JP3059207U - 竪型破砕設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 竪型破砕設備における破砕のための構成部材
の寿命を長期化する。 【解決手段】 垂直軸１に回転自在に支持された円盤２
ａの外周に破砕グラインダ２ｂを遊転自在に軸支してな
るロータ２と、ロータ外面に同心状に配置された外筒シ
ェル６と、ロータ上方に同軸に軸支されたノッカー３
と、ロータ下方に同軸に軸支されたスイーパー４とを備
え、シェル内面に周方向へ隣接して貼り付けられるシェ
ルブロック６ａがシェルブロックの周方向に沿った幅の
中心線Ｐに対し左右対称となる内径方向の突起を有し、
ノッカー３先端側面の打撃面が垂直軸を中心とする回転
方向の正逆何れの面とされスイーパー４のスイーパー面
も垂直軸を中心とする回転方向の正逆何れの面とされ、
スイーパーによる被破砕物の排出口がスイーパーの正逆
何れの回転に対しても対応可能な形状とされ、回転軸の
駆動装置が正逆いずれの回転も可能とされてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、竪型破砕設備に関し、詳しくはごみ処理装置に使用される竪型破 砕設備の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、都市ごみなどを処理する際、焼却炉や処分場での処理に先立ってごみ類 を一定の大きさ以下に破砕することが行なわれる。

【０００３】 この破砕処理装置として外筒シェル内でロータを回転させ、このロータとシェ ル内面との間で投入ごみ類を粉砕する構造の装置が知られている。 ところで、上記破砕機はロータの回転方向が時計回りか反時計回りかの一種類 とされていた。

【０００４】 従って、ロータに対面する外筒シェルのシェルライナーの突起もこの回転方向 に合わせて一方向に傾斜され、同様にノッカーやスイーパーの作動面も一面とさ れ、それぞれの表面を保護するライナーも前記一面のみに付されていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従って、上記した部材は他面側が全然摩耗していなくても前記一面のみが偏摩 耗すれば交換しなければならず不経済となる問題があった。

【０００６】 なお、ロータを反方向に回転させても、ロータに対面するシェルライナーや、 ロータと同軸に支持されているノッカーライナーやスイーパーライナーが回転方 向に対し背を向けた状態となるので破砕処理はできない。

【０００７】 この考案は、上記問題を解消し、竪型破砕設備を長期間使用可能にすることを 課題としてなされたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

請求項１の竪型破砕設備は、垂直軸周囲に回転自在に支持された円盤の外周に 破砕グラインダを多数遊転自在に軸支してなるロータと、該ロータ外面に同心状 に配置された外筒シェルと、前記ロータ上方に同軸に軸支されたノッカーと、前 記ロータ下方に同軸に軸支されたスイーパーとを備えた破砕設備において、前記 シェル内面に周方向へ隣接して貼り付けられるシェルブロックが該シェルブロッ クの周方向に沿った幅の中心線に対し左右対称となる内径方向の突起を有し、前 記ノッカー先端側面の打撃面が前記垂直軸を中心とする回転方向の正逆何れの面 とされ、前記ロータ下方に同軸に軸支されたスイーパーのスイーパー面も前記垂 直軸を中心とする回転方向の正逆何れの面とされ、該スイーパーによる被破砕物 の排出口が前記スイーパーの正逆何れの回転に対しても対応可能な形状とされ、 更に前記回転軸の駆動装置が正逆いずれの回転も可能とされてなる。

【０００９】 この考案によれば、破砕のための構成部材がすべて正逆いずれの回転方向に対 しても対応できる構造とされているので、構成部材の万遍のない摩耗状態とする ことができ長期間の使用と構成部材の経済的な使用が可能となる。

【００１０】 請求項２の竪型破砕設備は、上記竪型破砕設備においてノッカー、スイーパー のそれぞれの先端に取り付けられるライナーが、回転方向の両面に対面する面を 一体に有した断面コ字状をなす嵌合部材とされ、前記ノッカー、スイーパーのそ れぞれの先端に着脱自在に固定されてなるものである。

【００１１】 この竪型破砕設備によれば、ライナー交換はノッカー、スイーパー先端に嵌合 脱着だけで良いので交換作業が容易となる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

次に、この考案の実施の形態を説明する。 図１はこの考案の実施の形態である竪型破砕設備の平面図、図２は図１のＸ− Ｘ線断面図、図３は図１に示すシェルブロック６ａの側面図である。

【００１３】 図１において、１は垂直軸を示し、ロータ２、ノッカー３、スイーパー４（図 ２、図３）が取り付けられている。 この垂直軸１の下端にはプーリー５（図２）が取り付けられ、図外の駆動用モ ータとベルトｖを介して回転力が伝動されるようになっている。

【００１４】 そして上記駆動用モータは正逆何れの回転も可能とされ、その回転がベルトｖ を介して伝動されるように構成されている。 ６は外筒シェルを示し、ノッカー３、ロータ２およびスイーパー４外周に同軸 に固定されている。この外筒シェル６は図示のように上方開口型で逆円錐台状の 輪郭形状とされ、外筒シェル６内面には、ゴミ類の破砕性を良くすると共にシェ ル６内面を保護するためにシェルブロック６ａ…が一面に貼り付け固定されてい る。

【００１５】 このシェルブロック６ａは、図３に示すように幅方向の中心線Ｐに対し左右対 称となる形状とされ、かつ周方向に一定間隔でボルト６ｄによりシェル６内面に 固定されている。

【００１６】 ロータ２は軸１に固定された円盤状基盤２ａとその周縁に沿って複数個遊動可 能に軸支された歯車状の破砕グラインダ２ｂ…とから形成されている。 ノッカー３は、ロータ２よりも軸１の上端側に取り付けられ、半径方向に伸び るアーム３ａ先端が投入されたゴミ類の打撃面とされ、この打撃面には回転方向 両面にライナー３ｂ、３ｂが固定されている。図中３ｃ、３ｃはボルトナットを 示し、ライナー３ｂをノッカー３先端に固定するためのものである。

【００１７】 スイーパー４（図２）はシェル６内で破砕され落下してくるゴミ類を半径方向 に排出するためのものでロータ２よりも軸１の下端側に取り付けられている。 このスイーパー４の半径方向に伸びるアーム４ａ先端のゴミ類と接する当接面 には図２、図４に示すようにノッカー３と同様回転方向両面にライナー４ｂ、４ ｂが固定されている。図中４ｃ、４ｃはボルトナットを示し、ライナー４ｂをス イーパー４先端に固定するためのものである。

【００１８】 また、シェル６の対応する外面には図４に示すように排出口７が形成されてい るが、開口部が平面視で半径方向の中心線６ｃに対し対称形状となるようにされ ている。

【００１９】 次に上記実施の形態の作動について説明する。 破砕されるゴミ類は外筒シェル６の上方開口面から投入され、回転するノッカ ー３で打撃破砕され、次いでロータ２部分で破砕グラインダ２ｂ…とシェルブロ ック６ａとの間で破砕される。

【００２０】 細かく破砕されたゴミ類はロータ２下部へ落下しスイーパー４によって径方向 外方へ押しやられやがて排出口７から排出される。 この破砕工程において、ライナー３ｂ、４ｂあるいはシェルブロック６ａの一 面が摩耗すれば、ロータ２の回転方向を逆方向に切り替える。

【００２１】 今までのロータ２の回転方向に対面する面と反対側の面がロータ２の回転方向 に対して対面するが、シェルブロック６ａは回転方向に対し何れの方向にも対応 可能な対称形状とされ、かつライナー３ｂ、４ｂの何れの面でも破砕可能とされ ているので、逆転しても同様な破砕が可能で、しかも新規に対面するライナー３ ｂ、４ｂあるいはシェルブロック６ａは全く摩耗していないので破砕効率が回復 する。

【００２２】 また、排出口７の形状が、半径方向の中心線を挟んで対称形状とされているた め、排出の効率も正逆何れの回転時でも同じ排出効果が得られ、回転方向によっ て破砕ゴミの排出効率が異なることはない。

【００２３】 以上説明したように、この実施の形態によればライナーやシェルブロックの一 面が摩耗した場合、ロータの回転方向を逆転すれば他面の新規なライナー面が有 効に作用するため従来に比し倍の寿命とすることができる。

【００２４】 上記実施の形態としてノッカー用ライナー３ｂ、スイーパー用ライナー４ｂを 図１、図４に図示のようにノッカー３、スイーパー４の先端に嵌合するコ字状部 材とすればライナー３ｂ、４ｂの交換作業等が容易にできる。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の竪型破砕設備によれば、ロータが正逆回転可 能とされ、破砕する部材が正逆いずれの回転方向に対しても作用する構造とされ ているので部材の態様寿命が従来に比べ倍にすることができ、保守点検作業が省 力化される。

【００２６】 また、ライナーの形状をコ字状とすることによって交換作業も容易となりまた 固定強度も強くなるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態である破砕設備の平面図
である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線断面図である。

【図３】図１に示すシェルブロック６ａの側面図であ
る。

【図４】図２のＺ-Ｚ線矢視断面図である。

【符号の説明】

１…垂直軸 ２…ロータ ３…ノッカー ４…スイーパー ５…プーリー ６…外筒シェル ６ａ…シェルブロック ７…排出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 橘 登志夫 大阪府大阪市住之江区南港北１丁目７番89 号 日立造船株式会社内 (72)考案者 大谷 巧 広島県因島市土生町2293番地の１ 株式会 社アイメックス内 (72)考案者 鈴木 優徳 広島県因島市土生町2293番地の１ 株式会 社アイメックス内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直軸周囲に回転自在に支持された円盤
   の外周に破砕グラインダを多数遊転自在に軸支してなる
   ロータと、該ロータ外面に同心状に配置された外筒シェ
   ルと、前記ロータ上方に同軸に軸支されたノッカーと、
   前記ロータ下方に同軸に軸支されたスイーパーとを備え
   た破砕設備において、前記シェル内面に周方向へ隣接し
   て貼り付けられるシェルブロックが該シェルブロックの
   周方向に沿った幅の中心線に対し左右対称となる内径方
   向の突起を有し、前記ノッカー先端側面の打撃面が前記
   垂直軸を中心とする回転方向の正逆何れの面とされ、前
   記ロータ下方に同軸に軸支されたスイーパーのスイーパ
   ー面も前記垂直軸を中心とする回転方向の正逆何れの面
   とされ、該スイーパーによる被破砕物の排出口が前記ス
   イーパーの正逆何れの回転に対しても対応可能な形状と
   され、更に前記回転軸の駆動装置が正逆いずれの回転も
   可能とされてなる竪型破砕設備。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の竪型破砕設備における
   ノッカー、スイーパーのそれぞれの先端に取り付けられ
   るライナーが、回転方向の両面に対面する面を一体に有
   した断面コ字状をなす嵌合部材とされ、前記ノッカー、
   スイーパーのそれぞれの先端に着脱自在に固定されてな
   る竪型破砕設備。