便つぼ１２ に入り、外面部２ｂは便つぼ１２を塞ぐとともに便器１０の傾斜面１３に密着す る。

【０００９】 折曲シート２の外面部２ｂは、座シート１の幅と同程度の幅があり、便つぼ１ ２を十分に覆い且つ傾斜面１３の後部に幅広く密着する。したがって用便時に便 塊が便つぼ１２に向かって落下しても、折曲シート２の外面部２ａが便塊を受け るので尿汚水による跳ね返りを回避できる。

【００１０】 また下痢時のように大便が数か所に散乱するような場合でも、便器１０の傾斜 面１３に位置する外面部２ｂの上面にかなりの便片は付着し、傾斜面１３には付 着しないか付着しても微量ですむため便器１０の清掃をするのに手間はかゝらな い。そして用便後は本便座シートＡを便器１０内に投入し、汚物とともに水で流 し捨てれば跡形もなく処理される。

【００１２】

【考案の効果】

折曲シートを便器内に屈曲すると、内面部と外面部が便つぼの水に浸かるので 便座の上面に敷置した座シートはおのずから固定され、容易には位置づれしたり 落下することがなく、安心して使用することができる。

【００１３】 内面部に連ねて形成した幅広の外面部が便つぼを覆う形となるので、便塊が便 つぼに落下しても汚水の跳ね返りを生じることがなく衛生的であり、臀部に汚水 が付着することによる不快感からも開放される。

【００１４】 折曲シートの外面部は便つぼだけでなく便器の傾斜面にも密接し、飛散した便 片が外面部に付着すると傾斜面に直接しないですむため便器の汚れを未然に防止 でき、便付着による清掃手数を軽減できる。また用便後は水と一緒に流し捨てる ことができ、処分に手間がかゝらない。

【００１５】 座シートの周縁を角形に形成し、折曲シートを座シートと一直線状に形成して 全体をシンプルな方形にすると、製作手数がかゝらず、収納、屈曲・展開、携帯 も容易となる。更に座シート周縁を角形にすると、便器の形や大きさに拘束され ず広く使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案便座シートを示し、（ａ）は全体を方形と
した平面図、（ｂ）は座シートを便座形状に合わせた平
面図である。

【図２】本案便座シートの使用状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ 便座シート １ 座シート ２ 折曲シート ３ 接続部 ４ 切り込み ２ａ 内面部 ２ｂ 外面部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 座シートと折曲シートからなる使い捨て
   便座シートであって、折曲シートが、座シート内側に位
   置する内面部と座シート前方に位置する幅広の外面部か
   らなり、座シートと折曲シートの間に、後端の接続部を
   除いて切り込みが介在し、接続部を支点に折り曲げると
   折曲シートで便つぼが覆われることを特徴とする使い捨
   て便座シート。