JP3058373U - 組立式ラックの棚板位置決め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 快速組立を可能とする組立式ラックの棚板位
置決め装置の提供。 【解決手段】 複数の環状溝を有して竹節状を呈する支
柱に位置決めシートと共同で棚板を位置決めするための
装置とされ、環座本体と環座副材とを具え、該環座本体
は、水平ロッド部の末端に一つの開口状套設環が設けら
れてなり、該開口状套設環の開口は上記支柱の外径より
大きく、該位置決めシートの外径より小さい。該環座副
材は連接棒とその末端に延設された封口部で構成されて
いる。該封口部と開口状套設環が接触する時に一つの完
全な套設環が形成される。該封口部には突出する円弧形
凸片が設けられ、該開口状套設環と該封口部が共同で形
成した套設環が該支柱に套設された位置決めシート外を
被覆する時、該円弧状凸片が該位置決めシートの係止作
用を受けて、該封口部と開口状套設環との形成した套設
環が分開せず、並びに該套設環による位置決めシートに
対する締めつけ力により、套設環が支柱に位置決めされ
るようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の組立式ラックの棚板位置決め装置に関し、特に支柱に棚板を速 やかに位置決めでき、組立式ラックの快速組立を可能とし、また良好な構造力を 有するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

組立式ラックの棚板位置決め装置は、伝統的なネジ止め式のものから、図１に 示されるような嵌め止め式のものに改善され、図１のものでは、竹節状の管材が 支柱１０とされ、２片式の位置決めシート１１が網棚１２の支柱１０への緊迫固 定部品として使用されている。該支柱１０は複数の環状溝１３を具えて支柱１０ 全体が外観上、節を有する竹状を呈する。この２片式の位置決めシート１１は共 同で支柱１０外周に嵌合されうる左右の２片からなり、その内面に内凸縁１４が 設けられている。該位置決めシート１１の外径は上から下に増加する。該位置決 めシート１１はその内凸縁１４が支柱１０の任意の環状溝１３内にはめ込まれる ことで支柱１０に位置決めされうる。該網棚１２の四つの角部には套設環１５が 設けられ、該套設環１５の内径は上から下に大きくなっている。該網棚１２の各 角部の套設環１５が対応する支柱１０の位置決めシート１１外に嵌合されて、該 位置決めシート１１を拘束して支柱１０を緊束させることで、網棚１２が位置決 めされる。

【０００３】 図１の組立式ラックの上記の従来の網棚１２にはその四つの角部に、套設環１ ５をそれぞれ設ける必要があり、該套設環１５を支柱１０の上端より支柱１０に 嵌合させて各位置決めシート１１を緊束させていた。ゆえに、網棚１２の層数を 増したり減らしたりする時には、いずれもラックの上層から取り外す必要があり 、操作の複雑性と困難度が増した。また、アメリカ合衆国パテントＮＯ．５，６ ７６，２６３、５，３０３，６４５、５，１７４，６７６、４，９９１，７２５ 、４，７９９，８１８、４，５９５，１０７、４，５４６，８８７、４，７６３ ，７９９はいずれも上述の竹節状支柱を運用している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、ラックの支柱への棚板の組み付けを速やかに行えて、棚板の増減操 作に便利である、一種の組立式ラックの棚板位置決め装置を提供することを課題 としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、環状溝を有する竹節状の管材である支柱１０に該環状溝を 利用して套設、位置決めされ上から下に外径が増加する位置決めシート１１外に 套設される組立式ラックの棚板位置決め装置とされて、 環座本体２０と環座副材３０で組成され、該環座本体２０が水平ロッド部２１ の末端に開口状套設環２２が連接されてなり、該開口状套設環２２の開口が支柱 １０の外径より大きく、該位置決めシート１１の外径より小さく、該環座副材３ ０が連接棒３１の末端に封口部３２が形成されて該封口部３２に円弧形凸片３３ が設けられ、 該環座副材３０の連接棒３１が環座本体２０の水平ロッド部２１に枢着されて 水平に回動可能とされ、回動中に該環座副材３０の封口部３２が環座本体２０の 開口状套設環２２と接触して結合されて一つの套設環を形成可能で、該封口部３ ２の円弧形凸片３３が開口状套設環２２に向けて突出すると共に、該環座副材３ ０の連接点と套設環の円の中心とを結ぶ線を超過し、該開口状套設環２２と該封 口部３２が形成する套設環が支柱１０に組付けられた位置決めシート１１外を被 覆する時、該円弧形凸片３３が位置決めシート１１の別側外壁を係止して封口部 ３２を張開不能として、該開口状套設環２２に結合状態を維持させて、位置決め シート１１を緊迫して位置決めされるようにしてあり、 以上の構成からなる組立式ラックの棚板位置決め装置としている。

【０００６】 請求項２の考案は、前記開口状套設環２２と該封口部３２の形成する套設環の 内径が上から下に増加して位置決めシート１１の外径に組み合わされることで、 斜面を以て位置決めシート１１を緊迫でき、開口状套設環２２と封口部３２の周 囲に突出するリブが設けられて套設環の強度が増してあることを特徴とする、請 求項１に記載の組立式ラックの棚板位置決め装置としている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の組立式ラックの棚板位置決め装置は、複数の環状溝を有して竹節状を 呈する支柱に位置決めシートと共同で棚板を位置決めするための装置とされ、環 座本体と環座副材とを具え、該環座本体は、水平ロッド部の末端に一つの開口状 套設環が設けられてなり、該開口状套設環の開口は上記支柱の外径より大きく、 該位置決めシートの外径より小さい。該環座副材は連接棒とその末端に延設され た封口部で構成されている。該環座副材の連接棒は開口状套設環の水平ロッド部 に水平に回動自在に枢着されている。該封口部と該開口状套設環が接触する時に 一つの完全な套設環が形成される。

【０００８】 本考案の環座副材の封口部の開放端に開口状套設環に向けて突出する円弧形凸 片が設けられ、該開口状套設環が該封口部と共同で該支柱に套設された位置決め シート外を被覆する時、該円弧状凸片が該位置決めシートの係止作用を受けて、 該封口部と開口状套設環との形成した套設環が分開せず、並びに該套設環による 位置決めシートに対する締めつけ力により、套設環が支柱に位置決めされるよう にしてある。

【０００９】 該開口状套設環と該封口部が結合してなる套設環の内径は支柱の外径より大き く、結合時に該封口部の円弧形凸片が支柱の支柱の外壁による阻止を受けず、開 口状套設環と封口部が結合して完全な套設環を形成して位置決めシートに対する 緊迫拘束作用を形成するようにしてある。

【００１０】

【実施例】

本考案は、組立式ラックの棚板位置決め装置を提供する。本考案は、図１に示 される従来の技術と同様、環状溝１３を具え直立する竹節状管材である支柱１０ の、該環状溝１３部分に、位置決めシート１１を嵌め止めできるようにしてある 組立式ラックに運用される組立式ラックの棚板位置決め装置とされ、それは、環 座本体２０と環座副材３０で組成されている。図２、３に示されるように、該環 座本体２０は水平ロッド部２１の末端に開口状套設環２２が連接されてなり、該 開口状套設環２２の開口は該支柱１０の外径より大きく、位置決めシート１１の 外径より小さく設けられている。該環座副材３０は連接棒３１及びその末端に連 接する封口部３２で組成されている。該環座副材３０の連接棒３１は環座本体２ ０の水平ロッド部２１に枢着されて、水平に回動自在とされている。回動中、該 環座副材３０の封口部３２は環座本体２０の開口状套設環２２と接触して完全な 套設環を形成しうる。

【００１１】 上述の環座副材３０の封口部３２には開口状套設環２２に向けて突出する円弧 形凸片３３が設けられ、該開口状套設環２２と該封口部３２が完全な套設環を形 成して支柱１０に結合された位置決めシート１１外を被覆する時、該円弧形凸片 ３３が位置決めシート１１の係止力を受けて、該封口部３２が張開不能となり、 該開口状套設環２２との結合状態を保持すると共に、位置決めシート１１に対し て拘束する緊迫力を形成する。

【００１２】 図５に示されるように、該環座副材３０の封口部３２に設けられた円弧形凸片 ３３は該開口状套設環２２の円の中心２３と環座副材３０の連接点３４を結ぶ連 接線３５を超過しなければならず、それにより該円弧形凸片３３が該位置決めシ ート１１の別側外壁を係止する効果を発生する。この円弧形凸片３３の該連接線 ３５を超過する部分の角度が大きいほど、発生する係止力も大きくなる。

【００１３】 上述の開口状套設環２２と該封口部３２が共同で形成した套設環の内径は支柱 １０の外径よりずっと大きいため、結合時に封口部３２の円弧形凸片３３は支柱 １０の外径に阻止されない。該円弧形凸片３３の突出角度は該環座本体２０が環 座副材３０と支柱１０外周で結合できるように設計される。該套設環が位置決め シート外に套設される時、該円弧形凸片３３は、位置決めシート１１の円の中心 ２３と連接点３４間の連接線３５を超過する別側外壁の圧迫を受けて、封口部３ ２に対する係止作用を発生する。即ち該封口部３２が張開不能となり、確実に套 設環が位置決めシート１１外に緊迫固定される。

【００１４】 該開口状套設環２２と封口部３２が結合してなる套設環は、その内径が上から 下に増して位置決めシート１１の外径に組み合わされて斜面緊迫の効果を達成す る。ただし套設環の強度を強化するために、開口状套設環２２と封口部３２の周 壁に突出するリブ２４、３６が形成されている。

【００１５】 本考案を支柱１０に組み付ける時には、図４に示されるように、支柱１０に対 して側方から開口状套設環２２の開口より支柱１０を開口状套設環２２に進入さ せ、さらに封口部３２と該開口状套設環２２とを合わせて套設環となし、さらに 下向きに移動させて位置決めシート１１外に套設し、組み付けを完成する。ゆえ に本考案は棚板の増減操作において、ラックを分解する必要がなく、側方から組 み付け、取外しが行えるため、極めて便利である。

【００１６】 該環座本体２０の水平ロッド部２１は、一端或いは両端に開口状套設環２２と 環座副材３０を設置可能である。

【００１７】 両端のいずれにも環座本体２０と環座副材３０を設けた水平ロッド部２１をラ ックの両側の二つの支柱１０に組み付け、且つ二つの水平ロッド部２１を等しい 高さとすれば、両側にフック４２を具えた棚板４１を、そのフック４２を左右の 水平ロッド部２１に掛けることで、ラックに組み付けることができる。これは図 ８に示されるとおりである（図８には一側の一つの角部のみが示されている）。 また図７に示されるように、両側にフック４４を具えた網板４３を、そのフック ４４を両側の水平ロッド部２１に跨設することで、ラックに組み合わせることが できる。また、図９に示されるように、両端に環座本体２０と環座副材３０とを 設けた水平ロッド部２１に二つ以上のフック２５を設けて、網板４５を直接左右 の二つの水平ロッド部２１の各フック２５に支持すれば、網板４５を直接左右の 二つの水平ロッド部２１の各フック２５に保持することができる。該網板４５の 横条４６はフック２５の凹口２６内に収容されることで、網板４５が安定して保 持される。

【００１８】

【考案の効果】

本考案により組立式ラックの組立操作が簡単となり、ゆえに本考案は非常に便 利であり、また本考案は構造力が良好であり、組立式ラックの使用に極めて便利 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の構造の分解斜視図である。

【図２】本考案の斜視図である。

【図３】本考案の閉口状態の斜視図である。

【図４】本考案の支柱への組み付け操作図である。

【図５】本考案の支柱との結合表示断面図である。

【図６】本考案の、網板と結合した実施例図である。

【図７】本考案の、水平ロッド部の両端に設けた実施例
図である。

【図８】本考案の、水平ロッド部の両端に設けたもう一
つの実施例図である。

【図９】本考案の、水平ロッド部に網板を組み合わせた
実施例図である。

【符号の説明】

１０ 支柱 １１ 位置決めシート １２ 網板 １３ 環状溝 １４ 内凸縁 １５ 套設環 ２０ 環座本体 ２１ 水平ロッド部 ２２ 開口状套設環 ２３ 円の中心 ２４ リブ ２５ フック ２６ 凹口 ３０ 環座副材 ３１ 連接棒 ３２ 封口部 ３３ 円弧形凸片 ３４ 連接点 ３５ 連接線 ３６ リブ ４０ 網板 ４１ 棚板 ４２ フック ４３ 網板 ４４ 係止部 ４５ 網板 ４６ 横条

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 環状溝を有する竹節状の管材である支柱
   １０に該環状溝を利用して套設、位置決めされ上から下
   に外径が増加する位置決めシート１１外に套設される組
   立式ラックの棚板位置決め装置とされて、 環座本体２０と環座副材３０で組成され、該環座本体２
   ０が水平ロッド部２１の末端に開口状套設環２２が連接
   されてなり、該開口状套設環２２の開口が支柱１０の外
   径より大きく、該位置決めシート１１の外径より小さ
   く、該環座副材３０が連接棒３１の末端に封口部３２が
   形成されて該封口部３２に円弧形凸片３３が設けられ、 該環座副材３０の連接棒３１が環座本体２０の水平ロッ
   ド部２１に枢着されて水平に回動可能とされ、回動中に
   該環座副材３０の封口部３２が環座本体２０の開口状套
   設環２２と接触して結合されて一つの套設環を形成可能
   で、該封口部３２の円弧形凸片３３が開口状套設環２２
   に向けて突出すると共に、該環座副材３０の連接点と套
   設環の円の中心とを結ぶ線を超過し、該開口状套設環２
   ２と該封口部３２が形成する套設環が支柱１０に組付け
   られた位置決めシート１１外を被覆する時、該円弧形凸
   片３３が位置決めシート１１の別側外壁を係止して封口
   部３２を張開不能として、該開口状套設環２２に結合状
   態を維持させて、位置決めシート１１を緊迫して位置決
   めされるようにしてあり、 以上の構成からなる組立式ラックの棚板位置決め装置。
2. 【請求項２】 前記開口状套設環２２と該封口部３２の
   形成する套設環の内径が上から下に増加して位置決めシ
   ート１１の外径に組み合わされることで、斜面を以て位
   置決めシート１１を緊迫でき、開口状套設環２２と封口
   部３２の周囲に突出するリブが設けられて套設環の強度
   が増してあることを特徴とする、請求項１に記載の組立
   式ラックの棚板位置決め装置。