JP3057616U - 筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸の握持と開放動作によりペン先の露出と被
覆を制御できる筆記具の提供。 【解決手段】 保護管、プッシュボタン、スプリングを
少なくとも具えてなり、該保護管はプッシュボタンの押
圧を受けて筆記具の芯に沿って後方へとスライドしてス
プリングを圧縮し、スプリングは保護管の回復に用いら
れ、即ち保護管が平常時にペン先の前端部が被覆されて
外に露出せず、ただプッシュボタンが押される時に、保
護管が軸内に縮入してペン先を露出し筆記具を使用でき
るようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の筆記具に係り、特にペン先が、軸に対する握持により外に突出 し、軸より手を放せば縮入するようにしてあり、不使用状態の時にペン先が衣類 などを汚すのを防止してあるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

筆記具は現代人の生活において必需品であり、ボールペンやサインペンなどの 使用は日常生活の一部分となっており、文字を書いたり図画を描くのに使用され 、コンピュータ時代となっても、一般には筆記具のほうが、ワープロより手軽に 使用できるため、筆記具の必要性に代わりはない。しかし、ボールペンやサイン ペンは、不使用時にそのペン先が露出したまま放置或いは収容されることも多く 、そのために紙や衣類などを汚すことがあったため、改善が求められていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本発明は、ペン先が、軸に対する握持により外に突出し、軸より手を放せば縮 入するようにしてあり、不使用状態の時にペン先が衣類などを汚すのを防止でき る、一種の筆記具を提供することを課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、軸１、伸縮式ペン先保護筒装置２及び芯３を具えた筆記具 において、該軸１が中空筒体とされ、その側壁に貫通するプッシュボタン孔１２ ２が設けられ、該軸１の前端が出口１２１とされ、該軸１の内壁に一対の連接軸 孔１２３が設けられ、該伸縮式ペン先保護筒装置２がプッシュボタン２２、保護 管２１及びスプリング４を具え、該プッシュボタン２２はスイングレバー状とさ れてその前端下部に一対の連接軸２２１が設けられて後端に接触点２２２が設け られ、該保護管２１は中空管体とされてその前端の管口の孔径が縮小されて頸部 ２１３が形成され、後端にウェッジ２１２が形成され、該プッシュボタン２２が プッシュボタン孔１２２内に収容されてその連接軸２２１が軸１の連接軸孔１２ ３に嵌合されて回転自在とされ、該プッシュボタン２２の後端の接触点２２２が 保護管２１のウェッジ２１２に当接し、軸１の中心に芯３が固定され、芯３の外 に伸縮式ペン先保護筒装置２がスライド自在に套設され、プッシュボタン２２の 局部がプッシュボタン孔１２２より外に突出し、保護管２１の前端と芯３のペン 先３１が軸１の出口１２１より前方に突出し、保護管２１の後端がスプリング４ による前方への付勢を受けてペン先３１を被覆し、プッシュボタン２２が押され ると保護管２１が後方に移動して軸１内に縮入してペン先３１を露出させるよう にしてあり、以上の構成からなる筆記具としている。

【０００５】 請求項２の考案は、前記保護管２１の側壁にあってプッシュボタン２２に対応 する位置に傾斜する弾性片２１１が設けられ、弾性片２１１の後端の自由端が軸 １のプッシュボタン孔１２２に係止されて保護管２１の任意の後端を防止し、プ ッシュボタン２２が押されて該弾性片２１１が軸１内部へと縮入させられること でこの係止が解除されるようにしてあることを特徴とする、請求項１に記載の筆 記具としている。

【０００６】 請求項３の考案は、前記軸１の後端が斜面とされて、斜面下に一つの弾性片収 容孔１１２が設けられ、弾性片収容孔１１２の側壁に一つの係止溝１１４が設け られ、別に該斜面の比較的低い側辺に凹所１１５が設けられ、軸１の後端に一つ のクリップ装置５が組み合わされ、該クリップ装置５の後端部の底面が軸１の後 端の斜面と係合する斜面とされ、クリップ装置５の比較的低側の底面より下向き にクリップ５２が延伸されて該凹所１１５中に嵌合され、別側下面に一つの弓形 弾性片５３が延伸されて弾性片収容孔１１２内に収容されて該弓形弾性片５３の 下端がフックとされて係止溝１１４に係止され、クリップ装置５の後端部が押圧 されることで、クリップ装置５の後端部が斜面によりクリップ５２を凹所１１５ 外に移動させ、衣類のポケット等への掛け置きに便利とすること特徴とする、請 求項１又は請求項２に記載の筆記具としている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本発明の筆記具は、伸縮式ペン先保護管装置を具え、それは、保護管、プッシ ュボタン、スプリングを少なくとも具えてなり、該保護管はプッシュボタンの押 圧を受けて筆記具の芯に沿って後方へとスライドしてスプリングを圧縮し、スプ リングは保護管の回復に用いられ、即ち保護管が平常時にペン先の前端部が被覆 されて外に露出せず、ただプッシュボタンが押される時に、保護管が軸内に縮入 してペン先を露出し筆記具を使用できるようにしてある。

【０００８】 上述の伸縮式ペン先保護管装置は軸内に設置され、筆記具不使用時に保護管の 前端が軸の前端より突出し、使用者が筆記具を使用する時の通常の軸を握持する 動作と放す動作に伴う軸の側部のプッシュボタンに対する押圧と開放により、保 護管の伸縮によるペン先の露出と被覆が制御されるようにしてある。

【０００９】 また、伸縮式ペン先保護管装置のスプリングは保護管の後方に設けられ、保護 管の一側に弾性片が一体に設けられ、プッシュボタンに対する押圧が解除される 時に該弾性片が軸に係止され、弾性片もまたプッシュボタンの押圧を受けて係止 解除され、それにより保護管がスライドできるようになり、プッシュボタンを押 圧操作がなくしてペン先が任意に露出することがない。

【００１０】

【実施例】

図１に示されるように、本考案の筆記具の軸１は、後軸１１と前軸１２で組成 され、軸１は中空の筒体とされ、前軸１２の前端部に貫通する出口１２１が形成 されてペン先３１の伸出口とされ、前軸１２の側壁にプッシュボタン２２の出口 であるプッシュボタン孔１２２が設けられている。該軸１内に伸縮式ペン先保護 管装置２が設置され、その中、保護管２１の前端部が出口１２１より突出してい るほか、プッシュボタン２２の押圧部もまたプッシュボタン孔１２２部分より軸 １外に突出している。芯３は軸１の中心に設置され、そのペン先３１は前軸１２ の出口１２１より突出している。図に示されるように、軸１を握る自然な動作に 伴い親指（或いは人差指或いはその他の指）でプッシュボタン２２を押すと、保 護管２１が軸１内に縮入し、ペン先３１が露出し使用できる状態となる。手指を プッシュボタン２２より放すと、保護管２１が自然に付勢されて伸出して回復し ペン先３１を被覆する。

【００１１】 上述の軸１内の伸縮式ペン先保護管装置２は図２により詳しく示されている。 該伸縮式ペン先保護管装置２は保護管２１、プッシュボタン２２及びスプリング ４で組成され、その中、保護管２１は中空管体とウェッジ２１２で組成され、中 空管体の前端の孔口は管孔より小さく頸部２１３とされ、ペン先３１が該頸部２ １３を順調に通過できるようにしてあり、該中空管体の側壁に斜め上向きに外向 きに突出する弾性片２１１が設けられ、該弾性片２１１の後端の自由端が軸１の プッシュボタン孔１２２の後端を頂持している。プッシュボタン２２はスイング レバー状を呈し、プッシュボタン２２の前端に一対の連接軸２２１が設けられ、 後端の角部が接触点２２２とされ、プッシュボタン２２の横断面がアーチ形を呈 し、即ちその内側面に凹所２２３が形成され、プッシュボタン２２が保護管２１ の両側に跨設されるようにしてある。保護管２１の中空管体の後部に設けられた ウェッジ２１２はその斜面がプッシュボタン２２の接触点２２２上に当接し、保 護管２１の後方に、前端が保護管２１後端面に当接するスプリング４が設けられ ている。芯３は伸縮式ペン先保護管装置２の中央の保護管２１中に穿設され、芯 ３の後端は軸１の後軸１１内に保持される。

【００１２】 本考案の各部品の組合せ及びその相互作用は図３及び図４に示されるとおりで ある。即ち、軸１の前軸１２の内孔側壁に連接軸孔１２３が設けられ、プッシュ ボタン２２の連接軸２２１が枢接される。図３に示されるように、後軸１１と前 軸１２が結合されて一つの中空の軸１が形成され、芯３が軸１の中心に置かれ、 軸３の後端が後軸１１内の挟持孔１１１に保持され、芯３の別端のペン先３１が 前軸１２の出口１２１より外に突出し、芯３の外に伸縮式ペン先保護管装置３の 保護管２１が套設されている。保護管２１の外側にプッシュボタン２２が跨設さ れ、プッシュボタン２２の前端両側の連接軸２２１が前軸１２側壁内側の連接軸 孔１２３に挿入されて回転自在とされ、プッシュボタン２２の後端の接触点２２ ２が保護管２１のウェッジ２１２に当接させられ、保護管２１の後ろにスプリン グが設けられて保護管２１を前方に向けて付勢し、保護管２１を外向きに伸出さ せられるようにしてある。以上が本考案の非使用状態時、即ちプッシュボタン２ ２が押されない状態の部品の関係である。

【００１３】 本考案が使用状態にある時、即ち図４に示されるように、手指でプッシュボタ ン２２が押される時、プッシュボタン２２の接触点２２２がウェッジ２１２の斜 面に沿って内向きに移動し、保護管２１を押して軸１内に縮入させて、保護管２ １内の芯３のペン先３１を保護管２１の頸部２１３の外に突出させる。

【００１４】 さらに、図３に示されるように、本考案の筆記具が非使用状態にある時、本考 案は最前端位置に押し戻され、その弾性片２１１の末端がちょうどプッシュボタ ン孔１２２の後端を超過して係止され、保護管２１が自動後退不能とされ、即ち 保護管２１が直接押されても後退せず、プッシュボタン２２を押して弾性片２１ １を押してプッシュボタン孔１２２の後壁との係止を解除させることなくして保 護管２１を軸内に縮入させられないようにしてある。

【００１５】 上述の本考案の使用状態と非使用状態の操作は完全に手指による握持によって おり、手指の握持動作は通常の筆記具を握る動作とされ、このため本考案の筆記 具を握ればペン先が自然に露出し、手指を放せばペン先が保護管に被覆されるよ うにしてあり、これにより非使用時のペン先の露出により衣類等が汚される状況 を防止できる。

【００１６】 本考案はさらに内蔵式のクリップ装置を具えている。図５を参照されたい。軸 の後軸１１上端が斜面１１３とされ、斜面１１３より後軸１１内へと軸方向に沿 って延伸された弾性片収容孔１１２が設けられ、後軸１１側壁内側において、該 弾性片収容孔１１２のほぼ前端に対応する位置に、係止溝１１４が設けられ、後 軸１１の後端の上記係止溝１１４と反対の側壁に、凹所１１５が設けられている 。クリップ装置５は後端部５１の底面が斜面５１１とされて該斜面５１１がちょ うど後軸１１後端部の斜面１１３と係合するようにしてあり、斜面の比較的低い 一側に板状のクリップ５２が延伸され、斜面５１１の頂部の下に別に一つの弓形 弾性片５３が延伸されて、該弓形弾性片５３の底部にフック５３１が設けられて いる。該クリップ装置５はその後端部５１が上述の後軸１１の後ろに連接されて 、クリップ５２がちょうど凹所１１５中に収容され、弓形弾性片５３が弾性片収 容孔１１２中に挿入、収容されて、クリップ装置５が後軸１１に嵌合される時、 その弓形弾性片５３の末端のフック５３１が弾性片収容孔１１２の側壁の係止溝 １１４に係止されると共に、クリップ装置５の斜面５１１と後軸１１の斜面１１ ３が完全に係合させられる（図５参照）。

【００１７】 クリップ装置５を使用する時には、図６に示されるように、手指で後端部５１ を下向きに圧迫すると、クリップ装置５が斜面１１３に沿って後軸１１の一側に 向けて偏移し、クリップ５２が凹所１１５の外に突出する。このクリップ５２の 末端は傾斜する案内端とされており、衣類のポケット等に挿入するのに便利とさ れている。図６に示されるように、クリップ装置５の弓形弾性片５３は弾性片収 容孔１１２中を滑るときに変形して比較的大きな挟持力を発生する。回復時には ただ両手指でそれぞれクリップ装置５のクリップ５２と後軸１１の別側を押さえ れば、クリップ装置５が図５に示される内蔵状態に回復する。

【００１８】 クリップ装置５を使用する方式は図５中の点線部分でも示される。クリップ装 置５の後端部５１の一側を押してもクリップ５２を傾斜させて突出させ案内端５ ２１を露出させることができ、それにより筆記具を衣類等に掛けることができる 。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の提供する筆記具は、手で握持する時にペン先を露出させ、放すとペン 先を遮蔽できるようにしてあり、筆記具を不使用の時に衣類等を汚すのを防止で き、その露出と遮蔽を行う伸縮式ペン先保護筒装置の特殊な構造は従来の技術に はない。さらに本考案の提供するクリップ装置は内蔵式とされて、筆記具外観を すっきりと整え、握持に便利とする効果を提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の使用表示図である。

【図２】本発明の分解斜視図である。

【図３】本発明の非使用状態での断面図である。

【図４】本発明の使用状態での断面図である。

【図５】本発明のクリップ構造とその動作表示図であ
る。

【図６】本発明のクリップのもう一つの動作表示図であ
る。

【符号の説明】

１ 軸 １１ 後軸 １１１ 挟持孔 １１２ 弾性片収容孔 １１３ 斜面 １１４ 係止溝 １１５ 凹所 １２ 前軸 １２１ 出口 １２２ プッシュボタン孔 １２３ 連接軸孔 ２ 伸縮式ペン先保護管装置 ２１ 保護管 ２１１ 弾性片 ２１２ ウェッジ ２１３ 頸部 ２２ プッシュボタン ２２１ 連接軸 ２２２ 接触点 ２２３ 凹所 ３ 芯 ３１ ペン先 ４ スプリング ５ クリップ装置 ５１ 後端部 ５１１ 斜面 ５２ クリップ ５２１ 案内端 ５３ 弓形弾性片 ５３１ フック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 楊 聰益 台湾台北縣新莊市福▲えい▼路97巷13號２ 樓

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸１、伸縮式ペン先保護筒装置２及び芯
   ３を具えた筆記具において、該軸１が中空筒体とされ、
   その側壁に貫通するプッシュボタン孔１２２が設けら
   れ、該軸１の前端が出口１２１とされ、該軸１の内壁に
   一対の連接軸孔１２３が設けられ、該伸縮式ペン先保護
   筒装置２がプッシュボタン２２、保護管２１及びスプリ
   ング４を具え、該プッシュボタン２２はスイングレバー
   状とされてその前端下部に一対の連接軸２２１が設けら
   れて後端に接触点２２２が設けられ、該保護管２１は中
   空管体とされてその前端の管口の孔径が縮小されて頸部
   ２１３が形成され、後端にウェッジ２１２が形成され、
   該プッシュボタン２２がプッシュボタン孔１２２内に収
   容されてその連接軸２２１が軸１の連接軸孔１２３に嵌
   合されて回転自在とされ、該プッシュボタン２２の後端
   の接触点２２２が保護管２１のウェッジ２１２に当接
   し、軸１の中心に芯３が固定され、芯３の外に伸縮式ペ
   ン先保護筒装置２がスライド自在に套設され、プッシュ
   ボタン２２の局部がプッシュボタン孔１２２より外に突
   出し、保護管２１の前端と芯３のペン先３１が軸１の出
   口１２１より前方に突出し、保護管２１の後端がスプリ
   ング４による前方への付勢を受けてペン先３１を被覆
   し、プッシュボタン２２が押されると保護管２１が後方
   に移動して軸１内に縮入してペン先３１を露出させるよ
   うにしてあり、以上の構成からなる筆記具。
2. 【請求項２】 前記保護管２１の側壁にあってプッシュ
   ボタン２２に対応する位置に傾斜する弾性片２１１が設
   けられ、弾性片２１１の後端の自由端が軸１のプッシュ
   ボタン孔１２２に係止されて保護管２１の任意の後端を
   防止し、プッシュボタン２２が押されて該弾性片２１１
   が軸１内部へと縮入させられることでこの係止が解除さ
   れるようにしてあることを特徴とする、請求項１に記載
   の筆記具。
3. 【請求項３】 前記軸１の後端が斜面とされて、斜面下
   に一つの弾性片収容孔１１２が設けられ、弾性片収容孔
   １１２の側壁に一つの係止溝１１４が設けられ、別に該
   斜面の比較的低い側辺に凹所１１５が設けられ、軸１の
   後端に一つのクリップ装置５が組み合わされ、該クリッ
   プ装置５の後端部の底面が軸１の後端の斜面と係合する
   斜面とされ、クリップ装置５の比較的低側の底面より下
   向きにクリップ５２が延伸されて該凹所１１５中に嵌合
   され、別側下面に一つの弓形弾性片５３が延伸されて弾
   性片収容孔１１２内に収容されて該弓形弾性片５３の下
   端がフックとされて係止溝１１４に係止され、クリップ
   装置５の後端部が押圧されることで、クリップ装置５の
   後端部が斜面によりクリップ５２を凹所１１５外に移動
   させ、衣類のポケット等への掛け置きに便利とすること
   特徴とする、請求項１又は請求項２に記載の筆記具。