JP3057410B2 - 電磁流量計 - Google Patents
電磁流量計Info
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- JP3057410B2 JP3057410B2 JP6172427A JP17242794A JP3057410B2 JP 3057410 B2 JP3057410 B2 JP 3057410B2 JP 6172427 A JP6172427 A JP 6172427A JP 17242794 A JP17242794 A JP 17242794A JP 3057410 B2 JP3057410 B2 JP 3057410B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁流量計に関し、特
に測定管内を流れる流体の流量を測定するとともに、偏
流の発生を検出する電磁流量計に関するものである。
に測定管内を流れる流体の流量を測定するとともに、偏
流の発生を検出する電磁流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電磁流量計では、流量を測定す
る管の外周に流体の流れる方向と直交する磁界を形成す
る一対の励磁コイルを対向して配設するとともに、管の
内壁であって励磁コイルが形成する磁界に直交する位置
に対向して一対の検出電極を設けて、流体の流速に応じ
て検出電極間に発生する信号起電力を検出することによ
り流体の流速すなわち流量を算出するものとなってい
る。図8は、従来の電磁流量計のブロック図であり、同
図において、16は流量を測定する管から流速に比例し
た信号起電力を検出する検出器、10は検出器16によ
り検出された信号起電力を信号処理し得られた流量を示
すループ電流として出力する変換器である。
る管の外周に流体の流れる方向と直交する磁界を形成す
る一対の励磁コイルを対向して配設するとともに、管の
内壁であって励磁コイルが形成する磁界に直交する位置
に対向して一対の検出電極を設けて、流体の流速に応じ
て検出電極間に発生する信号起電力を検出することによ
り流体の流速すなわち流量を算出するものとなってい
る。図8は、従来の電磁流量計のブロック図であり、同
図において、16は流量を測定する管から流速に比例し
た信号起電力を検出する検出器、10は検出器16によ
り検出された信号起電力を信号処理し得られた流量を示
すループ電流として出力する変換器である。
【0003】検出器16において、17は流量を測定す
る流体が流れる管、18a,18bは管17の内壁に設
けられた一対の検出電極、L11,L12は管17の上
下に配設された励磁コイル(励磁手段)である。変換器
10において、11はループ電流から所定の電源出力を
供給する電源回路、12は電源回路11からの電源出力
に基づき励磁コイルL11,L12に所定の励磁電流を
出力する励磁回路、13は検出電極18a,18bから
の信号起電力を増幅した後、所定周期でサンプリングし
てディジタル情報に変換する信号処理回路、14はこの
ディジタル情報に基づき流量を算出するとともに、変換
器10の各部を制御する制御回路、15は制御回路14
からの流量情報に基づきループ電流を制御する出力イン
ターフェース回路である。
る流体が流れる管、18a,18bは管17の内壁に設
けられた一対の検出電極、L11,L12は管17の上
下に配設された励磁コイル(励磁手段)である。変換器
10において、11はループ電流から所定の電源出力を
供給する電源回路、12は電源回路11からの電源出力
に基づき励磁コイルL11,L12に所定の励磁電流を
出力する励磁回路、13は検出電極18a,18bから
の信号起電力を増幅した後、所定周期でサンプリングし
てディジタル情報に変換する信号処理回路、14はこの
ディジタル情報に基づき流量を算出するとともに、変換
器10の各部を制御する制御回路、15は制御回路14
からの流量情報に基づきループ電流を制御する出力イン
ターフェース回路である。
【0004】交流励磁方式の場合、励磁回路12から各
励磁コイルL11,L12に対して、それぞれ逆の磁極
性となるように励磁電流が供給されるとともに、所定期
間ごとに発生する磁界が逆方向となるように励磁電流が
制御される。図9は、従来の励磁により発生する磁界を
示す説明図であり、同図において、前述と同じまたは同
等部分には同一部号を付してある。図9において、
(a)は励磁コイルL11がN極、励磁コイルL12が
S極に励磁された場合、(b)は励磁コイルL11がS
極、励磁コイルL12がN極に励磁された場合を示して
おり、管17内に生じる磁界が逆向きとなっている。
励磁コイルL11,L12に対して、それぞれ逆の磁極
性となるように励磁電流が供給されるとともに、所定期
間ごとに発生する磁界が逆方向となるように励磁電流が
制御される。図9は、従来の励磁により発生する磁界を
示す説明図であり、同図において、前述と同じまたは同
等部分には同一部号を付してある。図9において、
(a)は励磁コイルL11がN極、励磁コイルL12が
S極に励磁された場合、(b)は励磁コイルL11がS
極、励磁コイルL12がN極に励磁された場合を示して
おり、管17内に生じる磁界が逆向きとなっている。
【0005】また図10は、従来の励磁方法を示す説明
図であり、時刻T1 において励磁コイルL11がN極、
励磁コイルL12がS極に励磁されて図9(a)に示す
磁界が発生し、所定期間後の時刻T2 において励磁コイ
ルL11がS極、励磁コイルL12がN極に励磁されて
図9(b)に示す磁界が発生し、以降所定期間ごとに励
磁方向が切り換えられて、図9(a),(b)に示す磁
界が交互に発生するものとなる。これにより、検出電極
18a,18b間に流体の流速に比例するとともに磁界
方向により極性が反転する信号起電力が発生し、これが
信号処理回路13によりディジタル情報に変換されて制
御回路14に入力され、ここで流量が算出されるものと
なる。
図であり、時刻T1 において励磁コイルL11がN極、
励磁コイルL12がS極に励磁されて図9(a)に示す
磁界が発生し、所定期間後の時刻T2 において励磁コイ
ルL11がS極、励磁コイルL12がN極に励磁されて
図9(b)に示す磁界が発生し、以降所定期間ごとに励
磁方向が切り換えられて、図9(a),(b)に示す磁
界が交互に発生するものとなる。これにより、検出電極
18a,18b間に流体の流速に比例するとともに磁界
方向により極性が反転する信号起電力が発生し、これが
信号処理回路13によりディジタル情報に変換されて制
御回路14に入力され、ここで流量が算出されるものと
なる。
【0006】今、磁束密度をB、管の口径をd、流体の
流速をvとすると、電極に発生する信号起電力eは、 e = k・B・v・d (k=比例定数) と表されるが、ただし、この場合には、管内の流体の流
速分布が一様であることが前提となっている。図11
は、管17内に発生した偏流を示す説明図である。同図
において21は管17内に生じた流速分布の偏りすなわ
ち偏流であり、このような偏流21が生じている場合に
は、検出電極18a,18b間に発生する信号起電力と
流速とが比例せず正確な流量が測定できなくなるため、
検出器16の設置場所としては、曲がり管や流量調整バ
ルブなど偏流21の発生原因となる箇所を避け、比較的
流速分布が一様な場所に設置するものとなっていた。
流速をvとすると、電極に発生する信号起電力eは、 e = k・B・v・d (k=比例定数) と表されるが、ただし、この場合には、管内の流体の流
速分布が一様であることが前提となっている。図11
は、管17内に発生した偏流を示す説明図である。同図
において21は管17内に生じた流速分布の偏りすなわ
ち偏流であり、このような偏流21が生じている場合に
は、検出電極18a,18b間に発生する信号起電力と
流速とが比例せず正確な流量が測定できなくなるため、
検出器16の設置場所としては、曲がり管や流量調整バ
ルブなど偏流21の発生原因となる箇所を避け、比較的
流速分布が一様な場所に設置するものとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来の電磁流量計では、検出器の設置場所として、比
較的流速分布が一様な場所に設置する必要があるが、設
置後、実際に流速分布が一様か否かを検出する手段を有
しておらず、設置前に流速分布が一様であると予想され
たにもかかわらず何らかの原因、例えば検出器設置場所
近辺における管の配置変更あるいは流量調整バルブなど
の開度変更などにより偏流が発生している場合には正確
な流量測定が不可能となり、誤った流量が測定されて出
力された場合には、この流量情報に基づくプロセス制御
に不具合を生じさせる可能性があるという問題点があっ
た。本発明はこのような課題を解決するためのものであ
り、検出器の管内における偏流の発生を検出できる電磁
流量計を提供することを目的としている。
な従来の電磁流量計では、検出器の設置場所として、比
較的流速分布が一様な場所に設置する必要があるが、設
置後、実際に流速分布が一様か否かを検出する手段を有
しておらず、設置前に流速分布が一様であると予想され
たにもかかわらず何らかの原因、例えば検出器設置場所
近辺における管の配置変更あるいは流量調整バルブなど
の開度変更などにより偏流が発生している場合には正確
な流量測定が不可能となり、誤った流量が測定されて出
力された場合には、この流量情報に基づくプロセス制御
に不具合を生じさせる可能性があるという問題点があっ
た。本発明はこのような課題を解決するためのものであ
り、検出器の管内における偏流の発生を検出できる電磁
流量計を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による電磁流量計は、測定管の外周部
に対向して設けられ測定管の管軸に直交する磁界を形成
する一対の励磁手段と、測定管の内壁であって磁界に直
交する位置に対向して設けられた一対の検出電極と、こ
の励磁回路を制御するとともに、前記信号起電力に基づ
き流量の導出および偏流の検出を行う制御回路とを備
え、この制御回路で、励磁手段により形成された磁界に
基づき流体の流速に比例して検出電極間に発生する信号
起電力を検出し、この信号起電力に基づき流体の流量を
導出する電磁流量計において、一対の励磁手段は、それ
ぞれ複数の励磁コイルから構成され、各励磁コイルを個
別に励磁する励磁回路を備え、流量検出時には、励磁回
路により各励磁コイルを一対の励磁手段として同相で励
磁することにより、測定管の管軸に直交する磁界を形成
するとともに、検出電極間に発生する流量に比例した信
号起電力を検出することにより流量を導出し、偏流検出
時には、励磁回路により特定の励磁コイルを順に励磁し
て測定管内の局部であって管軸に対称な位置にそれぞれ
磁界を形成するとともに、検出電極間に発生する信号起
電力をそれぞれ検出し、これら信号起電力を比較するこ
とにより測定管内に局部的に形成した磁界付近の偏流を
検出するものである。
るために、本発明による電磁流量計は、測定管の外周部
に対向して設けられ測定管の管軸に直交する磁界を形成
する一対の励磁手段と、測定管の内壁であって磁界に直
交する位置に対向して設けられた一対の検出電極と、こ
の励磁回路を制御するとともに、前記信号起電力に基づ
き流量の導出および偏流の検出を行う制御回路とを備
え、この制御回路で、励磁手段により形成された磁界に
基づき流体の流速に比例して検出電極間に発生する信号
起電力を検出し、この信号起電力に基づき流体の流量を
導出する電磁流量計において、一対の励磁手段は、それ
ぞれ複数の励磁コイルから構成され、各励磁コイルを個
別に励磁する励磁回路を備え、流量検出時には、励磁回
路により各励磁コイルを一対の励磁手段として同相で励
磁することにより、測定管の管軸に直交する磁界を形成
するとともに、検出電極間に発生する流量に比例した信
号起電力を検出することにより流量を導出し、偏流検出
時には、励磁回路により特定の励磁コイルを順に励磁し
て測定管内の局部であって管軸に対称な位置にそれぞれ
磁界を形成するとともに、検出電極間に発生する信号起
電力をそれぞれ検出し、これら信号起電力を比較するこ
とにより測定管内に局部的に形成した磁界付近の偏流を
検出するものである。
【0009】また、制御回路で、偏流検出時には、励磁
回路により各励磁コイルをそれぞれ単独で順に励磁する
ようにしたものである。また、制御回路で、偏流検出時
には、励磁回路により各励磁コイルのうちの複数を同時
に励磁する所定の励磁パターンに基づき順に励磁するよ
うにしたものである。さらに、制御回路で、偏流検出時
には、異なる複数の励磁パターンに基づいて順に励磁
し、これら各励磁パターンにより推定される結果を組み
合わせることにより、実際の偏流発生を検出するように
したものである。
回路により各励磁コイルをそれぞれ単独で順に励磁する
ようにしたものである。また、制御回路で、偏流検出時
には、励磁回路により各励磁コイルのうちの複数を同時
に励磁する所定の励磁パターンに基づき順に励磁するよ
うにしたものである。さらに、制御回路で、偏流検出時
には、異なる複数の励磁パターンに基づいて順に励磁
し、これら各励磁パターンにより推定される結果を組み
合わせることにより、実際の偏流発生を検出するように
したものである。
【0010】また、制御回路で、偏流検出時には、励磁
回路により流量検出の間に時分割により各励磁コイルを
それぞれ励磁するようにしたものである。さらに、制御
回路で、流量検出により流量の大きな変化が検出された
場合には、現在実施中の偏流検出を中止して新たな偏流
検出を開始するようにしたものである。さらにまた、制
御回路で、偏流検出時に検出された各信号起電力を、こ
れら各信号起電力検出時の前後の流量検出により検出さ
れた信号起電力またはこれら信号起電力から推定された
信号起電力に基づき補正し、補正後の各信号起電力を比
較することにより偏流を検出するようにしたものであ
る。
回路により流量検出の間に時分割により各励磁コイルを
それぞれ励磁するようにしたものである。さらに、制御
回路で、流量検出により流量の大きな変化が検出された
場合には、現在実施中の偏流検出を中止して新たな偏流
検出を開始するようにしたものである。さらにまた、制
御回路で、偏流検出時に検出された各信号起電力を、こ
れら各信号起電力検出時の前後の流量検出により検出さ
れた信号起電力またはこれら信号起電力から推定された
信号起電力に基づき補正し、補正後の各信号起電力を比
較することにより偏流を検出するようにしたものであ
る。
【0011】
【作用】したがって、偏流検出時には、励磁回路により
特定の励磁コイルが順に励磁されて測定管内の局部であ
って管軸に対称な位置にそれぞれ磁界が形成されるとと
もに、検出電極間に発生する信号起電力がそれぞれ検出
され、これら信号起電力が比較されることにより測定管
内に局部的に形成した磁界付近の偏流が検出される。
特定の励磁コイルが順に励磁されて測定管内の局部であ
って管軸に対称な位置にそれぞれ磁界が形成されるとと
もに、検出電極間に発生する信号起電力がそれぞれ検出
され、これら信号起電力が比較されることにより測定管
内に局部的に形成した磁界付近の偏流が検出される。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例である電磁流量計のブロッ
ク図であり、同図において、前述の説明と同じまたは同
等部分には同一符号を付してある。図1において、L1
〜L4は管17の外周部に分割して配設され、両検出電
極18a,18b間を結ぶ軸および流体が流れる方向
(管軸方向)にそれぞれ直交す磁界を発生させる励磁コ
イル、19は制御回路14の制御により励磁コイルL1
〜L4を個別に励磁する励磁回路であり、通常の流量検
出動作時には、励磁コイルL1,L2と励磁コイルL
3,L4は同位相で励磁され、それぞれ前述(図8,9
参照)の励磁コイルL11,L12(励磁手段)と同等
に動作する。
る。図1は本発明の一実施例である電磁流量計のブロッ
ク図であり、同図において、前述の説明と同じまたは同
等部分には同一符号を付してある。図1において、L1
〜L4は管17の外周部に分割して配設され、両検出電
極18a,18b間を結ぶ軸および流体が流れる方向
(管軸方向)にそれぞれ直交す磁界を発生させる励磁コ
イル、19は制御回路14の制御により励磁コイルL1
〜L4を個別に励磁する励磁回路であり、通常の流量検
出動作時には、励磁コイルL1,L2と励磁コイルL
3,L4は同位相で励磁され、それぞれ前述(図8,9
参照)の励磁コイルL11,L12(励磁手段)と同等
に動作する。
【0013】次に、本発明の動作を図2,3を参照して
説明する。図2は、本発明による励磁パターンを示す説
明図であり、(a)は、励磁コイルL1,L2がN極
に、励磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁された
場合、(b)は励磁コイルL1,L2がS極に、励磁コ
イルL3,L4がN極にそれぞれ励磁された場合、さら
に(c)は励磁コイルL1のみがN極に励磁され、励磁
コイルL2〜L4が励磁されていない場合を示してい
る。
説明する。図2は、本発明による励磁パターンを示す説
明図であり、(a)は、励磁コイルL1,L2がN極
に、励磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁された
場合、(b)は励磁コイルL1,L2がS極に、励磁コ
イルL3,L4がN極にそれぞれ励磁された場合、さら
に(c)は励磁コイルL1のみがN極に励磁され、励磁
コイルL2〜L4が励磁されていない場合を示してい
る。
【0014】また図3は、本発明による励磁方法を示す
説明図であり、時刻T1 において励磁コイルL1,L2
がN極、励磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁さ
れて図2(a)に示す磁界が形成され、所定期間後の時
刻T2 において励磁コイルL1,L2がS極、励磁コイ
ルL3,L4がN極にそれぞ励磁されて図3(b)に示
す磁界が形成され、同様に時刻T3 ,T4 において図3
(a),(b)に示す磁界が交互に形成されて、それぞ
れ検出電極18a,18b間に発生する流体の流速に応
じた信号起電力が検出される。
説明図であり、時刻T1 において励磁コイルL1,L2
がN極、励磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁さ
れて図2(a)に示す磁界が形成され、所定期間後の時
刻T2 において励磁コイルL1,L2がS極、励磁コイ
ルL3,L4がN極にそれぞ励磁されて図3(b)に示
す磁界が形成され、同様に時刻T3 ,T4 において図3
(a),(b)に示す磁界が交互に形成されて、それぞ
れ検出電極18a,18b間に発生する流体の流速に応
じた信号起電力が検出される。
【0015】時刻T5 において、励磁コイルL1のみが
N極に励磁されるとともに、励磁コイルL2,L3,L
4の励磁が停止(OFF)されて図3(c)に示すよう
に管17内の局部に磁界が形成され、検出電極18a,
18b間に発生する信号起電力が検出され偏流検出用と
して記憶される。図4は、検出電極18a,18b間に
発生する信号起電力を示す説明図であり、E0 は前述の
時刻T1 〜T4 における通常の励磁により、流速に応じ
て発生した信号起電力、E1 〜E4 は各励磁コイルL1
〜L4を単独励磁した場合の信号起電力である。なお、
図4における信号起電力Eは、実際に検出電極18a,
18bから検出された信号起電力から、静水時における
信号起電力が差し引かれた後の電圧値を示している。
N極に励磁されるとともに、励磁コイルL2,L3,L
4の励磁が停止(OFF)されて図3(c)に示すよう
に管17内の局部に磁界が形成され、検出電極18a,
18b間に発生する信号起電力が検出され偏流検出用と
して記憶される。図4は、検出電極18a,18b間に
発生する信号起電力を示す説明図であり、E0 は前述の
時刻T1 〜T4 における通常の励磁により、流速に応じ
て発生した信号起電力、E1 〜E4 は各励磁コイルL1
〜L4を単独励磁した場合の信号起電力である。なお、
図4における信号起電力Eは、実際に検出電極18a,
18bから検出された信号起電力から、静水時における
信号起電力が差し引かれた後の電圧値を示している。
【0016】時刻T5 に励磁コイルL1のみが励磁さ
れ、そのとき図4に示す信号起電力E1 が検出される。
これは、励磁コイルL1のみ励磁されているため、管1
7内に局部的に形成される磁界により、その磁束密度が
通常の流量検出時に比較して小さくなり、信号起電力E
0 に比較して小さな信号起電力E1 が検出されるものと
なる。以降、同様の励磁パターンにより励磁コイルL
2,L3,L4についてそれぞれ単独で励磁した場合の
信号起電力E2 ,E3 ,E4 が測定され、各信号起電力
E1 〜E4 のうち信号起電力E3 のように異なる値を示
すものがある場合には、その値が検出されたときに磁界
が形成されていた管17内の局部、すなわち励磁コイル
L3付近に偏流が発生していると判断する。
れ、そのとき図4に示す信号起電力E1 が検出される。
これは、励磁コイルL1のみ励磁されているため、管1
7内に局部的に形成される磁界により、その磁束密度が
通常の流量検出時に比較して小さくなり、信号起電力E
0 に比較して小さな信号起電力E1 が検出されるものと
なる。以降、同様の励磁パターンにより励磁コイルL
2,L3,L4についてそれぞれ単独で励磁した場合の
信号起電力E2 ,E3 ,E4 が測定され、各信号起電力
E1 〜E4 のうち信号起電力E3 のように異なる値を示
すものがある場合には、その値が検出されたときに磁界
が形成されていた管17内の局部、すなわち励磁コイル
L3付近に偏流が発生していると判断する。
【0017】したがって、励磁コイルL1〜L4を管1
7の外周部に分割して配設するとともに、これら各励磁
コイルL1〜L4を個別に励磁する励磁回路19を設け
て、偏流検出時には、特定の励磁コイルをそれぞれ励磁
することにより管17内の局部であって管軸に対称な位
置にそれぞれ磁界を形成して、そのときに検出電極18
a,18b間に発生する信号起電力をそれぞれ検出し、
これら信号起電力を比較することにより、管17内に局
部的に形成した磁界付近の偏流を検出するようにしたの
で、必要に応じて形成する磁界の位置を設定することに
より、管17内の各部における偏流発生を検出すること
ができる。
7の外周部に分割して配設するとともに、これら各励磁
コイルL1〜L4を個別に励磁する励磁回路19を設け
て、偏流検出時には、特定の励磁コイルをそれぞれ励磁
することにより管17内の局部であって管軸に対称な位
置にそれぞれ磁界を形成して、そのときに検出電極18
a,18b間に発生する信号起電力をそれぞれ検出し、
これら信号起電力を比較することにより、管17内に局
部的に形成した磁界付近の偏流を検出するようにしたの
で、必要に応じて形成する磁界の位置を設定することに
より、管17内の各部における偏流発生を検出すること
ができる。
【0018】また、通常の流量検出のための励磁の間
に、時分割により局部的な磁界を形成して偏流発生を検
出するようにしたので、流量検出に影響を与えることな
く流量検出中に偏流発生を検出することが可能となり、
偏流発生検出に応じて警報を出力することにより、測定
された流量の精度が悪いことを通知することが可能とな
る。
に、時分割により局部的な磁界を形成して偏流発生を検
出するようにしたので、流量検出に影響を与えることな
く流量検出中に偏流発生を検出することが可能となり、
偏流発生検出に応じて警報を出力することにより、測定
された流量の精度が悪いことを通知することが可能とな
る。
【0019】次に、本発明の第2の実施例として、流量
が大きく変化している場合の偏流検出方法について説明
する。前述の説明では、管17内を流れる流体の流量が
ほぼ一定している場合について説明したが、流量が大き
くあるいは急激に変化した場合には、偏流検出のために
局部的に形成した磁界に応じて検出電極18a,18b
間に発生する信号起電力も変化するものとなり、これら
を単純に比較した場合には誤って偏流発生を検出する場
合がある。
が大きく変化している場合の偏流検出方法について説明
する。前述の説明では、管17内を流れる流体の流量が
ほぼ一定している場合について説明したが、流量が大き
くあるいは急激に変化した場合には、偏流検出のために
局部的に形成した磁界に応じて検出電極18a,18b
間に発生する信号起電力も変化するものとなり、これら
を単純に比較した場合には誤って偏流発生を検出する場
合がある。
【0020】このような場合の偏流検出方法として、ま
ず、現在の偏流検出を中止して新たな偏流検出を開始す
る方法が考えられる。すなわち、所定以上の流量変化が
検出された場合には、現在実施している偏流検出のため
の一連の励磁パターンを中止して、新たに一連の励磁パ
ターンを開始することにより、それぞれ局部的に形成さ
れた磁界に応じて検出電極18a,18b間に発生する
信号起電力を検出し比較するものとなる。これにより、
流量が大きくあるいは急激に変化している期間以外の期
間において偏流検出が実施され、比較的容易な制御によ
り正確な偏流検出を行うことができる。
ず、現在の偏流検出を中止して新たな偏流検出を開始す
る方法が考えられる。すなわち、所定以上の流量変化が
検出された場合には、現在実施している偏流検出のため
の一連の励磁パターンを中止して、新たに一連の励磁パ
ターンを開始することにより、それぞれ局部的に形成さ
れた磁界に応じて検出電極18a,18b間に発生する
信号起電力を検出し比較するものとなる。これにより、
流量が大きくあるいは急激に変化している期間以外の期
間において偏流検出が実施され、比較的容易な制御によ
り正確な偏流検出を行うことができる。
【0021】また、一連の励磁パターンにより局部的に
形成された磁界に応じて検出電極18a,18b間に発
生するそれぞれの信号起電力を、そのときの流量により
補正する方法が考えられる。図5は、流量が変化する場
合に検出電極18a,18b間に発生する信号起電力を
示す説明図であり、励磁パターンは前述の図3と同様で
ある。図5において、E11〜E14は励磁コイルL1〜L
4をそれぞれ単独で励磁した場合の信号起電力、E01〜
E04は単独励磁時における推定流量であり、これら信号
起電力Eは、実際に検出電極18a,18bから検出さ
れた信号起電力から、静水時における信号起電力が差し
引かれた後の電圧値を示している。
形成された磁界に応じて検出電極18a,18b間に発
生するそれぞれの信号起電力を、そのときの流量により
補正する方法が考えられる。図5は、流量が変化する場
合に検出電極18a,18b間に発生する信号起電力を
示す説明図であり、励磁パターンは前述の図3と同様で
ある。図5において、E11〜E14は励磁コイルL1〜L
4をそれぞれ単独で励磁した場合の信号起電力、E01〜
E04は単独励磁時における推定流量であり、これら信号
起電力Eは、実際に検出電極18a,18bから検出さ
れた信号起電力から、静水時における信号起電力が差し
引かれた後の電圧値を示している。
【0022】まず、各励磁コイルL1〜L4を単独で励
磁し、そのときの検出電極18a,18b間に発生する
信号起電力E11〜E14を検出するとともに、励磁コイル
L1〜L4の単独励磁時すなわち信号起電力E11〜E14
の検出時における流量E01〜E04としてその前後の流量
から各種補間法により推定し、あるいはその前後の流量
をそのまま用いて、それぞれの比、E11/E01,E12/
E02,E13/E03,E14/E04などを算出することによ
り補正して比較し、これら補正された信号起電力のうち
異なる値を示すものがある場合には、その信号起電力が
検出されたときに磁界が形成されていた管17内の局部
に偏流が発生していると判断するものとなる。これによ
り、流量が変化している場合でも、継続して偏流を検出
することができ、精度よく偏流を検出することが可能と
なる。
磁し、そのときの検出電極18a,18b間に発生する
信号起電力E11〜E14を検出するとともに、励磁コイル
L1〜L4の単独励磁時すなわち信号起電力E11〜E14
の検出時における流量E01〜E04としてその前後の流量
から各種補間法により推定し、あるいはその前後の流量
をそのまま用いて、それぞれの比、E11/E01,E12/
E02,E13/E03,E14/E04などを算出することによ
り補正して比較し、これら補正された信号起電力のうち
異なる値を示すものがある場合には、その信号起電力が
検出されたときに磁界が形成されていた管17内の局部
に偏流が発生していると判断するものとなる。これによ
り、流量が変化している場合でも、継続して偏流を検出
することができ、精度よく偏流を検出することが可能と
なる。
【0023】次に、本発明の第3の実施例として、複数
の励磁コイルを用いた偏流検出方法について説明する。
図6は、複数の励磁コイルを用いた励磁方法を示す説明
図、図7は複数の励磁コイルを用いた励磁パターンであ
る。時刻T1 において励磁コイルL1,L2がN極、励
磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁されて図7
(a)に示す磁界が形成され、所定期間後の時刻T2に
おいて励磁コイルL1,L2がS極、励磁コイルL3,
L4がN極にそれぞ励磁されて図7(a)とは逆方向の
磁界が形成されて、それぞれ検出電極18a,18b間
に発生する流体の流速に応じた信号起電力が検出され
る。
の励磁コイルを用いた偏流検出方法について説明する。
図6は、複数の励磁コイルを用いた励磁方法を示す説明
図、図7は複数の励磁コイルを用いた励磁パターンであ
る。時刻T1 において励磁コイルL1,L2がN極、励
磁コイルL3,L4がS極にそれぞれ励磁されて図7
(a)に示す磁界が形成され、所定期間後の時刻T2に
おいて励磁コイルL1,L2がS極、励磁コイルL3,
L4がN極にそれぞ励磁されて図7(a)とは逆方向の
磁界が形成されて、それぞれ検出電極18a,18b間
に発生する流体の流速に応じた信号起電力が検出され
る。
【0024】時刻T3 において励磁コイルL1がN極、
励磁コイルL4がS極にそれぞれ励磁されるとともに、
励磁コイルL2,L3の励磁が停止(OFF)されて図
7(b)に示すように管17内の局部に磁界が形成され
る。この場合、前述の図2(c)に示すような励磁コイ
ルL1からL4を単独で励磁した場合と比較して大きな
磁界が形成され、この磁界に基づいて検出電極18a,
18b間に比較的大きな信号起電力が発生し、これが検
出され偏流検出用として記憶される。
励磁コイルL4がS極にそれぞれ励磁されるとともに、
励磁コイルL2,L3の励磁が停止(OFF)されて図
7(b)に示すように管17内の局部に磁界が形成され
る。この場合、前述の図2(c)に示すような励磁コイ
ルL1からL4を単独で励磁した場合と比較して大きな
磁界が形成され、この磁界に基づいて検出電極18a,
18b間に比較的大きな信号起電力が発生し、これが検
出され偏流検出用として記憶される。
【0025】以降、同一励磁パターンにより励磁コイル
L1〜L4のうちの複数を励磁した場合の信号起電力が
それぞれ測定され、これら同一励磁パターンにおける各
信号起電力のうち異なる値を示すものがある場合には、
その値が検出されたときに磁界が形成されていた管17
内の局部付近に偏流が発生していると推定するものとな
る。このように、複数の励磁コイルを励磁して管17内
の局部に磁界を形成することにより比較的大きな信号起
電力を得ることができ、流体ノイズなどの影響を受けに
くくなり、安定した偏流検出を実施することが可能とな
る。
L1〜L4のうちの複数を励磁した場合の信号起電力が
それぞれ測定され、これら同一励磁パターンにおける各
信号起電力のうち異なる値を示すものがある場合には、
その値が検出されたときに磁界が形成されていた管17
内の局部付近に偏流が発生していると推定するものとな
る。このように、複数の励磁コイルを励磁して管17内
の局部に磁界を形成することにより比較的大きな信号起
電力を得ることができ、流体ノイズなどの影響を受けに
くくなり、安定した偏流検出を実施することが可能とな
る。
【0026】また、異なる励磁パターンの組み合わせに
より偏流検出を実施するようにしてもよい。この場合に
は、続く時刻T4 ,T5 において、前述の時刻T2 ,T
1 と同様の励磁パターンにより磁界が形成されて、それ
ぞれ検出電極18a,18b間に発生する流体の流速に
応じた信号起電力が検出される。この後、時刻T6 にお
いて励磁コイルL1がS極、励磁コイルL3がN極にそ
れぞれ励磁されるとともに、励磁コイルL2,L4の励
磁が停止(OFF)されて図7(c)に示すように管1
7内の局部に比較的大きな磁界が形成され、検出電極1
8a,18b間に比較的大きな信号起電力が発生し、こ
れが検出され偏流検出用として記憶される。
より偏流検出を実施するようにしてもよい。この場合に
は、続く時刻T4 ,T5 において、前述の時刻T2 ,T
1 と同様の励磁パターンにより磁界が形成されて、それ
ぞれ検出電極18a,18b間に発生する流体の流速に
応じた信号起電力が検出される。この後、時刻T6 にお
いて励磁コイルL1がS極、励磁コイルL3がN極にそ
れぞれ励磁されるとともに、励磁コイルL2,L4の励
磁が停止(OFF)されて図7(c)に示すように管1
7内の局部に比較的大きな磁界が形成され、検出電極1
8a,18b間に比較的大きな信号起電力が発生し、こ
れが検出され偏流検出用として記憶される。
【0027】以降、複数の励磁パターンにより励磁コイ
ルL1〜L4のうちの複数を励磁した場合の信号起電力
がそれぞれ測定され、これら同一励磁パターンによる各
信号起電力のうち異なる値を示すものがある場合には、
その値が検出されたときに磁界が形成されていた管17
内の局部付近に偏流が発生していると推定され、他の励
磁パターンによる偏流発生の推定とに基づき、実際の偏
流発生を判断するものとなる。このように、複数の励磁
パターンを組み合わせることにより、各励磁コイルL1
〜L4からは比較的離れた位置に磁界を発生させること
が可能となり、より広範囲に偏流を検出することが可能
となる。
ルL1〜L4のうちの複数を励磁した場合の信号起電力
がそれぞれ測定され、これら同一励磁パターンによる各
信号起電力のうち異なる値を示すものがある場合には、
その値が検出されたときに磁界が形成されていた管17
内の局部付近に偏流が発生していると推定され、他の励
磁パターンによる偏流発生の推定とに基づき、実際の偏
流発生を判断するものとなる。このように、複数の励磁
パターンを組み合わせることにより、各励磁コイルL1
〜L4からは比較的離れた位置に磁界を発生させること
が可能となり、より広範囲に偏流を検出することが可能
となる。
【0028】なお、以上の説明において、管17内に局
部的に磁界を形成することにより、流体の偏流を検出す
る場合を例に説明したが、これは偏流の発生している流
体に限らず、管17内において偏流と同様の発生起電力
分布を持つ流体、例えば気泡を含む流体、あるいは固形
物を含む流体の場合には、これら流体に含まれるものが
偏り、軸対称流となっていない状態を検出し警報出力す
ることが可能となる。
部的に磁界を形成することにより、流体の偏流を検出す
る場合を例に説明したが、これは偏流の発生している流
体に限らず、管17内において偏流と同様の発生起電力
分布を持つ流体、例えば気泡を含む流体、あるいは固形
物を含む流体の場合には、これら流体に含まれるものが
偏り、軸対称流となっていない状態を検出し警報出力す
ることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、測定管
の外周部に対向して設けられ測定管の管軸に直交する磁
界を形成する一対の励磁手段をそれぞれ複数の励磁コイ
ルから構成するとともに、各励磁コイルを個別に励磁す
る励磁回路と、この励磁回路を制御するとともに、前記
信号起電力に基づき流量の導出および偏流の検出を行う
制御回路とを設けて、この制御回路で、偏流検出時に
は、励磁回路により特定の励磁コイルを順に励磁して測
定管内の局部であって管軸に対称な位置にそれぞれ磁界
を形成するとともに、検出電極間に発生する信号起電力
をそれぞれ検出し、これら信号起電力を比較することに
より測定管内に局部的に形成した磁界付近の偏流を検出
するようにしたので、必要に応じて形成する磁界の位置
を設定することにより、測定管内の各部における偏流発
生を検出することができ、検出器設置場所近辺における
管の配置変更あるいは流量調整バルブなどの開度変更な
どによる偏流発生を検出し警報することにより、不正確
な流量情報に基づくプロセス制御の不具合を回避するこ
とが可能となる。
の外周部に対向して設けられ測定管の管軸に直交する磁
界を形成する一対の励磁手段をそれぞれ複数の励磁コイ
ルから構成するとともに、各励磁コイルを個別に励磁す
る励磁回路と、この励磁回路を制御するとともに、前記
信号起電力に基づき流量の導出および偏流の検出を行う
制御回路とを設けて、この制御回路で、偏流検出時に
は、励磁回路により特定の励磁コイルを順に励磁して測
定管内の局部であって管軸に対称な位置にそれぞれ磁界
を形成するとともに、検出電極間に発生する信号起電力
をそれぞれ検出し、これら信号起電力を比較することに
より測定管内に局部的に形成した磁界付近の偏流を検出
するようにしたので、必要に応じて形成する磁界の位置
を設定することにより、測定管内の各部における偏流発
生を検出することができ、検出器設置場所近辺における
管の配置変更あるいは流量調整バルブなどの開度変更な
どによる偏流発生を検出し警報することにより、不正確
な流量情報に基づくプロセス制御の不具合を回避するこ
とが可能となる。
【0030】また、制御回路で、偏流検出時には、励磁
回路により各励磁コイルをそれぞれ単独で順に励磁する
ようにしたので、簡単な制御で測定管内の局部に磁界を
形成することができる。また、制御回路で、偏流検出時
には、励磁回路により各励磁コイルのうちの複数を同時
に励磁する所定の励磁パターンに基づき順に励磁するよ
うにしたので、比較的大きな信号起電力を得ることがで
き、流体ノイズなどの影響を受けにくくなり、安定した
偏流検出を実施することが可能となる。
回路により各励磁コイルをそれぞれ単独で順に励磁する
ようにしたので、簡単な制御で測定管内の局部に磁界を
形成することができる。また、制御回路で、偏流検出時
には、励磁回路により各励磁コイルのうちの複数を同時
に励磁する所定の励磁パターンに基づき順に励磁するよ
うにしたので、比較的大きな信号起電力を得ることがで
き、流体ノイズなどの影響を受けにくくなり、安定した
偏流検出を実施することが可能となる。
【0031】さらに、制御回路で、偏流検出時には、異
なる複数の励磁パターンに基づいて順に励磁し、これら
各励磁パターンにより推定される結果を組み合わせるこ
とにより、実際の偏流発生を検出するようにしたので、
各種励磁パターンを組み合わせることにより、各励磁コ
イルからは比較的離れた位置に磁界を発生させることが
可能となり、より広範囲に偏流を検出することが可能と
なる。また、制御回路で、偏流検出時には、励磁回路に
より流量検出の間に時分割により各励磁コイルをそれぞ
れ励磁するようにしたので、流量検出に影響を与えるこ
となく流量検出中に偏流発生を検出することが可能とな
り、偏流発生検出に応じて警報を出力することにより、
測定された流量の精度が悪いことを通知することが可能
となる。
なる複数の励磁パターンに基づいて順に励磁し、これら
各励磁パターンにより推定される結果を組み合わせるこ
とにより、実際の偏流発生を検出するようにしたので、
各種励磁パターンを組み合わせることにより、各励磁コ
イルからは比較的離れた位置に磁界を発生させることが
可能となり、より広範囲に偏流を検出することが可能と
なる。また、制御回路で、偏流検出時には、励磁回路に
より流量検出の間に時分割により各励磁コイルをそれぞ
れ励磁するようにしたので、流量検出に影響を与えるこ
となく流量検出中に偏流発生を検出することが可能とな
り、偏流発生検出に応じて警報を出力することにより、
測定された流量の精度が悪いことを通知することが可能
となる。
【0032】さらに、制御回路で、流量検出により流量
の大きな変化が検出された場合には、現在実施中の偏流
検出を中止して新たな偏流検出を開始するようにしたの
で、流量が大きくあるいは急激に変化している期間以外
の期間において偏流検出が実施され、比較的容易な制御
により正確な偏流検出を行うことができる。さらにま
た、制御回路で、偏流検出時に検出された各信号起電力
を、これら各信号起電力検出時の前後の流量検出により
検出された信号起電力またはこれら信号起電力から推定
された信号起電力に基づき補正し、補正後の各信号起電
力を比較することにより偏流を検出するようにしたの
で、流量が変化している場合でも、継続して偏流を検出
することができ、精度よく偏流を検出することが可能と
なる。
の大きな変化が検出された場合には、現在実施中の偏流
検出を中止して新たな偏流検出を開始するようにしたの
で、流量が大きくあるいは急激に変化している期間以外
の期間において偏流検出が実施され、比較的容易な制御
により正確な偏流検出を行うことができる。さらにま
た、制御回路で、偏流検出時に検出された各信号起電力
を、これら各信号起電力検出時の前後の流量検出により
検出された信号起電力またはこれら信号起電力から推定
された信号起電力に基づき補正し、補正後の各信号起電
力を比較することにより偏流を検出するようにしたの
で、流量が変化している場合でも、継続して偏流を検出
することができ、精度よく偏流を検出することが可能と
なる。
【図1】 本発明の一実施例による電磁流量計のブロッ
ク図である。
ク図である。
【図2】 本発明の励磁パターンを示す説明図である。
【図3】 本発明の励磁方法を示す説明図である。
【図4】 図3の励磁方法による信号起電力を示す説明
図である。
図である。
【図5】 流量が変化している場合の信号起電力を示す
説明図である。
説明図である。
【図6】 本発明の他の励磁方法を示す説明図である。
【図7】 本発明の他の励磁パターンを示す説明図であ
る。
る。
【図8】 従来の電磁流量計のブロック図である。
【図9】 従来の励磁パターンを示す説明図である。
【図10】 従来の励磁方法を示す説明図である。
【図11】 偏流を示す説明図である。
10…変換器、11…電源回路、13…信号処理回路、
14…制御回路、15…出力インターフェース回路、1
6…検出器、17…管、18a,18b…検出電極、1
9…励磁回路、L1〜L4…励磁コイル。
14…制御回路、15…出力インターフェース回路、1
6…検出器、17…管、18a,18b…検出電極、1
9…励磁回路、L1〜L4…励磁コイル。
Claims (7)
- 【請求項1】 測定管の外周部に対向して設けられ前記
測定管の管軸に直交する磁界を形成する一対の励磁手段
と、前記測定管の内壁であって前記磁界に直交する位置
に対向して設けられた一対の検出電極とを有し、前記励
磁手段により形成された磁界に基づき前記流体の流速に
比例して前記検出電極間に発生する信号起電力を検出
し、この信号起電力に基づき前記流体の流量を導出する
電磁流量計において、 前記一対の励磁手段は、それぞれ複数の励磁コイルから
構成され、 前記各励磁コイルを個別に励磁する励磁回路と、 この励磁回路を制御するとともに、前記信号起電力に基
づき流量の導出および偏流の検出を行う制御回路と を備
え、この制御回路は、 流量検出時には、前記励磁回路により
前記各励磁コイルを一対の励磁手段として同相で励磁す
ることにより、前記測定管の管軸に直交する磁界を形成
するとともに、前記検出電極間に発生する流量に比例し
た信号起電力を検出することにより流量を導出し、 偏流検出時には、前記励磁回路により特定の前記励磁コ
イルを順に励磁して前記測定管内の局部であって管軸に
対称な位置にそれぞれ磁界を形成するとともに、前記検
出電極間に発生する信号起電力をそれぞれ検出し、これ
ら信号起電力を比較することにより前記測定管内に局部
的に形成した磁界付近の偏流を検出することを特徴とす
る電磁流量計。 - 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 偏流検出時には、前記励磁回路により
前記各励磁コイルをそれぞれ単独で順に励磁することを
特徴とする電磁流量計。 - 【請求項3】 請求項1記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 偏流検出時には、前記励磁回路により
前記各励磁コイルのうちの複数を同時に励磁する所定の
励磁パターンに基づき順に励磁することを特徴とする電
磁流量計。 - 【請求項4】 請求項3記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 偏流検出時には、異なる複数の励磁パ
ターンに基づいて順に励磁し、これら各励磁パターンに
より推定される結果を組み合わせることにより、実際の
偏流発生を検出することを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項5】 請求項1記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 偏流検出時には、前記励磁回路により
前記流量検出の間に時分割により前記各励磁コイルをそ
れぞれ励磁することを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項6】 請求項5記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 前記流量検出により流量の大きな変化
が検出された場合には、現在実施中の偏流検出を中止し
て新たな偏流検出を開始することを特徴とする電磁流量
計。 - 【請求項7】 請求項5記載の電磁流量計において、前記制御回路は、 偏流検出時に検出された前記各信号起
電力を、これら各信号起電力検出時の前後の流量検出に
より検出された信号起電力またはこれら信号起電力から
推定された信号起電力に基づき補正し、補正後の各信号
起電力を比較することにより偏流を検出することを特徴
とする電磁流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6172427A JP3057410B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 電磁流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6172427A JP3057410B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 電磁流量計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0835867A JPH0835867A (ja) | 1996-02-06 |
JP3057410B2 true JP3057410B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=15941776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6172427A Expired - Fee Related JP3057410B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 電磁流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3057410B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE468699B (sv) * | 1991-10-24 | 1993-03-08 | Eka Nobel Ab | Saett att bekaempa laxlus(lepeophtheirus salmonis) vid odling av laxfiskar samt saett att framstaella ett medel haerfoer |
JP2012122383A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Kazusumi Tomiyoshi | 内燃機関システム |
US9021890B2 (en) * | 2012-09-26 | 2015-05-05 | Rosemount Inc. | Magnetic flowmeter with multiple coils |
-
1994
- 1994-07-25 JP JP6172427A patent/JP3057410B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0835867A (ja) | 1996-02-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |