JP3057286B2 - シ―ト状物体の特性測定装置 - Google Patents

シ―ト状物体の特性測定装置

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JP3057286B2
JP3057286B2 JP19104392A JP19104392A JP3057286B2 JP 3057286 B2 JP3057286 B2 JP 3057286B2 JP 19104392 A JP19104392 A JP 19104392A JP 19104392 A JP19104392 A JP 19104392A JP 3057286 B2 JP3057286 B2 JP 3057286B2
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仁 原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,シ―ト状物体に含まれ
る水分量を測定する装置に関し,更に詳しくは測定坪量
範囲の拡大をはかるとともに信頼性の向上をはかったシ
―ト状物体の特性測定装置にする。
【0002】
【従来の技術】図2は本発明者等が特願平2−2866
87として出願した従来装置の一実施例を示す要部断面
斜視図である。図において6は光源であり,この光源6
からの光がレンズ7で平行光とされ,更にチョッパ―・
ホイ―ル8で断続光とされた後,紙3に照射される。チ
ョッパ―・ホイ―ル8には水分による吸収を受ける1.
94μmの光(M光)を透過するフィルタ9と,水分に
よる吸収を受けない1.8μmの光(R光)を透過する
フィルタ10とが設けられ,回転に従い測定光(M光)
と参照光(R光)とを交互に紙3に照射する。
【0003】30は紙に対向する側が鏡面加工された外
形60mm程度の上部反射板であり,中央に3mm程度
の投光孔30aが形成され,外周部に光反射リング30
bが形成されている。この光反射リング30bは凸状の
リングとされ,内周は鏡面の垂線に対して断面が60゜
程度の斜辺を有している。
【0004】31は紙に対向する側が鏡面加工された外
形60mm程度の下部反射板であり,中央に18mm程
度の受光孔31aが形成され,外周部に光反射リング3
1bが形成されている。この光反射リング31bは凸状
のリングとされ,内周は垂線に対して断面が60゜程度
の斜辺を有している。
【0005】32は両面が鏡面加工され,一方の面の中
央部に表面が鏡面に加工された円錐状の突起(円錐ミラ
―)33を有する直径30mm程度の遮蔽板である。こ
の遮蔽板32は下部反射板31と紙3の間の空間に複数
の支柱(図示せず)で下部反射板の光反射リング31b
の上部と同程度の高さに固定され,円錐ミラ―33を受
光孔31a側に向けて配置されている。
【0006】上記上部,下部反射板30,31は含有水
分を測定すべき紙3を挟んで必要な許容幅を考慮した上
で可能な限り近接して配置され,投光空間34および受
光空間35を形成する。なお,図では省略しているが受
光素子12の後段には,この素子の出力に基づいて含有
水分の演算を行う演算部等,水分測定装置として必要な
構成要素が備えられている。
【0007】この様な構成において,投光部から紙面上
に照射された光のうち紙の表面で散乱した光は上部反射
板30で,透過した光は遮蔽板32で反射されて再び紙
3に戻される。この様にして紙3で透過・散乱して周囲
に伝搬した光は,主に上部反射板30の反射面で反射さ
れて中心部へ戻され,更に紙3による透過・散乱を繰り
返して受光部に達する。遮蔽板32の下の円錐ミラ―3
3は到達した光を有効に受光素子12へ導く働きをす
る。この受光素子12ではM光とR光とを時系列的に検
出し,演算器(図では省略)に与えR/Mの演算を行い
出力する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の装置においては上下の反射板が円形(例えば外径6
0mm程度)であるため測定結果はその幅の平均値とな
る。一般に紙の水分をオンラインで測定する場合,紙の
流れ方向の測定幅よりも紙の幅方向の測定幅が重要視さ
れる(その理由は,検出した水分に基づいて施される後
工程での水分制御のためのヒータの温度管理等を容易に
するためである)。測定幅を小さくするために上下の反
射板の外径を小さくすればよいが,紙との会合回数が少
なくなってS/Nが悪くなるという問題がある。
【0009】また,遮蔽板の反射面積は測定坪量が変わ
っても一定なので,低坪量の紙の水分量を測定する場合
と高坪量の紙の水分量を測定する場合では検出光量が大
幅に変わってしまい検出素子の感度が異なるという問題
があった。本発明は上記従来技術の問題を解決するため
に成されたもので,測定幅を小さくすると共に薄い紙か
ら厚い紙まで検出光量を同程度にして検出素子の感度が
同じ所を使用する事によって信頼性の向上を図ったシ―
ト状物体の特性測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の
本発明の構成は,投光部からの光をシ―ト状物体を介し
て受光する受光素子を有し,前記受光素子からの信号に
基づいて前記シ―ト状物体の物理的特性を測定するシ―
ト状物体の特性測定装置であって,前記シ−ト状物体を
挟んで周辺に光反射リングを有する上部反射板及び下部
反射板が配置され,前記シ―ト状物体と下部反射板の間
に遮蔽板を配置した装置において,前記上部反射板及び
下部反射板を長方形または楕円状に形成し,その長辺を
紙の流れ方向に短辺を紙の流れと直角方向に配置すると
ともに,前記遮蔽板の遮蔽面積を可変としたことを特徴
とするものである。
【0011】
【作用】上部下部の反射板が長方形状とされ,短辺を紙
の流れ方向と直角に配置し,遮蔽板の遮蔽面積を可変と
しているので,感度を下げることなく測定幅を小さくす
ることができ,更に遮蔽板の遮蔽面積を可変としている
ので坪量の違いに基づく光量変化を少なくすることがで
きる。
【0012】
【実施例】以下,図面に従い本発明を説明する。図1は
本発明の装置の一実施例を示す要部断面斜視図である。
なお光源からの光をレンズで平行光とし,チョッパ―・
ホイ―ルで断続光とした光を入射させる構成は図2と同
様なので図では省略する。また,図2と同一要素には同
一符号を付して重複する説明は省略する。本実施例にお
いては,上部,下部の反射板を長方形に形成し,上部反
射板30’の長辺の長さ(L2)を140mm,短辺の長さ
(l2)を40mmとし,下部反射板31’の長辺の長
さ(L1)を150mm,短辺の長さ(l1)を50mm
としている。なお,投光孔30a’の直径は3mm,受
光孔31aの直径は18mmとしている。
【0013】また,本例では遮蔽板32は一辺が40m
m程度の正方形の薄板32a,32bが2枚用いられ,
その2枚の薄板は下部反射板31’の長手方向の両辺は
凹状で,かつ,末ひろがりの形状に折曲げられてる。そ
して,その折曲げ部は下部反射板31’に紙の流れ方向
に対して平行に形成された溝40に一部が重なった状態
で挿入され,矢印Yで示す長手方向にスライド可能に固
定されている。
【0014】この遮蔽板32a,32bは開口部が紙の
流れ方向に位置する様に下部反射板の31’中央付近に
配置される。なお,この場合図2に示す円錐ミラーは別
の手段(図2では遮蔽板に一体に形成しているが,ここ
では例えば円錐ミラーのみを下部反射板の受光孔の周辺
に設けた支柱により支持する)により設けるものとす
る。この遮蔽板を有する上部,下部板はその長手方向を
紙の流れに沿って取付けヘッドに固定する。
【0015】上記の構成によれば,遮蔽板32a,32
bの折り曲げ部が下部反射板31’に形成された溝40
に挿入されているので透過・散乱光は紙の幅方向からは
入射せず,紙の流れ方向の開口部に沿って透過・散乱し
た光のみが受光される。なお,遮蔽板の反射面積は測定
すべき紙の坪量に合わせて予め設定しておくものとす
る。また,本実施例では長方形として示したが上部反射
板及び下部反射板は長辺部が直線で短辺部を半円状とす
る楕円状に形成しても良い。なお,本実施例においては
上部,下部反射板や遮蔽板の具体的寸法を示したが各部
の寸法は任意に設計可能である。
【0016】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明した様
に本発明によれば,上部,下部の反射板が長方形状とさ
れ,短辺を紙の流れ方向と直角に配置し,遮蔽板の遮蔽
面積を可変としているので,感度を下げることなく測定
幅を小さくすることができ,更に遮蔽板の遮蔽面積を可
変としているので坪量の違いに基づく光量変化を少なく
することができ,受光素子の同じ感度の部分を使用でき
るので測定の信頼性を向上図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシ―ト状物体の特性測定装置の一実施
例を示す断面構成図である。
【図2】従来装置の構成を示す要部断面斜視図である。
【符号の説明】
3 サンプル紙 30’ 上部反射板 30a’ 投光孔 30b 光反射部材 31’ 下部反射板 31a 受光孔 31b 光反射リング 32 遮蔽板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯崎 健二 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−34342(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光部からの光をシ―ト状物体を介して
    受光する受光素子を有し,前記受光素子からの信号に基
    づいて前記シ―ト状物体の物理的特性を測定するシ―ト
    状物体の特性測定装置であって,前記シ−ト状物体を挟
    んで周辺に光反射リングを有する上部反射板及び下部反
    射板が配置され,前記シ―ト状物体と下部反射板の間に
    遮蔽板を配置した装置において,前記上部反射板及び下
    部反射板を長方形または楕円状に形成し,その長辺を紙
    の流れ方向に短辺を紙の流れと直角方向に配置するとと
    もに,前記遮蔽板の遮蔽面積を可変としたことを特徴と
    するシ―ト状物体の特性測定装置。
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