JP3058891B2 - 合成樹脂製波形二重管 - Google Patents

合成樹脂製波形二重管

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、地中埋設管などに用いられる合成樹脂製波
形二重管に関する。
[従来の技術] この種の合成樹脂製波形二重管には、薄肉テープ状体
をラップさせながら螺旋状に巻回して内壁を形成する一
方、所定の断面形状のテープ状体をラップさせながら上
記内壁の周囲に螺旋状に巻回して外壁を形成し、内壁と
外壁とを両者の接触箇所で融着一体化させたものや、山
部と谷部とを交互に有する波形筒状の外壁とその外壁の
谷部に融着された薄肉筒状の内壁とを備えたものなどが
ある。一般的に前者の製造工程では、内壁を形成するた
めの薄肉テープ状体と外壁を形成するための薄肉テープ
状体とが別々の押出機の押出口から押し出される。これ
に対し、後者の製造工程では、内壁と外壁とを形成する
それぞれの筒状の樹脂層が共通の押出機ヘッドに設けら
れた同心状の各別の押出口から押し出される。
ここで、前者を巻付け二重管といい、後者を押出し二
重管ということにすると、生産性やコスト面では押出し
二重管が巻付け二重管よりも優れている反面、押出し二
重管では巻付け二重管に比べて外壁や内壁に使用し得る
合成樹脂の種類に制約が多いことが判っている。押出し
二重管に使用し得る合成樹脂の種類に制約が多くなる理
由は次の通りである。
すなわち、押出し二重管の製造工程では外壁と内壁を
形成するためのそれぞれの筒状の樹脂層が共通の押出機
ヘッドに同心状に形成された各別の押出口から押し出さ
れるため、各押出口から押し出される合成樹脂の融点が
極端に異なっていると各樹脂層に適応した温度制御が困
難で、たとえば外壁の樹脂層の押出しに適するように温
度制御すると、内壁の樹脂層の押出しが困難になってそ
の樹脂層がべとついて押出口の周囲に粘着したりするこ
とがあり、逆に内壁の樹脂層の押出しに適するように温
度制御すると、外壁の樹脂層の溶融状態が不安定になっ
てその押出しが困難になったりする。
また、上記製造工程では、押出口から同心状に押し出
された外壁の樹脂層を波形筒状に成形するための成形型
を押出方向に移動させてその樹脂層の押出しないし送り
を連続的にかつ円滑に行わせているが、そのような工程
を経る場合、内壁の樹脂層には上記成形型による送り作
用が直接的には加えられず、その樹脂層が外壁の樹脂層
に融着していることによって間接的に送り作用が加えら
れるだけである。そのため、融点が極端に異なる二種類
の合成樹脂で外壁と内壁を成形する場合には、成形型に
より外壁の樹脂層に加えられる送り速度を内壁の樹脂層
の押出し速度と高精度に同調させることが困難で、成形
型による外壁の樹脂層の送り速度が速い場合には内壁の
樹脂層がそれに引っ張られて伸びたり引きちぎられたり
し、その逆の場合には内壁の樹脂層が弛んだり折り重な
ったりして均一な厚みを得にくい。
以上のような不都合を生じることが判っていたため、
従来では、外壁と内壁を形成させるためのそれぞれの合
成樹脂に軟化温度が極端に異ならないものを用いねばな
らないといった制約があった。
他方、大きな耐土圧強度や曲り施工の可能性が要求さ
れる地中埋設排水管などに用いる合成樹脂製波形二重管
では、外壁の材質や形状に工夫を凝らして必要な耐土圧
強度やある程度の曲りやすさを確保し、内壁には高い内
面平滑性や耐磨耗性を具備させて水流や水流中の砂など
の固形異物の流動を円滑にすると共に固形異物による磨
耗が抑制されるようにすることが要求される。
以上説明した事項を勘案すると、地中埋設排水管など
に用いられる合成樹脂製波形二重管については、耐土圧
強度や水流などの円滑な流動性のみならず、その成形性
ないし生産性をも考慮して外壁や内壁に用いる合成樹脂
を採択する必要がある。
このような観点から、従来の押出し二重管では、外壁
に密度0.95以上の高密度ポリエチレンを使用し、その形
状を波形筒状にすると共に、その高密度ポリエチレンと
融点にそれほど大きな差異のない中密度ポリエチレン
(密度0.930〜0.942)を内壁に用いていた。
[発明が解決しようとする課題] ところが、従来の押出し二重管において、外壁に用い
られている高密度ポリエチレンはJIS K 7106に基づく曲
げ剛性が7000kg/cm2以上であり、内壁に用いられている
中密度ポリエチレンのそれは4000〜6500kg/cm2であっ
て、二重管全体の剛性は比較的大きな曲率半径に曲げら
れるに過ぎない程度のものとなり、曲げ施工に際しては
多くの場合ユニバーサル継手などで二重管同士を連結す
る必要があった。
これに対し、冒頭で説明した従来の巻付け二重管にお
いては、外壁の樹脂層と内壁の樹脂層との融点に比較的
大きな差異があってもそれぞれの樹脂層を個別に温度制
御することができるため、内壁にさらに曲げ剛性の小さ
な低密度ポリエチレンを用いて二重管全体の曲げ剛性を
低くし得る可能性があるけれども、巻付け二重管は内壁
の樹脂層のラップ部分に必然的に生じる凹凸のために内
面平滑性が損なわれて十分な流動性を確保できず固形異
物の詰まりを生じやすくなる。また、凹凸箇所と外壁と
の融着性ないし密着性についての信頼性も得にくいこと
になる。
そこで、本発明者は果敢に鋭意調査を重ね、従来では
押出機の押出口への粘着などにより成形性に不良を来す
と考えられていた曲げ剛性の小さな低密度ポリエチレン
でも、ある種のものはそのような不都合を生じることな
く押出成形を行なえるという事実を突き止め、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、外壁に従来と
同様の高密度ポリエチレンを用いることにより必要な耐
土圧強度を確保し、内壁に曲げ剛性の小さな低密度ポリ
エチレンを用いることにより二重管全体の曲がりやすさ
を向上させることができ、しかも生産性よく連続押出成
形できて内面平滑性や耐磨耗性などに優れた合成樹脂製
波形二重管を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の合成樹脂製波形二重管は、山部と谷部とを交
互に有する波形筒状の外壁が密度0.95以上の高密度ポリ
エチレンであり、その外壁の谷部に融着された筒状の内
壁は密度法による結晶化度が23〜37%のエチレンとαオ
レフィンとの共重合体であることを特徴とする。
[作 用] 密度法による結晶化度が24〜37%のエチレンとαオレ
フィンとの共重合体は超低密度エチレン系コーポリマー
であり、分岐の少ない共重合体からなる結晶相と分岐の
多い共重合体からなる非晶相とが相分離した高次構造を
形成し、熱的・化学的に安定した分子構造を有する極め
て柔軟性に富む合成樹脂であって、その柔軟性は従来の
合成樹脂製波形二重管の内壁に用いられていた結晶化度
48〜53%の中密度ポリエチレンに比べても格段に優れて
いる。その上、適切な成形温度が密度0.95以上の高密度
ポリエチレンに適した成形温度と重なり合う範囲にあ
る。また、耐磨耗性にも優れている。
したがって、上記共重合体を内壁とする本発明の合成
樹脂製波形二重管は全体として従来の押出し二重管より
も曲がりやすい性質を有するものでありながら、耐土圧
強度は、山部と谷部とを交互に有し密度0.95以上の高密
度ポリエチレンで作られた波形筒状の外壁によって上記
押出し二重管に比べて遜色ないものとなる。しかも、共
通の押出機ヘッドに設けられた同心状の各別の押出口か
らそれぞれの合成樹脂を押し出して外壁と内壁とを成形
する場合でも、外壁の樹脂と内壁の樹脂とを適切な温度
下で円滑に生産性よく押出成形することができる。
そして、本考案の合成樹脂製波形二重管によれば、ユ
ニバーサル継手を用いずにそれを用いた場合と同等の曲
り施工をでき、しかも水流や水流中の固形異物の詰まり
にくい管路を形成することができる。
[実施例] 第1図は本発明の実施例による合成樹脂製波形二重管
Aの断面図であって、1は外壁、2は内壁である。外壁
1は山部13および谷部12を交互に有する波形筒状をな
し、その外壁1の谷部12に内壁2が熱融着されている。
外壁1は高密度ポリエチレンで成形されており、その
厚みの最も厚いところは3.0mm程度、最も薄いところは
0.5mm程度であり、好ましい平均厚みが0.8mm程度であ
る。そして、上述した押出成形による場合には最も厚い
ところが内壁2との融着部(つまり谷部12の底面部分)
になりやすく、最も薄いところは山部13のコーナ部にな
りやすい。外壁1の各部相互間での厚みの差は、たとえ
ば100mmφの内径を有するもので約0.5〜1.0mm、内径が3
00mmφの内径を有するもので約1.0〜2.5mm程度である。
なお、山部13や谷部12はリング状であっても螺旋状であ
ってもよい。
内壁2は密度法による結晶化度が24〜37%のエチレン
とαオレフィンとの共重合体で外壁1よりを薄く成形さ
れている。内壁2の厚みは内径の小さい80〜200mmφ程
度の二重管では約0.3〜0.5mm、内径の大きい300mmφの
二重管では約0.5〜1.0mmφのものが用いられる。
次に、従来の押出し二重管(従来例)と本発明の合成
樹脂製波形二重管(発明品)との性質を比較する。
内径150mmφ、外径(山部の最も高い箇所の外径)178
mmφの従来例と発明品とを用意し、それらの曲りやすさ
と耐圧性と内面平滑性とを調べた。なお、供試品の外壁
や内壁に用いた合成樹脂の種類や厚みなどは下記の通り
であった。
A.発明品 外壁 密度0.95以上の高密度ポリエチレン 厚み0.6〜0.9mm 内壁 密度法による結晶化度が31%のエチレンとαオ
レフィンとの共重合体(超低密度ポリエチレン) 厚み0.3〜0.5mm B従来品 外壁 発明品と同じ 厚み0.7〜1.4mm 内壁 密度法による結晶化度が51%の中密度ポリエチ
レン 厚み0.3〜0.5mm 曲りやすさは次のようにして調べた。すなわち、室温
23℃で長さ1300mmの供試品の端部から500mmの箇所まで
を固定して片持ち状とし、その先端から50mmのところに
5kgの荷重を加えて一分後に元の高さから何mm下がった
かを測定した。これにより発明品は400〜500mm、従来品
は50〜150mmとなり、発明品は従来品に比べてきわめて
曲りやすいことが確認された。
耐圧性は次のようにして調べた。すなわち、室温23℃
で長さ250mmの供試品の上下の面板で挾み、上側の面板
を速度10mm/minで押し下げていき、内径に10%の歪みが
生じたときの面板に加えた荷重を計測した。これにより
発明品、従来品共に1mに換算して300kgf/m以上の耐圧性
を有することが確認された。
内面平滑性は供試品の内壁内面の粗度係数nにより判
定した。これにより発明品はn=0.01であり、従来品は
n=0.01であることが判明した。
以上より、発明品は従来品より曲りやすく、耐土圧荷
重は従来品と遜色ないことが判った。内面平滑性も遜色
ないことが判った。また、内面の耐磨耗性は内壁を形成
している上記共重合体の特性から極めて優れていること
は明白である。
なお、同心状の各別の押出口を有する押出機で上記発
明品を連続押出成形したところ、内壁の樹脂層が押出口
に粘着したり押出口から押し出された内壁の樹脂層が外
壁に引っ張られて引きちぎられたり、あるいは弛んだり
するといった事態は生じなかった。
[発明の効果] 以上のように本発明の合成樹脂製波形二重管は、内壁
の材質を除く構造は従来の押出し二重管と同じである
が、内壁に密度法による結晶化度が24〜37%のエチレン
とαオレフィンとの共重合体を用いているから、全体の
柔軟性が従来の押出し二重管よりも向上したものとな
り、従来はユニバーサル継手を用いざるを得なかった箇
所でもそのような継手を用いずに曲り施工することがで
きるようになるという効果がある。その上、生産性よく
連続押出成形することができ、重ね合わせ部の凹凸がな
いため内壁が内面平滑性に富み、水流やそれに混ざって
いる砂などの固形異物に流動性に優れるものとなり、固
形異物の詰まりにくい管路を容易に形成させることがで
きるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による合成樹脂製波形二重管の
一部破断側面図である。 A……合成樹脂製波形二重管、1……外壁、2……内
壁、12……谷部、13……山部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 11/14 F16L 11/11

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】山部と谷部とを交互に有する波形筒状の外
    壁と、その外壁の谷部に融着された筒状の内壁とを備え
    た合成樹脂製波形二重管において、 外壁が密度0.95以上の高密度ポリエチレンであり、内壁
    は密度法による結晶化度が24〜37%のエチレンとαオレ
    フィンとの共重合体であることを特徴とする合成樹脂製
    波形二重管。
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