JP3057270B2 - シ―ト状物体の特性測定装置 - Google Patents

シ―ト状物体の特性測定装置

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JP3057270B2
JP3057270B2 JP24382891A JP24382891A JP3057270B2 JP 3057270 B2 JP3057270 B2 JP 3057270B2 JP 24382891 A JP24382891 A JP 24382891A JP 24382891 A JP24382891 A JP 24382891A JP 3057270 B2 JP3057270 B2 JP 3057270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,シ―ト状物体に含まれ
る水分量を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12〜図14は,抄紙機等においてシ
―ト状物体の水分量を測定する水分計の従来例を示す。
【0003】図12において,1は投光部,2は受光部
で,これらは被測定体である紙3を挾んで対向配置され
ている。投光部1では,光源6からの光がレンズ7で平
行光とされ,更にチョッパ―・ホイ―ル8で断続光とさ
れた後,照射窓4を介して紙3に照射される。チョッパ
―・ホイ―ル8には水分による吸収を受ける1.94μ
mの光(M光)を透過するフィルタ9と,水分による吸
収を受けない1.8μmの光(R光)を透過するフィル
タ10とが設けられ,回転に従いM光とR光とを交互に
紙3に照射する。受光部2では,入射窓5より紙3を透
過した光が入射し,レンズ11で集束され受光素子12
に集光される。この受光素子12ではM光とR光とを時
系列的に検出し,演算器13に与えR/Mの演算を行い
出力する。
【0004】図13に示す従来例では,投光部1におい
て光源6からの光をレンズ7で平行光とし,チョッパ―
・ホイ―ル8で断続光とした後,照射窓4より紙3に照
射する。このチョッパ―・ホイ―ル8には図9の従来例
のようなフィルタは載置されておらず,ホイ―ルは専ら
迷光の影響を除去するためにだけ使用される。照射窓4
より照射された白色光は紙3を挾んで投光部1と受光部
2の対向面に設けられた乱反射面16,17で多重反射
され,照射窓4とずれた位置に設けられた入射窓5より
受光部2内に入る。
【0005】受光部2において,入射光はビ―ムスプリ
ッタ18で2分され,一方はM光を透過するフィルタ
9,レンズ11を経て受光素子12に導かれ,他方はR
光を透過するフィルタ10,レンズ11′を経て受光素
子12′に導かれる。受光素子12で検出されたM光と
受光素子12′で検出されたR光は同時に演算器13に
与えられ,R/Mの演算が行なわれ出力される。
【0006】図14は更に従来の他の実施例を示すもの
で,紙3を挟んで防塵ガラス22,23で開口部が覆わ
れた球面鏡20,21が配置されている。この例におい
ては光源6から放射され,前記2種類のフィルタを有す
るチョッパ―・ホイ―ル8で断続光とされた光は照射窓
5を介して紙3に照射される。そして紙3を透過または
紙で散乱した光は球の内面で反射して再び紙を照射する
ことより紙を複数回透過して受光素子12に達する。検
出された光は図12で示した例と同様に演算器(図示せ
ず)でR/Mの演算が行なわれ,紙の水分量に関連した
電気信号が出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
て,図12に示す構成のものは,構造が簡単で,光量減
衰も少ないという利点が有る半面,測定対象は紙1枚で
あるため,この紙の厚さが薄い場合は感度のよいものが
得られないという問題が有る,また,図13に示す構成
のものは,投光部と受光部の光軸がずらされて設けられ
ているため紙との会合回数は多くなるが,紙で散乱した
光は最大180°の拡がりがあることを考えると,紙と
一回しか会合しない光も含まれており感度的に必ずしも
満足できるものではなかった。また,一回透過光の影響
を少なくするために光軸のずれ量を大きくすると光量が
減少するという問題があった(従来例では投光部と受光
部の光軸のずれ量を60mm程度とし,上下の反射板と
の間隔を6〜8mm程度に設計している)。
【0008】また,図14に示す構成のものは,紙によ
り透過散乱させた回数の少ない光(水分子と充分に会合
していない低感度の光)も検出光の中に含まれているた
め,水分検出感度が低いという問題がある。更にこの方
法では薄い紙と厚い紙では感度が異なるので紙質の影響
が大きくなるという問題がある。更に,上記従来例にお
いては投光部と受光部を収納するヘッドが水平面内で軸
ずれを起こした場合誤差の発生が大きく,その誤差を補
正する為に機械的,電気的な補正手段を要するという問
題があった。本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めに成されたもので,薄い紙から厚い紙まで紙による透
過・散乱が充分に行われ,感度が高く光の減衰量が少な
く,水平面内の軸ずれに対して測定誤差の少ない装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の
本発明の構成は,請求項1においては,投光部からの光
をシ―ト状物体を介して受光する受光素子を有し,前記
受光素子からの信号に基づいて前記シ―ト状物体の物理
的特性を測定するシ―ト状物体の特性測定装置におい
て,前記シ−ト状物体を挟んで周辺に折返し部を有する
上部反射板及び下部反射板が配置され,前記シ―ト状物
体と下部反射板の間に両面が鏡面加工された遮蔽板を配
置したことを特徴とするものであり,
【0010】請求項2においては,投光部は光源と,該
光源からの光を平行光とする第1手段と,前記平行光を
絞る第2手段を有するとともに,前記上部反射板の投光
孔の直径を前記第2手段で絞られた光の焦点付近で遮ら
ない程度に小さく形成したことを特徴とするものであ
り,3 請求項3においては,上部反射板と下部反射板
の外径を異なる外径としたことを特徴とするものであ
り,
【0011】請求項4においては,上部反射板及び下部
反射板を長方形または楕円状に形成するとともに,前記
上部反射板と下部反射板の長辺及び短辺のうち,少なく
とも長辺を一方の反射板に対して短く形成し,その長辺
を紙の流れ方向に,短辺を紙の流れと直角方向に配置し
たことを特徴とするものであり,請求項5においては,
上部反射板及び下部反射板の折返し部の少なくとも一方
のリング径を可変にしたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1においては,投光部から入射した光は
紙を透過または紙で散乱し上部反射板と遮蔽板の間を外
周方向に広がる。その光は更に,上部反射板,紙,下部
反射板の間で透過・散乱を繰返しながら外周方向に伝搬
し,折返し部で反射して更に透過・散乱を繰返しながら
中心部に向かう。この光の一部は下部反射板で反射した
後,遮蔽板の裏側に回り込み下部反射板と遮蔽板の間で
反射して受光素子に達する。
【0013】請求項2においては,光源からの光を第2
手段で絞るとともに上部反射板の投光孔を前記光の焦点
付近で遮らない程度に小さく形成しているので,紙で反
射した光の戻り光が少なくなり,上部反射板の紙に対す
る有効な反射面積が増加する。
【0014】請求項3においては,上部反射板と下部反
射板を円板とし,外径を異ならせているので軸線がずれ
ても検出光量が一定になる。請求項4においては,上部
下部の反射板を長方形状とし,その短辺を紙の流れ方向
と直角に配置しているので感度を下げることなく測定幅
を小さくすることができる。請求項5においては,上部
反射板及び下部反射板の折返し部の少なくとも一方のリ
ング径を可変にしたので,低坪量紙から高坪量紙まで坪
量の影響を受けずに水分測定が可能である。
【0015】
【実施例】以下,図面に従い本発明を説明する。図1は
本発明の装置の一実施例を示す要部断面斜視図である。
図において30は紙に対向する側が鏡面加工された上部
反射板であり,中央に投光孔30aが形成され,外周部
に折返しリング30bが形成されている。この折返しリ
ング30bは凸状のリングとされ,内周は鏡面の垂線に
対して断面が60゜程度の斜辺を有している。31は紙
に対向する側が鏡面加工された下部反射板であり,中央
に受光孔31aが形成され,外周部に折返しリング31
bが形成されている。この折返しリング31bは凸状の
リングとされ,内周は鏡面の垂線に対して断面が60゜
程度の斜辺を有している。
【0016】32は両面が鏡面加工され,一方の面の中
央部に表面が鏡面に加工された円錘状の突起(円錘ミラ
―)33を有する遮蔽板である。この遮蔽板32は下部
反射板31と紙3の間の空間に複数の支柱(図示せず)
で下部反射板の折返しリング31bの上部と同程度の高
さに固定され,円錘ミラ―33を受光孔31a側に向け
て配置されている。なお,遮蔽板32の中心は上部,下
部の反射板30,31の軸心に合せた方が好ましい。
【0017】上記上部,下部反射板30,31は含有水
分を測定すべき紙3を挟んで必要な許容幅を考慮した上
で可能な限り近接して配置され,投光空間34および受
光空間35を形成する。図2は本発明の請求項2に関す
る一実施例を示す断面図である。図1と同一要素には同
一符号を付して重複する説明は省略する。図2におい
て,40は内部に光源6が配置され,この光源6を挟ん
で球面反射鏡41および第1レンズ7が配置された第1
筒体である。42は上部反射板30の中央付近に一端が
固定され,内部に第2レンズ7aを有する第2筒体であ
り,他端はチョッパ−ホイ―ル8を介して第1筒体40
の一端と対向配置されている。なお,チョッパ―フィル
タ−8に設けられたフイルタ―10は少なくとも2枚設
けられており,従来例と同様水分による吸収を受ける
1.94μmの波長のM光と,水分による吸収を受けな
い1.8μmのR光を透過する。ここで第2レンズ7a
の取付け位置はレンズの焦点が上部反射板に設けられた
投光孔30aのの出口の中心に来るような位置が望まし
く,投光孔30aの直径は集光された光を遮らない程度
にできるだけ小さく形成する。
【0018】上記の構成において,光源6から出射した
光は球面反射鏡41で反射した光を含めて第1レンズ7
で平行光とされ,チョッパ−ホイ―ル8に設けられたフ
ィルタ−10を介して第2筒体42に進み,第2レンズ
7aで絞られて投光孔30aを通って紙3に達する。そ
の場合,紙3で反射した光は一部,戻り光となって投光
孔30aを通って光源6側に返ってくるが,本発明にお
いては投光孔の直径を小さく形成しているので,戻り光
の量が少なくなり受光素子12が受光する光量を増大さ
せることができる。また,投光孔が小さくなるので,上
部反射板30の有効反射面積が大きくなる。その結果,
光が紙3と会合する回数が増え,水分検出感度が増加と
なる。なお,図では省略しているが受光素子12の後段
には,この素子の出力に基づいて含有水分の演算を行う
演算部等,水分測定装置として必要な構成要素が備えら
れている。
【0019】この様な構成において,投光部から紙面上
に照射された光のうち紙の表面で散乱した光は上部反射
板30で,透過した光は遮蔽板32で反射されて再び紙
3に戻される。この様にして紙3で透過・散乱して周囲
に伝搬した光は,主に上部反射板30の反射面で反射さ
れて中心部へ戻され,更に紙3による透過・散乱を繰り
返して受光部に達する。遮蔽板32の下の円錘ミラ―3
3は到達した光を有効に受光素子12へ導く働きをす
る。
【0020】なお,本出願人は上部,下部の反射板3
0,31の外径を60mm,上部折返しリング30aの
リングの高さh1 を2.5mm,下部折返しリング31
bのリングの高さh2 を5.0mm,折返しリング30
a,30bから紙までの間隙h 3 ,h4 をそれぞれ2.
0mm,遮光板の直径を30mm,遮光板の表面から紙
までの間隙を2.0mm,投光孔の直径を3mm,受光
孔の直径を18mmとして試作し,他の条件は同様とし
て実験を行った。
【0021】図3,図4は図10に示す従来装置と上記
本発明の装置を用いて6種類の紙の測定信号(R/M)
からMW(単位面積当たりの水分重量)を求め,これら
の値から紙の水分率(MW/BW×100%…BW=単
位面積当たりの紙の重量)を計算し,±0.1%の精度
の範囲で測定できる様にした場合の検量線を示すもので
ある(なお,ここでいう±0.1%の精度とは水分の含
有量を例えば5%とした場合に,その測定誤差が4.9
%〜5.1%の範囲にある場合をいい,(R/M)N は
紙がない場合の信号を基準として規格化して表わしたも
のである)。即ち,従来装置においては図3に示す様に
±0.1%の精度を得るのに5本の検量線を必要とした
が,本発明の装置では図4に示すように3本の検量線で
測定することができる。
【0022】一般に紙の水分をオンラインで測定する場
合,投光部と受光部は紙と平行な2本のア―ム上に配置
され,そのア―ムの間を紙が走行し,更に投光部及び受
光部は紙幅の全域を測定する為にア―ムに沿って紙の走
行方向に対して直角方向に走行する。従って投光側に配
置された上部反射板30と受光側に配置された下部反射
板31の位置は必ずしも常に一致するものではなく例え
ば水平または垂直方向に対してずれを生ずる。この様な
ずれが発生すると測定誤差が生じるので従来より様々な
電気的,機械的な補正手段が提案されている。そして,
本発明の請求項1の構成においてもその様なずれに起因
する同様の誤差の発生は,従来例に比較すれば小さくな
るが,ある程度の影響はまぬがれない。即ち,上部,下
部の反射板30,31が水平方向にずれた場合,光の閉
込め効果が悪くなり遮蔽板32との反射条件も変化する
ので検出光量が減少するとともに感度も低下する。
【0023】図5は請求項3の一実施例を示す断面構成
図で,上記水平方向のずれに対する改善をはかったもの
であり,上部反射板30の外径を下部反射板31の外径
より小さく形成している。下部の反射板31は検出光量
を増加させる為に必要であるが,水分検出は上部,下部
面が合わさった面内で行われるので水分の測定範囲は上
部反射板30の範囲内である。上記の構成によれば上部
反射板30が下部反射板31の内側で水平方向に移動す
る限り水分検出感度及び光量は一定に維持される。
【0024】図6,図7は上部,下部反射板30,31
の外径を同一寸法に形成した場合(図6)と,上部反射
板30の外径を下部反射板31の外径より小さくした場
合(図7)のずれ量と水分率誤差の関係を図中の6種類
の紙を用いて実験した例を示すもので,下部ヘッドを固
定し,上部ヘッドを中心から1mmずつ移動して信号を
得,その値から水分率(MW/BW×100%…MW=
単位面積当たりの水分重量,BW=単位面積当たりの紙
の重量)を求め,ずれがない(軸が一致している)とき
の水分率を基準として水分率誤差を求めた結果である。
【0025】これらの図から明らかな様に上下の反射板
30,31の径を変えることにより,大幅に走行特性の
改善をはかることができる(一般に上下のヘッドのずれ
は±1.5mm程度であるが,図6ではトレ―シングペ
―パNO.1,NO.2は2mmのずれに対し誤差が
0.2%を越えている。これに対し図7では2mmのず
れではすべての紙が0.2%の誤差の中にあり,水分率
誤差が改善されている)。
【0026】なお,実験では上部,下部反射板30,3
1の外径D1 ,D2 をいずれも40mmとしたものと,
上部反射板30の外径D1 を40mm,下部反射板31
の外径D2 を50mmとしたものを用い,投光径d1
受光径d2 ,遮蔽板の径d3 はそれぞれ3mm,18m
m,22mmの共通寸法とした。また,折返しリング3
0aのリングの高さh は2.5mm,下部折返しリン
グ30bのリングの高さh2 は5.0mm,折返しリン
グ30a,30bから紙までの間隙h3 ,h4 はそれぞ
れ2.0mm,遮光板の直径は30mm,遮光板の表面
から紙までの間隙は2.0mmとした。
【0027】図8は感度を落すことなく測定幅を短くし
た本発明の請求項4に関する一実施例を示す断面斜視図
である。図1と同一要素には同一符号を付して重複する
説明は省略する。本実施例においては,上部,下部の反
射板を長方形に形成し,上部反射板30の長辺の長さを
140mm,短辺の長さを40mmとし,下部反射板3
1の長辺の長さを150mm,短辺の長さを50mmと
している。折返しリング30b,31bの高さh1 ,h
2 は上部,下部反射板とも反射面から9.6mmであ
る。なお,投光孔30aの直径は3mm,受光孔31a
の直径は18mmとしている。また,本例では遮蔽板3
2は一辺が40mm程度の正方形状とされ,下部反射板
31の長手方向の両辺は凹状で,かつ,末ひろがりの形
状に折曲げられ,その折曲げ部を下部反射板に接触さ
せ,開口部が紙の流れ方向に位置する様に下部反射板の
中央付近に固定される。また,この装置はその長手方向
を紙の流れに沿って取付けヘッドに固定する。
【0028】上記の構成によれば,透過・散乱光は紙の
幅方向からは入射せず,紙の流れ方向の開口部に沿って
透過・散乱した光のみが受光される。一般に紙の水分を
オンラインで測定する場合,紙の流れ方向の測定幅より
も紙の幅方向の測定幅が重要視される。この構成では紙
幅方向には短く紙の流れ方向に長いので,検出感度を落
すことなく測定幅を短くすることができる。なお,本実
施例では長方形として示したが上部反射板及び下部反射
板は長辺部が直線で短辺部を半円状とする楕円状に形成
しても良い。
【0029】図9(a),(b)は本発明の請求項5に
関する一実施例を示す要部斜視図である。請求項1の実
施例においては折返しリング径が固定されているため次
のような欠点がある。すなわち,折返しリング径は光が
紙と会合する回数(伝搬距離)を決定する。従って低坪
量紙においてはリング径が大の場合は伝搬距離が大きく
なって感度が向上し,リング径が小の場合は感度が低下
する。また,高坪量紙においてはリング径が大の場合は
感度は余り変わらず光量が減少して測定不能となり,小
の場合光量が増加する。
【0030】この例においては下部反射板31と折返し
リング31bを別々の部品として形成し,折返しリング
31を4等分している。(a)図は折返しリング31b
の内径D3 が最小の状態を示し,この状態では折返しリ
ング31bの外周は下部反射板31の内周側に位置して
いる。(b)図はリング径D3 を最大にした状態であ
り,リングの外径D2 ´は下部反射板31の外形D2
一致する。この場合隣り合うリング間には隙間ができる
が,その隙間は折返しリング内に内蔵された移動反射板
で充填する。なお,折返しリングを後退または前進させ
移動反射板を隙間に合わせて分割リング内で出し入れす
る機構は公知の技術により製作可能である。
【0031】上記の構成において,折返しリング31b
の設計に当たっては高坪量紙(例えば200g/m2
を用いて受光光量が充分得られ,かつ,水分検出感度も
充分に得られるような折返しリング径(例えば60m
m)を決定する。そのリング径が最小径(分割リングに
隙間のない状態)となる。次に,最も低坪量な紙(例え
ば20g/m2 )を用いて水分検出感度が充分に得られ
る折返しリング径(例えば80mm)を決定し最大リン
グ径を求める(下部反射板31は折返しリングの最大径
に合わせてその外径を決定する。なお,リング径は紙の
坪量に合わせてその都度決定する訳であるがそのリング
径は水分計のセルロ―ス(繊維)信号を参照しながら決
定する。
【0032】図10および図11は低坪量紙と高坪量紙
の水分量を測定するに際し,折返しリング径を固定にし
た場合(図10)とリング径を可変にしてその都度調整
可能とした場合(図11)の指示値と水分率の関係(検
量線)を示すもので,リング径を固定にした場合はそれ
ぞれの検量線が比較的に離れているが,リング径を可変
にして調整可能とし,坪量に合わせて調整した場合は検
量線を近付けることができ,検量線が一本で済むことを
示している。なお,折返しリング径は連続的ではなく紙
の坪量に合わせてステップ状に変化させる様にしてもよ
い。また,本実施例については下部反射板のリング径を
可変にした例について示したが上部反射板の折返しリン
グ径可変にしてもよく,上下両方の折返しリング径を可
変にしてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明した様
に本発明によれば, 投光孔から入射した光は,はじ
め紙を透過または散乱するが,これらの光は遮蔽板と上
部反射板との間で反射して複数回紙と会合する。そして
遮蔽板の外周に達した時点で一部の光が下部反射板と遮
蔽板の裏側に回り込み反射を繰返しながら受光素子に達
する。一方反射板の更に外周へ向かって紙との会合を繰
返した光は折返しリングで折返して再び遮蔽板の外周に
達し,一部は遮蔽板の裏側に回り込み透過・散乱を繰返
しながら受光素子に達する。その結果,紙を例えば一回
だけ透過した水分検出感度の低い光が受光素子側へ達す
ることがなくなるので感度が向上する。 折返しリン
グで光を受光素子側(中心方向)へ戻す構造の為,光の
閉込め効果が高くなり,検出光量が多く低坪量紙(例え
ば30g/m2程度)から高坪量(例えば150g/m
2 程度)まで同一の光学系で測定可能となる。 水分
子と充分に会合し,なおかつ薄い紙から厚い紙まで紙に
よる透過・散乱が充分に成された光が検出されるため,
紙質の影響が小さくなる。 光が折返しリングで折返
すため,従来と同じ光路長の光を得るのに小さな測定面
積で済む。 上部,下部反射板等の光学系が円形構造
となっている為,ヘッドが水平方向にずれた場合におけ
る影響が小さく優れた走行特性を有しており,上部,下
部の反射板の外径を異ならせればさらに誤差の発生を少
なくすることができる。 上部下部の反射板を長方形
状とし,その短辺を紙の流れ方向と直角に配置すること
により感度を下げることなく測定幅を小さくすることが
できる。 光をレンズで絞り投光孔を小さくして戻り
光を少なくしているので光量の減衰を少なくすることが
できる。 投光孔を小さくできるので,反射板の有効
反射面積が大きくなり,水分検出感度が増大する。
上部反射板及び下部反射板の折返し部の少なくとも一方
のリング径を可変にしたので,低坪量紙から高坪量紙ま
で坪量の影響を受けずに一本の検量線で水分測定が可能
である。などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に関する一実施例を示す断面
構成図である。
【図2】本発明の請求項2に関する一実施例を示す断面
構成図である。
【図3】従来装置における測定信号(R/M)とMWと
検量線の関係を示す図である。
【図4】本発明の装置における測定信号(R/M)とM
Wと検量線の関係を示す図である。
【図5】請求項2の一実施例を示す断面構成図である。
【図6】上部,下部反射板の外径を同一寸法に形成した
場合のずれ量と水分率誤差の関係を示す図である。
【図7】上部反射板の外径を下部反射板の外径より小さ
くした場合のずれ量と水分率誤差の関係を示す図であ
る。
【図8】請求項3の一実施例を示す断面構成図である。
【図9】(a),(b)は本発明の請求項5に関する一
実施例を示す要部斜視図である。
【図10】折返しリング径が固定の場合の指示値と水分
率の関係(検量線)を示す図である。
【図11】折返しリング径を可変とした場合の指示値と
水分率の関係(検量線)を示す図である。
【図12】従来装置の構成図である。
【図13】従来装置の他の実施例を示す構成図である。
【図14】従来装置の他の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
3 サンプル紙 7 第1レンズ 7a 第2レンズ 8 チョッパ―・ホイ―ル 10 フィルタ― 30 上部反射板 30a 投光孔 30b 折返しリング 31 下部反射板 31a 受光孔 31b 折返しリング 32 遮蔽板 33 円錘ミラ― 40 第1筒体 41 球面反射鏡 42 第2筒体 50 移動反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯崎 健二 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−17388(JP,A) 特開 平1−167637(JP,A) 特開 昭57−22537(JP,A) 特開 平4−34342(JP,A) 実開 昭56−7050(JP,U) 米国特許4733078(US,A) 米国特許4823008(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光部からの光をシ―ト状物体を介して
    受光する受光素子を有し,前記受光素子からの信号に基
    づいて前記シ―ト状物体の物理的特性を測定するシ―ト
    状物体の特性測定装置において,前記シ−ト状物体を挟
    んで周辺に折返し部を有する上部反射板及び下部反射板
    が配置され,前記シ―ト状物体と下部反射板の間に両面
    が鏡面加工された遮蔽板を配置したことを特徴とするシ
    ―ト状物体の特性測定装置。
  2. 【請求項2】 投光部は光源と,該光源からの光を平行
    光とする第1手段と,前記平行光を絞る第2手段を有す
    るとともに,前記上部反射板の投光孔の直径を前記第2
    手段で絞られた光の焦点付近で遮らない程度に小さく形
    成したことを特徴とする請求項1記載のシ―ト状物体の
    特性測定装置。
  3. 【請求項3】 上部反射板及び下部反射板を円板状に形
    成し,上部反射板の外径と下部反射板の外径を異なる径
    としたことを特徴とする請求項1記載のシ―ト状物体の
    特性測定装置。
  4. 【請求項4】 上部反射板及び下部反射板を長方形また
    は楕円状に形成するとともに,前記上部反射板と下部反
    射板の長辺及び短辺のうち,少なくとも長辺を一方の反
    射板に対して短く形成し,その長辺を紙の流れ方向に,
    短辺を紙の流れと直角方向に配置したことを特徴とする
    請求項1記載のシ―ト状物体の特性測定装置。
  5. 【請求項5】 上部反射板及び下部反射板の折返し部の
    少なくとも一方のリング径を可変にしたことを特徴とす
    る請求項1記載のシ―ト状物体の特性測定装置。
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